JP2613443B2 - 長尺物の連続プレス成形法 - Google Patents

長尺物の連続プレス成形法

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JP2613443B2 JP18414188A JP18414188A JP2613443B2 JP 2613443 B2 JP2613443 B2 JP 2613443B2 JP 18414188 A JP18414188 A JP 18414188A JP 18414188 A JP18414188 A JP 18414188A JP 2613443 B2 JP2613443 B2 JP 2613443B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば合成樹脂製の雨樋、U字溝、平板な
どの長尺の合成樹脂成形品を得る場合に好適な連続プレ
スに関する。
〔従来の技術〕
連続プレス成形によって長尺成形品を得る場合は、第
8図に示すように、加熱により軟化溶融された材料の合
成樹脂シート104をプレス成形装置103の上金型101と下
金型102の間に所定の移動ピッチで間歇的に送り込み、
上金型101を上下動させてプレスを繰り返す方法が一般
に採用されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記方法で連続プレス成形を行うと、
第9図に示すように、上下の金型101,102で挟圧された
合成樹脂シート104の軟化溶融樹脂が、そのプレス圧に
よって、上下金型101,102の前端と先にプレス成形され
て固化したプレス成形部104aの後端との隙間から流出
し、プレス成形部104aの表裏両面に樹脂の薄バリ105を
生じて外観が悪くなるという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的
とするところは樹脂の薄バリを生じない長尺物の連続プ
レス成形法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明の第一の連続プレス
成形法は、加熱した長尺合成樹脂シートをプレス成形用
金型に送り込んでプレス成形し、このシートのプレス成
形部を前方へ移動させてその後続の未成形部をプレス成
形用金具へ送り込み、プレス成形用金型前方への軟化溶
融樹脂の流出を阻止するクセンパーで上記プレス成形部
の少なくとも後端縁をクランピングして後続する未成形
部をプレス成形用金型でプレス成形することを特徴とし
ており、また、本発明の第二の連続プレス成形法は、加
熱した短尺合成樹脂シートをプレス成形用金型へ供給し
てプレス成形し、このプレス成形体を前方へ移動させて
から次の加熱した短尺合成樹脂シートをプレス成形用金
型へ供給し、プレス成形用金型前方への軟化溶融樹脂の
流出を阻止するクランパーで上記プレス成形体の少なく
とも後端縁をクランピングしてこの短尺合成樹脂シート
をプレス成形用金型でプレス成形すると同時に、この短
尺合成樹脂シートの前端を上記プレス成形体の後端に接
合することを特徴としている。
〔作用〕
本発明の第一の連続プレハブ成形法のように、プレス
成形用金型の前方へ移動させた長尺合成樹脂シートのプ
レス成形部の少なくとも後端縁をクランパーでクランピ
ングして、その後続の未成形部をプレス成形用金型でプ
レス成形すると、プレス圧による軟化溶融樹脂のプレス
成形用金型前方への流出が該クランパーによって止めら
れるため、先のプレス成形部の表裏面に流出樹脂の薄バ
リを生じることがなくなる。同時に、第二の連続プレス
成形法においても、先のプレス成形体の後端縁をクラン
パーでクランピングして軟化溶融樹脂のプレス成形用金
型前方への流出を止めながら、次の短尺合成樹脂シート
をプレス成形すると同時にその前端を先のプレス成形体
の後端に接合して長尺成形品を得るため、先のプレス成
形体の表裏面に流出樹脂の薄パリを生じることがなくな
る。
〔実施例〕
以下、図面を参照しながら本発明の実施例を詳述す
る。なお、本発明の連続プレス成形法によれば、使用す
るプレス成形用金型の形状如何によってU字溝、雨樋、
波形板、平板など、種々の長尺成形品を得ることができ
るが、以下の実施例では説明を容易にするため、長尺平
板状成形品(リブ付き又はリブなし)を得る場合を例に
