JPH05116103A - 建築板の製造方法 - Google Patents
建築板の製造方法Info
- Publication number
- JPH05116103A JPH05116103A JP28017091A JP28017091A JPH05116103A JP H05116103 A JPH05116103 A JP H05116103A JP 28017091 A JP28017091 A JP 28017091A JP 28017091 A JP28017091 A JP 28017091A JP H05116103 A JPH05116103 A JP H05116103A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- decorative veneer
- substrate
- impregnated sheet
- veneer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 化粧単板の表面硬度を高める。化粧単板を透
かして基板の表面色が写ることを防ぐ。 【構成】 基板１の表面に隠蔽性を有する隠蔽層２を設
ける。隠蔽層２の表面に樹脂含浸シート３を重ねると共
に樹脂含浸シート３の表面に化粧単板４を重ねる。これ
を加熱圧締して樹脂含浸シート３を介して基板１に化粧
単板４を積層接着する。樹脂含浸シート３中の樹脂を化
粧単板４に浸透させて表面硬度を高める。化粧単板４に
樹脂含浸シート３中の樹脂が浸透して化粧単板４の透明
性が上がっても、基板１の表面の隠蔽層２で基板１の表
面色が化粧単板４を透かして写ることを防ぐ。
かして基板の表面色が写ることを防ぐ。 【構成】 基板１の表面に隠蔽性を有する隠蔽層２を設
ける。隠蔽層２の表面に樹脂含浸シート３を重ねると共
に樹脂含浸シート３の表面に化粧単板４を重ねる。これ
を加熱圧締して樹脂含浸シート３を介して基板１に化粧
単板４を積層接着する。樹脂含浸シート３中の樹脂を化
粧単板４に浸透させて表面硬度を高める。化粧単板４に
樹脂含浸シート３中の樹脂が浸透して化粧単板４の透明
性が上がっても、基板１の表面の隠蔽層２で基板１の表
面色が化粧単板４を透かして写ることを防ぐ。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、床板等として使用され
る建築板の製造方法に関するものである。
る建築板の製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】合板を基板とし表面に化粧単板を積層接
着して作成される建築板が従来から提供されている。こ
の建築板を床板等として使用する場合、表面の耐傷付き
性や耐磨耗性等の性能を向上させるために、化粧単板の
表面の硬度を高くする必要がある。そこで従来から化粧
単板に樹脂を含浸硬化させて表面硬度を高めるＷＰＣ処
理がおこなわれているが、ＷＰＣ処理は減圧や加圧のた
めの設備が必要であると共に工程が複雑になるために、
生産性が悪いという問題がある。
着して作成される建築板が従来から提供されている。こ
の建築板を床板等として使用する場合、表面の耐傷付き
性や耐磨耗性等の性能を向上させるために、化粧単板の
表面の硬度を高くする必要がある。そこで従来から化粧
単板に樹脂を含浸硬化させて表面硬度を高めるＷＰＣ処
理がおこなわれているが、ＷＰＣ処理は減圧や加圧のた
めの設備が必要であると共に工程が複雑になるために、
生産性が悪いという問題がある。
【０００３】このために、本出願人によってＷＰＣ処理
をおこなう必要なく化粧単板の表面硬度を高めるように
した建築板が特願平３−１８４９９３号で提供されてい
る。すなわちこのものは、基板の表面に樹脂含浸シート
を介して化粧単板を重ね、これを加熱圧締することによ
って、樹脂含浸シート中の樹脂を溶融硬化させて樹脂含
浸シートを介して基板に化粧単板を積層接着させると共
に、化粧単板に樹脂含浸シート中の樹脂を浸透させて硬
化させることによって、化粧単板の表面硬度を高めるこ
とができるようにしたものである。
をおこなう必要なく化粧単板の表面硬度を高めるように
した建築板が特願平３−１８４９９３号で提供されてい
る。すなわちこのものは、基板の表面に樹脂含浸シート
を介して化粧単板を重ね、これを加熱圧締することによ
って、樹脂含浸シート中の樹脂を溶融硬化させて樹脂含
浸シートを介して基板に化粧単板を積層接着させると共
