JP2665544B2 - 海底ケーブル伝送路の給電切り替え回路 - Google Patents

海底ケーブル伝送路の給電切り替え回路

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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、経済的かつ高信頼で保守性に優れた海底
ケーブル分岐伝送路を提供するための切り替え回路に関
するものである。
「従来の技術」 近年光ファイバを伝送媒体とする光通信技術が実用化
され、わが国を始め世界各国で海底光伝送路の建設が進
められている。
こうした中で、太平洋横断ケーブル〔岩本喜直:本格
的な光海底通信への応用,日本の科学と技術,1985年〕
や大西洋横断ケーブル〔P.K.RUNGE:The SL Undersea Li
gthwave System,IEEE SAC−2,No.6,1984年〕において光
ファイバケーブルが複数心の光ファイバで構成される特
長を活し、海中分岐装置を用いて日本−グアム−ハワイ
あるいは米国−英国−仏国を結ぶ分岐伝送路を建設する
計画が示されている。これらは、いずれもケーブルの途
中に中継器を有する中継伝送路で構成されることを基本
としているが、その詳細は明らかでない。
通常考えられる分岐伝送路の最も基本的な構成は、第
1図であろう。すなわち、端局A,B間を結ぶ海底中継伝
送路(以下、説明の都合上この伝送路を主伝送路と呼
ぶ)の何れか1地点Dから端局Cへの枝伝送路を分岐
し、A−B,B−C,A−Cの各地点間で通信を可能ならしめ
るものである。1a,1b,1cは、それぞれ海中分岐装置11か
ら端局A,B,Cまでを結ぶ海底ケーブルであり、その内部
に収容する光ファイバ2a,2b,2cは、分岐装置11内におい
て相互に接続されている。3a,3b,3cは、海底中継器であ
り、各区間を伝搬する光信号の増幅、再生を行う。4a,4
b,4cは、こうした海底中継器3a,3b,3cを動作するに必要
な電力を送るための給電路であって、通常、4a,4bの2
本は相互に接続され、端局A,Bの両局から給電装置10a,1
0bによって+と−の極性で定電流給電され、4cは、海中
接地線5に接続され、端局Cから給電装置10cによって
+もしくは−の極性で片側給電される。もし、C−D間
が中継器3cの入らない無中継伝送路である場合には端局
Cからの給電は不用である。
こうした伝送路が正常に機能するためには、信号の伝
送路である光ファイバばかりでなく前記給電路も完全で
なければならない。しかるに、もし、分岐点Dと端局A
もしくは端局Bとの間で障害が発生した場合、給電路A
−D−Bの経路は、給電をすることができなくなる。そ
のため、主伝送路の通信が不可能となり、分岐点Dと端
局C間を含む全ての区間で通信が途絶するという問題が
ある。
こうした問題を解決する一つの方法は、第2図に示す
ように、分岐点Dにおいて給電路4a,4b,4cの全てを海中
接地線5に接続し、予め接地しておくことである。この
ようにすることにより、端局A,B,Cからそれぞれ分岐点
へ向けて個別に片端給電ができるためA−D,B−D,C−D
の何れかの区間で障害が発生した場合でも、残った区間
の給電には全く影響はなく、非障害区間の通信が確保で
きることになる。
しかし、この方法には大きな欠点が存在する。それ
は、第2図のように枝伝送路が1本の場合には問題にな
らないことであるが、第3図のように枝伝送路が複数と
なった場合、各分岐点D1…Dnの間の主伝送路に給電をか
けることができないという点である。したがって、前記
分岐点D1〜Dn間に中継器を含むような分岐伝送路には適
用ができず、第2図のような基本的な分岐伝送路から別
の枝伝送路を分岐させたり、主伝送路を更に延長すると
いった伝送路の拡張性に乏しいという問題があった。
以上のようなことから、常に非障害区間の通信を確保
するためには、各分岐点において主伝送路および枝伝送
路の給電路を相互に切り替えられるようにしておく必要
があることがわかる。第4図は、分岐装置11にこのよう
な給電路の切り替え機能を持たせた場合の1例を示す。
ここでは、説明を簡単にするため、第1図に対応させ
て、枝伝送路が1本だけの場合について示しているが、
枝伝送路が複数の場合についても同様である。スイッチ
ユニット6は、各給電路4a,4b,4c及び海中接地線5の間
で切り替えを行い、常に何れか2本の給電路を接続する
とともに、これを海中接地線から解放し、残りの1本の
給電路を海中接地線と接続するものである。7は、切り
替え制御装置であり、各ケーブル1a,1b,1cの中に収容さ
れた制御線8によって、何れかの端局から各給電路の接
続状態を制御できるようにしたものである。
この種の給電切り替え装置の使用により、例えば、B
−D間で何等かの障害が発生した場合には、第5図
(B)に示すように、端局A−C間に給電をかけ直すこ
とができ、この区間の通信は確保できるようになる。
しかし、この様な切り替え装置を実現しようとした場
合、ケーブル中に特殊な制御信号を流すための信号線8
が必要になるばかりでなく、切り替え装置の上からも、 スイッチユニット6自体の回路構成が非常に複雑にな
る、 制御装置7は、信号抽出や識別などの信号処理機能の
ほか、切り替え器の駆動や状態監視等の機能を有し、複
雑で高価になる、 等の理由から、分岐装置全体が、非常に大きく、高価格
となるばかりでなく、使用する電子回路等の劣化故障の
危険性が増大し、かえって伝送路障害を招く一因となる
といった欠点があった。
以上は、枝伝送路が中継伝送路の場合もしくは無中継
伝送路の場合、何れにも共通して考えられる問題である
が、枝伝送路も含めて全てが中継伝送路の場合には、こ
の種の切り替えでは、本質的に解決できない問題を内蔵
している。それは、海底中継器が、特定の向きの給電電
流でしか動作できないということに起因している。例え
ば、第4図に示した矢印の向きに給電電流が流れた場合
に全ての中継器が動作可能であると仮定しよう。すなわ
ち、各区間の電流は、AからDへ、DからBへ、また、
DからCへ流れる。A,B,Cの何れか2地点間での通信を
確保しようとする場合の給電のかけ方には、第5図に示
す3通りが考えられる。この内、(A),(B)に示す
A→D→B,A→D→Cの2通りについては、電流の向き
が第4図と同じであるため各区間の中継器は正常に動作
でき、通信が可能である。しかし、(C)のC→D→B
の給電の場合は、C−D間が第4図の向きとは反対の方
向の電流となり、この区間の中継器は動作できない。そ
のため、もしA−D間が障害になった場合は、残ったC
−D間の通信も確保できないことが重要な問題であっ
た。
この発明の目的は、主伝送路に少なくとも1本以上の
枝伝送路が分岐されている海底分岐伝送路にあって、そ
の何れかの区間に障害が生じてもその区間を除く総ての
区間について、簡易な手順で通信を確保でき、かつ、安
全な障害修理を可能ならしむる経済的でかつ高信頼な海
底分岐伝送路の給電切り替え回路を提供するものであ
る。
「課題を解決するための手段」 この発明によれば海底ケーブル中継伝送路(主伝送
路)に枝伝送路を分岐接続する海中分岐装置において、
枝伝送路の給電路の分岐接続側の一端は互いに逆極性で
ダイオードの一端が接続されて2つの経路に分けられ、
その1つの経路は海中接地線に直接接続され、他の経路
は検出用検流器を介して海中接地線に接続され、主伝送
路の給電路と海中接地線との間には、保持用検流器と、
その保持用検流器及び検出用検流器の何れによっても制
御される開閉リレーとの直列回路が挿入されている。
「実施例」 第6図はこの発明の実施例を示し、主伝送路中の分岐
点Dから枝伝送路を1本だけ分岐した最も基本的な分岐
伝送路に適用した場合である。海中分岐装置11内におい
て、枝伝送路の給電路4cは通電可能方向が異なる向きに
それぞれダイオード24,25が挿入された2つの経路に接
続点Dbで分けられる。その1つの経路は接続点Gにて海
中接地線5に接続され、他の経路は検出用検流器21を介
して海中接地線5に接続される。主伝送路の給電路4a,4
bの接続点Daは開閉リレー23−保持用検流器22を介して
海中接地線5に接続される。開閉リレー23は検出用検流
器21、保持用検流器22の何れか一方もしくは両方に電流
が流れた場合に閉じ、それ以外の状態では解放保持する
ように動作する。その他の伝送路等については、第1図
と同一であるが、図面の簡略化のために給電路部分のみ
について示し、光ファイバ等については割愛した。以下
に本図にしたがって実施例の動作を説明する。尚、説明
の都合上、中継器が動作可能な給電電流の向きも、便宜
的に図に示すA→Da→b、およびDb→Cの方向としてお
く。
枝伝送路の給電路4cは、常時海中接地線5に接地され