とって説明する。
第1図は本発明に係る第一の連続プレス成形法の一実
施例を示すフローチャート、第2図は動実施例に用いる
連続プレス成形装置の要部斜視図、第3図(イ)〜
(ハ)は同装置による連続プレス成形の動作説明図であ
る。
第1図において、xは材料の長尺合成樹脂シート(以
下、長尺シートと記す)であり 、この長尺シートxは
搬送ベルト1に載って加熱炉2を通過する間に加熱さ
れ、連続プレス成形装置3のプレス成形用の上下金型4,
5の間に送り込まれて、後述するように平板状に連続プ
レス成形される。そして、得られた長尺平板状成形品P
は引取りロール6で引き取られ、最終的に切断機7で所
定の製品寸法に切断されて製品となる。
本発明に用いる長尺シートxは、加熱によってある程
度の流動性をもつものであればよく、従ってPVCシート
など各種のプラスチックシートを使用できるが、望まし
くは軟化溶融粘度が10万ポアズ以下と低いポリプロピレ
ン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリスチレン、
ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、アクリル、ポ
リブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルアァイ
ド、若しくはこれらのアロイ等よりなる熱可塑性樹脂シ
ートが使用される。特に、強靱な長尺成形品を得る場合
は、上記の熱可塑性樹脂の層と、平均繊維長が1mm以上
のガラス長繊維のマット(好ましくは連続した渦巻き状
のガラス長繊維を積み重ねたマット、例えば旭ファイバ
ーグラス(株)製の「グラスロン・コンティニュアスス
トランドマット」等)とを交互に三層以上積層した構造
のシートや、7〜50mmのガラス繊維と粒状又は粉状プラ
スチック材料、特に上記熱可塑製樹脂の粒状又は粉状材
料とよりなる通気性構造のシート等が好ましく使用され
る。
また、加熱炉2による長尺シートxの加熱温度は、長
尺シートxの樹脂の種類を考慮して、その樹脂が充分に
軟化溶融する温度とすればよいが、あまり高温に加熱す
ると樹脂の劣化により長尺成形品の強度が低下するの
で、例えば長尺シートxの樹脂がポリプロピレンである
場合には250℃以下、好ましくは210〜230℃の範囲に設
定するのがよい。
この実施例に用いる連続プレス成形装置3は、第1図
及び第2図に示すように、油圧シリンダなどの駆動源に
よって上下動する上金型4と、この上金型4の直下に設
置された下金型5と、この下金型5の前方に設置された
架台8と、この架台8の上方に配設された一組のクラン
パー9,10を具備したもので、上金型4と下金型5の成形
面は平板状の成形品を得るためにいずれも平坦面とされ
ており、同様にクランパー9,10のクランプ面(下面)と
架台8の支持面(上面)も平坦面とされている。そし
て、上金型4の両側縁には、プレス時に軟化溶融樹脂の
両側方への流出を阻止する喰切部4a,4aが下向きに突設
され、この喰切部4a,4aを受ける凹段状の喰切受部5a,5a
が下金型5の両側縁に形成されている。同様にクランパ
ー9,10の両側縁にも上記喰切部と同形状の側壁9a,9a
(クランパー10の側壁は図示されていない)が設けら
れ、この側壁を受ける凹段状の側壁受部8a,8aが架台8
の両側縁に形成されている。また、上金型4の前面には
L字形断面を有する巾方向の係合片4bが突設されてい
る。
上記クランパー9,10のうち上金型4に隣接する第一の
クランパー9は、プレス時に軟化溶融樹脂が金型前方へ
流出するのを阻止するものであって、該クランパー9の
上面には凹溝9bが形成されており、第3図(ヘ)に示す
ように、プレス時に上金型4前面の係合片4bが上記凹溝
9bと係合して樹脂圧により第一のクランパー9が前方へ
移動しないように構成されている。また、この第一のク
ランパー9の前方に位置する第二のクランパー10は、上
下金型4,5より引き出す成形品の方向を正確に前後方向
(長尺シートxの送り方向)に合わせるためのものであ
る。これらのクランパー9,10は、架台8に固定した逆U
字形支持体11,12に取付けられている油圧シリンダ等の
駆動源13,14によって個別に上下動するように構成され
ているが、単一の駆動源で双方のクランパー9,10を上下
