JP4336286B2 - 静圧形ノンコンタクトガスシール - Google Patents

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Description

本発明は、毒性ガス,可燃性ガス,爆発性ガス,粉体混入ガス等の各種ガスを扱うタービン,ブロワ,コンプレッサ,攪拌機,ロータリバルブ等の回転機器において好適に使用される静圧形ノンコンタクトガスシールに関するものである。
従来の静圧形ノンコンタクトガスシールとして、筒状のシールケースと、これを貫通する回転軸に固定された回転密封環と、シールケースの内周部に回転密封環と対向する状態で軸線方向移動可能に保持された静止密封環と、シールケース及び静止密封環を貫通する一連のシールガス通路から両密封環の対向端面である密封端面間にシールガスを供給することにより、静止密封環に密封端面間を開く方向に作用する開力を発生させる開力発生手段と、シールケースと静止密封環との間に介装されたスプリングによる附勢力によって、静止密封環に密封端面間を閉じる方向に作用する閉力を発生させる閉力発生手段と、を具備して、静止密封環の外周面における被密封流体領域に臨む部分であって密封端面を除く部分に作用する被密封流体の圧力によって静止密封環に密封端面間を開く方向に作用する開力と開力発生手段による開力と閉力発生手段による閉力とがバランスすることにより、密封端面間を非接触状態に保持させるように構成されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、かかる構成の静圧形ノンコンタクトガスシール(以下「従来ガスシール」という)にあって、密封端面間は、密封端面間を開く方向に作用する開力(密封端面間に導入されたシールガスの圧力(静圧)によるもの(静止密封環の形状等によっては、更に、静止密封環の外周面における被密封流体領域に臨む部分であって密封端面を除く部分に作用する被密封流体の圧力によるもの))と密封端面間を閉じる方向に作用する閉力(静止密封環を回転密封環に向けて押圧附勢するスプリングによるもの)とがバランスする非接触状態に保持される。ここに、密封端面間に導入されるシールガスの圧力は被密封流体領域の圧力に応じてこれより高く設定されており、閉力を決定するスプリングのバネ力(スプリング荷重)は、密封端面間の隙間が適正(一般に、5〜15μmである)となるように、シールガスの圧力に応じて設定される。
而して、従来ガスシールは、密封端面間をこれに被密封流体による動圧を発生させることにより非接触状態に保持するようにした動圧形ノンコンタクトガスシールと同様に、密封端面間を非接触状態に保持させて、密封端面の焼き付きを生じることなく、被密封流体を長期に亘って良好にシールすることができるものである。しかも、従来ガスシールは、動圧形ノンコンタクトガスシールによってはシールすることができないガスに対しても、これを良好にシールすることができるものであり、動圧形ノンコンタクトガスシールに比して広範な用途に供しうるものである。すなわち、動圧形ノンコンタクトガスシールは、周知のように、相対回転する密封端面の一方に動圧発生溝を形成して、この動圧発生溝の作用により密封端面間に被密封流体による動圧を発生させて、密封端面間を非接触状態に保持するものであり、基本的には被密封流体が密封端面間から機外に漏洩することを許容するものである。したがって、被密封流体が毒性ガス,可燃性ガス,爆発性ガス等のように外部に漏洩することを許容しない性状のものである場合には、動圧形ノンコンタクトガスシールは使用することができない。これに対して、静圧形ノンコンタクトガスシールである従来ガスシールでは、シールガスが密封端面間から被密封流体領域(及び非密封流体領域)へと噴出することにより、被密封流体の漏洩を完全に阻止する構造となっているから、漏洩することが許容されない毒性ガス,可燃性ガス,爆発性ガス等のようなガスを扱う回転機器においても好適に使用することができる。
特開2000−329238公報(図1)
しかし、従来ガスシールにあっては、これが装備された回転機器の運転中(回転軸の駆動中)にシールガスの密封端面間への供給が何らかの事情(シールガス供給系統のトラブルや操作ミス等)により停止した場合、次のような問題が生じる。
すなわち、従来ガスシールでは、閉力発生手段としてスプリングを使用しているため、スプリングによる閉力は常時作用することになる。したがって、上記のように不測にシールガスの供給が停止して、シールガスによる開力が消滅すると、静止密封環がスプリングの附勢力(閉力)によって回転密封環へと急激に移動されて、回転密封環に激しく衝突することになる。その結果、密封端面が損傷,破損する虞れがある。かかる問題は、特に、被密封流体の圧力が高い高圧条件下においては顕著となる。すなわち、高圧条件下では、シールガスの圧力を被密封流体の圧力に応じて高くしておく必要があることから、シールガスによる開力とバランスさせるスプリング荷重も当然に高くしておかざるを得ない。したがって、シールガスの供給停止時には、静止密封環が回転密封環に極めて激しく衝突して、密封端面の損傷,破損の程度がより大きくなる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、シールガスの密封端面間への供給が不測に停止した場合にも、密封端面同士が激しく衝突して密封端面が損傷,破損するようなことがなく、安全に使用することができる静圧形ノンコンタクトガスシールを提供することを目的とするものである。
本発明は、筒状のシールケースと、回転軸等の回転部材に固定された回転密封環と、シールケースの内周部に回転密封環と同心をなして対向する状態で軸線方向移動可能に保持された静止密封環と、シールケース及び静止密封環を貫通する一連のシールガス通路から両密封環の対向端面である密封端面間にシールガスを供給することにより、静止密封環に密封端面間を開く方向に作用する開力を発生させる開力発生手段と、静止密封環に密封端面間を閉じる方向に作用する閉力を発生させる閉力発生手段とを具備して、この開力と閉力とをバランスさせることにより、密封端面間を非接触状態に保持させるように構成された静圧形ノンコンタクトガスシールにおいて、上記の目的を達成すべく、特に、閉力発生手段を、従来ガスシールのようにスプリングを使用したものとせず、シールケースと静止密封環との対向周面間に2つのOリングにより閉塞された環状空間たる背圧室を形成し、この背圧室にシールガス通路に供給されるシールガスの一部又はシールガス通路を流動するシールガスの一部を導入させることにより、静止密封環に作用するシールガスによる背圧として前記閉力を発生させるように構成しておくことを提案するものである。
かかる静圧形ノンコンタクトガスシールにあっては、シールガス通路が、シールケースと静止密封環との対向周面間に形成された環状空間であって当該対向周面間に介装した2つのOリングにより閉塞された連通空間と、シールケースを貫通して、上流端をシールガス供給路に接続すると共に下流端を連通空間に開口するケース側通路と、静止密封環の密封端面に形成された静圧発生溝と、静止密封環を貫通して、上流端を連通空間に開口すると共に下流端を静圧発生溝に開口する密封環側通路と、密封環側通路に配設した絞り器とを具備することが好ましい。背圧室は、シールガス通路の連通空間として兼用することができる。兼用しない場合には、シールケースと静止密封環との対向周面間に第一、第二及び第三Oリングを配設して、当該対向周面間に第一及び第二Oリングにより閉塞されるシールガス通路の連通空間と第二及び第三Oリングにより閉塞される背圧室とを形成し、シールガス供給路からシールガス通路に供給されるシールガスの一部を背圧室に導入させるように構成しておくことが好ましい。また、シールケースと静止密封環との対向周面間に、二つのOリングにより閉塞され且つ背圧室と区画された補助背圧室を形成すると共に、静止密封環に被密封流体領域と補助背圧室とを連通する貫通孔を形成して、貫通孔から補助背圧室に導入された被密封流体の圧力により静止密封環を回転密封環へと押圧する閉力が発生されるように構成しておくことが好ましい。また、シールケースと静止密封環との間に、静止密封環を回転密封環から離間する方向へと附勢する弾性部材を介装して、シールガスの供給停止時における静止密封環の回転密封環方向への急激な移動を阻止するように構成しておくことも好ましい。弾性部材としては、スプリング又はOリングが好適する。このような弾性部材を設けない場合には、シールケースと静止密封環との対向周面間に、シールガスを導入することによって静止密封環の回転密封環方向への移動を阻止する抵抗力を発生させる保圧室を形成すると共に、静止密封環に、保圧室と背圧室又は連通空間とを連通し且つ絞り器を配設したシールガス導入路を形成して、シールガスの供給停止時における静止密封環の回転密封環方向への急激な移動を阻止するように構成しておくことが好ましい。さらに、回転密封環の密封端面に動圧発生溝を形成して、密封端面間にシールガスによる静圧に加えて動圧発生溝による動圧を作用させるように構成しておくことも可能である。
本発明の静圧形ノンコンタクトガスシールにあっては、閉力発生手段としてスプリングを使用せず、密封端面間へのシールガス供給系統から導いたシールガスによる背圧を閉力として機能させるようにしているから、シールガスの供給が何らかの原因により不測に停止した場合、開力発生手段による開力及び閉力発生手段による閉力が共に消失することから、密封端面同士が激しく衝突するようなことがなく、密封端面が損傷,破損するようなことがない。
4〜図9及び図11は、夫々、本発明の実施例を示す静圧形ノンコンタクトガスシールの縦断側面図であり、図1〜図3、図10及び図12は、夫々、参考例を示す静圧形ノンコンタクトガスシール縦断側面図であり、以下、図1に示す静圧形ノンコンタクトガスシールを「第一ガスシール101」といい、図2に示す静圧形ノンコンタクトガスシールを「第二ガスシール102」といい、図3に示す静圧形ノンコンタクトガスシールを「第三ガスシール103」といい、図4に示す静圧形ノンコンタクトガスシールを「第四ガスシール104」といい、図5に示す静圧形ノンコンタクトガスシールを「第五ガスシール105」といい、図6に示す静圧形ノンコンタクトガスシールを「第六ガスシール106」といい、図7に示す静圧形ノンコンタクトガスシールを「第七ガスシール107」といい、図8に示す静圧形ノンコンタクトガスシールを「第八ガスシール108」といい、図9に示す静圧形ノンコンタクトガスシールを「第九ガスシール109」といい、図10に示す静圧形ノンコンタクトガスシールを「第十ガスシール110」といい、図11に示す静圧形ノンコンタクトガスシールを「第十一ガスシール111」といい、図12に示す静圧形ノンコンタクトガスシールを「第十二ガスシール112」といい、図18に示す静圧形ノンコンタクトガスシールを「第十三ガスシール113」という。また、図13は第一ガスシール101の要部を拡大して示す縦断側面図であり、図14は当該ガスシール101における静止密封環の正面図であり、図15は第三ガスシール103の要部を拡大して示す縦断側面図であり、図16は第十二ガスシール112の要部を拡大して示す縦断側面図であり、図17は当該ガスシール112における回転密封環の正面図である。なお、以下の説明においては、便宜上、前後とは図1〜図12における左右をいうものとし、上下とは図18における上下をいうものとする。
第一ガスシール101は、図1に示す如く、シールケース1と、回転部材たる回転軸2に固定された回転密封環3と、シールケース1に回転密封環3と対向する状態で軸線方向移動可能(前後方向移動可能)に保持された静止密封環4と、シールケース1及び静止密封環4を貫通する一連のシールガス通路5から両密封環3,4の対向端面である密封端面3a,4a間にシールガス6を供給することにより、静止密封環4に密封端面3a,4a間を開く方向に作用する開力を発生させる開力発生手段7と、静止密封環4に密封端面3a,4a間を閉じる方向に作用する閉力を発生させる閉力発生手段8とを具備して、密封端面3a,4a間を非接触状態に保持させつつ、密封端面3a,4aの外周側領域である被密封流体領域Hとその内周側領域である非密封流体領域Lとを遮蔽シールするように構成されている。なお、この例では、被密封流体領域Hは第一ガスシール101が装置された回転機器の機内に連通する高圧ガス領域であり、非密封流体領域Lは当該回転機器の機外に連通する大気領域である。
シールケース1は、図1に示す如く、回転機器のハウジング9から水平に突出する回転軸2を同心状に囲繞する円筒形状のもので、ハウジング9の後端部に取り付けられている。
回転密封環3は、図1に示す如く、回転軸2に円筒状の固定部材10,11を介して固定されている。回転密封環3は、後端面を軸線に直交する平滑面とする密封端面(以下「回転側密封端面」ともいう)3aに形成した円環状体である。
静止密封環4は、図1に示す如く、回転密封環3に同心をなして対向した状態でシールケース1の内周部に第一及び第二Oリング12,13を介して軸線方向移動可能に保持されている。静止密封環4は、図13に示す如く、外径を異にする第一、第二、第三及び第四環状部分14,15,16,17からなる円環状体であり、第一環状部分14の前端面は軸線に直交する平滑面とされた密封端面(以下「静止側密封端面」ともいう)4aに形成されている。最前位の第一環状部分14の外径(静止側密封端面4aの外径)D1、その後位に連なる第二環状部分15の外径D2、その後位に連なる第三環状部分16の外径D3及びその後位に連なる最後位の第四環状部分17の外径D4は、D1≦D2,D4<D2<D3となるように設定されている。また、静止側密封端面4aの外径D1は回転側密封端面3aの外径より小さく且つ静止側密封端面4aの内径は回転側密封端面3aの内径より大きく設定されている。なお、静止密封環4は、シールケース1に植設したドライブピン26の係合作用により、所定範囲での軸線方向移動を許容する状態で、シールケース1に対する相対回転を阻止されている。
第一及び第二Oリング12,13は、図12に示す如く、静止密封環4とシールケース1との対向周面間に適当に圧縮された状態で介挿されており、静止密封環4の所定範囲での前後方向移動(軸線方向移動)を許容しつつ、静止密封環4とシールケース1との間を二次シールしている。すなわち、第一Oリング12は、第二環状部分15の外周面とシールケース1の内周面との間に装填されており、その前方への移動は第二環状部分15の外周面から外れない範囲においてシールケース1の内周部に形成した第一環状係止面1aによって阻止されている。また、第二Oリング13は、第四環状部分17の外周面とシールケース1の内周面との間に装填されており、その後方への移動は第四環状部分17の外周面から外れない範囲においてシールケース1の内周部に形成した第二環状係止面1bによって阻止されている。而して、静止密封環4とシールケース1との対向周面間には、第一及び第二Oリング12,13によって閉塞された環状の連通空間18が形成されている。
開力発生手段7は、図1に示す如く、シールケース1及び静止密封環4を貫通する一連のシールガス通路5と、被密封流体領域Hの圧力(以下「被密封流体圧力」という)Pより高圧とした所定圧P1(>P)のシールガス6をシールガス供給路19からシールガス通路5へと供給するシールガス供給装置20とからなる。
シールガス通路5は、図12に示す如く、シールケース1と静止密封環4との対向周面間に形成された環状空間であって当該対向周面間に介装した2つのOリング12,13により閉塞された連通空間18と、シールケース1を貫通して、上流端をシールガス供給路19に接続すると共に下流端を連通空間18に開口するケース側通路21と、静止側密封端面4aに形成された静圧発生溝22と、静止密封環4を貫通して、上流端を連通空間18に開口すると共に下流端を静圧発生溝22に開口する密封環側通路23と、密封環側通路23の適所に配設した絞り器24とからなる。
