JP3239484B2 - 収納ケース - Google Patents

収納ケース

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JP3239484B2
JP3239484B2 JP30756692A JP30756692A JP3239484B2 JP 3239484 B2 JP3239484 B2 JP 3239484B2 JP 30756692 A JP30756692 A JP 30756692A JP 30756692 A JP30756692 A JP 30756692A JP 3239484 B2 JP3239484 B2 JP 3239484B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のセンターコン
ソールボックス等として好適に使用される二方向開閉式
の収納ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のセンターコンソールボッ
クスとして、運転席側と助手席側又は後部座席側からも
蓋を開閉することができるようにした二方向開閉式の収
納ケースが実開昭55−87840号公報に提案されて
いる。
【0003】即ち、この収納ケースは、図12に示した
ように、上端面が開放した箱形のケース本体aと、該ケ
ース本体aの上端面を開閉する蓋体bとを中央部で折曲
可能なリンク体cで連結すると共に、蓋体bの両端部に
設けた断面略C字状の係合部材d,d’をケース本体a
の上端縁部に設けた係合軸e,e’とそれぞれ係合させ
て、ケース本体の上端開口面を閉塞するように構成され
ているものである。
【0004】そして、この収納ケースは、一方の係合部
材dを係合軸eと係合させたまま、他方の係合部材d’
と係合軸e’との係合状態を解除して、係合軸eを軸に
して蓋体bを回動させることにより、蓋体bを開くこと
ができると共に(図中、A参照)、他方の係合部材d’
を係合軸eと係合させたまま、一方の係合部材dと係合
軸eとの係合状態を解除して、係合軸e’を軸にして蓋
体bを逆方向に回動させることにより、蓋体bを逆方向
に開くことができる(図中、B参照)。
【0005】また、蓋体bの開閉時にその動作に伴って
リンク体cが伸長また折曲し、このリンク体cの伸長限
において、蓋体bの開放時の回動限が規定され、蓋体b
がケース本体bの後側に倒れてしまうことを確実に防止
すると共に、開放時に該蓋体bが一定の角度(図ではほ
ぼ直角)に支持され、開放状態が保持されるようになっ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この収
納ケースは、蓋体bを開いたときにリンク体cが直線状
となり、蓋体bを閉める際にこのリンク体cによりロッ
クされた状態になってしまうことがあり、この場合手で
リンク体cを折り曲げながら蓋体bを閉めなければなら
ず、自動車を運転しながら開閉作業を行わなければなら
ない場合があるコンソールボックスとしては、作業が煩
雑である。
【0007】また、図12に示されているように、蓋体
bを開いた状態において、リンク体cがケース本体aの
中央部と蓋体bの中央部とを結ぶ線上に位置し、これの
リンク体cがケース本体a内に収納物を出し入れする作
業の支障になる場合がある。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、蓋体の開閉操作及び収納物の出し入れをスムーズに
行うことができ、自動車のセンターコンソールボックス
等として好適に使用される二方向開閉式の収納ケースを
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、上端面が開放した箱形のケース本体と、該
ケース本体の上端面を開閉する蓋体と、該蓋体の互いに
対向する両端部をそれぞれ上記ケース本体と着脱可能か
つ回動可能に連結するヒンジ体と、基端部が上記ケース
本体に回動可能に取り付けられていると共に、先端部が
上記蓋体に設けたスライドガイド部にスライド可能に取
り付けられた、伸縮可能なアーム体とを具備してなり、
上記ヒンジ体の一方により蓋体の一方の端部をケース本
体と連結させたまま、他方のヒンジ体による蓋体他端部
とケース本体との連結状態を解除して蓋体を回動させる
ことにより、該蓋体をその両端のいずれからも開閉する
ことができ、この場合、上記アーム体が蓋体の回動動作
に追随して伸縮,回動すると共に、該アーム体先端部が
蓋体のスライドガイド部に沿ってスライドし、その伸
長,回動,スライド限において、蓋体の開方向回動限が
規定されると共に、上記アーム体の先端部が上記スライ
ドガイド部の蓋体回動軸側スライド限に移動した状態
で、該蓋体の開口状態を保持するように構成したことを
特徴とする収納ケースを提供する。
【0010】また、この場合、本発明の好適な実施態様
として、アーム体が、筒状のシリンダー部と、該シリン
ダー部内を摺動する棒状のピストン部と、シリンダー部
内に配設され、ピストン部を上方へと付勢するコイルバ
ネとからなり、蓋体の開放回動時に上記コイルバネの付
勢力により蓋体を所定角度まで自動的に回動させると共
に、蓋体の閉塞回動時には該付勢力がダンパー作用を奏
するように構成した収納ケースが提供される。
【0011】更に、アーム体をエアーダンパーやオイル
ダンパーとし、少なくとも蓋体の閉塞回動時にダンパー
作用を奏するように構成することもできる。
【0012】
【作用】本発明の収納ケースは、上述したように、一方
のヒンジ体により蓋体の一端部とケース本体とを連結さ
せたまま、他方のヒンジ体によるケース本体と蓋体他端
部との連結状態を解除して蓋体を回動させることによ
り、該蓋体をその両端のいずれからも開閉することがで
きるもので、自動車のセンターコンソールボックスとし
て用いた場合、運転席,助手席側及び後部座席側からも
容易に開閉することができるものである。
【0013】この場合、本発明の収納ケースにあって
は、蓋体の開閉時にアーム体が蓋体の回動動作に追随し
て伸縮,回動すると共に、該アーム体先端部が蓋体のス
ライドガイド部に沿ってスライドし、その伸長,回動,
スライド限において、蓋体の回動限が規定され、蓋体が
必要以上に回動して閉める作業がやりにくくなるような
ことがないと共に、開口時の蓋体を一定角度に支持し、
開口状態を保持するようになっている。
【0014】このように、本発明の収納ケースによれ
ば、蓋体の回動限を規定するアーム体が伸縮自在に構成
され、蓋体の回動動作に追随して伸縮,回動,スライド
するようになっているので、リンク体を用いた場合のよ
うに蓋体を開放回動限から閉じる場合に、ロック状態に
なってしまうようなことがなく、確実かつスムーズに蓋
体を閉じることができる。
【0015】また、後述する実施例に示すように、蓋体
を回動させてケース本体を開放する際、上記アーム体は
伸長しながら回動すると共に、その先端部が蓋体に設け
られたスライドガイド部をスライドし、蓋体の開放時に
はアーム体先端部が蓋体とケース本体の軸着部近傍まで
移動した時点で蓋体の開放回動限となる。従って、蓋体
の開放時には、アーム体の先端部が蓋体とケース本体と
の軸着部近傍に位置するだけで、ほとんど邪魔になるこ
とがなく、リンク機構を用いた場合などのように、収納
物の出し入れ作業に支障を来すこともない。
【0016】従って、本発明の収納ケースは、その蓋体
を二方向に開閉することができると共に、蓋体の開閉操
作及び収納物の出し入れをスムーズに行うことができ、
自動車のセンターコンソールボックス等として好適に使
用されるものである。
【0017】また、上記実施態様にかかる収納ケースに
よれば、上記アーム体に組み込んだコイルバネの作用に
より、該アーム体が伸長するように付勢されているの
で、蓋体の開放時に一方のヒンジ体によるケース本体と
蓋体との連結状態を解除することによって、この付勢力
により自動的にアーム体が伸長して蓋体が自動的に回動
し、又は手動による回動動作を補助し、よりスムーズか
つ容易に蓋体を解放することができる。また、蓋体の閉
塞時には、上記コイルバネの付勢力によりアーム体がダ
ンパーとして作用し、蓋体がその自重により勢いよく閉
まるのを防止して、指等を挟むことのないようになって
いる。更に、アーム体としてエアーダンパーやオイルダ
ンパーを用いた場合にも同様の作用効果を得ることがで
きる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1乃至図9は、本発明の一実施例にかか
る収納ケースを示すもので、この収納ケースは、図1乃
至図4に示されているように、上端面が開放した箱形の
ケース本体1と、該ケース本体1の上端面を開閉する蓋
体2と、該蓋体2の両端部にそれぞれ取り付けられたヒ
ンジ体3,3と、ケース本体1と蓋体2との間に配設さ
れたアーム体4とを具備している。
【0019】上記ケース本体1は、図2乃至4に示され
ているように、上端面が開放した四角箱形のもので、そ
の内部一側部には、収納室5と隔離された側室6が設け
られており(図2参照)、この側室6内に後述するアー
ム体4が配設されている。
【0020】また、このケース本体1の両端外側上部に
は、それぞれ後述するヒンジ体3,3が挿入されるヒン
ジ体挿入凹部7,7が形成されている(図4,図2参
照)。そして、このヒンジ体挿入凹部7,7の両側壁に
は、それぞれ図8(A),(B)に示したように、後述
するヒンジ体3の係合軸33が挿入される軸着孔71が
形成されていると共に、この軸着孔71を囲うように略
U字状の受け突起72が突設されており、更に軸着孔7
1の上方には側壁の上端から該軸着孔71の縁部にかけ
て断面テーパー状に切り欠かれた略逆三角形状の誘導溝
73,73が形成されている。なお、図8(A)中参照
符号74は、後述するヒンジ体3の取付け片39が挿入
される凹部である。
【0021】更に、図4,図2に示されているように、
一方のヒンジ体挿入凹部7の下方には、小物入れ収納凹
部8が形成されており、この小物入れ収納凹部8には、
四角箱形の小物入れ9がフラップ状に開閉するように回
動可能に配設されている。そして、該小物入れ収納凹部
8内には、プッシュロック・プッシュオープン式のラッ
チ10が配設されており、常時はこのラッチ10に小物
入れ9下端部の係合突起9aが係合して該小物入れ9が
収納凹部8内に格納されており、小物入れ9を収納凹部
8内に押し込むように押圧することにより、係合突起9
aによりラッチ10が押圧され、該ラッチ10と係合突
起9aとの係合状態が解除されて小物入れ9が前方へと
回動して飛び出すと共に(図4参照)、この状態から小
物入れ9を再び収納凹部8内に押し込むことにより、小
物入れ9の結合突起9aでラッチ10が押圧され、係合
突起9aとラッチ10とが係合して小物入れ9が収納凹
部8内に格納保持されるようになっている。
【0022】次に、上記ケース本体1の上端面を閉塞す
る蓋体2は、図1乃至図4に示されているように、四角
板状の蓋本体21と、下端面が開口した四角箱形のカバ
ー体22とからなるもので、蓋本体21の上面を覆うよ
うにカバー体22が取り付けられており、蓋本体21と
カバー体22との間に空間部が形成されている(図4参
照)。
【0023】上記蓋本体21の上面一側縁部には、長四
角枠状のスライドガイド体23が該縁部に沿って突設さ
れており、図3に示されているように、このスライドガ
イド体23を構成する両側壁には円弧状の貫通ガイド溝
24が設けられていると共に、この貫通ガイド溝24の
中央部上縁が一部切りかかれて半円状の係止凹部25が
形成されている。更に、この蓋本体21のスライドガイ
ド体23突設部には、スライドガイド体23の中空部と
連通する貫通溝26が穿設されている(図2参照)。
【0024】そして、図2乃至図4に示されているよう
に、この蓋体2の両端部下面にはそれぞれヒンジ体3,
3が取り付けられている。このヒンジ体3,3は、図6
及び図7に示したように、四角箱形のヒンジ体本体31
と、厚肉四角板状の操作ボタン32と、2つの係合軸3
3,33とから構成されている。
【0025】上記操作ボタン32には、図7に示されて
いるように、略直角三角形状の作用穴34,34が並設
されており、ヒンジ体本体31内に前後方向(図7中で
は、左右方向)に移動可能に配設されていると共に、そ
の一部がヒンジ体本体31の前面から突出している。
【0026】また、上記係合軸33,33は、ヒンジ体
本体31内に左右方向(図7中では上下)にスライド可
能に配設された四角棒状の軸基体35,35にその基端
部が埋設されており、先端側がヒンジ体本体31の両側
部から外方へと突出している。そして、この係合軸3
3,33を支持している上記軸基体35,35には、そ
の上面中間部が切り欠かれて基端部上面に三角形状の作
用突起36,36が形成されており、この作用突起3
6,36がそれぞれ上記操作ボタン32の作用穴34,
34に挿入された状態になっていると共に、両軸基体3
5,35の基端に突設された丸棒突起37,37に巻回
されたコイルバネ38によって両軸基体35,35及び
これと一体に両係合軸33,33が互いに外側へと付勢
されている。なお、図中参照符号39は、中央に取付け
孔が穿設された取付け片であり、この取付け片39の取
付け孔を通してビスを蓋本体21に捩じ込むことにより
ヒンジ体3が蓋体2に取り付けられている(図6参
照)。
【0027】そして、このヒンジ体3は、蓋体2でケー
ス本体1を閉塞した状態において、ケース本体1のヒン
ジ体挿入凹部7内に挿入され、この場合に図7(A),
(B)に示されているように、両係合軸35,35がケ
ース本体1のヒンジ体挿入凹部7に形成された軸着孔7
1に係合して軸着されるようになっている(A図参
照)。また、この状態から操作ボタン32を押圧するこ
とにより、この操作ボタン32がヒンジ体本体31内を
後方(図7では右側)へと移動し、これにより操作ボタ
ン32の作用穴34,34のテーパー状内縁部と上記作
用突起36,36のテーパー面との相互作用によって両
軸基体35,35及びこれと一体に両係合軸33,33
がコイルバネ38の付勢力に抗して内側に移動し、係合
軸33,33が軸着孔71から抜け出て軸着状態が解除
される(B図参照)。なお、操作ボタンの押圧状態を解
除することにより、コイルバネ38の付勢力で両係合軸
33,33は互いに外側へと突出すると共に、上記作用
突起36,36のテーパー面と作用穴34,34のテー
パー状内縁部との相互作用によって操作ボタン32が前
方(図7では左側)に突出するようになっている。
【0028】このヒンジ体3,3を備えた蓋体2は、図
2及び図3に示されているように、上記ケース本体1の
側室6内に配設されたアーム体4により、ケース本体1
と連結されている。
【0029】このアーム体4は、図5に示したように、
有底筒状のシリンダー部41と、長板状の基体42の下
端部に円形ブロック状の摺動部43を形成してなるピス
トン部44とからなり、ピストン部44の摺動部43が
シリンダー部41内に摺動可能に収容されていると共
に、この摺動部43とシリンダー部41の底壁との間に
コイルバネ45が配設されてピストン部44が上方へと
付勢されている。従って、ピストン部44をコイルバネ
45の付勢力に抗して押圧することによりアーム体4を
短縮させることができる(C図参照)と共に、この押圧
力を解除することによりコイルバネ45の付勢力により
アーム体4を伸長させることができるようになってい
る。
【0030】またこの場合、ピストン部44の摺動部4
3にはその周面に互いに対向してガイド突起46,46
が突設されていると共に、シリンダー部41の周壁には
上端部から下部に至るスリット状のガイド溝47,47
が互いに対向して設けられており、このガイド溝47,
47にガイド突起46,46が挿入されてピストン部4
4にねじれ等が生じないようになっていると共に、アー
ム体4の伸長限及び短縮限が規定されている。なお、図
中参照符号41aはキャップ体、48は取付け孔、49
は取付け片、50は係止凹部である。
【0031】そして、このアーム体4は、図2及び図3
に示されているように、そのシリンダー部41の取付け
片49がケース本体1の側室6内の底壁中央部に回動可
能に軸着されて該側室6内に配設されていると共に、ピ
ストン部44の先端部が側室6から上方に突出して、上
記蓋本体21のスライドガイド体23中空部に挿入さ
れ、該先端部に設けられた取付け穴48に固定されたス
ライド軸51の両端がスライドガイド体23の貫通ガイ
ド溝24内に摺動可能に挿入されて、蓋体2と連結され
ている。
【0032】次に、本実施例の収納ケースの動作につい
て説明する。この収納ケースは、常時は蓋体2の両端部
に取り付けられた両ヒンジ体3,3の係合軸33,33
がケース本体1の軸着孔71,71内に挿入係合された
状態に係止されることにより、蓋体2の両端部がケース
本体1両端部に固定され(図7のA図参照)、これによ
りケース本体1の上端開放面が蓋体2で閉塞されている
(図4参照)。このとき、図3に示されているように、
アーム体4のピストン部44先端部に固定されたスライ
ド軸51が貫通ガイド溝24の上縁部中央に設けられた
係止凹部25に係合していると共に、蓋体2により下方
へと押圧されて、コイルバネ45(図5参照)の付勢力
に抗してアーム体4が短縮された状態となっている。
【0033】この状態から、蓋体2を開いてケース本体
1内に収納物を入れたり、内部の収納物を取り出したり
する場合は、一方のヒンジ体32の操作ボタンを押圧す
る。例えば、図3中の右側の操作ボタン32を押圧する
と、これにより図7のA図に示されているように、この
操作ボタン32がヒンジ体本体31内を後方(図7では
右側)へと移動し、これにより操作ボタン32の作用穴
34,34のテーパー状内縁部と上記作用突起36,3
6のテーパー面との相互作用によって両軸基体35,3
5及びこれと一体に両係合軸33,33がコイルバネ3
8の付勢力に抗して内側に移動し、係合軸33,33が
軸着孔71から抜け出て軸着状態が解除される。
【0034】すると、図3に示されているように、アー
ム体4がコイルバネ45(図5参照)の付勢力により伸
長して蓋体2を押し上げることにより、蓋体2が他方の
ヒンジ体3(図3では左側)のケース本体1との軸着部
を軸にして自動的に回動し、蓋体2が半開状態となる
(図3中の一点鎖線A参照)。なお、この時アーム体4
は、コイルバネ45の付勢力により伸長して蓋体2を押
し上げると共に、蓋体2の回動動作にともなってケース
本体1の底壁との軸着部を軸にして自らもスイングする
ように回動する。
【0035】次に、この状態から手動により蓋体2を更
に開放方向へと回動させる。これにより、アーム体4が
蓋体の回動動作に追随して更に回動,伸長してその伸長
限まで伸長すると、アーム体4のピストン部44先端部
のスライド軸51が貫通ガイド溝24の係止凹部25か
ら外れ、貫通ガイド溝24の下縁に当接し、更に蓋体2
が回動することにより、スライド軸51が貫通ガイド溝
24に沿って軸着部方向(図3では左側)へと移動する
と共に、アーム体4自体も更に回動し、スライド軸51
が貫通ガイド溝24の一端(図3では左端)に達した時
点でアーム体4及び蓋体2の回動限界となり、蓋体2が
約90°回動してケース本体1上端面が完全に開口する
(図3中の一点鎖線B参照)。そしてこのとき、特に図
示していないが、アーム体4のピストン部44に形成さ
れた係止凹部50が、ケース本体1の外壁内面に設けた
弾性片(図示せず)の係止突起(図示せず)と係合し、
蓋体2が約90°回動した状態でアーム体4により支持
され、ケース本体1上端面の開放状態が保持される。
【0036】この場合、図3に示されているように、蓋
体2の開放時には、アーム体4の先端部が蓋体2とケー
ス本体1との軸着部近傍に位置するだけで、ほとんど邪
魔になることがなく、アーム体にリンク機構を用いた場
合などのように、収納物の出し入れ作業に支障を来すこ
とがない。
【0037】次に、この開放状態から蓋体2を閉じる場
合には、蓋体2を手動により閉塞方向(図3中右側方
向)へと強制的に回動させる。これにより、アーム体4
の係止凹部50と、ケース本体1の外壁内面に設けた弾
性片(図示せず)の係止突起(図示せず)との係合状態
が解除され、アーム体4が内側へと回動すると共に、ア
ーム体4先端部のスライド軸51が貫通ガイド溝24に
沿って中央部へと移動して、スライド軸51が貫通ガイ
ド溝24中央上縁に設けられた係止凹部25に係合し、
図3中一点鎖線Aで示した状態となる。そして、更に蓋
体2を閉塞方向へと回動押圧することにより、アーム体
4がコイルバネ45(図5参照)の付勢力に抗して短縮
され、一方(図3中右側)のヒンジ体3がケース本体1
と係合してロックされ、蓋体2が閉じられる。
【0038】この場合、ヒンジ体3とケース本体1との
係合は次のようにして行われる。即ち、図9に示したよ
うに、まずヒンジ体3の係合軸33先端がケース本体1
のヒンジ体挿入凹部7の内側壁に形成された誘導溝73
上端に当接し(A図)、蓋体2が押圧されて下降するこ
とにより、係合軸33先端が内側へと押し込まれながら
誘導溝73内面を下方へと摺動して受け突起72の中空
部へと導かれ(B図)、係合軸33が受け突起72の内
面に当接することによりその下降運動が停止すると共
に、誘導溝73による内側への押圧状態が解除され(C
図)、ヒンジ体3内のコイルバネ38(図7参照)の付
勢力によって、係合軸33が突出し、軸着孔71内に挿
入される(D図)。これにより、ヒンジ体3とケース本
体1とが係合し、蓋体1がロックされるものである。な
お、この係合動作は、ヒンジ体3の両側の係合軸33,
33について同様に行われ、係合時には図7(A)に示
した状態となる。
【0039】このように、本実施例の収納ケースは、蓋
体2の回動限を規定するアーム体4が伸縮自在に構成さ
れ、蓋体2の回動動作に追随して伸縮,回動,スライド
するようになっているので、リンク体を用いた場合のよ
うに蓋体2を開放回動限から閉じる場合に、ロック状態
になってしまうようなことがなく、確実かつスムーズに
蓋体2を閉じることができる。また、蓋体2の閉塞時に
は、上記コイルバネ45の付勢力によりアーム体4がダ
ンパーとして作用し、蓋体2がその自重により勢いよく
閉まるのを防止することができる。
【0040】また、本考案の収納ケースは、他方(図3
中左側)のヒンジ体3の操作ボタン32を押圧して、ケ
ース本体1との係合状態を解除し、一方(図3中右側)
のヒンジ体32とケース本体1との軸着部を軸にして蓋
体2を回動させることにより、上記とは逆方向にも蓋体
2を開閉することができる。この場合、その他の操作、
及び動作は上記と同様であるので、その説明を省略す
る。
【0041】このように、本実施例の収納ケースは、二
方向から蓋体2を開閉することができ、しかも蓋体2の
開閉動作がアーム体4の作用により極めてスムーズに行
なわれ、かつ該アーム体4が収納物の出し入れの際に邪
魔になるようなこともないもので、自動車の運転席側と
助手席側又は前部座席側と後部座席側から開閉すること
が可能なセンターコンソールボックス等として好適に使
用されるものである。
【0042】なお、本発明の収納ケースは、上記実施例
に限定されるものではなく、例えば小物入れ9を省略し
たり、もう一方のヒンジ体挿入凹部7の下のスペース
(図4中参照符号60で示した部分)にも灰皿等の他の
部材を組み込んだりすることができる。
【0043】また、ヒンジ体による蓋体とケース本体と
の連結構造も種々変更することができる。例えば、図1
0に示したように、ケース本体1の上端部に蝶番状のヒ
ンジ体3aを取付けると共に、蓋体2の端部にマグネッ
ト80を取付け、このマグネット80をヒンジ体3aに
磁気着させることにより、蓋体2とケース本体1とを着
脱可能に連結し(A,B図参照)、またこのマグネット
80をヒンジ体3aに磁気着させたまま、蝶板(ヒンジ
体)3aの作用により蓋体2を回動させて該蓋体を開閉
することができるようにすることができる(C図参
照)。更に、図11に示したように、最深部が球状の空
洞部となった係止凹部81を有するヒンジ体3bをケー
ス本体1の上端部に設けると共に、蓋体2の端部に先端
部が球状の係合部となった係合突起82を突設し、この
係合突起82と係合凹部81とを係合させることによ
り、蓋体2とケース本体1とを着脱可能に連結し(A,
B図参照)、またこの係合突起82を係合凹部81に係
合させたまま、係合突起82の球状係合部と係止凹部8
1の球状空洞部との係合個所を軸にして蓋体2を回動さ
せることにより、該蓋体2を開閉することができるよう
にすることもできる(C図参照)。なお、そのほかのヒ
ンジ体構造とすることも勿論差し支えない。
【0044】更に、アーム体をエアーダンパー、オイル
ダンパー、更には単に伸縮自在な棒状物とすることもで
き、その他蓋体やケース本体の構成についても本発明の
要旨を逸脱しないかぎり、種々変更して差し支えない。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の収納ケー
スによれば、二方向から蓋体を開閉することができ、し
かも蓋体の開閉動作がアーム体の作用により極めてスム
ーズに行なわれ、かつ該アーム体が収納物の出し入れの
際に邪魔になるようなこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる収納ケースを示す一
部を切り欠いた平面図である。
【図2】同収納ケースを示す一部を切り欠いた正面図で
ある。
【図3】同収納ケースを示す一部を切り欠いた側面図で
ある。
【図4】同収納ケースを示す図1のA−A線に沿った断
面図である。
【図5】同収納ケースを構成するアーム体を示すもの
で、(A)は正面図、(B)はA図B−B線に沿った断
面図、(C)は同アームを短縮した状態を示す正面図で
ある。
【図6】同収納ケースを構成する蓋体のヒンジ体取付け
部分を示す部分斜視図である。
【図7】同収納ケースを構成するヒンジ体とケース本体
との軸着部分を示す図4のA−A線に沿った部分断面図
であり、(A)は軸着係合時、(B)は係合解除時を示
す。
【図8】同収納ケースを構成するケース本体のヒンジ体
挿入凹部を示すもので、(A)は部分正面図、(B)は
A図B−B線に沿った部分断面図である。
【図9】同収納ケースのヒンジ体とケース本体との軸着
係合部を示すもので、蓋体を閉じる際のヒンジ体とケー
ス本体との軸着係合動作を順次(A)から(D)へと説
明する説明図である。
【図10】ヒンジ体の他の例を示す概略断面図であり、
(A)(B)(C)はそれぞれ異なる状態を示す。
【図11】ヒンジ体のまた別の例を示す概略断面図であ
り、(A)(B)(C)はそれぞれ異なる状態を示す。
【図12】従来の収納ケースを示す概略図である。
【符号の説明】
1 ケース本体 2 蓋体 24 貫通ガイド溝(スライドガイド部) 3,3a,3b ヒンジ体 4 アーム体 41 シリンダー部 44 ピストン部 45 コイルバネ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端面が開放した箱形のケース本体と、 該ケース本体の上端面を開閉する蓋体と、 該蓋体の互いに対向する両端部をそれぞれ上記ケース本
    体と着脱可能かつ回動可能に連結するヒンジ体と、 基端部が上記ケース本体に回動可能に取り付けられてい
    ると共に、先端部が上記蓋体に設けたスライドガイド部
    にスライド可能に取り付けられた、伸縮可能なアーム体
    とを具備してなり、 上記ヒンジ体の一方により蓋体の一方の端部をケース本
    体と連結させたまま、他方のヒンジ体による蓋体他端部
    とケース本体との連結状態を解除して蓋体を回動させる
    ことにより、該蓋体をその両端のいずれからも開閉する
    ことができ、この場合、上記アーム体が蓋体の回動動作
    に追随して伸縮,回動すると共に、該アーム体先端部が
    蓋体のスライドガイド部に沿ってスライドし、その伸
    長,回動,スライド限において、蓋体の開方向回動限が
    規定されると共に、上記アーム体の先端部が上記スライ
    ドガイド部の蓋体回動軸側スライド限に移動した状態
    で、該蓋体の開口状態を保持するように構成したことを
    特徴とする収納ケース。
  2. 【請求項2】 アーム体が、筒状のシリンダー部と、該
    シリンダー部内を摺動する棒状のピストン部と、シリン
    ダー部内に配設され、ピストン部を上方へと付勢するコ
    イルバネとからなり、蓋体の開放回動時に上記コイルバ
    ネの付勢力により該蓋体を所定角度まで自動的に回動さ
    せると共に、蓋体の閉塞回動時には該付勢力がダンパー
    作用を奏するように構成した請求項1記載の収納ケー
    ス。
  3. 【請求項3】 アーム体がエアーダンパーであり、少な
    くとも蓋体の閉塞回動時にダンパー作用を奏するように
    構成したことを特徴とする請求項1記載の収容ケース。
  4. 【請求項4】 アーム体がオイルダンパーであり、少な
    くとも蓋体の閉塞回動時にダンパー作用を奏するように
    構成したことを特徴とする請求項1記載の収容ケース。
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