JP2589536B2 - 長尺物の連続プレス成形法 - Google Patents

長尺物の連続プレス成形法

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JP2589536B2 JP63088678A JP8867888A JP2589536B2 JP 2589536 B2 JP2589536 B2 JP 2589536B2 JP 63088678 A JP63088678 A JP 63088678A JP 8867888 A JP8867888 A JP 8867888A JP 2589536 B2 JP2589536 B2 JP 2589536B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、短尺合成樹脂シートを用いて長尺の合成樹
脂成形品を得る連続プレス成形法の改良に関する。
[従来の技術] 連続プレス成形によって長尺の成形品を得る場合は、
第11図に示すように、長尺合成樹脂シートaを加熱装置
100に通し、加熱により軟化溶融させた該シートaの所
定の送りピッチで上下のプレス金型101,102の間に間欠
的に送り込み、該プレス金型101,102でプレスを繰り返
す方法を採用するのが一般的である。
かかる方法によって合成樹脂シートaを連続プレス成
形すると、第12図(イ)に示すように、プレス時にプレ
ス金型前端の成形体引出口104が先の成形体Aで閉塞さ
れるため、そこから軟化溶融樹脂は流出しないが、プレ
ス金型後端のシート送込口103からは溶融樹脂が一部流
出し、シートaの後続部分に隆起部bを生じる。そのた
め、第12図(ロ)に示すようにシートaの後続部分をプ
レス金型101,102に送り込んでプレスを繰り返すと、隆
起部bの存在によってプレス金型101,102の間隔が僅か
ずつ大きくなり、全長にわたって厚みの均一な長尺成形
品が得られないという問題があった。
そこで、本出願人は、第13図に示すような上金型本体
111と押え金型112に二分割された上金型113と、下金型1
14とから成るプレス金型110を使用して、加熱された短
尺合成樹脂シートを上金型本体111でプレス成形し、こ
の成形体Xを前方に移動させて押え金型112で押圧固定
してから、次の加熱された短尺合成樹脂シートxをプレ
ス金型110内へ送り込み、上金型本体111の後短喰切部11
5で軟化溶融樹脂の流出を止めながら該シートxを上金
型本体111でプレス成形すると同時に、該シータxの前
端部を先の成形体Xの後端部に接合して長尺成形品を得
る連続プレス成形法を既に提案した(特願昭62−162745
号)。
この方法によれば、上金型本体111の後端喰切部115で
軟化溶融樹脂の流出を止めながらプレス成形を行えるの
で、全長にわたって均一な厚みのみ長尺成形品を得るこ
とができる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記の連続プレス成形法は、先の成形
体Xの後端部に次の短尺合成樹脂シートxの前端部を融
着等によって接合一体とするものであるから、プレス時
の温度や圧力等の条件を適正に設定しないと、融着不良
等によって接合強度の低下を招く恐れがあった。
また、強靭な長尺成形品を得るために短尺合成樹脂シ
ートとしてガラス繊維入りのシートを用いると、長尺成
形品の表面にガラス繊維が露出し、外観が損なわれると
共に、ガラス繊維が手に刺さるなど取扱性が低下すると
いう問題もあった。
[課題を解決するための手段] かかる課題を解決するため、本発明の第一の連続プレ
ス成形法は、本出願人が先に提案した記述の連続プレス
成形法において、プレス金型の後端に複数の線材供給孔
を設け、各線材供給孔から長尺の補強用線材をプレス金
型内へ供給し、該補強用線材と上記の短尺合成樹脂シー
