JP2623099B2 - スライダの引込み装置 - Google Patents

スライダの引込み装置

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JP2623099B2 JP27909487A JP27909487A JP2623099B2 JP 2623099 B2 JP2623099 B2 JP 2623099B2 JP 27909487 A JP27909487 A JP 27909487A JP 27909487 A JP27909487 A JP 27909487A JP 2623099 B2 JP2623099 B2 JP 2623099B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、例えばスライド式の灰皿をハウジグ内に押
込む力を利用して、その押込み途中から灰皿が自動的に
ハウジグ内に引込まれる様にした装置に関する。
〈従来の技術〉 従来、この種の装置は、存在せず、これとは逆に、灰
皿を押込む力でゼンマイを巻締めて、ハウジグ内の収納
位置に灰皿を係止機構により係止し、係止機構の解錠動
作に基づき、ゼンマイが巻解ける力を利用して灰皿がハ
ウジングから突出する様にした装置が、特開昭61−8124
4号公報により公知である。
〈発明が解決しようとする問題点〉 しかし、前記従来の灰皿の突出し装置では、灰皿をハ
ウジングに納めるのに、ゼンマイの力に抗して最後まで
押込まなければならず、次第に強い押込み力を要した。
〈問題点を解決するための手段〉 そこで、本発明は前記問題点を解決するものであっ
て、以下にその内容を図面に示した実施例を用いて説明
する。
本発明は、固定の本体(1)と、この本体(1)に摺
動可能に保持されたスライダ(3)とから成り、上記本
体(1)か、スライダ(3)のどちらか一方(例えばイ
ンナーケース5)に、スライダ(3)の摺動方向に沿
い、その摺動距離に比して短い第1ラック(13)と、こ
の第1ラック(13)より長い第2ラック(14)とを設
け、他方(例えば本体1)には、上記第1ラック(13)
と第2ラック(14)とに噛合う歯車(40,41)を備え、
スライダ(3)を本体(1)に向って押込む際に、第1
ラック(13)との噛合いによる歯車(40,41)の回転で
反回転力を貯え、第1ラック(13)と歯車(40,41)と
の噛合いが外れたときに貯えた反回転力で歯車(40,4
1)を逆転し、これと噛合う第2ラック(14)をスライ
ダ(3)の押込み方向に進めるアクチュエータ(例えば
ゼンマイ43)を設けたことを特徴とする。
〈作 用〉 先ず、スライダ(3)を本体(1)に向って押込む
と、第1ラック(13)と歯車(40,41)との噛合いで、
アクチュエータ、例えばゼンマイ(43)であれば一端か
ら次第に巻締められる。そして、スライダ(3)を押込
む途中で、第1ラック(13)がスライダ(3)の摺動距
離に比して短いことから途中で歯車(40,41)との噛合
いが外れる。このため、ゼンマイ(43)が巻解ける復元
力で歯車(40,41)が逆転し、これと噛合う第2ラック
(14)をスライダ(3)の押込み方向に進める。
従って、スライダ(3)を押込む力を途中で釈放して
も、スライダ(3)はゼンマイ(43)の巻解ける復元力
で本体(1)の奥に向って自動的に引込まれる。
〈実 施 例〉 以下に本考案を図面に示した一実施例に基づき説明す
る。
図中、1は一端が開口した中空箱形の固定の本体、2
はその格納部、3はこの格納部2内に摺動可能に保持さ
れるスライダ、4は本体1とスライダ3の間に配設され
るスライダ3の駆動ユニットを夫々示す。
上記スライダ3は、第1図に示す様に、本体1の格納
部2中に摺動可能に保持されるインナーケース5と、こ
のインナーケース5に脱着可能に保持されて一体的にス
ライドし、第2,3図に示す様に、格納部2の開放面から
出入する灰皿6とから構成し、本体1を車内のインスト
ロメントパネル(図示せず)に固定して使用する。
尚、灰皿6を簡便に取外せる様に、インナーケース5
とからスライダ3を構成したが、勿論、インナーケース
5を省いてもよい。又、スライダ3は、灰皿に限らず、
例えばコンパクトディスクプレーヤ等のディスクトレイ
やコイン収納箱等でもよい。
上記本体1は、第1図に示す様に、上面及び後面が開
口したハウジング7と、このハウジング7の開口上面を
塞ぐ天板8とから成る。
前記インナーケース5は、断面がH形を成し、その上
面から上に突出したその一部をコ字形に縁取る上面及び
後面開放の突出縁9と、その底面から下に突出した前縁
及び左右両側縁をコ字形に縁取る下面及び後面開放の突
出下縁10を備え、その突出下縁10の両側縁がハウジング
7の底の内側段部11に載って前後に摺動する(第13
図)。そして、インナーケース5の最前進位置は、その
突出下縁10の前縁外面がハウジング7の奥に突当ること
で規制され(第7,11図)、最後退位置は、前縁内面がハ
ウジング7の底に植設した停止ピン12に当ることで規制
され(第6,10図)、インナーケース5は停止ピン12によ
り格納部2の開放面から手前に抜けなくなる。
又、インナーケース5の底面には、第1図に示す様
に、その摺動方向に沿い、且つその摺動距離に比して短
い両歯の第1ラック13、並びにこの第1ラック13の上段
に位置し、且つお互いの歯が一部ラップして後向きに長
く延びた片歯の第2ラック14を一体に備えた固定ラック
15と、インナーケース5に対して前後にスライド可能な
可動ラック16とをインナーケース5の幅方向左右に位置
を違えて配設する。
上記固定ラック15は、その上端から左右両側に突出し
た前後の爪17…を有し、対するインナーケース5には、
固定ラック15の上端がスッポリと嵌込む前後に長い取付
孔18と、その両内側縁に沿って相対向して内向きに突出
した固定ラック15の爪17に引掛る段18′とを設ける。従
って、固定ラック15の上端をインナーケース5の取付孔
18に合せて下から嵌込むことで、爪17が段18′に上から
引掛って下に抜けなくなる(第13図)。
尚、固定ラック15の第1,2ラック13,14を別成形して、
インナーケース5の幅方向左右に位置を違えて配設して
もよい。
前記可動ラック16は、第1図に示す様に、その上縁か
ら前後に間隔を置いてT字形に左右両側に張出した複数
の突片19…を有し、対するインナーケース5には、可動
ラック16の上端より前後に長く切欠いたスライド孔20
と、その両内側縁から上記突片19が嵌込む間隔を保っ
て、相前後して内向きに突出した突縁20′とを設ける。
従って、可動ラック16の突片19を、スライド孔20の突縁
20′の間隔内に位置させて下から嵌込み、その後で、可
動ラック16をスライド孔20中で移動させて、突片19と突
縁20′を上下にラップさせることで、可動ラック16は下
に抜けなくなる(第13図)。
そして、上記スライド孔20内には、その前縁と可動ラ
ック16の上縁先端との間で弾縮される復帰バネ21を収
め、可動ラック16を常時後退方向に付勢する(第6
図)。尚、可動ラック16の後端が、インナーケース5の
突出下縁10の前側の折返し縁10′の内面に突当たること
で、その後退位置が規制される。
又、可動ラック16の上面には、スライド孔20から上に
突出する突出ピン22を設け、この突出ピン22はスライド
孔20の上面を摺動する灰皿6の前面と対峙し、灰皿6が
格納部2の奥に向って押込まれたときに、その前面に押
され、可動ラック16が上記復帰バネ21の付勢力に抗しス
ライド孔20中で前進する(第8図)。
更に、前記インナーケース5の突出上縁9の前縁に
は、第1図に示す様に、灰皿6の前面に弾性的に当接す
る弾性当接片23を設けてある。
この弾性当接片23は、前方に延びた左右一対の可撓片
23a,23aと、両可撓片23aの先端外側面から左右外向きに
突出した片23b,23bと、基端両側面から左右外向きに張
出した左右一対の突起部23c,23cを備える。対して、突
出上縁9の前縁には、中央突起24′を挟んでその両側に
開設された両可撓片23aが内向きに撓んで夫々通過可能
な左右一対の窓部24を備える。
従って、上記中央突起24′と弾性当接片23との間に押
圧バネ25を位置させて、弾性当接片23の両可撓片23aを
各窓部24に合せて前に向って強く突き通すことで、窓部
24を通過した爪23bの後端が窓部24の外縁に引掛り、弾
性当接片23が突出上縁9に対して前後方向にスライド可
能で、しかも押圧バネ25の付勢力によって後に抜けなく
なる(第7,10図)。又、弾性当接片23が押圧バネ25の付
勢力に抗して灰皿6の前面で押込まれたときには、弾性
当接片23の左右の突起部23cの前縁が突出上縁9の前縁
後面に突当ることで、弾性当接片23がそれ以上押込まれ
なくなるし、これによりインナーケース5上で前後にス
ライドする灰皿6の最前進位置を規制する(第8図)。
一方、灰皿6は、第1,10図に示す様に、その両側面に
インナーケース5の突出上縁9の両側縁の上に載る横向
きに張出した左右一対の載置縁26,26を有すると共に、
その下面には、前後に長く略方形に窪んだ凹溝27を設け
る。この凹溝27には、インナーケース5の上面に形成し
た、該凹溝27の前後の長さより短な鋸歯形断面の凸部28
が嵌合し、灰皿6が弾性当接片23の押圧バネ25の付勢力
により後向きに押されることで、凹溝27の前縁と凸部28
が当接し、灰皿6はインナーケース5に保持されて、格
納部2の開放面から手前に抜けなくなる(第10図)。
又、灰皿6のインナーケース5から後向きに突出する
後部には、第10図に示す様に、その後部をコ字形に縁取
る下向きに垂下した引出縁29を設ける。この引出縁29
は、格納部2の開放面からの灰皿6の突出状態で下から
指を掛ることが可能であり、灰皿6の後部を斜め持ち上
げながら手前に引くことで、その凹溝27がインナーケー
ス5の凸部28を乗り越えて、手前に外れる。
一方、前記駆動ユニット4は、第1,4図に示す様に、
ハウジング7の底に固定される固定枠30と、この固定枠
30に対して前後動可能に取付けられ、上記灰皿6の引出
縁29の内面に押されて前進するスライド枠31と、このス
ライド枠31の前後動により左右に移動し、固定枠30の向
って左側に取付けられ、インナーケース5を介して灰皿
6を格納部2中に引込む引込み装置32と、向って右側に
取付けられ、インナーケース5を介して灰皿6を格納部
2の開放面から押出す押出し装置33とから成る。
上記固定枠30は、その中央にインナーケース5の固定
ラック15が通る中央溝34と、その左右両側に位置し、内
側面が上記中央溝34に開口する共に、外側面が左右外向
きに開口した上記引込み装置32と押出し装置33とを個々
に納める底面30′で相互につながった断面ロ字形の左右
一対の収納枠35,35とを一体的に備える。
前記スライド枠31は、底部36と、この底部36の前縁か
ら、固定枠30の中央溝34とほゞ同じ幅の間隔を保って立
上った厚肉な左右一対の立上り部37と、各立上り部37の
後面上端から上記底部36に対して固定枠30の上下の高さ
にほゞ等しい間隔を保って後向きに延びた左右一対の腕
部38,38とを一体的に備える。
向って左側の前記引込み装置32は、ギヤボックス39
と、このギヤボックス39に軸支され、インナーケース5
の第1ラック13の片歯13′と噛合う入力歯車40と、この
入力歯車40に噛合う小径歯車41a及びこの小径歯車41aと
同軸で回転し、且つインナーケース5の第2ラック14と
噛合う大径歯車41bから成る出力歯車41と、上記入力歯
車40の下面に設けた環状凹部40′内に収容され、その内
端が環状凹部40′内のほゞ中央に収ってギヤボックス39
の下面に固定のホルダ42に係止され、外端が環状凹部4
0′の外縁に係止されたアクチュエータとしての左巻き
のゼンマイ43とを備えて成る。
又、上記入力歯車40には、その下面外縁に係合ピン44
を植設し、この係合ピン44が、ギヤボックス39の底面一
側を扇形に切欠いて形成した切欠部39′の前後縁に夫々
突当ることで、入力歯車40はほゞ90度の角度範囲で回転
する(第17,18図)。
向って右側の押出し装置33は、上記引込み装置32とほ
ゞ左右対称構造を成し、ギヤボックス45と、このギヤボ
ックス45に軸支され、インナーケース5の第1ラック13
の他の片歯13″と噛合うことで、前記引込み側の入力歯
車40とは逆方向に回転する入力歯車46と、該入力歯車46
に噛合う小径歯車47a及びこの小径歯車47aと同軸に回転
し、且つインナーケース5の可動ラック16の片歯16′と
噛合う大径歯車47bから成る出力歯車47と、上記入力歯
車46の下面に設けた環状凹部46′内に収容され、その内
端が環状凹部46′内のほゞ中央に収ってギヤボックス45
の下面に固定のホルダ48に係止され、外端が環状凹部4
6′の外縁に係止されたアクチュエータとしての上記引
込み側のゼンマイ43とは逆の右巻きのゼンマイ49とを備
えて成る。
又、上記入力歯車46には、その下面外縁に係合ピン50
を植設し、この係合ピン50が、ギヤボックス45の底面一
側を扇形に切欠いて形成した切欠部45′の前後縁に夫々
突当ることで、入力歯車46はほゞ90度の角度範囲で回転
する(第17,18図)。
一方、押出し装置33は、そのゼンマイ49の巻解ける復
元力に抗して、灰皿6を格納部2中に押込まれた格納位
置に係止する係止装置を備える。この係止装置は、第1,
5,17〜21図に示す様に、周知のハート島51を中心に刻設
された一方向性のカム溝52と、このカム溝52に一端を突
入させ、他端が軸支されるロックレバー53との組合せか
らなる。本実施例では、上記カム溝52は、第17〜21図に
示す様に、出力歯車47の底面に直接形成され、その軸心
を中心にC字形に形成した導入溝54の内端に連続する。
又、ロックレバー53は、第5図に示す様に、ギヤボック
ス45の裏面に軸支され、押えバネ55でカム溝52の底に向
って弾性的に押え付けられる。
そして、左右のギヤボックス39,45は、固定枠30の左
右の格納枠35中に夫々収められ、両ギヤボックス39,45
の間に引張りバネ56を張設することで、その復元力によ
り互いに接近する方向に付勢する。これにより、両ギヤ
ボックス39,45内の各入力歯車40,46は、インナーケース
5の第1ラック13の両側の歯に夫々噛合う間隔を保っ
て、固定枠30の中央溝34に臨む(第17図)。
次に、スライド枠31の底部36と腕部38の上下の間隔内
に固定枠30を嵌込み、スライド枠31及び固定枠30を貫通
させてギヤボックス39,45内の各入出力歯車40,41,46,47
に軸57を一連に通すことで、三者を互に組付ける(第5
図)。又、このとき、固定枠30の片側の格納枠35の後面
から後向きに延びたボス35′に圧縮スプリング58を通
し、スライド枠31の立上り部37の前面との間で弾縮し、
圧縮スプリング58の復元力でスライド枠31を常時後退位
置に付勢する(第7,10図)。
上記軸57を通すスライド枠31の軸孔59は、第1図に示
す様に、前後に長く延びると共に、その先端には、内向
きにへ字形に屈曲して斜め前方に延びた屈曲部59′を有
し、対して固定枠30のものは、左右に長い長孔60とす
る。従って、スライド枠31の前面が灰皿6の引出縁29の
内面に押され、スライド枠31が圧縮スプリング58の付勢
力に抗して前進したときに、軸57の各先端が軸抗59の屈
曲部59′から抜け出るときに、両ギヤボックス39,45を
引張りバネ56の付勢力に抗して左右外向きに移動する
(第8図)。この移動に伴って、両ギヤボックス39,45
の間隔が開くので、両入力歯車40,46並びに引込み側出
力歯車41が固定ラック15と噛合わなくなり、押出し側出
力歯車47の外側が可動ラック16の内歯16′と噛合う(第
21図)。
又、図中、61は可動ラック16を圧縮スプリング58の付
勢力に抗して前進位置に係止する係止レバーを示す。こ
の係止レバー61は、ほゞく字形に屈曲して成り、その中
央のパイプ状の軸受部61aと、下片底面の斜面を後に向
けた鋸歯形の係止爪61bと、軸受部61aから後向きにヒゲ
状に延びた接触バネ61cとを有する。そして、係止レバ
ー61の軸受部61aを、固定枠30の一方の格納枠35の前面
からコ字形に突出した突枠62中に横に架設した横軸62′
に軸支すると共に、接触バネ61cの先端を格納枠35の前
面に接触させて、係止爪61bを下向きに常時付勢する
(第1,12図)。一方、スライド枠31には、第1図に示す
様に、突枠62の開放下面を通して係止レバー61の係止爪
61bに下から臨む、底部36の前縁から前向きに張出した
張出片63を設け、この張出片63には、固定枠30の後退位
置で係止レバー61の係止爪61bに引掛る第1係止孔63a
と、その前進位置で係止レバー61の係止爪61bに引掛か
る第2係止孔63bとを前後に開設する。
そして、駆動ユニット4は組立てた状態で、ハウジン
グ7の底の窪み7′内に嵌込むことで、その窪み7′の
底から相前後して互違に突出した固定爪64により、固定
枠30の前後から弾性的に挟持して、窪み7′内に固定す
る(第11図)。
一方、ハウジング7の内側面には、第1図に示す様
に、インナーケースイ5を解して灰皿6の動きを制動す
るダンパー装置65を取付けてある。このダンパー装置65
は、可動ラック16の他方の外歯16″と噛合う歯車65′を
有し、この歯車65′の動きを内部に封入したオイル等の
粘性流体(図示せず)の粘性抵抗で制動する。
尚、ダンパー装置65の内部構造は、本出願人の特開昭
61−192937号公報及び実開昭61−133134号公報に記載し
たのとほゞ同じ構造であるから、こゝではその説明を省
略する。又、ダンパー装置65は、回転式のものだけでな
く、ハウジング7とインナーケース5乃至は灰皿6との
間に、プランジャ型のオイルやエア、或はガスダンパー
を配設してもよい。
次に、上述した各構成部品を組付けた状態での動作を
説明する。
先ず、第2,10図に示す様に、本体1から突出した灰皿
6を、本体1内に納めるには、灰皿6の前面を奥に向っ
て押込めばよい。
このとき、スライド枠31は、圧縮スプリング58の付勢
力で後退位置にあることから、入出力歯車の各軸57は軸
孔59の屈曲部59′内に位置し、ギヤボックス3,45は引張
りバネ56の付勢力により互いに接近している(第14,17
図)。
このため、灰皿6を押込むと、インナーケース5が前
進し、第1ラック13が両歯13′,13″が各入力歯車40,46
と噛合い、第1ラック13の前進に伴って両入力歯車40,4
6が互いに反対方向に回転する(第17→18図)。そし
て、両入力歯車40,46が回転すると、内部の各ゼンマイ4
3,49を内端から巻締められる。このとき、ゼンマイ43,4
9が巻解け様とする復元力が働くが、入力歯車40,46と第
1ラック13が噛合っていることから、灰皿6を押込んで
いる限においては、ゼンマイ43,49が巻解けることはな
い。
灰皿6を更に押込むと、第1ラック13が更に前進し、
第1ラック13が跡切れることから、両入力歯車40,46が
ほゞ90度回転すると、第1ラック13との噛合いが外れる
(第18→19図)。
このとき、後続の第2ラック14が引込み側の出力歯車
41の大径歯車41bと噛合い、第2ラック14の前進に伴っ
て大径歯車41b及び小径歯車41aは反時計回りに回転する
(第15,19図)。これに対して、第2ラック14が片歯で
あることから、押出し側の出力歯車47とは噛合わず、第
2ラック14の進行により出力歯車47は回転しない。
一方、引込み側の入力歯車40は、第1ラック13との噛
合いが外れることから、ゼンマイ43の巻解ける復元力に
より逆転し、これと噛合う出力歯車41の小径歯車41aを
反時計回りに回転する。
従って、第2ラック14の前進による出力歯車41の回転
方向と、ゼンマイ43の巻取ける復元力による出力歯車41
の回転方向とが相互に一致することから、ゼンマイ43の
巻解ける復元力により、第2ラック14が前に押し進めら
れる(第19→20図)。
そのため、インナーケース5が前進し、これと一体に
灰皿6を格納部2内に引っ張り込む(第7図)。そし
て、入力歯車40がゼンマイ43の復元力でほゞ90度戻り回
動すると、その係合ピン44が、ギヤボックス39の扇形の
切欠部39′の前縁に突当って停止し(第20図)、この位
置で灰皿6は格納部2にスッポリと収った格納状態とな
る(第3,7,11)。
又、ゼンマイ43が巻解ける復元力により、インナーケ
ース5が奥に向って前進するときには、その可動ラック
16の外歯16″とダンパー装置65の歯車65′とが噛合って
いることから、その制動力が働き、灰皿6はゆっくりと
且つ静粛に引込まれる(第7,15,18→20図)。
従って、灰皿6を格納するには、その前面をゼンマイ
43が巻解ける復元力とダンパー装置65の制動力に抗して
少し強く押込めばよく、その途中でゼンマイ43が巻解け
る復元力で灰皿6が逆に奥に引込まれることから、灰皿
6を押すのを途中で止めても、灰皿6は自動的に格納部
2内に引込まれ、格納部2中にスッポリと収まった格納
状態で停止する。
一方、押出し側の入力歯車46は、第1ラック13との噛
合いが外れる以前に、ロックされ、ゼンマイ49が巻解け
る復元力を蓄積する。
即ち、入力歯車46が回転することで、これと噛合う出
力歯車47の小径歯車47aが回転し、その大径歯車47bが回
転すると、そのカム溝52の変位により、これをトレース
するロックレバー53の先端がハート島51の凹み51′に引
掛かり、ゼンマイ49の復元力で両入出力歯車46,47が回
転するのを阻止する(第17〜19図)。
次に、第3,7,11図に示す格納状態の灰皿6を取出すに
は、格納部2の開放面から灰皿6の前面を奥に向って少
し押込めばよい。
これにより、灰皿6の引出縁29の内面でスライド枠31
の前面が押込まれ、スライド枠31は圧縮スプリング58の
付勢力に抗して前進する(第7→8,第11→12図)。この
前進に伴って、軸57の各先端がスライド枠31の軸孔59の
屈曲部59′から抜け出るときに、両ギヤボックス39,45
を引張りバネ56の付勢力に抗して左右外向きに移動する
(第7→8図)。このため、両ギヤボックス39,45の間
隔が開き、引込み側出力歯車41と第2ラック14との噛合
いが外れ、押出し側出力歯車47の外側が可動ラック16の
内歯16′と噛合う(第8,16,21図)。又、スライド枠31
の前進に伴って、係止レバー61の係止爪61bが張出片63
の第1係止抗63bから抜け出て、第2係止孔63bに引掛か
り、スライド枠31は圧縮スプリング58の復元力に抗して
前進位置に係止される(第12図)。
又、灰皿6を押込んだときに、その進行方向前面で可
動ラック16の突出ピン22を押すことで、可動ラック16は
復帰バネ21の付勢力に抗してスライド孔20中で前進する
(第7→8図)。この前進により、可動ラック16の内歯
16′が押出し側の出力歯車47と噛合っていることから、
その出力歯車47が反時計回りに少し回転する。この回転
により、出力歯車47のカム溝52が変移することから、ロ
ックレバー53がハート島51の凹み51′から脱出してロッ
ク状態が解除される(第21図)。
このため、復元力を蓄積しているゼンマイ49が巻解け
る復元力で、入力歯車46及びこれ噛合う出力歯車47の小
径歯車47a、並びに大径歯車47bが回転し、更に大径歯車
47bが可動ラック16の内歯16′とが噛合っていることか
ら、可動ラック16が格納部2の開放面に向って押し進め
られる(第8→9図)。
このため、インナーケース5が後退し、これと一体に
灰皿6が格納部2の開放面から外に押出される(第19
図)。そして、入力歯車46がゼンマイ49の復元力でほゞ
90度戻り回動すると、その係合ピン50が、ギヤボックス
45の扇形の切欠部45′の前縁に突当って停止し、この位
置で灰皿6が格納部2の開放面から手前に突出した最大
突出状態となる(第2,10,17図)。
又、ゼンマイ49が巻解ける復元力によりインナーケー
ス5が外に押出されるときその可動ラック16の外歯16″
とダンパー装置65の歯車65′とが噛合っていることか
ら、その制動力が働き、灰皿6はゆっくりと且つ静粛に
押出される(第8→9,15図)。
そして、インナーケース5が後退したときに、その突
出下縁10の内面で係止レバー61の上端を押すので、係止
レバー61は接触バネ61cの弾性に抗して後傾し、その係
止爪61bが張出片63の第2係止孔63bから係脱する。この
ため、スライド枠31が圧縮スプリング58の復元力で後退
し、そのときギヤボックス39,45は引張りバネ56の付勢
力により互いに内向きに引張られて接近し、再度、両入
力歯車40,46及び引込み側の出力歯車41が固定ラック15
と噛合い、押出し側の出力歯車47は可動ラック16の内歯
16′と噛合わなくなる(第13,17図)。又、このとき、
係止レバー61の係止爪61bは、スライド枠31の後退によ
り第1係止孔63aに再度嵌込む。
従って、本実施例では、灰皿6を少し押込むことで、
両ゼンマイ43,49が巻き上られ、引込み側のゼンマイ43
の復元力で、灰皿6が押込む途中から自動的に引込まれ
て格納され、又、灰皿6を取出すには、灰皿6を奥に向
って少し押込むことで、押込み側のゼンマイ49の復元力
で、灰皿6が外に自動的に押出されるのである。このた
め、僅かなタッチ操作だけで、灰皿6の格納・取出し自
動的に行われ、特に運転中でも安全に、且つ迅速に操作
を行うことができる。
尚、図面に示した実施例では、インナーケース5に固
定ラック15と可動ラック16を設けたが、灰皿6の底に両
ラック15,16を設けてもよい。又、両ラック15,16を駆動
する駆動ユニット4をハウジング7に設けたが、逆に駆
動ユニット4をインナーケース5乃至は灰皿6に設け、
両ラック15,16をハウジング7に設けてもよい。
一方、固定ラック15の各ラック13,14が引込み側の入
出力歯車40,41と択一的に噛合う様にしたが、出力歯車4
1の小径歯車41aと大径歯車41bとの間にクラッチ機構を
設けることで、第2ラック14と大径歯車41bが絶えず噛
合う様にしてもよい。
又、第2ラック14と大径歯車41bとを噛合わせている
が、入力歯車40と第1ラック13とが噛合う反対側の側面
に第2ラック14を噛合わせることで、出力歯車41を省く
こともできる。
更に、押出し装置33は、省いてもよいし、又、本出願
人の特開昭59−193503号公報に記載した、アクチュエー
タとしてのゼンマイ、係止機構及びダンパー機構を一つ
のハウジングに納めた回転ダンパーを、ラックと組合せ
て使用してもよい。
〈発明の効果〉 以上説明した様に本発明によれば、スライダを押込む
ことで、アクチュエータに反回転力を貯え、この貯えた
反回転力でその押込み途中からスライダを本体内に自動
的に引込む様にしているので、スライダの格納を短いス
トロークで且つ簡便に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図は分解斜
視図、第2,3図はその組立て斜視図であって、第2図は
灰皿の取出状態、第3図は灰皿の格納状態を夫々示し、
第4図は駆動ユニットの組立て斜視図、第5図は押出し
側のギャボックスを下から見た分解斜視図、第6〜9図
は天板を取外した状態の平面図であって、第6図は灰皿
の取出状態、第7図は灰皿の格納状態、第8図は灰皿を
格納位置から少し押込んだ状態、第9図は格納位置から
灰皿が少し押出された状態を夫々示し、第10〜12図は縦
断面図であって、第10図は灰皿の取出状態、第11図は灰
皿の格納状態、第12図は灰皿を格納位置から少し押込ん
だ状態、第13図は横断面図、第14〜16図は一部横断面図
であって、第14図は灰皿を引出位置から少し押込んだ状
態、第15図は灰皿を更に押込んだ状態、第16図は灰皿を
格納位置から少し押込んだ状態、第17〜21図は駆動ユニ
ットと各ラックとの関係を示す一部底面図であって、第
17図は灰皿の引出状態、第18図は灰皿を引出位置から少
し押込んだ状態、第19図は灰皿を更に押込んだ状態、第
20図は灰皿の格納状態、第21図は灰皿を格納位置から少
し押込んだ状態を夫々示す。 同図中、1は本体、2はその格納部、3はスライダ、4
は駆動ユニット、5はインナーケース、6は灰皿、13は
第1ラック、14は第2ラック、40は入力歯車、41は出力
歯車、43はアクチュエータとしてのゼンマイを夫々示
す。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定の本体と、この本体に摺動可能に保持
    されたスライダとから成り、 上記本体か、スライダのどちらか一方に、スライダの摺
    動方向に沿い、その摺動距離に比して短い第1ラック
    と、この第1ラックより長い第2ラックとを設け、 他方には、上記第1ラックと第2ラックとに噛合う歯車
    を備え、スライダを本体に向って押込む際に、第1ラッ
    クとの噛合いによる歯車の回転で反回転力を貯え、第1
    ラックと歯車との噛合いが外れたときに貯えた反回転力
    で歯車を逆転して、これと噛合う第2ラックをスライダ
    の押込み方向に進めるアクチュエータを設けたことを特
    徴とするスライダの引込み装置。
  2. 【請求項2】アクチュエータがゼンマイであり、且つ歯
    車内に収容されていることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載のスライダの引込み装置。
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