に、化粧単板に樹脂含浸シート中の樹脂を浸透させて硬
化させることによって、化粧単板の表面硬度を高めるこ
とができるようにしたものである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように作
成される建築板にあって、化粧単板には樹脂含浸シート
中の樹脂が浸透されているために、化粧単板の厚みが薄
い場合（厚み１ｍｍ以下で問題が生じ易い）や、化粧単
板の樹種によっては、化粧単板の透明性が上がって化粧
単板を透かして基板の表面色が写り、建築板としての製
品価値が低下するおそれがあるという問題があった。
成される建築板にあって、化粧単板には樹脂含浸シート
中の樹脂が浸透されているために、化粧単板の厚みが薄
い場合（厚み１ｍｍ以下で問題が生じ易い）や、化粧単
板の樹種によっては、化粧単板の透明性が上がって化粧
単板を透かして基板の表面色が写り、建築板としての製
品価値が低下するおそれがあるという問題があった。
【０００５】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、化粧単板の表面硬度を高めることができると共
に、化粧単板を透かして基板の表面色が写ることを防ぐ
ことができる建築板の製造方法を提供することを目的と
するものである。
あり、化粧単板の表面硬度を高めることができると共
に、化粧単板を透かして基板の表面色が写ることを防ぐ
ことができる建築板の製造方法を提供することを目的と
するものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明に係る建築板の製
造方法は、基板１の表面に隠蔽性を有する隠蔽層２を設
け、この隠蔽層２の表面に樹脂含浸シート３を重ねると
共に樹脂含浸シート３の表面に化粧単板４を重ね、これ
を加熱圧締して樹脂含浸シート３を介して基板１に化粧
単板４を積層接着することを特徴とするものである。
造方法は、基板１の表面に隠蔽性を有する隠蔽層２を設
け、この隠蔽層２の表面に樹脂含浸シート３を重ねると
共に樹脂含浸シート３の表面に化粧単板４を重ね、これ
を加熱圧締して樹脂含浸シート３を介して基板１に化粧
単板４を積層接着することを特徴とするものである。
【０００７】以下、本発明を詳細に説明する。基板１と
しては合板などを用いることができるものであり、まず
基板１の表面に隠蔽層２を設ける。この隠蔽層２は基板
１の表面の色を隠すことができるものであれば特に限定
されるものではなく、例えば顔料を混入した接着剤など
で形成することができる。このように接着剤で隠蔽層２
を形成するようにすれば、合板２に対する含浸樹脂シー
ト３の接着強度を高めることができる。また、樹脂含浸
シート３は、紙や織布や不織布などを基材とし、これに
メラミン樹脂やジアリルフタレート樹脂などの熱硬化性
樹脂のワニスを含浸して乾燥することによって、基材に
半硬化（いわゆるＢステージ状態）させた樹脂を含有さ
せて調製したものを用いることができる。
しては合板などを用いることができるものであり、まず
基板１の表面に隠蔽層２を設ける。この隠蔽層２は基板
１の表面の色を隠すことができるものであれば特に限定
されるものではなく、例えば顔料を混入した接着剤など
で形成することができる。このように接着剤で隠蔽層２
を形成するようにすれば、合板２に対する含浸樹脂シー
ト３の接着強度を高めることができる。また、樹脂含浸
シート３は、紙や織布や不織布などを基材とし、これに
メラミン樹脂やジアリルフタレート樹脂などの熱硬化性
樹脂のワニスを含浸して乾燥することによって、基材に
半硬化（いわゆるＢステージ状態）させた樹脂を含有さ
せて調製したものを用いることができる。
【０００８】しかして、基板１に設けた隠蔽層２の上に
樹脂含浸シート３を重ね、さらにこの上に化粧単板４を
重ねる。化粧単板４は木材をスライス等して突き板とし
て作成されるものを用いることができる。そしてこれを
加熱圧締することによって樹脂含浸シート３中の樹脂を
溶融させると共にさらに硬化させることによって、図４
のように樹脂含浸シート３による樹脂硬化層を介して基
板１に化粧単板４を積層接着することができるものであ
る。このとき、樹脂含浸シート３中の溶融した樹脂が化
粧単板４に浸透して硬化することになり、ＷＰＣ処理を
おこなった場合と同じように浸透硬化させた樹脂で化粧
単板４を強化して表面硬度を高めることができるもので
