JP2624499B2 - 海底ケーブル伝送路の給電分岐切替方法および切替装置 - Google Patents

海底ケーブル伝送路の給電分岐切替方法および切替装置

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JP2624499B2
JP2624499B2 JP63044111A JP4411188A JP2624499B2 JP 2624499 B2 JP2624499 B2 JP 2624499B2 JP 63044111 A JP63044111 A JP 63044111A JP 4411188 A JP4411188 A JP 4411188A JP 2624499 B2 JP2624499 B2 JP 2624499B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、経済的、かつ高信頼で保守性に優れた海
底ケーブル分岐伝送路を提供するための給電分岐切替方
法とその切替装置に関するものである。
〔従来の技術〕
第5図に分岐伝送路の最も基本的な構成を示す。端局
A,B間を結ぶ海底ケーブル中継伝送路(以下、説明の都
合上この伝送路を主伝送路と呼ぶ)の何れか1地点D0
ら端局Cへの枝伝送路を分岐し、A−B,A−C,B−Cの各
端局間で通信を可能ならしめるものである。1a,1b,1cは
それぞれ海中分岐装置Dから端局A,B,Cまでを結ぶ海底
光ケーブルであり、その内部に収容する光ファイバ2a,2
b,2cは海中分岐装置d内において相互に接続されてい
る。3a,3b,3cは中継器であり、一定のケーブル長毎に光
信号の減衰分を再生増幅するものである。4a,4b,4cはこ
れらの中継器を動作させるに必要な電力を供給するため
の給電路であって、通常4a,4bの2本は海中分岐装置D
内で相互に接続され、端局A,Bの両端から給電装置Paお
よびPbによって+と−の極性で定電流給電され、4cは海
中接地線6に接続され、端極Cから給電装置Pcによって
+もしくは−の極性で片側給電される。なお、海底伝送
方式の給電方式は、一般に大地帰路方式であり、ケーブ
ル中には通常1本の導体しか給電路として設けられてい
ない。
こうした伝送路が正常に機能するためには、信号の伝
送路である光ファイバばかりでなく、前記給電路も完全
でなければならない。しかるに、もし海中分岐装置Dと
端局Aもしくは端局Bとの間で障害が発生した場合、給
電路のA−D−Bの経路は給電ができなくなる。そのた
め、主伝送路の通信が不可能となり、海中分岐装置Dと
端局C間を含む全ての区間で通信が途絶するという問題
がある。
こうした問題を解決し、常に非障害区間の通信を確保
するためには、海中分岐装置Dにおいて主伝送路および
枝伝送路の給電路を相互に切り替えられるようにしてお
く必要がある。
第6図は海中分岐装置Dにこのような給電路の切り替
え機能を持たせた場合の1例を示す。スイッチユニット
5は各給電路4a,4b,4cおよび海中接地線6の間で切り替
えを行い、常にどれか2本の給電路を接続し、これを開
通接地線6から解放し、残りの1本の給電路を海中接地
線6と接続するものである。7は切り替え制御装置であ
り、各ケーブル1a,1b,1cの中に収容された制御線8によ
って何れかの端局から各給電路の接続状態を制御できる
ようにしたものである。
この種の給電切替え装置の使用により、例えばB−D
間で何等かの障害が発生した場合は、AあるいはBの端
局から制御線8によって切り替え制御装置7を動作さ
せ、第7図(b)に示すように、端局A−C間に給電を
かけ直すことができ、この区間の通信は確保できるよう
になる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、このような切り替え装置を実現しようとした
場合、 スイッチユニット5の回路構成が非常に複雑にな
る。
制御装置7は信号抽出や識別などの信号処理機能の
