JP2625777B2 - 木質材の製法 - Google Patents

木質材の製法

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、家具、音響ケース等の木製什器や床材、
壁材等の木質建材、車内装備品などの表面材などとして
好適に用いられる木質材を製造する方法に関し、木質化
粧材上に形成した速乾燥性の液状アクリルウレタン樹脂
からなる硬化状態にある熱硬化性樹脂の塗膜を介して樹
脂フィルムを積層一体化することにより、特に木質材が
濡れ色感を呈するのを防ぎ、美しい白木調外観が得られ
るようにしたものである。
[従来の技術] 従来より、この種の木質材を製造する方法としては、
木質化粧材の表面に、接着剤によって樹脂フィルムを接
着一体化する方法が広く知られている。そして、このよ
うな接着剤には、一般にポリ酢酸ビニル系接着剤などの
液状接着剤が用いられ、この接着剤を木質化粧材の表面
あるいは/および樹脂フィルムの裏面に塗布し、樹脂フ
ィルムを重ねて常温または加熱下に加圧することによっ
て、木質化粧材と樹脂フィルムとの接着一体化を行なっ
ていた。
[発明が解決しようとする問題点] ところが、このような木質材の製法にあっては、接着
剤として液状接着剤を使用しているため、成形加工時の
加圧の際には、この接着剤が木質化粧材の表面に含浸す
ることが多々あり、このために、木質化粧材があたかも
濡れたような色感を呈するようになり木質感を失う不都
合があった。このことによって、例えば木質化粧材にヒ
ノキ等の白木材を用いている場合には、この白木調外観
が損なわれてしまう問題があった。また、特に上記木質
化粧材として、厚さ0.2mm以下程度の薄いつき板を用い
るいる場合には、このつき板の内部にまで上記接着剤が
含浸して、このつき板の下層に配されている不織布等の
台板までが透けて見え、著しく外観が低下する問題があ
った。
そこで、この発明は、上述の問題点を解消し、表面の
濡れ色感を防止し、容易に美しい白木調外観が得られる
ような木質材を製造する方法を提供することを目的とし
ている。
[問題点を解決するための手段] この発明は、木質化粧材表面に速乾燥性の液状アクリ
ルウレタン樹脂からなる硬化状態にある熱硬化性樹脂の
塗膜を形成した後、この塗膜上に樹脂フィルムを載置
し、前記塗膜および樹脂フィルムを、両者の熱変形温度
より高い温度にて加熱加圧して積層一体化することをそ
の解決手段としている。
以下、この発明の木質材の製法を、図面に基いて、工
程順に詳しく説明する。
〔工程1〕 まず、第1図に示すように、この発明において使用さ
れる木質化粧材1および樹脂フィルム2をそれぞれ用意
する。
この木質化粧材1には、天然木つき板や人工木つき板
等からなる化粧単板1aやこれら化粧単板1aに不織布等の
裏打ち材等の台板1bを裏打ちしたものあるいは化粧単板
1aを木質系ボード、合板木質セメント板などの台板1bに
貼り合わせた化粧合板などが好適に使用される。また、
特に白木調外観を得るためには、上記化粧単板1aにヒノ
キやスプルースなど針葉樹、あるいはヒノキ材に似せる
ためにスプルースつき板に淡紅色の着色を施すなどの加
工あるいは加飾を施したものなどを使用することが好ま
しい。またこの木質化粧材1の厚さは、使用用途などに
より異なるが、具体的には例えば木質系壁材などとして
利用される場合、化粧単板1aには厚さ0.2〜1.0mm程度の
もの、また台板1bには厚さ0.1〜50mm程度のものが好適
に使用される。そして、この木質化粧材1の表面には、
予め研削、切削等を施してもよく、また必要に応じて着
色剤等を塗布して適宜の色に着色したり、適宜の印刷法
によって模様を施すなどの加飾を行ってもよい。ここ
で、上記研削には#180〜#320程度のサンドペーパー等
が使用され、また着色には、洗顔料を溶剤に溶解したも
の、あるいはこれに少量の樹脂分、例えばポリウレタン
系樹脂等を溶解させたものが好適に使用され、さらに印
刷は、グラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷
などの方法が採用される。
また、この発明において使用される樹脂フィルム2し
ては、塩化ビニル樹脂系、メタクリル樹脂系、ポリエス
テル樹脂系などの熱可塑性樹脂からなる厚さ20〜1000μ
m程度のフィルムが用いられるが、前記木質化粧材1の
表面の木目模様が透けて見え、また特に白木材の白木感
