JP2627945B2 - 非接触メカニカルシール - Google Patents

非接触メカニカルシール

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JP2627945B2
JP2627945B2 JP63300220A JP30022088A JP2627945B2 JP 2627945 B2 JP2627945 B2 JP 2627945B2 JP 63300220 A JP63300220 A JP 63300220A JP 30022088 A JP30022088 A JP 30022088A JP 2627945 B2 JP2627945 B2 JP 2627945B2
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seal
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ring
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滉 井上
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は真空装置等の軸シールに使用される外部加圧
方式の非接触メカニカルシールに係り、特に、シールガ
ス遮断時の密封面接触事故防止に配慮した非接触メカニ
カルシールに関する。
〔従来の技術〕
従来の装置は特開昭61-104187号公報に記載のよう
に、停止時及び低速回転時には接触式メカニカルシー
ル、高速時には非接触メカニカルシールになるように自
動的に切換える機構になっていた。なお、この種のシー
ルとして関連するものには、例えば、1981年発行の「機
械の研究」第33巻第7号に「最近のメカニカルシールと
その応用」と題して記載されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は低速回転時にもシール面が非接触にな
るという点について配慮がされておらず、シール面が接
触し、異常摩耗あるいは焼付きを起こすなどの危険性が
十分考えられ、最終的には真空ポンプそのもののトラブ
ルにつながるおそれがあった。
本発明の課題は低速回転時から非接触とするためのシ
ールガスの導入が遮断されても回転シールリングと静止
シールリングに非接触を維持させるにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題は、回転軸に該回転軸と同心状に固定され
た回転シールリングと、これに前面を対向させて密封面
を形成する、前記回転軸と独立の保持手段に保持された
静止シールリングと、該密封面にシールガスを供給する
手段と、前記密封面と真空室を連通する通路と、前記静
止シールリングの背面と前記保持手段の間に形成された
背面室と、を備えた非接触メカニカルシールにおいて、
前記静止シールリングの背面と前記保持手段の間を内部
空間を有し前記回転軸長手方向に伸縮可能なベローシー
ルで接続し、前記内部空間と前記密封面と連通し、前記
ベローシールの外部の背面室をすくなくとも大気圧に保
持することにより達成される。
また、回転軸に該回転軸と同心状に固定された回転シ
ールリングと、これに前面を対向させて密封面を形成す
る、前記回転軸から独立した保持手段に保持された静止
シールリングと、該密封面にシールガスを供給する手段
と、前記密封面と真空室を連通する通路と、前記静止シ
ールリングの背面と前記保持手段の間に形成された背面
室と、を備えた非接触メカニカルシールにおいて、前記
背面室を前記密封面と連通してもよい。
また、回転軸に該回転軸と同心状に固定された回転シ
ールリングと、これに前面を対向させて密封面を形成す
る、前記回転軸から独立した保持手段に保持された静止
シールリングと、該密封面にシールガスを供給する手段
と、前記密封面と真空室を連通する通路と、前記静止シ
ールリングの背面と前記保持手段の間に形成された背面
室と、を備えた非接触メカニカルシールにおいて、前記
静止シールリング背面と前記保持手段とを前記回転軸長
手方向に伸縮するスプリングで接続し、前記背面室と外
部の大気圧の空間とを弁を介して接続し、前記背面室と
前記真空室とを弁を介して接続し、前記各弁の開閉をシ
ールガスの圧力の大きさにもとずいて制御する制御手段
を備えてもよい。
さらに、回転軸に該回転軸と同心状に固定された回転