トを一体にプレス成形して、該補強用線材を成形体内に
埋め込むことを特徴とするものであり、また、本発明の
第二の連続プレス成形法は、プレス金型の後端にフィル
ム供給スリットを設けて、このフィルム供給スリットか
ら長尺の被覆用フィルムをプレス金型内へ供給し、該被
覆用フィルムと上記短尺合成樹脂シートを一体にプレス
成形して、該被覆用フィルムを成形体表面にラミネート
することを特徴とするものである。
[発明の作用] 第一の連続プレス成形法によれば、長尺の補強用線材
がプレス金型後端の複数の線材供給孔から金型内に供給
されるので、プレス時に各補強用線材がプレス金型の後
端喰切部で切断されることなく短尺合成樹脂シートと一
体にプレス成形されて成形体内に埋め込まれる。従っ
て、得られる長尺成形品は、全長にわたって複数本の長
尺の補強用線材の埋込み一体とされた構造となるので、
各成形体の接合部分の強度、特に長手方向の引張り力や
屈曲力に対する強度が大幅に向上する。
一方、第二の連続プレス成形法によれば、長尺の被覆
用フィルムがプレス金型後端のフィルム供給スリットか
ら金型内に送り込まれるので、プレス時に該被覆用フィ
ルムがプレス金型の後端喰切部で切断されることなく短
尺合成樹脂シートと一体にプレス成形されて成形体表面
にラミネートされる。従って、得られる長尺成形品は、
その表面が全長にわたって被覆用フィルムで覆われるの
で、材料シートとしてガラス繊維入りの短尺合成樹脂シ
ートを使用した場合でも、表面のガラス繊維が被覆用フ
ィルムで隠され、外観や取扱性が向上する。また、被覆
用フィルムとして例えば耐候性のよいものを使用する
等、被覆用フィルムの材質を適宜選択すれば、長尺成形
品の耐候性その他の物性を改良することもできる。
[実施例] 以下、図面を参照しながら本発明連続プレス成形法の
実施例を詳述する。尚、成形耐としてはU字溝や波形板
やリブ付き板等の種々の異形品の製造が可能であるが、
以下の実施例では説明を容易にするため平板を例にとっ
て説明する。
第1図(イ)〜(ヘ)は本発明にかかる第一の連続プ
レス成形法の一実施例を順を追って説明する概略断面
図、第2図は同実施例に使用される金型の概略背面図で
ある。
この実施例に用いる短尺合成樹脂シート(以下、シー
トという)は、プレス字にある程度の流動性を有するも
のであればよく、従って、所定寸法に切断したPVC等の
種々の成形用プラスチック材料シートやSMC(シートモ
ールディングコンパウンド)等を使用することができる
が、強靭な長尺成形品を得る場合にはガラス繊維入りシ
ートを使用するのが望ましい。好適なガラス繊維入りシ
ートとしては、軟化溶融粘度が10万ポアズ以下となるポ
リプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリ
スチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ア
クリル、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレン
サルファイド若しくはこれらのアロイ等よりなる熱可塑
性樹脂層と、平均繊維長が10mm以上のガラス長繊維のマ
ット(好ましくは連続した渦巻き状のガラス長繊維を積
み重ねたマット、例えば旭ファイバーグラス(株)製の
「グラスロン・コンティニュアスストランドマット」)
とを交互に三層以上積層した構造のシートや、7〜50mm
のガラス繊維と粒状或いは粉状プラスチック材料、特に
前記熱可塑性樹脂の粒状又は粉状材料とを結合して通気
性構造としたシート等が挙げられる。前者のシートは樹
脂の軟化溶融粘度が10万ポアズ以下と低いため、プレス
成形の際に先の成形体との溶着性に優れるという利点が
あり、また後者の通気性構造のシートは成形性や取扱性
に優れるという利点があり、いずれも本発明を実施する