ほか、切り替え器の駆動や状態監視等の機能を有し、複
雑で高価になる。
等の理由から、海中分岐装置全体が非常に大型になり、
また、高価となる欠点があった。
さらに、全てが中継伝送路の場合には、この種の切り
替えでは本質的に解決できない問題を内蔵している。そ
れは、海底中継器が、特定の向きの給電電流でしか動作
できないということに起因している。例えば、第7図に
示した矢印の向きに給電電流が流れた場合に、全ての中
継器が動作可能であると仮定するならば、各区間の電流
はAからDへ、DからBへ、また、DからCへ流れる。
A,B,Cの何れか2端局区間での通信を確保しようとする
場合の給電のかけ方には、第7図に示す3通りが考えら
れる。この内、第7図(a),(b)に示すA→D→B,
A→D→Cの2通りについては電流の向きが第6図と同
じであるため、各区間の中継器は正常に動作でき通信が
可能である。しかし、第7図(c)のC→D→Bの給電
の場合には、C−D間が第6図の向きとは反対の方向の
電流となり、この区間の中継器は動作できない。そのた
め、もしA−D間が障害になった場合には、A−D間の
給電が流れなくなり、AからCへの給電電流が途絶さ
れ、このことにより、残ったC−D間の通信も確保でき
ないという重要な問題があった。
さらに、障害を除去するための修理にあたっては、事
前に障害点の位置を正確に知る必要があるが、このよう
な位置標定の観点からも問題があった。一般に、障害点
の位置を標定する場合は、主に次の2つがあり、1つは
給電路が地絡するような絶縁障害の場合の標定法で、端
局から障害点までの給電路の抵抗を測定することにより
行う微少電流法が用いられ、もう1つは給電路のみがケ
ーブル内で断線したオープン障害の場合のもので、端局
から障害点までの給電路の電気容量を測定することによ
り行う方法が用いられる。
そして、これらはどれも故障点を含んで閉じたループ
状の伝送路の両端、いいかえれば2カ所の端局から標定
用の測定電流を流さなければ、正確に測定することがで
きない。したがって、先に示した第5図のような全てが
中継伝送路の場合には、障害区間を除く伝送路の通信を
生かしたままで障害標定を行うことはできなかった。す
なわちC−D。区間の障害標定は給電路4cが接地されて
いるため基本的に障害標定はできず、また、A−B区間
の障害であっても、給電を停止しすべての区間の通信を
停止した状態でしか障害標定はできなかった。また、第
6図の場合であってさえも、障害区間以外の通信を確保
するには、障害区間を除く他の2端局間で中継器駆動用
の給電をかける必要があるが、この場合には、その給電
路と独立に、2端局間で障害点を含んで閉じたループ状
の給電路をもはや取ることができなくなり、障害区間を
除く伝送路を生かしたままで障害標定を行うことはでき
なかった。
この発明の目的は、主伝送路に少なとも1本以上の枝
伝送路が分岐されている海底分岐伝送路にあって、その
何れかの区間に障害が生じてもその区間を除く全ての区
間について通信を確保でき、かつ故障点の標定を容易に
し、かつ安全な故障修理を可能ならしめる高信頼の海底
ケーブル伝送路の給電分岐切替方法および切替装置を提
供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明にかかる海底ケーブル伝送路の給電分岐切替
方法は、通常状態においては主伝送路の給電路が相互に
接続され、かつ接地から絶縁されており、枝伝送路の給
電路が分岐点において接地されており、枝伝送路の給電
路に流す電流の方向によって主伝送路の給電路の一方を
選択的に接地し、かつ他の給電路を枝伝送路の給電路に
切り替え接続させてこれを保持し、この切り替え状態で
切り替え時の電流と異なる方向の電流を枝伝送路に流す
ことによって再び通常状態に復帰させるものである。
また、この発明にかかる切替装置は、主伝送路の給電
路が第1のスイッチおよび第3のスイッチの各々の一方
の接点を介して接地から絶縁されて相互に接続され、第
1のスイッチおよび第3のスイッチの各々の他方の接点
は、海中接地線に接続されており、枝伝送路の給電路が
第1の検流器、第2のスイッチの一方の接点および第2
の検流器、第4のスイッチの一方の接点をそれぞれ介在
する経路で主伝送路の相互接続点に接続され、第2およ
び第4のスイッチの他方の接点と海中接地線との間に互
いに通電可能方向を逆にしたダイオードがそれぞれ挿入
され、さらに第1の検流器は第1と第2のスイッチを、
第2の検流器は第3と第4のスイッチをそれぞれ切替え
動作させるものである。
〔作用〕
この発明の切替方法は、その給電路に流す電流の向き
によって海中分岐装置内で主伝送路の任意の一方の給電
路と枝伝送路の給電路とを接続するとともに、他方の給
電路が接地され、給電路の切替えが行われる。
また、この発明の切替装置は、第1の検流器に電流が
流れることによって、第1および第2のスイッチが切替
り、また、第2の検流器に電流が流れることによって、
第3および第4のスイッチが切替り、同時にその状態が
保持される。
〔実施例〕
第1図はこの発明の一実施例を示すものであって、S1
は第1のスイッチ、S2は第2のエスイッチ、S3は第3の
スイッチ、S4は第4のスイッチ、4′cは無中継伝送路
の給電路、6,6′は海中接地線、9a,9bは検流器、10aは
検流器9aに一次的に流れる電流の向きにより第1のスイ
ッチS1および第2のスイッチS2を同時に動作させ、その
状態を保持するスイッチユニット、10bは検流器9bに一
次的に流れる電流の向きにより第3のスイッチS3および
第4のスイッチS4を同時に動作させその状態を保持する
スイッチユニット、11a,11bはダイオードである。ま
た、a1〜a6およびb1〜b6はスイッチの接点を示す。その
他については第5図と同じであるが、図面の簡略化のた
めに給電路部分のみについて示し、光ファイバ等につい
ては割愛した。なお、図面の都合上、海中接地線6およ
び6′を別々に記載したが同一部品である。また、海中
分岐装置D内の結線部にDa,Db,Dcを設定する。以下に第
1図にしたがって実施例を説明する。
この発明の給電分岐切替装置は、初期状態として第1
図(a)の構成をとる。すなわち枝伝送路側から電流が
流れ込んでいない初期状態では、スイッチユニット10a
の接点a1とa2が閉じ、さらにスイッチユニット10bの接
点b1とb2が閉じるように設定され、給電路4aと4bとが接
続されている。また、スイッチユニット10aの接点a4とa
5が閉じ、さらにスイッチユニット10bの接点b4とb5が閉
じるように設定され、給電路4′cがダイオード11a,11
bを通して海中接地線6′に接地されている。このた
め、通常時は回路を初期状態とし、端局AとBからのみ
両端給電を行っておれば、主伝送路に介在する中継器を
動作させることができる。また、端局Cまでの枝伝送路
は先にも述べたように、無中継伝送路であるかぎり給電
電流は不要であるため当然通信に支障はなく、結局、端
局A,B,C間の全ての伝送区間の通信回線が有効となる。
次に、主伝送路に障害が発生した場合について説明す
る。いま、B−b1間のどこか、例えばX点で障害が発生
したと仮定する。この場合には障害の発生と同時に主伝
送路の給電は一旦停止され、続いて端局Cから無中継伝
送路の給電路4′cを通してC→6へ電流が流れるよう
に一時的に通電を行う。このことにより、第1図(b)
に示すように、ダイオードの特性によって電流はC→検
流器9a→ダイオード11a→海中接地線6′へ流れ、検流
器9bには流入しない。その結果、検流器9aのみに電流が
流れ、これに連動したスイッチユニット10aが切り替わ
り、接点a1がa2からa3へ、また、接点a4がa5からa6へ接
続され検流器9aに逆向きの電流が流されるまではその状
態を保持し、結局、給電路4aは海中接地線6に接地され
るとともに、給電路4′cが給電路4bと接続される。こ
のことから端局Aから海中設置線6へ片端給電を行うこ
とによりA−a1区間の中継器が動作可能となり、端局A,
C間の通信がB−b1間の障害にも関わらず確保されるこ
とになる。
また、一方、端局Cから障害点まで給電路が結ばれ、
A−a1区間の中継器駆動用の給電とは無関係に、端局A
と端局Bから障害点Xを含むループ状の伝送路に障害標
定用の電流を流すことができるので、障害点Xが地絡障
害あるいはオープン障害においても障害標定が容易に行
える。さらに、障害区間は端局Aからの給電が誘起され
ることは全くないが、障害修理を実施する場合において
は、端局Cを接地することにより、修理ケーブルに不要
な電圧が誘起される心配もなく、より安全な作業が可能
である。
次に、障害標定により障害点Xを見つけ修理を行った
後は、給電路の構成を障害前の状態にする必要がある。
この場合は、第1図(c)に示すように、端局Bから端
局Cへ電流を一時的に流すことにより、今度は検流器9a
に前記とは逆向きの電流が流れ、これに連動するスイッ
チユニット10aが再び切り替わり、初期の状態に極めて
簡単に戻すことができる。
また、反対に障害点がA−a1間の場合は、第1図
(d)に示すように、端局Cから給電路4′cを通して
海中接地線6′→Cへ電流を流すことにより電流がC→
検流器9b→ダイオード11b→海中接地線6′と流れ、先
と全く同様の原理によりスイッチユニット10bが切り替
わる。このことにより、給電路4bは海中接地線6に接地
されるとともに給電路4′cが給電路4aと接続され、B
−b1区間の中継器を片端給電により動作をさせることが
でき、端局B,C間の通信が確保される。また、この時の
給電路切り替えの復帰は先と同様に行える(第1図
(e))。
一方、枝伝送路の端局C−Dc間の無中継伝送路に障害
が発生した場合には、給電路切り替え回路内のスイッチ
の動作はないため、主伝送路の給電に何ら支障を与える
ことがなく、A−B間は全く影響を受けずに通信を継続
できる。さらに障害が給電路のみで光ファイバ等の信号
伝送路には異常がなければすべての区間において通信を
継続できる。したがって、障害としては光ファイバ断線
障害がこの場合時に問題になるが、枝伝送路が無中継伝
送路であるため端局Cより光パルス試験により障害標定
ができる。
この発明の給電路切替え回路は、わずか電磁スイッチ
2個で実現できる。これらは上記に説明したような動作
をするものであれば特に限定されるものではないが、一
例として第2図に示すような電磁スイッチが考えられ
る。これは第1図の検流器9a(または9b)をコイル12と
し、そのコイル12を電磁石とする電磁スイッチの一種
で、コイル内のコの字型の鉄心13の間に移動可能とした
接点c1および接点c4を有する磁性片14を有し、コイル12
に流す電流の向きにより鉄心13の磁気極性が変ることに
より磁性片14を鉄心13の片端面へ移動させ、一旦鉄心13
の端面に接すると、コイル12への通電がなくても磁性片
14の自己磁力のため移動が保持される。このことにより
磁性片14に設けた接点c1を接点c2、c3間で、また接点c4
をc6、c5との間で同時に切り替え接続するものである。
なお、接点ciは先に述べたスイッチユニット10aの接点a
iおよびスイッチユニット10bのbiに対応する。なお、15
はハウジングである。
以上、最も単純な分岐形態(枝伝送路が1本のみ)に
ついて説明してきたが、この発明は、枝伝送路が複雑に
なった場合にも何等不都合なく適用することが可能であ
る。
第3図はこの発明をこのような多重分岐の伝送路に適
用した時の実施例を示す。A−B間の主伝送路中の複数
の海中分岐装置D1…Di,Di+1…DnからそれぞれC1…Ci,C
i+1…Cnへ枝伝送路が分岐されていることを除けば個々
の海中分岐装置内の給電切替回路の構成は、第1図に示
したものと全く同じである。
この場合にも、通常は各海中分岐装置内のスイッチユ
ニット10aiおよび10biは接点a1iとa2iおよび接点b1iとb
2iが閉じ、主伝送の端局A−B間で連続した給電路を構
成し、端局A,Bから両端給電が行われる。この時、枝伝
送路の各端局C1…Cnからは一切電流を流していない。こ
こで、もし障害が第4図(a)に示すようにDiとDi+1
の間に発生したとする。その場合、端局Ciから海中分岐
装置Diへ+電位の通電を行うとともに、端局Ci+1から海
中分岐装置Di+1へ−電位の通電をそれぞれ行い、海中分
岐装置内の電流経路を検流器9aiおよび9bi+1を経由する
ようにする。その結果、スイッチユニット10aiおよび10
bi+1が切り替わり、接点a1iとa3i,接点a4iとa6iおよび
接点b1i+1とb3i+1,接点b4i+1とb6i+1が閉じ、端局Aか
らの主伝送路の給電は海中分岐装置Diで接地され、端局
Bからの主伝送路の給電は海中分岐装置Di+1で接地され
る。これによってA−DiとB−Di+1間はそれぞれ片側給
電が可能となり、障害区間Di−Di+1を通る回線を除く全
ての端局間での回線設定が障害期間中も可能となる。ま
た、端局Ci〜障害点Xおよび障害点X〜端局Ci+1間はそ
の間の各給電路が結ばれるので、中継器駆動用給電とし
ては独立に電流を流すことができ、第1図(b),
(d)の場合と同じく端局CiおよびCi+1から障害点Xの
標定ができる。また、障害区間の修理にあたっては、端
局CiおよびCi+1を接地することにより、感電事故等の危
険を完全になくすことができ、安全に作業が可能であ
る。そして、障害修理が終了した後は、第図(b)に示
すように、端局Ci+1から障害修理点を通し端局Ciへ電流
を通電することにより、検流器9aiおよび9bi+1の両者に
は、先とは逆向きの電流が流れ、スイッチユニット10ai
および10bi+1を初期の状態に戻すことができる。
なお、各枝伝送路の端局に接地する給電装置Piは、電
流極性が変えられる機能を必要とするが、先の説明でも
明らかなように、電磁スイッチを駆動できる容量があれ
ばよくそれほど問題になるものではない。ちなみに、通
常この主の海底伝送方式に使用される給電装置は、数10
00Kmもの長さのシステムの全長にわたって1.5〜1.8アン
ペアの電流を供給しなければならないことから、数キロ
ボルト以上の電圧容量を持つ強大なものになる。しか
し、一般的な電磁スイッチを駆動するだけならばその電
流も数10〜数100ミリアンペアでよく、枝伝送路の長さ
も高々100キロメータ程度と予測されるので、必要な電
圧も高々数10ボルトで済むと考えられ、その端局設置の
給電装置は、大幅に小型化でき安価なものが使用できる
利点がある。
この発明は、枝伝送路を無中継とするとを基本として
いる。このことは、単にこの発明の主眼である分岐伝送
路の切替を容易にしただけでなく、伝送路の利用上の大
きな効果を有している。それは、枝伝送路の障害時に現
れる。一口に障害といっても多種のものがあり、例えば
信号伝送路である光ファイバなどに損失増や切断が生じ
るもの、給電路の絶縁が破壊されて中継器への電力供給
が停止するもの、中継器の内部回路に異常が発生するも
の等のケースが考えられる。この場合、枝伝送路は無中
継区間であるから先の2例が主となるが、中でも漁労や
摩耗等によって多く発生するのは、給電路の絶縁障害で
ある。この時、光ファイバ等の信号伝送路にも障害があ
る場合には、修理をするまで全く対処のすべはないが、
多くの場合は、信号伝送路には全く異常がないケースで
ある。それは、現在までに提案され実用化されている全
ての海底光ケーブル(例えばY.NEGISHI:Design of Deep
−Sea Submarine Optical Fiber Cable,IEEE SAC−2,N
o.6,1984年)の構造から見てもファイバ等の信号伝送路
が強固な殻構造によって防護されていることからも分か
る。このように、給電路のみ障害が発生し、信号伝送路
には全く異常が無い場合にあっても中継伝送路の場合に
は、給電がかけられないために通信は不可能である。し
かし、無中継区間であれば中継器がなく、そのための給
電が不要であるため、当面の信号伝送に全く支障がな
く、そのまま通信を継続できる利点があり、障害区間を
含む全ての端局間で通信を確保できる可能性が非常に高
くなり、公衆サービスを支障なく提供する上で絶大な効
果がある。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明にかかる海底ケーブル
伝送路の給電分岐切替方法は、通常状態においては主伝
送路の給電路が相互に接続され、かつ接地から絶縁され
ており、枝伝送路の給電路が分岐点において接地されて
おり、枝伝送路の給電路に流す電流の方向によって主伝
送路の給電路の一方を選択的に接地し、かつ他の給電路
を枝伝送路の給電路に切り替え接続させてこれを保持
し、この切り替え状態で切り替え時の電流と異なる方向
の電流を枝伝送路に流すことによって再び通常状態に復
帰させるようにしたので、何れの区間で障害が発生して
も通信不可能区間を障害区間のみにとどめることがで
き、信頼性が高く、かつ運用効率の高い分岐伝送路を構
成することが可能である。また、浅海部に用いられ漁労
等による絶縁障害の発生確率が比較的高い枝伝送路部分
の障害に対しては、元々給電路を設定していないので、
主伝送路を含む他の全ての伝送路に全く影響を与えるこ
となく、そのまま運用することが可能であり、信号伝送
路に異常がない場合には、さらに障害区間をも含めた回
線の確保も可能となる利点がある。
また、主伝送路の一部区間が障害となった場合の対応
についても障害区間をはさむ2つの枝伝送路にそれぞれ
方向の異なる電流を通電するだけで、その各々の枝伝送
路につながる海中分岐装置で主伝送路の給電をそれぞれ
接地することができ、その手順も極めて簡単である。
さらに、障害点を含むループ状の伝送路が隣接する端
局間に構成でき、障害標定が障害区間以外で通信を行っ
ている状態で行えるうえ、種々の標定手法を適用でき、
保守上極めて有効である。
また、この発明にかかる切替装置は、主伝送路の給電
路が第1のスイッチおよび第3のスイッチの各々の一方
の接点を介して接地から絶縁されて相互に接続され、第
1のスイッチおよび第3のスイッチの各々の他方の接点
は、海中接地線に接続されており、枝伝送路の給電路が
第1の検流器、第2のスイッチの一方の接点および第2
の検流器、第4のスイッチの一方の接点をそれぞれ介在
する経路で主伝送路の相互接続点に接続され、第2およ
び第4のスイッチの他方の接点と海中接地線との間に互
いに通電可能方向を逆にしたダイオードがそれぞれ挿入
され、さらに第1の検流器は第1と第2のスイッチを、
第2の検流器は第3と第4のスイッチをそれぞれ切替え
動作させる構成としたものであるので、検流器が2個、
スイッチが4個(電磁型スイッチとすると2個)だけで
極めて簡単に構成できる。そのため、切り替え回路の構
造が極めてコンパクトにでき、軽量で小型の海中分岐装
置が実現できる利点がある。
次に、検流器やスイッチは、その動作を必要とする期
間が障害発生時と障害修理時のごく数秒だけである。そ
のため、回路や接点の摩耗故障等の心配がなく、極めて
信頼性の高い装置が実現できる。また、通電に必要な電
流がスイッチの駆動に必要な数10から数100ミリアンペ
アと小さくてよく、当然回路の信頼性向上を果たす効果
となる。
また、枝伝送路の端局に設置すべき給電装置も海中分
岐装置までの給電ですむため、数ボルトの電圧容量であ
ればよく、通常の給電等に使用されるような数キロボル
ト級の給電装置に比べて極めて小型で経済的なものとで
きる利点がある。
以上のように、この発明による海底ケーブル伝送の給
電分岐切替方法と切替装置は、あらゆる障害に簡便に対
応できる伝送路の柔軟性と高信頼性を提供するととも
に、そのための切替装置の小型化,軽量化,その他の付
帯設備等の含めたシステムの経済化の実現に大きな貢献
