JP2551807B2 - 海底ケーブル伝送路の給電分岐切り替え方法とその給電切り替え回路 - Google Patents

海底ケーブル伝送路の給電分岐切り替え方法とその給電切り替え回路

Info

Publication number
JP2551807B2
JP2551807B2 JP63050227A JP5022788A JP2551807B2 JP 2551807 B2 JP2551807 B2 JP 2551807B2 JP 63050227 A JP63050227 A JP 63050227A JP 5022788 A JP5022788 A JP 5022788A JP 2551807 B2 JP2551807 B2 JP 2551807B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transmission line
power supply
branch
line
relay
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63050227A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01223831A (ja
Inventor
修 河田
正敏 大西
巌 北沢
守 四十木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP63050227A priority Critical patent/JP2551807B2/ja
Publication of JPH01223831A publication Critical patent/JPH01223831A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2551807B2 publication Critical patent/JP2551807B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、経済的かつ高信頼で保守性に優れた海底
ケーブル分岐伝送路を提供するための給電分岐切り替え
方法とその切り替え回路に関するものである。
「従来の技術」 近年光ファイバを伝送媒体とする光通信技術が実用化
され、わが国を始め世界各国で海底光伝送路の建設が進
められている。
こうした中で、太平洋横断ケーブル〔岩本喜直:本格
的な光海底通信への応用,日本の科学と技術,1985年〕
や大西洋横断ケーブル〔P.K.RUNGE:The SL Undersea Li
gthwave System,IEEE SAC−2,No.6,1984年〕において光
ファイバケーブルが複数心の光ファイバで構成される特
長を活し、海中分岐装置を用いて日本−グアム−ハワイ
あるいは米国−英国−仏国を結ぶ分岐伝送路を建設する
計画が示されている。これらは、いずれもケーブルの途
中に中継器を有する中継伝送路で構成されることを基本
としているが、その詳細は明らかでない。
通常考えられる分岐伝送路の最も基本的な構成は、第
1図であろう。すなわち、端局A,B間を結ぶ海底中継伝
送路(以下、説明の都合上この伝送路を主伝送路と呼
ぶ)の何れか1地点Dから端局Cへの枝伝送路を分岐
し、A−B,B−C,A−Cの各地点間で通信を可能ならしめ
るものである。1a,1b,1cは、それぞれ海中分岐装置11か
ら端局A,B,Cまでを結ぶ海底ケーブルであり、その内部
に収容する光ファイバ2a,2b,2cは、分岐装置11内におい
て相互に接続されている。3a,3b,3cは、海底中継器であ
り、各区間を伝搬する光信号の増幅、再生を行う。4a,4
b,4cは、こうした海底中継器3a,3b,3cを動作するに必要
な電力を送るための給電路であって、通常、4a,4bの2
本は相互に接続され、端局A,Bの両局から給電装置10a,1
0bによって+と−の極性で定電流給電され、4cは、海中
接地線5に接続され、端局Cから給電装置10cによって
+もしくは−の極性で片側給電される。もし、C−D間
が中継器3cの入らない無中継伝送路である場合には端局
Cからの給電は不用である。
こうした伝送路が正常に機能するためには、信号の伝
送路である光ファイバばかりでなく前記給電路も完全で
なければならない。しかるに、もし、分岐点Dと端局A
もしくは端局Bとの間で障害が発生した場合、給電路A
−D−Bの経路は、給電をすることができなくなる。そ
のため、主伝送路の通信が不可能となり、分岐点Dと端
局C間を含む全ての区間で通信が途絶するという問題が
