JP2629186B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

Info

Publication number
JP2629186B2
JP2629186B2 JP62133991A JP13399187A JP2629186B2 JP 2629186 B2 JP2629186 B2 JP 2629186B2 JP 62133991 A JP62133991 A JP 62133991A JP 13399187 A JP13399187 A JP 13399187A JP 2629186 B2 JP2629186 B2 JP 2629186B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
powder
coating film
magnetic recording
recording medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP62133991A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63298815A (ja
Inventor
春夫 渡辺
順悦 瀬戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP62133991A priority Critical patent/JP2629186B2/ja
Publication of JPS63298815A publication Critical patent/JPS63298815A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2629186B2 publication Critical patent/JP2629186B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気テープ,磁気ディスク等の磁気記録媒
体に関するものであり、詳細には塗布型の磁気記録媒体
に配合される研磨粉の改良に関するものである。
〔発明の概要〕
本発明は、塗布型の磁気記録媒体において、磁性塗膜
中に配合される研磨粉をフッ化有機物を含む分散剤によ
り表面処理し、その表面張力を磁性塗料の表面張力より
も小さなものとすることによって、当該研磨粉の添加効
率の向上を図り、さらには研磨粉の混入量を減らし飽和
磁束密度,角形比等の磁気特性の向上を図ろうとするも
のである。
〔従来の技術〕
従来より、塗布型の磁気記録媒体においては、その磁
性塗膜中にCr2O3やAl2O3等、モース硬度6以上程度の研
磨粉が配合されている。
これは、研磨粉が配合されない場合、磁気記録媒体上
を摺動する磁気ヘッドの特に作動ギャップ近傍に磁性を
帯びた析出物が析出し、ヘッドクロッギングと称される
磁気出力の低下が起こることによる。研磨粉を磁性塗膜
中に配合しておけば、磁気ヘッドの表面が常に軽微に研
磨されることになり、特に作動ギャップ近傍の表面状態
を良好な状態に維持することができる。
ところで、上述の研磨粉は磁気特性に何ら寄与するも
のではなく、したがって磁気記録媒体本来の目的とする
磁気特性は、この研磨粉の混入により多くの犠牲を余儀
なくされているのが現状である。たとえば、磁性塗膜中
に研磨粉を混入すると、その分磁性粉末の充填量が減
り、磁気記録媒体の飽和磁束密度が低下することにな
る。また、研磨粉の如き粗大粒子の混入は、針状磁性粉
末や六角板状磁性粉末の配向を大きく乱すことになり、
その結果磁気記録媒体の角形比を低下する。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このように、磁性塗膜中に配合される研磨粉は、ヘッ
ドクロッギング解消のために必要不可欠ではあるもの
の、磁気特性の観点からは好ましいものではない。
そこで、混入する研磨粉の研磨能力をできる限り発揮
せしめ、これにより研磨粉の混入量を低減することがで
きれば、上述の問題を解消することができるものと考え
られる。
本発明は、かかる従来の実情に鑑みて提案されたもの
であって、磁性塗膜中に配合した際に研磨粉の研磨能力
をできる限り引き出すことを可能とし、これによって飽
和磁束密度や角形比等の磁気特性に優れた磁気記録媒体
を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、上述の目的を達成せんものと長期に亘
り鋭意研究を重ねた結果、研磨粉を磁性塗膜の表面に露
呈させる上でその表面エネルギーが重要な要素となって
いることを見出し本発明を完成するに至ったもので、フ