が得られるためには、メタクリル樹脂系などの透明な樹
脂、あるいはこれらの透明樹脂中に適宜の着色剤を配合
してなる着色透明樹脂を用いることがより好ましい。そ
して、この樹脂には、必要に応じ適宜、光安定剤、酸化
防止剤、架橋剤などの添加剤が配合された後に、フィル
ム状に形成されて樹脂フィルム2となる。この成形は、
通常プレス成形により行なわれ、プレス条件は温度140
〜150℃程度、また圧力1〜2MPa程度が好適とされる。
〔工程2〕 次に、〔工程1〕で用意された木質化粧材1の表面
に、塗膜3を形成する。この塗膜3は、アクリルウレタ
ン樹脂等の熱硬化性樹脂からなる塗料を塗布し、硬化状
態としたものである。ここでの硬化状態とは架橋が十分
に進行した状態をいう。さらにこの塗膜3には、必要に
応じて適宜光安定剤、酸化防止剤、架橋剤などが配合さ
れてもよく、また、適宜の色の着色剤、例えばTiO2など
の白色着色剤などが配合されてもよい。またこの塗料は
接着剤が木質化粧材1中に含浸することによって木質化
粧材1が濡れ色感を呈し、このために台板1bまでが透け
て美観を損ねるとともに白木感が失われるという不都合
を避けるために、木材中に含浸しにくい速乾燥性の液状
アクリルウレタン樹脂を用いる。そしてこの粉体塗料を
用いる場合には、常温あるいは100℃程度に加熱された
木質化粧材1の表面上に粉体塗料をエアスプレー法や静
電塗装法などの方法により塗布する。また液状塗料を使
用する場合には、スピンコータ法、ロールコータ法など
の方法によって塗布する。またいずれの場合にも、その
塗布量は10〜300g/m2程度となるようにするのが好まし
い。
そして塗膜3の具体的な硬化は、液状のアクリルウレ
タン樹脂の場合は、常温にて乾燥、または50℃程度の温
度にて加熱乾燥することによって行ってもよい。粉体樹
脂の場合は、100℃程度の加熱炉や遠赤外線炉内を通過
させて、この塗料を加熱融着させ、熱圧プレス成形(温
度140℃、圧力1MPa、時間30分程度)とすることによっ
て塗膜を硬化させる。
〔工程3〕 次に、前記木質化粧材1と前記樹脂フィルム2とを
〔工程2〕により形成された塗膜3を介して積層する。
そして、この状態で、木質化粧材1と樹脂フィルム2の
両面側から加熱加圧成形して、積層一体化を行う。この
成形はプレス成形などによって実施し、その成形温度
は、上述の樹脂フィルム2および塗膜3の各HDTよりも
高い温度、具体的には例えば130〜150℃程度とされ、ま
た圧力は12MPa程度とされる。このような温度において
プレス成形を行えば、上記塗膜3は熱硬化性樹脂を用い
ているので、樹脂フィルム2のみが溶融あるいは半溶融
して、予め木質化粧材1表面に固着している塗膜3に対
して強固に融着する。そしてこのような温度で上記の圧
力を約5分程度与えた後、樹脂フィルム2および塗膜3
のHDTよりも低い温度にまで冷却して解圧することによ
って、第2図に示したような木質材4が得られる。
さらに、このような成形の際には、同時に鏡面処理を
施して、鏡面を有する木質材とすることもできる。具体
的には例えば、上記木質材1と塗膜3と樹脂フィルム2
との積層物をニッキェルメッキ黄銅板などの鏡面板では
さみ、加熱加圧することによって、積層一体化と同時に
鏡面板の鏡面を樹脂フィルム2上に転写し、次いで冷却
後にこの鏡面板を剥離する方法などが利用される。また
この場合、鏡面板と樹脂フィルム2との間に、例えばフ
ッ化ビニルフィルム等の離型フィルムをはさんでおくこ
ともできる。
また、得られた木質材4には、このような鏡面処理の
他、適宜の着色や模様などの加飾を施す処理を行っても
よい。
以上説明したような木質材4の製法は、木質化粧材1
表面に速乾燥性の液状アクリルウレタン樹脂からなる硬
化状態にある熱硬化性樹脂の塗膜3を形成した後、この
塗膜3の上に樹脂フィルム2を載置し、前記塗膜3およ
び樹脂フィルム2を、両者の熱変形温度より高い温度に
て加熱加圧して積層一体化することによって実施するも
のであるので、予め硬化されている塗膜3上に樹脂フィ
ルム2を積層一体化することによって、この塗膜3が木
質化粧材1中に含浸して木質化粧材が濡れ色感を呈する
のを防止でき、このため木質化粧材1の白木感が損なわ
れることなく、美しい木目調あるいは白木調外観を有す
る木質材4を製造することができる。
以上ここでは、得られた木質材4が第2図に示したよ
うな平面状のものである例を述べたが、この木質材4
は、用途に応じ適宜の形状に成形されて、半円弧型や
“くの字”型の断面形状を有する木質材4などとされて
もよい。この場合には、所望の形状を有する成形型を用
いて、圧力1〜3MPa、温度130〜150℃程度で成形するの
が妥当である。または、このように木質材4とされた後
に所望の形状に成形される他、木質化粧材1および樹脂
フィルム2にそれぞれ予備成形を施して目的の木質材4
とほぼ同一形状とした後に、これらを積層一体化して目
的の形状の木質材4としてもよい。このように予備成形
を施せば、予め概略の形状が得られたのちに成形加工が
なされるので、成形加工時の加熱加圧の際にはさほど高
圧にする必要がなくなるため、塗膜3や樹脂フィルム2
の流れが少なく木質材4の表面平滑性や均一な膜圧を損
なうことなく、所望の形状の木質材4を製造することが
できる。
[実施例] この発明の実施例を以下の方法に従って製造した。
(実施例1) 厚さ10mmの合板の裏面に厚さ0.2mmのスプルースつき
板を貼り合わせた木質化粧材の表面に、アクリルウレタ
ン樹脂を20g/m2塗布し、室温で16時間乾燥させて、塗膜
を形成した。
次いで、この塗膜上に、厚さ100μmのメタクリル樹
脂フィルムを積層し、プレス成形法によって、木質化粧
材側および樹脂フィルム側の両面側から加熱加圧して、
樹脂フィルムの積層一体化を行った。このプレス成形は
温度140℃、圧力1.5MPaの条件で5分加圧した後、70℃
まで冷却し、解圧することによって行った。
(実施例2) 木質化粧材として、スプルースつき板の表面に、赤色
染料液スピロンレッドBEH(保土谷化学(株)社製)の
アセトン溶液を用いて淡紅色の着色を施したものを使用
し、また塗膜として、アクリルウレタン樹脂中に酸化チ
タン(TiO2)からなる白色顔料を0.5重量%配合したも
のを使用した以外は、実施例1と同様にして行った。
(実施例3) 樹脂フィルムとして、メタクリル樹脂フィルム上に、
アクリルウレタン樹脂インクで厚さ15μmの加飾印刷を
施したものを用い、この印刷面を塗膜面と接触するよう
に積層して、プレス成形した以外は、実施例1と同様に
して行った。
(比較例4) 樹脂フィルムを積層一体化する手段として、液状のエ
チレン−酢酸ビニル接着剤を用いて、木質化粧材と樹脂
フィルムとを貼り合わせた以外は、実施例1と同様にし
て行った。
以上のようにして得られた実施例(3例)の木質材に
あっては、いずれも、最外層の透明な樹脂膜を通して、
木質化粧材の木目模様が透けて見られ、白木調外観の美
しい木質材であった。これに対し、液状接着剤を使用し
た比較例の木質材にあっては、部分的にあたかも濡れた
ような色感を呈しており、白木調外観が得られなかっ
た。
[発明の効果] この発明は、木質化粧材表面に速乾燥性の液状アクリ
ルウレタン樹脂からなる硬化状態にある熱硬化性樹脂の
塗膜を形成した後、この塗膜上に樹脂フィルムを載置
し、前記塗膜および樹脂フィルムを両者の熱変形温度よ
り高い温度にて加熱加圧して積層一体化するものである
ので、予め硬化されている塗膜上に樹脂フィルムを積層
一体化することにより、塗膜が木材中に含浸することが
防止されて、木質化粧材が濡れ色外観を呈さずに、美し
い木質外観やさらには白木調外観を与える木質材を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】 第1図および第2図は、この発明の木質材の製法の一例
を工程順に示す概略断面図である。 1……木質化粧材、2……樹脂フィルム、 3……塗膜、4……木質材。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】木質化粧材表面に、速乾燥性の液状アクリ
    ルウレタン樹脂からなる硬化状態にある熱硬化性樹脂の
    塗膜を形成した後、この塗膜の上に樹脂フィルムを載置
    し、前記塗膜および樹脂フィルムを、両者の熱変形温度
    より高い温度にて加熱加圧して積層一体化することを特
    徴とする木質材の製法。
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JPS5936872A (ja) * 1982-08-25 1984-02-29 Toshiba Corp カ−ドシステムにおける暗証符号の確認方法
JPS61186434U (ja) * 1985-05-15 1986-11-20

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