JP2625418B2 - 昇華型感熱転写記録方式の被記録体 - Google Patents

昇華型感熱転写記録方式の被記録体

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JP2625418B2
JP2625418B2 JP61211732A JP21173286A JP2625418B2 JP 2625418 B2 JP2625418 B2 JP 2625418B2 JP 61211732 A JP61211732 A JP 61211732A JP 21173286 A JP21173286 A JP 21173286A JP 2625418 B2 JP2625418 B2 JP 2625418B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は昇華型感熱転写記録方式における被記録体に
関する。
[従来の技術] 最近のオフィスオートメーションの急速な普及に伴な
い、その中核となるパソコン、ワードプロセッサー、オ
フコン等に於いてカラーディスプレーが急増し、カラー
信号からの記録方式の実用化の要請が急速に高まってお
り、また乾式複写機の分野でもそのカラー化への要望は
強いものがある。
従来のカラー記録方式としてはライトペン方式、ワイ
ヤドット方式、インクジェット方式などがあるが、それ
ぞれ記録速度が遅い、騒音が出る、インクの出る微小ノ
ズルがつまるなどの欠点があった。これに対し昇華型感
熱転写記録方法は、音の発生がなく複写機の取扱、保
守、管理が容易であるなどの特徴がある。又、本法は昇
華性色素を塗布した転写シートを感熱記録ヘッドで加熱
して被記録体に色素を昇華転写し、カラー記録を得る方
法であるため、感熱ヘッドに印加するエネルギーを調節
することにより色素の昇華量を制御できるため階調表現
が容易であり、他の記録方法に比べ特にフルカラーハー
ドコピーを得るのに有利である。
このため特開昭60−81359号、特開昭60−112493号等
では昇華型感熱転写記録方法に利用できる被記録体が提
案されているが、これらは昇華性のカチオン染料によっ
て染色可能な物品であり、光に対する安定性に欠ける。
このため耐光性の良好な昇華性分散染料に可染の被記録
体の開発が要望されていた。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は、昇華型熱転写記録方式において低エ
ネルギー条件下で分散染料で容易に染色され、かつ発色
性及び鮮明性が優れた分散染料乾式転写用被記録体を提
供することにある。
本発明者等は鋭意検討の結果、特定比率のポリエステ
ル樹脂と架橋剤に特定の界面活性剤を特定量配合してな
る組成物を塗工し活性エネルギー線で硬化して得られる
被記録体が昇華性の分散染料により低エネルギー条件下
容易に染色され、かつ高濃度に染まることを見い出し本
発明を完成させるに至った。
[問題点を解決するための手段] すなわち、本発明は基体表面に、ポリエステル樹脂40
〜95重量%及び活性エネルギー線で硬化しうる架橋剤60
〜5重量%からなる混合物100重量部と、主成分がポリ
ジメチルシロキサンのポリオキシアルキレン変性物であ
るシリコーン系界面活性剤0.01〜10重量部とからなる組
成物を塗工し、活性エネルギー線で硬化して得られる昇
華型感熱転写記録方式の被記録体である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明によれば基体表面に塗工する組成物を構成する
ポリエステル樹脂は、昇華性の分散染料によく染まり、
かつ組成物のバインダーとしての機能を有しており、本
発明の必須成分の一つである。
本発明に使用されるポリエステル樹脂としては、ジカ
ルボン酸とジオールとの縮重合によって得られた線状熱
可塑性ポリエステル樹脂または/および反応性の二重結
合をもつ不飽和多塩基酸と多価アルコールとの縮重合に
よって得られた不飽和ポリエステル樹脂が好ましい。中
でも2種以上のジカルボン酸と2種以上のジオールとの
縮重合によって得られた分子量2000〜40000の線状熱可
塑性ポリエステル樹脂であって、結晶化度が1%以下で
あるポリエステル樹脂が有機溶剤に対する溶解性と染色
の容易さ、および耐光性の良さの点でより好ましい。
架橋剤との混合物中のポリエステル樹脂の配合量は40
〜95重量%が好ましい。40重量%未満では昇華性分散染