ある。
こうした問題を解決する一つの方法は、第2図に示す
ように、分岐点Dにおいて給電路4a,4b,4cの全てを海中
接地線5に接続し、予め接地しておくことである。この
ようにすることにより、端局A,B,Cからそれぞれ分岐点
へ向けて個別に片端給電ができるためA−D,B−D,C−D
の何れかの区間で障害が発生した場合でも、残った区間
の給電には全く影響はなく、非障害区間の通信が確保で
きることになる。
しかし、この方法には大きな欠点が存在する。それ
は、第2図のように枝伝送路が1本の場合には問題にな
らないことであるが、第3図のように枝伝送路が複数と
なった場合、各分岐点D1…Dnの間の主伝送路に給電をか
けることができないという点である。したがって、前記
分岐点D1〜Dn間に中継器を含むような分岐伝送路には適
用ができず、第2図のような基本的な分岐伝送路から別
の枝伝送路を分岐させたり、主伝送路を更に延長すると
いった伝送路の拡張性に乏しいという問題があった。
以上のようなことから、常に非障害区間の通信を確保
するためには、各分岐点において主伝送路および枝伝送
路の給電路を相互に切り替えられるようにしておく必要
があることがわかる。第4図は、分岐装置11にこのよう
な給電路の切り替え機能を持たせた場合の1例を示す。
ここでは、説明を簡単にするため、第1図に対応させ
て、枝伝送路が1本だけの場合について示しているが、
枝伝送路が複数の場合についても同様である。スイッチ
ユニット6は、各給電路4a,4b,4c及び海中接地線5の間
で切り替えを行い、常に何れか2本の給電路を接続する
とともに、これを海中接地線から解放し、残りの1本の
給電路を海中接地線と接続するものである。7は、切り
替え制御装置であり、各ケーブル1a,1b,1cの中に収容さ
れた制御線8によって、何らかの端局から各給電路の接
続状態を制御できるようにしたものである。
この種の給電切り替え装置の使用により、例えば、B
−D間で何等かの障害が発生した場合には、第5図
(B)に示すように、端局A−C間に給電をかけ直すこ
とができ、この区間の通信は確保できるようになる。
しかし、この様な切り替え装置を実現しようとした場
合、ケーブル中に特殊な制御信号を流すための信号線8
が必要になるばかりでなく、切り替え装置の上からも、 スイッチユニット6自体の回路構成が非常に複雑にな
る、 制御装置7は、信号抽出や識別などの信号処理機能の
ほか、切り替え器の駆動や状態監視等の機能を有し、複
雑で高価になる、 等の理由から、分岐装置全体が、非常に大きく、高価格
となるばかりでなく、使用する電子回路等の劣化故障の
危険性が増大し、かえって伝送路障害を招く一因となる
といった欠点があった。
以上は、枝伝送路が中継伝送路の場合もしくは無中継
伝送路の場合、何れにも共通して考えられる問題である
が、枝伝送路も含めて全てが中継伝送路の場合には、こ
の種の切り替えでは、本質的に解決できない問題を内蔵
している。それは、海底中継器が、特定の向きの給電電
流でしか動作できないということに起因している。例え
ば、第4図に示した矢印の向きに給電電流が流れた場合
に全ての中継器が動作可能であると仮定しよう。すなわ
ち、各区間の電流は、AからDへ、DからBへ、また、
DからCへ流れる、A,B,Cの何れか2地点間での通信を
確保しようとする場合の給電のかけ方には、第5図に示
す3通りが考えられる。この内、(A),(B)に示す
A→D→B,A→D→Cの2通りについては、電流の向き
が第4図と同じであるため各区間の中継器は正常に動作
でき、通信が可能である。しかし、(C)のC→D→B
の給電の場合は、C−D間が第4図の向きとは反対の方
向の電流となり、この区間の中継器は動作できない。そ
のため、もしA−D間が障害になった場合は、残ったC
−D間の通信も確保できないことが重要な問題であっ
た。
この発明の目的は、主伝送路に少なくとも1本以上の
枝伝送路が分岐されている海底分岐伝送路にあって、そ
の何れかの区間に障害が生じてもその区間を除く総ての
区間について、簡易な手順で通信を確保でき、かつ、安
全な障害修正を可能ならしむる経済的でかつ高信頼な海
底分岐伝送路の給電切り替え方式を提供するものであ
る。
「課題を解決するための手段」 請求項1の発明によれば海底ケーブル中継伝送路(主
伝送路)から1つ以上の枝伝送路として海底ケーブル無
中継伝送路を分岐接続した海底分岐伝送路において、給
電分岐切り替え時に、枝伝送路の給電路に電流を流し、
その電流を分岐点の検流器で検出し、その検流器の検出
出力により主伝送路の給電路をその分岐点で接地させ
