JPH09273636A - メカニカルシール - Google Patents

メカニカルシール

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JPH09273636A
JPH09273636A JP8381496A JP8381496A JPH09273636A JP H09273636 A JPH09273636 A JP H09273636A JP 8381496 A JP8381496 A JP 8381496A JP 8381496 A JP8381496 A JP 8381496A JP H09273636 A JPH09273636 A JP H09273636A
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JP
Japan
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ring
rotary
groove
pressure chamber
fixed ring
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Withdrawn
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JP8381496A
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English (en)
Inventor
Akitami Kaneko
昭民 金子
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転軸に装着された回転リングの端面と、同
回転軸を囲むケーシング内のシールハウジングに取り付
けられたバネにより可動リングを介して回転リングに押
し付けられる固定リングの端面とで、高圧室と低圧室と
の間に軸封部を形成し、固定リングの上記端面に環状溝
を設けると共に、同環状溝に上記高圧室の流体を導く連
通孔を上記固定リングと可動リングとを貫通して複数個
設け、且つ回転リングの上記端面に半径方向外方へ傾斜
しながら伸びるらせん溝を複数個設けて、回転リングが
回転している時、上記固定リングの環状溝内の流体を半
径方向外方へ送るメカニカルシールにおいて、低速回転
時、あるいは高圧室からの供給圧力が低い場合において
も、大きな浮上量が得られるようにする。 【解決手段】 上記回転リングにそのらせん溝の外周部
に連なる連続した円周溝を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス圧縮機やポン
プ等の装置の軸封に適用されるメカニカルシールに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図5は従来のメカニカルシールの縦断面
図、図6は図5のVI−VI断面矢視図である。図5におい
て、回転軸5には、スリーブ6とスリーブ7が取り付け
られ、このスリーブ6,7によって回転リング1が回転
軸5上に支持されている。静止しているケーシング8の
内側には、シールハウジング9が取り付けられ、このシ
ールハウジング9は、バネ10を介して可動リング22
及び固定リング2を回転リング1に向けて押圧して軸封
部3Aを形成し、高圧室3と低圧室4の間をシールして
いる。32はシール面である。
【0003】そして、図6に示されるように、回転リン
グ1には軸封部3Aに沿って高圧室3側へ流体を移送す
るためのらせん溝31が設けられている。矢印Rは回転
方向、矢印Sは流体の流れ方向である。固定リング2及
び可動リング22の軸方向には、軸封部3Aと高圧室3
側とを連絡する複数個の連通孔12が設けられており、
回転リング1の軸封部3Aに複数設けられたらせん溝3
1に高圧室3側の流体が供給されている。また、固定リ
ング2には、回転リング1との対向面に環状溝2Aが設
けられ、この環状溝2Aが連通孔12に連絡している。
【0004】回転リング1に複数個設けられたらせん溝
31は、回転リング1の回転によって高圧室3側の流体
を連通孔12と環状溝2Aを経由して軸封部3Aに沿っ
て半径方向外方へ移送し、回転リング1と固定リング2
の軸封部3Aの間に回転を許容しつつ圧力差を維持し、
回転中はらせん溝31の作用でわずか数μmのギャップ
を保持している。このらせん溝31は、図6に示すよう
に、回転リング1の回転によって流体を外方へ移送する
ことのできる、いわゆる外向流らせん溝で形成されてい
るが、所定浮上量(数μm)を得るための浮上回転数が
高く、特に高圧室3側の供給圧力が低い場合には、浮上
回転数が相当高くなっていた。ここで、所定浮上量と