ある。さらに、スポンジロールコーター等で着色剤を化
粧単板４の表面に塗布して着色処理すると共に下塗り塗
装や上塗り塗装をおこなうことによって、建築板として
仕上げることができるものである。
樹脂含浸シート３を重ね、さらにこの上に化粧単板４を
重ねる。化粧単板４は木材をスライス等して突き板とし
て作成されるものを用いることができる。そしてこれを
加熱圧締することによって樹脂含浸シート３中の樹脂を
溶融させると共にさらに硬化させることによって、図４
のように樹脂含浸シート３による樹脂硬化層を介して基
板１に化粧単板４を積層接着することができるものであ
る。このとき、樹脂含浸シート３中の溶融した樹脂が化
粧単板４に浸透して硬化することになり、ＷＰＣ処理を
おこなった場合と同じように浸透硬化させた樹脂で化粧
単板４を強化して表面硬度を高めることができるもので
ある。さらに、スポンジロールコーター等で着色剤を化
粧単板４の表面に塗布して着色処理すると共に下塗り塗
装や上塗り塗装をおこなうことによって、建築板として
仕上げることができるものである。
【０００９】このようにして得られる建築板にあって、
化粧単板４に樹脂含浸シート３中の樹脂が浸透して化粧
単板４の透明性が上がっても、基板１の表面には隠蔽層
２が設けられているために、基板１の表面色が化粧単板
４を透かして写るというようなことはなくなるものであ
る。また、化粧単板４を透かして隠蔽層２の色が写るこ
とになるために、隠蔽層２の色によっては、化粧単板４
の木目の春材部と夏材部の透明性の差を利用して木目の
濃淡を逆転させるようにすることも可能である。尚、樹
脂含浸シート３の基材（紙や不織布等）として着色され
たものを用いることによって、樹脂含浸シート３の基材
で隠蔽層が形成されるようにすることもできるものであ
る。
化粧単板４に樹脂含浸シート３中の樹脂が浸透して化粧
単板４の透明性が上がっても、基板１の表面には隠蔽層
２が設けられているために、基板１の表面色が化粧単板
４を透かして写るというようなことはなくなるものであ
る。また、化粧単板４を透かして隠蔽層２の色が写るこ
とになるために、隠蔽層２の色によっては、化粧単板４
の木目の春材部と夏材部の透明性の差を利用して木目の
濃淡を逆転させるようにすることも可能である。尚、樹
脂含浸シート３の基材（紙や不織布等）として着色され
たものを用いることによって、樹脂含浸シート３の基材
で隠蔽層が形成されるようにすることもできるものであ
る。
【００１０】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。実施例 厚み１２ｍｍのラワン合板で作成した基板１の表面に顔
料を混入した酢酸ビニル接着剤を塗布することによって
隠蔽層２を設け、６０ｇ／ｍ2 の不織布にジアリルフタ
レート樹脂を約１００ｇ／ｍ2 の含浸量で含浸乾燥して
調製した樹脂含浸シート３をこの上に重ね、さらにナラ
をスライスした０．３ｍｍ厚の突き板で作成した化粧単
板４をこの上に重ね、これを１３０℃、１ｋｇ／ｃｍ2
の加熱加圧条件で３分間加熱圧締することによって、基
板１に樹脂含浸シート３を介して化粧単板４を積層接着
した。さらに化粧単板４の表面に着色及び塗装を施すこ
とによって建築板を作成した。
する。実施例 厚み１２ｍｍのラワン合板で作成した基板１の表面に顔
料を混入した酢酸ビニル接着剤を塗布することによって
隠蔽層２を設け、６０ｇ／ｍ2 の不織布にジアリルフタ
レート樹脂を約１００ｇ／ｍ2 の含浸量で含浸乾燥して
調製した樹脂含浸シート３をこの上に重ね、さらにナラ
をスライスした０．３ｍｍ厚の突き板で作成した化粧単
板４をこの上に重ね、これを１３０℃、１ｋｇ／ｃｍ2
の加熱加圧条件で３分間加熱圧締することによって、基
板１に樹脂含浸シート３を介して化粧単板４を積層接着
した。さらに化粧単板４の表面に着色及び塗装を施すこ
とによって建築板を作成した。
【００１１】比較例１ 隠蔽層２を設けないようにした他は、上記実施例と同様
にして建築板を作成した。比較例２ 樹脂含浸シート３を用いないで基板１の表面に化粧単板
４を直接接着するようにした他は、上記実施例と同様に
して建築板を作成した。
にして建築板を作成した。比較例２ 樹脂含浸シート３を用いないで基板１の表面に化粧単板
４を直接接着するようにした他は、上記実施例と同様に
して建築板を作成した。
【００１２】上記実施例及び比較例１，２で得た建築板
について、表面のバーコール硬度を測定したところ、実
施例及び比較例１のものでは６０〜８０であるのに対し
て比較例２のものでは２０〜４０であって、実施例のも
のは表面硬度が高いことが確認された。また外観検査を
したところ、実施例のものでは基板の色が透かして見え
ないのに対して比較例１のものでは基板の色が透かして
見え、実施例のものは良品であることが確認された。
について、表面のバーコール硬度を測定したところ、実
施例及び比較例１のものでは６０〜８０であるのに対し
て比較例２のものでは２０〜４０であって、実施例のも
のは表面硬度が高いことが確認された。また外観検査を
したところ、実施例のものでは基板の色が透かして見え
ないのに対して比較例１のものでは基板の色が透かして
見え、実施例のものは良品であることが確認された。
【００１３】
【発明の効果】上記のように本発明は、基板の表面に隠
蔽性を有する隠蔽層を設け、この隠蔽層の表面に樹脂含
浸シートを重ねると共に樹脂含浸シートの表面に化粧単
板を重ね、これを加熱圧締して樹脂含浸シートを介して
基板に化粧単板を積層接着するようにしたので、樹脂含
浸シート中の樹脂を化粧単板に浸透させて化粧単板を強
化して表面硬度を高めることができると共に、化粧単板
に樹脂含浸シート中の樹脂が浸透して化粧単板の透明性
が上がっても、基板の表面の隠蔽層で基板の表面色が化
粧単板を透かして写るというようなことがなくなり、外
観不良の発生を低減できるものである。
蔽性を有する隠蔽層を設け、この隠蔽層の表面に樹脂含
浸シートを重ねると共に樹脂含浸シートの表面に化粧単
板を重ね、これを加熱圧締して樹脂含浸シートを介して
基板に化粧単板を積層接着するようにしたので、樹脂含
浸シート中の樹脂を化粧単板に浸透させて化粧単板を強
化して表面硬度を高めることができると共に、化粧単板
に樹脂含浸シート中の樹脂が浸透して化粧単板の透明性
が上がっても、基板の表面の隠蔽層で基板の表面色が化
粧単板を透かして写るというようなことがなくなり、外
観不良の発生を低減できるものである。
【図１】本発明の一例の正面図である。
１ 基板 ２ 隠蔽層 ３ 樹脂含浸シート ４ 化粧単板
Claims (1)
- 【請求項１】 基板の表面に隠蔽性を有する隠蔽層を設
け、この隠蔽層の表面に樹脂含浸シートを重ねると共に
樹脂含浸シートの表面に化粧単板を重ね、これを加熱圧
締して樹脂含浸シートを介して基板に化粧単板を積層接
着することを特徴とする建築板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28017091A JPH05116103A (ja) | 1991-10-28 | 1991-10-28 | 建築板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28017091A JPH05116103A (ja) | 1991-10-28 | 1991-10-28 | 建築板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05116103A true JPH05116103A (ja) | 1993-05-14 |
Family
ID=17621280
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28017091A Withdrawn JPH05116103A (ja) | 1991-10-28 | 1991-10-28 | 建築板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05116103A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005314496A (ja) * | 2004-04-27 | 2005-11-10 | Toyo Plywood Kk | 隠蔽剤組成物 |
-
1991
- 1991-10-28 JP JP28017091A patent/JPH05116103A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005314496A (ja) * | 2004-04-27 | 2005-11-10 | Toyo Plywood Kk | 隠蔽剤組成物 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990107 |