ッ化有機物を含む分散剤により表面処理され磁性塗料の
表面張力よりも小さな表面張力を有する研磨粉が磁性塗
膜中に配合されたことを特徴とするものである。
本発明が適用される磁気記録媒体は、磁性塗料を非磁
性支持体表面に塗布することにより磁性塗膜が磁性層と
して形成される,いわゆる塗布型の磁気記録媒体であ
る。
ここで、非磁性支持体や磁性塗膜を構成する磁性粉
末,結合剤等は従来の公知のものがいずれも使用可能
で、何ら限定されるものではない。
例示するならば、非磁性支持体としては、ポリエステ
ル類,ポリオレフィン類,セルロース誘導体,ビニル系
樹脂,ポリイミド類,ポリアミド類,ポリカーボネート
等に代表されるような高分子材料により形成される高分
子支持体や、アルミニウム合金,チタン合金等からなる
金属基板、アルミナガラス等からなるセラミクス基板、
ガラス基板等である。
磁性粉末としては、γ−Fe2O3,コバルト被着γ−Fe2O
3等の強磁性酸化鉄粒子、強磁性二酸化クロム粒子、Fe,
Co,Ni等の金属やこれらを含んだ合金からなる強磁性金
属粒子、六方晶系フェライト微粒子等が例示される。
結合剤としては、塩化ビニル,酢酸ビニル,ビニルア
ルコール,塩化ビニリデン,アクリル酸エステル,メタ
クリル酸エステル,スチレン等の重合体、あるいはこれ
ら2種以上を組み合わせた共重合体、ポリウレタン樹
脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が例示される。
これらは単独もしくは2種以上を混合して使用される。
上述の磁性塗料には、前記磁性粉末や結合剤の他、研
磨粉が配合されるが、使用する研磨粉としても従来のも
のがいずれも使用でき、その種類は問わない。たとえ
ば、アルミナ(α−Al2O3)、炭化ケイ素、酸化クロム
(Cr2O3)、コランダム、人造コランダム、ダイアモン
ド、人造ダイアモンド、ザクロ石、エメリー(主成分:
コランダムと磁鉄鉱)等である。
本発明においては、これら研磨粉に対してフッ化有機
物を含む分散剤で表面処理を施し、その表面エネルギー
を低くして使用する。
ここで表面処理に使用するフッ化有機物としては、分
子鎖中にフッ素原子を有するものであればいずれも使用
できるが、特にパーフルオロカルボン酸系のフッ化有機
物が効果が高い。パーフルオロカルボン酸系の化合物と
しては、一般式 CnF2n+1COOH ・・・(I) (ただし、式中のnは3以上の整数を表す。) で表されるパーフルオロカルボン酸が挙げられ、その他
パーフルオロカルボン酸のアルキルエステル,パーフル
オロアルキルエステル,金属塩,アンモニウム塩等も使
用可能である。
また、上述のパーフルオロカルボン酸系の化合物の
他、脂肪酸またはその金属塩、脂肪酸アミド、脂肪酸エ
ステル、脂肪族アルコールまたはそのアルコキシド、脂
肪族アミン、多価アルコール、ソルビタンエステル、マ
ンニッタンエステル、硫黄化脂肪酸、脂肪族メルカプタ
ン、変性シリコーンオイル、パーフルオロアルキルエチ
レンオキシド、パーフルオロポリエーテル類、高級アル
キルスルホン酸またはその金属塩、パーフルオロアルキ
ルスルホン酸またはそのアンモニウム塩あるいはその金
属塩、カルボン酸パーフルオロアルキルエステル等を分
散剤として併用し、研磨粉の表面張力をコントロールす
るようにしてもよい。
いずれにしても、研磨粉は、前述の表面処理を施しそ
の表面張力が磁性塗料の表面張力よりも小さくなるよう
にして使用する。
なお、本発明が適用される磁気記録媒体において、磁
性塗膜中に前述の磁性粉末,結合剤,研磨剤の他、潤滑
剤や帯電防止剤、防錆剤等が必要に応じて加えられてい
てもよい。さらに、磁気記録媒体の構成としても、非磁
性支持体,磁性塗膜の他、バックコート層や下塗り層等
が形成されたものであってもよい。
〔作用〕
一般に、塗布型の磁気記録媒体に用いられる研磨粉
は、表面に露呈した粒子のみが研磨剤として有効に働
き、磁性塗膜中に埋没したものは磁気特性の低下という
逆効果しか示さない。このことは磁性塗膜の表面近傍の
研磨粉についても同様で、研磨粉が表面に露呈している
ことが必要で、その表面が磁性塗膜で覆われていると研
磨剤としての機能を充分に発揮せしめることは難しい。
そこで本発明では、研磨粉の表面をフッ化有機物を含
む分散剤により表面処理し、磁性塗料の表面張力よりも
小さな表面張力とすることで、研磨粉の表面露呈確率を
向上させる。
すなわち、フッ化有機物を含む分散剤により表面処理
した研磨粉(1)は、磁性塗料塗布時には磁性塗膜
(2)の表面に浮き上がってくる方向にあり、塗膜硬化
後には第1図に示すように磁性塗膜(2)表面近傍の研
磨粉(1)の密度が高くなる。また、その表面も磁性塗
膜(2)で覆われることはなく、研磨粉(1)自体の表
