JP2629662B2 - 水平出力回路 - Google Patents

水平出力回路

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JP2629662B2
JP2629662B2 JP3336072A JP33607291A JP2629662B2 JP 2629662 B2 JP2629662 B2 JP 2629662B2 JP 3336072 A JP3336072 A JP 3336072A JP 33607291 A JP33607291 A JP 33607291A JP 2629662 B2 JP2629662 B2 JP 2629662B2
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power supply
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horizontal
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章夫 吉野
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Victor Company of Japan Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テレビ受像機に用いら
れる受像管の水平偏向および高圧発生回路であって、水
平偏向回路および高圧発生回路が一体となっている水平
出力回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の水平出力回路のブロック構
成図、図6はその各部の波形を示す波形図である。ここ
で、図6(a)はコレクタ電圧波形、図6(b)は偏向
コイル電流波形である。
【0003】水平出力回路100は、スイッチング用の
水平出力npnトランジスタ(以下、トランジスタと称
する)101、ダンパダイオード102、共振コンデン
サ103、水平偏向コイル104、S字補正コンデンサ
105からなる水平偏向回路ならびにこの水平偏向回
路3に1次巻線107a、2次巻線107bおよび整流
ダイオード107cからなるフライバックトランス(以
下FBTと称する)107を加えた高圧発生回路から構
成する。
【0004】水平偏向回路は、トランジスタ101の
スイッチング動作を利用し、ダンパダイオード102お
よび共振コンデンサ103の組合せで負荷の偏向コイル
104にのこぎり波電流を流し、さらにこの回路内に生
ずるフライバックパルスを利用して受像管等の他の回路
に電源を供給する。
【0005】この際、偏向コイル104に発生するのこ
ぎり波電流の単位当たりの電流変化が図6(b)に示す
とおり走査終了後の帰線期間内が最も大きいことから、
トランジスタ101のコレクタには図6(a)に示す単
位時間当たりの電流変化に比例した大きなパルス電圧が
発生する。高圧発生回路は、このパルス電圧を昇圧用の
FBT107で変換してさらに高い電圧を得る。
【0006】また、この水平出力回路100は、抵抗1
09aおよび109bからなる検出回路109、エラー
アンプ110ならびに電源制御回路111からなる高圧
安定回路106を備える。113はエラーアンプ110
の基準電源である。
【0007】FBT107の2次側に発生する直流高圧
(HV)を検出回路109の抵抗109aおよび109
bで分圧してエラーアンプ110の一端に加え、基準電
源113によってその他端に与えられる基準電圧と比較
する。そして、その誤差分を増幅し、電源制御回路11
1へ供給して、これを制御する。この電源制御回路11
1は高圧電流が増加したときFBT107の2次巻線1
07bおよび整流ダイオード107cの内部抵抗分によ
り直流高圧HVが低下するのを補償している。
【0008】いま仮に電源側、または負荷側の変動に
よって直流高圧HVが基準高圧より上昇したとすると、
この電圧の変化は検出回路109を通してエラーアンプ
110に送られ、電源制御回路111で先の電圧の上昇
を打ち消すようFBT10の1次側のB2電圧を低下
させる。B2電圧が低下すると、トランジスタ101の
コレクタ電圧がB2電圧に比例して低下するので、FB
T10の2次側に発生する直流高圧HVも比例して下
