JP2627036B2 - 地下式焼却炉の構築方法 - Google Patents
地下式焼却炉の構築方法Info
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- JP2627036B2 JP2627036B2 JP4072271A JP7227192A JP2627036B2 JP 2627036 B2 JP2627036 B2 JP 2627036B2 JP 4072271 A JP4072271 A JP 4072271A JP 7227192 A JP7227192 A JP 7227192A JP 2627036 B2 JP2627036 B2 JP 2627036B2
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- refractory
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、予め工場で製造した耐
火物パネルを用いて構築する地下式焼却炉の構築方法に
関する。
火物パネルを用いて構築する地下式焼却炉の構築方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の地下式焼却炉の構築方法は、地中
に所定の大きさの穴を掘削し、該穴の中に鉄筋を配設し
た枠を設け、該枠にコンクリートを流し込んでコンクリ
ート製側壁を形成し、前記コンクリート製側壁から端部
を露出させた鉄筋にスタッドを溶接し、その後コンクリ
ート製側壁に枠を設け、該枠に耐火物を流し込み養生さ
せた後、該枠を取り外して耐火物の側壁を形成して施工
していた。
に所定の大きさの穴を掘削し、該穴の中に鉄筋を配設し
た枠を設け、該枠にコンクリートを流し込んでコンクリ
ート製側壁を形成し、前記コンクリート製側壁から端部
を露出させた鉄筋にスタッドを溶接し、その後コンクリ
ート製側壁に枠を設け、該枠に耐火物を流し込み養生さ
せた後、該枠を取り外して耐火物の側壁を形成して施工
していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の地下式焼却炉の構築方法は、現場で耐火物を形成す
るため天候に左右されると共に、耐火物を現場で養生さ
せるので工期に長期間を要していた。また、コンクリー
ト製側壁の表面に耐火物が密着して一体構造となるた
め、地中からの水分がコンクリートを通って耐火物に浸
入し、ひび割れ、剥離、爆裂等が生じて劣化していた。
更に、コンクリート製側壁と耐火物の側壁とが直接接合
して密な状態となっているので、耐火物を伝ってコンク
リート製側壁に直接伝熱するので、コンクリート製側壁
の温度が上昇し、コンクリート製側壁が劣化していた。
そして、このような劣化が生じた場合、地下式焼却炉が
一体構造のため部分的な解体補修が困難であり長期間の
補修工期を要するという問題があった。本発明はこのよ
うな事情に鑑みてなされたもので、短期間の工期で完成
し、耐火物及びコンクリート製側壁が容易に劣化せず、
更には劣化した耐火物を短期間で簡便に補修することが
できる地下式焼却炉の構築方法を提供することを目的と
する。
来の地下式焼却炉の構築方法は、現場で耐火物を形成す
るため天候に左右されると共に、耐火物を現場で養生さ
せるので工期に長期間を要していた。また、コンクリー
ト製側壁の表面に耐火物が密着して一体構造となるた
め、地中からの水分がコンクリートを通って耐火物に浸
入し、ひび割れ、剥離、爆裂等が生じて劣化していた。
更に、コンクリート製側壁と耐火物の側壁とが直接接合
して密な状態となっているので、耐火物を伝ってコンク
リート製側壁に直接伝熱するので、コンクリート製側壁
の温度が上昇し、コンクリート製側壁が劣化していた。
そして、このような劣化が生じた場合、地下式焼却炉が
一体構造のため部分的な解体補修が困難であり長期間の
補修工期を要するという問題があった。本発明はこのよ
うな事情に鑑みてなされたもので、短期間の工期で完成
し、耐火物及びコンクリート製側壁が容易に劣化せず、
更には劣化した耐火物を短期間で簡便に補修することが
できる地下式焼却炉の構築方法を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の地下式焼却炉の構築方法は、開閉できる天井蓋を
備え、その主要部が地中に埋設されて上部が地表から露
出した地下式焼却炉の構築方法であって、複数の取付け
孔が形成された連結板部を両側に備え、表面側の山頂部
が平坦となった波形金属板の表面側にその谷部を覆う断
熱ボードを配置した後、該波形金属板の波形部の表面側
に、該波形部を前記断熱ボードと共に覆う耐火物を施工
した耐火物パネルを、予め工場にて製造する工程と、該
地下式焼却炉を構築しようとする場所に一定の大きさの
穴を掘削して形成する工程と、前記穴に外側の炉枠を形
成するコンクリート製側壁を構築すると共に、該コンク
リート製側壁の内側に、前記耐火物パネルの前記取付け
孔に嵌入するアンカーボルトを埋設しておく工程と、予
め製造された前記耐火物パネルを、前記コンクリート製
側壁によって構成される外側の炉枠内に搬入し、隣り合
う前記耐火物パネルの連結板部を重合させながら前記ア
ンカーボルトに固定して、前記コンクリート製側壁の上
端よりその上端が突出した状態で該耐火物パネルを内張
りする工程と、前記隣り合う耐火物パネルの連結板部の
表面側に、耐火物を充填して隣り合う耐火物パネルの隙
間を埋める工程と、装着された前記耐火物パネルの上端
に耐火充填材を介して載置される耐火物が取付けられ、
しかも該コンクリート製側壁と装着された前記耐火物パ
ネルの空間部に連通する空気抜き孔が形成された前記天
井蓋受け枠を、前記コンクリート製側壁の上端に取付け
る工程とを有している。また、請求項2記載の地下式焼
却炉の構築方法は、開閉できる天井蓋を備え、その主要
部が地中に埋設されて上部が地表から露出した地下式焼
却炉の構築方法であって、背面側のパネル金物の上下に
下向きフック金具がそれぞれ取付けられ、その表面側に
は断熱ボードを介して耐火物が取付けられた耐火物パネ
ルを、予め工場にて製造して用意しておく工程と、該地
下式焼却炉を構築しようとする場所に一定の大きさの穴
を掘削する工程と、前記穴に外側の炉枠を形成するコン