シールリングと、これに前面を対向させて密封面を形成
する、前記回転軸から独立した保持手段に保持された静
止シールリングと、該密封面にシールガスを供給する手
段と、前記静止シールリングの背面と前記保持手段の間
に形成された背面室と、を備えた非接触メカニカルシー
ルにおいて、前記背面室をすくなくとも大気圧に保持
し、前記静止シールリングの背面と前記保持手段とを前
記回転軸長手方向に伸縮するスプリングで接続し、前記
静止シールリング外周部に径が変化する段付面を設け、
該段付面を側面とする空間にシールガスを供給する手段
を設け、前記静止シールリングの前面と前記保持手段と
を前記回転軸長手方向に伸縮するスプリングで接続して
もよい。
また、半径方向の密封面をなす前面と、ベローシール
が接続される半径方向の背面とを備え、前面と背面とを
連通する連通穴を有するほぼ円筒形の静止シールリング
と、該静止シールリングの背面に、前記連通穴の開口を
内部空間に連通させて結合されたベローシールとを含ん
でなることを特徴とする非接触メカニカルシール用静止
シールリングユニットとしてもよい。
〔作用〕
請求項1に記載の発明によれば、シールガスが遮断さ
れると、シールリングの密封面付近が真空状態となり、
連通穴を通し、ベローシール内部空間が真空状態とな
る。背面室はすくなくとも大気圧に保持されているの
で、ベローシール外部が内部より高圧となり、ベローシ
ールは縮んで、静止シールリングは、背面側に移動し、
密封面は離れて回転シールリングと静止シールリングの
接触が防止される。
請求項2に記載の発明によれば、シールガスが遮断さ
れると、真空室につながる密封面が真空状態となり、次
いで密封面に連通された背面室が真空状態になって静止
シールリングを回転シールリングに押しつける力が消滅
して、逆に静止シールリングを回転シールリングから離
そうとする力が生じ、シールリングの非接触状態が保持
される。
請求項3に記載の発明によれば、シールガス圧力が正
常の場合は背面室が大気に連通され、真空室とは遮断さ
れて、静止シールリングに加わる軸方向の力がつり合
い、密封面が適切なすき間に保持される。シールガス圧
力が低下すると大気と背面室を連通する弁が閉じられ、
真空室と背面室を連通する弁が開かれて背面室圧力が真
空状態となる。このため、静止シールリングを背面室側
に吸引する力が優勢となり、静止シールリングが背面室
側に動き、シールリングの接触は防止される。
請求項4に記載の発明によれば、通常運転時は段付面
に加わるシールガス圧力と、静止シールリング背面に加
わるスプリングの力が密封面に供給されるシールガスの
静圧力と静止シールリング前面と保持手段の間に設けら
れたスプリングの力とつり合って、密封面のすきまが適
切な値に保持されている。シールガスが遮断されると、
段付面に加わる圧力と密封面に供給されるシールガスに
よる静圧力とがなくなり静止シールリングの前面、背面
のスプリングの力のつり合いにより、密封面すき間が定
まる。よって背面側のスプリング力と前面側のスプリン
グ力を選定してシールガス遮断時の密封面すき間を定め
ることができる。
請求項5に記載の発明によれば、静止シールリングと
ベローシールとが一体のユニットとされているので、保
持手段への静止シールリングの組みこみが容易である。
〔実施例〕
第5図は本発明の適用対象であるスクリュー真空ポン
プの構造断面図の一例である。スクリュー形のオスロー
タ21とメスロータ22は駆動軸23により駆動されるタイミ
ングギヤ24を介して非接触で同期回転する。これらロー
タが回転すると両ロータ21,22のかみあい部は図の右方
向へ移動する。この時吸気口25から吸込まれた気体は両
ロータにより圧縮移送され、排気口26から大気圧まで昇
圧され排気される。両ロータ21,22は玉軸受27a,27bで支
持されており、玉軸受27aへの潤滑油供給は油タンク室2
8の油をロータ軸端に取り付けられた油はねかけ板29に
よりかきあげて行ない、一方軸受27bにはタイミングギ
ヤ24へのジェット給油の1部が飛沫として給油される。
この潤滑油がオイルフリーなロータ機内側へ漏洩するの
を防止するため、吸気側、排気側それぞれに軸封装置30
a,30bが設けられる。その中でとくに、軸封30bの場合、
軸受側の圧力は真空ポンプ定常運転中、大気圧である
が、機内ロータ側は回転するロータ端面が低圧となる関
係上、軸封30b前後に差圧が生じる。本考案の非接触メ