静圧発生溝22は、静止側密封端面4aと同心状の環状をなして連続又は断続する浅い凹溝であり、この例では後者を採用している。すなわち、静圧発生溝22は、図14に示す如く、静止側密封端面4aと同心環状をなして並列する複数の円弧状凹溝22aで構成されている。
密封環側通路23の下流端部は分岐されており、その各分岐部分23aは、図13及び図14に示す如く、静圧発生溝22を構成する各円弧状凹溝22aに開口されている。
絞り器24は、オリフィス,毛細管,多孔質部材等の絞り機能を有するものであり、密封環側通路23の適所であって分岐部分23aを除く部分に配設されている。なお、絞り器24はシールガス通路5の適所に配置することができるが、後述する如く連通空間18と背圧室25とが兼用される場合にあっては、シールガス通路5における連通空間18より下流側の密封環通路23に配置される。
シールガス供給装置20は、被密封流体圧力Pより高圧P1のシールガス6を、ケース側通路21の上流端に接続したシールガス供給管19からケース側通路21、連通空間18、密封環側通路23及び絞り器24を経て静圧発生溝22に供給するものである。シールガス6としては、各領域H,Lに流出しても無害であり且つ被密封流体(被密封流体領域Hの流体)に悪影響を及ぼさない性状のものを、シール条件に応じて適宜に選定する。この例では、各種物質に対して不活性であり且つ人体に無害である清浄な窒素ガスが使用されている。なお、シールガス6は、通常、回転機器の運転中(回転軸2の駆動中)において供給され、運転停止後には供給を停止される。回転機器の運転は、シールガス6の供給が開始された後であって、密封端面3a,4a間が適正な非接触状態に保持された後において開始され、シールガス6の供給,停止は、当該回転機器の運転停止後であって回転軸2が完全に停止した後に行なわれる。また、シールガス6の圧力P1は、シール条件にもよるが、一般には、被密封流体圧力Pより0.5〜1.5bar程度高くなるように設定ないし制御される。
したがって、開力発生手段7によれば、シールガス6をシールガス通路5から密封端面3a,4a間に供給させることにより、静止密封環4にはこれを回転密封環3から離間させる方向つまり密封端面3a,4a間が開く方向への開力が発生することになる。
閉力発生手段8は、図1に示す如く、シールケース1と静止密封環4との対向周面間に2つのOリング12,13により閉塞された環状空間たる背圧室25を形成し、この背圧室25にシールガス通路5に供給されるシールガス6の一部又はシールガス通路5を流動するシールガス6の一部を導入させて、静止密封環4にシールガス6による背圧を作用させることにより、前記閉力を発生させるように構成されたものであり、従来ガスシールのように閉力を発生させるためのスプリングを有しないものである。
この例では、図13に示す如く、シールガス通路5の構成部分である連通空間18を背圧室25として兼用している。背圧室25は、これにシールガス6が供給された場合に、(D1<D2の場合には被密封流体圧力Pによる影響を考慮して)静止密封環4にこれを回転密封環4へと押圧させる方向つまり密封端面3a,4aを閉じる方向に作用する閉力が作用するような形状とされている。すなわち、静止密封環4には、図13に示す如く、第二環状部分15の前端面4bに作用する被密封流体圧力Pによる後方へのスラスト力(第一スラスト力)F1と、第三環状部分16の前端面4cに作用するシールガス圧力P1による後方へのスラスト力(第二スラスト力)F2と、第三環状部分16の後端面4dに作用するシールガス圧力P1による前方へのスラスト力(第三スラスト力)F3とが作用することになる(但し、第一スラスト力F1はD1=D2である場合は、発生しない)。ここに、F1=(π/4)((D2)−(D1))(P)であり、F2=(π/4)((D3)−(D2))(P1)であり、F3=(π/4)((D3)−(D4))(P1)である。したがって、F3−(F1+F2)>0となるように各環状部分14,15,16,17の外径D1,D2,D3,D4を設定しておくことにより、背圧室25に供給されたシールガス6により閉力(=F3−(F1+F2))が発生する。そして、この閉力の大きさは、各環状部分14,15,16,17の外径D1,D2,D3,D4の大きさ(及び圧力P,P1の大きさ)によって決定され、これらを適宜に設定しておくことにより、密封端面3a,4a間に供給されたシールガス6による開力とバランスされるように設定されている。すなわち、この閉力は、開力とのバランスにより、密封端面3a,4a間が適正隙間(一般に、5〜15μmである)に保持されるように設定されている。
以上のように構成された第一ガスシール101にあっては、シールガス6をケース側通路21、連通空間18及び密封環側通路23から静圧発生溝22に供給すると、静圧発生溝22に導入されたシールガス6により、密封端面3a,4a間にこれを開く方向に作用する開力が発生する。この開力は、密封端面3a,4a間に導入されたシールガス6によって発生する静圧によるものである。また、連通空間18と兼用される背圧室25に導入されたシールガス6により、静止密封環4に密封端面3a,4aを閉じる方向に作用する閉力であって、前記開力とバランスする大きさの閉力が作用する。したがって、密封端面3a,4aは、この開力と閉力とのバランスにより適正隙間を有した非接触状態に保持される。すなわち、静圧発生溝22に導入されたシールガス6は密封端面3a,4a間に閉力とバランスする静圧の流体膜を形成し、この流体膜の存在によって、密封端面3a,4aの内外径側領域H,L間が遮蔽シールされる。
ところで、シールガス6の供給が開始されると、シールガス6の密封端面3a,4a間への導入は絞り器24を経て行われることから、絞り器24を経ることなく背圧室25に供給されたシールガス6による閉力は開力の発生に先駆けて発生することになる。したがって、閉力発生手段8としてスプリングを使用していないにも拘わらず、スプリングを使用した従来ガスシールと同様に、開力と閉力とのバランスにより密封端面3a,4a間を適正隙間の非接触状態に保持させることができる。また、シールガス6は絞り器24で絞られた上で静圧発生溝22に導入されることから、密封端面3a,4a間の隙間が変動した場合にも、その隙間が自動的に調整されて適正に保持される。すなわち、回転機器の振動等により密封端面3a,4a間が適正隙間より大きくなったときは、静圧発生溝22から密封端面3a,4a間に流出するシールガス量と絞り器24を通って静圧発生溝22に供給されるシールガス量とが不均衡となり、静圧発生溝22内の圧力が低下して、開力が閉力より小さくなるため、密封端面3a,4a間の隙間が小さくなるように変化して、その隙間が適正なものに調整される。逆に、密封端面3a,4a間が適正隙間より小さくなったときは、上記したと同様の絞り器24による絞り機能により静圧発生溝22内の圧力が上昇して、開力が閉力より大きくなり、密封端面3a,4a間の隙間が大きくなるように変化して、その隙間が適正なものに調整される。
このように、第一ガスシール101は、シールガス6の供給が適正に行われる場合には、閉力発生手段としてスプリングを使用した従来ガスシールと同様に、密封端面3a,4a間を適正隙間の非接触状態に保持しつつ、被密封流体領域Hを良好にシールすることができる。
而して、第一ガスシール101にあっては、運転中に(又は運転が完全に停止されていない段階で)シールガス供給装置20等の故障や操作ミス等によりシールガス供給系統にトラブルが発生して、シールガス6の供給が不測に停止した場合には、従来ガスシールと異なって、冒頭で述べたような問題は生じない。
すなわち、シールガス6の供給が停止すると、密封端面3a,4a間へのシールガス導入が停止して開力が消滅するが、これと同時に、背圧室25へのシールガス6の導入も停止して閉力も消滅する。したがって、シールガス6が不測に停止した場合、開力及び閉力が同時に消滅することから、静止密封環4はシールガス6の供給が停止した状態から変位することがなく、密封端面3a,4aは非接触状態のまま保持されることになる。その結果、シールガス6の供給が不測に停止することにより、冒頭で述べた如く、密封端面3a,4aが激しく衝突して損傷,破損するようなことがない。
