JP2623331B2 - 電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサ

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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明は、電極間に多孔質セパレータを介在させ、
セパレータに電解液を保持してなる電解コンデンサに関
する。
【従来の技術】
電解コンデンサは、アルミニウムなどの絶縁酸化皮膜
が形成されるいわゆる弁金属を陽極側の電極に用い、電
極表面に前記絶縁酸化皮膜層を陽極酸化等の処理操作に
よって形成し、この絶縁酸化皮膜層を誘電体層として用
いる。 そして、この誘電体層からの静電容量の取り出しと酸
化皮膜の修復のために、電解液を多孔質のセパレータに
よって保持して誘電体層に接触させる。またセパレータ
の反対面には集電のための陰極側電極を配置してコンデ
ンサ素子を構成している。 このコンデンサ素子は、電極と外部との電気的接続手
段を設けると共に、外装ケースへ収納して電解コンデン
サが完成する。 セパレータは、多孔質のシート状であって、電解液を
保持するとともに、イオン電導が充分におこない得る空
孔度の高いものが望ましい。 従来はセパレータとして、クラフト紙あるいはマニラ
麻繊維を混抄したいわゆる電解紙が多用されてきた。し
かし紙のセパレータは、50μm程度の厚さが通常の使用
限度である。もちろんこれ以下の厚みのものも製造可能
だが、その場合は密度を上げるなどの強度を上げる措置
が必要で、この結果空孔率が落ち電解液の保持が充分に
できず、特性に悪影響を及ぼすことになる。また引っ張
り等の機械的強度も低下するので、コンデンサ素子の製
造が困難になるなどの問題点があった。 従来からも、薄く、空孔率が高くかつ機械的強度が得
られるセパレータとして、例えば米国特許第3908157
号、特開昭51-18851号公報、実公昭63-44985号公報など
にあるように、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのオ
レフィン系プラスチックの多孔質シートをセパレータと
して用いたものや、特開昭56-19617号公報のように、AB
S樹脂とジメチルホルムアミドからなる樹脂液を塗布し
たものなどが検討されている。
【発明が解決しようとする課題】
従来のセパレータは、電解コンデンサの電気的特性、
特に損失や高周波インピーダンス特性を向上させるため
に厚さを薄くしたり、空孔率を上げると電解液の保持が
不十分となったり、機械的強度が下がるので、コンデン
サ素子が製造できないなどの欠点があった。 さらにこれに加えて、電解コンデンサは半田付けの際
に端子部から内部のコンデンサ素子に熱が伝わりセパレ
ータの一部を溶融して、コンデンサ素子を変形させた
り、短絡等の事故を招く原因となっていた。また電解コ
ンデンサにリプル電流が流れることで、コンデンサ素子
が発熱し、内部が相当高温になることがあり、このこら
からも、コンデンサ素子の構成材料に耐熱性が求められ
ていた。 この発明は従来のような欠点を改良したもので、電解
液保持特性に優れ、機械的強度が高くしかも耐熱性にも
優れたパレータを用いることで、特性に優れた信頼性の
高い電解コンデンサを得ようとすることを目的してい
る。
【課題を解決するための手段】
この発明の電解コンデンサは、芳香族ポリアミド、ポ
リイミド、ポリフェニレンサルファイド樹脂材の何れか
からなり、貫通孔を有し、熱変形温度が230℃以上、引
張強度が1.5kg/mm2以上、引張弾性率が30kg/mm2以上の
多孔質プラスチックフィルムを電極間に介在させた素子
に電解液を含浸させたことを特徴とする。
【作用】
この発明で多孔質プラスチックフィルムの熱変形温度
が230℃以上としたのは、電解コンデンサを半田付けす
る時の溶融半田層の温度が低い場合でも230℃程度あ
り、この溶融半田と電解コンデンサのリードが接触する
時間が少なくとも10秒以上あることから、リードからの
熱伝導によってセパレータも230℃程度に加熱されるこ
とから、この加熱温度で熱変形をおこさない必要がある
からである。 また引っ張り強度を1.5kg/mm2以上としたのは、最近
の高速コンデンサ素子製造装置では、製造時にセパレー