る。
請求項2の発明によれば海底ケーブル中継伝送路(主
伝送路)に、海底ケーブル無中継伝送路を枝伝送路とし
て分岐接続する海中分岐装置において、枝伝送路の給電
路が検流器を介して接地され、主伝送路の給電路と、海
中接地線との間に、検流器により制御される開閉リレー
が挿入されている。
「実施例」 第6図はこの発明の実施例を示し、主伝送路中の分岐
点Dから枝伝送路を1本だけ分岐した最も基本的な分岐
伝送路に適用した場合である。海中分岐装置11内におい
て、枝伝送路の給電路4cが検流器12を介して接地され、
検流器12に流れる電流の有無により動作する開閉リレー
13が、主伝送路の給電路と、海中接地線5との間に挿入
される。端局Cではリレー制御用の給電装置14が給電路
4cに接続される。その他の伝送路等については、分岐点
Dと端局Cとの間に、中継器が存在しないという以外、
第1図と同一であるが、図面の簡略化のために給電路部
分のみについて示し、光ファイバ等については割愛し
た。また、枝伝送路C−D間は、先にも述べたように無
中継である。このことは、通常、この区間に電流を流し
ておく必要が無いことを意味している。これを念頭にお
いて、以下に実施例の動作を説明する。
通常時の給電路の状態は、開閉リレー13が解放され、
主伝送路の給電路A−D−Bが海中接地線5に対して絶
縁されている。この状態では、端局A,Bから給電装置10
a,10bによって両端給電を行えばA−B間の中継器3a,3b
は、全て動作が可能である。C−D間には、中継器が無
いため、この区間の給電が特に不用であることは言うま
でもなく、電流の有無に関係なく当然C−D間の通信も
可能である。この結果、端局A,B,Cの各端局間を結ぶ全
ての通信回線が有効となる。
開閉リレー13の開閉を決定するのは、検流器12に電流
が流れているか否かである。したがって、通常時の解放
を通電の有無のどちらにでも設定できることは言うまで
もないが、今は、単純に給電路4cに電流を流していない
場合に解放し、電流を流すと閉じるように設定している
ものとして以下の説明を進める。
もし、A−DもしくはB−D間の何れかで障害が発生
した場合は、障害区間の給電を停止し、非障害区間のみ
に給電をかけて通信を確保する必要が生じる。この場合
は、端局Cの給電装置14からその給電路に電流を供給す
る。電流は、検流器12を通って海中接地線5へ流れ、そ
の結果、解放されていた開閉リレー13が閉じ、主伝送路
の給電路は、海中接地線5に接地されることになる。そ
のため、障害点が区間A−Dにあったとすると端局Bか
らD点に向けて片側給電を行うことによりB−D間の中
継器動作が可能となり、端局Bと端局C間の通信は正常
時と同様に確保することが可能となる。また、A−D間
の給電路が同時に接地されることによって、障害修理を
実施する場合も修理ケーブルに不用な電圧が誘起される
心配もなく、安全な作業が可能である。そして、修理が
終了したならば、端局Cからの電流を停止することによ
って開閉リレー13を開けば、再びA−B間での両端給電
が可能となる。障害点がB−D間の場合も上と全く同様
であり、この場合は、端局AからD点との間で片端給電
を行えば、A−D間の通信が確保できることになる。
先に、開閉リレー13の開閉制御を端局Cからの通電の
有無のどちらにでも対応できる事を述べ、上の説明にお
いては、開閉リレー13が検流器12に電流が流れた場合に
のみ閉じることとしてきた。これと反対に、電流が流れ
た場合に解放するようにして動作させることも当然可能
である。ただし、この場合は、上に述べた場合に比して
いくつかの問題がある。その1点は、常時端局Cから電
流を流して開閉リレー13を解放動作させておかなければ
ならない。これは、単に電力消費の無駄に留まらず、リ
レーを長期間動作させることによる接点疲労などの影響
によりリレー自身が故障する危険性が高くなることを意
味し、高信頼性を要求される海底伝送システムへの適用
としてはあまり望ましいことではない。
第2点目は、もしC−D間の経路中で給電障害が発生
した場合である。この時、C−D間の電流が当然停止す
ることになるが、この結果、解放されていた開閉リレー
13が突然閉じ、分岐点Dが接地されることになる。この
ため、主伝送路の給電も電圧状態が変化することによっ
て、通常は、アラームを出して一時停止する(D点で接
地されても端局A,Bの両局からそれぞれ片端給電をすれ
ば再稼動は可能である)ことになり好ましくない。
したがって、最初に述べたリレーの動作形式によれば
こうした事態は全て避けられ、特に第2点に対応して