面が磁性塗膜(2)表面に露呈することになる。
これに対して何ら表面処理を加えず高表面エネルギー
を有する研磨粉(3)では、第2図に示すように、研磨
粉(3)が磁性塗膜(2)中に均一に分散されることに
なり、磁性塗膜(2)表面近傍の研磨粉(3)の密度が
低下するばかりか、塗膜(2)表面近傍の研磨粉(3)
も当該塗膜(2)でその表面が覆われた形になり、研磨
粉の表面露呈確率が低下する傾向にある。
〔実施例〕
以下、本発明を適用した具体的な実施例について説明
する。
実施例1 研磨粉としてα−Al2O3(平均粒径1.0μm)を用い、
これをフッ化有機物であるノナデカフルオロデカン酸
(C9F19COOH)のトルエン溶液(ノナデカフルオロデカ
ン酸の濃度1重量%)で表面処理し、乾燥させた。
次いで、この研磨粉を使用して下記の組成を有する磁
性塗料を調製した。
磁性塗料の組成 γ−FeO3粉末 ・・・100重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体
(U.C.C社製,ビニライトVAGH) ・・・25重量部 分散剤(レシチン) ・・・2重量部 研磨粉(表面処理したα−Al2O3) ・・・2重量部 シクロヘキサノン ・・・150重量部 メチルエチルケトン ・・・150重量部 上記組成物をボールミルにて48時間混合し、フィルタ
で濾過した後、さらに30分間混合し、これを16μm厚の
ポリエチレンテレフタレートフィルム上に乾燥後の膜厚
が6μmとなるように塗布し乾燥した。
このようにして作製した磁気記録媒体の表面を、走査
型電子顕微鏡(SEM)で観察した。この電子顕微鏡写真
を第3図に示す。
その結果、フッ化有機物で表面処理した研磨粉を使用
することで、研磨粉が磁性塗膜の表面で良好な露呈状態
を呈することが判明した。
また、この磁気記録媒体を市販のVTR装置を用いて評
価したところ、2時間走行後のヘッド摩耗は0.04μmで
あり、後述の比較例とほとんど変わりなかった。また、
4時間走行後の出力低下を測定したところ、−1.2dBで
あり、僅かなものであった。なお、前記出力低下は、ヘ
ッド付着に伴うスペーシングロスに起因するもので、研
磨硬化の指標となるものである。
実施例2 研磨粉としてCr2O3(平均粒径2μm)を用い、これ
をフッ化有機物であるペンタデカフルオロオクタン酸
(C7F15COOH)のトルエン溶液(ペンタデカフルオロオ
クタン酸の濃度1重量%)で表面処理し、乾燥させた。
以下、実施例1に準じた方法で磁性塗料を調製し、磁
気記録媒体を作製した。
得られた磁気記録媒体の表面状態を同様に走査型電子
顕微鏡(SEM)で観察したところ、研磨粉は磁性塗膜の
表面に露呈していた。
比較例 研磨粉(α−Al2O3)を何ら表面処理を施さずに使用
し、他は実施例1に準じた方法で磁性塗料を調製し、磁
気記録媒体を作製した。
得られた磁気記録媒体の表面状態を同様に走査型電子
顕微鏡(SEM)で観察したところ、第4図に示すよう
に、ほとんどの研磨粉の表面が磁性塗料の塗膜で覆われ
ていことが確認された。
また、先の実施例1と同様の評価を行ったところ、ヘ
ッド摩耗は0.03μm、出力低下は−2.7dBであり、特に
出力低下が著しいことが確認された。
〔発明の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本発明において
は、フッ化有機物を含む分散剤で表面処理され磁性塗料
の表面張力よりも小さな表面張力を有する研磨粉を磁性
塗膜中に配合しているので、研磨粉が磁性塗膜の表面に
露呈する確率を向上することができ、研磨効果を高める
ことが可能である。
したがって、従来と同等の研磨効果を確保しようとし
た場合に研磨粉の配合量が少なくて済み、磁気特性,特
に飽和磁束密度や角形比を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用した磁気記録媒体における磁性塗
膜中の研磨粉の分散状態を模式的に示す断面図であり、
第2図は従来の磁気記録媒体における磁性塗膜中の研磨
粉の分散状態を模式的に示す断面図である。 第3図は研磨粉に表面処理を施した場合に磁性塗膜表面
に露呈する研磨粉粒子の形状を示す電子顕微鏡写真であ
り、第4図は研磨粉に表面処理を施さない場合に磁性塗
膜表面に露呈する研磨粉粒子の形状を示す電子顕微鏡写
真である。 1……磁性塗膜 2……研磨粉

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フッ化有機物を含む分散剤により表面処理
    され磁性塗料の表面張力よりも小さな表面張力を有する
    研磨粉が磁性塗膜中に配合されたことを特徴とする磁気