をする実用上極めて価値の高いものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の給電分岐切替装置の一実施例と、そ
れを用いた分岐伝送路の構成ならびにその動作を説明す
る図、第2図は給電分岐切替装置内の検流器およびスイ
ッチの具体例を示す図、第3図は、第1図を基本とし、
枝伝送路が複数になった場合のこの発明の他の実施例の
説明図、第4図は、第3図の1区間に障害が発生した場
合の給電路切り替えの説明図、第5図,第6図は従来技
術を説明するための分岐伝送路と給電路の基本的構成を
示す図、第7図は、第6図の分岐伝送路が障害になった
場合の給電路を示す図である。 図中、A,Bは主伝送路の端局、C,C1,Ci,Ci+1,Cnは枝伝送
路の端局、D,D1,Di,Di+1,Dnは海中分岐装置、Pa,Pb,Pc,
pcは給電装置、1a,1b,1cは海底ケーブル、2a,2b,2cは光
ファイバ、3a,3b,3cは中継器、4a,4b,4cは給電路、5は
スイッチユニット、6,6′は海中接地線、7は切り替え
制御装置、8は制御線、9a,9bは検流器、10a,10bはスイ
ッチユニット、11a,11bはダイオード、12はコイル、13
は鉄心、14は磁性片、15はハウジング、a1〜a6,b1〜b6
は接点、10a1,10ai,10ai+1,10b1,10bi,10bi+1はスイッ
チユニット、S1は第1のスイッチ、S2は第2のスイッ
チ、S3は第3のスイッチ、S4は第4のスイッチである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−198227(JP,A) 特開 昭63−262928(JP,A) 特開 平1−243734(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主たる海底ケーブル中継伝送路である主伝
    送路から少なくとも1つ以上の枝伝送路を分岐接続して
    なる海底ケーブル分岐伝送路において、前記枝伝送路が
    途中に中継器を含まない海底ケーブル無中継伝送路であ
    って、通常状態においては前記主伝送路の給電路が相互
    に接続され、かつ接地から絶縁されており、前記枝伝送
    路の給電路が分岐点において接地されており、前記枝伝
    送路の給電路に流す電流の方向によって前記主伝送路の
    給電路の一方を選択的に接地し、かつ他の給電路を前記
    枝伝送路の給電路に切り替え接続させてこれを保持し、
    この切り替え状態で前記切り替え時の電流と異なる方向
    の電流を前記枝伝送路に流すことによって再び前記通常
    状態に復帰させることを特徴とする海底ケーブル伝送路
    の給電分岐切替方法。
  2. 【請求項2】主たる海底ケーブル中継伝送路である主伝
    送路に枝伝送路を分岐接続した海中分岐装置における給
    電路の切替装置において、前記主伝送路の給電路が第1
    のスイッチおよび第3のスイッチの各々の一方の接点を
    介して接地から絶縁されて相互に接続され、前記第1の
    スイッチおよび第3のスイッチの各々の他方の接点は、
    海中接地線に接続されており、前記枝伝送路の給電路が
    第1の検流器、第2のスイッチの一方の接点および第2
    の検流器、第4のスイッチの一方の接点をそれぞれ介在
    する経路で前記主伝送路の相互接続点に接続され、前記
    第2および第4のスイッチの他方の接点と前記海中接地
    線との間に互いに通電可能方向を逆にしたダイオードが
    それぞれ挿入され、さらに前記第1の検流器は前記第1
    と第2のスイッチを、前記第2の検流器は前記第3と第
    4のスイッチをそれぞれ切替え動作させるものであるこ
    とを特徴とする海底ケーブル伝送路の給電分岐切替装
    置。
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