は、C−D間の障害によっては主伝送路側の通信に何等
の影響も与えないという大きな効果をもたらすことにな
る。また、これらは、何も本件の中だけでの比較ではな
く、上記2点の問題を内在する全ての給電路切り替え方
式に対する本発明の大きな優位点である。
以上、最も単純な分岐形態(枝伝送路が1本のみ)に
ついて説明してきたが、この発明は、枝伝送路が複数に
なった場合にも何等不都合なく適用が可能であり、ま
た、この場合にこそ従来技術に対してその効果の差も顕
著なものとなる。第7図は、この発明をこの様な多重分
岐の伝送路に適用したときの実施例を示す。
A−Bの主伝送路中の複数の分岐点D1…Di,Di+1…Dn
からそれぞれ端局C1…Ci,Ci+1…Cnへ枝伝送路が分岐さ
れていることを除けば個々の分岐点での分岐回路形式
は、第6図に示したものと全く同じである。
この場合も、通常は、各分岐装置における開閉リレー
131…13i,13i+1…13nは、全て解放されており、主伝送
路は、端局A−B間での両端給電が行われている。この
時、枝伝送路の各端局C1…Cnからは、通電していない。
もし、障害が、第8図に示すように分岐点DiとDi+1との
間に発生したとする。その場合、端局Ciと端局Ci+1の給
電装置14i,14i+1から電流を流し、各分岐点DiおよびD
i+1の開閉リレー13i,13i+1を閉じ、主伝送路の給電路を
それぞれ接地させる。これによって、A−Di間とB−D
i+1間はそれぞれ片端給電が可能となり、Di−Di+1の区
間を通る回線を除く全ての端局間での回線設定が障害期
間中も可能となる。また、Di−Di+1の区間のケーブル電
位を接地状態にし、修理作業の安全を確保する。そし
て、障害修理の終了後は、端局Ci,Ci+1からの通電を停
止することによって再度通常時の給電が可能となる。ま
た、障害が枝伝送路の何れか1本に発生した場合には、
それが他の伝送路に全く影響を与えず、通信の確保に支
障が無いことも先の第6図の場合と全く同様である。
以上、いくつかの実施例に基づいてこの発明の構成と
動作を説明してきたが、この発明で用いる検流器12と開
閉リレー13は、通常は、検流器をコイルとし、そのコイ
ルは電磁石とする電磁スイッチと開閉リレーとしたもの
が最も簡便と考えられる。ただし、上の説明で述べた動
作をするものであれば、特に限定するものではないこと
もまた言を待たない。また、各枝伝送路の端局に設置す
る給電装置14は、分岐装置の開閉リレー13を駆動できる
容量を持った物であればよく、端局Aや端局Bに設置す
る給電装置10a,10bと同じ物である必要はない。通常の
この種海底伝送方式に使用される給電装置10a,10bは、
数1000kmもの長さのシステムの全長にわって、1.5〜1.8
アンペアの電流を供給しなければならないことから数キ
ロボルト以上の電圧容量を持つ巨大なものになる。しか
し、リレー制御用の給電装置14は、最大でも100km程度
の分岐点迄の距離を数十〜数百ミリアンペアの電流を通
電できれば良く電圧も高々数十ボルトで済む。そのた
め、枝伝送路端局設置の給電装置14は、大幅に小型で安
価なものが使用できる利点がある。
また、この発明は、枝伝送路を無中継とすることを基
本としている。このことは、単にこの発明の主眼である
分岐伝送路の切り替えを容易にしただけでなく、伝送路
の利用上も大きな効果を有している。それは、枝伝送路
の障害時に現れる。一口に障害と言っても多種の物があ
り、例えば、信号伝送路である光ファイバなどに損失増
加や切断が生じるもの、給電路の絶縁が破壊されて中継
器への電力供給が停止するもの、中継器の内部回路に異
常が発生するもの等のケースが考えられる。この場合、
枝伝送路は無中継区間であるから先の2例が主となるが
中でも漁労が摩耗などによって多く発生するのは、給電
路の絶縁障害である。この時、光ファイバ等の伝送路に
も障害がある場合には、修理をするまで全く対処のすべ
は無いが、多くの場合は、伝送路等には全く異常の無い
ケースである。それは、現在までに提案され、実用化さ
れている全ての海底光ファイバケーブル(例えば、Y.NE
GISHI:Design of Deep−Sea Submarine Optical Fiber
Cable,IEEE SAC−2,No.6,1984年)の構造を見ても光フ
ァイバ等の信号伝送路が強固な殻構造によって防護され
ていることからも分かる。このように、給電路にのみ障
害が発生し、信号伝送路には全く異常が無い場合にあっ
ても中継伝送路の場合には、給電がかけられないために
通信は不可能である。しかし、無中継区間であれば、給