動させるように構成してもよい。
しかして、前記の長尺シートxはこのプレス成形装置
3によって次のように連続プレス成形される。
先ず、第3図(イ)に示すように上金型4、第一及び
第二のクランパー9,10を共に上昇させた状態で、加熱し
た長尺シートxを上金型4と下金型5の間に送り込み、
第3図(ロ)に示すように第一のクランパー9を駆動源
13で下降させて架台8に当接させる。そして、第3図
(ハ)に示すように上金型4を下降させ、第一のクラン
パー9と上金型4両側端の喰切部4a,4aによって軟化溶
融樹脂の前方及び両側方への流出を止めながら、上金型
4で長尺シートxをプレスして短尺平板状のプレス成形
部Xとなす。
最初のプレス成形が終わると、第3図(ニ)に示すよ
うに上金型4と第一のクランパー9を上昇させ、長尺シ
ートxのプレス成形部Xを前方の架台8まで移動させて
その後続の未成形部x2を上下金型4,5の間に送り込む。
そして第3図(ホ)に示すように第一及び第二のクラン
パー9,10を駆動源13,14で下降させ、プレス成形部Xの
前後両端縁をクランプして固定する。このようにクラン
プすると、上下金型4,5より引き出したプレス成形部X
の方向を正確に前後方向(長尺シートxの送り方向)に
合わせされるので、プレス成形部Xの中心線が上下金型
4,5の中心線からずれたり斜めにゆがんだりすることは
ない。
次いで、第3図(ヘ)に示すように上金型4を下降さ
せ、先ず上金型4の係合片4bを第一クランパー9の凹溝
9bに係合させ、その状態で後続の未成形部をプレスして
短尺平板状のプレス成形部X2となす。このとき、プレス
圧によって軟化溶融樹脂が金型外部へ流出しようとし、
その樹脂圧によって先のプレス成形部Xが第一クランパ
ー9と共に前方へ押圧されるが、先のプレス成形部Xの
後端縁は第一クランパー9で隙間なくクランプされてそ
のクランプ面と架台8の支持面に密着しており、しか
も、該クランパー9は上記の係合によって前方へ移動す
ることなく先のプレス成形部Xをクランプして上金型4
との間に隙間を生じさせるることがないため、軟化溶融
樹脂の金型前方への流出は確実に阻止される。従って、
先のプレス成形部Xの表裏面に流出樹脂の薄バリを生じ
ることはない。また、軟化溶融樹脂の金型側方への流出
も、上金型4両側端の喰切部4a,4bによって確実に阻止
されるため、プレス成形部X2の両側端にバリを生じるこ
とはない。更に、このプレス成形時には、先のプレス成
形部Xの中心線が上下金型4,5の中心線と合致するよう
に第一及び第二のクランパー9,10によってクランプされ
ているので、先のプレス成形部Xと後続のプレス成形部
X2がセンターずれを生じることもない。
尚、この第二クランパー10は、軟化溶融樹脂の金型前
方への流出を阻止するのに必要なものではないから、省
略可能であることは言うまでもない。
以後、同様に上金型4と第一及び第二のクランパー9,
10を上昇させ、プレス成形部を前方の架台8まで移動さ
せて後続の未成形部を上下金型4,5の間に送り込み、プ
レス成形部の前後両端縁を第一及び第二のクランパー9,
10でクランプしてから、上金型4で後続の未成形部をプ
レスして短尺平板状に成形する操作を繰り返すことによ
って、長尺平板状成形品Pを得る。かくして得られる長
尺平板状成形品Pは、各プレス成形部X,X1,X2…の表裏
面に流出樹脂の薄バリがなく、両側端にも流出樹脂のバ
リがないため外観が頗る美麗であり、また、各プレス成
形部X,X1,X2…の中心線が正確に一致し全長にわたって
真直ぐな長尺成形品となるので、商品価値が大幅に向上
する。
ところで、上記の実施例では、プレス成形時に軟化溶
融樹脂の金型後方への流出を阻止できないため、長尺シ
ートxの金型直後のところに流出樹脂の隆起を生じる。
かかる隆起が周囲の空気によって冷却され、次のプレス
成形を行うまでに半固化ないし固化すると、プレス成形
の際に上下金型4,5の間隔が該隆起によって若干拡大さ
れるため、プレス成形を繰り返すうちにプレス成形部の
厚みが徐々に増大し、全長にわたって均一な厚みの長尺
成形品を得難くなる場合がある。従って、これを防止す
るため、隆起を生じた未成形部をプレス成形前に加熱炉
に一旦戻すなどの方法で再加熱し、十分に軟化溶融させ
ることが好ましい。
次に、第4図〜第6図を参照して本発明の第二の連続