上で極めて好ましいものである。
一方、長尺の補強用線材は、屈曲自在で大きい引張り
強度を有するものであればよく、例えば合成樹脂系、ガ
ラス繊維の糸、金属線、ピアノ線など、有機又は無機質
の種々の線材を使用することができる。補強用線材の太
さは成形体の厚さ以下であればよいが、あまり太すぎる
と成形体の線材埋設部分の引裂き強度が低下するので、
成形体の厚さの1/10〜1/2程度の太さのものを使用する
のが好ましい。
また、この実施例に用いるプレス金型1aは、第1図及
び第2図に示すよう、後側の上金型本体2と前側の押え
金型3に二分割された上金型4と、下金型5とから成る
もので、上金型本体2は上部取付板6に直接固定され、
押え金型3はコイルスプリング7を介して上部取付板6
に取り付けられている。そして、上金型本体2と下金型
5のそれぞれの後端には喰切部8と喰切受部9が設けら
れ、更に上金型本体2後端の喰切部8の上縁沿いには、
補強用線材yを金型内へ供給するための複数の線材供給
孔10が等間隔で形成されている。この線材供給孔10は、
喰切部8の裏側を通って上金型本体2の下面後端まで達
するように形成されているが、金型内へ供給された補強
用線材yがプレス時に喰切部8によって切断されること
はない。
この実施例によれば、上記のごときシートxと補強用
線材yとプレス金型1aを用いて、先ず、第1図(イ)の
ように上金型本2と押え金型3を上昇させ、加熱装置
(不図示)で加熱した最初のシートx1を金型内へ送り込
むと共に、長尺の補強用線材yを各線材供給孔10から金
型内へ供給してシートx1上に並列状態で載置する。シー
トx1の加熱温度は、樹脂の種類を考慮して充分に軟化溶
融する温度とすればよいが、あまり高温に加熱すると樹
脂の劣化により成形品の強度低下を招く恐れがあるの
で、例えばシートx1の樹脂がポリプロピレンである場合
には250℃以下、好ましくは210〜230℃の範囲に調節す
る。
次いで、上金型本体2と押え金型3を下降させて第1
図(ロ)のように押え金型3を閉じ、更に第1図(ハ)
のように後端喰切部8で金型内の溶融樹脂の流出を止め
ながら、上金型本体2で補強用線材yと短尺合成樹脂シ
ートx1を一体にプレス成形して、補強用線材yをシート
x1の表層部に埋め込む。このプレス時には、補強用線材
yが線材供給孔10を通じて外部へ引き出されているので
喰切部8で切断されることはない。
上記のようにして最初のシートx1のプレス成形が終わ
ると、第1図(ニ)のように上金型本体2と押え金型3
を開き、線材供給口10より補強用線材yを供給しながら
最初の成形体X1を前方へ移動させ、次の加熱されたシー
トx2を補強用線材yと下金型4の間に送り込む。そし
て、上金型本体2と押え金型3を再び下降させて、第1
図(ホ)のような先の成形体X1を押え金型3で押圧固定
し、後端喰切部8で金型内の溶融樹脂の流出を止めなが
ら、上金型本体2で補強用線材yとシートx2を一体にプ
レス成形する。このようにプレス成形すると、補強用線
材yが喰切部8で切断されることなくシートx2の表層部
に埋め込まれると共に、該シートx2の前端部が先の成形
体X1の後端部に突合わせ状態で融着して接合一体とな
り、また、喰切部8で溶融樹脂の流出が阻止されるので
先の成形体X1と同一厚みに成形される。その場合、喰切
部8内にヒータを内蔵しており、先の成形体X1を前方へ
移動させる直前まで成形体X1の後端部を該ヒータで保温
し、次のシートx2を融着する際に成形体X1の後端部の温
度低下を最小限に抑えるようにすれば、シートx2と成形
体X1の融着性が良くなり、接合強度が向上するので好ま
しい。
プレス成形が終わると、第1図(ヘ)のように上金型
本体2と押さえ金型3を上昇させ、固化した成形体X2
前方に移動させると共に補強用線材yを線材供給孔10か