また、この状態からシールガス6の供給が再開されると、シールガス6による開力と閉力とが再発生して、密封端面3a,4a間が適正な非接触状態に保持される。このとき、開力と閉力とが同時に再発生すると、密封端面3a,4a間が開力によって必要以上に開いて、適正な非接触状態を復元することができなくなる虞れがある。しかし、シールガス6の密封端面3a,4a間への導入は絞り器24を経て行われることから、絞り器24を経ることなく背圧室25に供給されたシールガス6による閉力は開力の発生に先駆けて発生することになる。その結果、上記したような虞れは発生せず、密封端面3a,4a間が適正隙間の非接触状態に復元,保持されることになる。なお、D1=D2でない場合(D1<D2の場合)には、静止密封環4には第一スラスト力F1が作用することから、シールガス6の供給が停止したとき(又は被密封流体の圧力が残存する状態で当該供給が再開されたとき)において、当該スラスト力Fによって静止密封環4の回転密封環方向への急激な移動がより確実に防止され、密封端面3a,4a同士が激しく衝突するような虞れが皆無となる。
また、第二ガスシール102は、図2に示す如く、シールケース1が外径筒部1cと内径筒部1dとを有する二重筒構造とされている点、静止密封環4を、第四環状部分17の外径が第三環状部分16の外径と一致する形状としている点、及び第二Oリング13を第四環状部分17の内周面と内径筒部1dの外周面との間に配置している点を除いて、第一ガスシール101と同一構造をなすものであり、第一ガスシール101と同一機能を発揮するものである。第二ガスシール102では、静止密封環4の背面(第四環状部分17の後端面)4eを全面的に前記第三スラスト力F3を発生させるための受圧面とすることができるから、静止密封環4の形状上、第一ガスシール101では開力とバランスするに必要な閉力を確保できない場合にも、十分な閉力を確保することができる。このように、連通空間18と兼用する背圧室25の形状は、静止密封環4の形状及び第二Oリング13の配置等を工夫することによって適宜に変更することができる。なお、第二ガスシール102における閉力は、第四環状部分17の後端面4eに作用するシールガス圧力P1による第三スラスト力F3から第二環状部分15の前端面4bに作用する被密封流体圧力Pによる第一スラスト力F1及び第三環状部分16の前端面4cに作用するシールガス圧力P1による第二スラスト力F2を差し引いたものとなる。但し、第一及び第二環状部分14,15の外径が一致する場合には、第一スラスト力F1は発生しない。
また、第一及び第二ガスシール101,102では、背圧室25を連通空間18と兼用するように構成したが、第三ガスシール103の如く、両者18,25を兼用しない構成とすることもできる。
第三ガスシール103では、図3及び図15に示す如く、シールケース1と静止密封環4との対向周面間に第一、第二及び第三Oリング12,13,28を配設して、当該対向周面間に第一及び第二Oリング12,13により閉塞されるシールガス通路5の連通空間18と第二及び第三Oリング13,28により閉塞される背圧室25とを区画形成し、シールガス供給路19からシールガス通路5に供給されるシールガス6の一部を背圧室25に導入させるように構成してあり、この点及びシールケース1を第二ガスシール102と同様の二重筒構造としている点を除いて、第一ガスシール101と同一構造をなす。
すなわち、静止密封環4を、第四環状部分17の外径が第二環状部分15の外径と一致する形状となし、第一及び第二Oリング12,13を第二及び第四環状部分15,17の外周面とシールケース1の外径筒部1cの内周面との間に装填すると共に、第三Oリング28を第四環状部分17の内周面とシールケース1の内径筒部1dの外周面との間に装填して、連通空間18と背圧室25とを第二Oリング13によって仕切られた別個独立の環状空間となしている。そして、閉力発生手段8にあっては、シールケース1にシールガス通路5とは独立して背圧室25に連通する閉力用ガス通路5aを形成すると共に、シールガス供給路19から分岐させた閉力用ガス供給路19aを閉力用ガス通路5aに接続して、シールガス供給路19からシールガス通路5に供給されるシールガス6の一部を閉力用ガス供給路19a及び閉力用ガス通路5aを経て背圧室25に導入させることにより、第一及び第二ガスシール101,102と同様に、開力とバランスする閉力を発生させるようになっている。第三ガスシール103における閉力は、第四環状部分17の後端面4eに作用するシールガス圧力P1による第三スラスト力F3から第二環状部分15の前端面4bに作用する被密封流体圧力Pによる第一スラスト力F1を差し引いたものとなり、連通空間18に導入されたシールガス6によってはスラスト力は発生しない。但し、第一及び第二環状部分14,15の外径が一致する場合には、第一スラスト力F1は発生しない。
ところで、シールガス6の供給が停止すると、背圧室25に作用するシールガス圧力P1による背圧(閉力)が消失することから、静止密封環4は回転密封環方向に移動せず、回転密封環3に激しく衝突するようなことはないが、シール条件によっては、シールガス6の供給が不測に停止したときにおいて静止密封環4の回転密封環方向への急激な移動を積極的に回避する手段を設けておくことが好ましい場合がある。第四、第五、第六、第七、第八及び第九ガスシール104,105,106,107,108,109は、夫々、その一例を示すものである。
第四又は第五ガスシール104,105では、図4又は図5に示す如く、シールケース1と静止密封環4との対向周面間に、シールガス6を導入することによって静止密封環4の回転密封環方向への移動を阻止する抵抗力を発生させる保圧室30を形成すると共に、静止密封環4に、保圧室30と背圧室25又は連通空間18とを連通し且つ絞り器31を配設したシールガス導入路32を形成して、シールガス6の供給が不測に停止したときにおける静止密封環4の回転密封環方向への急激な移動を積極的に阻止するように構成されている。
すなわち、第四ガスシール104は、図4に示す如く、第二ガスシール102における第一Oリング装填位置に第四Oリング33を装填すると共に、第一Oリング12を第三環状部分16とシールケース1の外径筒部1cとの間に装填して、静止密封環4とシールケース1との間に第一及び第四Oリング12,33によりシールされた環状空間たる保圧室30を形成するようにした点、及び静止密封環4に保圧室30と連通空間18兼用の背圧室25とを連通し且つ絞り器31を配設したシールガス導入路32を形成した点を除いて、第二ガスシール102と同一構造をなすものである。なお、絞り器31は、シールガス通路5に配設された絞り器24と同様に、オリフィス,毛細管,多孔質部材等の絞り機能を有するものである。
第四ガスシール104にあっては、保圧室30にはシールガス6が連通空間18兼用の背圧室25からシールガス導入路32を経て導入され、保圧室30に導入されたシールガス6によって静止密封環4を回転密封環3から離間させる方向のスラスト力が発生する。このスラスト力は第三環状部分15の前端面4cに作用するシールガス圧力P1によるものであり、シールガス3の供給状態においては、機能上、前記第二スラスト力F2と同等のものである。
而して、シールガス6の供給が不測に停止されると、これと同時に、密封端面3a,4a間に作用する開力及び背圧室25に作用するシールガス6による閉力は消失するが、保圧室30内のシールガス6は、シールガス導入路32に設けられた絞り器31によって緩慢に排出されることになり、シールガス6の供給停止後も、しばらくの間、残存することになる。したがって、シールガス6の供給が停止したときにも、保圧室30内に残存するシールガス圧力P1によって、静止密封環4の回転密封環方向への移動を阻止する抵抗力が発生し、シールガス6の供給停止時における静止密封環4の回転密封環方向への急激な移動が阻止される。つまり、シールガス6の供給が停止した瞬間に、静止密封環4が急激に移動して回転密封環3に激しく衝突するようなことがない。