電が不要であるため、当面の信号伝送に全く支障がな
く、そのまま通信を継続できる利点がある。したがっ
て、この発明のように主伝送路の給電が枝伝送路とは全
く独立してかけられる構成である限りにおいては、第6
図,第7図で説明した障害区間が枝伝送路である場合の
多くについては、光ファイバ伝送路には異常がないか
ら、障害区間を含む全ての端局間で通信を確保できる可
能性が非常に高くなり、公衆通信サービスを支障なく提
供する上で絶大な効果がある。
「発明の効果」 以上説明してきたように、この発明によれば、何れの
区間で障害が発生しても通信不可能区間を障害区間のみ
にとどめることができ、信頼性が高く、かつ、運用効率
の高い分岐伝送路を構成することが可能である。また、
浅海部に用いられ、漁労等による絶縁障害の発生確率が
比較的高い枝伝送路部分の障害に対しては、主伝送路を
含む他の全ての伝送路に全く影響を与えることなく、そ
のまま運用することが可能であり、信号伝送路に異常の
無い場合には、更に、障害区間をも含めた回線の確保も
可能となる利点がある。主伝送路の一部区間が障害とな
った場合の対応についても最も近くの枝伝送路に通電を
するだけで障害区間を分岐点で接地することができ、そ
の手順も極めて単純である。
また、主伝送路に新たに分岐点を設け、そこから枝伝
送路を分岐させたり、主伝送路を延長するといったこと
も自由にできるため、将来の伝送路の拡張にも全く支障
なく適用できる利点がある。
こうした給電路の切り替えを実現する切り替え回路の
点から言えば、先ず、リレーが1個だけで極めて単純な
構成をしていることである。そのため、切り替え装置の
構造が極めてコンパクトにでき、軽量で小型の分岐装置
が実現できる利点がある。次に、検流器やリレーの動作
を必要とする期間が障害発生時のみに限定され、通常時
には、一切の動作が不要なことである。そのため、回路
や接点の摩耗故障等の心配が無く、極めて信頼性の高い
装置が実現できる。また、通電に必要な電流がリレーの
開閉動作に必要な数十から数百ミリアンペアと小さいこ
とも、当然回路の信頼性向上を果たす効果となる。
また、枝伝送路の端局に設置すべき給電装置も分岐点
までの通電で済むため、数十ボルトの電圧容量があれば
良く、通常の給電等に使用されるような数キロボルト級
の給電装置に比べて極めて小型で経済的なものとできる
利点がある。
以上のようにこの発明による海底伝送路の給電分岐切
り替え方法と切り替え回路は、あらゆる障害に簡便に対
応できる伝送路の柔軟性と高信頼性を提供すると共にそ
のための切り替え装置の小型化、軽量化、その他の付帯
設備等を含めたシステムの経済化の実現に大きな貢献を
する実用上極めて価値の高いものである。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図は、従来技術から容易に類推できる分岐
伝送路と給電路の説明図、第3図は第2図の問題点を説
明するための枝伝送路が複数の場合の図、第4図は第3
図の問題を解決する従来技術から類推できる分岐伝送路
と給電路の説明図、第5図は第4図の分岐伝送路が障害
になった場合の給電路の構成例を示す図、第6図はこの
発明の給電切り替え回路を用いた分岐伝送路の構成とそ
の動作を示す説明図、第7図は第6図を基本とし、枝伝
送路が複数になった場合のこの発明の他の実施例の説明
図、第8図は、第7図の1区間に障害が発生した場合の
給電路の切り替え後の構成図である。
フロントページの続き (72)発明者 四十木 守 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−88912(JP,A) 特開 昭62−198228(JP,A) 特開 昭63−262923(JP,A) 特開 平1−221930(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】海底ケーブル中継伝送路(主伝送路)から
    1つ以上の枝伝送路として海底ケーブル無中継伝送路を
    分岐接続した海底分岐伝送路において、 給電分岐切り替え時に、上記枝伝送路の給電路に電流を
    流し、 その電流を分岐点の検流器で検出し、 その検流器の検出出力により、上記主伝送路の給電路を
    その分岐点で接地させる海底ケーブル伝送路の給電分岐
    切り替え方法。
  2. 【請求項2】海底ケーブル中継伝送路(主伝送路)に、
    海底ケーブル無中継伝送路を枝伝送路として分岐接続す
    る海中分岐装置において、 上記枝伝送路の給電路が検流器を介して接地され、 上記主伝送路の給電路と、海中接地線との間に、上記検