ら送り込み、次の加熱されたシートx3を補強用線材yと
下金型4の間に送り込む。以後、前記の動作を繰り返し
てシートと補強用線材を次々と一体にプレス成形し、シ
ートを先の成形体に接合しながら内部に補強用線材を埋
め込み、長尺成形品を得る。
上記の連続プレス成形法によって得られる長尺成形品
は、第6図(イ)のように成形品全長にわたって複数本
の補強用線材yが成形品表層部に並列して埋め込まれ、
各成形体X1,X2…が端面融着だけでなく補強用線材yに
よって相互に接合された構造をしているので、その接合
強度、特に長手方向の引張り強度や屈曲強度が大であ
る。また、喰切部8によってプレス時の溶融樹脂の流出
が阻止されるので、各成形体X1,X2…の肉厚が同一とな
り、全長にわたって一定の肉厚を有する成形品が得られ
る。
第3図(イ)〜(ニ)は他の実施例を順を追って説明
する概略断面図である。
この実施例に用いるプレス金型1bは、下金型5の後端
縁沿い、中央部、前端縁寄りに、それぞれ小リブ成形溝
21、大リブ成形溝22、該大リブ成形溝と同一形状の位置
決め溝23を等間隔で設けている点、上金型本体2の後端
縁沿いと押え金型3の前端寄りに、それぞれ上記小リブ
成形溝21に対応する小リブ成形溝24と上記位置決め溝23
に対応する位置決め溝25を設けている点、上金型本体2
の前端縁と押え金型3の後端縁にそれぞれ四半円状の切
欠溝26a,26bを設け、プレス時に上記大リブ成形溝22と
対応する大リブ成形溝26(第3図(ニ)参照)が形成さ
れるようにした点で、前述のプレス金型1aと異なってい
る。その他の構成は前述のプレス金型と実質的に同様で
あるので、同一部材に同一符号を付し、説明を省略す
る。
この実施例によれば、第3図(イ)のように上記金型
本体2と押え金型3を上昇させた状態で、加熱したシー
トx1を送り込むと共に、補強用線材yを線材供給孔10か
ら送り込んでシートx1上に載置し、第3図(ロ)に示す
ように押え金型3を閉じてから上金型本2でシートx1
補強用線材yを一体にプレス成形し、該線材yをシート
x1の表層部に埋め込む。このようにプレスすると、金型
内の溶融樹脂が小リブ成形溝21,24、大リブ成形溝22、
切欠溝26a,26bにそれぞれ流れ込むため、シートx1の後
端には上下に突出する小リブ27,28が、また前端には上
方に突出する半欠け状の大リブ29′と下方に突出する大
リブ30′がそれぞれ形成される。
プレス成形が終わると、第3図(ハ)のように上金型
本体2と押え金型3を上昇させ、補強用線材yを供給し
ながら成形体X1を前方へ移動させて、成形体X1前端の大
リブ30′を下金型3の位置決め溝23に嵌合し、次の加熱
されたシートx2を下金型5と補強用線材yの間に送り込
む。このように成形体X1前端の大リブ30′を位置決め溝
23に嵌合すると、成形体X1後端の小リブ27,28が大リブ
成形溝22の丁度中心線上にくるように確実に位置決めを
行うことができる。そして、第3図(ニ)に示すように
上金型本体2と押え金型3を再び下降させ、押え金型3
で先の成形体X1を押圧固定してから、上金型本体2で次
のシートx2の補強用線材yを一体にプレス成形し、シー
ト表層部に補強用船材yを埋め込む。このようにプレス
すると、金型内の溶融受が小リブ成形溝21,24へ流入し
てシートx2の後端に小リブ27,28が成形されると共に、
溶融樹脂が大リブ成形溝22と先の成形体X1後端の小リブ
27,28との間隙に流入して、成形体X1後端の小リブ27,28
を抱持する大リブ29,30がシートx2の前端に形成され、
互いに係合状態で一体に融着される。また、先の成形体
X1は、前端の大リブ29′,30′を位置決め溝23,25に嵌合
して位置決めされており、プレス時の樹脂圧で前方に移
動することがないので、成形体X1後端の小リブ27,28が
大リブ成形溝22,26の中心線上からズレることがなく、