料による染色濃度が低エネルギー条件下では濃くなら
ず、逆にポリエステル樹脂の配合量が95重量%を越える
と架橋剤が少なくなり、昇華性分散染料が塗布されたカ
ラーシート(転写紙)との非ブロッキング性が不良とな
り、昇華性分散染料易可染性組成物を塗布し活性エネル
ギー線硬化を行なった物品とカラーシートが熱転写時に
ブロッキング(スティッキング)をおこすようになる。
より好ましくは55重量%〜93重量%の範囲である。
2種以上のジカルボン酸と2種以上のジオールとの縮
重合によって得られた線状熱可塑性ポリエステル樹脂の
具体例としては、テレフタル酸/イソフタル酸/エチレ
ングリコール/ネオペンチルグリコールより得られたポ
リエステル樹脂、その他テレフタル酸/イソフタル酸/
エチレングリコール/ビスフェノールA−エチレンオキ
シド付加物、テレフタル酸/イソフタル酸/エチレング
リコール/1,6−ヘキサンジオール、テレフタル酸/イソ
フタル酸/セバシン酸/エチレングリコール/ネオペン
チルグリコール、テレフタル酸/セバシン酸/エチレン
グリコール/ネオペンチルグリコール、テレフタル酸/
イソフタル酸/アジピン酸/エチレングリコール/ネオ
ペンチルグリコールなどから得られるポリエステル樹脂
を挙げることが出来、2種以上を併用して用いることも
出来る。なおテレフタル酸、イソフタル酸などの代りに
エステル化されたジメチルテレフタレート、ジメチルイ
ソフタレートなどを縮重合の原料に用いることも当然可
能である。
反応性の二重結合をもつ不飽和多塩基酸と多価アルコ
ールとの縮重合によって得られた不飽和ポリエステル樹
脂としては、無水マレイン酸/無水フタル酸/プロピレ
ングリコール、無水マレイン酸/イソフタル酸/プロピ
レングリコール、マレイン酸/フマール酸/イソフタル
酸/1,3−ブタンジオール、マレイン酸/イソフタル酸/
ネオペンチルグリコール、無水マレイン酸/無水テトラ
ヒドロフタル酸/ジプロピレングリコールなどから得ら
れる樹脂を挙げることが出来る。
架橋剤は塗工される組成物を活性エネルギー線で硬化
し、かつ組成物の耐ブロッキング性を得るために必要で
あり、好ましい配合量はポリエステル樹脂との合計量の
5〜60重量%の範囲であり、より好ましくは7〜45重量
%である。架橋剤の量が5重量%未満であるとブロッキ
ングが出易くなり、逆に60重量%を越えると耐ブロッキ
ング性が良好になるもののポリエステル樹脂の比率が低
下して、十分な染色濃度が得られにくくなる。
架橋剤による組成物の硬化と、組成物の耐ブロッキン
グ性を考慮すると、架橋剤は少なくとも一種の多官能性
モノマーを有していることが好ましく、活性エネルギー
線として取扱いの容易な紫外線を用いる場合は、これら
の架橋剤の重合性基はアクリロイルオキシ基又はメタク
リロイルオキシ基を有しているモノマーが好ましい。
(メタ)アクリロイルオキシ基を有するモノマーの例
としてはポリエーテルアクリレートもしくはポリエーテ
ルメタクリレート系(以下、「アクリレートもしくはメ
タクリレート」を単に「(メタ)アクリレート」と略記
する。)、ポリエステル(メタ)アクリレート系、ポリ
オール(メタ)アクリレート系、エポキシ(メタ)アク
リレート系、アミドウレタン(メタ)アクリレート系、
ウレタン(メタ)アクリレート系、スピロアセタール
(メタ)アクリレート系及びポリブタジエン(メタ)ア
クリレート系等のモノマー、オリゴマーを挙げることが
できる。
このようなモノマーもしくはオリゴマーの具体例とし
ては1,2,6−ヘキサントリオール/プロピレンオキシド
/アクリル酸、トリメチロールプロパン/プロピレンオ
キシド/アクリル酸から合成されたポリエーテル(メ
タ)アクリレート;アジピン酸/1,6−ヘキサンジオール
/アクリル酸、コハク酸/トリメチロールエタン/アク
リル酸等から合成されたポリエステル(メタ)アクリレ
ート;トリエチレングリコールジアクリレート、ヘキサ
プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグ
リコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタ
クリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、テトラ
ヒドロフルフリルアクリレート、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート、エチルカルビトールアクリレート、ト