がって基準高圧となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】一方、水平振幅は水平
偏向回路水平偏向コイル104に流れる偏向コイル
電流により決まるが、この偏向コイル電流はB2電圧に
比例するので、高圧制御を行うためB2電圧を可変する
と水平振幅が変動してしまう。この発明はこのような課
題を解決するためなされたもので、その目的は高圧発生
回路に制御動作を行わせても水平偏向回路の偏向電流
に影響を与えないようにした水平出力回路を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
この発明に係る水平出力回路は、水平偏向周期で開閉す
るトランジスタと、水平偏向コイルと補正コンデンサと
の直列回路に水平偏向電流を流すため前記トランジスタ
と協働する第1のダンパダイオードおよび第1の共振コ
ンデンサと、前記水平偏向コイルに一端を接続し他端を
第1の電源制御回路に接続した電源供給用のコイルとを
有する水平偏向回路と、第2のダンパダイオードおよび
第2の共振コンデンサと、前記第2のダイオードに1次
巻線の一端を接続し他端を前記第1の電源制御回路とは
別の第2の電源制御回路に接続したフライバックトラン
スと、このフライバックトランスの2次巻線に接続した
整流ダイオードとを有し、前記トランジスタと協働する
ようダイオードを介して前 記水平偏向回路に接続された
高圧発生回路とを備え、前記第1の電源制御回路は直流
電源に接続され、この直流電圧に応じて水平偏向電流を
ほぼ一定に維持するよう構成し、前記第2の電源制御回
路は直流電源に接続されるとともに、前記高圧発生回路
が発生する高圧を検出する高圧検出回路およびエラーア
ンプが接続され、前記高圧発生回路の出力の増減に比例
した電圧で前記第2の電源制御回路を制御することによ
って前記高圧発生回路の出力をほぼ一定に維持するよう
構成した。
【0011】
【作用】単一の水平出力トランジスタにより水平偏向回
路および高圧発生回路を駆動する。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
説明する。図1はこの発明に関連した水平出力回路の
ブロック構成図であり、図2はその各部の波形を示す波
形図である。ここで、図2(a),(c),図3はコレ
クタ電圧波形、図2(b),(d)は偏向コイル電流波
形、図2(e)はベース電流波形である。
【0013】水平出力回路1は、水平偏向周期で開閉す
るスイッチング用の水平出力npnトランジスタ(以
下、トランジスタと称する)2、水平偏向回路3、水平
偏向回路3と高圧発生動作部4を結合するためのダイオ
ード5、フライバックトランス(以下、FBTと称す
る)6の2次巻線7、整流ダイオード8、高圧安定回路
9から構成する。
【0014】水平偏向回路3は、水平偏向コイル12と
S字補正コンデンサ13との直列回路に水平偏向電流I
Lを流すためトランジスタ2と協働する第1のダンパダ
イオード10、第1の共振コンデンサ11、および水平
偏向コイル12に一端が接続され他端が高圧安定回路9
に接続された電圧供給用のチョークコイル14からな
り、トランジスタ2、水平偏向回路3および高圧安定回
路9で水平偏向回路を構成する。
【0015】高圧発生動作部4は、共振用ダミーコイル
17と補正コンデンサ18との直列回路にダミー電流を
流すため前記トランジスタ2と協働する前記ダイオード
5を介して接続された第2のダンパダイオード15、第
2の共振コンデンサ16ならびにダイオード5に一端が
接続され他端が前記高圧安定回路9に接続されたFBT
6の1次巻線19からなり、トランジスタ2、高圧発生
動作部4、FBT6の2次巻線7および整流ダイオード
8ならびにFBT6の2次巻線7に整流ダイオード8を
介して接続された高圧安定回路9で高圧発生回路を構成
する。このダミーコイル17はFBT6の2次巻線7に
安定な高圧を発生させるためのものである。
【0016】高圧安定回路9は、抵抗20aおよび20
bからなる検出回路20、エラーアンプ21、基準電源
22ならびに電源制御回路23からなり、従来と同様の
動作をするので、その説明を省略する。図示されない前
段からの水平発振パルスによりトランジスタ2を励振
ると、トランジスタ2と第1のダンパダイオード10と
の水平偏向周期におけるスイッチング作用によりコレク
タ電流が水平偏向コイル12に流れこの水平偏向コイル