プレス成形法の実施例を詳述する。
第4図に示すように、この実施例によれば、長尺シー
トxをシート切断機15で所定長さに切断して短尺合成樹
脂シートx′(以下、短尺シートと記す)となし、この
短尺シートx′をシート供給機16で搬送ベルト1に載せ
て加熱炉2を通過させる間に加熱し、この加熱した短尺
シートx′をシート供給機17で連続プレス成形装置3′
の上下の金型4,5の間に次々と供給して、後述するよう
に連続プレス成形する。そして、得られたリブ付きの長
尺平板状成形品P′を引取りロール6で引取り、最終的
に切断機7で所定の製品寸法に切断して製品とする。こ
こに使用する長尺シートxは前述の第一の実施例で使用
した長尺シートxと同様のものであり、また、加熱温度
等も同様に設定される。
この実施例に使用する連続プレス成形装置3′は、第
4図〜第6図に示すように軟化溶融樹脂の金型後方への
流出を阻止する喰切部4cが上金型4の後端に設けられ、
この喰切部4cを受ける喰切受部5cが下金型4の後端に設
けられている。そして、上金型4の成形面の後端縁沿い
と前端縁沿いには、それぞれ小リブ成形溝4dと大リブ成
形溝4eが設けられ、これらに対応する小リブ成形溝5dと
大リブ成形溝5eが下金型4の成形面の後端縁沿いと前端
縁寄りに設けられている。この下金型5は上金型4より
前方に突出しており、この突出した下金型前端部の上方
に、軟化溶融樹脂の金型前方への流出を阻止する第一の
クランパー9が配設されている。この第一クランパー9
は下金型5の前端より上方に突出する左右一対のガイド
片5f,5fと係合し、プレス成形時の樹脂圧で前方へ移動
しないようになっている。一方、第二のクランパー10
は、下金型5前方に設置した架台8の上方に配設され、
この第二クランパー10のクランプ面と架台8の支持面に
は、上記の大リブ成形溝4e,5eと同一形状の位置決め溝1
0b,8bがそれぞれ設けられている。この位置決め溝10b,8
bと上記大リブ成形溝4e,5eの間隔は、上記大リブ成形溝
4e,5eと小リブ成形溝4d,5dの間隔に等しく設定されてい
る。そして、双方のクランパー9,10は、共通の支持体18
に取付けられた油圧シリンダ等の駆動源13,14によって
個別に昇降するように構成されている。その他の構成は
前述の連続プレス成形装置3と実質的に同様であるの
で、対応する部材に同一符号を付して説明を省略する。
この実施例では、上記の連続プレス成形装置を使用
し、短尺シートx′を次のように連続プレス成形してリ
ブ付きの長尺平板状成形品を得る。
先ず、第6図(イ)に示すように上金型4、第一及び
第二のクランパー9,10を共に上昇させた状態で、加熱し
た最初の短尺シートx′を上金型4と下金型5の間に供
給し、第6図(ロ)に示すように第一のクランパー9を
駆動源13で下降させて下金型4に当接させる。そして、
第6図(ハ)に示すように上金型4を下降させ、第一ク
ランパー9と上金型4の両側端及び後端の喰切部4a,4a,
4cによって軟化溶融樹脂の金型四方への流出を止めなが
ら、上金型4で短尺シートx′をプレスして短尺平板状
のプレス成形体x′となす。このようにプレス成形する
と、小リブ成形溝4d,5dによって上下に突出する小リブ1
9,19がプレス成形体X′の後端に成形されると共に、大
リブ成形溝4e,5eによって上下に突出する大リブ20′,2
0′がプレス成形体X′の前端に成形される。
最初のプレス成形が終わると、第6図(ニ)に示すよ
うに上金型3と第一クランパー9を上昇させてプレス成
形体X′を前方へ移動し、該成形体前端の下向きの大リ
ブ20′を架台8の位置決め溝8bに嵌合して位置決めを行
う。このようにすると、位置決め作業が極めて簡単とな
り、しかもプレス成形体X′後端の小リブ19,19が上下
金型4,5の大リブ成形溝4e,5eの丁度中心線上に位置する
ように正確に位置決めすることができる。
次いで、第6図(ホ)に示すように第一及び第二のク
ランパー9,10を駆動源13,14で下降させ、プレス成形体
X′の前後両端縁をクランプして固定してから、次の加
熱された短尺シートx2′を上下金型4,5の間に供給す
る。そして第6図(ヘ)に示すように上金型4を再び下
降させ、短尺シートをプレスして短尺平板状のプレス成
形体X2′となす。このようにプレス成形すると、最初の
