JP2618721B2 - エンジン用制振性樹脂成形品 - Google Patents
エンジン用制振性樹脂成形品Info
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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- F16F1/36—Springs made of rubber or other material having high internal friction, e.g. thermoplastic elastomers
- F16F1/3605—Springs made of rubber or other material having high internal friction, e.g. thermoplastic elastomers characterised by their material
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L77/00—Compositions of polyamides obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02F—CYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,シリンダヘッドカバー,ギヤケースなどに
用いる制振性に優れたエンジン用樹脂成形品に関する。
用いる制振性に優れたエンジン用樹脂成形品に関する。
近年自動車に関しては,燃費向上という社会的要請に
応えて,その構成部品を金属からプラスチックに替える
ことにつき,研究がなされ,また実用化も進んでいる。
応えて,その構成部品を金属からプラスチックに替える
ことにつき,研究がなされ,また実用化も進んでいる。
ナイロン樹脂材料は,金属材料に比較してその製品が
軽量であり,かつ,制振性,剛性,耐熱性,耐油性等の
点において各種の優れた性能を備えている。
軽量であり,かつ,制振性,剛性,耐熱性,耐油性等の
点において各種の優れた性能を備えている。
そのため,近年,軽量化の騒音低減を目的として,自
動車用部品,特に,シリンダヘッドカバー,ギヤケース
など,エンジン或いはエンジン周辺機器に機械的に取り
付ける制振性材料として用いられている。
動車用部品,特に,シリンダヘッドカバー,ギヤケース
など,エンジン或いはエンジン周辺機器に機械的に取り
付ける制振性材料として用いられている。
一般に樹脂材料は,金属材料に比較すると,その部品
の制振性性能は優れている。しかし,騒音低減効果から
みると,固体伝搬音すなわち,その部品自体の振動に基
づく音は低減するものの,比重が小さいことに基づく,
空気透過音は増加する。したがって材料の変換による有
効な騒音低減効果を得るためには,空気透過音の増加を
上回る固体伝搬音の低減が要求されることになる。即
ち,言い換えれば,高い制振性能が要求される。
の制振性性能は優れている。しかし,騒音低減効果から
みると,固体伝搬音すなわち,その部品自体の振動に基
づく音は低減するものの,比重が小さいことに基づく,
空気透過音は増加する。したがって材料の変換による有
効な騒音低減効果を得るためには,空気透過音の増加を
上回る固体伝搬音の低減が要求されることになる。即
ち,言い換えれば,高い制振性能が要求される。
そして,一般に樹脂材料は粘弾性的性質を強く保有
し,制振性能は主として高分子材料のガラス転移に基づ
く力学分散の損失正接(tanδ)の極大温度前後におい
て最も高くなる。そして,通常その温度は示差走査熱量
測定(DSC)で観察されるガラス転移温度(Tg)より10
゜〜30℃高い領域に存在する。
し,制振性能は主として高分子材料のガラス転移に基づ
く力学分散の損失正接(tanδ)の極大温度前後におい
て最も高くなる。そして,通常その温度は示差走査熱量
測定(DSC)で観察されるガラス転移温度(Tg)より10
゜〜30℃高い領域に存在する。
例えば,ナイロン6,ナイロン66,ナイロン12,ナイロン
11,ナイロン610等の直鎖脂肪族系ナイロンはTgが40゜〜
60℃前後で,制振性能は60゜〜80℃付近で極大となる。
11,ナイロン610等の直鎖脂肪族系ナイロンはTgが40゜〜
60℃前後で,制振性能は60゜〜80℃付近で極大となる。
またその他のナイロン樹脂として,分子鎖中に芳香環
を有する結晶性のメタキシリレンジアミン系樹脂(MXD
ナイロン),ジアミンの一種又はそれ以上とジカルボン
酸(テレフタル酸,イソフタル酸等)の一種又はそれ以
上との共重合体である非結晶性ナイロン等の芳香族系ナ
イロンは,Tgが120℃であり制振性能が極大となるのは13
0℃以上の高温領域である。
を有する結晶性のメタキシリレンジアミン系樹脂(MXD
ナイロン),ジアミンの一種又はそれ以上とジカルボン
酸(テレフタル酸,イソフタル酸等)の一種又はそれ以
上との共重合体である非結晶性ナイロン等の芳香族系ナ
イロンは,Tgが120℃であり制振性能が極大となるのは13
0℃以上の高温領域である。
一方,自動車においては,前記軽量化と共に乗心地の
向上も要望が高まっている。そして,乗心地向上の1つ
に振動騒音の低減がある。この振動騒音は,エンジンの
振動に基づく周辺機器の振動,及び該周辺機器にボル
ト,ナット,ビス等により機械的に取付けた各種の樹脂
成形品(詳細は後記参照)においても生ずる。
向上も要望が高まっている。そして,乗心地向上の1つ
に振動騒音の低減がある。この振動騒音は,エンジンの
振動に基づく周辺機器の振動,及び該周辺機器にボル
ト,ナット,ビス等により機械的に取付けた各種の樹脂
成形品(詳細は後記参照)においても生ずる。
また,これらの樹脂成形品は,その配置場所がエンジ
ン近くであるため,主として80〜120℃に加熱されるが
特に常用温度域は80〜100℃である。そのため,特に,80
〜100℃の温度範囲において,特に優れた制振性を有す
ることが要求される。
ン近くであるため,主として80〜120℃に加熱されるが
特に常用温度域は80〜100℃である。そのため,特に,80
〜100℃の温度範囲において,特に優れた制振性を有す
ることが要求される。
本発明は,かかる従来の問題点に鑑み,上記80〜100
℃の温度範囲において特に優れた制振性能を有する,エ
ンジン用制振性樹脂成形品を提供しようとするものであ
る。
℃の温度範囲において特に優れた制振性能を有する,エ
ンジン用制振性樹脂成形品を提供しようとするものであ
る。
本発明は,エンジン及びその周辺機器に機械的に取り
付ける制振性の樹脂成形品であって, 該樹脂成形品は, (A) ナイロン6樹脂が40〜70重量%と, (B) キシリレンジアミン系ナイロン樹脂が5〜50重
量%と, (C) ナイロン66樹脂が5〜50重量%とからなるナイ
ロン混合物100重量部に対し, (D) 無機充填材10〜150重量部を配合してなり, また,80℃における損失係数が0.089以上でかつ100℃
における損失係数が0.070以上であることを特徴とする
エンジン用制振性樹脂成形品にある。
付ける制振性の樹脂成形品であって, 該樹脂成形品は, (A) ナイロン6樹脂が40〜70重量%と, (B) キシリレンジアミン系ナイロン樹脂が5〜50重
量%と, (C) ナイロン66樹脂が5〜50重量%とからなるナイ
ロン混合物100重量部に対し, (D) 無機充填材10〜150重量部を配合してなり, また,80℃における損失係数が0.089以上でかつ100℃
における損失係数が0.070以上であることを特徴とする
エンジン用制振性樹脂成形品にある。
本発明において上記(A)のナイロン6樹脂は,カプ
ロラクタム単位を90モル%以上有するポリアミド類であ
って,他のコモノマー成分,例えばω−ラウロラクタム
等を含有していてもよい。分子量,粘度は特に制限され
ず,通常の成形条件で成形可能な分子量範囲にあるもの
が好ましい。
ロラクタム単位を90モル%以上有するポリアミド類であ
って,他のコモノマー成分,例えばω−ラウロラクタム
等を含有していてもよい。分子量,粘度は特に制限され
ず,通常の成形条件で成形可能な分子量範囲にあるもの
が好ましい。
上記(B)のキシリレンジアミン系ナイロン樹脂は,
キシリレンジアミンと脂肪族直鎖2塩基酸とから構成さ
れる結晶性のナイロン樹脂である。そして,このキシリ
レンジアミンはメタキシリレンジアミン,パラキシリレ
ンジアミン或いはこれらの混合物である。上記の脂肪族
直鎖2塩基酸の例としては,アジピン酸,セバシン酸,
スベリン酸,アゼライン酸,ドデカン二酸などを挙げる
ことができる。
キシリレンジアミンと脂肪族直鎖2塩基酸とから構成さ
れる結晶性のナイロン樹脂である。そして,このキシリ
レンジアミンはメタキシリレンジアミン,パラキシリレ
ンジアミン或いはこれらの混合物である。上記の脂肪族
直鎖2塩基酸の例としては,アジピン酸,セバシン酸,
スベリン酸,アゼライン酸,ドデカン二酸などを挙げる
ことができる。
この樹脂としては,特に,メタキシリレンジアミンと
アジピン酸塩とを主要構成成分とするナイロンMXD6が好
ましい。
アジピン酸塩とを主要構成成分とするナイロンMXD6が好
ましい。
上記(C)のナイロン66樹脂は,ヘキサメチレンアジ
パミド単位を90モル%以上有するポリアミド類であっ
て,他のコモノマー成分,例えばω−ラウロラクタム等
を含有していてもよい。分子量,粘度は特に制限され
ず,通常の成形条件で成形可能な分子量範囲にあるもの
が好ましい。
パミド単位を90モル%以上有するポリアミド類であっ
て,他のコモノマー成分,例えばω−ラウロラクタム等
を含有していてもよい。分子量,粘度は特に制限され
ず,通常の成形条件で成形可能な分子量範囲にあるもの
が好ましい。
次に,前記ナイロン6樹脂は,樹脂成形品を構成する
ナイロン混合物中に,40〜70重量%含有されている。40
重量%未満では,制振性能の改良が80℃〜100℃にわた
ってバランス良く行われない。一方70重量%を越えると
制振性能はほとんど改良されない。
ナイロン混合物中に,40〜70重量%含有されている。40
重量%未満では,制振性能の改良が80℃〜100℃にわた
ってバランス良く行われない。一方70重量%を越えると
制振性能はほとんど改良されない。
また,キシリレンジアミン系ナイロン樹脂は5〜50重
量%である。5重量%未満では,制振性能の改良が不充
分である。一方50重量%を越えると80℃〜100℃の制振
性能の改良がなされない。
量%である。5重量%未満では,制振性能の改良が不充
分である。一方50重量%を越えると80℃〜100℃の制振
性能の改良がなされない。
また,ナイロン66樹脂は5〜50重量%である。5重量
%未満では制振性能の改良が不充分である。一方50重量
%を越えると同様に制振性能の改良が不充分である。
%未満では制振性能の改良が不充分である。一方50重量
%を越えると同様に制振性能の改良が不充分である。
また,本発明の樹脂成形品においては,上記ナイロン
混合物100重量部に対して,(D)成分として無機充填
材10〜150重量部を配合する。これにより,樹脂成形品
の機械的強度を向上させることができる。
混合物100重量部に対して,(D)成分として無機充填
材10〜150重量部を配合する。これにより,樹脂成形品
の機械的強度を向上させることができる。
無機充填材が10重量部未満では配合による効果が低
く,一方150重量部を越えると成形性が悪くなったり,
成形品表面の光沢が低下するからである。
く,一方150重量部を越えると成形性が悪くなったり,
成形品表面の光沢が低下するからである。
上記(D)の無機充填材としては,ガラス繊維,マイ
カ,タルク,ワラストナイト,硫酸バリウム,クレー,
炭酸カルシウム,炭素繊維,炭化ケイ素繊維,チタン酸
カリウイスカー,硫酸カルシウムウイスカー等を用い
る。
カ,タルク,ワラストナイト,硫酸バリウム,クレー,
炭酸カルシウム,炭素繊維,炭化ケイ素繊維,チタン酸
カリウイスカー,硫酸カルシウムウイスカー等を用い
る。
このうち特にガラス繊維,またはガラス繊維とマイカ
との併用が極めて補強効果が大きく,本発明の樹脂成形
品に最も適している。
との併用が極めて補強効果が大きく,本発明の樹脂成形
品に最も適している。
ここにいうガラス繊維は,通常のガラス繊維強化樹脂
に使用されるものであり,その形状に特に制限はなく,
ガラスロービング等の長繊維,チヨツプドストランド,
ミルドフアイバー等の短繊維等,任意のものが使用でき
る。また,このガラス繊維は,シランカップリング剤,
チタネートカップリング剤等で表面処理されたものが特
に好ましい。
に使用されるものであり,その形状に特に制限はなく,
ガラスロービング等の長繊維,チヨツプドストランド,
ミルドフアイバー等の短繊維等,任意のものが使用でき
る。また,このガラス繊維は,シランカップリング剤,
チタネートカップリング剤等で表面処理されたものが特
に好ましい。
本発明において上記原料の混合に当たっては,例え
ば,上記(A),(B),(C)の各成分のペレット,
粉末などを所定の割合にてタンブラー式ブレンダー,ヘ
ンシエルミキサー,リボンミキサー等で混合し,ナイロ
ン混合物とする。
ば,上記(A),(B),(C)の各成分のペレット,
粉末などを所定の割合にてタンブラー式ブレンダー,ヘ
ンシエルミキサー,リボンミキサー等で混合し,ナイロ
ン混合物とする。
次に,上記ナイロン混合物と無機充填材とを混合する
に当たっては,例えば一軸押出機,二軸押出機,ニーダ
ー,バンバリミキサー等の通常の混練機を用いて溶融混
練する。また,上記(A),(B),(C)の各樹脂配
合成分のうちの1種類または2種類をペレット或いは粉
末の状態で,或いは溶融した状態で,混合の途中で供給
してもよい。その他の種々の混合法を用いることも可能
である。
に当たっては,例えば一軸押出機,二軸押出機,ニーダ
ー,バンバリミキサー等の通常の混練機を用いて溶融混
練する。また,上記(A),(B),(C)の各樹脂配
合成分のうちの1種類または2種類をペレット或いは粉
末の状態で,或いは溶融した状態で,混合の途中で供給
してもよい。その他の種々の混合法を用いることも可能
である。
本発明においては,樹脂成形品の成形性,物性を損な
わない限りにおいて,酸化防止剤,紫外線吸収剤,滑
剤,帯電防止剤,核剤,離型剤,可塑剤,顔料,難燃
剤,増量剤,他の樹脂材料等を添加することができる。
わない限りにおいて,酸化防止剤,紫外線吸収剤,滑
剤,帯電防止剤,核剤,離型剤,可塑剤,顔料,難燃
剤,増量剤,他の樹脂材料等を添加することができる。
上記のごとくして得た樹脂組成物は,射出成形機等を
用いて所望する形状,構造の樹脂成形品に成形する。
用いて所望する形状,構造の樹脂成形品に成形する。
本発明にかかるエンジン用制振性樹脂成形品は,エン
ジン及びその周辺機器に機械的に取付ける樹脂成形品と
して用いるものである。かかる,樹脂成形品としては,
シリンダヘッドカバー,ギヤカバー,タイミングベルト
カバー,オイルパン,ミッションカバー,エアクリーナ
ケース,レゾネータ,排気管などがある。
ジン及びその周辺機器に機械的に取付ける樹脂成形品と
して用いるものである。かかる,樹脂成形品としては,
シリンダヘッドカバー,ギヤカバー,タイミングベルト
カバー,オイルパン,ミッションカバー,エアクリーナ
ケース,レゾネータ,排気管などがある。
本発明における樹脂成形品は,上記(A),(B),
(C)の各ナイロン成分及び上記(D)の無機充填材
を,上記配合割合になすと共に,80℃における損失係数
が0.089以上で,かつ100℃における損失係数が0.070以
上としたものである。そのため,本発明の樹脂成形品
は,上記した,エンジン及びその周辺機器に機械的に取
り付ける制振性樹脂成形品として,優れた制振性効果を
発揮する。
(C)の各ナイロン成分及び上記(D)の無機充填材
を,上記配合割合になすと共に,80℃における損失係数
が0.089以上で,かつ100℃における損失係数が0.070以
上としたものである。そのため,本発明の樹脂成形品
は,上記した,エンジン及びその周辺機器に機械的に取
り付ける制振性樹脂成形品として,優れた制振性効果を
発揮する。
また,前記のごとき割合で無機充填材を配合している
ので,制振性と共に更に機械的強度にも優れた,上記制
振性樹脂成形品を得ることができる。
ので,制振性と共に更に機械的強度にも優れた,上記制
振性樹脂成形品を得ることができる。
以下,本発明にかかる実施例を比較例とともに説明す
る。
る。
実施例,比較例ともに表に示した各ナイロン成分をタ
ンブラー式ブレンダーで5分間混合し,溶融混練してナ
イロン混合物をペレット化した。
ンブラー式ブレンダーで5分間混合し,溶融混練してナ
イロン混合物をペレット化した。
また,無機充填材を配合するに当たっては,上記によ
り得られたナイロン混合物を長さL/直径D=27.30mm異
方向回転2軸押出機のスクリューの最下流部(末端)
に,そして無機充填材をスクリューの途中に,それぞれ
供給して,溶融混練した後,ペレット化した。
り得られたナイロン混合物を長さL/直径D=27.30mm異
方向回転2軸押出機のスクリューの最下流部(末端)
に,そして無機充填材をスクリューの途中に,それぞれ
供給して,溶融混練した後,ペレット化した。
上記ペレットを100℃で8時間熱風乾燥した後,射出
成形により所定形状のテストピースを作製し,これを試
料とした。
成形により所定形状のテストピースを作製し,これを試
料とした。
また,物性測定前に,試料を真空中にて100℃,8時間
アニールした。諸物性の測定は,次の方法により行っ
た。
アニールした。諸物性の測定は,次の方法により行っ
た。
○ 損失状態(註:制振性能の尺度となる) 試料形状:150mm×150mm,厚さ3mm。
測定法:恒温槽中で,試料の中心部を0.1Gで加振させ伝
達関数を測定し,2次共振点から半値幅法にて損失係数η
を計算した。
達関数を測定し,2次共振点から半値幅法にて損失係数η
を計算した。
○ 曲げ弾性率:ASTM D790に準拠。
また,各成分の配合割合は,成分(A),(B),
(C)に関しては重量%で示し,このナイロン混合物の
合計量は100%である。また,上記ナイロン混合物と
(D)成分(無機充填材)との割合は前者100重量部に
対する後者の重量部で示した。
(C)に関しては重量%で示し,このナイロン混合物の
合計量は100%である。また,上記ナイロン混合物と
(D)成分(無機充填材)との割合は前者100重量部に
対する後者の重量部で示した。
また,上記各実施例,比較例における成分は,次のも
のを用いた。
のを用いた。
○ ナイロン6樹脂:グリロンA28(EMS) ○ キシリレンジアミン系ナイロン樹脂:ナイロンMXD
−6〔T−600(東洋紡績)〕 ○ ナイロン66樹脂:グリロンT−300GM(EMS) ○ ガラス繊維:CS 03 MA FT−2(旭フアイバーグ
ラス) ○ マイカ:S−325(レコプ) 次に,上記の測定結果を第1表及び第2表に示す。
−6〔T−600(東洋紡績)〕 ○ ナイロン66樹脂:グリロンT−300GM(EMS) ○ ガラス繊維:CS 03 MA FT−2(旭フアイバーグ
ラス) ○ マイカ:S−325(レコプ) 次に,上記の測定結果を第1表及び第2表に示す。
両表より知られるごとく,本発明の実施例1〜6にか
かる樹脂成形品はいずれも,比較例1〜8に比較して優
れた制振性能を有することが分かる。
かる樹脂成形品はいずれも,比較例1〜8に比較して優
れた制振性能を有することが分かる。
特に,本発明にかかる実施例1〜6は,80℃における
損失係数が0.089以上で,かつ100℃における損失係数が
0.070以上と高い損失係数を示している。
損失係数が0.089以上で,かつ100℃における損失係数が
0.070以上と高い損失係数を示している。
また,例えば実施例2と比較例4,5,6と比較すると,
前者は前記(A),(B),(C)の三成分を含有し,
後者はいずれか一成分を含有する点で異なるが,明らか
に実施例2の方が特定の三成分の配合による相乗効果が
認められる。
前者は前記(A),(B),(C)の三成分を含有し,
後者はいずれか一成分を含有する点で異なるが,明らか
に実施例2の方が特定の三成分の配合による相乗効果が
認められる。
即ち,損失係数が単に三成分の相加効果とすると,実
施例2の80℃の損失係数は,0.069×(60/100)+0.006
×(20/100)+0.066×(20/100)=0.056であるが,実
施例2の80℃の損失係数は表1に示すごとく0.102とか
なり高い値を示している。
施例2の80℃の損失係数は,0.069×(60/100)+0.006
×(20/100)+0.066×(20/100)=0.056であるが,実
施例2の80℃の損失係数は表1に示すごとく0.102とか
なり高い値を示している。
このことにより,本発明の樹脂成形品は優れた損失係
数を発揮することが分かる。
数を発揮することが分かる。
以上のごとく,本発明にかかる樹脂成形品は,制振性
能,特に80〜100℃における制振性能が優れていること
が分かる。また,無機充填材を配合することにより機械
的強度においても著しく優れていることが分かる。
能,特に80〜100℃における制振性能が優れていること
が分かる。また,無機充填材を配合することにより機械
的強度においても著しく優れていることが分かる。
「実施例11」 次に,本発明にかかるナイロン混合物を用いて成形し
たシリンダヘッドカバーについて述べる。
たシリンダヘッドカバーについて述べる。
上記シリンダヘッドカバーは,第1図及び第2図に示
すごとく,シリンダヘッドカバー1と,その下端面に接
着した耐熱ゴム製ガスケット2とよりなる。シリンダヘ
ッドカバー1は,下方を開放した箱形で,その上方には
オイル注入口11を,側方にはEGR用ノズル12を有する。
また,下方側方には取付用ボルト穴2を有する。
すごとく,シリンダヘッドカバー1と,その下端面に接
着した耐熱ゴム製ガスケット2とよりなる。シリンダヘ
ッドカバー1は,下方を開放した箱形で,その上方には
オイル注入口11を,側方にはEGR用ノズル12を有する。
また,下方側方には取付用ボルト穴2を有する。
上記シリンダヘッドカバー1は,ディーゼルエンジン
用で,前記実施例2と比較例4の各組成物を用いて,シ
リンダ温度約290℃,金型温度約80℃にてそれぞれ射出
成形したものである。このシリンダヘッドカバーの大き
さは,縦48cm,横25cm,深さ8cm,厚さ0.4cmであった。
用で,前記実施例2と比較例4の各組成物を用いて,シ
リンダ温度約290℃,金型温度約80℃にてそれぞれ射出
成形したものである。このシリンダヘッドカバーの大き
さは,縦48cm,横25cm,深さ8cm,厚さ0.4cmであった。
上記のシリンダヘッドカバーを同一条件でエンジンに
組付けてベンチテストを行い,シリンダヘッドカバーか
ら100cm離れた位置にマイクを設置して音圧レベルを測
定した。測定時のシリンダヘッドカバーの温度は約100
℃であった。
組付けてベンチテストを行い,シリンダヘッドカバーか
ら100cm離れた位置にマイクを設置して音圧レベルを測
定した。測定時のシリンダヘッドカバーの温度は約100
℃であった。
その結果,実施例2にかかるシリンダヘッドカバー
は,比較例4のそれに対して,約1〜2dB(デシベル)
の騒音低減効果を示した。
は,比較例4のそれに対して,約1〜2dB(デシベル)
の騒音低減効果を示した。
第1図は,実施例11にかかるシリンダヘッドカバーの斜
視図,第2図は第1図のA−A線矢視断面図である。 1……シリンダヘッドカバー, 15……取付用ボルト穴,
視図,第2図は第1図のA−A線矢視断面図である。 1……シリンダヘッドカバー, 15……取付用ボルト穴,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 鴻治 愛知県西春日井郡春日村大字落合字長畑 1番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 石原 秀俊 愛知県西春日井郡春日村大字落合字長畑 1番地 豊田合成株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−223261(JP,A) 特開 昭63−168456(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】エンジン及びその周辺機器に機械的に取り
付ける制振性の樹脂成形品であって, 該樹脂成形品は, (A) ナイロン6樹脂が40〜70重量%と, (B) キシリレンジアミン系ナイロン樹脂が5〜50重
量%と, (C) ナイロン66樹脂が5〜50重量%とからなるナイ
ロン混合物100重量部に対し, (D) 無機充填材10〜150重量部を配合してなり, また,80℃における損失係数が0.089以上でかつ100℃に
おける損失係数が0.070以上であることを特徴とするエ
ンジン用制振性樹脂成形品。
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