カニカルシールは圧力差の大きい排気側軸封30bにおい
てより有効に作用するものである。
第6図も本発明の適用対象であるターボ真空ポンプの
構造断面図の一例である。ハウジング31内に順次配設さ
れた遠心圧縮ポンプ段32及び内周流圧縮ポンプ段33とを
備え、回転軸34はこれに連結したモータ35により駆動さ
れ、吸気口36から吸込まれた気体は排気口37から大気圧
まで昇圧され排気される。回転軸34は軸受38a,38bで支
持される。軸受38a,38bの潤滑はポンプ下部内の潤滑油3
9を外部ポンプにより、強制給油して行われる。この潤
滑油がポンプ段を有する機内側へ漏洩するのを防止する
ため軸封装置40が設けられる。本考案の非接触メカニカ
ルシールは軸封装置40に適用されるものである。
以下、本発明の一実施例を第1図により、説明する。
円板型の回転シールリング3は回転軸1に同心状に固定
され、回転軸1は回転シールリング3より軸受室11側で
油潤滑軸受2により支持されている。回転軸1と回転シ
ールリング3の間はOリング3aによりシールされてい
る。回転シールリング3の軸受2が設けられているのと
反対側に、該回転シールリング3をおおう円筒状のハウ
ジング8が回転軸1と同心状に設けられ、該ハウジング
8の内径側には断面L字形の突出部8cが、L字の水平部
8dの先端を回転シールリング3側に対向させて回転軸1
と同心環状に形成されている。前記突出部8cの水平部8d
の内径面は、回転軸1に嵌装・固定されて回転軸1、回
転シールリング3と共に回転する円筒形のスリーブ3bの
外径面に間隔S2をへだてて対向している。前記ハウジン
グ8の内径面と、回転シールリング3の突出部8cに対向
する面と、突出部8cとで囲まれた区画に、円環状の静止
シールリング4が配設されている。該静止シールリング
4の外周とハウジング8の内径面と間は、回転軸1と同
心状に、かつ、前記回転軸の長手方向に間隔をおいて該
静止シールリング4の周囲に嵌装された2個のOリング
5により、シールされるとともに相互に軸方向に滑動可
能となっている。さらに該静止シールリング4の内周面
と前記突出部の水平部8dの外周面の間も、前記Oリング
5同様、回転軸1と同心状に配設されたOリング6によ
り、相互に滑動可能にシールされている。水平部8dの端
部と回転シールリング3の間では、静止シールリング4
の内周面は、前記スリーブ3bの外周面に間隔S2をへだて
て対向している。静止シールリング4の回転シールリン
グ3の側面と対向する面(以下、前面という)4dには、
回転軸1と同心状に回転シールリング3の側面と対向す
る複数(図上では1個のみ図示した)の環状溝4aが形成
されている。環状溝4aが形成された部分が密封面であ
る。静止シールリング4の突出部8cの半径方向の面と対
向する面(以下背面という)4cと、前記突出部8cとはた
がいにはなれて配置され、その間が背面室9となってい
る。また、突出部8cと背面4cとは背面室9内に設けられ
た内部空間7aを備えたベローシール7により結合されて
いる。該ベローシール7は回転軸1の長手方向に伸縮可
能に形成されている。第7図および第8図は、このベロ
ーシール7の取付状態を第1図のA-A矢視で示してい
る。第7図はそれぞれが独立した内部空間7aを備える3
個のベローシール7が設けられた場合を示し、第8図は
回転軸1と同心状の環状の内部空間7aを備えた1個のベ
ローシール7が設けられた場合を示している。
前記背面室9はハウジング8に設けられた連通穴8aに
より外部の大気と連通されており、前記ベローシール7
の内部空間7aは、静止シールリング4の内部に設けられ
た連通穴4bにより密封面の環状溝4aに連通されている。
また、前記連通穴4bは、前記2個のOリング5の中間で
静止シールリング4の外周面に開口する分岐を有し、該
開口には、オリフィス4eが設けられている。オリフィス
4eと環状溝4aを接続する連通穴4bが、密封面にシールガ
スを供給する手段をなしている。ハウジング8は、ま
た、前記オリフィス4eに対向する位置のハウジング内径
面とハウジング外周面を連通するガス供給孔8bを備えて
いる。また、ハウジング8の内周面が回転シールリング
3の外周面に対向する部分は、回転シールリング側に膨
出して前記回転軸1と同心の環状部8eとなり、前記回転
シールリング3の外周面との間に間隔S1を形成してい
る。突出部8cの背面室9と反対の側は真空室10となって
いる。