リメチロールプロパントリアクリレート、ペタエリスリ
トールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテ
トラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアク
リレート、2,2−ビス(4−アクリロイルオエトキシフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アクリロイルオロ
ポキシフェニル)プロパン等の(メタ)アクリレート又
はポリオール(メタ)アクリレート;ジグリシジルエー
テル化ビスフェノールA/アクリル酸、ジグリシジルエー
テル化ポリビスフェノールA/アクリル酸、トリグリシジ
ルエーテル化グリセリン/アクリル酸等のエポキシ(メ
タ)アクリレート;γ−ブチロラクトン/N−メチルエタ
ノールアミン/ビス(4−イソシアナトシクロヘキシ
ル)メタン/2−ヒドロキシエチルアクリレート、γ−ブ
チロラクトン/N−メチルエタノールアミン/2,6−トリレ
ンジイソシアネート/テトラエチレングリコール/2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート等のアミドウレタン(メ
タ)アクリレート;2,6−トリレンジイソシアネートジア
クリレート、イソホロンジイソシアネートジアクリレー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネートジアクリレート等
のウレタンアクリレート;ジアリリデンペンタエリスリ
トール/2−ヒドロキシエチルアクリレートから合成され
たスピロアセタールアクリレート;エポキシ化ブタジエ
ン/2−ヒドロキシエチルアクリレートから合成されたア
クリル化ポリブタジエン等が挙げられ、これらのモノマ
ー及びオリゴマーは単独又は2種以上の混合系で使用さ
れる。
前記モノマー、オリゴマーの中でも次の一般式(I) [式中、nは1〜4の整数であり、Xは少なくとも3個
が一般式:CH2=CH−COO−R8−(式中、R8は単結合、炭
素原子数1〜8のアルキレン基又は炭素原子数1〜8の
アルキレン基を有するポリオキシアルキレン基を表わ
す。)で示される基を表わし、残余が炭素原子数1〜8
のアルキル基、水酸基、アミノ基、式:−(OR9
H(式中、R9は炭素原子数1〜8のアルキレン基を表わ
し、mは正の整数である。)で示される基又は式:−
(OR9−OH(式中、R9及びmは前記と同義であ
る。)で示される基を表わす。]で示される化合物、例
えばジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレート、トリペンタエリスリト
ールペンタアクリレート、トリペンタエリスリトールヘ
キサアクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタア
クリレート等か、次の一般式(II) (式中、nは1〜10の整数、Xは任意に−OHか−OCOCH
=CH2である。) で示されるポリビスフェノールA型のポリアクリレー
ト、例えば、ジグリシジルエーテル化ビスフェノールA
のジアクリレート、エピコート#1001(n=3、シェル
社製)のジアクリレート等か、次の一般式(III) (式中、X1,X2,…,Xnは炭素数6以下の同じもしくは異
なるアルキレン基又はその水素原子1個が水酸基で置換
された構造のものであり、nは0〜5の整数である) で示される化合物、例えば2,2−ビス(4−アクリロイ
ルオキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−アクリロイルオキシトリエトキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−アクリロイルオキシジプロポキ
シフェニル)プロパン等が、活性エネルギー線として紫
外線を用いた場合空気中での速乾性が非常に良好であ
り、特に好ましい架橋剤である。
シリコーン系界面活性剤又は/およびフッ素系界面活
性剤は、低エネルギーで感熱転写を行なう際にカラーシ
ート(転写紙)とのブロッキングを防止するためには必
須成分である。すなわち低エネルギーで昇華性分散染料
による発色を高濃度に得るためには本発明の架橋剤量を
減少させればよいという結果が得られているが、それと