12に水平振幅を決めるのこぎり波電流IL1が流れ
る。こののこぎり波電流によってトランジスタ2のコレ
クタに発生した正弦半波状のコレクタ電圧Vcp1は第
1のダンパダイオード10のカソード、第1の共振コン
デンサ11の一端、水平偏向コイル12の一端Aおよび
チョーク14の一端にそれぞれ印加される。
【0017】トランジスタ2のコレクタ電流はダイオー
ド5を介して高圧発生動作部4にも流れ水平偏向周期に
おけるスイッチングを行い、この高圧発生動作部4のダ
ミーコイル17にものこぎり波電流IL2を発生させ、
その一端Bに正弦半波状のパルス電圧Vcp2を発生さ
せる。FBT6の2次巻線7で昇圧した後、この昇圧し
た電圧を整流ダイオード8を介して直流高圧HVを出力
する。この際、高圧電源制御回路23はFBT6の2次
巻線から得られた電圧によってこのFBT6の1次巻線
へ供給するB2電圧を可変する。
【0018】ところで、水平偏向回路3の共振周波数f
1は、第1の共振コンデンサ11、S字補正コンデンサ
13、水平偏向コイル12、およびチョークコイル14
をそれぞれC1、C2(但し、C2>>C1)、L1、
L2としたとき、数1で決まる。
【0019】
【数1】
【0020】ここで、LAは数2で表される。
【0021】
【数2】
【0022】このときのパルス電圧Vcp1は、数3で
決まる。
【0023】
【数3】
【0024】ここで、EB1は電源電圧、thは走査期
間、tr1は帰線期間を示す。また、帰線期間tr1は
数4で決まる。
【0025】
【数4】
【0026】同様に、高圧発生動作部4の共振周波数f
2は、第2の共振コンデンサ16、S字補正コンデンサ
18、ダミーコイル17、およびFBT6の1次巻線1
9をそれぞれC3、C4(但し、C4>>C3)、L
3、L4としたとき、数5で決まる。
【0027】
【数5】
【0028】ここで、LAは数6で表される。
【0029】
【数6】
【0030】このときのパルス電圧Vcp2は、数7で
決まる。
【0031】
【数7】
【0032】ここで、EB2は電源電圧、thは走査期
間、tr2は帰線期間を示す。また、帰線期間tr2は
数8で決まる。
【0033】
【数8】
【0034】ここで、f1=f2(tr1=tr2)と
した場合、コレクタパルス電圧Vcpは電源電圧EBに
比例するので、電源制御回路23をシリーズ・レギュレ
ータ等の降圧型とすると、EB1>EB2であるから、
Vcp1>Vcp2となる(図2a参照)。したがっ
て、帰線期間にはダイオード4は逆耐圧状態となり水平
偏向回路3と高圧発生動作部5は独立して動作すること
となる。すなわち、高圧発生動作部5は整流ダイオード
8の出力の増減に比例した電圧で電源制御回路23を制
御することによって電源制御回路23から電源電圧EB
2を出力して整流ダイオードからほぼ一定の電圧(直
流高圧HV)を出力する。また、水平偏向回路3は電源
制御回路23に供給される直流電圧EB1に応じたほぼ
一定の水平偏向電流を出力する。
【0035】一方、走査期間においてはコレクタパルス
電圧Vcpはほぼアース電位となるので、第1のダンパ
ダイオード10と第2のダンパダイオード15が導通
し、偏向コイル電流は第1の共振コンデンサ11と第2
の共振コンデンサ16には流れず共振現象を吸収する。
さらに、第1のダンパダイオード10と第2のダンパダ
イオード15を流れる電流が零になってダイオード5お
よびトランジスタ2が導通して上記動作を繰り返す。
【0036】したがって、高圧発生動作部5で高圧制御
動作を行って電源電圧EB2が変動しても水平振幅に関
連する偏向コイル12に流れる電流は変動しない。同様
に、図2(c),(d),(e)に示すように、Vcp
1>Vcp2においてtr1>tr2の場合、t2〜t
3でオンし、t4でオフし、図2(a),(b)と同様
の動作を行うので、水平偏向動作部は高圧発生動作部の
高圧制御動作の影響を受けない。ここで、t3はダンパ
電流が零になる位置を示している。
【0037】また、図3に示すモードの場合には、一点
鎖線で示す帰線期間にダイオード5が導通しているの
で、水平偏向回路3と高圧発生動作部4は独立が保たれ
ず偏向コイル電流は高圧制御動作の影響を受け両者で共
振回路を構成してしまう。
【0038】図4はこの発明の実施例に係る水平出力
回路のブロック構成図であり、図1と同一部分には同一
符号を付する。この実施例では水平偏向回路3と高圧発
生動作部4にそれぞれ独立した電源制御回路を設け、水
平偏向回路3と高圧発生動作部4の配置を入れ換えた。
また、この実施例においてはダミーコイル17および補
正コンデンサ18は省略しFBT6の1次巻線19で代
用し、このFBT6の1次巻線19にダイオード51を
介挿した。
【0039】このように構成することで、水平偏向回路
3と高圧発生動作部4をどちらに配置しても偏向コイル
電流は高圧制御動作の影響を受けず図3に示すモードを
含む全てのモードに対して各々動作の独立性を保つこと
ができることとなる。
【0040】なお、FBT6の1次巻線19に介挿した
ダイオード51は必ずしもなくてもよい。
【0041】なお、水平偏向回路3と高圧発生動作部4
にそれぞれ独立した電源制御回路23a,23bを設け
るようにしたので、図3に示すように偏向コイル12に
流れる水平偏向電流を電源制御回路23bの垂直走査周
期のパラボラ電流で振幅変調することで左右ピンクッシ
ョン歪補正も行うことができる。この左右ピンクッショ
ン歪補正方式としては、過飽和リアクタ方式やダイオー
ド変調方式を採用することができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明に係る水平
出力回路によれば、単一の水平偏向トランジスタのスイ
ッチング動作により常に一定の水平振幅を得ることがで
き、また高圧発生回路の電圧制御動作が水平偏向電流に
影響を与えないので、簡単な回路構成とすることができ
経済的にも優れたものとなる。さらに、水平偏向回路と
高圧発生回路にそれぞれ独立した電源制御回路を設けて
いるので、各々の動作の独立性を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関連した水平出力回路のブロック構成
【図2】図1に示す水平出力回路の各部の波形を示す波
形図
【図3】図1に示す水平出力回路の各部の波形を示す波
形図
【図4】本発明の一実施例に係る水平出力回路のブロッ
ク構成図
【図5】従来の水平出力回路のブロック構成図
【図6】従来の水平出力回路の各部の波形を示す波形図
【符号の説明】
1…水平出力回路、2…水平出力npnトランジスタ、
3…水平偏向回路、4…高圧発生動作部、5,51…ダ
イオード、6…フライバックトランス(FBT)、7…
2次巻線、8…整流ダイオード、9…高圧安定回路、1
0,15…ダンパダイオード、11,16…共振コンデ
ンサ、12…水平偏向コイル、13,18…補正コンデ
ンサ、14…チョークコイル、17…ダミーコイル、1
9…1次巻線、20…検出回路、20a,20b…抵
抗、21…エラーアンプ、22…基準電源、23,23
a,23b…電源制御回路。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平偏向周期で開閉するトランジスタ
    と、 水平偏向コイルと補正コンデンサとの直列回路に水平偏
    向電流を流すため前記トランジスタと協働する第1のダ
    ンパダイオードおよび第1の共振コンデンサと、前記
    平偏向コイルに一端を接続し他端を第1の電源制御回路
    に接続した電源供給用のコイルを有する水平偏向回路
    と、第2のダンパダイオードおよび第2の共振コンデンサ
    と、前記第2のダンパダイオードに1次巻線の一端を接
    続し他端を前記第1の電源制御回路とは別の第2の電源
    制御回路に接続したフライバックトランスと、このフラ
    イバックトランスの2次巻線に接続した整流ダイオード
    とを有し、前記トランジスタと協働するようダイオード
    を介して前記水平偏向回路に接続された高圧発生回路と
    を備え、 前記第1の電源制御回路は直流電源に接続され、この直
    流電圧に応じて水平偏向電流をほぼ一定に維持するよう
    構成し、 前記第2の電源制御回路は直流電源に接続されるととも
    に、前記高圧発生回路が発生する高圧を検出する高圧検
    出回路およびエラーアンプが接続され、前記高圧発生回
    路の出力の増減に比例した電圧で前記第2の電源制御回
    路を制御することによって前記高圧発生回路の出力をほ
    ぼ一定に維持するよう 構成したことを特徴とする水平出
    力回路。
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