ており、端局Cから何れの極性でも給電は可能である。
通常時は、この区間の中継器を動作させるため先に仮定
したような向きに給電電流を流すが、この時ダイオード
の特性によって、電流はG→ダイオード24→Dbの経路に
しか流れず、検出用検流器21には流入しない。そのた
め、開閉リレー23は解放状態にあり、主伝送路の給電路
A−Da−Bは海中接地線5から絶縁される。この状態で
は、端局A,Bから給電装置10a,10bによって両端給電を行
えばA−B間の中継器3a,3bが、全て動作可能となり、
端局A,B,Cの各端局間を結ぶ全ての通信回線が有効とな
る。
次に、主伝送路に障害が発生した場合について説明す
る。A−D間の何れかで障害が発生したと仮定する。障
害の発生と同時に主伝送路の給電は一旦停止し、通信は
全ての区間で不可能となる。通常は、この後障害の種別
および位置の判定を行うが、終了後は、非障害区間のみ
に給電をかけて通信を確保できることが望ましい。そこ
で、先ず、第7図(A)に示すように端局Cの給電装置
10cからその給電路に通常の給電時とは逆向きの制御電
流を供給する。一般に、中継器は、先に述べたように特
定の向きの電流で無ければそれ自体の回路を動作させる
ことはできないが、逆向きの電流に対しては特に阻止す
ることは無く、そのまま通過させる性質を有している。
したがって、電流は、先とは反対にCからDbの向きに流
れるが、今度は、Db→ダイオード25→検流器21→Gの経
路にしか流入しない。その結果、検流器21に電流が流
れ、解放されていた開閉リレー23は閉じ、主伝送路の給
電路は、海中接地線5に接地される。このリレー23は、
枝伝送路の電流を切ってしまうと再び解放してしまい、
このままでは、Db−C間の中継器3cを動作させることは
できない。しかし、主伝送路がDa点で接地されたことに
より、第7図(B)に示すように端局Bから接地点に向
けて片側給電を行うことが可能となる。この結果、B−
Da間の全ての中継器3bの動作が可能となるだけでなく、
この時の給電電流がG→検流器22→開閉リレー23→Da
Bと流れることにより検流器22の作用によって開閉リレ
ー23の閉塞動作を保持するようになる。この状態になれ
ば、端局Cからの逆向き給電を停止しても開閉リレー23
が解放することはなく、B−Da間の中継器動作は継続し
て可能になる。そこで、端局Cから再び正常に給電をか
ければC−Db間の中継器3Cが動作可能となり、端局B,C
間の通信がA−Da間の障害にも拘わらず確保されること
になる。また、障害区間のA−Da間の給電路が同時に接
地されることによって、障害修理を実施する場合も修理
ケーブルに不用な電圧が誘起される心配もなく、安全な
作業が可能である。そして、修理が終了したならば、一
旦端局Bからの給電を停止すると検流器22への電流流入
が止まり、それによって開閉リレー23が開くため、再び
A−B間での両端給電が可能となる。障害点がB−Da
の場合も上と全く同様であり、この場合は、端局Aから
接地点との間で片端給電を行えば、A−C間の通信が確
保できることになる。
一方、枝伝送路C−Db間に障害が生じた場合には、当
然C−Db間の中継器は動作しなくなり、この区間の通信
は不可能となる。しかし、枝伝送路の給電路の電流が停
止してもリレー23の動作には全く影響が無いことは先に
説明してきたことから明らかである。そのため、端局A
−B間の通信は、C−Db間の障害とは無関係に全く支障
なく継続できる利点を有している。
以上、説明してきたように、この発明によれば、海底
分岐伝送路の何れの区間が障害になった場合にあっても
非障害区間を使用した通信回線が必ず確保できる。これ
は、第5図(C)に示したように、中継伝送路では給電
電流の向きに制限があることから、従来ではどうしても
通信が確保できなかった切り替え方式と比べて通信線路
の高信頼化と公衆通信サービスの確保に大きな効果をも
たらすものである。
また、この発明の給電路切り替え回路は、わずかな検
流器2個と開閉リレー1個とで実現できる。これらは、
上で説明したような動作のものであれば特に限定される
ものではないが、通常は、各検流器をコイルとし、その
コイルを電磁石とする電磁スイッチを開閉リレーとして
用いるのが最も簡便であり、高耐電圧用の真空リレー等
として市販されているもので十分である。したがって、
この発明による給電切り替え回路を用いた海中分岐装置
は、極めて小型で軽量なものを実現できる利点がある。