ともにブロッキングが著しく出現するようになった。し
かしながらこれに特定のシリコーン系界面活性剤及びフ
ッ素系界面活性剤から選ばれた少なくとも一種を少量配
合することにより、架橋剤量が少なくてもブロッキング
が顕著に解消されることを見出した。
シリコーン系界面活性剤の中でもポリジメチルシロキ
サンとポリオキシアルキレンがブロックになった化合物
(その他の官能基で若干変性されていてもよい。)が有
効で、特にシリコーン系界面活性剤中のCH3−(SiO)
1/2−基と−OR−基(R:アルキレン残基)の割合が、CH3
−(SiO)1/2−/−OR−=1/10〜1/0.1のものが、ブロ
ッキング改良性と、組成物をコーティング剤として使用
した場合のレベリング改良性において優れており好まし
いが、意外なことにこれらのシリコーン系界面活性剤は
染色濃度の向上及びキュアリングした組成物の透明性向
上にも効果があることを見い出した。シリコーン系界面
活性剤を添加しない場合は染色濃度が劣ったり、キュア
リングした組成物が白く濁ったりする。これらの好まし
い範囲は1/5〜1/0.2の範囲である。
シリコーン系界面活性剤の具体例としては、一般式
(IV),(V) (式中Pは であり、 m及びnは1,2,3,…の正の整数を,またx及びyは0,1,
2,3,…の数を表わし、 を満足する値をとる。R1は−H、アルキル基、アシル基
又はアリール基、アセトキシ基などを表わす。) (式中Qは であり、m及びnは1,2,3,…の正の整数を、またx及び
yは0,1,2,3,…の数を、zは0または1〜5の整数を表
わし、式 を満足する。
R2−H、アルキル基、アシル基又はアリール基を表わし、
R3は−H、アルキル基、アシル基又はアリール基、アセ
トキシ基などを表わす。) で示される化合物があり、これらは2種以上を併用して
使用することも可能である。
以上の成分から構成される本発明組成物は、架橋剤の
一成分としてポリマーの溶解性が強く粘度の低いテトラ
ヒドロフルフリルアクリレートなどを使用する場合はそ
のままロールコート、バーコート、ブレードコートなど
のコーティングが可能であるが、塗工作業性を向上させ
るためには、これらの組成物に溶剤、例えばエチルアル
コール、メチルエチルケトン、トルエン、酢酸エチル、
ジメチルホルムアミドなどを配合し、適当な塗工粘度に
調節した方がよい。これによりカーテンコート、フロー
コート、ディップコートなどを容易に行なうことが出来
る。
又、以上の組成物を使用する目的によっては、更に数
μm以下の微小な無機微粒子、例えばシリカ、アルミ
ナ、タルク、酸化チタンなどを配合してもよい。
本発明の組成物は電子線、紫外線などの活性エネルギ
ー線によってキュアリングされるが、線源の管理を考慮
すると紫外線を用いた方がよい。活性エネルギー線とし
て紫外線を用いる場合は、本願組成物のポリエステル樹
脂と架橋剤の合計 100重量部に対して光重合開始剤を
0.1〜10.0重量部添加することが好ましい。光重合開始
剤の具体例としてはベンゾイン、ベンゾインイソブチル
エーテル、ベンジルジメチルケタール、エチルフェニル
グリオキシレート、ジエトキシアセトフェノン、1,1−
ジクロロアセトフェノン、4′−イソプロピル−2−ヒ
ドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン、ベ
ンゾフェノン/ジエタノールアミン、4,4′−ビスジメ
チルアミノベンゾフェノン、2−メチルチオキサント
ン、tert−ブチルアントラキノン、ベンジル等のカルボ
ニル化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テ
トラメチルチウラムジスルフィド等の硫黄化合物;アゾ
ビスイソブチロニトニル、アゾビス−2,4−ジメチルバ
レロニトリル等のアゾ化合物;ベンゾイルパーオキサイ
ド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド等のパーオキサイ
ド化合物等が挙げられ、これらの化合物は1種もしくは
2種以上の混合系で使用される。
以上の組成物を塗工し、活性エネルギー線を照射して
被記録体を得るための基体としてはフィルムは紙の形状
のものが適しており、ポリエステルフィルム、ポリプロ
ピレンフィルム、ナイロンフィルム、塩化ビニルフィル
ム等のプラスチック製のフィルム状のもの;木材繊維を
主体とするコート紙、バライタ紙、アート紙;プラスチ
ック繊維を主体とするアクリル紙、PP紙、ポリエステル
紙等の紙状のものが挙げられ、透明性を考慮すればポリ
エステルフィルム、画像の良さを考慮するとPP紙が適し
ている。
これらの紙又はフィルムはそれ自体をそのまま使用し
てもよく、必要に応じて、洗浄、エッチング、コロナ放
電、活性エネルギー線照射、染色、印刷等の前処理が施
されたものを使用してもよい。
これらの基体に昇華性分散染料可染性組成物を前記し
た塗工方法により、キュアリング後の膜厚が0.5〜100μ
m、好ましくは1〜50μmになるように均一に塗工を行
なう。
膜厚が0.5μmよりも薄くなると染料の拡散が途中で
飽和に達し濃色に染めることが出来ない。一方、膜厚が
100μmを越えると加熱時にブロッキングが出易くな
る。
なお染色されたフィルム又は紙の積み重ね時、分散染
料の移染を防ぐためには、基材の片面のみに前記組成物
を塗布した方がよいが、積極的にこの染料の移染を防止
するためには昇華性分散染料可染性組成物の塗工面と反
対面に非移染層を設けた方がより好ましい。
非移染層を形成する組成物としては、前記した多官能
性モノマー又は/および1官能性モノマーからなるモノ
マー、オリゴマー混合物100重量部と、必要なら前記し
た光重合開始剤 0.1〜100重量部からなるコーティング
剤を用いることが出来るが、分散染料による移染を十分
に防止するためには、モノマー、オリゴマー混合物の重
合性基が分子当り平均して1.5個以上であることが必要
である。これらのコーティング剤も昇華性分散染料可染
性組成物と同様に、溶剤による粘度の調節、基体に対す
る塗工、キュアリングを行なうことが出来る。
[実施例] 以下において、本発明の実施例を掲げ、更に詳細に説
明する。なお、実施例及び比較例中、「部」はすべて重
量部を表わす。
参考例1.転写シートの作成 市販の厚み60μmの転写紙にカヤセットブルー136
(日本化薬製)の5%トリクロロエチレン溶液に均一に
塗布して転写シートを作成した。
参考例2.乾熱転写法 アイロン台上に紙を敷き、その上に被記録体をのせ参
考例1で作成した転写シートを重ねる。更にこの上に厚
み85μmの市販の紙を重ねた後、1kg/cm2の押圧下、ホ
ットプレートで145℃×10sec間加熱する。
参考例3.耐ブロッキング性の評価 参考例2の乾熱転写後、染色された物品と転写シート
を引きはがす際に、容易に引きはがすことが出来たもの
を耐ブロッキング性を「良」と表わし、粘着性があり若
干力を入れる必要があったものを「不良」と表わした。
参考例4.染色濃度測定法 染色濃度にカラーアナライザー(日立製作所製307
型)を用い、透明な被記録体の場合は光線透過率Tを測
定し、−logTとして求め、不透明な被記録体の場合は反
射率Rを測定し、−logRとして求めた。
実施例1,2;比較例1〜7 表1に示す組成物を混合、調整後、これらを100μm
厚の透明なポリエステルフィルム(東レ製ルミラー品番
100,タイプS10)の片面にフローコート法により均一に
塗布し、更に空気中で2kWの高圧水銀燈により紫外線を
照射して、膜厚4μを有する昇華性分散染料可染被記録
体を得た。これらの物品について、参考例1〜4に従っ
て評価を行なった結果を表1に示す。又、ポリエステル
フィルムに対するキュアリングした組成物の接着性をセ
ロハテープで剥離テストをしたところ、本発明のン物品
は良好で剥離しなかった。
2P6A:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 2P5A:ジペンタエリスリトールペンタアクリレート 2P4A:ジペンタエリスリトールテトラアクリレート A−DEP :2,2−ビス(4−アクリロイルオキシジエト
キシフェニル)プロパン ポリエステル樹脂A:テレフタル酸/イソフタル酸/エチ
レングリコール/ネオペンチルグリコールよりなる樹脂
(分子量:15000〜20000,Tg65℃) アクリル樹脂A:ブチルメタクリレート/メチルメタクリ
レートよりなる樹脂(Tg65℃) シリコーン系界面活性剤A: 2m+n+1/nx+ny=2.5 実施例3. ポリエステル樹脂B75部、ジグリシジルエーテル化ビ
スフェノールAのアクリル酸付加ジアクリレート10
部、、2P6A 5部、2P5A 5部2P4A 5部、シリコーン
系界面活性剤B 5部、光重合開始剤の2−ヒドロキシ
−2−メチルプロピオフェノン6部、トルエン300部、
メチルエチルケト100部からなる組成物をPP紙の片面に
均一にフローコート塗布後、空気中で2kWの高圧水銀燈
により紫外線照射し、膜厚5μの本願発明の組成物層を
有する被記録体を得た。これを参考例1〜4に準じて実
験を行なったところ、ブロッキング無しによく染まり、
反射光学濃度−logR=0.68を示した。
(注) ポリエステル樹脂B:テレフタル酸/セバシン酸/エチレ
ングリコール/ネオペンチルグリコールよりなる樹脂
(分子量:20000〜25000,Tg10℃) シリコーン系界面活性剤B: 実施例4. コート紙の片面にポリエステル樹脂C60部、2P6A 5
部、2P5A 5部、2P4A 5部、2,2−ビス(4−アクリ
ロンイルオキシジプロポキシフェニル)−プロパン25
部、シリコーン系界面活性剤C 4部、2−ヒドロキシ
−2−メチルプロピオフェノン5部、酢酸エチル250
部、メチルエチルケトン250部、シリカ50部(アエロジ
ルR−972、日本アエロジル製)からなる組成物をブレ
ードコート法により膜厚10μmになるように均一に塗工
し、空気中で紫外線を照射してキュアリングした。これ
を参考例1〜4に準じて乾熱転写を行なったところ、ブ
ロッキングを発生せずによく染まり、反射光学濃度−lo
gR=0.45を示した。
(注) ポリエステル樹脂C:テレフタル酸/イソフタル酸/セバ
シン酸/エチレングリコール/ネオペンルグリコールよ
りなる樹脂(分子量:20000〜25000,Tg 10℃) シリコーン系界面活性剤C: 2m+n+1/nx=1.3 [発明の効果] 本発明の分散染料乾式転写発色用被記録体は、昇華性
の分散染料で容易に染色され、かつ発色性及び鮮明性が
従来のものに比べ格段に優れたものであると共に、優れ
た耐ブロッキング性と高い耐熱性を有し、かつ分散染料
の乾式転写を低温・短時間という低エネルギー下で実施
できる。したがって、本発明の被記録体は、例えば、カ
ラーコピー用、電子写真用又は情報記録用の乾式転写発
色用材料として極めて有用であり、特に透明な基体を用
いた本発明の被記録体は透明性に優れておりオーバーヘ
ッドプロジェクター用として、その工業的価値は大であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−244696(JP,A) 特開 昭61−244589(JP,A) 特開 昭61−199997(JP,A) 特開 昭62−33684(JP,A)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体表面に、ポリエステル樹脂40〜95重量
    %及び活性エネルギー線で硬化しうる架橋剤60〜5重量
    %からなる混合物100重量部と、主成分がポリジメチル
    シロキサンのポリオキシアルキレン変性物であるシリコ
    ーン系界面活性剤0.01〜10重量部とからなる組成物を塗
    工し、活性エネルギー線で硬化して得られる昇華型感熱
    転写記録方式の被記録体。
  2. 【請求項2】ポリエステル樹脂がジカルボン酸とジオー
    ルとの縮重合によって得られた線状熱可塑性ポリエステ
    ル樹脂である特許請求の範囲第1項記載の被記録体。
  3. 【請求項3】ポリエステル樹脂が反応性の二重結合をも
    つ不飽和多塩基酸と多価アルコールとの縮重合によって
    得られた不飽和ポリエステル樹脂である特許請求の範囲
    第1項記載の被記録体。
  4. 【請求項4】線状熱可塑性ポリエステル樹脂が2種以上
    のジカルボン酸と2種以上のジオールとの縮重合によっ
    て得られた樹脂であり、結晶化度1%以下である特許請
    求の範囲第2項記載の被記録体。
  5. 【請求項5】架橋剤が少なくとも一種の多官能性モノマ
    ーを有するものである特許請求の範囲第1項記載の被記
    録体。
  6. 【請求項6】架橋剤の重合性基が(メタ)アクリロイル
    オキシ基である特許請求の範囲第1または第5項記載の
    被記録体。
  7. 【請求項7】シリコーン系界面活性剤の主成分がポリジ
    メチルシロキサンのポリオキシアルキレン変性物であ
    り、CH3−(SiO)1/2−と−OR−の比が CH3−(SiO)1/2−/−OR− =1/10〜1/0.1である特許
    請求の範囲第1項記載の被記録体。
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