従って、成形体X1後端の小リブ27,28とシートx2前端の
大リブ29,30が係合不良となる心配は全くない。
以後、前記の動作を繰り返すことにより、先の成形体
前端の大リブ29,30を位置決め溝23,25に嵌合して確実に
先の成形体を位置決めしながら、シートxと補強用線材
yを次々と一体にプレス成形し、シートを先の成形体X
に接合すると共にシート内部に補強用線材を埋め込んで
長尺成形品を得る。
このようにして得られる長尺成形品は、第6図(ロ)
に示すように、先の成形体X1後端の小リブ27.28と、こ
れらを上下から抱持する後の成形体X2前端の大リブ29,3
0とが完全に係合状態で融着した連結構造となり、融着
面積も端なる端面融着の場合に比べて増大するので、成
形品全長にわたって複数本の補強用線材yが埋め込まれ
ていることと相まって、成形体相互の接合強度がより一
層大きくなる。なお、最初の成形体X1前端の大リブ2
9′,30′は切除される。
また、第6図(ハ)に示す長尺成形品のように、先の
成形体X1の後端に先拡がりの凸部31と奥拡がりの凹部32
を交互に成形し、後の成形体X2の前端を噛合させる構造
とすることによって、接合強度を高めるようにしてもよ
い。かかる長尺成形品を得る場合は、第1図に示すプレ
ス金型1aにおいて、上金型本体2の後端に凹凸成形形を
直接設けるか、又は上金型本体2の後端に入子式の凹凸
成形型を取付け、プレス成形の際に該凹凸成形型によっ
てシート後端に上記の凸部31と凹部32を成形すると共
に、この凹凸成形型によって先の成形体後端に成形され
た凹部32ヘシートの溶融樹脂を流入させてシート前端を
噛合させるようにすればよい。
第4図に示す実施例は、前述した第3図の実施例に若
干の変更を加えたもので、厚さが役1/2のシートxを二
枚づつプレス金型1bに供給して補強用線材yを上下から
挟み、プレス成形によって上下のシートx,xを融着一体
化するようにした点が第3図の実施例と異なっている。
その他は第3図の実施例と同様であるので、説明を省略
する。この実施例のようにすれば、補強用線材yを肉厚
中心部に埋め込んだ長尺成形品を得ることができる。な
お、この方法は第1図に示す実施例にも適用できること
は言うまでもない。
第5図は、第1図に示す実施例に若干の変更を加えた
もので、補強用線材を長尺成形品の肉厚中心部に埋め込
む簡便な方法を示している。この実施例に用いるプレス
金型1cは、下金型5の後単に上方に突出する喰切部8を
設けと共に喰切受部9を上金型本体2の後端に設け、喰
切部8に複数の線材供給孔10を形成したものであって、
該線材供給孔10は下金型の表面より成形品の肉厚の1/2
だけ高いところに位置している。その他の構成は第1図
のプレス金型1aと同様であるので、説明を省略する。
このようなプレス金型1cを用いて、線材供給孔10から
ピアノ線等の比較的硬質の補強用線材yを供給しながら
その上にシートxを供給載置し、プレス金型を第1図の
実施例と同様に動作させて補強用線材yとシートxを一
体にプレス成形すると、線材供給孔10と先の成形体Xと
の間に架け渡された状態の補強用線材yの裏側にシート
xの溶融樹脂が回り込むため、補強用線材yをシートx
の肉厚中心部に埋め込むことができる。但しこの方法で
軟質の補強用線材を埋め込む場合は、プレス時に補強用
線材yが撓まないようにテンションをかける必要があ
る。
次に、第7図〜第10図を参照しながら被覆用フィルム
をラミネートする第二のプレス成形方法の実施例を説明
する。
第7図の実施例に使用するプレス金型1dは、後端喰切
部8に第8図に示すようなフィルム供給スリット33を設
けた点を除いて、前述の第1図のプレス金型1aと同様に
構成したものであり、該フィルム供給スリット33は、そ
の裏側開口が喰切部8と上金型本体2との入隅部に位置
するように形成されている。一方、被覆用フィルムz
は、シートxの樹脂と親和性のある各種のプラスチック
フィルムを使用することができ、なかでも耐候性に優れ
たアクリル樹脂フィルム等が好適である。また、美麗な
模様を施した化粧フィルムや、裏面に合成樹脂繊維又は
ガラス繊維の布等を積層したフィルムなども好適に使用
される。また、その厚みは柔軟性を有する0.5mm以下の
もの、好ましくは50〜500μのものが用いられる。な
お、シートは前述の各実施例のものと同じである。
しかして、第7図の実施例によれば、上記のようなプ
レス金型、被覆用フィルム及びシートを用いて、第7図
(イ)のように上金型本体2と押え金型3を上昇させた
状態でシートx1を送り込みと共に、被覆用フィルムzを
フィルム供給スリット33から供給してシートx1上に載置
し、第7図(ロ)に示すように押え金型3を閉じてから
上金型本体2でシートx1と被覆用フィルムzを一体にプ
レスし、シートx1の成形と同時に被覆用フィルムzをシ
ート表面にラミネートする。このとき、被覆用フィルム
zはフィルム供給スリット33を通じて外部へ引き出され
ているので、喰切部8で切断されることはない。
プレス成形が終わると、第7図(ハ)のように上金型
本体2と押え金型3を上昇させて、フィルム供給スリッ
ト33より被覆用フィルムzを供給しながら成形体X1を前
方へ移動させ、次の加熱されたシートx2を下金型5と被
覆用フィルムzの間に送り込む。そして、第7図(ニ)
のようにうに上金型本体2と押え金型3を下降させ、押
え金型3で先の成形体X1を押圧固定してから、再び上金
型本体2で次のシートx2と被覆用フィルムzを一体にプ
レスし、シートの成形と同時にその前端を先の成形体X1
の後端に端面融着させて接合しながら、表面に被覆用フ
ィルムzをラミネートする。
以後、上記動作を繰り返してシートと被覆用フィルム
を次々に一体にプレス成形し、シートを先の成形体に接
合しながら表面に被覆用フィルムをラミネートして長尺
成形品を得る。
このようにして得られる長尺成形品は、第10図(イ)
に示すように各成形体X1,X2…が互いに端面融着によっ
て接合され、且つ成形品表面が全長にわたって被覆用フ
ィルムzで覆われた構造をしている。従って、材料のシ
ートxとして既述のようなガラス繊維入りのシートを用
いた場合でも、成形品表面のガラス繊維が被覆用フィル
ムで隠されるので、外観や取扱性が良好である。特に、
被覆用フィルムzとして耐候性の良いアクリル樹脂フィ
ルム等を使用する場合は、シートの樹脂が耐候性に劣る
ポリ塩化ビニル等であっても、耐候性に優れた長寿命の
長尺成形品を得ることが可能となり、また既述のような
化粧フィルムを使用する場合は、美麗な商品価値の高い
長尺成形品を得ることが可能となる。更に、フィルム裏
面に合成樹脂繊維やガラス繊維の布等を積層した被覆用
フィルムを使用する場合は、第10図(ロ)のような各成
形体X1,X2の表層の樹脂が被覆用フィルムz裏面の布34
の繊維間隙に浸透した状態でラミネートされるので、剥
離強度を向上させることができる。
第9図は第二の連続プレス成形法の他の実施例を示す
もので、ここに使用するプレス金型1eは、上金型本体2
後端の喰切部8上縁沿いの部分から小リブ成形溝24の前
縁沿いの部分に通じるフィルム供給スリット35と、下金
型5の後端の喰切受部9下縁沿いの部分から小リブ成形
溝21の前縁沿いの部分に通じるフィルム供給スリット36
を設た点を除いて、第3図のプレス金型1bと同様に構成
されている。
しかして、この実施例によれば、第9図(イ)のよう
に上金型本体2と押え金型3を上昇させた状態で、上下
二枚の被覆用フィルムz,zをフィルム供給スリート35,36
から供給すると共に、加熱されたシートx1を供給して該
フィルムz,z間に挟み、第7図(ロ)のように押え金型
3を閉じて上金型本体2でシートと被覆用フィルムz,
zを一体にプレスし、シートx1の成形と同時に被覆用フ
ィルムz,zをシート両面にラミネートする。このとき、
第3図の実施例と同様に、小リブ成形溝21,24、大リブ
成形溝22、切欠溝26a,26bによって、シートx1の後端に
小リブ27,28が、前端に大リブ29′,30′がそれぞれ成形
される。
次いで、第9図(ハ)に示すように上金型本体2と押
え金型3を上昇させて、フィルム供給スリット35,36よ
り二枚の被覆用フィルムz,zを供給しながら成形体X1
前方へ移動させ、成形体X1前端の大リブ30′を位置決め
溝23に嵌合して位置決めしてから、次の加熱されたシー
トx2を上下の被覆用フィルムz,zの間に送り込む。そし
て、第9図(ニ)のように上金型本体2と押え金型3を
下降させ、押え金型3で先の成形体X1を押圧固定してか
ら、再び上金型本体2で次のシートx2と被覆用フィルム
z,zを一体にプレスし、シートの成形と同時に被覆用フ
ィルムz,zを両面にラミネートする。このとき、第3図
の実施例と同様に、小リブ成形溝21,24と大リブ成形溝2
2、26(切欠溝26a,26b)によって、シートx1の後端に小
リブ27,28が、シート前端には先の成形体X後端の小リ
ブ27,28を抱持する大リブ29,30がそれぞれ成形される。
以後、上記動作を繰り返してシートと被覆用フィルム
を次々に一体にプレス成形し、トを先の成形体に接合し
ながら表面に被覆用フィルムをラミネートして長尺成形
品を得る。
このようにして得られる長尺成形品は、第10図(ハ)
に示すように、先の成形体X1後端の小リブ27,28と後の
成形体X2前端の大リブ29,30が互いに係合状態で融着し
て接合されているので接合強度が大きく、しかも成形品
両面が全長にわたって被覆用フィルムz,zで覆われてい
るため内外観が良好であり、取扱性も極めて良好であ
る。この場合、被覆用フィルムz,zが小リブ27,28が大リ
ブ29,30の間に巻込まれていると、双方のリブ同士が融
着しなくなるので大きい接合強度を得られないが、この
実施例では、上述したように、フィルム供給スリット3
5,36を小リブ成形溝21,24の前縁沿いとのところに通じ
るように設けて、被覆用フィルムz,zが小リブ27,28にラ
ミネートされないようにし、大リブ成形溝22,26内にお
いて、先の成形体X1後端の小リブ27,28と被覆用フィル
ムz,zとの間に溶融樹脂を流入させて大リブ29,30を成形
するようにしてあるため、被覆用フィルムz,zの巻込み
を生じることはない。
第9図に示す実施例は、成形品両面に被覆用フィルム
z,zをラミネートする場合を示しているが、第10図
(ニ)に示す長尺成形品のように表面のみに被覆用フィ
ルムz,zをラミネートしてもよい。かかる長尺成形品
は、第9図に示すプレス金型1eにおいて下金型5後端の
フィルム供給スリット36を省略した構造のプレス金型を
使用することにより、容易に得ることができる。また、
第10図(ホ)に示す長尺成形品のように、下方に突出す
る小リブ28と大リブ30のみを係合状態で融着する結合構
造となし、フラットな成形品表面のみに被覆用フィルム
zをラミネートしてもよい。かかる長尺成形品は、第7
図に示すプレス金型1dにおいてその下金型5の後端部、
中央部及び前端寄りの部分にそれぞれ小リブ成形溝、大
リブ成形溝、位置決め溝を形成したプレス金型を使用す
ることにより、容易に得ることができる。
なお、第10図(ハ)及び(ニ)に示す長尺成形品の最
初の成形体X前端の大リブ29′,30′は、第6図(ロ)
の長尺成形品の場合と同様に切除される。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように、本発明にかかる第一
の連続プレス成形法によれば、長尺の補強用線材が全長
にわたって切断されることなく埋め込まれた接合強度、
特に引張強度や屈曲強度の大きい長尺成形品を得ること
ができる。また、第二の連続プレス成形法によれば、表
面が全長にわたって被覆用フィルムで覆われた外観及び
取扱性の良好な長尺成形品を得ることができ、特に被覆
用フィルムの材質、色彩、模様等を選択すれば長尺成形
品の耐候性その他の物性や外観が一層良くなり、商品価
値が大幅に向上するといった効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
第1図(イ)〜(ヘ)は本発明にかかる第一の連続プレ
ス成形法の一実施例を順を追って示す説明図、第2図は
同実施例に使用するプレス金型の概略背面図、第3図
(イ)〜(ニ)は第一の連続プレス成形法の他の実施例
を順を追って示す説明図、第4図及び第5図はそれぞれ
第一の連続プレス成形法の更に他の実施例を示す説明
図、第6図(イ)〜(ハ)はそれぞれ第一の連続プレス
成形法によって得られる長尺成形品の部分斜視図、第7
図(イ)〜(ニ)は本発明にかかる第二の連続プレス成
形法の一実施例を順を追って示す説明図、第8図は同実
施例に使用するプレス金型の概略背面図、第9図(イ)
〜(ニ)はそれぞれ第二の連続プレス成形法の他の実施
例を順を追って示す説明図、第10図(イ)〜(ホ)はそ
れぞれ第二の連続プレス成形法によって得られる長尺成
形品の部分断面図、第11図は従来の連続プレス成形法の
説明図、第12図(イ)(ロ)は従来の連続プレス成形法
の欠点を説明する説明図、第13図は本出願人が先に提案
した連続プレス成形法の説明図である。 1a,1b,1c,1d,1e……プレス金型、 8……後端喰切部、 x,x1,x2……短尺合成樹脂シート、 y……補強用線材、 z……被覆用フィルム、 X,X1,X2……成形体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 7:00 9:00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱された短尺合成樹脂シートをプレス金
    型でプレス成形し、この成形を前方へ移動させてから、
    次の加熱された短尺合成樹脂シートをプレス金型内へ送
    り込み、プレス金型の後端喰切部で軟化溶融樹脂の流出
    を止めながら該短尺合成樹脂シートをプレス成形すると
    同時に、該短尺合成樹脂シートの前端部を先の成形体の
    後端部に接合する長尺物の連続プレス成形法において、 上記プレス金型の後端に複数の線材供給孔を設けて、各
    線材供給孔から長尺の補強用線材をプレス金型内へ供給
    し、該補強用線材と上記の短尺合成樹脂シートを一体に
    プレス成形して、該補強用線材を成形体内に埋め込むこ
    とを特徴とする長尺物の連続プレス成形法。
  2. 【請求項2】加熱された短尺合成樹脂シートをプレス金
    型でプレス成形し、この成形体を前方へ移動させてか
    ら、次の加熱された短尺合成樹脂シートをプレス金型内
    へ送り込み、プレス金型の後端喰切部で軟化溶融樹脂の
    流出を止めながら該短尺合成樹脂シートをプレス成形す
    ると同時に、該短尺合成樹脂シートの前端部を先に成形
    体の後端部に接合する長尺物の連続プレス成形法におい
    て、 上記プレス金型の後端にフィルム供給スリットを設け
    て、このフィルム供給スリットから長尺の被覆用フィル
    ムをプレス金型内へ供給し、該被覆用フィルムと上記短
    尺合成樹脂シートを一体にプレス成形して、該被覆用フ
    ィルムを成形体表面にラミネートすることを特徴とする
    長尺物の連続プレス成形法。
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