タにかかる張力が1kgないし1.5kg/mm2に達するため、張
力によりセパレータが切断等をおこさないには、少なく
とも1.5kg/mm2の引っ張り強度をもつ必要があるためで
ある。 また引っ張り弾性率が30kg/mm2以上としたのは、引っ
張り強度のみがコンデンサ製造装置の張力以上を有して
いても、張力による伸縮のひずみが残存したままでコン
デンサ素子が製造されてしまい。その後の加熱や時間経
過によって、コンデンサ素子内部に局部的なひずみが生
じ、これが電解コンデンサの電気特性の安定を阻害する
原因となるためである。このため引っ張り弾性率は少な
くとも破断強度の10ないし20倍程度の余裕をみる必要が
あるからである。 空孔率は、セパレータ層の電導度を充分に確保する意
味からは、空間の多いすなわち、空孔率が高い方が望ま
しい。しかし著しく空孔率を上げると、セパレータの機
械的強度が低下し、これを補うためにセパレータを厚く
しなければならないなどの弊害がでる。このため空孔率
の範囲は、50%ないし75%の範囲にすることが好まし
い。 また空孔はセパレータの表裏に貫通する形状であるこ
と必要である。これはセパレータは電解液を保持し、こ
の電解液がイオン電導によって、陽極の誘電体層表面と
陰極間とを電気的に結合しなければならないためであ
る。空孔の構造はセパレータを貫通するトンネル状の貫
通孔であってもよいし、微細な空孔が互いに不規則に連
結した3次元構造であってもよい。この多孔質の形成
は、例えば所望の粒度分布を持つ無機粉体を有機溶媒と
ともに、所定のプラスチックに溶解し、シート状に形成
するとともに、溶媒ならびに粉体を除去することで得ら
れる。
【実施例】
以上実施例に基づいてこの発明を説明する。 第1図はこの発明の電解コンデンサの素子構造をあら
わした、部分分解斜視図である。 図のように、陽極電極2は高純度のアルミニウム箔か
らなり、表面は電気化学的エッチングによって拡面処理
がなされた後、酸化アルミニウムの誘電体層が形成され
ている。この陽極2は、帯状に切断されており、やはり
同様に帯状に切断された陰極3と対峙して配置されてい
る。この陰極3は、集電極として機能するので導電性を
有する部材であれば良いが、通常は陽極と同一の部材を
用いる。 そして陽極2と陰極3との間にセパレータ4を配置し
て、端部から長手方向に巻回して円筒状のコンデンサ素
子1とする。なおセパレータ4は、巻回構造の場合、陽
極2と陰極3の裏面側にも必要なため2枚配置すること
になる。 また陽極2および陰極3の所定の位置には外部との電
気的接続を得るためのリード5,6が各々溶接、圧接、ス
テッチング等の手段で取り付けられ、コンデンサ素子1
の巻回端面から外部に導出されている。 このコンデンサ素子1に電解液を含浸し、セパレータ
4によって電解液を保持させたものを、外装ケースに収
納し、外装ケース開口部を封口部材で閉じることで電解
コンデンサが得られる。 次に、この発明のセパレータの特性の比較をおこなっ
た。 この発明のセパレータとして、多孔質のフィルム状に
加工した、芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリフェニ
レンサルファイド樹脂からなるセパレータと、比較例と
して多孔質のポリエチレンシートからなるセパレータと
を用意した。 これら各種のセパレータの仕様ならびに材料の特性
は、第1表に示すとおりである。 この表からわかるように、この発明のセパレータは、
いずれも熱変形温度が高く、セパレータ自体を230℃の
溶融半田槽に30秒間浸漬したが変形は全くみられなかっ
た。また機械的強度についても従来のものに比べて優れ
た値を示しており、この強度の高いだけ、セパレータの
厚み薄くかつ空孔率を高めることが可能になる。 次にこれらのセパレータを用いて、電解コンデンサを
試作し、電解コンデンサとしての各種の特性を調べた。 試作した電解コンデンサは、定格電圧16V、定格静電
容量100μFのJIS04型の電解コンデンサである。 試作の電解コンデンサは、陽極電極には、エッチング
後22Vの陽極酸化電圧で誘電体層を形成したアルミニウ
ム箔を、幅6mm長さ80mmに切断したものを用い、陰極電
極には、陽極電極と同一の幅に切断したアルミニウム箔
を用いた。そして第1表に示したこの発明のセパレータ
と比較のセパレータとを幅8mmの帯状に切断したものを