プレス成形の場合と同様に、小リブ成形溝4d,5dによっ
て上下に突出する小リブ19,19がプレス成形体X2′の後
端に成形される。と同時に、短尺シートの軟化溶融樹脂
が、プレス圧によって大リブ成形溝4e,5eと先のプレス
成形体X′後端の小リブ19,19との隙間に流れ込み、こ
れらの小リブ19,19を上下から抱持する形状の大リブ20,
20がプレス成形体X2′の前端に成形されて、両者が互い
に機械的な係合状態で一体に融着される。この融着は、
短尺シートの樹脂が既述したような10万ポアズ以下の低
い軟化溶融粘度を有するものである場合に特に強固とな
り、接合構造が小リブ19,19と大リブ20,20の機械的な係
合構造であることと相まって、大きい接合強度を得るこ
とができる。
また、このプレス成形時には、軟化溶融樹脂がプレス
圧で流出しようとし、その樹脂圧によって先のプレス成
形体X′が前方へ押圧される。けれども、先のプレス成
形体X′の後端縁は、第一クランパー9により隙間なく
クランプされてそのクランプ面と下金型5の上面に密着
しており、しかも、該クランパー9は上金型4との間に
隙間を生じないように下金型5のガイド片5f,5fと係合
されているため、軟化溶融樹脂の金型前方への流出が確
実に阻止され、先のプレス成形体X′の表裏面に流出樹
脂の薄バリを生じない。また、軟化溶融樹脂の金型側方
及び後方への流出も、上金型4の両側端の喰切部4a,4a
と後端の喰切部4cによって確実に阻止される。更に、樹
脂圧で先のプレス成形体X′が前方へ押圧されても、該
成形体X′前端の大リブ20′,20′が架台8及び第二ク
ランパー10の位置決め溝8b,10bに嵌合しているので、前
方へ移動することはない。従って、プレス成形体X′後
端の小リブ19,19は位置決めされた通り大リブ成形溝4e,
5eの中心線上に位置し、前方へ偏位することがないの
で、この小リブ19,19と次のプレス成形体X2′の前端の
大リブ20,20との係合が不完全となって接合強度の低下
を招く心配もない。
以後、上記の操作を繰り返して短尺シートを次々とプ
レス成形しながら先のプレス成形体と接合し、リブ付き
の長尺平板状成形品P′を連続して製造する。
このようにして得られる長尺成形品P′は、小リブ1
9,19と大リブ20,20の係合融着した接合構造によって各
プレス成形体X′,X2′…が一体に接合されているの
で、接合強度、特に長手方向の引張り強度が大きく、し
かも、これらのリブが補強用リブとしての役目を果たす
ため機械的強度も大である。また、プレス成形時に軟化
溶融樹脂の金型四方への流出が阻止されるため、この長
尺成形品P′は流出樹脂の薄バリがなく外観が美麗であ
り、しかも各プレス成形体X′,X2′…の厚みがほぼ一
定し全長にわたってほぼ均一な厚みを有する。
尚、この実施例において、各プレス成形体X′,X2
…の小リブ19,19と大リブ20,20との融着性を更に向上さ
せるためには、上金型4後端の喰切部4cにヒータ等を内
蔵し、先のプレス成形体X′を前方へ移動させる直前ま
で後端の小リブ19,19を保温して温度低下を最小限に抑
えるか、或いは先のプレス成形体X′を前方へ移動させ
る前に後端の小リブ19,19を再加熱すればよい。
第7図は第二の連続プレス成形法の他の実施例におけ
るプレス成形動作説明図である。この実施例に使用する
連続プレス成形装置3″は、前述の連続プレス成形装置
3′と実質的に同様の構成をしており、前述の小リブ成
形溝4d,5d、大リブ成形溝4e,5e、位置決め溝8b,10bを設
けていない点で相違するのみである。しかして、この実
施例では、第7図(イ)に示すように金型前方へ移動さ
せた先のプレス成形体X′の前後両端縁を第一及び第二
のクランパー9,10によりクランプして、次の加熱された
短尺シートx2′を上下金型4,5の間に供給し、第7図
(ロ)に示すように上金型4で該短尺シートをプレスし
て短尺平板状のプレス成形体X2′とすると同時に、その
前端を先のプレス成形体X′の後端に融着して接合一体
とする操作を繰り返すことによって、リブなしの長尺平
板状成形品を得る。
この場合も、第一クランパー9と上金型4の両側端及
び後端の喰切部4a,4a,4cによって軟化溶融樹脂の金型四
方への流出が阻止されるので、全長にわたってほぼ均一
な厚みを有し且つ流出樹脂の薄バリのない美麗な長尺成
形品が得られることは言うまでもない。
尚、本出願人は、流出樹脂の薄バリを生じさせない連
続プレス成形装置として、上金型をプレス用金型と押え
金型とに分割し、押え金型をコイルスプリングで押圧す
るように構成した装置を既に提案した(昭和63年6月30
日出願)。これによれば、長尺シートのプレス成形部を
押え金型で隙間なく下金型に押圧固定して後続の未成形
部をプレス用金型でプレス成形できるため、軟化溶融樹
脂の金型前方への流出が阻止され、流出樹脂の薄バリを
生じることはなくなる。けれども、押え金型の適度な押
圧力を得るためには、ある程度大きいコイル長をもった
コイルスプリングを使用する必要があるので、上金型全
体が大型化し、押圧力の調節も容易でないという問題が
あった。この点、本発明の連続プレス成形法は、上金型
とは別個のクランパーで軟化溶融樹脂の金型前方への流
出を阻止するので、上金型の大型化を避けることがで
き、また、上金型の駆動源とは別個の駆動源でクランパ
ーを昇降させるので、クランプ力の調節も容易である。
以上、実施例を挙げて本発明の連続プレス成形法を詳
述したが、本発明のこの実施例のみに限定されるもので
はなく、例えば、架台8に代えて上下動する別のクラン
パーのを第一及び第二のクランパー9,10の下方に配設
し、これらのクランパーによって長尺シートのプレス成
形部又はプレス成形体を上下からクランプしたり、或い
は第一のクランパー9を実施例以外の公知の係合手段で
前方へ移動しないように係合させるなど、種々の変更を
許容し得るものである。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明の連続プレス
成形法によれば、表裏面に流出樹脂の薄バリがなく美麗
で商品価値の高い長尺成形品を効率よく量産することが
でき、使用する連続プレス成形装置の金型の大型化など
を回避することもできるといった効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る第一の連続プレス成形法の一実施
例を示すフローチャート、第2図は同実施例に用いる連
続プレス成形装置の要部斜視図、第3図(イ)〜(ヘ)
は同装置による連続プレス成形の動作説明図、第4図は
本発明に係る第二の連続プレス成形法の一実施例を示す
フローチャート、第5図は同実施例に用いる連続プレス
成形装置の要部斜視図、第6図(イ)〜(ヘ)は同装置
による連続プレス成形の動作説明図、第7図は本発明に
係る第二の連続プレス成形法の他の実施例のプレス成形
動作の説明図、第8図は従来の連続プレス成形法の説明
図、第9図は同従来法の問題点を示す説明図である。 x……長尺合成樹脂シート、X,X2……プレス成形部、x2
……後続の未成形部、x′,x2′……短尺合成樹脂シー
ト、X′,X2′……プレス成形体、4……プレス成形用
の上金型、5……プレス成形用の下金型、9……軟化溶
融樹脂の金型前方への流出を阻止するクランパー。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱した長尺合成樹脂シートをプレス成形
    用金型に送り込んでプレス成形し、このシートのプレス
    成形部を前方へ移動させてその後続の未成形部をプレス
    成形用金型へ送り込み、プレス成形用金型前方への軟化
    溶融樹脂の流出を阻止するクランパーで上記プレス成形
    部の少なくとも後端縁をクランピングして後続の未成形
    部をプレス成形用金型でプレス成形することを特徴とす
    る長尺物の連続プレス成形法。
  2. 【請求項2】加熱した短尺合成樹脂シートをプレス成形
    用金型へ供給してプレス成形し、このプレス成形部を前
    方へ移動させてから次の加熱した短尺合成樹脂シートを
    プレス成形用金型へ供給し、プレス成形用金型前方への
    軟化溶融樹脂の流出を阻止するクランパーで上記プレス
    成形体の少なくとも後端縁をクランピングしてこの短尺
    合成樹脂シートをプレス成形用金型でプレス成形すると
    同時に、この短尺合成樹脂シートの前端を上記プレス成
    形体の後端に接合することを特徴とする長尺物の連続プ
    レス成形法。
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