また、第五ガスシール105にあっては、図5に示す如く、第三及び第四環状部分16,17の外周面とシールケース1の外径筒部1cの内周面との間に第一及び第二Oリング12,13によって閉塞された連通空間18を形成すると共に、第四環状部分16の内周面とシールケース1の内径筒部1cの外周面との間に第二及び第三Oリング12,28によって閉塞された背圧室25を形成して、閉力発生手段8が第三ガスシール103と同様に構成されており、保圧室30が絞り器31を有するシールガス導入路32によって連通空間18と連通されている。かかる構成にあっても、第四ガスシール104と同様に、シールガス6の供給が停止したとき、保圧室30内に残存するシールガス圧力P1によって、静止密封環4の回転密封環方向への移動を阻止する抵抗力が発生し、シールガス6の供給停止時における静止密封環4の回転密封環方向への急激な移動が阻止される。なお、第五ガスシール105にあっては、図示していないが、保圧室30を絞り器31及びシールガス導入路32を介して背圧室25に連通させるようにしてもよい。
また、第六、第七、第八及び第九ガスシール106,107,108,109は、シールケース1と静止密封環4との間に、静止密封環4を回転密封環3から離間する方向へと附勢する弾性部材34,35を介装して、シールガス6の供給停止時における静止密封環4の回転密封環方向への急激な移動を阻止するように構成したものである。
すなわち、第六又は第七ガスシール106,107は、図6又は図7に示す如く、シールケース1と静止密封環4との間に静止密封環4を回転密封環3から離間する方向へと附勢する弾性部材たるスプリング34を配設して、シールガス6の供給が不測に停止されたときにも、スプリング34による附勢力により静止密封環4の回転密封環方向への急激な移動を阻止するように構成したものである。なお、スプリング34による附勢力は、開力発生手段7による開力と閉力発生手段8による閉力とが消失した場合において、静止密封環4の急激な移動を阻止しうるに必要且つ十分なものに設定されており、密封端面3a,4a間を適正な非接触状態に保持するための開力と閉力とのバランスを損なうものであってはならないことは言うまでもない。
また、第八又は第九ガスシール108,109は、図8又は図9に示す如く、シールケース1(第八ガスシール108にあっては内径筒部1dであり、第九ガスシール109にあっては外径筒部1cである)と静止密封環4との間に静止密封環4を回転密封環3から離間する方向へと附勢する弾性部材たるOリング35を配設して、シールガス6の供給が不測に停止されたときにおいて、Oリング35による附勢力(軸線方向における弾性変形)により静止密封環4の回転密封環方向への急激な移動を阻止するように構成したものである。なお、第九ガスシール109にあっては、Oリング35を連通空間18兼用の背圧室25をシールするための第一Oリング12として兼用してある。また、Oリング35による附勢力は、開力発生手段7による開力と閉力発生手段8による閉力開力とが消失した場合において、静止密封環4の急激な移動を阻止しうるに必要且つ十分なものに設定されており、密封端面3a,4a間を適正な非接触状態に保持するための開力と閉力とのバランスを損なうものであってはならないことは言うまでもない。
ところで、被密封流体圧力Pが変動する条件下にあって、前記第一スラスト力F1が作用する場合には、シール条件によって、背圧室25に作用するシールガス圧力P1によっては開力とバランスしうるに必要且つ十分な閉力が確保できないこともありうるが、このような場合には、第十ガスシール110の如く、被密封流体圧力Pによる閉力を付加すればよい。
すなわち、第十ガスシール110では、図10に示す如く、シールケース1の内径筒部1dと静止密封環4との対向周面間に、二つのOリング28,36により閉塞され且つ背圧室25と区画された補助背圧室37を形成すると共に、静止密封環4に被密封流体領域Hと補助背圧室37とを連通する貫通孔38を形成して、貫通孔38から補助背圧室37に導入された被密封流体圧力Pにより静止密封環4を回転密封環3へと押圧する閉力が発生されるように構成してある。なお、第十ガスシール110は、補助背圧室37及び貫通孔38を設けた点を除いて、第三ガスシール103と同一構造をなすものである。
第十ガスシール110にあっては、補助背圧室37に導入された被密封流体圧力Pによって閉力が付加され、しかもこの閉力が被密封流体領域Hの圧力変動に応じて変化することから、被密封流体の圧力Pが変動する条件下においても、良好なシール機能を発揮する。
なお、第十ガスシール110における如く、補助背圧室37を設けて、被密封流体圧力Pによる閉力を付加するように構成されたものにあっては、シールガス6の供給が停止して開力が消失すると、当該閉力によって静止密封環4が回転密封環方向へ急激に移動される虞れがあるが、このような虞れは、第二環状部分15の前端面4bに作用する被密封流体圧力Pによるスラスト力(第一スラスト力F1)が当該閉力とバランスするように工夫しておくことによって、排除することができる。また、静止密封環4の形状等のシール条件上、このような工夫をすることが困難な場合には、第四又は第五ガスシール104,105のような保圧室30を設けておくこと、或いは第六、第七、第八又は第九ガスシール106,107,108,109のような弾性部材34,35を設けておくことによって、上記した虞れを効果的に排除することができる。第十一ガスシール111は、その一例である。
すなわち、第十一ガスシール111は、図11に示す如く、第六ガスシール106と同様にシールケース1と静止密封環4との間に静止密封環4を回転密封環3から離間する方向に附勢するスプリング34を設けた点を除いて、第十ガスシール110と同一構造をなすものである。
第十一ガスシール111にあっては、シールガス6の供給が不測に停止されたとき、補助背圧室37による閉力が存在していても、スプリング34による附勢力により静止密封環4の回転密封環方向への急激な移動が防止され、密封端面3a,4a同士が激しく衝突するようなことがない。
また、上記した各ガスシール101,102,103,104,105,106,107,108,109,110,111では、開力発生手段7をシールガス6によって密封端面3a,4a間に静圧のみを発生させるように構成したが、密封端面3a,4a間に静圧に加えて動圧をも発生させるように構成することができる。第十二ガスシール112は、このような静圧及び動圧による開力を発生させるように構成された複合形ノンコンタクトガスシールの一例である。
すなわち、第十二ガスシール112は、図12に示す如く、回転側密封端面3aに動圧発生溝41を形成して、この動圧発生溝41により密封端面3a,4a間に動圧による開力を発生させるように工夫したものであり、この点を除いて、第一ガスシール101と同一構造をなすものである。
動圧発生溝41の形状は、シール条件等に応じて適宜に設定することができるが、この例では、動圧発生溝41を、図17に示す如く、回転側密封端面3aにおける静圧発生溝22に対向する部位から外径方向であって且つ回転密封環3の回転方向(イ方向)と逆方向に傾斜状に延びる第一グルーブ部分42aと内径方向且つ回転密封環3の回転方向(イ方向)と逆方向に傾斜状に延びる第二グルーブ部分42bとからなる複数のグルーブ42が密封端面3aの周方向に並列してなる形状に構成してある。各グルーブ42は1〜10μmの浅い深さ一定の溝であり、その最外径側端部(第一グルーブ部分42aの外径側端部)及び最内径側端部(第二グルーブ部分42bの内径側端部)は、両密封端面3a,4aの重合領域内に位置されている。すなわち、図16に示す如く、動圧発生溝41の内外径e,fは、静止側密封端面4aの外径a(≦回転側密封端面3aの外径)及びその内径d(≧回転側密封端面3aの内径)並びに静圧発生溝22(円弧状凹溝22a)の外径b及びその内径cに対して、b<f<a,d<e<cの関係を有する範囲で適宜に設定されている。この例では、0.5≦(f−b)/(a−b)≦0.9又は0.5≦(c−e)/(c−d)≦0.9の条件を満足するように設定されている。各グルーブ42は、図17(A)に示す如く、第一グルーブ部分42aと第二グルーブ部分42bとが基端部で一致する略く字状をなすものとするか、同図(B)に示す如く、第一グルーブ部分42aと第二グルーブ部分42bとの基端部が周方向に齟齬する千鳥形状をなすものとされる。
このような複合形ノンコンタクトガスシールである第十二ガスシール112によれば、密封端面3a,4a間にシールガス6による静圧に加えて動圧発生溝41による動圧が発生し、これらの静圧及び動圧により密封端面3a,4a間を非接触状態に保持するための開力が生じる。したがって、シールガス6による静圧によっては密封端面3a,4aを適正な非接触状態に保持し得ない事態が発生したときにも、動圧によって適正な非接触状態を維持することができる。また、静圧のみで非接触状態に保持する静圧形ノンコンタクトガスシールに比して、シールガス6による静圧によってシールガス6の必要供給量を少なくすることができる。また、動圧発生溝41が密封端面3a,4aの重複領域外に開放されていないため、各グルーブ42の最内径側端部及び最外径側端部が、密封端面3a,4a間に導入されたシールガス6に対する堰として機能することになると共に、密封端面3a,4a間に形成される漏れ間隙を狭めるように作用することになる。その結果、密封端面3a,4a間に導入されたシールガス6の被密封流体領域Hへの漏れ量が抑制されて動圧発生溝41によるシールガス6の捕捉特性が極めて良好なものになる。したがって、シールガス6の消費量を低減でき、万一シールガス6に同伴されるパーティクルがある場合にも、その侵入を極力抑制することができる。なお、回転軸2が正逆転されるような回転機器においては、上記動圧発生溝41を回転密封環3が正転方向及び逆転方向の何れの方向に回転しても動圧を発生しうるような形状としておけばよい。このような動圧発生溝41の形状については、シール条件等に応じて任意に設定することができ、従来からも種々の形状が提案されている。例えば、回転側密封端面3aに、径方向に縦列し且つ直径線に対して対称形状をなす第一動圧発生溝と第二動圧発生溝とからなる動圧発生溝ユニットを周方向に所定間隔を隔てて複数組並列状に形成して、回転密封環3が正転方向に回転するときには第一動圧発生溝により動圧が発生せしめられ、また回転密封環3が逆転方向に回転するときには第二動圧発生溝により動圧が発生せしめられるように構成しておくのである。各第一及び第二動圧発生溝としては、例えば、溝深さ及び溝幅を一定とするL字形溝等を採用することができる。
また、本発明の静圧形ノンコンタクトガスシールは、半導体関連機器等の高度のコンタミネーション防止対策が必要とされる回転機器(例えば、回転テーブルを使用して基板(半導体ウエハ,電子デバイスの基板,液晶基板,フォトマスク,ガラス基板等)の洗浄処理等を行なう処理装置)のシール装置としても好適に使用することができるが、第十三ガスシール113は、図18に示す如く、回転テーブル202の駆動部203を筒状のプラスチックカバー204で覆ってある処理装置において回転テーブル202が配置された被密封流体領域たる処理領域Hと非密封流体領域であるプラスチックカバー204内の領域Lとの間を遮蔽すべく設けられる処理装置用シール装置である。
この処理装置にあっては、図18に示す如く、回転テーブル202の駆動部203を円筒状のプラスチックカバー204で覆ってあり、半導体ウエハ,電子デバイスの基板,液晶基板,フォトマスク,ガラス基板等の基板を回転テーブル202を使用して適宜の処理(洗浄処理,薬剤処理等)を行う場合に、回転テーブル202が配置された処理領域Hとプラスチックカバー204内の領域(カバー内領域)Lとを第十三ガスシール113により遮蔽シールして、処理領域Hをクリーンに保持するように工夫されている。
なお、駆動部203は、回転テーブル202に連結されて上下方向に延びる回転軸203a、回転軸203aを回転自在に軸受支持するベアリング、回転軸203aの駆動手段及びこれらをカバー内領域Lにおいて支持する支持機枠203bを具備するものであり、回転テーブル202を回転駆動するように構成されている。回転テーブル202は炭化珪素製のもので、処理領域Hに水平に配置された円板等の回転体形状をなすものである。また、プラスチックカバー204は、図1に示す如く、耐薬品性プラスチック(この例ではPTFEを使用)で一体成形された上端開口状の円筒形状をなすもので、回転テーブル202の下面側に配置される駆動部203を覆っている。回転テーブル202とプラスチックカバー204との間には、必要に応じて、図18に示す如く、適宜のラビリンスシール205を設けておくことができる。このようなラビリンスシール205を設けておくことにより、シールガス6のラビリンスシール205から処理領域Hへの噴出作用と相俟って、薬液等が処理領域Hからカバー内領域Lへの薬液等の侵入を有効に防止することができる。
而して、第十三ガスシール113は、図18に示す如く、プラスチックカバー204内に配して駆動部203の支持機枠203bに取り付けられた円筒状のシールケース1と、回転部材たる回転テーブル202に固定された回転密封環3と、シールケース1に回転密封環3と同心をなして対向する状態で軸線方向移動可能(前後方向移動可能)に保持された静止密封環4と、シールケース1及び静止密封環4を貫通する一連のシールガス通路5から両密封環3,4の対向端面である密封端面3a,4a間にシールガス6を供給することにより、静止密封環4に密封端面3a,4a間を開く方向に作用する開力を発生させる開力発生手段7と、静止密封環4に密封端面3a,4a間を閉じる方向に作用する閉力を発生させる閉力発生手段8とを具備して、密封端面3a,4a間を非接触状態に保持させつつ、密封端面3a,4aの外周側領域である処理Hとその内周側領域であるカバー内領域Lとを遮蔽シールするように構成されたもので、以下に述べる点を除いて、第一ガスシール101と同一構造をなすものである。なお、第一ガスシール101と同一の構成部材については、図18において同一の符号を付することにより、その詳細な説明は省略することとする。
シールケース1は、図18に示す如く、円筒状の上密封環保持部61と下密封環保持部62の下端部から内方に張り出す円環状の取付部63とからなる金属製(例えば、SUS316等のステンレス鋼製)のものである。下密封環保持部62と取付部63とは一体構造物であり、これらと上密封環保持部61とは別体構造物であって、適宜の連結具により連結されている。シールケース1は、その下端部(下密封環保持部62の下端部)をカバー段部204aに衝合させると共にその外周部(上下密封環保持部61の外周部)をプラスチックカバー204の上端側内周部(カバー段部204aより上方側部分の内周部)にフッ素ゴム製のOリング206を介して密接させた状態で、取付部63を介して支持機枠203bに取り付けられている。
回転密封環3は、静止密封環4の構成材(例えば、カーボン)より硬質の材料(例えば、炭化珪素)で成形された円環状体であり、図18に示す如く、回転テーブル202の下面部に回転軸203aと同心をなして固定されている。回転密封環3の下端面は、平滑環状面である密封端面(回転側密封端面)3aとされている。
静止密封環4は、図18に示す如く、回転密封環3に同心をなして対向した状態でシールケース1の内周部に第一及び第二Oリング12,13を介して軸線方向移動可能(上下方向移動可能)に保持されている。静止密封環4は、第一ガスシール101におけるものと同一構造をなすもので、図18に示す如く、外径を異にする第一、第二、第三及び第四環状部分14,15,16,17からなる円環状体であり、第一環状部分14の上端面は軸線に直交する平滑面とされた密封端面(静止側密封端面)4aに形成されている。なお、静止密封環4は、シールケース1の取付部63に植設したドライブピン26の係合作用により、所定範囲での軸線方向移動を許容する状態で、シールケース1に対する相対回転を阻止されている。
第一及び第二Oリング12,13は、図18に示す如く、静止密封環4とシールケース1の上下密封環保持部61,62との対向周面間に適当に圧縮された状態で介挿されており、静止密封環4の所定範囲での上下方向移動(軸線方向移動)を許容しつつ、静止密封環4とシールケース1との間を二次シールしている。静止密封環4とシールケース1との対向周面間には、第一及び第二Oリング12,13によって閉塞された環状の連通空間18が形成されている。
開力発生手段7は、図18に示す如く、第一ガスシール101におけると同様に、シールケース1及び静止密封環4を貫通する一連のシールガス通路5と、処理領域Hの圧力(被密封流体圧力)Pより高圧とした所定圧P1(>P)のシールガス6をシールガス供給路19からシールガス通路5へと供給するシールガス供給装置20とからなる。
シールガス通路5は、図18に示す如く、シールケース1と静止密封環4との対向周面間に形成された環状空間であって当該対向周面間に介装した2つのOリング12,13により閉塞された連通空間18と、シールケース1を貫通して、上流端をシールガス供給路19に接続すると共に下流端を連通空間18に開口するケース側通路21と、静止側密封端面4aに形成された静圧発生溝22と、静止密封環4を貫通して、上流端を連通空間18に開口すると共に下流端を静圧発生溝22に開口する密封環側通路23と、密封環側通路23の適所に配設した絞り器24とからなる。
ケース側通路21は、図18に示す如く、下密封環保持部62を軸線方向に貫通する第一ガス路21aと、上密封環保持部61をその下端部から内周部へと貫通する第二ガス路21bとからなる。第一ガス路21aの上端部と第二ガス路21bの下端部とは、上下密封環保持部61,62間に介装したフッ素ゴム製のOリング21cによりシールされた状態で、連通接続されている。第二ガス路21bの上端部(下流端)は連通空間18に連通されている。
シールガス供給路19は、図18に示す如く、プラスチックカバー204に形成された第一供給路19aと、これとシールガス供給装置20とを接続する第二供給路19bとからなる。第一供給路19aは、プラスチックカバー204を上下方向(プラスチックカバー204の軸線方向)に貫通して、その上端部(下流端)をカバー段部204aに開口すると共に、その下端部(上流端)を第二供給路19bに接続してある。第一供給路19aの上端部(下流端)と第一ガス路21aの下端部(上流端)とは、カバー段部204aと下密封環保持部62との間に介装したフッ素ゴム製のOリング207によりシールされた状態で、連通接続されている。
なお、シールケース1の表面及びケース側通路21の内表面には、PFA,PTFE等の耐薬品性プラスチックによるコーティング層が形成されている。
閉力発生手段8は、図18に示す如く、第一ガスシール101と同様に、シールケース1と静止密封環4との対向周面間に2つのOリング12,13により閉塞された連通空間18と兼用される背圧室25を形成し、この背圧室25にシールガス通路5に供給されるシールガス6の一部又はシールガス通路5を流動するシールガス6の一部を導入させて、静止密封環4にシールガス6による背圧を作用させることにより、前記閉力を発生させるように構成されたものである。
以上のように構成された第十三ガスシール113によれば、第一ガスシール101と同様のシール機能が発揮され、処理領域Hとカバー内領域Lとの間が完全に遮断されることになる。また、両密封端面3a,4aはシールガス6によって非接触状態に保持されるから、密封端面3a,4aの接触による摩耗粉等のパーティクルを生じることがない。したがって、カバー内領域Lで発生する粉塵等が処理領域Hに侵入することがなく、処理領域Hが清浄に保持される。逆に、処理領域Hで生じる処理残渣がカバー内領域Lに侵入して、回転軸2aの駆動系等がトラブルを生じることもない。すなわち、回転テーブル202側の回転密封環3とプラスチックカバー204側の静止密封環4との間から処理領域Hとカバー内領域Lとにシールガス6を噴出させるから、回転テーブル202が配置される処理領域Hと回転軸203aの駆動手段等が配置されるカバー内領域Lとの間を確実に遮蔽することができ、処理領域Hにおける処理をカバー内領域Lからのパーティクル侵入(及び金属イオンの発生)を完全に防止した清浄雰囲気に保持することができ、基板の洗浄等の処理を良好に行なうことができ、高度のコンタミネーション防止対策を実現することができる。また、処理領域Hで発生する洗浄液残渣や処理領域Hで使用,発生する有害物質がカバー内領域Lへと漏洩して回転軸203aの駆動系に悪影響を及ぼす等の問題も排除することができる。
ところで、ケース側通路21及び第一供給路19aは、図18に鎖線で示す如く、第一供給路19aの下流端をプラスチックカバー204の内周面に開口させると共にケース側通路21を上密封環保持部61にこれを径方向に貫通するように形成して、両路19a,21間をプラスチックカバー204と上密封環保持部61との対向周面間に装填したOリング(図示せず)を介してシール状態で接続する形態となすことも可能であるが、このようにすると、両路19a,21間の連通部分に高圧のシールガス6による圧力が作用するため、プラスチックカバー204が径方向に変形し、その結果、当該Oリングによるシール機能が低下又は喪失して、シールガス供給が良好に行われない等の問題を生じる虞れがある。したがって、かかる場合には、カバー204をかかる変形を生じない金属材で構成して、その表面にプラスチックコーティングを施しておく等の工夫が必要となる。しかし、両路19a,21を図18に示す如く構成して、第一供給路19aからケース側通路21へのガス流動がプラスチックカバー204の軸線方向において行われるようにしておくと、プラスチックカバー204の材質や肉厚(径方向の厚み)に拘わらず、プラスチックカバー204が変形することがなく、上記した問題は生じない。したがって、プラスチックカバー204の材質,形状(肉厚)を、上記ガス圧に対する強度を考慮することなく、処理装置の使用条件に応じて自由に設定することができる。また、当該カバー204と回転テーブル202との間に前記したようなラビリンスシール205を設ける場合にも、プラスチックカバー204が変形しないことから、当該ラビリンスシール205の機能を損なうようなことがない。
なお、本発明の静圧形ノンコンタクトガスシールは、上記した第一、第二、第三、第四、第五、第六、第七、第八、第九、第十、第十一、第十二及び第十三ガスシール101,102,103,104,105,106,107,108,109,110,111,112,113の構成に限定されるものでなく、本発明の基本原理を逸脱しない範囲において適宜に改良,変形することが可能である。例えば、図18に示したような回転テーブル202を有する洗浄装置等の処理装置にあっては、両領域H,L間のシール装置として、第一ガスシール101と同様構造をなす第十三ガスシール113の他、前記した第二、第三、第四、第五、第六、第七、第八、第九、第十、第十一又は第十二ガスシール102,103,104,105,106,107,108,109,110,111,112と同様構造をなす静圧形ノンコクタクトガスシールを使用することが可能である。