    記録媒体。
JP62133991A 1987-05-29 1987-05-29 磁気記録媒体 Expired - Fee Related JP2629186B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62133991A JP2629186B2 (ja) 1987-05-29 1987-05-29 磁気記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62133991A JP2629186B2 (ja) 1987-05-29 1987-05-29 磁気記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63298815A JPS63298815A (ja) 1988-12-06
JP2629186B2 true JP2629186B2 (ja) 1997-07-09

Family

ID=15117830

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62133991A Expired - Fee Related JP2629186B2 (ja) 1987-05-29 1987-05-29 磁気記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2629186B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61237228A (ja) * 1985-04-13 1986-10-22 Konishiroku Photo Ind Co Ltd 磁気記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63298815A (ja) 1988-12-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6964811B2 (en) Magnetic powder, method for producing the same and magnetic recording medium comprising the same
WO2003079333A1 (en) Magnetic recording medium and magnetic recording cartridge
EP0179463B1 (en) Magnetic recording medium
JP2527942B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2629186B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH01119916A (ja) 磁気記録媒体
JPS6292128A (ja) 磁気記録媒体
JPH0610859B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH0610865B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH0770044B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2754655B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2942650B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2825263B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2945444B2 (ja) 塗布型磁気記録媒体用塗膜強化性磁性粒子粉末
JPH0785449A (ja) 磁気記録媒体
JP2000215439A (ja) 磁気記録媒体
JPH04106719A (ja) 磁気記録媒体
JPH0628664A (ja) 磁気記録媒体
JPH0298813A (ja) 磁気記録媒体
JPH0719365B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH01128228A (ja) 磁気記録媒体
JPS62154230A (ja) 磁気記録媒体
JPS60175213A (ja) 磁気記録媒体
JPS61202332A (ja) 磁気記録媒体
JPH02128319A (ja) 磁気記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees