JP2622184B2 - 肉加工食品 - Google Patents

肉加工食品

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は大豆蛋白フィルムで包まれたハム、焼豚、ベ
ーコン等の肉加工食品或いは更にネットで被覆された肉
加工食品に関する。
(従来技術) 一般に、肉加工食品は、原料肉を塩漬し必要に応じプ
ラスティックフィルム、コラーゲンフィルム等のケーシ
ングで包み加熱して得られるが、焼豚、ベーコン、ハム
(手作りハム等)のブロック肉を用いる比較的高級な肉
加工食品はケーシングで包まれていないものが多い。
これらの無ケーシング肉加工食品は、製造工程におい
て加熱されると肉汁脂が溶出し歩留りが低下したり、保
存中表面が乾燥して光沢が変化する等の欠点を有する。
特に、肉汁脂の溶出が多いベーコン、焼豚等は加熱工程
でプラスティックフィルムで一旦包装し、冷却後該フィ
ルムを剥がして製品とする方法もあるが、これらの方法
は手間がかかるばかりでなく、加工肉表面が乾燥し光沢
が変化する欠点を有する。
又、ハムに関しては糸を巻いてネット状に包装した
り、ミートネットで被覆する等して手作り感や高級感を
持たせたものがあるが、製造工程において加熱される等
してネットが肉に食い込んで接合しネットを剥がすと肉
が一緒に付着して剥がれる欠点を有する。
又、以上の無ケーシング肉加工食品の他に、コラーゲ
ンフィルムで包まれているものもあるが、肉加工食品の
表面の色調が中の肉のそれと異なったり、噛み切るとき
の食感が中の肉のそれと異なったり、又、加熱収縮性が
あるので凹凸のある肉表面に密着し難く間隙ができる欠
点を有する。
又、市販又は公知のコラーゲンフィルムには着色され
たものもない。
(解決しようとする問題点) そこで、本発明者等はかかる欠点を解消すべく鋭意研
究した。
(問題を解決する為の手段) この結果、大豆蛋白フィルムはコラーゲンフィルムの
欠点(加熱収縮性等)がないばかりか、コラーゲンフィ
ルムにはないヒートシール性(加熱溶着性)を有するの
で、コラーゲンフィルムでは不可能な袋状、筒状に成形
できるので、食肉を被覆したり、袋状膜に充填したり、
要すれば更にネットで被覆して肉加工食品を製造すれば
前記問題が解決できる知見を得て本発明を完成するに到
った。
即ち、本発明は、食肉を大豆蛋白フィルムで包むか
或いは大豆蛋白フィルムの袋に充填して加熱した肉加工
食品、食肉を大豆蛋白フィルムで包むか或いは大豆蛋
白フィルムの袋に充填し、更にネットで被覆し加熱した
肉加工食品である。
本発明の食肉は牛肉、豚肉、馬肉、鶏肉、羊肉等の鳥
獣肉を塩漬したものが適当である。
本発明の大豆蛋白フィルムは大豆蛋白を主原料とする
大豆蛋白フィルムを用いることができる。
本発明に用いる大豆蛋白フィルムは後述の方法で製造
することができる。
本発明に用いる大豆蛋白フィルムは酸性、中性、アル
カリ性のものを用いることができるが、それぞれ透明
度、色調、膨潤度、風味が異なり好ましくは中性又は酸
性のものが好ましい。
大豆蛋白フィルムのpHが中性である場合、大豆蛋白フ
ィルムが透明となり、中の肉質が見えるので自然な肉加
工食品とすることができる。
大豆蛋白フィルムのpHが酸性(通常pH4.6〜6.0、好ま
しくはpH5,0〜5.4)の場合、透明度は落ちるが、膨潤度
が下がる。即ち湿潤状態で加熱した場合膨潤しにくくな
り肉加工食品の包袋に適当である。
大豆蛋白フィルムがアルカリ性になると風味が悪くな
るのであまり好ましくない。
本発明に用いる大豆蛋白フィルムは着色、特にスモー
ク色に着色されていると肉加工食品の製造工程において
くんえん工程が省略できる等好ましい。着色は好みの色
を付けることができる。公知のコラーゲンフィルムで着
色されたものは見当たらない。
本発明の大豆蛋白フィルムは肉加工食品への利用に際
して作業適性、光沢性、肉との接着性、加熱耐
性を有し、加工肉との違和感がない等の点で適当であ
る。特に、コラーゲンフィルムにはないヒートシール性
(加熱溶着性)を有するで後述するように筒状や袋状に
加工し易く、包装或いは充填後もヒートシールすること
ができる。又、コラーゲンフィルムのような加熱収縮性
がないので肉に密着させることができる。
本発明の大豆蛋白フィルムは、以下に詳しく説明する
ように、分離大豆蛋白及び可塑剤を必須の製膜原料とし
て、これを脱泡して製膜するか、或いは、脱泡後棒状に
成形し膜状に削る等して得ることができる。
大豆蛋白フィルムの原料は分離大豆蛋白だけでなく大
豆蛋白以外の油糧種子蛋白、魚介肉、鳥獣肉等の熱凝固
性蛋白の内水抽出等した所謂水溶性の蛋白を大豆蛋白と
組み合わせたて用いることができ、特に、カゼインと組
み合わせると透明度を増すことが容易である。又、油脂
の含量は少ないほうが透明度が増す傾向にある。
可塑剤は大豆蛋白フィルムが乾燥状態でも柔軟性を有
する為に必要で、湿潤剤や乳化剤等公知のものを用いる
ことができる。
脱泡は光散乱物の原因である気泡を除去して透明度を
上げることができる。脱泡の程度にもよるが透明度を10
倍以上に上げることもできる。脱泡は真空装置等の公知
の脱泡手段を用いることができる。
又、脱泡後ある程度残存する含有気泡を細かく均一化
して透明な大豆蛋白フィルムを得る方法として例えば特
願平1−85898(特開平2−265444)に記載のような方
法もある。
製膜前の製膜原料のpHが中性であれば、視覚的に透明
な大豆蛋白フィルムを得ることができる。
本発明の透明な大豆蛋白フィルムの透明性の程度は、
好ましくは、60μの厚さにしたときの湿潤状態での可視
光線の透過率が約75%以上(より好ましくは80%以上)
のものが適当である。この程度の透明度がある肉質が見
え肉加工食品を自然なものにすることができる。
一方、製膜前の製膜原料のpHが酸性であれば透明度は
落ちる(通常50%以上)が膨潤度の低い大豆蛋白フィル
ムを得ることができる。膨潤度が低いと肉加工食品を締
まったものにすることができ好適である。
尚、製膜前の製膜原料のpHがアルカリ性でも大豆蛋白
フィルムを得ることはできるが風味が良くないので好ま
しくない。
いずれのpH(通常pH4.5〜pH10程度)の大豆蛋白フィ
ルムも着色することができる。公知のコラーゲンフィル
ムで着色されたものは知られていない。
着色は大豆蛋白フィルム製造時に適当な着色剤を用い
ることができる。特にスモーク色は肉加工食品用に好適
である。
スモーク色に着色されたものは肉加工工程においてく
んえん処理工程を省略できたり、くんえん工程前の乾燥
時間を短縮できる等のメリットがある。
又、本発明に用いる大豆蛋白フィルムはコラーゲンフ
ィルムと異なり、ヒートシール性を有するので筒状、袋
状等に容易に成形・加工でき、肉等を充填した後ヒート
シールして閉じることが出来る。
なお、コラーゲンフィルムは加熱収縮性を有している
ので、凹凸のある肉では加熱後空隙が生じたり、歯ざわ
りや歯ぎれが肉のそと異なる為違和感が残る等の欠点を
有し好ましくない。
又、コラーゲンフィルムはヒートシール性(熱溶着
性)がないので大豆蛋白フィルムのような筒状、袋状等
のものは容易にできない。
又、ハム等のネット被覆食品に用いるネットとして
は、糸(紡績糸等)で食肉を巻いたネット状のもの、公
知のミートネット等ファイブラスケーシング以外のもの
でネット状に間隙のある被覆物を利用することができ
る。
本発明の食肉を大豆蛋白フィルムで包む態様は食肉と
フィルムが密着して食肉全体を包むことが適当である。
又、部分的(例えば、肉の脂部分だけ)に包んでもよい
が、包まれていない部分の色調が変化する等してあまり
好ましくない。
又、筒状、袋状の大豆蛋白フィルムに肉を充填しても
よい。
本発明の加熱は通常肉加工食品を製造する過程で要す
る加熱(例えば乾燥、蒸煮、くんえん、焼成等)の程度
でよい。
本発明の肉加工食品の製造例を次に示す。
(a)焼豚やベーコン等の肉加工食品の場合。
原料肉をカットする等して成形し、ピックル液をイン
ジェクションし、マッサージし、大豆蛋白フィルムで包
み、乾燥(通常50℃〜70℃、20分〜30分)、蒸煮(通常
70℃〜90℃、90分〜180分)、焼成(通常120℃〜140
℃、20分〜60分)、冷却して得ることができる。
又、大豆蛋白フィルムで包む代わりに大豆蛋白フィル
ムを筒状又は袋状にヒートシル等して成形し、これに肉
等の原料を充填し、そのまま大豆蛋白フィルムを重ね合
わせるか或いはヒートシールして閉じ同様に処理して肉
加工食品を得ることができる。
(b)ハム等のネット被覆食品の場合。
前記と同様、大豆蛋白フィルムで包むか袋状大豆蛋白
フィルムに急転した後、ネットがけし、乾燥(通常50℃
〜70℃、20分〜40分)し、くんえん(通常50℃〜70℃、
30分〜60分)、蒸煮(通常70℃〜90℃、120分〜180
分)、冷却して得ることができる。
(c)ネットなしハム等の場合。
ネットがけしない以外は前記(b)と同様にして得る
ことができる。
以下実施例により本発明の実施態様を説明する。
実施例1 (透明性大豆蛋白フィルムの製造) 粉末状大豆蛋白〔「フジプロ−R」不二製油(株)
製)100重量部(以下部)、湿潤剤40部、乳化剤2部、
水560部をサイレントカッターを用いて均質化し、60mmH
g下の真空下で脱泡(含気率0.3容量%)しインラインミ
キサー((株)エバラ制作所製)で回転数10000RPMの撹
拌を行い、残存気泡を完全に微細化し、常圧下では残存
気泡がほとんど観察されない大豆蛋白溶液を得た。pHは
7であった。
得られた溶液を直ちにテフロン(商品名)コーティン
グした無端ベルト上に、厚さ0.5mmとなるように展延
し、2分間常温部を通過後加熱部に入れ遠赤外線照射30
秒、熱風乾燥(105℃×3分)して、皮膜中の水分が約1
0%になるようにし、剥離、巻き取りを行い大豆蛋白フ
ィルムを得た。厚さ64μ、湿潤透明度87%の透明なフィ
ルムであった。
但し、透明度は、可視光線の大豆蛋白シート透過量を
空気のそれで除した百分率である。
(ハムの製造) 原料肉(豚ロース肉)100重量部に対し、後記配合の
ピックル液30部をインジェクションし、マッサージャー
で正転10分、逆転10分、休止2分し、前記透明大豆蛋白
フィルムで包み込んだ後、市販ミートネットで包み、乾
燥(50℃で20分)し、更に乾燥(55℃で20分)し、くん
えん(65℃で40分)し、蒸煮(75℃で120分)し、冷却
してネット被覆ロースハムを得た。
(ピックル液の配合) 分離大豆蛋白「ニューフジプロ−V」 4.2 食塩 7 亜硝酸ナトリウム 0.043 L−アスコルビン酸ナトリウム 0.13 リン酸塩 1.3 調味料 9.26 着色料 0.1 水 77.0 後記比較例1のネット被覆ロースハムと比較すると、
ハムとネットとの剥離性に優れ、比較例1のロースハ
ムがネットを剥がすときに肉がネットに付着しながら一
緒に剥がれたのに、実施例1のロースハムはネットへの
肉に付着なしにネットを剥がすことができた。又、ハ
ム歩留りがよく、比較例1のハム歩留りが90.3%であっ
たのに、実施例1のハムは歩留り94.2%であった。又、
ハムの表面の光沢がよく、製造直後の光沢は両者共良
好なものであった。しかも、保存日数が経過するとと
もに比較例1のハムの表面が乾燥して光沢がなくなった
のに比べ、実施例1のハムは表面の光沢がなくなること
はなかった。又、実施例1のハムは肉質が透けて見え
るのでなんの違和感もなかった。又、スライスして食
したが透明蛋白フィルムは肉に密着し食感的違和感がな
かった。
比較例1 透明可食性大豆蛋白フィルムで包まれない以外は実施
例1と同様にしてネット被覆ロースハムを得た。
実施例2 原料肉(豚もも肉)100部に後記ピックル液を30部イ
ンジェクションし、実施例1と同様にマッサージした
後、粉末醤油1.5重量部を用いて外染し、実施例1と同
様にして得た透明大豆蛋白フィルムで包み、乾燥(80で
40分)、蒸煮(75℃で120分)し、焼成(120℃で40分)
して焼豚を得た。
(ピックル液の配合) 分離大豆蛋白「ニューフジプロ−V」 5 ラクトアルブミン 4 乾燥卵白 3.5 食塩 2.8 亜硝酸ナトリウム 0.05 L−アスコルビン酸ナトリウム 0.25 リン酸塩 1.2 調味料 12.55 着色料 0.125 水 69.5 後記比較例2の焼豚と比較すると、歩留りがよく、
比較例2の焼豚の歩留りが85.0%であったのに、実施例
2の焼豚は歩留り89.21%であった。又、焼豚の表面
の光沢がよく、製造直後の光沢は両者共良好なものであ
った。しかも、保存日数が経過するともに比較2の焼
豚の表面が乾燥して光沢がなくなったのに比べ、実施例
2の焼豚は表面の光沢がなくなることはなかった。又、
実施例2の焼豚は肉質が透けて見えるのでなんの違和
感もなかった。又、スライスして食したが透明蛋白フ
ィルムの食感的違和感がなかった。
比較例2 透明大豆蛋白フィルムで包まない以外は実施例2と同
様にして焼豚を得た。
実施例3 原料バラ肉100重量部に対し、後記ピックル液30重量
部をインジェクションし、実施例1と同様にマッサージ
し、実施例1と同様にして得た透明大豆蛋白フィルムで
包み、ベーコン型リテーナーに充填し、乾燥(45℃で15
分)、くんえん(65℃で40分)、蒸煮(75℃で120分)
し、冷却し、リテーナー脱却、スライスし、2次包装し
てベーコンを得た。
(ピックル液の配合) 分離大豆蛋白「ニューフジプロ−V」 4 乾燥卵白 2 食塩 8 亜硝酸ナトリウム 0.04 L−アスコルビン酸ナトリウム 0.3 リン酸塩 0.3 調味料 5.35 水 80.05 後記比較例3のベーコンと比較すると、歩留りがよ
く、比較例3のベーコンの歩留りが83.2%であったの
に、実施例2のベーコンの歩留りは88.3%であった。
又、,豚の表面の光沢がよく、製造直後の光沢は両者
共良好なものであった。又、実施例3のベーコンは肉
質が透けて見えるのでなんの違和感もなかった。又、
スライスして食したが透明大豆蛋白フィルムの食感的違
和感がなかった。
比較例3 透明大豆蛋白フィルムで包まない以外は実施例3と同
様にしてベーコンを得た。
比較例4 透明大豆蛋白フィルムの代わりにセロハンフィルムを
用いて実施例3と同様にして加熱後、セロハンフィルム
を剥離してからスライスしてベーコンを得た。実施例3
のベーコンの製造に比べ、わざわざセロハンフィルムを
剥離することは工程の増加と労力を要した。
実施例4 実施例3と同様にしてベーコンを製造するに際し、リ
テーナーを凹凸のあるものに代えて、実施例1同様にし
て得た透明大豆蛋白フィルム及び市販コラーゲンフィル
ムで包みベーコンを製造した。
透明大豆蛋白フィルムで被覆したベーコンは全体に透
明大豆蛋白フィルムが密着したのに比べ、コラーゲンフ
ィルムで被覆したベーコンは凹部にはコラーゲンフィル
ムが密着せず空隙ができたままであった。
これは、透明大豆蛋白フィルムが湿潤状態で加熱され
肉と一緒に膨潤し、冷却とともに肉とともに収縮したの
に比較して、コラーゲンフィルムは加熱凝縮性があるの
で加熱により凝縮し、冷却により更に縮んだ為である。
実施例5 配合 フジプロニューR*1 100重量部 グリセリン 20重量部 D−ソルビット 20重量部 水 500重量部 OCブラウンNo.51*2 5重量部 *1・・不二製油(株)製の分離大豆蛋白。
*2・・大阪化学合金(株)製のスモーク色素 前記配合原料を720mmHgにてステファンカッターを用
いて分散・溶解し、塩酸でpHを5.3に調節し、実施例1
と同様にして製膜し、スモーク色の付いた膜厚70μm、
水分13%の大豆蛋白フィルムを得た。
又、このフィルムは酸性であるので水で湿らせた場合
の膨潤度が5%と比較的低いものであった。
(ハムの製造) 前記スモーク色の付いた大豆蛋白フィルムを用いて、
実施例1と同様にしてハムを製造したが、実施例1のく
んえん工程が省略でき、且つくんえん工程前の乾燥工程
時間も短くできた。
次いで得られたハムをくんえん工程を施したハムと比
較すると、外観は均一なスモーク色がついておりむしろ
若干色むらのある従来のスモーク工程を経たものより良
く、風味も差は認められなかった。
(ベーコンの製造) 前記スモーク色の付いた大豆蛋白フィルムを用いて、
実施例3と同様にしてベーコンを製造したが、実施例3
のくんえん工程が省略でき、且つくんえん工程前の乾燥
工程時間も短くできた。
次いで得られたハムをくんえん工程を施したベーコン
と比較すると、外観は均一なスモーク色がついておりむ
しろ若干色むらのある従来のスモーク工程を経たものよ
り良く、風味も差は認められなかった。
比較例5 実施例1や実施例5と同様にして得た大豆蛋白フィル
ムと市販コラーゲンフィルムのヒートシート性を調べ
た。
まず、試験フィルムを180℃で0.6秒加熱し、2.5秒冷
却するとインパルス式シールを行った後、これをひき剥
がすに要する力(g/cm)を測定した。結果を次表に示
す。
即ち、大豆蛋白フィルムがヒートシール性があるのに
比べコラーゲンフィルムはヒートシール性がなかった。
従って、次の実施例6に示すようにヒートシールして
筒状や袋状に成形することがコラーゲンフィルムには出
来ないが大豆蛋白フィルムには可能である。
実施例6 実施例5と同様にして大豆蛋白フィルムを連続的に巾
350mm、長さ300mmに巻き取り、フィードローラーにて巻
き出しつつ連続的に折径170mmになるように筒状に折り
込み、重ね会った10mmの部分をヒートシールして熱溶着
し、封筒張りされた連続的な筒状物を得た。これを断続
的に一定の長さ送りつつ、円弧状に曲がった巾10mmのヒ
ートシールバーにて250mm間隔で横シールした。これを
袋状に切断して丸底の大豆蛋白フィルム製の袋を得た。
(ハムの製造) この袋を用いて実施例5と同様にしてハムを製造し
た。
実施例5のハムに比べ大豆蛋白フィルムの重なり部分
が少ないので仕上がりも美しく、食感的にも優れたハム
が得られた。
実施例7 OCブラウンNo.51を除く他は実施例5と同様にして大
豆蛋白フィルムイを得た。
透明度は64%と実施例1と大豆蛋白フィルムに比べ低
下したが、膨潤度は実施例1の大豆蛋白フィルムが15%
とやや高いのに比べ、本実施例の大豆蛋白フィルムは5
%と低いものであった。
実施例1と同様にしてハムを製造した。
実施例1のハムに比べ中の肉質が白っぽくなった他は
歩留り等の効果は実施例1と同様であった。
(効果) 以上説明したように、本発明により、歩留りのよ
い、肉と大豆蛋白フィルムとの間の間隙がなく密着し
た、肉質が生かされた肉加工食品が可能になったもので
ある。又、表面の光沢がよく、内部の肉が透けて見
えるのでなんの違和感もなく、スライスして食して何
ら違和感がなく、従来のようなプラスティックフィル
ムによる場合の剥離工程が不要となり、流通保存時に
も肉加工食品の表面が乾燥して光沢がなくなることがな
く、ネットがけが容易で、肉とネット等の剥離性も
よい肉加工食品が可能になったものである。更に、従
来コラーゲンフィルムにはなかったスモーク色等の種々
の着色が容易になったので、くんえん工程が不要になっ
たり、カラフルなハム等の肉加工食品が可能になり、
コラーゲンフィルムにはないヒートシール性が本発明の
大豆蛋白フィルムにはあるため袋状等の成形が可能であ
り、コラーゲンフィルムのように重ね合わせて包む必要
もなくケーシングが簡単になったものである。特に、
コラーゲンフィルムが肉加工食品製造工程において加熱
を受けると収縮して凹凸のある肉原料に間隙を生ずるの
に比較して大豆蛋白フィルムはむしろ肉とともに湿潤状
態で膨潤してフィットし、コラーゲンフィルムより食
感的にソフトであるので肉加工食品を食したとき違和感
がなく、着色と同様着味、着香等が容易である効果の
あるものである。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】食肉を大豆蛋白フィルムで包むか或いは大
    豆蛋白フィルムの袋に充填して加熱した肉加工食品。
  2. 【請求項2】食肉を大豆蛋白フィルムで包むか或いは大
    豆蛋白フィルムの袋に充填し、更にネットで被覆し加熱
    した請求項1記載の肉加工食品。
  3. 【請求項3】大豆蛋白フィルムのpHが中性である請求項
    1又は2記載の肉加工食品。
  4. 【請求項4】大豆蛋白フィルムが透明である請求項1、
    2又は3記載の肉加工食品。
  5. 【請求項5】大豆蛋白フィルムのpHが酸性である請求項
    1又は2記載の肉加工食品。
  6. 【請求項6】大豆蛋白フィルムが着色されている請求項
    1、2、3又は5記載の肉加工食品。
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