は、回転リングと固定リングとが機械的に接触しなくな
る浮上量を示す。即ち、回転リング及び固定リングの表
面は極めて高い仕上精度で加工されているが、所定浮上
量(浮上回転数)に達するまでは回転リングと固定リン
グとの表面は極微小ながら接触している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のメカニカルシー
ルでは、軸封部の所定浮上量に必要な負荷能力を発生さ
せるための浮上回転数が高くなっていた。このため、起
動停止を繰り返していると、浮上回転数以下の低速時に
シール面が摺動劣化し、シール性能が悪化し、シールの
信頼性が低下するという問題があった。また、供給圧力
が低い場合には、浮上回転数が相当高くなっていたが、
実際の圧縮機等の運転では供給圧力が大気圧状態で起動
される場合が多く、浮上回転数以下の低速時にシール面
が摺動劣化し、シールの信頼性が低くなるという問題が
あった。さらに、蒸気タービン等の駆動機側の低速エー
ジング運転が要求される場合には、浮上回転数以下で長
時間運転されるので、シール面が摺動劣化し、シール性
能が悪化するという不具合があった。
【0006】本発明は、これらの問題点を解消し、低速
回転において従来よりも大きな浮上量を得てシール性能
を維持し、また、供給圧力が低い場合にも適用できる信
頼性の高いメカニカルシールを提供することを目的とし
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
したものであって、回転軸に装着された回転リングの端
面と、同回転軸を囲むケーシング内のシールハウジング
に取り付けられたバネにより可動リングを介して回転リ
ングに押し付けられる固定リングの端面とで、高圧室と
低圧室との間に軸封部を形成し、固定リングの上記端面
に環状溝を設けると共に、同環状溝に上記高圧室の流体
を導く連通孔を上記固定リングと可動リングとを貫通し
て複数個設け、且つ回転リングの上記端面に半径方向外
方へ傾斜しながら伸びるらせん溝を複数個設けて、回転
リングが回転している時、上記固定リングの環状溝内の
流体を半径方向外方へ送るメカニカルシールにおいて、
次の特徴を有するものである。 (1)上記回転リングにそのらせん溝の外周部に連なる
連続した円周溝を形成した。 (2)上記回転リングにそのらせん溝の外周部に連なる
断続した円周方向溝を形成した。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の第1形態に
係るメカニカルシールの縦断面図、図2は同メカニカル
シールの回転リングの正面図(図1のII−II断面矢視
図)である。図2において、31は回転リング1の表面
に形成されているらせん溝、3Bは同らせん溝31の最
外周部を連ねて連続的に形成されている円周溝である。
上記以外の部分の構成は従来技術と同じであり、図にお
いて従来技術と同じものには同一の符号が付してあるの
で説明を省略する。
【0009】回転リング1の軸封部3Aに設けられた複
数個のらせん溝31は、固定リング2に設けられている
環状溝2A内の流体を、回転軸5に装着された回転リン
グ1の回転によって半径方向外方へ移送することによ
り、軸封部をシールしている。静止時及び回転開始時は
シール面が閉じた状態でシールされているが、回転し始
めるとシール面が固体潤滑作用によって摺動し、浮上力
が働き始め、シール面間の接触圧力を小さくする。
【0010】前記らせん溝31の外周側には、同らせん
溝の最外周部を連続して結んだ円周溝3Bが形成されて
おり、高圧室3からの流体が可動リング22及び固定リ
ング2の連通孔12を経て環状溝2Aに入り、そして、
同環状溝2Aからの流体をらせん溝31に導き、回転リ
ング1の回転によってらせん溝31内に動圧を発生させ
る。らせん溝31の最外周で最大圧となり、この圧力を
最外周部の連続する円周溝3Bに導き、高い静圧を発生
させている。
【0011】図3は、各種形式の回転リングに対する回
転周速V(m/s)と浮上量Fとの関係図であり、aは
らせん溝のみの回転リング(従来技術)、bはらせん溝
と連続的円周溝を有する回転リング(上述の第1実施形
態)、cはらせん溝と断続的円周溝を有する回転リング
(後述の第2実施形態)に関するものである。
【0012】本発明は、上記のようにらせん溝31の最
外周部を連続して結んだ円周溝3Bを形成したものであ
り、らせん溝31で発生する動圧と円周溝3Bで発生す
る高い静圧を合わせた浮上力によって低回転でも回転リ
ングを浮上させることができ、図3の線bに一例を示す
ように、回転周速Vが小さい場合にも、従来の線aより
も大きな浮上量を得ることができる。
【0013】なお、上記実施形態では、らせん溝31の
最外周部を連続して結んだ円周溝3Bを回転リング1側
に設けた例を示したが、固定リング2側にらせん溝31
と連通する円周溝を設けても同様の効果がある。また、
本実施例では、円周溝3Bを、らせん溝31の最外周部
に設けた例を示したが、これに限定されることなく、浮
上性能とシール性能との関係から半径方向の最適位置に
設けても同様な効果が得られる。
【0014】図4は本発明の実施の第2形態に係るメカ
ニカルシールの回転リングの正面図である。本実施形態
の回転リングには、図4に示すように、回転リング1の
軸封部3Aにらせん溝31を設けると共に、同らせん溝
31の最外周部に円周方向に断続した円周方向溝3Cを
形成し、前記第1実施形態よりも、さらに低速回転で浮
上量が得られるように構成したものである。他の部分の
構成は前記第1実施例と同様であるから説明を省略す
る。
【0015】上記のように、本実施形態では、らせん溝
31の最外周部に、円周方向に断続した円周方向溝3C
を形成しているので、らせん溝31で発生した動圧を、
円周方向に断続した円周方向溝3Cへ導き、動圧発生作
用によってさらに高め、この円周方向溝3Cでの動圧と
静圧及び、らせん溝31での動圧を総合して浮上させる
ので、図3の線3cに一例を示すように、回転周速Vが
小さい極低速回転数でも所定浮上量が得られるもので、
第1実施形態の線b及び、従来例の線aよりも浮上量が
大きい。
【0016】
【発明の効果】本発明のメカニカルシールにおいては、
回転リングに、そのらせん溝の外周部に連る連続した円
周溝、あるいは断続した円周方向溝が形成してあるの
で、低速回転時においても、また高圧室からの供給圧力
が低い場合においても、大きい浮上量を得ることができ
る。これによって高いシール性能を得ることができ、か
つメカニカルシールの寿命が長くなるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係るメカニカルシー
ルの縦断面図。
【図2】同メカニカルシールの回転リングの正面図(図
1のII−II断面矢視図)。
【図3】各種形式の回転リングに対する回転周速と浮上
量との関係図。
【図4】本発明の実施の第2形態に係るメカニカルシー
ルの回転リングの正面図。
【図5】従来のメカニカルシールの縦断面図。
【図6】図5のVI−VI断面矢視図。
【符号の説明】
1 回転リング 2 固定リング 2A 環状溝 3 高圧室 3A 軸封部 3B 円周溝(連続) 3C 円周方向溝(断続) 4 低圧室 5 回転軸 8 ケーシング 9 シールハウジング 10 バネ 12 連通孔 22 可動リング 31 らせん溝 32 シール面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に装着された回転リングの端面
    と、同回転軸を囲むケーシング内のシールハウジングに
    取り付けられたバネにより可動リングを介して回転リン
    グに押し付けられる固定リングの端面とで、高圧室と低
    圧室との間に軸封部を形成し、固定リングの上記端面に
    環状溝を設けると共に、同環状溝に上記高圧室の流体を
    導く連通孔を上記固定リングと可動リングとを貫通して
    複数個設け、且つ回転リングの上記端面に半径方向外方
    へ傾斜しながら伸びるらせん溝を複数個設けて、回転リ
    ングが回転している時、上記固定リングの環状溝内の流
    体を半径方向外方へ送るメカニカルシールにおいて、上
    記回転リングにそのらせん溝の外周部に連なる連続した
    円周溝を形成したことを特徴とするメカニカルシール。
  2. 【請求項2】 回転軸に装着された回転リングの端面
    と、同回転軸を囲むケーシング内のシールハウジングに
    取り付けられたバネにより可動リングを介して回転リン
    グに押し付けられる固定リングの端面とで、高圧室と低
    圧室との間に軸封部を形成し、固定リングの上記端面に
    環状溝を設けると共に、同環状溝に上記高圧室の流体を
    導く連通孔を上記固定リングと可動リングとを貫通して
    複数個設け、且つ回転リングの上記端面に半径方向外方
    へ傾斜しながら伸びるらせん溝を複数個設けて、回転リ
    ングが回転している時、上記固定リングの環状溝内の流
    体を半径方向外方へ送るメカニカルシールにおいて、上
    記回転リングにそのらせん溝の外周部に連なる断続した
    円周方向溝を形成したことを特徴とするメカニカルシー
    ル。
JP8381496A 1996-04-05 1996-04-05 メカニカルシール Withdrawn JPH09273636A (ja)

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