検流器22については、端局Aから給電する場合と端局B
から給電する場合とでは、流れる電流の向きが異なる
が、先に述べたような電磁スイッチであればその動作に
電流の方向性が無いことは明らかであり、特に問題とな
ることは無い。ただし、検流器22の配置位置は、必ず開
閉リレー23の海中接地側にするように注意することが必
要である。これは、リレーが解放されてA−B間に給電
がかけられるとDa点は接地電位と大きく異なることもあ
り、もし検流器22を開閉リレー23のDa側に入れた場合に
は、各検流器(コイル)21,22間に電位差が生じ、絶縁
破壊等の問題が出る危険性が生じるからである。
また、この発明による切り替え回路の別の特長は、開
閉リレー等の障害の時に限られており、常時は、全く不
要にしてあることである。これは、単に電力消費の無駄
を避けるだけに留まらず、リレーを長期間動作させるこ
とによる接点疲労などの影響によりリレー自身が故障す
る危険性をも低減することを意味し、高信頼性を要求さ
れる海底伝送システムへの適用として非常に望ましいこ
とである。
以上、最も単純な分岐形態(枝伝送路が1本のみ)に
ついて説明してきたが、この発明は、枝伝送路が複数に
なった場合にも何等不都合なく適用が可能である。第8
図は、この発明をこの様な多重分岐の伝送路に適用した
ときの実施例を示す。
A−Bの主伝送路中の分岐点D1…Di,Di+1…Dnからそ
れぞれ端局C1…Ci,Ci+1…Cnへ枝伝送路が分岐されてい
ることを除けば個々の分岐点での分岐回路形式は、第6
図に示したものと全く同じである。
この場合も、通常は、各分岐装置における開閉リレー
231…23i,23i+1…23nは、全て解放されており、主伝送
路は、端局A−B間での両端給電が行われている。この
時、枝伝送路の各端局C1…Cnからは、当然各区間の中継
器動作に必要な給電電流が片端供給されており、それ
は、各分岐装置内において検流器211…21i,21i+1…21n
を通らない経路で海中接地線に流れていることは言うま
でもない。もし、障害が、第9図(A)に示すようにDi
とDi+1との間に発生したとする。その場合、端局Ciと端
局ci+1の給電装置10ci,10ci+1から通常とは逆極性の電
流を流し、分岐装置内の電流経路を検流器21i,21i+1
経由するようにする。その結果、各分岐点DiおよびDi+1
の開閉リレー23i,23i+1は閉じ、主伝送路の給電路はそ
れぞれ接地される。これによって、A−Di間とB−Di+1
間はそれぞれ片端給電が可能となり、その給電により、
検流器22i,22i+1を作用させれば、各リレーの自己保持
が可能となり、後は、第9図(B)に示すように全枝伝
送路の給電を正常通りにかけることによって障害区間Di
−Di+1を通る回線を除く全ての端局間での回線設定が障
害期間中も可能となる。また、Di−Di+1の区間のケーブ
ル電位を接地状態にし、修理作業の安全を確保する。障
害修理の終了後は、端局A,Bからの給電を一旦停止する
ことによって開閉リレー23i,23i+1を解放することがで
き、再度通常時の給電が可能となる。また、障害が枝伝
送路の何れか1本に発生した場合には、それが他の伝送
路に全く影響を与えず、通信の確保に支障が無いことも
先の第6図の場合と全く同様である。
以上、いくつかの実施例に基づいてこの発明の構成と
動作を説明してきた。説明上、枝伝送路は全て中継器を
含む中継伝送路であるとして進めてきたが、これは、必
ずしも必要な条件ではなく、中継器を含まない無中継伝
送路であっても全く効果は変わらない。むしろ、無中継
伝送路の場合には通常時には電流を流す必要が無いた
め、主伝送路の障害時だけ通電し、開閉リレーの閉塞動
作をすれば良い。したがって、第6図に示した切り替え
回路の中でDb−ダイオード24−Gの経路やダイオード25
も除去することが可能であり、一層の回路の簡易化、装
置の小型化が図れる利点がある。
また、各枝伝送路の端局に設置する給電装置10cは、
通常の給電時とは異なる極性の電流を流せる機能を必要
とするが、先の説明でも明らかなように分岐装置の開閉
リレーを駆動できる容量があればよく、それほど問題に
なるものでは無い。ちなみに、通常のこの種海底伝送方
式に使用される給電装置は、数1000kmもの長さのシステ
ムの全長にわたって、1.5〜1.8アンペアの電流を供給し
なければならないことから数キロボルト以上の電圧容量
を持つ巨大なものになる。しかし、リレー動作を可能な
らしむるのであればその電流も数十〜数百ミリアンペア
でよく、枝伝送路の長さもシステムによって異なるとは
いえ、その性格上せいぜい数十キロから数百キロ程度と
予想されるので、必要な電圧も高々数百ボルトで済むと
考えられる。また、先に触れたような無中継伝送路の場
合には、本来の給電装置は不要であるため、その端局設
置の給電装置は、大幅に小型で安価なものが使用できる
利点がある。
「発明の効果」 以上説明してきたように、この発明によれば、何れの
区間で障害が発生しても通信不可能区間を障害区間のみ
にとどめることができ、信頼性が高く、かつ、運用効率
の高い海底分岐伝送路を構成することが可能である。ま
た、必ず端局への陸揚げ部を伴い、比較的浅海部で漁労
等による障害発生の確立の高い枝伝送路部分にいては、
常に主伝送路と独立した給電形態をとっており、その区
間に障害が発生しても、主伝送路を含む他の全ての伝送
路に全く影響を与えることなく、そのまま運用すること
が可能であるという大きな効果が得られる。また、主伝
送路の一部区間が障害となった場合の対応についても最
も近くの枝伝送路に通常と逆の電流を供給するだけで障
害区間を分岐点で接地することができ、その手順も極め
て単純である。
更に、こうした給電路の切り替えを実現する切り替え
回路の点から言えば、先ず、リレーが1個だけで極めて
単純な構成をしていることである。そのため、切り替え
装置の構造が極めてコンパクトにでき、軽量で小型の分
岐装置が実現できる利点がある。次に、検流器やリレー
の動作を必要とする期間が障害発生時のみに限定され、
通常時には、一切の動作が不要なことである。そのた
め、回路や接点の摩耗故障等の心配が無く、極めて信頼
性の高い装置が実現できる。
以上のようにこの発明による海底伝送路の給電分岐切
り替え方法と切り替え回路は、あらゆる障害に簡便に対
応できる伝送路の柔軟性と高信頼性を提供すると共にそ
のための切り替え装置の小型化、軽量化、その他の付帯
設備等を含めたシステムの経済化の実現に大きな貢献を
する実用上極めて価値の高いのものである。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図は、従来技術から容易に類推できる分岐
伝送路と給電路の説明図、第3図は第2図の問題点を説
明するための枝伝送路が複数の場合の図、第4図は第3
図の問題点を解決する従来技術から類推できる分岐伝送
路と給電路の説明図、第5図は第4図の分岐伝送路が障
害になった場合の給電路の構成例を示す図、第6図はこ
の発明の給電切り替え回路を用いた分岐伝送路の構成と
その動作を示す説明図、第7図は第6図において主伝送
路が障害になった場合の給電切り替え方法の説明図、第
8図は第6図を基本とし、枝伝送路が複数になった場合
のこの発明の他の実施例の説明図、第9図は第8図の1
区間に障害が発生した場合の給電路の切り替え後の構成
図である。
フロントページの続き (72)発明者 北沢 巌 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−262923(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】海底ケーブル中継伝送路(主伝送路)に枝
    伝送路を分岐接続する海中分岐装置に設けられ、上記主
    伝送路の給電路と上記枝伝送路の給電路とを切り替える
    給電切り替え回路において、 上記枝伝送路の給電路の上記海中分岐装置側の一端は互
    いに逆極性で第1,第2ダイオードの一端が接続されて2
    つの経路に分けられ、 その1つの経路は海中接地線に直接接続され、他の経路
    は検出用検流器を介して上記海中接地線に接続され、 上記主伝送路の給電路と上記海中接地線との間には、保
    持用検流器と、その保持用検流器及び上記検出用検流器
    の何れによっても制御される開閉リレーとの直列回路が
    挿入されている海底ケーブル伝送路の給電切り替え回
    路。
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JPH01223830A (ja) 1989-09-06

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