第一ガスシールを示す縦断側面図である。 第二ガスシールを示す縦断側面図である。 第三ガスシールを示す縦断側面図である。 第四ガスシールを示す縦断側面図である。 第五ガスシールを示す縦断側面図である。 第六ガスシールを示す縦断側面図である。 第七ガスシールを示す縦断側面図である。 第八ガスシールを示す縦断側面図である。 第九ガスシールを示す縦断側面図である。 第十ガスシールを示す縦断側面図である。 第十一ガスシールを示す縦断側面図である。 第十二ガスシールを示す縦断側面図である。 第一ガスシールの要部を拡大して示す縦断側面図である。 第一ガスシールの静止密封環を示す正面図である。 第三ガスシールの要部を拡大して示す縦断側面図である。 第十二ガスシールの要部を拡大して示す縦断側面図である。 第十二ガスシールの回転密封環を示す半截の正面図である。 第十三ガスシールを示す縦断側面図である。
符号の説明
1 シールケース
2 回転軸(回転部材)
3 回転密封環
3a 回転密封環の密封端面
4 静止密封環
4a 静止密封環の密封端面
5 シールガス通路
6 シールガス
7 開力発生手段
8 閉力発生手段
12 第一Oリング
13 第二Oリング
18 連通空間
19 シールガス供給路
20 シールガス供給装置
21 ケース側通路
22 静圧発生溝
23 密封環側通路
24 絞り器
25 背圧室
28 第三Oリング
30 保圧室
31 絞り器
32 シールガス導入路
34 スプリング(弾性部材)
35 Oリング(弾性部材)
37 補助背圧室
38 貫通孔
41 動圧発生溝
101 第一ガスシール(静圧形ノンコンタクトガスシール)
102 第二ガスシール(静圧形ノンコンタクトガスシール)
103 第三ガスシール(静圧形ノンコンタクトガスシール)
104 第四ガスシール(静圧形ノンコンタクトガスシール)
105 第五ガスシール(静圧形ノンコンタクトガスシール)
106 第六ガスシール(静圧形ノンコンタクトガスシール)
107 第七ガスシール(静圧形ノンコンタクトガスシール)
108 第八ガスシール(静圧形ノンコンタクトガスシール)
109 第九ガスシール(静圧形ノンコンタクトガスシール)
110 第十ガスシール(静圧形ノンコンタクトガスシール)
111 第十一ガスシール(静圧形ノンコンタクトガスシール)
112 第十二ガスシール(静圧形ノンコンタクトガスシール)
113 第十三ガスシール(静圧形ノンコンタクトガスシール)
202 回転テーブル(回転部材)
H 被密封流体領域
L 非密封流体領域

Claims (9)

  1. 筒状のシールケースと、回転部材に固定された回転密封環と、シールケースに回転密封環と対向する状態で軸線方向移動可能に保持された静止密封環と、シールケース及び静止密封環を貫通する一連のシールガス通路から両密封環の対向端面である密封端面間にシールガスを供給することにより、静止密封環に密封端面間を開く方向に作用する開力を発生させる開力発生手段と、静止密封環に密封端面間を閉じる方向に作用する閉力を発生させる閉力発生手段とを具備して、この開力と閉力とをバランスさせることにより、密封端面間を非接触状態に保持させるように構成された静圧形ノンコンタクトガスシールにおいて、
    閉力発生手段が、スプリングを使用しないものであって、シールケースと静止密封環との対向周面間に2つのOリングにより閉塞された環状空間たる背圧室を形成し、この背圧室にシールガス通路に供給されるシールガスの一部又はシールガス通路を流動するシールガスの一部を導入させることにより、静止密封環に作用するシールガスによる背圧として前記閉力を発生させるように構成されたものであり、
    シールケースと静止密封環との間に、静止密封環を回転密封環から離間する方向へと附勢する弾性部材を介装して、シールガスの供給停止時における静止密封環の回転密封環方向への急激な移動を阻止するように構成したことを特徴とする静圧形ノンコンタクトガスシール。
  2. 筒状のシールケースと、回転部材に固定された回転密封環と、シールケースに回転密封環と対向する状態で軸線方向移動可能に保持された静止密封環と、シールケース及び静止密封環を貫通する一連のシールガス通路から両密封環の対向端面である密封端面間にシールガスを供給することにより、静止密封環に密封端面間を開く方向に作用する開力を発生させる開力発生手段と、静止密封環に密封端面間を閉じる方向に作用する閉力を発生させる閉力発生手段とを具備して、この開力と閉力とをバランスさせることにより、密封端面間を非接触状態に保持させるように構成された静圧形ノンコンタクトガスシールにおいて、
    閉力発生手段が、スプリングを使用しないものであって、シールケースと静止密封環との対向周面間に2つのOリングにより閉塞された環状空間たる背圧室を形成し、この背圧室にシールガス通路に供給されるシールガスの一部又はシールガス通路を流動するシールガスの一部を導入させることにより、静止密封環に作用するシールガスによる背圧として前記閉力を発生させるように構成されたものであり、
    シールケースと静止密封環との対向周面間に、シールガスを導入することによって静止密封環の回転密封環方向への移動を阻止する抵抗力を発生させる保圧室を形成すると共に、静止密封環に、保圧室と背圧室又は連通空間とを連通し且つ絞り器を配設したシールガス導入路を形成して、シールガスの供給停止時における静止密封環の回転密封環方向への急激な移動を阻止するように構成したことを特徴とする静圧形ノンコンタクトガスシール。
  3. シールケースと静止密封環との間に、静止密封環を回転密封環から離間する方向へと附勢する弾性部材を介装して、シールガスの供給停止時における静止密封環の回転密封環方向への急激な移動を阻止するように構成したことを特徴とする、請求項2に記載する静圧形ノンコンタクトガスシール。
  4. 弾性部材がスプリング又はOリングであることを特徴とする、請求項1又は請求項3に記載する静圧形ノンコンタクトガスシール。
  5. シールガス通路が、シールケースと静止密封環との対向周面間に形成された環状空間であって当該対向周面間に介装した2つのOリングにより閉塞された連通空間と、シールケースを貫通して、上流端をシールガス供給路に接続すると共に下流端を連通空間に開口するケース側通路と、静止密封環の密封端面に形成された静圧発生溝と、静止密封環を貫通して、上流端を連通空間に開口すると共に下流端を静圧発生溝に開口する密封環側通路と、密封環側通路に配設した絞り器とを具備することを特徴とする、請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載する静圧形ノンコンタクトガスシール。
  6. 背圧室がシールガス通路の連通空間として兼用されていることを特徴とする、請求項5に記載する静圧形ノンコンタクトガスシール。
  7. シールケースと静止密封環との対向周面間に第一、第二及び第三Oリングを配設して、当該対向周面間に第一及び第二Oリングにより閉塞されるシールガス通路の連通空間と第二及び第三Oリングにより閉塞される背圧室とを形成し、シールガス供給路からシールガス通路に供給されるシールガスの一部を背圧室に導入させるように構成したことを特徴とする、請求項に記載する静圧形ノンコンタクトガスシール。
  8. シールケースと静止密封環との対向周面間に、二つのOリングにより閉塞され且つ背圧室と区画された補助背圧室を形成すると共に、静止密封環に被密封流体領域と補助背圧室とを連通する貫通孔を形成して、貫通孔から補助背圧室に導入された被密封流体の圧力により静止密封環を回転密封環へと押圧する閉力が発生されるように構成したことを特徴とする、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6又は請求項7に記載する静圧形ノンコンタクトガスシール。
  9. 回転密封環の密封端面に動圧発生溝を形成して、密封端面間にシールガスによる静圧に加えて動圧発生溝による動圧を作用させるように構成したことを特徴とする、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7又は請求項8に記載する静圧形ノンコンタクトガスシール。
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