電極間に挟んで巻回しコンデンサ素子とした。 このコンデンサ素子にγ−ブチロラクトンに有機酸塩
を溶解した電解液を含浸し、アルミニウム製の外装ケー
スに収納し、外装ケース開口部を弾性ゴムからなる封口
部材を装着し、外装ケースを巻き締めて電解コンデンサ
を完成させた。 この電解コンデンサに、定格電圧を印加してエージン
グを1時間ほどおこなった後電気特性を調べた。この結
果を第2表に示す。なお、各発明例および比較例は、第
1表の例のものの番号と一致する。 この結果からわかるように、電解コンデンサの初期特
性においても、セパレータが薄くかつ空孔度が高いの
で、電気特性に特に損失(Tanδ)や高周波でのインピ
ーダンス特性についても優れた結果が得られることがわ
かる。 次に試作の電解コンデンサの耐熱性を調べるために、
試作の電解コンデンサのリード線を溶融半田層に一定時
間浸漬し、セパレータへの影響を調べた。 試験条件は、260℃に加熱した溶融半田層に、電解コ
ンデンサの両極のリードを封口部材の表面らに約2mmの
位置まで浸漬し、このままの状態で60秒間放置し、その
後半田層から引き上げ冷却した後、電気的特性を調べ、
その後全数を分解し、コンデンサ素子内のリード線が接
続された付近のセパレータの状態を観察した。試験は各
々30個づつおこなった。 まず本発明例1および2の芳香族ポリアミドとポリイ
ミドとを用いたものは、電気的特性ならびに素子の分解
結果のいずれにおいても全数全く異常がみられなかっ
た。また本発明例3のポリフェニレンサルファイドを用
いたものは、電気的特性において3個に僅かなインピー
ダンスの増加がみられ、分解結果でもやはり3個のリー
ド部での若干の融着がみられたものの、実質的な使用に
おいては全く問題がなかった。 一方比較例のものは、電気的特性において2個が短絡
発生、残りの28個はいずれも大幅な静電容量減少とTan
δおよびインピーダンスの増加が認められた。また分解
結果も全数がリード部分での融着を起こしており、また
電極のかなりの面積で変形、収縮の発生がみられた。 この試験結果からわかるように、この発明のセパレー
タは、溶融半田層に一定時間浸漬しても、セパレータの
融解や融解に伴う短絡事故や特性の劣化、内部構造の変
形が起きていないことがわかる。
【発明の効果】
以上述べたようにこの発明によれば、耐熱性および機
械的特性に優れた多孔質プラスチックフィルムを電解コ
ンデンサのセパレータに用いたので、溶融半田層に浸漬
しても、内部のセパレータが軟化変形しないので、素子
の不良や短絡事故の発生、電気的特性の劣化が防止でき
る。また機械的強度が高いので、高速、高トルクでコン
デンサ素子を製造する装置などにおいても、セパレータ
が切断したり、伸びて変形しないので作業性が向上す
る。 さらに、機械的強度が従来に比べて高いだけ、空孔率
を向上させたり、セパレータの厚みを減らせるので、電
解コンデンサの損失や、容量減少、高周波特性などの電
気的特性や寿命特性を向上させるとともに、小型化を可
能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の電解コンデンサの素子の構造をあ
らわす部分分解斜視図である。 1……コンデンサ素子、2……陽極、3……陰極 4……セパレータ、5,6……リード。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−200716(JP,A) 特開 昭62−76711(JP,A) 特開 昭53−58636(JP,A) 特開 昭61−171116(JP,A) 特開 昭62−213813(JP,A) 特開 昭59−154460(JP,A) 特開 昭62−37871(JP,A) 特開 昭60−202659(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリフェ
    ニレンサルファイド樹脂材の何れかからなり、貫通孔を
    有し、熱変形温度が230℃以上、引張強度が1.5kg/mm2
    上、引張弾性率が30kg/mm2以上の多孔質プラスチックフ
    ィルムを電極間に介在させた素子に電解液を含浸させた
    ことを特徴とする電解コンデンサ。
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