クリート製側壁を構築すると共に、該コンクリート製側
壁の内側に、前記耐火物パネルの下向きフックを掛止す
る上向き掛止片をそれぞれ備えた複数本の線状掛止金具
を水平配置して取付ける工程と、予め製造された前記耐
火物パネルを、前記コンクリート製側壁によって構成さ
れる外側の炉枠内に搬入し、前記耐火物パネルの下向き
フック金具を前記線状掛止金具に掛止して、複数の前記
耐火物パネルを前記コンクリート製側壁の内側に少しの
空間部を設けて取付け、次に、隣り合う前記耐火物パネ
ルの隙間に耐火充填物を埋め込んで内側の炉壁を形成す
る工程とを有し、更に前記コンクリート製側壁と前記耐
火物パネルとの空間部は空気抜き孔によって外部に連通
させておくようにしている。
記載の地下式焼却炉の構築方法は、開閉できる天井蓋を
備え、その主要部が地中に埋設されて上部が地表から露
出した地下式焼却炉の構築方法であって、複数の取付け
孔が形成された連結板部を両側に備え、表面側の山頂部
が平坦となった波形金属板の表面側にその谷部を覆う断
熱ボードを配置した後、該波形金属板の波形部の表面側
に、該波形部を前記断熱ボードと共に覆う耐火物を施工
した耐火物パネルを、予め工場にて製造する工程と、該
地下式焼却炉を構築しようとする場所に一定の大きさの
穴を掘削して形成する工程と、前記穴に外側の炉枠を形
成するコンクリート製側壁を構築すると共に、該コンク
リート製側壁の内側に、前記耐火物パネルの前記取付け
孔に嵌入するアンカーボルトを埋設しておく工程と、予
め製造された前記耐火物パネルを、前記コンクリート製
側壁によって構成される外側の炉枠内に搬入し、隣り合
う前記耐火物パネルの連結板部を重合させながら前記ア
ンカーボルトに固定して、前記コンクリート製側壁の上
端よりその上端が突出した状態で該耐火物パネルを内張
りする工程と、前記隣り合う耐火物パネルの連結板部の
表面側に、耐火物を充填して隣り合う耐火物パネルの隙
間を埋める工程と、装着された前記耐火物パネルの上端
に耐火充填材を介して載置される耐火物が取付けられ、
しかも該コンクリート製側壁と装着された前記耐火物パ
ネルの空間部に連通する空気抜き孔が形成された前記天
井蓋受け枠を、前記コンクリート製側壁の上端に取付け
る工程とを有している。また、請求項2記載の地下式焼
却炉の構築方法は、開閉できる天井蓋を備え、その主要
部が地中に埋設されて上部が地表から露出した地下式焼
却炉の構築方法であって、背面側のパネル金物の上下に
下向きフック金具がそれぞれ取付けられ、その表面側に
は断熱ボードを介して耐火物が取付けられた耐火物パネ
ルを、予め工場にて製造して用意しておく工程と、該地
下式焼却炉を構築しようとする場所に一定の大きさの穴
を掘削する工程と、前記穴に外側の炉枠を形成するコン
クリート製側壁を構築すると共に、該コンクリート製側
壁の内側に、前記耐火物パネルの下向きフックを掛止す
る上向き掛止片をそれぞれ備えた複数本の線状掛止金具
を水平配置して取付ける工程と、予め製造された前記耐
火物パネルを、前記コンクリート製側壁によって構成さ
れる外側の炉枠内に搬入し、前記耐火物パネルの下向き
フック金具を前記線状掛止金具に掛止して、複数の前記
耐火物パネルを前記コンクリート製側壁の内側に少しの
空間部を設けて取付け、次に、隣り合う前記耐火物パネ
ルの隙間に耐火充填物を埋め込んで内側の炉壁を形成す
る工程とを有し、更に前記コンクリート製側壁と前記耐
火物パネルとの空間部は空気抜き孔によって外部に連通
させておくようにしている。
【0005】
【作用】請求項1記載の地下式焼却炉の構築方法におい
ては、耐火物パネルを工場において製造し、該耐火物パ
ネルは両側部に連結板部が形成された所定広さの波形金
属板を用い、該波形金属板の波形部の表面側に偏析に配
慮しつつ耐火物を形成して十分養生させて製造する。こ
の場合、波形金属板の波形部全面にわたって耐火物を施
工すると、谷部にも耐火物が埋まってコンクリート製側
壁に取付けた場合に、耐火物パネルからコンクリート製
側壁への熱伝導性が向上するので、谷部の上には断熱パ
ネルを配置して空間部を形成するようにしている。従っ
て、施工された耐火物は連結板部より表面側に位置して
いるので、耐火物パネルをコンクリート製側壁にアンカ
ーボルトを用いて取り付けた場合には、波形部とコンク
リート製側壁の間に空間部が形成される。この空間部に
よって、焼却によって加熱される耐火物パネルの熱が、
炉枠となるコンクリート製側壁に直接伝達されず、しか
も該空間部は外部に空気抜き孔を介して連通しているの
で、通気性が確保でき、中の空気が加熱されて膨張し空
間部の圧力が高くなることがない。なお、隣り合う耐火
物パネルの連結板部には耐火物を充填して埋めるので、
この部分が露出することもない。一定期間使用して、耐
火物パネルが損耗した場合、あるいは不慮の事故等で耐
火物パネルが破損した場合には、連結板部に充填された
耐火物を除去し、アンカーボルトから耐火物パネルを外
すことによって交換が可能となる。次に、請求項2記載
の地下式焼却炉の構築方法は、背面の上下に下向きフッ
ク金具が設けられた耐火物パネルを工場において製造し
ておく。そして、上部に地面から露出するようにして地
下に形成されたコンクリート製側壁からなる炉枠の内側
に、前記下向きフック金具を掛止する上向き掛止片をそ
れぞれ備えた線状掛止金具を取付けておき、工場で製造
した前記耐火物パネルを搬送して、前記上向き掛止片に
下向きフック金具を掛合させて、耐火物パネルを取付け
る。そして、隣り合う耐火物パネルが熱膨張によって競
り合うので、据付けにあっては少しの隙間を有して耐火
物パネルを取付け、この隙間の部分には耐火充填物を挿
入しておくので、外側のコンクリート製側壁が内側の耐
火物によって守られ、更にコンクリート製側壁と耐火物
パネルとの間には少しの空間部が設けられ、この空間部
は空気抜き孔によって外側に連通しているので、耐火物
パネルの熱が直接コンクリート製側壁に伝わらないこと
になる。そして、耐火物パネルが破損した場合には、耐
火物パネルを上方に引き上げることによって簡便にコン
クリート製側壁から外せるので、保守や修理が極めて容
易となる。
ては、耐火物パネルを工場において製造し、該耐火物パ
ネルは両側部に連結板部が形成された所定広さの波形金
属板を用い、該波形金属板の波形部の表面側に偏析に配
慮しつつ耐火物を形成して十分養生させて製造する。こ
の場合、波形金属板の波形部全面にわたって耐火物を施
工すると、谷部にも耐火物が埋まってコンクリート製側
壁に取付けた場合に、耐火物パネルからコンクリート製
側壁への熱伝導性が向上するので、谷部の上には断熱パ
ネルを配置して空間部を形成するようにしている。従っ
て、施工された耐火物は連結板部より表面側に位置して
いるので、耐火物パネルをコンクリート製側壁にアンカ
ーボルトを用いて取り付けた場合には、波形部とコンク
リート製側壁の間に空間部が形成される。この空間部に
よって、焼却によって加熱される耐火物パネルの熱が、
炉枠となるコンクリート製側壁に直接伝達されず、しか
も該空間部は外部に空気抜き孔を介して連通しているの
で、通気性が確保でき、中の空気が加熱されて膨張し空
間部の圧力が高くなることがない。なお、隣り合う耐火
物パネルの連結板部には耐火物を充填して埋めるので、
この部分が露出することもない。一定期間使用して、耐
火物パネルが損耗した場合、あるいは不慮の事故等で耐
火物パネルが破損した場合には、連結板部に充填された
耐火物を除去し、アンカーボルトから耐火物パネルを外
すことによって交換が可能となる。次に、請求項2記載
の地下式焼却炉の構築方法は、背面の上下に下向きフッ
ク金具が設けられた耐火物パネルを工場において製造し
ておく。そして、上部に地面から露出するようにして地
下に形成されたコンクリート製側壁からなる炉枠の内側
に、前記下向きフック金具を掛止する上向き掛止片をそ
れぞれ備えた線状掛止金具を取付けておき、工場で製造
した前記耐火物パネルを搬送して、前記上向き掛止片に
下向きフック金具を掛合させて、耐火物パネルを取付け
る。そして、隣り合う耐火物パネルが熱膨張によって競
り合うので、据付けにあっては少しの隙間を有して耐火
物パネルを取付け、この隙間の部分には耐火充填物を挿
入しておくので、外側のコンクリート製側壁が内側の耐
火物によって守られ、更にコンクリート製側壁と耐火物
パネルとの間には少しの空間部が設けられ、この空間部
は空気抜き孔によって外側に連通しているので、耐火物
パネルの熱が直接コンクリート製側壁に伝わらないこと
になる。そして、耐火物パネルが破損した場合には、耐
火物パネルを上方に引き上げることによって簡便にコン
クリート製側壁から外せるので、保守や修理が極めて容
易となる。
【0006】
【実施例】続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明
を具体化した第1の実施例に係る地下式焼却炉の構築方
法につき説明し本発明の理解に供する。ここに、図1は
本発明の第1の実施例に係る地下式焼却炉の構築方法で
施工した地下式焼却炉の断面図、図2は同地下式焼却炉
に使用する耐火物パネルの波形金属板の正面図、図3は
同波形金属板の平面図、図4は同地下式焼却炉に使用す
る耐火物パネルの平面図、図5は同耐火物パネルの連結
状態を示す部分断面図、図6は空気抜き孔回りの側断面
図、図7は同地下式焼却炉の断面図、図8は同地下式焼
却炉を用いた地下式焼却設備の側断面図、図9は同地下
式焼却設備の平面図である。図2〜6に示すように本発
明の第1の実施例に係る地下式焼却炉の構築方法の概略
は、工場にて、両側に連結板部10を備えた波形金属板
11の波形部11aの表面側に耐火物12を施工して耐
火物パネル13を製造しておく。そして、予め地面を掘
削して所定大きさの穴を設け、その穴の中に平面視して
四角形の外枠をコンクリート製側壁14によって構築す
る。このコンクリート製側壁14に前記したように工場
で予め製造した耐火物パネル13を取付ける。この場
合、耐火物パネル13の上方に設けた空気抜き孔15と
波形金属板11の背部の空間部16が連通するように取
付け、耐火物パネル13相互の連結板部10の表面側に
耐火物12aを埋め込んで全体を構築している。以下、
これらの各部について詳しく説明する。
を具体化した第1の実施例に係る地下式焼却炉の構築方
法につき説明し本発明の理解に供する。ここに、図1は
本発明の第1の実施例に係る地下式焼却炉の構築方法で
施工した地下式焼却炉の断面図、図2は同地下式焼却炉
に使用する耐火物パネルの波形金属板の正面図、図3は
同波形金属板の平面図、図4は同地下式焼却炉に使用す
る耐火物パネルの平面図、図5は同耐火物パネルの連結
状態を示す部分断面図、図6は空気抜き孔回りの側断面
図、図7は同地下式焼却炉の断面図、図8は同地下式焼
却炉を用いた地下式焼却設備の側断面図、図9は同地下
式焼却設備の平面図である。図2〜6に示すように本発
明の第1の実施例に係る地下式焼却炉の構築方法の概略
は、工場にて、両側に連結板部10を備えた波形金属板
11の波形部11aの表面側に耐火物12を施工して耐
火物パネル13を製造しておく。そして、予め地面を掘
削して所定大きさの穴を設け、その穴の中に平面視して
四角形の外枠をコンクリート製側壁14によって構築す
る。このコンクリート製側壁14に前記したように工場
で予め製造した耐火物パネル13を取付ける。この場
合、耐火物パネル13の上方に設けた空気抜き孔15と
波形金属板11の背部の空間部16が連通するように取
付け、耐火物パネル13相互の連結板部10の表面側に
耐火物12aを埋め込んで全体を構築している。以下、
これらの各部について詳しく説明する。
【0007】前記耐火物パネル13は、背面に波形金属
板11を備えている。この波形金属板11は、図2〜図
4に示すように両側部に連結板部10が形成され、表面
側Aの山頂部は平面状となっている。波形金属板11の
上部及び下部の中央には、断面が方形状となり内側に金
属棒の吊り金具17が固定された金属枠18が溶接され
(図3参照)、表面側Aには適当な間隔で断面L形のス
タッド取付け部材20(19も同様)が、図5にその断
面を示すようにボルト26及びナット27を用いて固定
されている。このスタッド取付け部材19、20には、
図2、図4に示すように適当な間隔でスタッド24が固
着されている。なお、図2において、21は前記ボルト
26を挿通するボルト装着孔を示す。この波形金属板1
1の両側に形成された連結板部10には、所定ピッチで
複数のアンカーボルトの取付け孔22が穿設されてい
る。両側に取付けられた前記スタッド取付け部材20の
内側には、図4に示すように波形金属板11の谷部23
aを覆う断熱ボード23を設け、次に、断熱ボード23
が取付けられた波形金属板11の側部に型枠25を取付
け、内側に耐火物12を充填する。そして、十分養生し
た後、型枠25を取り外し、これによって波形金属板1
1の波形部11aを耐火物12で覆っておく。
板11を備えている。この波形金属板11は、図2〜図
4に示すように両側部に連結板部10が形成され、表面
側Aの山頂部は平面状となっている。波形金属板11の
上部及び下部の中央には、断面が方形状となり内側に金
属棒の吊り金具17が固定された金属枠18が溶接され
(図3参照)、表面側Aには適当な間隔で断面L形のス
タッド取付け部材20(19も同様)が、図5にその断
面を示すようにボルト26及びナット27を用いて固定
されている。このスタッド取付け部材19、20には、
図2、図4に示すように適当な間隔でスタッド24が固
着されている。なお、図2において、21は前記ボルト
26を挿通するボルト装着孔を示す。この波形金属板1
1の両側に形成された連結板部10には、所定ピッチで
複数のアンカーボルトの取付け孔22が穿設されてい
る。両側に取付けられた前記スタッド取付け部材20の
内側には、図4に示すように波形金属板11の谷部23
aを覆う断熱ボード23を設け、次に、断熱ボード23
が取付けられた波形金属板11の側部に型枠25を取付
け、内側に耐火物12を充填する。そして、十分養生し
た後、型枠25を取り外し、これによって波形金属板1
1の波形部11aを耐火物12で覆っておく。
【0008】次に、前記方法で製造した耐火物パネル1
3を地下式焼却炉の構築現場に搬入し、図1、図2、図
5及び図6に示すように、図示しないクレーンを用いて
耐火物パネル13を、吊り金具17を利用して吊り上
げ、予め構築されたコンクリート製側壁14内の所定の
位置に搬入する。そして、隣り合う耐火物パネル13の
連結板部10を重合させ、この重合した連結板部10の
上に、図5に示すように予めスタッド31が固定され前
記アンカーボルトの取付け孔22と同一ピッチで取付け
孔が形成された細長い鉄板からなる押さえ板10aを表
面側に置いて三枚重ねとし、コンクリート製側壁14に
植設されたアンカーボルト29に挿通してナット30で
固定することによって、コンクリート製側壁14の内側
に耐火物パネル13を取付ける。
3を地下式焼却炉の構築現場に搬入し、図1、図2、図
5及び図6に示すように、図示しないクレーンを用いて
耐火物パネル13を、吊り金具17を利用して吊り上
げ、予め構築されたコンクリート製側壁14内の所定の
位置に搬入する。そして、隣り合う耐火物パネル13の
連結板部10を重合させ、この重合した連結板部10の
上に、図5に示すように予めスタッド31が固定され前
記アンカーボルトの取付け孔22と同一ピッチで取付け
孔が形成された細長い鉄板からなる押さえ板10aを表
面側に置いて三枚重ねとし、コンクリート製側壁14に
植設されたアンカーボルト29に挿通してナット30で
固定することによって、コンクリート製側壁14の内側
に耐火物パネル13を取付ける。
【0009】前記重合する連結板部10の部分には、そ
の後図示しない型枠を取付け、隣接する耐火物パネル1
3の空間部32に耐火物12aを充填して固化させ、そ
の後型枠を取り外して、図5に示すように内側が平面状
の内張り耐火物面を形成する。前記コンクリート製側壁
14の上部には、図6に示すように天井蓋受け枠34を
取付けることになるが、前記耐火物パネル13とコンク
リート製側壁14との間に形成された空間部16が、外
部に連通するように天井蓋受け枠34に空気抜き孔15
を形成しておく。前記天井蓋受け枠34の内側にはスタ
ッド35が固定され、図示しない型枠で囲み、該型枠の
内部に耐火物を充填して固化させた耐火物12bが内張
りされている。そして、下部の耐火物パネル13及び耐
火物12bの間には耐火物パネル13の熱膨張を考慮し
て隙間37を設け、隙間37にセラミックファイバ製の
耐火充填物38を充填しておく。図1及び図7に示すよ
うに耐火物パネル13によって内張りされる炉壁39の
一部に煙道口41が形成されているが、この煙道口41
も周囲を耐火物12cによって覆われている。このよう
な炉壁39に囲まれた焼却室の上部に、給気口42を備
えた金属製の天井蓋43を開閉自在に設けて地下式焼却
炉44が完成する。図1、図7において45は土砂から
なる炉底である。なお、図示していないが、前記構築し
た耐火物パネル13の上辺、下辺に生じる隙間には耐火
充填材を埋め込んである。
の後図示しない型枠を取付け、隣接する耐火物パネル1
3の空間部32に耐火物12aを充填して固化させ、そ
の後型枠を取り外して、図5に示すように内側が平面状
の内張り耐火物面を形成する。前記コンクリート製側壁
14の上部には、図6に示すように天井蓋受け枠34を
取付けることになるが、前記耐火物パネル13とコンク
リート製側壁14との間に形成された空間部16が、外
部に連通するように天井蓋受け枠34に空気抜き孔15
を形成しておく。前記天井蓋受け枠34の内側にはスタ
ッド35が固定され、図示しない型枠で囲み、該型枠の
内部に耐火物を充填して固化させた耐火物12bが内張
りされている。そして、下部の耐火物パネル13及び耐
火物12bの間には耐火物パネル13の熱膨張を考慮し
て隙間37を設け、隙間37にセラミックファイバ製の
耐火充填物38を充填しておく。図1及び図7に示すよ
うに耐火物パネル13によって内張りされる炉壁39の
一部に煙道口41が形成されているが、この煙道口41
も周囲を耐火物12cによって覆われている。このよう
な炉壁39に囲まれた焼却室の上部に、給気口42を備
えた金属製の天井蓋43を開閉自在に設けて地下式焼却
炉44が完成する。図1、図7において45は土砂から
なる炉底である。なお、図示していないが、前記構築し
た耐火物パネル13の上辺、下辺に生じる隙間には耐火
充填材を埋め込んである。
【0010】以上のように構築する地下式焼却炉44
は、従来の地下式焼却炉を構築する方法のようにコンク
リート製側壁に型枠を設けてその型枠に断熱材を充填
し、その後型枠を取外し、更に該断熱材の上に型枠を設
け耐火物を充填して重設させて養生させた後、型枠を取
り外す構築方法に比べて、既に製造してある耐火物パネ
ル13を用いるので、現場で耐火物12を養生させる必
要がなく、その為に構築現場での作業工程を減少させる
ことが可能であり工期を大幅に短縮することができる。
なお、耐火物パネル13を取り付けた後、現場で更に耐
火物12a、12b等を施工するが、量が少しであるの
で大がかりな型枠等は必要とせず、簡便に構築できる。
前記耐火物パネル13は、工場内において製造するので
天候に左右されず、十分に養生させて作り置きが可能で
あると共に、水平施工のため耐火物に偏析がなく均一で
良質なものとなる。また、この地下式焼却炉44は、コ
ンクリート製側壁14と耐火物12が密着した一体構造
ではなくコンクリート製側壁14と耐火物12の間に波
形金属板11を介在させており、地中からの水分がコン
クリート製側壁14を通って耐火物12に作用すること
はなく、耐火物12のひび割れ、剥離、爆裂等の劣化が
生じにくいという利点がある。前記耐火物パネル13
は、背面に空間部16を備え、空間部16は空気抜き孔
15を介して外部に連通しており、空気抜き孔15より
蒸気や熱気を抜き、熱の放散を行うことでコンクリート
製側壁14の熱負荷を軽減し、温度上昇による劣化を防
止することができる。そして、コンクリート製側壁14
に内張りされた耐火物パネル13はブロック単位になっ
ており、補修の必要が生じた場合は、耐火物パネル13
毎に破壊して、あるいは部分的に補修することができ
る。
は、従来の地下式焼却炉を構築する方法のようにコンク
リート製側壁に型枠を設けてその型枠に断熱材を充填
し、その後型枠を取外し、更に該断熱材の上に型枠を設
け耐火物を充填して重設させて養生させた後、型枠を取
り外す構築方法に比べて、既に製造してある耐火物パネ
ル13を用いるので、現場で耐火物12を養生させる必
要がなく、その為に構築現場での作業工程を減少させる
ことが可能であり工期を大幅に短縮することができる。
なお、耐火物パネル13を取り付けた後、現場で更に耐
火物12a、12b等を施工するが、量が少しであるの
で大がかりな型枠等は必要とせず、簡便に構築できる。
前記耐火物パネル13は、工場内において製造するので
天候に左右されず、十分に養生させて作り置きが可能で
あると共に、水平施工のため耐火物に偏析がなく均一で
良質なものとなる。また、この地下式焼却炉44は、コ
ンクリート製側壁14と耐火物12が密着した一体構造
ではなくコンクリート製側壁14と耐火物12の間に波
形金属板11を介在させており、地中からの水分がコン
クリート製側壁14を通って耐火物12に作用すること
はなく、耐火物12のひび割れ、剥離、爆裂等の劣化が
生じにくいという利点がある。前記耐火物パネル13
は、背面に空間部16を備え、空間部16は空気抜き孔
15を介して外部に連通しており、空気抜き孔15より
蒸気や熱気を抜き、熱の放散を行うことでコンクリート
製側壁14の熱負荷を軽減し、温度上昇による劣化を防
止することができる。そして、コンクリート製側壁14
に内張りされた耐火物パネル13はブロック単位になっ
ており、補修の必要が生じた場合は、耐火物パネル13
毎に破壊して、あるいは部分的に補修することができ
る。
【0011】以下、地下式焼却炉44を有する地下式焼
却設備全体の構築方法について図8及び図9を用いて説
明する。図8及び図9に示すように地下式焼却設備46
は、前記コンクリート製側壁14に連続してコンクリー
ト製の煙道用壁47を構築し、煙道用壁47に第1の煙
道48及び第2の煙道49を形成し、前記第1の煙道4
8の上面に天井蓋開閉装置50を設置し、さらには第2
の煙道49に連通して排煙装置51を設ける。前記第1
の煙道48及び第2の煙道49は、前記煙道用壁47の
底面及び側壁に図示しない断熱ボードを設け、底面の図
示しない断熱ボード上に耐火レンガ52を敷設し、側面
には前記耐火物パネル13を設け、図示しない隣接する
耐火物パネル13相互の隙間を耐火物で埋める。そし
て、第1の煙道48の上部に給気口53を備えた耐火物
を備えて形成した上蓋54を嵌め込んで構築する。前記
天井蓋開閉装置50は、第1の煙道48上に設けられ、
架台55を備え、架台55に電動チェーンブロック56
を固定して、電動チェーンブロック56のチェーン57
の一端を前記天井蓋43の孔を備えた係合部材58に取
付け、天井蓋43を回動させて開閉可能にする。前記排
煙装置51は、第2の煙道49に連通してその上部に設
置され、下部に集塵装置59を備え、中間に内部と連通
する乾式集塵器60を取付け、上部に煙突61を有す
る。なお、前記乾式集塵器60は、煙突61の内部に取
付けられた図示しないフィンが旋回流を起こし、重量の
ある塵等を煙突61内の周壁に飛ばして塵等を捕捉する
ようになっている。図8において、62は点検用架台、
63は測定孔、64は給気口である。
却設備全体の構築方法について図8及び図9を用いて説
明する。図8及び図9に示すように地下式焼却設備46
は、前記コンクリート製側壁14に連続してコンクリー
ト製の煙道用壁47を構築し、煙道用壁47に第1の煙
道48及び第2の煙道49を形成し、前記第1の煙道4
8の上面に天井蓋開閉装置50を設置し、さらには第2
の煙道49に連通して排煙装置51を設ける。前記第1
の煙道48及び第2の煙道49は、前記煙道用壁47の
底面及び側壁に図示しない断熱ボードを設け、底面の図
示しない断熱ボード上に耐火レンガ52を敷設し、側面
には前記耐火物パネル13を設け、図示しない隣接する
耐火物パネル13相互の隙間を耐火物で埋める。そし
て、第1の煙道48の上部に給気口53を備えた耐火物
を備えて形成した上蓋54を嵌め込んで構築する。前記
天井蓋開閉装置50は、第1の煙道48上に設けられ、
架台55を備え、架台55に電動チェーンブロック56
を固定して、電動チェーンブロック56のチェーン57
の一端を前記天井蓋43の孔を備えた係合部材58に取
付け、天井蓋43を回動させて開閉可能にする。前記排
煙装置51は、第2の煙道49に連通してその上部に設
置され、下部に集塵装置59を備え、中間に内部と連通
する乾式集塵器60を取付け、上部に煙突61を有す
る。なお、前記乾式集塵器60は、煙突61の内部に取
付けられた図示しないフィンが旋回流を起こし、重量の
ある塵等を煙突61内の周壁に飛ばして塵等を捕捉する
ようになっている。図8において、62は点検用架台、
63は測定孔、64は給気口である。
【0012】続いて、添付した図面を参照しつつ、本発
明を具体化した第2の実施例につき説明し本発明の理解
に供する。ここに、図10は本発明の第2の実施例に係
る地下式焼却炉の構築方法に用いる耐火物パネルのパネ
ル金物の正面図、図11は同耐火物パネルの側面図、図
12は同地下式焼却炉に使用する耐火物パネルの断面
図、図13は同耐火物パネル取付け樋をコンクリート製
側壁に取付けた状態の平面図、図14は同側面図、図1
5は耐火物パネル取付け樋に耐火物パネルを取付けた状
態の説明図、図16はパネル取付け樋に耐火物パネルを
取付けた状態の部分拡大図である。図10〜12に示す
ように、本発明の第2の実施例に係る地下式焼却炉の構
築方法に用いるパネル金物65は、周縁に断面がL字状
の鋼材を用いて形成した外枠66と、外枠66の内側に
周縁を固定する鋼板製の底板67と、底板67の表面に
一側を固定した細長い鋼板製の補強板68と、前記底板
67の表面の所定の位置に端部を固定したスタッド24
と、前記外枠66の裏面に取付けられた下向きフック6
9、70を有する。
明を具体化した第2の実施例につき説明し本発明の理解
に供する。ここに、図10は本発明の第2の実施例に係
る地下式焼却炉の構築方法に用いる耐火物パネルのパネ
ル金物の正面図、図11は同耐火物パネルの側面図、図
12は同地下式焼却炉に使用する耐火物パネルの断面
図、図13は同耐火物パネル取付け樋をコンクリート製
側壁に取付けた状態の平面図、図14は同側面図、図1
5は耐火物パネル取付け樋に耐火物パネルを取付けた状
態の説明図、図16はパネル取付け樋に耐火物パネルを
取付けた状態の部分拡大図である。図10〜12に示す
ように、本発明の第2の実施例に係る地下式焼却炉の構
築方法に用いるパネル金物65は、周縁に断面がL字状
の鋼材を用いて形成した外枠66と、外枠66の内側に
周縁を固定する鋼板製の底板67と、底板67の表面に
一側を固定した細長い鋼板製の補強板68と、前記底板
67の表面の所定の位置に端部を固定したスタッド24
と、前記外枠66の裏面に取付けられた下向きフック6
9、70を有する。
【0013】前記パネル金物65は工場にて製造し、図
12に示すように、パネル金物65を図示しない型枠で
囲むと共に、その底板67の表面に断熱ボート23を敷
設する。そして、前記パネル金物65の前記型枠内に耐
火物12を充填して所定の形状に形成して十分養生させ
る。耐火物12が固化した後、型枠を取り外して耐火物
パネル71が完成する。なお、図11において72は吊
り下げ孔である。耐火物パネル71を地下式焼却炉の構
築現場に搬入し、図13〜16に示すように、図示しな
いクレーンを用いて耐火物パネル71の吊り下げ孔72
に係合して耐火物パネル71を吊り上げて、下向きフッ
ク69、70を、予め、コンクリート製側壁14の所定
の位置にボルト73を用いて固定した線状掛止金具であ
るパネル取付け樋74の先部の上向き掛止片74aに係
合させて、耐火物パネル71をコンクリート製側壁14
に取付ける。前記コンクリート製側壁14に固定した耐
火物パネル71は、図16に示すように、この耐火物パ
ネル71の相互に生じた隙間75には耐火充填材76が
充填され、コンクリート製側壁14と耐火物パネル71
間には空間部77を備える。前記空間部77は、第1の
実施例に示す空気抜き孔15を介して外部と連通する。
前記耐火物パネル71をコンクリート製側壁14に配設
して構築することで、第1の実施例に示す地下式焼却設
備46(図8、9参照)と同様な地下式焼却設備が完成
する。なお、図8に示す第1及び第2の煙道48、49
の構築についてもパネル取付け樋74と耐火物パネル7
1を用いて構築する。
12に示すように、パネル金物65を図示しない型枠で
囲むと共に、その底板67の表面に断熱ボート23を敷
設する。そして、前記パネル金物65の前記型枠内に耐
火物12を充填して所定の形状に形成して十分養生させ
る。耐火物12が固化した後、型枠を取り外して耐火物
パネル71が完成する。なお、図11において72は吊
り下げ孔である。耐火物パネル71を地下式焼却炉の構
築現場に搬入し、図13〜16に示すように、図示しな
いクレーンを用いて耐火物パネル71の吊り下げ孔72
に係合して耐火物パネル71を吊り上げて、下向きフッ
ク69、70を、予め、コンクリート製側壁14の所定
の位置にボルト73を用いて固定した線状掛止金具であ
るパネル取付け樋74の先部の上向き掛止片74aに係
合させて、耐火物パネル71をコンクリート製側壁14
に取付ける。前記コンクリート製側壁14に固定した耐
火物パネル71は、図16に示すように、この耐火物パ
ネル71の相互に生じた隙間75には耐火充填材76が
充填され、コンクリート製側壁14と耐火物パネル71
間には空間部77を備える。前記空間部77は、第1の
実施例に示す空気抜き孔15を介して外部と連通する。
前記耐火物パネル71をコンクリート製側壁14に配設
して構築することで、第1の実施例に示す地下式焼却設
備46(図8、9参照)と同様な地下式焼却設備が完成
する。なお、図8に示す第1及び第2の煙道48、49
の構築についてもパネル取付け樋74と耐火物パネル7
1を用いて構築する。
【0014】以上のように第2の実施例に係る地下式焼
却炉の構築方法は、前記第1の実施例に係る地下式焼却
炉の構築方法と同様な効果を生じるが、耐火物パネル7
1をパネル取付け樋74に係合させて構築するので取付
けが容易であり、より短期間の工期で地下式焼却炉を構
築することが可能である。更に、保守についても耐火物
パネル71がコンクリート製側壁14に係合させてある
ので、耐火物パネル71の補修や交換を簡単に行うこと
ができる。前記空気抜き孔15は、空間部16、77の
上方に設けたが、空気抜き孔15とは別に空間部16、
77の下部から地表に連通する空気抜き孔を設けても良
い。前記天井蓋43は電動チェーンブロック56で上方
に回動させて開閉させるようにしたが、スライド式にし
て開閉するようにしても良い。
却炉の構築方法は、前記第1の実施例に係る地下式焼却
炉の構築方法と同様な効果を生じるが、耐火物パネル7
1をパネル取付け樋74に係合させて構築するので取付
けが容易であり、より短期間の工期で地下式焼却炉を構
築することが可能である。更に、保守についても耐火物
パネル71がコンクリート製側壁14に係合させてある
ので、耐火物パネル71の補修や交換を簡単に行うこと
ができる。前記空気抜き孔15は、空間部16、77の
上方に設けたが、空気抜き孔15とは別に空間部16、
77の下部から地表に連通する空気抜き孔を設けても良
い。前記天井蓋43は電動チェーンブロック56で上方
に回動させて開閉させるようにしたが、スライド式にし
て開閉するようにしても良い。
【0015】
【発明の効果】請求項1及び2記載の地下式焼却炉の構
築方法においては、耐火物パネルを工場内において製造
するので、水平施工が可能となり耐火物の偏析がなく十
分に時間をかけて養生させることができる。その為、高
品質の耐火物パネルを得ることができる。また、前記耐
火物パネルを用いるので、現場で耐火物を養生させる必
要がなく、短期間の工期で完成させることができる。ま
た、コンクリート製側壁と、耐火物パネルの間には空間
部が形成され、空間部は、空気抜き孔を介して外部と連
通しているので、コンクリート製側壁と耐火物パネル間
の熱の放散が行われ、コンクリート面の熱負荷が軽減さ
れコンクリート製側壁の劣化が防止されると共に、コン
クリート製側壁から滲み出す水分に影響されることが殆
どなく、耐火物のひび割れ、剥離、爆裂等の劣化が生じ
難い。そして、耐火物の補修が必要な場合は、耐火物パ
ネル毎の交換、修理が可能であり容易に行うことができ
る。特に、請求項1記載の地下式焼却炉の構築方法にお
いては、波形金属板の谷部を断熱ボードで覆った後、波
形部に耐火物を施工しているので、波形金属板の谷部を
コンクリート製側壁に当接しても、この部分の加熱が少
なくて済み、更に波形金属板の谷部をコンクリート製側
壁に当接させることによって、耐火物パネルをコンクリ
ート製側壁に強固に取付けることができる。そして、請
求項2記載の地下式焼却炉の構築方法においては、耐火
物パネルの背面側に下向きフック金具を取付け、コンク
リート製側壁に掛合する上向き掛止片を設けることによ
って、コンクリート製側壁を内張りする耐火物パネルの
取付け及び取り外しが極めて容易となる。
築方法においては、耐火物パネルを工場内において製造
するので、水平施工が可能となり耐火物の偏析がなく十
分に時間をかけて養生させることができる。その為、高
品質の耐火物パネルを得ることができる。また、前記耐
火物パネルを用いるので、現場で耐火物を養生させる必
要がなく、短期間の工期で完成させることができる。ま
た、コンクリート製側壁と、耐火物パネルの間には空間
部が形成され、空間部は、空気抜き孔を介して外部と連
通しているので、コンクリート製側壁と耐火物パネル間
の熱の放散が行われ、コンクリート面の熱負荷が軽減さ
れコンクリート製側壁の劣化が防止されると共に、コン
クリート製側壁から滲み出す水分に影響されることが殆
どなく、耐火物のひび割れ、剥離、爆裂等の劣化が生じ
難い。そして、耐火物の補修が必要な場合は、耐火物パ
ネル毎の交換、修理が可能であり容易に行うことができ
る。特に、請求項1記載の地下式焼却炉の構築方法にお
いては、波形金属板の谷部を断熱ボードで覆った後、波
形部に耐火物を施工しているので、波形金属板の谷部を
コンクリート製側壁に当接しても、この部分の加熱が少
なくて済み、更に波形金属板の谷部をコンクリート製側
壁に当接させることによって、耐火物パネルをコンクリ
ート製側壁に強固に取付けることができる。そして、請
求項2記載の地下式焼却炉の構築方法においては、耐火
物パネルの背面側に下向きフック金具を取付け、コンク
リート製側壁に掛合する上向き掛止片を設けることによ
って、コンクリート製側壁を内張りする耐火物パネルの
取付け及び取り外しが極めて容易となる。
【図1】本発明の第1の実施例に係る地下式焼却炉の構
築方法で施工した地下式焼却炉の断面図である。
築方法で施工した地下式焼却炉の断面図である。
【図2】同地下式焼却炉に使用する耐火物パネルの波形
金属板の正面図である。
金属板の正面図である。
【図3】同波形金属板の平面図である。
【図4】同地下式焼却炉に使用する耐火物パネルの平面
図である。
図である。
【図5】同耐火物パネルの連結状態を示す部分断面図で
ある。
ある。
【図6】空気抜き孔回りの側断面図である。
【図7】同地下式焼却炉の断面図である。
【図8】同地下式焼却炉を用いた地下式焼却設備の側断
面図である。
面図である。
【図9】同地下式焼却設備の平面図である。
【図10】本発明の第2の実施例に係る地下式焼却炉の
構築方法に用いる耐火物パネルのパネル金物の正面図で
ある。
構築方法に用いる耐火物パネルのパネル金物の正面図で
ある。
【図11】同耐火物パネルの側面図である。
【図12】同地下式焼却炉に使用する耐火物パネルの断
面図である。
面図である。
【図13】同耐火物パネル取付け樋をコンクリート製側
壁に取付けた状態の平面図である。
壁に取付けた状態の平面図である。
【図14】同耐火物パネル取付け樋をコンクリート製側
壁に取付けた状態の側面図である。
壁に取付けた状態の側面図である。
【図15】耐火物パネル取付け樋に耐火物パネルを取付
けた状態の説明図である。
けた状態の説明図である。
【図16】パネル取付け樋に耐火物パネルを取付けた状
態の部分拡大図である。
態の部分拡大図である。
10 連結板部 10a 押さえ板 11 波形金属板 11a 波形部 12 耐火物 12a 耐火物 12b 耐火物 12c 耐火物 13 耐火物パネル 14 コンクリート製側壁 15 空気抜き孔 16 空間部 17 吊り金具 18 金属枠 19 スタッド取付け部材 20 スタッド取付け部材 21 ボルト装着孔 22 取付け孔 23 断熱ボード 23a 谷部 24 スタッド 25 型枠 26 ボルト 27 ナット 29 アンカーボルト 30 ナット 31 スタッド 32 空間部 34 天井蓋受け枠 35 スタッド 37 隙間 38 耐火充填物 39 炉壁 41 煙道口 42 給気口 43 天井蓋 44 地下式焼却炉 45 炉底 46 地下式焼却設備 47 煙道用壁 48 第1の煙道 49 第2の煙道 50 天井蓋開閉装置 51 排煙装置 52 耐火レンガ 53 給気口 54 上蓋 55 架台 56 電動チェーンブロック 57 チェーン 58 係合部材 59 集塵装置 60 乾式集塵器 61 煙突 62 点検用架台 63 測定孔 64 給気口 65 パネル金物 66 外枠 67 底板 68 補強板 69 下向きフック 70 下向きフック 71 耐火物パネル 72 吊り下げ孔 73 ボルト 74 パネル取付け樋 74a 上向き掛止片 75 隙間 76 耐火充填材 77 空間部
Claims (2)
- 【請求項1】 開閉できる天井蓋を備え、その主要部が
地中に埋設されて上部が地表から露出した地下式焼却炉
の構築方法であって、 複数の取付け孔が形成された連結板部を両側に備え、表
面側の山頂部が平坦となった波形金属板の表面側にその
谷部を覆う断熱ボードを配置した後、該波形金属板の波
形部の表面側に、該波形部を前記断熱ボードと共に覆う
耐火物を施工した耐火物パネルを、予め工場にて製造す
る工程と、 該地下式焼却炉を構築しようとする場所に一定の大きさ
の穴を掘削して形成する工程と、 前記穴に外側の炉枠を形成するコンクリート製側壁を構
築すると共に、該コンクリート製側壁の内側に、前記耐
火物パネルの前記取付け孔に嵌入するアンカーボルトを
埋設しておく工程と、 予め製造された前記耐火物パネルを、前記コンクリート
製側壁によって構成される外側の炉枠内に搬入し、隣り
合う前記耐火物パネルの連結板部を重合させながら前記
アンカーボルトに固定して、前記コンクリート製側壁の
上端よりその上端が突出した状態で該耐火物パネルを内
張りする工程と、 前記隣り合う耐火物パネルの連結板部の表面側に、耐火
物を充填して隣り合う耐火物パネルの隙間を埋める工程
と、 装着された前記耐火物パネルの上端に耐火充填材を介し
て載置される耐火物が取付けられ、しかも該コンクリー
ト製側壁と装着された前記耐火物パネルの空間部に連通
する空気抜き孔が形成された前記天井蓋受け枠を、前記
コンクリート製側壁の上端に取付ける工程とを有してな
ることを特徴とする地下式焼却炉の構築方法。 - 【請求項2】 開閉できる天井蓋を備え、その主要部が
地中に埋設されて上部が地表から露出した地下式焼却炉
の構築方法であって、 背面側のパネル金物の上下に下向きフック金具がそれぞ
れ取付けられ、その表面側には断熱ボードを介して耐火
物が取付けられた耐火物パネルを、予め工場にて製造し
て用意しておく工程と、 該地下式焼却炉を構築しようとする場所に一定の大きさ
の穴を掘削する工程と、 前記穴に外側の炉枠を形成するコンクリート製側壁を構
築すると共に、該コンクリート製側壁の内側に、前記耐
火物パネルの下向きフックを掛止する上向き掛止片をそ
れぞれ備えた複数本の線状掛止金具を水平配置して取付
ける工程と、 予め製造された前記耐火物パネルを、前記コンクリート
製側壁によって構成される外側の炉枠内に搬入し、前記
耐火物パネルの下向きフック金具を前記線状掛止金具に
掛止して、複数の前記耐火物パネルを前記コンクリート
製側壁の内側に少しの空間部を設けて取付け、次に、隣
り合う前記耐火物パネルの隙間に耐火充填物を埋め込ん
で内側の炉壁を形成する工程とを有し、 更に前記コンクリート製側壁と前記耐火物パネルとの空
間部は空気抜き孔によって外部に連通させておくことを
特徴とする地下式焼却炉の構築方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4072271A JP2627036B2 (ja) | 1992-02-21 | 1992-02-21 | 地下式焼却炉の構築方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4072271A JP2627036B2 (ja) | 1992-02-21 | 1992-02-21 | 地下式焼却炉の構築方法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7138713A Division JP2967462B2 (ja) | 1995-05-11 | 1995-05-11 | 地下式焼却設備 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05231625A JPH05231625A (ja) | 1993-09-07 |
JP2627036B2 true JP2627036B2 (ja) | 1997-07-02 |
Family
ID=13484455
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---|---|---|---|
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---|---|
JP (1) | JP2627036B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
JP2004177100A (ja) * | 2002-09-30 | 2004-06-24 | Maejima Fumio | 組合式焼却炉 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5249274B2 (ja) * | 1974-03-14 | 1977-12-15 | ||
JPS5151682U (ja) * | 1974-10-18 | 1976-04-20 | ||
JPS5413273U (ja) * | 1977-06-30 | 1979-01-27 | ||
JPH0245327U (ja) * | 1988-09-12 | 1990-03-28 | ||
JPH0345810A (ja) * | 1989-07-11 | 1991-02-27 | Kubota Corp | 焼却炉の空冷壁構造 |
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1992
- 1992-02-21 JP JP4072271A patent/JP2627036B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH05231625A (ja) | 1993-09-07 |
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