本実施例において、通常の運転状態では、回転軸1は
油潤滑軸受2により支持され、回転シールリング3、ス
リーブ3bとともに高速で回転する。一方固定側軸封要素
である静止シールリング4は、Oリング5,6およびベロ
ーシール7に支持され、シールガスがガス供給孔8bから
オリフィス4e、連通穴4bを経て、環状溝4aに供給され、
このガスの静圧効果により、静止シールリング4は、静
止シールリング4と回転シールリング3の間の密封面
(以下シール面という)すき間hが大きくなるように図
上左向きの力を受ける。また、連通穴4bに供給されたシ
ールガスはベローシールの内部空間7aにも供給される
が、背面室9の内圧力は連通穴8aにより、大気圧に保持
されているので、内部空間7aが背面室9より高圧となっ
てベローシール7は、伸びようとし、静止シールリング
4に図上右向きの力が加わる。この左向き、右向きの力
がバランスする位置で静止シールリング4は安定し、回
転シールリング3と静止シールリング4の間のシール面
すき間hが数十μmに維持され、シールリングの非接触
状態で油潤滑軸受2からのオイルミストが真空室10内へ
浸入するのが阻止される。
次に、上述の状態で、シールガスが遮断されると、静
止シールリング4の環状溝4a及びベローシール7の内部
空間7aの圧力が低下し、環状溝4aの静圧による図上左向
きの力および、ベローシール7の伸びようとする図上右
向きの力が消失する。これと同時に、真空室10が真空状
態(大気圧より低い状態)にあり、かつ、真空室10と環
状溝4aを備えた密封面は、密封面と真空室を連通する通
路であるすき間S2を介して連通されているので、環状溝
4aの部分は真空状態となる。また、環状溝4aとベローシ
ールの内部空間7aも、連通穴4bにより連通されているの
でベローシール7の内部空間7aも真空状態となり、大気
圧である背面室9よりも低圧となって、ベローシール7
は縮もうとする力、図上左向きの力を生ずる。このた
め、シール面すき間hは広がり、回転シールリング3と
静止シールリング4の非接触状態が維持される。尚、環
状溝4aの静圧効果によるスラスト力が小さい場合は、第
7図に示すように、複数個の独立したベローシールが適
し、スラスト力が大きい場合は第8図に示す円環状のベ
ローシールとすることができる。
第2図は、本発明の第2の実施例を示し、連通穴8aが
なくて背面室9は密閉室となっていること、および、背
面室9内のベローシール7がなくて、背面室9は連通穴
4bに接続されていることが、前記第1の実施例と異な
る。他は同一であるので、同一の符号を付し説明は省略
する。
本実施例によれば、通常運転時はガス供給孔8bから導
入されたガス圧により、環状溝4aに静圧(図上左向きの
力)が発生する。一方、背面室9は密閉室となっている
ので、連通穴4bからガス圧が印加されるとエアシリンダ
となりシール面押し付け力(図上右向きの力)が発生す
る。上記2つの相反する力のつりあいにより、シール面
すきまhが一定に保たれる。
つぎに、シールガスが遮断されると静圧による力及
び、シール面押し付け力がなくなる。同時に真空室10が
真空状態であるので、環状溝4a及び連通穴4bを通し背面
室9が真空状態となる。軸受室11は大気圧であり、静止
シールリング4の前面4dと軸受室11とは、すき間S1によ
り連通されているので、静止シールリング4の周辺の圧
力分布は、前面4dの方が背面4cより高い圧力分布を示
す。従って静止シールリング4は大気圧側(前面側)か
ら真空側(背面側)へ移動することになり、シール面す
きまhは広がる。従ってシールガスが途切れてもシール
面は非接触状態を維持する効果がある。
第3図は本発明の第3の実施例を示し、前記第1の実
施例と異なる点は、背面4cと突出部8cがベローシール7
の代りに回転軸1の長手方向に伸縮するスプリング12で
接続されていることと、環状溝4a、ベローシールの内部
空間7aとオリフィス4eを連通する連通穴4bの代りに、環
状溝4aとオリフィス4eを連通する連通穴4fが設けられて
いることと、真空室10と背面室9が弁14を介して連通さ
れ、背面室9と外部の大気が弁13を介して連通されてい
ることと、シールガスの圧力を検知して前記弁13,14の
開閉を制御する弁制御手段16が設けられたことである。
他の部分は前記第1の実施例と同じであり、同一の符号
を付して説明を省略する。
本実施例において、通常運転時は連通穴4fを経て供給
されるシールガスにより静止シールリング4の環状溝4a
に発生する静圧による力と、背面4cに加わるスプリング
12による力がつり合ってシール面すき間hが保持されて
いる。通常運転時は、設定圧力よりシールガス圧力が充
分高いので、弁制御手段16は弁13を開にし、弁14を閉と
する。この結果、背面室9は大気圧となり、さきにのべ
た力のつり合いが成立している。シールガスが遮断され
ると、弁制御手段16は、シールガス圧力が設定値より低
下したことを検知し、弁13を閉に、弁14を開とする。こ
の結果、真空状態になる真空室10と背面室9が連通され
て背面室9が真空状態となり、静止シールリング4の前
面4dはすき間S1により大気圧の軸受室11と連通されて圧
力が大気圧に近くなるので、静止シールリング4はシー
ル面すき間hが大きくなる方向に移動し、シール面は非
接触に保持される。図中、弁を2個としたが三方切換弁
1個としてもよい。
第4図は本発明の第4の実施例を示し、前記第1乃至
第3の実施例は、真空ポンプ等の真空機器の回転軸を対
象にしたが本実施例は真空を期待できない、例えば送風
機、圧縮機などの軸シールを対象にしている。本実施例
は真空ポンプにも適用可能である。
本実施例が前記第1の実施例と異なる点は、ベローシ
ール7の代りに背面4cと突出部8cが回転軸1の長手方向
に伸縮するスプリング12で接続されていることと、オリ
フィス4e、ベローシールの内部空間、および環状溝4aを
連通する連通穴4bの代りに、オリフィス4eと環状溝4aを
連通する連通穴4fが設けられていることと、静止シール
リング4の前面4dとハウジング8の環状部8eの半径方向
側面が回転軸1の長手方向に伸縮するスプリング17で接
続されていることと、回転シールリング3に近い側のO
リング5が装着された部分の静止シールリング4の外径
が増加されて該静止シールリングに2個のOリング5の
間で半径方向の段付面18が設けられ、静止シールリング
4の部分的外径増加に合わせて、ハウジング8に凹みが
設けられていることである。前記段付面18とこの段付面
に対向するハウジング8の面とで囲まれた円環状空間19
は、ハウジング8の内周面と静止シールリング4の外周
面の間のすき間を通してガス供給孔8bと連通している。
また、スプリング12の力はスプリング17の力より弱くし
てある。その他の部分は前記第1の実施例と同じである
ので同一の符号を付して説明は省略する。第4の実施例
において、通常運転時は、供給されるシールガスにより
静止シールリング4の環状溝4aに発生する静圧による力
およびスプリング17により静止シールリング4に対し前
面から背面に向って(図上左向き)加わる力が、静止シ
ールリング4の背面4cに加わるスプリング12の力および
供給されるシールガスにより前記段付面18に加わる圧力
とバランスし、シール面すき間hが維持される。シール
ガスが遮断されると、環状溝4aに発生する静圧力、段付
面18に加わるシールガス圧力が倶に消滅するので、静止
シールリング4に加わる回転軸長手方向の力は、スプリ
ング12,17の力のみとなる。スプリング12の力はスプリ
ング17の力より弱いから、静止シールリング4は背面方
向に動いた位置で両者の力がバランスし、シール面の非
接触状態が維持される。
〔発明の効果〕
本発明によれば、シールガスが遮断されても、密封面
が接触するのを回避することが可能となり、メカニカル
シールの寿命延長の効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例を示す非接触メカニカルシ
ール部の縦断面図、第2図、第3図及び第4図はそれぞ
れ第2、3、4の実施例を示す非接触メカニカルシール
部の縦断面図、第5図及び第6図は本発明を実施するス
クリュー真空ポンプ及びターボ真空ポンプの構造断面
図、第7図及び第8図は第1図のA-A断面図である。 1……回転軸、3……回転シールリング、4……静止シ
ールリング、4a……密封面(環状溝)、4b……密封面に
シールガスを供給する手段(連通穴)、4c……静止シー
ルリングの背面、4d……静止シールリングの前面、7…
…ベローシール、7a……ベローシールの内部空間、8…
…保持手段(ハウジング)、9……背面室、10……真空
室、12,17……スプリング、13,14……弁、16……制御手
段、18……段付面、S2……密封面と真空室を連通する通
路(すき間)。
フロントページの続き (72)発明者 真瀬 正弘 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所機械研究所内 (56)参考文献 実開 昭50−26268(JP,U) 特公 昭47−28819(JP,B1) 実公 昭48−38105(JP,Y1)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸に該回転軸と同心状に固定された回
    転シールリングと、これに前面を対向させて密封面を形
    成する、前記回転軸と独立の保持手段に保持された静止
    シールリングと、該密封面にシールガスを供給する手段
    と、前記密封面と真空室を連通する通路と、前記静止シ
    ールリングの背面と前記保持手段の間に形成された背面
    室と、を備えた非接触メカニカルシールにおいて、前記
    静止シールリングの背面と前記保持手段の間が内部空間
    を有し前記回転軸長手方向に伸縮可能なベローシールで
    接続されていることと、前記内部空間と前記密封面とが
    連通されていることと、前記ベローシールの外部の背面
    室がすくなくとも大気圧に保持されていることと、を特
    徴とする非接触メカニカルシール。
  2. 【請求項2】回転軸に該回転軸と同心状に固定された回
    転シールリングと、これに前面を対向させて密封面を形
    成する、前記回転軸から独立した保持手段に保持された
    静止シールリングと、該密封面にシールガスを供給する
    手段と、前記密封面と真空室を連通する通路と、前記静
    止シールリングの背面と前記保持手段の間に形成された
    背面室と、を備えた非接触メカニカルシールにおいて、
    前記背面室が前記密封面と連通されていることを特徴と
    する非接触メカニカルシール。
  3. 【請求項3】回転軸に該回転軸と同心状に固定された回
    転シールリングと、これに前面を対向させて密封面を形
    成する、前記回転軸から独立した保持手段に保持された
    静止シールリングと、該密封面にシールガスを供給する
    手段と、前記密封面と真空室を連通する通路と、前記静
    止シールリングの背面と前記保持手段の間に形成された
    背面室と、を備えた非接触メカニカルシールにおいて、
    前記静止シールリング背面と前記保持手段とが前記回転
    軸長手方向に伸縮するスプリングで接続されていること
    と、前記背面室と外部の大気圧の空間とが弁を介して接
    続されていることと、前記背面室と前記真空室とが弁を
    介して接続されていることと、前記各弁の開閉をシール
    ガスの圧力の大きさにもとずいて制御する制御手段を備
    えていることと、を特徴とする非接触メカニカルシー
    ル。
  4. 【請求項4】回転軸に該回転軸と同心状に固定された回
    転シールリングと、これに前面を対向させて密封面を形
    成する、前記回転軸から独立した保持手段に保持された
    静止シールリングと、該密封面にシールガスを供給する
    手段と、前記静止シールリングの背面と前記保持手段の
    間に形成された背面室と、を備えた非接触メカニカルシ
    ールにおいて、前記背面室がすくなくとも大気圧に保持
    されていることと、前記静止シールリングの背面と前記
    保持手段とが前記回転軸長手方向に伸縮するスプリング
    で接続されていることと、前記静止シールリング外周部
    に径が変化する段付面が設けられ、該段付面を側面とす
    る空間にシールガスを供給する手段が設けられているこ
    とと、前記静止シールリングの前面と前記保持手段とが
    前記回転軸長手方向に伸縮するスプリングで接続されて
    いることと、を特徴とする非接触メカニカルシール。
  5. 【請求項5】半径方向の密封面をなす前面と、ベローシ
    ールが接続される半径方向の背面とを備え、前面と背面
    とを連通する連通穴を有するほぼ円筒形の静止シールリ
    ングと、該静止シールリングの背面に、前記連通穴の開
    口を内部空間に連通させて結合されたベローシールとを
    含んでなることを特徴とする非接触メカニカルシール用
    静止シールリングユニット。
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