    流器により制御される開閉リレーが挿入されている海底
    ケーブル伝送路の給電切り替え回路。
JP63050227A 1988-03-02 1988-03-02 海底ケーブル伝送路の給電分岐切り替え方法とその給電切り替え回路 Expired - Fee Related JP2551807B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63050227A JP2551807B2 (ja) 1988-03-02 1988-03-02 海底ケーブル伝送路の給電分岐切り替え方法とその給電切り替え回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63050227A JP2551807B2 (ja) 1988-03-02 1988-03-02 海底ケーブル伝送路の給電分岐切り替え方法とその給電切り替え回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01223831A JPH01223831A (ja) 1989-09-06
JP2551807B2 true JP2551807B2 (ja) 1996-11-06

Family

ID=12853147

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63050227A Expired - Fee Related JP2551807B2 (ja) 1988-03-02 1988-03-02 海底ケーブル伝送路の給電分岐切り替え方法とその給電切り替え回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2551807B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01223831A (ja) 1989-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6166836A (en) Power switching of optical fibre cable branching units
US5532478A (en) Underwater branching device
JP2001144684A (ja) 海底通信システムとそのためのランディングステージ
US11556096B2 (en) Submarine branching unit and submarine branching method
JP2551807B2 (ja) 海底ケーブル伝送路の給電分岐切り替え方法とその給電切り替え回路
JP2665544B2 (ja) 海底ケーブル伝送路の給電切り替え回路
JP2786524B2 (ja) 海中分岐装置の給電路切替回路および海底ケーブル通信システムの給電方法
JP4335430B2 (ja) 海底給電方式
CA2217323C (en) Branching unit for an optical fibre transmission system
JP2624499B2 (ja) 海底ケーブル伝送路の給電分岐切替方法および切替装置
JP2632905B2 (ja) 伝送路の給電線の切替回路
JP2805147B2 (ja) 海底分岐ケーブルの給電方式
JPH05327561A (ja) 給電路切替回路
US20230308186A1 (en) Submarine optical cable system
US7269353B2 (en) Branching unit for an optical transmission system
JP2691218B2 (ja) 海中分岐給電路の構成法と海中分岐給電切替回路
JP2561307B2 (ja) 分岐伝送路
JPS63262923A (ja) 海中分岐装置における給電切替装置
JPS63253926A (ja) 海底光伝送路の分岐装置
JP3066101B2 (ja) 光海底ケーブル終端装置の給電保護装置
JPH0430562B2 (ja)
JPH0548501A (ja) 海底伝送システムの給電方式
JPS5836033A (ja) 多局間海底ケ−ブル通信方式
JPH01196926A (ja) 分岐給電方式
JPS63254410A (ja) 光分岐伝送路

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees