JP2618119B2 - チオアルキルチオセファロスポリン誘導体 - Google Patents

チオアルキルチオセファロスポリン誘導体

Info

Publication number
JP2618119B2
JP2618119B2 JP3176537A JP17653791A JP2618119B2 JP 2618119 B2 JP2618119 B2 JP 2618119B2 JP 3176537 A JP3176537 A JP 3176537A JP 17653791 A JP17653791 A JP 17653791A JP 2618119 B2 JP2618119 B2 JP 2618119B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mmol
compound
added
ethyl acetate
acyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3176537A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0559066A (ja
Inventor
忠俊 久保田
昌治 粂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shionogi and Co Ltd
Original Assignee
Shionogi and Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shionogi and Co Ltd filed Critical Shionogi and Co Ltd
Priority to JP3176537A priority Critical patent/JP2618119B2/ja
Publication of JPH0559066A publication Critical patent/JPH0559066A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2618119B2 publication Critical patent/JP2618119B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D501/00Heterocyclic compounds containing 5-thia-1-azabicyclo [4.2.0] octane ring systems, i.e. compounds containing a ring system of the formula:, e.g. cephalosporins; Such ring systems being further condensed, e.g. 2,3-condensed with an oxygen-, nitrogen- or sulfur-containing hetero ring
    • C07D501/14Compounds having a nitrogen atom directly attached in position 7
    • C07D501/16Compounds having a nitrogen atom directly attached in position 7 with a double bond between positions 2 and 3
    • C07D501/207-Acylaminocephalosporanic or substituted 7-acylaminocephalosporanic acids in which the acyl radicals are derived from carboxylic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D249/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings having three nitrogen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D249/02Heterocyclic compounds containing five-membered rings having three nitrogen atoms as the only ring hetero atoms not condensed with other rings
    • C07D249/041,2,3-Triazoles; Hydrogenated 1,2,3-triazoles
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D501/00Heterocyclic compounds containing 5-thia-1-azabicyclo [4.2.0] octane ring systems, i.e. compounds containing a ring system of the formula:, e.g. cephalosporins; Such ring systems being further condensed, e.g. 2,3-condensed with an oxygen-, nitrogen- or sulfur-containing hetero ring
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Cephalosporin Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なセファロスポリン
抗生物質に関し、さらに詳しくは、本発明は、チオアル
キルチオセファロスポリンに関する。
【0002】
【従来技術】セファロスポリン類は、その広範囲に及ぶ
抗菌スペクトルにより、極めて有用な抗生物質の一群を
構成している。
【発明が解決すべき課題】しかしながら、低感受性菌の
増加や新たな耐性菌の出現等により、さらに多くの有効
な抗生物質の開発が待たれている。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、新規かつ
有用なセファロスポリン抗生物質の開発を目的として鋭
意研究を重ね、セフェム骨格の3位に種々のヘテロ環基
で置換されたチオアルキルチオ側鎖を有するセファロス
ポリン誘導体を合成し、それらの抗菌剤としての性質を
検討した。その結果、例えばヘテロ環が置換基を有する
こともあるトリアゾリル、テトラゾリル、チアジアゾリ
ル、ピリジル等である化合物が抗菌作用、経口吸収性な
どに優れた性質を有することを見出した。
【0004】即ち、本発明は、式I:
【化6】 (式中、Acylはアシル基、Hetはヘテロ環基、R1は1
重結合またはアルキレン基、R2は分枝していてもよい
アルキレン基、Xは硫黄原子またはスルホキシド基、Y
は水素原子またはメトキシ基を表す)で示される3−チ
オアルキルチオセファロスポリン誘導体を提供するもの
である。
【0005】上記式から明らかに本発明化合物Iは、セ
ファロスポリンの化学において通常用いられる塩基との
塩を形成する。また、分子中のHetおよびAcyl基には
アミノ基、カルボキシ基、およびヒドロキシ基が存在す
ることもあり、各基はセファロスポリンの化学で周知の
保護基によって保護されていてもよい。このような保護
基は、通常、製造および製剤化の過程、あるいは保存中
に化合物が変化することを防止することを目的としてお
り、また対象に投与または適用した際には容易に脱離さ
れて活性成分を与えるか、生体に無害であって薬理活性
に影響を及ぼさないものとして当該技術分野で既知であ
る。従って、本発明は、式Iで示される化合物、その
塩、または分子中のアミノ、カルボキシおよび/または
ヒドロキシ基における保護誘導体をも包含するものであ
る。
【0006】上記の式において、Hetとは置換基を有し
ていてもよい単環のヘテロ芳香環基を指す。ヘテロ芳香
環は、窒素および/または硫黄を1個以上、好ましくは
3または4個含有する、5または6員環の芳香環であっ
てよい。そのようなヘテロ芳香環の例として、ピリジ
ル、トリアゾリル(例えば1,2,3−トリアゾリルま
たは1,2,4−トリアゾリル)、チアジアゾリル(例
えば1,2,3−チアジアゾリルまたは1,2,4−チ
アジアゾリル)およびテトラゾリルを挙げることができ
る。また、ヘテロ環における置換基としては、メチル、
エチル等の低級アルキルを挙げることができ、置換基は
複数であってよい。特に好ましいヘテロ芳香環は置換基
を有することもある1,2,3−トリアゾリルまたは
1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−チアジアゾリ
ルまたは1,3,4−チアジアゾリルであり、好ましい
置換基はメチルである。
【0007】また、Acylは炭素数1〜12個を有する
アシル基であって、例えば、アルカノイル、アラルカノ
イル、アロイルが含まれるが、これらの基は炭素数1〜
15の置換基を有していてもよい。これらのアシル基に
おいて、アリール部分はヘテロ環基であってもよい。ま
たこれらの官能基はさらに、セファロスポリンの分野で
通常用いられる保護基によって保護されていてもよい。
好ましいアシル基は置換基を有することもあるC1
8アルカノイル、C7〜C11アロイル、および5または
6員環のホモまたはヘテロ環系アラルカノイルである。
置換基としては、C1〜C5アルキル、C2〜C5カルボキ
シアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アミノ、
イミノ、ヒドロキシイミノ、C1〜C5アルキルオキシイ
ミノ、C1〜C5アルケニルオキシイミノ、C3〜C5シク
ロアルキルオキシイミノ、カルボキシ−C1〜C5アルキ
ルチオ、ヒドロキシ、オキソ、C1〜C5アルコキシ、ハ
ロゲンなどを挙げることができる。好ましい置換基はハ
ロアルキルチオ、アルコキシイミノ、環状アルコキシイ
ミノ、アルケニルオキシイミノ、アミノ、保護されたア
ミノ、ヒドロキシ、オキソ、ヒドロキシイミノ、保護さ
れたヒドロキシイミノ、カルボキシアルコキシイミノ、
カルボキシアルケニルオキシイミノ等である。
【0008】置換基を有することもあるアシル基の例と
して、(Z)−2-(2-アミノチアゾ−ル-4-イル)−
2−ヒドロキシイミノアセチル、2-(2-アミノチアゾ
−ル-4-イル)アセチル、α-フェニルグリシル、 D−
マンデロイル、2-(2-アミノチアゾ−ル-4-イル)グ
リオキシリル、ジフルオロメチルチオアセチル、(Z)
-2-(2-アミノチアゾ−ル-4-イル)-2-ペンテノイ
ル、(Z)-2-(2-アミノチアゾ−ル-4-イル)-2-
テトラヒドロピラニルオキシイミノア セチル、(Z)-
2-(2-アミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキ
シイミノアセチル、(Z)-2-(2-アミノチアゾ−ル-
4-イル)-2-(2-プロペニルオキシイミノ)アセチ
ル、(Z)-2-(2-アミノチアゾ−ル-4-イル)-2-
シクロペンチルオキシイミノアセチル、(Z)-2-(2
-アミノチアゾ−ル-4-イル)-2-(カルボキシメトキ
シイミノ)アセチル、(Z)-2-(2-アミノチアゾ−
ル-4-イル)-2-[(S)-1-カルボ キシエトキシイ
ミノ]アセチル、(Z)-2-(2-アミノチアゾ−ル-4
-イル)-2-(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミ
ノ)アセチル、(Z)-2-(2-アミノチアゾ−ル-4-
イル)-2-(1-カルボキシビニルオキシイミノ)アセ
チル等を挙げることができるが、これらに限定されな
い。特に好ましいアシルは(Z)−2-(2-アミノチア
ゾ−ル-4-イル)−2−ヒドロキシイミノアセチルであ
って、ヒドロキシイミ基は通常のヒドロキシ保護基、例
えばC2〜C5アルキルまたはC2〜C5カルボキシアル
キルで保護されているものである。
【0009】直鎖状または分枝状C1〜C5アルキレンと
はメチレン、エチレンおよびメチルメチレンを指す。式
Iで示される化合物のすべてが本発明の目的に適切であ
るが、特に適当な化合物として、R1が1重結合、R2
メチレン、Hetがメチル置換基を有することもある2ー
ピリジル、1,2,3−または1,2,4−トリアゾリ
ル、1,2,3−または1,3,4−チアジアゾリル、
Xが硫黄原子、Yが水素原子、アシルが(Z)−2-
(2-アミノチアゾ−ル-4-イル)−2−ヒドロキシイ
ミノアセチルである化合物を挙げることができる。
【0010】既述のごとく、本発明化合物はカルボキ
シ、アミノおよびヒドロキシ基のような官能基をセファ
ロスポリンの化学において適当な保護基で保護されてい
てもよい。カルボキシ保護基には、ペニシリン、セファ
ロスポリン化学の分野で分子中の他の部分に不都合な変
化を起こすことなく着脱可能のものとして知られている
炭素数19までの反応用カルボキシ保護基が含まれる。
【0011】代表例にはエステル形成基である炭素数1
〜8のアルキル(メチル、メトキシメチル、エチル、エ
トキシメチル、ヨ−ドエチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、エトキシエチル、メチルチオ
エチル、メタンスルホニルエチル、トリクロロエチル、
t−ブチルなど)、炭素数3〜8のアルケニル(プロペ
ニル、アリル、プレニル、ヘキセニル、フェニルプロペ
ニル、ジメチルヘキセニルなど)、炭素数7〜19のア
ラルキル(ベンジル、メチルベンジル、ジメチルベンジ
ル、メトキシベンジル、エトキシベンジル、ニトロベン
ジル、アミノベンジル、ジフェニルメチル、フェニルエ
チル、トリチル、ジ−t−ブチルヒドロキシベンジル、
フタリジル、フェナシルなど)、炭素数6〜12のアリ
ール(フェニル、トルイル、ジイソプロピルフェニル、
キシリル、トリクロロフェニル、ペンタクロロフェニ
ル、インダニルなど)、炭素数1〜12のアミノ基(ア
セトンオキシム、アセトフェノンオキシム、アセトアル
ドキシム、N−ヒドロキシこはく酸イミド、N−ヒドロ
キシフタルイミドなどとのエステルを形成する基)、炭
素数3〜12の炭化水素化シリル(トリメチルシリル、
ジメチルメトキシシリル、t−ブチルジメチルシリルな
ど)、炭素数3〜12の炭化水素化スタニル(トリメチ
ルスタニルなど)がある。
【0012】さらに、炭素数2〜15の1−酸素置換ア
ルキル{直鎖、分枝、環状または部分環状のアルカノイ
ルオキシアルキル(アセトキシメチル、アセトキシエチ
ル、プロピオニルオキシメチル、ピバロイルオキシメチ
ル、ピバロイルオキシエチル、シクロヘキサンアセトキ
シエチル、シクロヘキサンカルボニルオキシシクロヘキ
シルメチルなど)、炭素数3〜15のアルコキシカルボ
ニルオキシアルキル(エトキシカルボニルオキシエチ
ル、イソプロポキシカルボニルオキシエチル、イソプロ
ポキシカルボニルオキシプロピル、t−ブトキシカルボ
ニルオキシエチル、イソペンチルオキシカルボニルオキ
シプロピル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシエ
チル、シクロヘキシルメトキシカルボニルオキシエチ
ル、ボルニルオキシカルボニルオキシイソプロピルな
ど)、炭素数2〜8のアルコキシアルキル(メトキシメ
チル、メトキシエチルなど)、炭素数4〜8の2−オキ
サシクロアルキル(テトラヒドロピラニル、テトラヒド
ロフラニルなど)など}、炭素数8〜12の置換アラル
キル(フエナシル、フタリジルなど)、炭素数6〜12
のアリ−ル(フエニル、キシリル、インダニルなど)、
炭素数2〜12のアルケニル(アリル、プレニル、2-
オキソ-1,3-ジオキソリル-4-イルメチルなど)など
の薬理学的活性エステル形成基も含まれる。
【0013】なお反応の際のカルボキシ保護基は最終目
的物質から脱離されるので、保護目的を達成する限り、
構造は重要でなく広範な均等基、例えばアミド、炭酸ま
たはカルボン酸との酸無水物等も利用できる。これらの
保護基は置換基を有していてもよい。
【0014】ヒドロキシ保護基も分子の他の部分に悪影
響を及ぼすことなく導入および除去可能な基としてセフ
ァロスポリンの化学の分野で既知である。そのような基
の例として除去容易なエステル形成基、例えば炭素数1
〜10のカルボキシアシル(ホルミル、アセチル、プロ
ピオニル、ピバロイル、および炭素数7〜10のアロイ
ル、例えばベンゾイル、トルオイル、キシロイル等)、
炭素数1〜10のカルボニルアシル(アルコキシカルボ
ニル、トリクロロアルコキシカルボニル、ベンジルオキ
シカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、
p−メトキシベンジルオキシカルボニル、o−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル
等)、除去容易な炭素数2〜4のエーテル形成基(テト
ラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、メトキシメ
チル、メトキシエトキシメチル等)、炭素数3〜18の
ヒドロキシカルビルシリル(トリメチルシリル、トリエ
チルシリル、ジメチルフェニルシリル、ジフェニル−t
−ブチルシリル、ジメチル−t−ペンチルシリル等)、
および炭素数7〜19の反応性アラルキル(トリフェニ
ルメチル等)を挙げることができる。
【0015】アミノ保護基も分子の他の部分に悪影響を
及ぼすことなく導入および除去可能な基としてセファロ
スポリンの化学の分野で既知である。そのような基の例
として、例えば炭素数1〜8のアルキル(t−ブチル、
メトキシメチル、メトキシエトキシメチル、トリクロロ
エチル、テトラヒドロピラニル等)、炭素数7〜19の
アラルキル(ベンジル、メチルベンジル、ベンズヒドリ
ル、メトキシベンジル、ニトロベンジル等)、炭素数6
〜12のアリールチオ(ニトロフェニルチオ等)、炭素
数1〜8のアシル[炭素数1〜8のアルカノイル(アセ
チル、クロロアセチル、トリフルオロアセチル等)、炭
素数2〜12のアルコキシカルボニル(アルキル部分と
してメチル、エチル、プロピル、シクロプロピルメチ
ル、シクロプロピルエチル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、ペンチル、ヘキシル、トリクロロエチル、ピ
リジルメチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等を有
する基)、炭素数8〜19のアラルコキシカルボニル
(アラルキル部分としてベンジル、ベンズヒドリル、ニ
トロベンジル等を有する基)、炭素数7〜15のアロイ
ル(ベンゾイル、ニトロベンゾイル等)、炭素数3〜1
0の2塩基酸のアシル(スクシニル、フタロイル等)、
クロロスルホニル、炭素数0〜10のりん酸アシル(ジ
アルコキシホスホリル、ジクロロホスホリル等)等]、
炭素数3〜9のトリアルキルシリル、炭素数3〜9のア
ルコキシジアルキルシリル等、および炭素数1〜8のア
ルキリデンまたは炭素数7〜14のアラルキリデン(ベ
ンジリデン、メチルベンジリデン、ニトロベンジリデン
等)を挙げることができる。酸付加塩もアミノ保護基と
なる。上記保護基の1またはそれ以上をアミノ基に結合
させることができる。
【0016】本発明のチオアルキルチオセファロスポリ
ンIは、セファロスポリンの化学におて一般的に用いら
れている7ーアシル側鎖、3位置換基、およびセフェム
核の合成、3位置換基および7−アシル基の導入、スル
ホキシドの還元、スルホキシドの酸化、脱保護化、また
は造塩反応等により製造される。以下に本発明化合物の
製造方法を例示する。
【0017】方法1 式III: 式III:
【化7】 (式中、Het、R1、R2、XおよびYは上記定義に従
い、Rは水素またはカルボキシ保護基を表す)で示され
る化合物またはその反応性誘導体と式: Acyl−OH (式中、Acylは保護されていてもよいアシル基を表
す)で示される酸またはその反応性誘導体とを反応させ
て式II:
【化8】 (式中、各記号は上記定義に従う)で示される化合物を
得、スルホキシドの場合は還元した後、該化合物IIを脱
保護する。
【0018】方法2 式IV:
【化9】 (式中、Acylは保護されていてもよいアシルを表し、
R,XおよびYは上記定義に従い、R3はアルキルまた
はアリールを表す)で示される化合物またはその反応性
誘導体と式: AcSR2SR1Het (式中、Acはアシル基を表し、Het、R1およびR2
上記定義に従う)で示される化合物またはその反応性誘
導体とを反応させて式IIで示される化合物を得、スルホ
キシドの場合は還元した後、該化合物を脱保護する。
【0019】方法3 式V:
【化10】 (式中、Acylは保護されていてもよいアシルを表し、
R、XおよびYは上記定義に従い、Mは水素または重金
属を表す)で示される化合物またはその反応性誘導体と
式: Hal−R2SR1Het (式中、Halはハロゲン原子を表し、Het、R1および
2は上記定義に従う)で示される化合物またはその反
応性誘導体とを反応させて化合物IIを得、スルホキシド
の場合は還元した後、脱保護する。
【0020】上記の方法に用いる各種の出発物質、すな
わちセフェム骨格を有する化合物、7−側鎖酸および3
位置換基はいずれも後述する製造例に記載の方法で得る
ことができる。しかしながら、本発明方法はこれらの本
明細書に記載した方法で製造される出発物質の使用に限
定されるものではなく、当業者既知の他の方法で製造さ
れる同等の化合物を用いても同様に実施することができ
る。以下にこれらの本発明方法を簡単に説明する。
【0021】方法1における出発物質であるセフェム骨
格を有するアミンIIIおよび側鎖酸は、それぞれ、後述
する製造例6、並びに製造例1および2に記載した方法
で調製することもできる。アミンIIIと式:Acyl−OH
で示される側鎖酸とのアミド化反応はアミンまたはその
反応性誘導体にカルボン酸またはその反応性誘導体を作
用させることにより行われる。通常、酸をアミンに対し
てやや過剰に用い、適当な溶媒中、縮合剤の存在下、温
度約−30〜50℃、好ましくは−10〜30℃で約1
0分〜10時間、好ましくは30分〜2時間反応させ
る。
【0022】縮合剤としては、たとえばカーボジイミド
類(N,N'−ジエチルカーボジイミド、N,N'−ジシク
ロヘキシルカルボジイミドなど)、カルボニル化合物(カ
ルボニルジイミダゾールなど)、イソキサゾリニウム
塩、アシルアミノ化合物(2−エトキシ−1−エトキシ
カルボニル−1、2−ジヒドロキノリンなど)、りん酸
ハロゲン化物、ハロゲン化シアヌル、ハロゲン化スルホ
ニル、アミド化酵素などが用いられる。通常、アミンと
1〜2当量のカルボン酸とを、1〜2当量の縮合剤の存
在下、活性水素を含有しない溶媒(ジクロロメタン、ク
ロロホルム、酢酸エチル、アセトニトリル等)中で反応
させる。
【0023】アミンの反応性誘導体には7位のアミノ基
が例えばシリル基(トリメチルシリル、メトキシジメチ
ルシリル、t−ブチルジメチルシリルなど)、スタニル基
(トリメチルスタニルなど)、アルキレン基(該アミノ基
がアルカナール、アセトン、アセチルアセトン、アセト
酢酸エステル、アセトアセトアニリド、アセトアセトニ
トリル、シクロペンタンジオン、アセチルブチロラクト
ンなどと結合した形のエナミンを形成する基)、アルキ
リデン基(1−ハロアルキリデン、1−ハロアラルキリ
デン、1−アルコキシアルキリデン、1−アルコキシア
ラルキリデン、1−アルコキシ−1−フエノキシアルキ
リデン、アルキリデン、アラルキリデンなど)、酸(鉱
酸、カルボン酸、スルホン酸などとの塩の形で)、外れ
易いアシル基(アルカノイルなど)、その他、炭素数1〜
10の基で活性化されたものと、分子中の他の官能基を
保護したものなどが含まれる。
【0024】カルボン酸の反応性誘導体には酸無水物
(対称酸無水物、混合酸無水物[鉱酸(りん酸、硫酸、
炭酸半エステルなど)、有機酸(アルカン酸、アラルカン
酸、スルホン酸など)との混合酸無水物など]、分子内
無水物(ケテン、イソシアネートなど)、酸ハロゲン化物
(ハロゲン化水素との混合酸無水物など)、酸ハロゲン
化物、活性エステル[例えばエノールエステル(ビニル
エステル、イソプロペニルエステルなど)、アリールエ
ステル(フエニルエステル、ハロフエニルエステル、ニ
トロフエニルエステルなど)、異項環エステル(ピリジル
エステル、ベンゾトリアゾリルエステルなど)、N−ヒ
ドロキシ化合物とのエステル、ジアシルヒドロキシルア
ミンとのエステル(N−ヒドロキシスクシンイミドイル
エステル、N−ヒドロキシフタルイミドイルエステルな
ど)、チオールエステル(アラルキルチオールエステル、
異項環チオールエステルなど)]、活性アミド[例えば
芳香族アミド(イミダゾール、トリアゾール、2−エト
キシ−1、2−ジヒドロキノリンなどとのアミド)、ジ
アシルアニリドなど]、その他の反応性誘導体が含まれ
る。
【0025】これらアミンおよび/またはカルボン酸の
反応性誘導体は酸捕捉剤[例えば無機塩基(アルカリ金
属、アルカリ土類金属などの酸化物、水酸化物、炭酸
塩、重炭酸塩など)、有機塩基(第三級アミン、芳香族塩
基など)、オキシラン(アルキレンオキシド、アラルキレ
ンオキシドなど)、ピリジニウム塩(三塩化トリピリジニ
ウムトリアジンなど)、吸着剤(セライトなど)]の存在
下に反応させることができる。反応は、好ましくは反応
性水素のない溶媒中、アミンに対してカルボン酸Acyl
−OHの反応性誘導体1〜2モルと酸捕捉剤0〜2モル
を作用させる。酸ハライドと酵素的活性エステルは、水
溶媒中でも反応できる。反応終了後、反応混合物を酸で
中和し、溶媒抽出し、濃縮して得られた残留物を適当な
溶媒からの再結晶またはカラムクロマトグラフィーによ
って精製すると、保護された化合物IIを得ることができ
る。次いで、この化合物IIを常法通り脱保護することに
より、目的のセファロスポリン誘導体Iを得る。
【0026】方法2における出発物質IVは例えば、後
述する製造例7に記載のごとく、7β位がアミノ基であ
る適当な化合物をアミド化することで得られる。アミド
化は上記の当該技術分野で通常用いられている方法を用
いて行うことができる。
【0027】また、他の出発物質であるアシルチオアル
キルチオ化合物(Ac−SR2SR1Het)は、ジメチル
ホルムアミド等の溶媒中、温度−30〜30℃で、対応
する異項環チオールを水素化ナトリウムなどでアルカリ
金属メルカプチドとした後、チオールカルボン酸ハロメ
チルエステルと反応させる方法等により、調製すること
ができる。あるいは、アルカリ金属メルカプチドを、例
えばブロモクロロメタンで処理してClR2SR1Hetと
した後、これをチオールカルボン酸塩と反応させてAc
−SR2SR1Hetを得ることもできる。
【0028】化合物IVとアシルチオアルキルチオ化合
物との反応は、好ましくは、化合物IVに対し当量〜過
剰量、好ましくは1〜10当量、より好ましくは1〜3
当量のアセチルまたはベンゾイルチオメチルチオ誘導体
を用い、適当な溶媒中、ナトリウムメトキシドなどの塩
基の存在下、約−90〜50℃、好ましくは−80〜−
10℃において約5分〜20時間、好ましくは0.3時
間〜7時間行う。溶媒としては、酸性のものを除く通常
の有機溶媒を用いることができるが、テトラヒドロフラ
ン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチル
アセトアミド、ヘキサメチルホスホロトリアミド、ジメ
チルスルホキシド、メタノール、エタノール、プロパノ
ール等が特に好ましい。なお、アシルチオアルキルチオ
化合物にアルカリ金属アルコキシドを作用させてアルカ
リ金属チオアルキルチオ化合物としたものを化合物IV
に作用させても同じ化合物を合成できる。
【0029】反応終了後、反応混合物を塩酸または酢酸
等で中和した後、水で希釈し、適当な溶媒で抽出する。
抽出溶媒としては、酢酸エチル、ジクロロメタン等を用
いることができる。抽出液を乾燥して減圧濃縮し、得ら
れた残留物を適当な方法、例えば、抽出、洗滌、再結晶
またはシリカゲルカラム等を用いるクロマトグラフィー
により精製する。再結晶溶媒としては、トルエン、酢酸
エチル、アセトニトリル、ジクロルメタン、メタノール
等を挙げることができる。また、クロマトグラフィーに
おける溶離剤としては、トルエンと酢酸エチルの混合溶
媒等が適当である。次いで、得られた化合物を脱保護す
ることにより、目的のセファロスポリン誘導体Iを得
る。
【0030】方法3における出発物質Vは金属、例えば
銀、および有機塩基、例えばピリジンの塩であってよい
が銀塩であることが好ましい。また、他の出発物質であ
るハロゲン化メチルチオ誘導体におけるハロゲン原子の
例として塩素、臭素、ヨウ素等を挙げることができる
が、ヨウ素が好ましい。化合物Vは適当な出発物質、例
えば、上記の式IVで示される化合物から、以下のよう
にして調製することができる。化合物IVを要すればを
スルホキシド化した後、3位チオールとし、このチオー
ルの塩(好ましくは銀塩)を得る。
【0031】スルホキシド化反応は、適当な溶媒中で、
保護された出発物質IVを、1〜2当量の過酢酸、メタ
クロロ過安息香酸、過酸化水素などと共に、温度約−4
0〜10℃において約10分〜5時間反応させることに
より行う。反応後、混合物をチオ硫酸ナトリウム水溶液
で処理し、溶媒で希釈した後、乾燥、濃縮して粗生成物
を得、要すればシリカゲルカラムクロマトグラフィー等
で精製する。溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホ
ルム等を用いることができる。
【0032】3−スルホニルオキシ体から3位チオール
を合成するには、原料を適当な溶媒に溶かし、水硫化ナ
トリウムを加えて温度−40〜0℃で30〜60分間反
応させ、塩酸等で中和した後、酢酸エチル等の適当な有
機溶媒で抽出する。乾燥して濃縮しチオールを得る。反
応溶媒としては、ジメチルホルムアミド、アセトニトリ
ル等を用いることができる。3位のチオールに適当な溶
媒中で、温度−30〜20℃で10〜30分間、やや過
剰量の硝酸銀を作用させれば銀塩が生成する。反応溶媒
としては、テトラヒドロフランやジクロロメタンを用い
ることができる。銀塩の分離は、反応混合物を水で希釈
した後、ジクロロメタンで抽出し、濃縮することにより
行う。
【0033】Hal−R2SR1Hetで示されるハロゲン化
アルキルチオ誘導体は、例えば、ジメチルホルムアミド
等の溶媒中、水素化ナトリウムの存在下で、対応する異
項環チオールにブロモクロロメタンを作用してクロロメ
チル化し、さらに、所望により、クロロメチル化物にヨ
ウ化ナトリウムを作用してヨード置換することにより調
製される。
【0034】次いで、化合物Vと2−ハロゲン化メチル
チオ誘導体とを適当な溶媒中、温度0〜30℃で2〜2
0時間反応させる。溶媒としてはヘキサメチルホスホロ
トリアミド、ジメチルホルムアミド等が適当である。生
成物を、酢酸エチル等の有機溶媒で抽出し、抽出液を濃
縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等で精製す
る。
【0035】生成物がスルホキシドである場合には、三
塩化リン、塩化第一スズ等の通常のセファロスポリンの
分野で用いられる還元剤によるスルホキシドの還元に付
した後、常法通り脱保護すると目的のセファロスポリン
誘導体Iが得られる。
【0036】カルボキシ保護基の脱保護は、常法によ
り、不活性溶媒中で行うことができる。例えば、活性エ
ステル形成基であるカルボキシ保護基は不活性溶媒中、
酸、塩基、緩衝液、イオン交換樹脂などを作用させて脱
保護する。なお活性が不充分なエステル形成基も適当な
方法、例えば、トリクロロエチルエステルに金属と酸を
作用する、p−ニトロベンジルエステルに水素添加、ジ
チオン酸塩または金属と酸を作用する、あるいはフェナ
シルエステルに光照射する等で活性化すれば脱保護でき
ることもある。また、アラルキルであるカルボキシ保護
基は触媒(パラジウム、白金、ニッケルなど)存在下に水
素添加して脱保護する方法をとる。第3級アルキル、シ
クロプロピルメチル、2−アルケニル、アラルキル、ス
ルホニルエチルなどであるカルボキシ保護基は鉱酸、ル
イス酸(塩化アルミニウム、塩化スズ、四塩化チタニウ
ムなど)、スルホン酸(ベンゼンスルホン酸、メタンスル
ホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸など)、強酸性
カルボン酸(トリフルオロ酢酸など)などの酸を、要すれ
ばカチオン捕捉剤(アニソール、ベンゼンチオールなど)
の存在下に作用させて脱保護する。2−アルケニルであ
るカルボキシ保護基はトリアリールホスフィン−パラジ
ウム錯化合物を作用させて脱保護する。フェナシル、2
−アルケニル、ヒドロキシアラルキルなどであるカルボ
キシ保護基は塩基または求核剤を作用させて脱保護す
る。その他、均等なカルボキシ保護基脱離法を適用し得
ることは当業者なら容易に理解するであろう。
【0037】ヒドロキシ保護基の脱保護も常法により行
うことができる。例えば、ルイス酸(塩化アルミニウ
ム、塩化スズ、四塩化チタニウムなど)、強酸性カルボ
ン酸(トリフルオロ酢酸など)などの酸を、要すればカチ
オン捕捉剤(アニソール、ベンゼンチオールなど)の存在
下に作用させてエーテル結合を開裂することにより脱保
護する。通常、適当な溶媒中、−10℃から50℃で3
0分から10時間行うと、所望のヒドロキシ化合物を得
る。
【0038】アミノ保護基の脱保護は、その種類に応じ
て、以下に例示の方法で行うことができる。 1)アルコキシカルボニル(例、t−ブトキシカルボニ
ル等)など:強酸(トリフルオロ酢酸、トリフルオロメ
タンスルホン酸等)、ルイス酸(塩化アルミニウム、塩
化スズ、塩化チタニウム、塩化亜鉛等)および他の酸
を、要すれば陽イオン捕獲剤(アニソール、ベンゼンチ
オール等)の存在下で作用させる。 2)アラルコキシカルボニル(カーボベンゾキシ、メチ
ルカーボベンゾキシ、ジフェニルメトキシカルボニル
等)など:上記ルイス酸と陽イオン捕獲剤、または水素
(パラジウムまたはニッケル触媒等を用いて)により処
理する。
【0039】3)低級アルカノイル(ホルミル、アセチ
ル、クロロアセチル等)、シッフ塩基形成基(2価炭素
基、例えばエチリデン、プロピリデン、ベンジリデン、
置換ベンジリデン等)、アラルキル(トリチル、置換ト
リチル等)、アリールチオ(フェニルスルフェニル
等)、テトラヒドロピラニル、シリルまたはスタニル
(トリメチルスタニル、トリメチルシリル等)など:酸
(塩酸、硫酸、メタンスルホン酸等)などを作用する。 4)その他:各保護基に特異的な方法を用いる。例え
ば、ハロアセチルまたはN−アルキルジチオカルバメー
トにはチオウレア;2塩基酸アシルにはヒドラジン;ア
ミドには5塩化リンおよび脂肪族アルコール)などを作
用させる。
【0040】上記の方法および同様の他の方法は文献に
記載されている。例えば、J.F.W.McOmie編 「有機化学に
おける保護基(Protective Groups in Organic Chemistr
y)」183頁(1973)Pleum PLUM Press, N.Y.;S.Pa
tai編 「官能基の化学(TheChemistry of Functional Gro
ups)」 (1969) Interscience Publ., Jophn Wiley& Sons
Ltd. London; Flynn 編 「セファロスポリン類およびペ
ニシリン類(Cephalosporins and Penicillins)」 Acadew
mic Press, N.Y.(1972)参照。
【0041】次いで、所望により、通常の方法に従って
遊離の酸Iを適当な塩等に変換する。そのような塩は医
療用カルボキシ保護基により形成される。塩形成にはセ
ファロスポリンの分野で常用の生理学的に許容されるイ
オンとなり得る軽金属塩(リチウム、ナトリウム、カリ
ウム、マグネシウム、アルミニウムなど)が好適であ
る。炭素数1〜12のアルキルアンモニウム(トリメチ
ルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、メチルモル
ホリニウムなど)、炭素数4〜9の芳香族塩基(ピリジ
ニウム、コリジニウム、ピコリニウム、キノリニウム、
ジメチルアニリニウムなど)等の基が好適である。
【0042】なお、本発明のセファロスポリン誘導体
と、既述の炭素数2〜15の薬理学的活性エステル形成
基とのエステルであって、経口または非経口投与で抗菌
作用を示すエステル誘導体とすることもできる。
【0043】塩は遊離酸である化合物(I)に塩基または
その弱カルボン酸塩を常法により作用させることにより
形成される。例えば、遊離酸を塩基(軽金属の水酸化
物、炭酸塩、重炭酸塩など)で中和するか、極性有機溶
媒(アルコール、ケトン、エステルなど)中でその塩基の
低級カルボン酸塩(酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、
2−エチルヘキサン酸ナトリウムなど)と交換分解後、
難溶性溶媒で希釈して塩を析出させる方法や塩溶液を凍
結乾燥する方法が好ましい。
【0044】反応は通常50℃以下で行なうと1〜10
分間で終了するが、副反応がなければさらに長時間放置
しても良い。このようにして得られた塩を酸で処理する
と式Iで示されるセファロポリン誘導体が得られる。従
って本発明はまた、化合物Iの塩を酸で処理することか
らなる化合物Iの製造方法を提供するものである。さら
に、式Iの化合物がアミノ等の塩基性の基を有する場合
は、これをセファロスポリンの化学で周知の方法により
酸(塩酸、酢酸等)を作用させ、酸付加塩を得ることが
できる。例えば、化合物Iを約1〜2モルの酸で、約0
〜50℃において約10分間〜90分間処理するとよ
い。
【0045】上記の本発明方法1、2、3を実施するに
は通常−80〜100℃、好ましくは−40〜50℃で
10分間〜20時間反応させるが、生成物が反応液中で
安定なときはさらに長時間放置してもよい。各反応には
所望により反応溶媒、無水条件、不活性気体、撹拌など
の常法を適用できる。
【0046】用い得る反応溶媒としては、炭化水素(ペ
ンタン、ヘキサン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キ
シレンなど)、ハロゲン化炭化水素(ジクロロメタン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロ
エタン、クロロベンゼンなど)、エーテル(ジエチルエー
テル、メチルイソブチルエーテル、ジオキサン、テトラ
ヒドロフランなど)、ケトン(アセトン、メチルエチルケ
トン、シクロヘキサノンなど)、エステル(酢酸エチル、
酢酸イソブチル、安息香酸メチルなど)、ニトロ炭化水
素(ニトロメタン、ニトロベンゼンなど)、ニトリル(ア
セトニトリル、ベンゾニトリルなど)、アミド(ホルムア
ミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド、ヘキサメチルホスホロトリアミドな
ど)、スルホキシド(ジメチルスルホキシドなど)、カル
ボン酸(ギ酸、酢酸、プロピオン酸など)、有機塩基(ジ
エチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリ
ン、コリジン、キノリンなど)、アルコール(メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ヘキサノール、オクタ
ノール、ベンジルアルコールなど)、水、その他の系列
に属する工業用溶媒またはその混合物を例示できる。
【0047】目的生成物は、反応液から夾雑物(未反応
原料、副生成物、溶媒など)を常法(抽出、蒸発、洗浄、
濃縮、沈澱、ロ過、乾燥など)により除去したのち、当
該技術分野で常用の後処理(吸着、溶離、蒸留、沈澱、
析出、クロマトグラフィーなど)を組合せて処理するこ
とにより、単離される。
【0048】上記のごとく、本発明方法によれば、3位
置換基の導入、7−アシル基の導入、4ーカルボン酸の
エステル化、スルホキシドの還元、スルホキシドの酸
化、脱保護化、または造塩反応等により化合物Iを製造
することができる。さらに、セフェム骨格に置換基を導
入することにより、修飾して構造変異体を得ることもで
きる。 前述の1、2、3の方法は化合物Iの好ましい製造方法
であるが、本発明はこれらの製造方法によって製造され
た化合物Iに限定されるものではなく、当業者既知の他
の方法で得られる化合物Iをも包含するものである。
【0049】本発明化合物のインビトロでの抗菌作用を
試験した結果、本発明化合物は、様々な細菌類、例えば
ブドー球菌、ストレプトコッカス・ピオゲネスなどのグ
ラム陽性菌、プロテウス・ブルガリス、プロテウス・ミ
ラビリス、モルガニア・モルガニイ、エンテロバクター
・クロアカ、緑膿菌、セラチア・マルセッセンス、大腸
菌などのグラム陰性菌、双方に対する抗菌力が強いこと
が明らかとなった。また、インビボにおいても、マウス
に対する経口投与後の血中濃度測定の結果、優れた経口
吸収率を表すことが示された。
【0050】従って、本発明は感受性細菌に、有効量の
セファロスポリン化合物Iを接触させて感受性細菌を殺
菌する方法を提供するものである。本発明化合物を適用
する対象は感受性菌に感染したヒトおよび動物のみなら
ず、腐敗するおそれのある物質や殺菌処理すべき器具
等、広範囲に及ぶ。
【0051】また本発明は、化合物I、その塩またはア
ミノ、カルボキシおよびヒドロキシ保護化合物を有効成
分として含有する医薬製剤殺菌剤を提供するものであ
る。本発明のセファロスポリン誘導体を治療目的で用い
る場合には、式Iで示される化合物、またはその塩を細
菌感染症に罹患しているヒトを含む対象動物に、治療有
効量を投与する。投与経路は経口または非経口のいずれ
でもよいが、経口投与が好ましい。そのためには本発明
化合物またはその誘導体を通常の製剤担体、希釈剤また
は賦形剤と混合し、カプセルに充填するか、錠剤に打錠
する。あるいは、粉剤、顆粒剤等の剤形でもよい。ま
た、非経口投与のためには、皮下注射、静脈注射、腹腔
内注射、筋肉注射等に適した水溶液または懸濁液とす
る。さらに坐剤、外用剤、点眼剤などとしても利用でき
る。
【0052】用量は、経口投与の場合、通常、1日あた
り約10mg〜4000mg、好ましくは100mg〜200
0mgとすることができる。また、非経口投与の場合に
は、1日あたり約10mg〜4000mg、好ましくは50
mg〜2000mgが適当である。以下に製造例、実施例お
よび実験例を挙げ、本発明をさらに詳しく説明する。た
だし、これらの実施例は本発明を制限するものではな
い。なお、製造例および実施例で用いた略語は以下の意
味を有する。 Ac=アセチル基 At=2−アミノチアゾール−4−イル Bh=ジフェニルメチル基 Boc=t−ブトキシカルボニル基 Et=エチル基 Me=メチル基 Ph=フェニル基 PMB=p−メトキシベンジル基 Tr=トリチル基
【0053】製造例1 アセチルチオメチル化
【化11】 1)Het = 1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 1,2,3-トリアゾ−ル-4-チオ−ル・ナトリウム塩
(38g:309ミリモル)をジメチルホルムアミド1
50mlに懸濁し、−20℃とし、これにチオ−ル酢酸ク
ロロメチルエステル(37.4g:300ミリモル)を
10分間に滴下する。混合物を同温で30分間および室
温で2時間かきまぜた後、水でうすめ、酢酸エチルで抽
出する。抽出液を水、炭酸水素ナトリウム水と水で洗
い、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。結晶性残
渣をヘキサンで洗い、乾燥後、エ−テルから再結晶すれ
ば4-アセチルチオメチルチオ-1,2,3-トリアゾ−ル
38.9gを得る。収率:69%。mp. 88〜89℃。 NMR δ(CDCl3) ppm: 2.36(s, 3H), 4.37(s, 2H), 6.3(b
rs, 1H), 7.73(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3430, 3152, 1693, 1131。
【0054】2)Het = 1,2,4-トリアゾ−ル-3-イ
ル 1,2,4-トリアゾ−ル-3-チオ−ル(2.23g:2
2.1ミリモル)をジメチルホルムアミド30mlに溶か
し水素化ナトリウム(油状:60%:840mg:21ミ
リモル)を加え、室温で10分間かきまぜる。これを−
50〜−60℃とし、チオ−ル酢酸クロロメチルエステ
ル(2.50g:20.1ミリモル)のジメチルホルムア
ミド5ml溶液を加え、同温で20分間かきまぜる。次い
で塩化トリチル(6.70g:24ミリモル)とピリジ
ン(1.94ml:24.0ミリモル)を加え、氷冷下28
時間かきまぜた後、水でうすめ、酢酸エチルで抽出す
る。抽出液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥後、
減圧濃縮する。残渣をシリカゲル・クロマトグラフィ−
(トルエン:酢酸エチル=20:1)で精製し、目的物
をエ−テルから結晶化すれば3-アセチルチオメチルチ
オ-1-トリチル-1,2,4-トリアゾ−ルの白色結晶3.
37gを得る。収率:39%。mp. 124〜125℃。 NMR δ(CDCl3) ppm: 2.32(s, 3H), 4.50(s, 2H), 7.1〜
7.2(m, 6H), 7.3〜7.4(m, 9H), 7.90(s,1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 1690, 1490, 1472, 1444,1383, 13
52, 1271, 1228,1131。
【0055】3)Het=5-テトラゾリル テトラゾ−ル-5-チオ−ル3.00g(29.41ミリモ
ル)をジメチルホルムアミド50mlにとかし、氷冷す
る。これに水素化ナトリウム(60%油状:2.59
g:64.75ミリモル)を加え、氷冷下5〜6分間撹
拌する。これに、チオ−ル酢酸クロロメチルエステル
4.39g(35.26ミリモル)のジメチルホルムアミ
ド10ml溶液を加え、室温で2時間撹拌する。反応液を
10%塩酸11mlと水でうすめ、酢酸エチルで抽出す
る。抽出液を、食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾
燥、濾過、濃縮する。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィ−(トルエン:酢酸エチル=1:1)で精製
し、得られた残渣をn-ヘキサン、エ−テルの混液で洗
浄すれば、5-アセチルチオメチルチオテトラゾ−ルの
白色結晶2.49gを得る。収率:45%。 m.p. 90
℃。 NMR δ(CDCl3) ppm: 2.42(s, 3H), 4.68(s, 2H), 8〜9
(brs, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3072(br), 1692, 1500, 1356, 113
1。
【0056】4)Het=2-ピリジル 2-メルカプトピリジン1.11g(9.98ミリモル)
のジメチルホルムアミド10ml溶液に水素化ナトリウム
400mg(含量60%油状)を加え、室温で2〜3分間
撹拌する。これに−30℃でチオ−ル酢酸クロロメチル
エステル1.12g(9.00ミリモル)をジメチルホル
ムアミド2mlに溶かして加え、−20〜−30℃で1時
間撹拌する。反応液を酢酸エチルで薄め、水と食塩水で
洗い、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮する。残渣をシリ
カゲルクロマトグラフィ−(トルエン:酢酸エチル=2
0:1)で精製すれば、黄色油状の2-アセチルチオメ
チルチオピリジン1.43gを得る。収率:72%。 NMR δ(CDCl3) ppm: 2.35(s, 3H), 4.65(s, 2H), 7.03
(ddd, J=7.4Hz, J=4.9Hz, J=1.0Hz, 1H)7.18(ddd, J=8.
0Hz, J=1.0Hz, J=1.0Hz, 1H), 7.51(ddd, J=8.0Hz, J=
7.4Hz, J=1.8Hz, 1H), 8.47(ddd, J=4.9Hz, J=1.8Hz, J
=1.0Hz, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 1686, 1576, 1556, 1452, 1414, 1
353, 1123, 956。
【0057】5)Het = 1,2,3-トリアゾ-ル-4-イル
(AC=ベンゾイル) 1. 1,2,3-トリアゾ-ル-4-チオ−ルナトリウム1
0.0g(81.3ミリモル)をジメチルホルムアミド1
00mlに投入し、氷冷下にブロモクロロメタン100ml
を加え、同温で1時間撹拌する。反応液を水でうすめ、
酢酸エチルで抽出する。抽出液を食塩水で洗い、硫酸ナ
トリウムで乾燥後、濃縮すれば、4-クロロメチルチオ-
1,2,3-トリアゾ−ル10.21gを得る。収率:84
%。無色結晶。mp.79〜80℃。 NMR δ(CDCl3) ppm: 4.93(s, 2H), 7.91(s, 1H), 9.6〜
10.2(brs, 1H)。 IR ν(Nujol) cm-1: 3140, 1499, 1393, 1246, 1230, 1
117, 1002。
【0058】2. チオ安息香酸470mg(3.4ミリ
モル)をジメチルホルムアミド1mlにとかし、氷冷下、
水素化ナトリウム136mg(3.4ミリモル:60%油
性)を加え、10分後、4-クロロメチルチオ-1,2,3
-トリアゾ−ル449mg(3ミリモル)を加え、氷冷下
に10分と室温で4時間撹拌する。反応液を水でうす
め、酢酸エチルで抽出する。抽出液を5%炭酸水素ナト
リウム水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮する。残
渣をシリカゲルクロマトグラフィ−(トルエン:酢酸エ
チル=5:1)で精製すれば、4-ベンゾイルチオメチ
ルチオ-1,2,3-トリアゾ−ル417mgを得る。収率:
55%。ヘキサン−エ−テルから再結晶すれば、純品を
得る。無色針状結晶。mp.72.5〜73.5℃。 NMR δ(CDCl3) ppm: 4.57(s, 2H), 7.4〜7.65(m, 3H),
7.75(s, 1H), 7.9〜7.96(m, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3425, 3146, 1667, 1206, 1175, 9
11。
【0059】製造例2 クロルメチル化
【化12】 1)Het = トリチル-1,2,4-トリアゾ−ル-3-イル 1,2,4-トリアゾ-ル-3-チオ−ル10.0g(99ミ
リモル)をジメチルホルムアミド100mlにとかし、氷
冷下に水素化ナトリウム(60%油性:3.96g:9
9ミリモル)を加え、同温で10分間撹拌して1,2,4
-トリアゾ−ル-3-チオ−ルナトリウムとした後、ブロ
モクロロメタン100mlを加え、室温で14時間撹拌す
る。反応液を酢酸エチルでうすめ、食塩水で洗い、硫酸
ナトリウムで乾燥し、濃縮する。3-クロロメチルチオ-
1,2,4-トリアゾ−ルである残渣をジメチルホルムア
ミド100mlにとかし、氷冷下、塩化トリチル27.6
g(99ミリモル)とトリエチルアミン13.8mlを加
え、氷冷下に30分間撹拌する。反応液を水でうすめ、
酢酸エチルで抽出する。抽出液を食塩水で洗い、硫酸ナ
トリウムで乾燥、濃縮する。残渣をエ-テルから結晶化
すれば、トリチル-3-クロロメチルチオ-1,2,4-トリ
アゾ−ル20.2gを得る。収率:52%。白色結晶。
mp.121〜122℃。 NMR δ(CDCl3) ppm: 5.18(s, 2H), 7.1〜7.2(m, 6H),
7.3〜7.4(m, 9H), 7.95(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 1599, 1492, 1472, 1445, 1389, 1
365, 1353, 1325。
【0060】2)Het = 1,2-メチル-1,2,4-トリア
ゾ−ル-3-イル 1. 1,2,4-トリアゾ−ル-3-チオ−ル10.1g
(0.10モル)と塩化p-メトキシベンジル17.2g
(0.11モル)をジクロロメタン50mlと混合し、1
N-水酸化ナトリウム水105mlと臭化テトラブチルア
ンモニウム750mg(2.3ミリモル)を加える。室温
で16時間撹拌後、反応液を酢酸エチルで抽出する。抽
出液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウム上乾燥後、濃縮す
る。残渣をトルエンから結晶化すれば、3-p-メトキシ
ベンジルチオ-1,2,4-トリアゾ−ル16.71gを得
る。白色結晶。収率:76%。mp.100〜101
℃。 NMR δ(CDCl3) ppm: 3.77(s, 3H), 4.32(s, 2H), 6.79
〜6.83, 7.23〜7.27(A2B2, 4H), 7.0〜7.8(brs, 1H),8.
13(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3400, 3120br, 1611, 1512, 1485,
1465, 1441, 1302。
【0061】2. 3-p-メトキシベンジルチオ-1,
2,4-トリアゾ−ル10.0g(45.2ミリモル)をメ
タノ−ル100mlにとかし、氷冷下にジアゾメタンのエ
−テル溶液(N−ニトロソメチル尿素15gから製造)
を加え、1時間撹拌する。反応液を濃縮し、ロ−バ−カ
ラムクロマトグラフィ−(トルエン:酢酸エチル=1:
2〜1:3)で分離、精製すれば3-p-メトキシベンジ
ルチオ-2-メチル-1,2,4-トリアゾ−ル[5.17
g。NMR δ(CDCl3) ppm: 3.63(s, 3H), 3.79(s,3H), 4.
34(s, 2H), 6.80〜6.84, 7.19〜7.24(A2B2, 4H), 7.88
(s, 1H)。IR ν(CHCl3) cm-1: 1611, 1511, 1476, 146
4, 1440, 1360, 1302。収率:49%]および3-p-メ
トキシベンジルチオ-1-メチル-1,2,4-トリアゾ−ル
[3.60g。NMR δ(CDCl3) ppm: 3.78(s, 3H), 3.87
(s,3H), 4.31(s, 2H), 6.80〜6.85, 7.30〜7.34(A2B2,
4H), 7.99(s, 1H)。IR ν(CHCl3) cm-1: 1612, 1512,14
65, 1440, 1421, 1356, 1302。収率:34%]を得る。
【0062】3. 3-p-メトキシベンジルチオ-2-メ
チル-1,2,4-トリアゾ−ル5.09g(21.7ミリモ
ル)をジクロロメタン40mlとメタノ−ル400mlの混
液にとかし、これに過塩素酸銀5.90g(25.9ミリ
モル)を加え、室温で1.5時間撹拌する。反応液をメ
タノ−ル100mlで薄めて生成する3-アルゼンチオチ
オ-2-メチル-1,2,4-トリアゾ−ルの結晶を濾取、メ
タノ−ルで洗い、乾燥する。これをジメチルホルムアミ
ド40mlに懸濁し、ブロモクロロメタン40mlと塩化リ
チウム2.82g(65.2ミリモル)を加え、22時間
室温で撹拌する。反応液に飽和食塩水と酢酸エチルを加
え、不溶物を濾去する。有機層を分取し、食塩水で洗
い、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮する。残渣をシリカ
ゲルクロマトグラフィ−(トルエン:酢酸エチル=4:
1)で精製すれば、3-クロロメチルチオ-2-メチル-
1,2,4-トリアゾ−ル1.62gを得る。無色油状物。
収率:46%。 NMR δ(CDCl3) ppm: 3.87(s, 3H), 5.19(s, 2H), 7.96
(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 1479, 1395, 1360。
【0063】4. 3-p-メトキシベンジルチオ-1-メ
チル-1,2,4-トリアゾ−ル3.55g(15.1ミリモ
ル)をジクロロメタン30mlとメタノ−ル30mlの混液
にとかし、これに過塩素酸銀4.11g(18.1ミリモ
ル)を加え、室温で1.5時間撹拌する。反応液をメタ
ノ−ル100mlで薄めて生成する3-アルゼンチオチオ-
1-メチル-1,2,4-トリアゾ−ルの結晶を濾取、メタ
ノ−ルで洗い、乾燥する。これをジメチルホルムアミド
30mlにとかし、ブロモクロロメタン30mlと塩化リチ
ウム1.96g(45.3ミリモル)を加え、室温で21
時間撹拌する。反応液に飽和食塩水と酢酸エチルを加
え、不溶物を濾去する。有機層を分取し、食塩水で洗
い、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮する。残渣をシリカ
ゲルクロマトグラフィ−(トルエン:酢酸エチル=2:
1)で精製すれば、3-クロロメチルチオ-1-メチル-
1,2,4-トリアゾ−ル1.05gを得る。無色油状物。
収率:43%。 NMR δ(CDCl3) ppm: 3.93(s, 3H), 5.21(s, 2H), 8.06
(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 1509, 1471, 1424, 1392, 1359。
【0064】3)Het=1,2,3-チアジアゾ−ル-5-イ
ル 1,2,3-チアジアゾ−ル-5-チオ−ルナトリウム塩の
2水和物(純度70.9%:2.50g:10.07ミリ
モル)をジメチルホルムアミド20mlにとかし、氷冷す
る。これにブロモクロロメタン20mlを一度に加え、氷
冷下で1時間半撹拌する。反応液に、水を加え、酢酸エ
チルで抽出する。抽出液を食塩水で洗浄、無水硫酸ナト
リウムで乾燥、濾過、濃縮する。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィ−(トルエン→トルエン:酢酸エチ
ル=20:1)で精製すれば無色油状の5-クロロメチ
ルチオ-1,2,3-チアジアゾ−ル1.60gを得る。収
率:95%。 NMR δ(CDCl3) ppm: 4.93(s, 2H), 8.69(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 1419, 1395, 1256, 1102。
【0065】4)Het = 1,3,4-チアジアゾ−ル-2-
イル 1,3,4-チアジアゾ−ル-2-イルチオ−ル4.72g
(40ミリモル)のジメチルホルムアミド80ml溶液に
氷冷下、水素化ナトリウム(60%油状懸濁液:1.7
6g:1.1当量:44ミリモル)を少しずつ加え、1
5分間撹拌する。生じた溶液にブロモクロロメタン80
mlを加え、同温度でさらに2時間撹拌する。反応液に水
を加え、酢酸エチルで抽出する。抽出液を食塩水で洗
い、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮する。残渣をシリカ
ゲルクロマトグラフィ−(トルエン:酢酸エチル=2
0:1)で精製すれば、無色油状の2-クロロメチルチ
オ-1,3,4-チアジアゾ−ル6.05gを得る。収率:
91%。 NMR δ(CDCl3) ppm: 5.32(s, 2H), 9.16(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 1389, 1373, 1232, 1061。
【0066】5)Het = 2-メチル-1,3,4-チアジア
ゾ−ル-5-イル 2-メチル-1,3,4-チアジアゾ−ル-5-チオ−ル2.6
4g(20ミリモル)のジメチルホルムアミド40ml溶
液に、氷冷下、水素化ナトリウム880mg(60%油性
懸濁液:1.1当量:22ミリモル)を少しづつ加え、
10分間撹拌する。生じた溶液にブロモクロロメタン4
0mlを加え同温度で更に1時間30分撹拌する。反応液
に水を加え、酢酸エチルで抽出する。抽出液を食塩水で
洗い、硫酸ナトリウムで乾燥後、シリカゲルクロマトグ
ラフィ−(トルエン:酢酸エチル=10:1)で精製す
れば、無色油状の5-クロロメチルチオ-2-メチル-1,
3,4-チアジアゾ−ル3.3gを得る。収率:91% NMR δ(CDCl3) ppm: 2.79(s, 3H), 5.24(s, 2H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 1430, 1392, 1380, 1232, 1189。
【0067】6)Het= 1-メチル-5-テトラゾリル 1-メチルテトラゾ−ル-5-チオ−ル・ナトリウム塩2.
00g(14.5ミリモル)をジメチルホルムアミド2
0mlにとかし、氷冷下、ブロモクロロメタン20mlを一
度に加え、1時間半撹拌する。反応液に、水を加え、酢
酸エチルで抽出する。抽出液を食塩水で洗浄、無水硫酸
ナトリウムで乾燥、濾過、濃縮する。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィ−(トルエン:酢酸エチル=2
0:1→10:1)で精製すれば、白色結晶状の5-ク
ロロメチルチオ-1-メチルテトラゾ−ル1.73gを得
る。収率:72%。 mp. 55〜56℃。 NMR δ(CDCl3) ppm: 4.03(s, 3H), 5.29(s, 2H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 1467, 1408, 1384, 1278, 1235, 1
171。
【0068】7)Het = 2-メチルテトラゾ−ル-5-イ
ル 1. 5-p-メトキシベンジルチオテトラゾ−ル7.0
0g(31.5ミリモル)をメタノ−ル150mlにとか
し、氷冷下にジアゾメタンのエ−テル溶液(N−ニトロ
ソメチル尿素14gから製造)を加え、1時間撹拌す
る。反応液を濃縮し、残渣をロ−バ−カラムクロマトグ
ラフィ−(トルエン:酢酸エチル=5:1)で分離、精
製すれば5-p-メトキシベンジルチオ-2-メチルテトラ
ゾ−ル[4.86g。NMR δ(CDCl3) ppm: 3.78(s, 3H),
4.29(s, 3H), 4.38(s, 2H), 6.81〜6.85,7.30〜7.34(A
2B2, 4H)。IR ν(CHCl3) cm-1: 1611, 1512, 1390, 132
4, 1303。無色油状物。収率:65%]と5-p-メトキ
シベンジルチオ-1-メチルテトラゾ−ル[2.71g。N
MR δ(CDCl3) ppm: 3.79(s, 3H), 3.80(s, 3H), 4.49
(s, 2H), 6.82〜6.86, 7.27〜7.31(A2B2, 4H)。IR ν(C
HCl3)cm-1: 1613, 1513,1465, 1305。白色結晶。収率:
36%]を得る。
【0069】2. 5-p-メトキシベンジルチオ-2-メ
チルテトラゾ−ル4.86g(20.59ミリモル)をジ
クロロメタン40mlとメタノ−ル40mlの混液にとか
し、これに過塩素酸銀6.17g(26.78ミリモル)
を加え、室温で2時間撹拌する。反応液をメタノ−ル1
00mlで薄めて生成する5-アルゼンチオチオ-2-メチ
ルテトラゾ−ルの結晶を濾取、メタノ−ルで洗い、乾燥
する。これをジメチルホルムアミド40mlにとかし、ブ
ロモクロロメタン40mlと塩化リチウム2.67g(6
1.7ミリモル)を加え、室温で20時間撹拌する。反
応液に飽和食塩水と酢酸エチルを加え、不溶物を濾去す
る。有機層を分取し、食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで
乾燥後、濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ
−(トルエン:酢酸エチル=20:1)で精製すれば、
5-クロロメチルチオ-2-メチルテトラゾ−ル1.91g
を得る。無色油状物。収率:56%。 IR ν(CHCl3) cm-1: 1440, 1422, 1410, 1395, 1325。
【0070】製造例3 ヨ−ド置換
【化13】 1)Het = 1-メチル-1,2,4-トリアゾ−ル-3-イル 3-クロロメチルチオ-1-メチル-1,2,4-トリアゾ−
ル981mg(6.0ミリモル)をアセトン10mlにとか
し、ヨウ化ナトリウム1.78g(12ミリモル)を加
え、50℃で3時間撹拌する。反応液を水で薄め、酢酸
エチルで抽出する。抽出液を水で洗い、硫酸ナトリウム
上で乾燥後、濃縮すれば、3-ヨ−ドメチルチオ-1-メ
チル-1,2,4-トリアゾ−ル1.50gを得る。黄色油
状物。 NMR δ(CDCl3) ppm: 3.94(s, 3H), 4.75(s, 2H), 8.07
(s, 1H)。
【0071】2)Het = 2-メチル-1,2,4-トリアゾ
−ル-3-イル 3-クロロメチルチオ-2-メチル-1,2,4-トリアゾ−
ル981mg(6.00ミリモル)をアセトン10mlにと
かし、ヨウ化ナトリウム1.78g(12.00ミリモ
ル)を加え、50℃で3時間撹拌する。反応液を水で薄
め、酢酸エチルで抽出する。抽出液を水洗、硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、濃縮すれば、3-ヨ−ドメチルチオ-2-
メチル-1,2,4-トリアゾ−ル1.47gを得る。黄色
油状物。 NMR δ(CDCl3) ppm: 3.84(s, 3H), 4.71(s, 2H), 7.98
(s, 1H)。
【0072】3)Het=1,2,3-チアジアゾ−ル-5-イ
ル 5-クロロメチルチオ-1,2,3-チアジアゾ−ル999m
g(6.00ミリモル)をアセトン10mlにとかし、これ
にヨウ化ナトリウム1.78g(12.00ミリモル)を
加え、50℃で2時間撹拌する。冷却後反応液に水を加
え、酢酸エチルで抽出する。抽出液を水で1回洗浄、無
水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、濃縮すれば、褐色油状
の5-ヨ−ドメチルチオ-1,2,3-チアジアゾ−ル1.5
5gを得る。 NMR δ(CDCl3) ppm: 4.53(s, 2H), 8.62(s, 1H)。
【0073】4)Het = 1,3,4-チアジアゾ−ル-2-
イル 2-クロロメチルチオ-1,3,4-チアジアゾ−ル849m
g(5.1ミリモル)のアセトン10ml溶液にヨウ化ナト
リウム1.5g(2.0当量:10ミリモル)を加え、5
0℃で3時間撹拌する。冷却後、反応液に水を加え、酢
酸エチルで抽出する。抽出液を水洗、硫酸ナトリウムで
乾燥後、濃縮すれば、黄色油状の2-ヨ−ドメチルチオ-
1,3,4-チアジアゾ−ル(原料クロロメチル体約10
%含有)1.2gを得る。 NMR δ(CDCl3) ppm: 4.85(s, 2H), 9.14(s, 1H)。
【0074】5)Het = 2-メチル-1,3,4-チアジア
ゾ−ル-5-イル 5-クロロメチルチオ-2-メチル-1,3,4-チアジアゾ
−ル730mg(4ミリモル)のアセトン6ml溶液にヨウ
化ナトリウム1.2g(2.0当量:8ミリモル)を加
え、55℃で2時間撹拌する。反応液に水を加え、酢酸
エチルで抽出する。抽出液を水洗、硫酸ナトリウムで乾
燥後、濃縮すれば、黄色油状の5-ヨ−ドメチルチオ-2
-メチル-1,3,4-チアジアゾ−ル1.05gを得る。 NMR δ(CDCl3) ppm: 2.79(s, 3H), 4.78(s, 2H)。
【0075】6)Het= 1-メチルテトラゾリル 5-クロロメチルチオ-1-メチルテトラゾ−ル987mg
(6.00ミリモル)をアセトン10mlにとかし、これ
にヨウ化ナトリウム1.78g(12.00ミリモル)を
加え、50℃で3時間撹拌する。冷却後反応液に水を加
え、酢酸エチルで抽出する。抽出液を水で洗浄、無水硫
酸ナトリウムで乾燥、濾過、濃縮すれば、黄色油状の5
-ヨ−ドメチルチオ-1-メチルテトラゾ−ル1.33g
(Cl体約20モル%含有)を得る。 NMR δ(CDCl3) ppm: 3.98(s, 3H), 4.76(s, 2H)。
【0076】7)Het = 2-メチルテトラゾ−ル-5-イ
ル 5-クロロメチルチオ-2-メチルテトラゾ−ル987mg
(6.0ミリモル)をアセトン10mlにとかし、ヨウ化
ナトリウム1.78g(12.00ミリモル)を加え、5
0℃で3時間撹拌する。反応液を水で薄め、酢酸エチル
で抽出する。抽出液を水で洗い、硫酸ナトリウム上で乾
燥後、濃縮すれば、5-ヨ−ドメチルチオ-2-メチルテ
トラゾ−ル1.43gを得る。黄色油状物。 NMR δ(CDCl3) ppm: 4.38(s, 3H), 4.74(s, 2H)。
【0077】製造例4 ヘテロ環修飾 1)1,2,3-トリアゾ−ル環のトリチル化 1,2,3-トリアゾ−ル-4-チオ-ル・ナトリウム塩(1
09g:870ミリモル)をジメチルホルムアミド30
0mlに懸濁し、-20〜-30℃に冷却下にチオ−ル酢酸
クロロメチル(109g:870ミリモル)を滴下し、
混合物を室温で2時間かきまぜる。反応液に氷冷下に塩
化トリチル(292g:1.05モル)とピリジン(8
4.6ml:1.05モル)を加え、室温で18時間かきま
ぜた後、ジクロロメタンでうすめ、食塩水で洗い、硫酸
ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。残渣をエ−テルか
ら結晶化すれば4-アセチルチオメチルチオ-1-トリチ
ル-1,2,3-トリアゾ−ル183gを得る。収率:49
%。mp. 115〜116℃。白色結晶。 NMR δ(CDCl3) ppm: 2.29(s, 3H), 4.34(s, 2H), 7.05
〜7.15(m, 6H), 7.3〜7.4(m, 9H), 7.47(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 1688, 1488, 1442, 1199,1128, 10
72, 1033, 954。
【0078】2)1,2,3-トリアゾ−ル環のメチル化 4-アセチルチオメチルチオ-1,2,3-トリアゾ−ル
(6.00g:31.75ミリモル)をテトラヒドロフラ
ン30mlにとかし、−78℃で1M−リチウム・ビス
(トリメチルシリル)アミドのテトラヒドロフラン溶液
(35ml:35ミリモル)を滴下し、同温度で5分間か
きまぜた後、トリフルオロメタンスルホン酸メチル
(4.0ml:35ミリモル)を加え、さらに同温で2時
間かきまぜる。反応液に10%塩酸26mlを加え、水で
薄め、酢酸エチルで抽出する。抽出液を炭酸水素ナトリ
ウムと食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮す
る。
【0079】残渣をシリカゲル・クロマトグラフィ−
(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製すれば4
-アセチルチオメチルチオ-3-メチル-1,2,3-トリア
ゾ−ル[2.22g。NMR δ(CDCl3) ppm: 2.32(s, 3H),
4.13(s,5H), 7.77(s, 1H)。IRν(CHCl3)cm-1: 1698,14
29, 1355, 1263, 1226,1205, 1127, 1100, 957。 mp.3
7〜38℃。収率:34%]、4-アセチルチオメチル
チオ-1-メチル-1,2,3-トリ アゾ−ル[884mg。N
MR δ(CDCl3) ppm: 2.35(s, 3H), 4.11(s, 3H), 4.33
(s, 2H), 7.59(s, 1H)。IR ν(CHCl3) cm-1: 1691, 143
4, 1354,1285, 1131, 1106, 1048, 1031, 956。mp. 7
1〜72℃。収率:14%]および4-アセチルチオ メ
チルチオ-2-メチル-1,2,3-トリアゾ−ル[175m
g。NMR δ(CDCl3) ppm: 2.35(s, 3H), 4.20(s, 3H), 4.
30(s,2H),7.56(s, 1H)。IR ν(CHCl3) cm-1: 1691,144
6, 1369, 1130, 1006, 990,956。油状物。収率:3%]
を得る。
【0080】製造例5 7位アミド化
【化14】 1)Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルア
ミノチアゾ−ル-4-イル)-2-ペンテノイル 7β-アミノ-3-メタンスルホニルオキシ-3-セフェム-
4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル塩酸塩1.49
g(3ミリモル)と(Z)-2-(2-t-ブトキシカルホ゛ニルアミノ
チアソ゛-ル-4-イル)-2-ペンテン酸1.03g(3.45ミ
リモル)のジクロルメタン30ml懸濁液に−30℃に
て、N−メチルモルホリン1.1ml(10ミリモル)と
2分後にジクロロ燐酸フェニル0.49ml(3.27ミリ
モル)を加え、同温度で1時間20分撹拌する。反応液
に1N塩酸6mlを加え、酢酸エチルで抽出する。抽出液
を水、5%炭酸水素ナトリウム水と食塩水で洗い、硫酸
ナトリウムで乾燥後、濃縮する。残渣2.6gをイソプ
ロパノ−ル100mlに加熱溶解し、冷却後、沈殿してく
る淡黄粉末を濾取すれば、7β-[(Z)-2-(2-t-
ブトキシカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-ペ
ンテノイルアミノ]-3-メタンスルホニルオキシ-3-セ
フェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル2.0
1gを得る。収率:91%。
【0081】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.12(t, J=7.6Hz, 3
H), 1.54(s, 9H), 2.5〜2.7(m, 2H),2.85(s, 3H), 3.5
5, 3.80(ABq, J=18Hz, 2H), 5.09(d, J=5Hz, 1H), 5.95
(dd, J=5Hz, J=8Hz, 1H), 6.45(t, J=7.4Hz, 1H), 6.74
(s, 1H), 6.86((s, 1H), 7.2〜7.5(m, 10H), 7.80(d, J
=8Hz, 1H)。 IR ν(CHCl3)cm-1: 3400, 1786, 1725, 1669, 1545, 13
67, 1287, 1220,1156
【0082】2)Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキシ
カルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオ
キシイミノアセチル 2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-4-チアゾリ
ル)-2-トリチルオキシイミノ酢酸(41.7g:78.
8ミリモル)をジクロロメタン(600ml)に懸濁し、
-30℃とし、これにN-メチルモルホリン(7.575
g:75ミリモル)を加えて10分間かきまぜる。これ
に7β-アミノ-3-メタンスルホニルオキシ-3-セフェ
ム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル塩酸塩(3
7.27g:75ミリモル)を加え、同温度で50分間
かきまぜた後、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロ
ピル)カ−ボジイミド塩酸塩(14.38g:75ミリ
モル)を加え、氷冷下3時間かきまぜる。反応液を水で
うすめ、酢酸エチルで抽出する。抽出液を水洗、乾燥
後、減圧濃縮する。残留物をシリカゲル・クロマトグラ
フィ−(0.5%酢酸含有トルエン:酢酸エチル=1
0:1)で精製し、溶出物をエ−テル・ヘキサンで処理
すれば7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニル
アミノ-4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセ
トアミド]-3-メタンスルホニルオキシ-3-セフェム-
4-カルボン酸ジフェニルメチルエステルの白色粉末5
7.42gを得る。収率:79%。この生成物は約5%
の2-セフェム異性体を含有する。
【0083】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.48(s, 9H), 2.78
(s, 3H), 3.45, 3.76(ABq, J=18.6Hz,2H), 5.13(d, J=5
Hz, 1H), 6.06(dd, J=5Hz, J=8.8Hz, 1H), 6.96(s, 1
H), 7.02(s, 1H), 7.2〜7.5(m, 26H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3400, 1793, 1724, 1690,1543, 15
13, 1493, 1445,1368, 1285, 1222, 1157。
【0084】3)Acyl =(Z)-2-(2-t-ブトキシカ
ルボニルアミノ-4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイ
ミノアセチル 7β-アミノ-3-メタンスルホニルオキシ-3-セフェム-
4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル塩酸塩(37.
27g:75ミリモル)と(Z)-2-(2-t-ブトキシ
カルボニルアミノ-4-チアゾリル)-2-トリチルオキシ
イミノ酢酸(45.63g:86ミリモル)をジクロロ
メタン(600ml)に懸濁し、-30℃とし、これにN-
メチルモルホリン(27.2ml:0.25モル)を3分間
に加え、4分間後、二塩化燐酸フェニルエステル(1
2.3ml:82ミリモル)を加え3時間かきまぜた後、
10%塩酸40mlを加え、水で薄め、酢酸エチルで抽出
する。抽出液を水、炭酸水素ナトリウム水、希塩酸と水
で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。残渣
をイソプロパノ-ル2リットルに加温溶解後、冷却して
粉末化すれば7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカル
ボニルアミノ-4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミ
ノアセトアミド]-3-メタンスルホニルオキシ-3-セフ
ェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステルの白色粉
末67gを得る。収率:92%。
【0085】4)Acyl=(Z)-2-(2-t-ブトキシカ
ルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-メトキシイミ
ノアセチル 7β-アミノ-3-メタンスルホニルオキシ-3-セフェム-
4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル・塩酸塩99
4mg(2ミリモル)と(Z)-2-(2-t-ブトキシカル
ボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-メトキシイミノ
酢酸662mg(2.2ミリモル)をジクロルメタン16m
lに懸濁し、-30℃にてN-メチルモルホリン0.72ml
(6.6ミリモル)、ついで二塩化燐酸フェニルエステ
ル0.33ml(2.2ミリモル)を加え、同温度で2時間
30分撹拌する。反応液に10%塩酸5mlを加え、反応
を停止し、酢酸エチル抽出、抽出液を水、5%炭酸水素
ナトリウム水、水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮
する。残渣をシリカゲルクロマト(0.5%酢酸含有ト
ルエン:酢酸エチル=2:1)で精製すれば、7β-
[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ
−ル-4-イル)-2-メトキシイミノアセチル〕アミノ-
3-メタンスルホニルオキシ-3-セフェム-4-カルボン
酸ジフェニルメチルエステル1.07gを得る。収率:
72%。
【0086】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.53(s, 9H), 2.83
(s, 3H), 3.63, 3.88(ABq, J=19Hz, 2H), 4.09(s, 3H),
5.18(d, J=5Hz, 1H), 6.04(dd, J=5Hz, J=9Hz, 1H),6.
95(s,1H), 7.2〜7.5(m, 13H)。
【0087】5)Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキシカ
ルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-シクロペンチ
ルオキシイミノアセチル 7β-アミノ-3-メタンスルホニルオキシ-3-セフェム-
4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル塩酸塩1.49
g(3ミリモル)と(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボ
ニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-シクロペンチルオ
キシイミノ酢酸1.23g(3.5ミリモル)のジクロロ
メタン30ml懸濁液に−30℃でN−メチルモルホリン
1.1ml(10ミリモル)を加え、1分後、ジクロロ燐
酸フェニル0.49ml(3.3ミリモル)を加え、同温度
で2時間半撹拌する。反応液に1N塩酸6mlと水50ml
を加え、酢酸エチル抽出する。抽出液を水、5%炭酸水
素ナトリウム水と水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥後、
シリカゲルクロマトグラフィ−(0.5%酢酸含有、ト
ルエン:酢酸エチル=5:1)で精製すれば、7β−
[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ
−ル-4-イル)-2-シクロペンチルオキシイミノアセト
アミド]-3-メタンスルホニルオキシ-3-セフェム-4-
カルボン酸ジフェニルメチルエステル1.86gを得
る。白色泡状物。収率:78%。
【0088】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.53(s, 9H), 1.3〜
2.0(m, 8H), 2.80(s, 3H),3.61, 3.88(ABq, J=19Hz, 2
H), 4.9〜5.0(m, 1H), 5.17(d, J=5Hz, 1H), 6.04(dd,
J=5Hz, J=9Hz, 1H), 6.96(s, 1H), 7.3〜7.5(m, 12H),
8.6(brs, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3400, 1792, 1724, 1685, 1543, 1
367, 1226, 1220, 1158。
【0089】6)Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキシ
カルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-(2-プロ
ペニルオキシイミノ)アセチル 7β-アミノ-3-メタンスルホニルオキシ-3-セフェム-
4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル塩酸塩1.49
g(3ミリモル)と(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボ
ニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-(2-プロペニル
オキシイミノ)酢酸1.13g(3.46ミリモル)のジ
クロロメタン30ml懸濁液に−30℃にてN−メチルモ
ルホリンを1.1ml(10ミリモル)と1分後にジクロ
ロ燐酸フェニル0.49ml(3.27ミリモル)を加え、
同温度で2時間撹拌する。反応液に1N塩酸6mlと水3
0mlを加え、酢酸エチルで抽出する。抽出液を水、5%
炭酸水素ナトリウム水と水で洗い、硫酸ナトリウムで乾
燥後、シリカゲルクロマトグラフィ−(0.5%酢酸含
有、トルエン:酢酸エチル=5:1)で精製すれば、7
β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチ
アゾ−ル-4-イル)-2-(2-プロペニルオキシイミ
ノ)アセトアミド]-3-メタンスルホニルオキシ-3-セ
フェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル1.8
3gを得る。淡黄泡状物。収率:79%。
【0090】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.53(s, 9H), 2.82
(s, 3H), 3.61, 3.86(ABq, J=20Hz, 2H), 4.80(d, J=6H
z, 2H), 5.17(d, J=5Hz, 1H), 5.23〜5.40(m, 2H), 5.9
4〜6.13(m, 2H), 6.95(s, 1H), 7.2〜7.5(m, 12H), 8.6
(brs, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3400, 1792, 1725, 1686, 1544, 1
367, 1286, 1223, 1219, 1160。
【0091】製造例6 側鎖酸 1)(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチア
ゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノ酢酸
【化15】 1.(Z)-2-(2-アミノチアゾ−ル-4-イル)-2-
ヒドロキシイミノ酢 酸エチルエステル86g(0.4モ
ル)のジクロロメタン1200ml懸濁液に4-ジメチル
アミノピリジン9.6g(79ミリモル)を加え、次い
でジ炭酸ジ-t- ブチル240ml(1.04モル)を滴下
し、室温で19時間撹拌する。反応液に0.5N塩酸5
00mlを加え、ジクロロメタン層を分取する。有機層を
食塩水で 洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮する。残
渣にエタノ−ル200mlを加えて再濃縮する。残渣をエ
タノ−ル300mlに溶かし、氷冷下水酸化ナトリウム6
4g(1.6モル)の水300ml溶液を滴下する。氷冷
下に30分間、室温で19時 間撹拌する。反応液に濃
塩酸140mlと氷水1000mlを加え、酢酸エチルで抽
出する。抽出液を水洗、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮
する。結晶性残渣を水洗、乾燥し、エ-テルで洗えば、
(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチ アゾ
−ル-4-イル)-2-ヒドロキシイミノ酢酸86.3gを
得る。白色結晶。m p.170〜173℃(分解)。
【0092】NMR δ(CDCl3-CD3SOCD3)ppm: 1.55(s, 9
H), 7.38(s, 1H)。 IR ν(Nujol) cm-1: 3640, 3510, 3125, 2520br, 1730,
1635, 1600, 1530,1295, 1165, 1000。
【0093】2. (Z)-2-(2-t-ブトキシカルボ
ニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-ヒドロキシイミノ
酢酸86.3g(0.30モル)のジメチルホルムアミド
600ml溶液に炭酸カリウム92g(0.67モル)と
塩化トリフェニルメチル100g(0.36モル)を加
え、室温で3日間撹拌する。反応混合物を濃塩酸111
mlと氷水1500mlの混液に注ぎ、酢酸エチルで抽出す
る。抽出液を水、5%炭酸水素ナトリウム水、2%塩酸
と食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮する。
残渣をジクロロメタンから結晶化すれば、(Z)-2-
(2-t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イ
ル)-2-トリチルオキシイミノ酢酸144gを得る。白
色結晶。収率:91%。mp.157〜158℃。
【0094】NMR δ(CDCl3-CD3SOCD3) ppm: 1.50(s, 9
H), 7.04(s, 1H), 7.2〜7.4(m, 15H)。 IR ν(Nujol) cm-1: 3200, 1726, 1697, 1563, 1281,
1243, 1155。
【0095】2)(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニ
ルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-ペンテン酸
【化16】 1. 4-クロロアセト酢酸メチルエステル700mg
(4.65ミリモル)とプロピオンアルデヒド405mg
(6.97ミリモル)と酢酸28mg(0.47ミリモル)
をジクロロメタン3mlにとかし、これにピペリジン24
mg(0.28ミリモル)のジクロロメタン0.5ml溶液を
加える。混合物を−27℃で120分間かきまぜる。反
応液を希塩酸と水で洗い、15℃以下で減圧濃縮すれ
ば、4-クロロ-2-プロピリデンアセト酢酸メチルエス
テル818mgを得る。収率:92%。 NMR δ(CDCl3) ppm: 1.08(t, J=7.5Hz, 3H), 1.55(t, J
=7.5Hz, 3H), 2.2〜2.8(m, 2H), 3.78(s, 3H), 3.82(s,
3H), 4.35(s, 2H), 4.40(s, 2H), 7.0〜7.4(m,1H)。
【0096】2. 4-クロロ-2-プロピリデンアセト
酢酸メチルエステル818mg(4.29ミリモル)をジ
メチルホルムアミド2.1mlにとかし、これに臭化ナト
リウム957mg(9.3ミリモル)を加え、22℃で2
時間かきまぜれば、4-ブロモ-2-プロピリデンアセト
酢酸メチルエステル[NMR δ(CDCl3) ppm:1.15(t, J=7.
5Hz, 3H), 2.50(q, J=7.5Hz, 3H), 2.53(q, J=7.5Hz, 2
H), 3.82(s, 3H), 3.90(s, 3H), 4.15(s, 2H), 4.22(s,
2H), 7.10(t, J=7.5Hz,1H), 7.12(t, J=7.5Hz,1H)]の
溶液を得る。これをジクロロメタン0.7mlで薄め、チ
オ尿素354mg(4.65ミリモル)のジメチルホルム
アミド1.4ml溶液を加え、−15℃〜30℃で25分
間かきまぜる。反応液を水酸化ナトリウム水と食塩水で
洗い、15℃以下で減圧濃縮後、アセトン1.8mlを加
え、35%塩酸で中和する。析出する結晶をアセトンで
洗い、乾燥すれば、(Z)-2-(2-アミノチアゾ−ル-
4-イル)-2-ペンテン酸メチルエステル塩酸塩452m
gを得る。収率:43%。mp.79〜80℃(分解)。元
素分析値は C9H12N2O2S・HCl・H2O に一致する。 NMR δ(CD3OD) ppm: 1.14(t, J=8Hz, 3H), 2.61(qd, J=
7.6Hz, 2H), 3.84(s,3H), 6.71(t, J=7.6Hz, 1H), 6.83
(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3360, 3095, 1721, 1635, 1592, 1
235。
【0097】3. (Z)-2-(2-アミノチアゾ−ル-
4-イル)-2-ペンテン酸メチルエステル塩酸塩550m
g(2.2ミリモル)をジクロロメタン3mlにとかし、7
%炭酸水素ナトリウム水3.8mlを加えてふりまぜる。
有機層を分取、1.7mlまで濃縮する。濃縮液にジ炭酸
ジt-ブチルエステル0.53ml(2.3ミリモル=1.0
5当量)とピリジン57μl(0.72ミリモル)または
ジメチルアミノピリジン27mg(0.22ミリモル)の
ジクロロメタン0.8ml溶液を加え、25℃で6時間か
きまぜる。反応液に1.6%塩酸1.72mlを加えてかき
まぜる。有機層を分取、炭酸水素ナトリウム水で洗い、
乾燥後、減圧濃縮する。残渣をシリカゲル・カラム・ク
ロマトグラフィ−により精製すれば、(Z)-2-(2-
t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2
-ペンテン酸メチルエステル528mgを得る。収率:7
1%。油状物。 NMR δ(CDCl3) ppm: 1.10(t, J=7.6Hz, 3H), 1.52(s, 9
H) 2.42(qd, J=7.6Hz,2H), 3.85(s, 3H), 6.76(t, J=7.
6Hz,1H), 6.89(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3680, 1723, 1522, 1218。
【0098】4. (Z)-2-(2-t-ブトキシカルボ
ニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-ペンテン酸メチル
エステル425mg(1.4ミリモル)をイソプロパノ−
ル1.3mlと水3.7mlの混液にとかし、水酸化ナトリウ
ム163mg(4.1ミリモル)を加え、65℃で90分
間撹拌する。反応液に35%塩酸を加えてpH4.7と
し、20℃に1時間放置する。析出する結晶を濾取、イ
ソプロパノ−ルで洗い、乾燥すれば、(Z)-2-(2-
t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2
-ペンテン酸325mgを得る。収率:86%。mp.18
7℃(分解)。 NMR δ(CDCl3) ppm: 1.09(t, J=7.6Hz, 3H), 1.55(s, 9
H) 2.64(qd, J=7.6Hz,2H), 6.69(t, J=7.6Hz, 1H), 6.9
6(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3160, 2548br, 1721, 1685, 1556,
1252, 1156。
【0099】製造例7 その他の反応 1)脱アシル化(1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル) 7β-フェニルアセトアミド-3-(1,2,3-トリアゾ−
ル-4-イル)チオメチルチオ-3-セフェム-4-カルボン
酸ジフェニルメチルエステル(629mg:1ミリモル)
をジクロロメタン7mlにとかし、氷冷下にピリジン(1
62μl:2ミリモル)と五塩化燐(380mg:1.8
ミリモル)を加え、室温で40分間かきまぜる。溶液を
1,3-ブタンジオ−ル(0.46ml)のジクロロメタン
2ml溶液中に−30℃で滴下する。氷冷下30分間かき
まぜた後、水でうすめ、ジクロロメタンで抽出する。抽
出液を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣は
酢酸エチル−ジクロロメタンから7β-アミノ-3-(1,
2,3-トリアゾ−ル-4-イル)チオメチルチオ-3-セフ
ェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル塩酸塩を
含む粉末518mgを与える。この粉末100mgをジクロ
ロメタンに懸濁し、5%炭酸水素ナトリウム水とふりま
ぜた後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残渣
をシリカゲル・クロマトグラフィ−で精製すれば7β-
アミノ-3-(1,2,3-トリアゾ-ル-4-イル)チオメチ
ルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエ
ステル10mgを得る。収率:10%。
【0100】NMR δ(CDCl3-CD3OD) ppm: 3.61, 3.73(AB
q, J=17Hz, 2H), 4.07, 4.14(ABq,J=14Hz, 2H), 4.74
(d, J=5Hz, 1H), 4.95(d, J=5Hz, 1H), 6.96(s, 1H),
7.2〜7.5(m, 10H), 7.56(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1 : 1776, 1726。
【0101】2)脱アシル化(Het = トリチル-1,2,
3-トリアゾ−ル-4-イル) 7β-フェニルアセトアミド-3-(1,2,3-トリアゾ−
ル-4-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン
酸ジフェニルメチルエステル10.0g(15.9ミリモ
ル)をジクロロメタン100mlにとかし、氷冷する。こ
れにピリジン1.54ml(19.1ミリモル)、塩化トリ
チル5.32g(19.1ミリモル)を加え、室温で1時
間撹拌する。反応液に10%塩酸2mlを加え、水で薄
め、酢酸エチルで抽出する。抽出液を水で洗い、無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、濃縮する。残渣をジクロロメタ
ン50mlにとかし、氷冷下にピリジン2.57ml(31.
8ミリモル)と五塩化燐5.96g(28.6ミリモル)
を加え、30分間撹拌する。反応液を−30℃とした
1.3−ブタンジオ−ル8.6ml(95.9ミリモル)の
ジクロロメタン25ml溶液中に滴下して加え、−20〜
−30℃で10分間、氷冷下40分間撹拌する。
【0102】反応液に水を加え、ジクロロメタンでうす
め、食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮
する。残渣をエ−テルで粉末化し、エ−テルで洗い、ジ
クロロメタンにとかし、5%炭酸水素ナトリウム水で洗
い、無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、濃縮する。残渣を
シリカゲルクロマトグラフィ−(トルエン:酢酸エチル
=2:1)で分離、精製すれば、7β-アミノ-3-(ト
リチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチ
オ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエス
テル[6.70g。淡黄色泡状物。収率:56%。NMR
δ(CDCl3) ppm: 3.62, 3.82(ABq, J=17.6Hz, 2H), 4.0
5, 4.16(ABq, J=13.4Hz,2H), 4.66(d, J=5.0Hz, 1H),
4.87(d, J=5.0Hz, 1H), 6.90(s, 1H), 7.05〜7.5(m, 25
H), 7.45(s,1H)。IR ν(CHCl3) cm-1: 3410, 1782, 173
1, 1605, 1496, 1450, 1390, 1368]と7β-アミノ-3-
(1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルチ オメチルチオ)-
3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル
[2.7 2g。淡黄色結晶性粉末。収率:33%。NMR
δ(CDCl3) ppm: 3.58, 3.73(ABq,J=17.5Hz, 2H), 4.05,
4.14(ABq, J=13.7Hz, 2H), 4.73(d, J=5.0Hz, 1H), 4.
94(d, J=5.0Hz, 1H), 6.97(s, 1H), 7.25〜7.5(m, 10
H), 7.56(s, 1H)。IR ν(CHCl3) cm-1: 3430, 1780, 17
30, 1602, 1495, 1451, 1388, 1362。m.p. 112〜115
℃]を得る。
【0103】3)スルホキシド化 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-
4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトアミ
ド]-3-メタンスルホニルオキシ-3-セフェム-4-カル
ボン酸ジフェニルメチルエステル30.0g(30.9ミ
リモル)をジクロロメタン300mlにとかし、−30℃
に冷却する。これにm-クロロ過安息香酸7.33g(純
度80%:1.1当量:34.0ミリモル)を加え、−2
0〜−30℃で20分間撹拌する。20分後、反応液に
5%チオ硫酸ナトリウム水溶液15mlを加え、ジクロロ
メタンでうすめた後、5%炭酸水素ナトリウム水と食塩
水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮する。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(トルエン:
酢酸エチル=5:1→3:1)で精製すれば、淡褐色泡
状の7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルア
ミノ-4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトア
ミド]-3-メタンスルホニルオキシ-3-セフェム-4-カ
ルボン酸ジフェニルメチルエステル・1β-オキシド2
8.9gを得る。収率:95%。
【0104】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.50(s, 9H), 2.74
(s, 3H), 3.35, 3.89(ABq, J=18.6Hz,2H), 4.55(d, J=
5.0Hz, 1H) 6.31(dd, J=5.0Hz, J=10.1Hz, 1H), 7.00
(s, 2H),7.15〜7.50(m, 25H), 7.88(d,J=10.1Hz, 1H),
8.33(bs, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1 : 3400, 1806, 1725, 1687, 1543,
1510, 1493, 1368, 1282, 1227, 1188, 1154。
【0105】4)チオ−ル化 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-
4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトアミ
ド]-3-メタンスルホニルオキシ-3-セフェム-4-カル
ボン酸ジフェニルメチルエステル・1β-オキシド25.
0g(25.3ミリモル)をジメチルホルムアミド20
0mlにとかし、−30℃に冷却する。これに、水硫化ナ
トリウム水和物(70%:5.07g:2.5当量:6
3.4ミリモル)を加え、−20〜−30℃で1時間撹
拌する。反応液に10%塩酸20mlを加え、水でうす
め、酢酸エチルで抽出する。抽出液を食塩水で洗浄、無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮する。残渣をトルエン
に溶解、濃縮乾固すれば、黄色泡状の7β-[(Z)-2
-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-4-チアゾリル)-
2-トリチルオキシイミノアセトアミド]-3-メルカプ
ト-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステ
ル・1β-オキシド23.3g(トルエン8W/W%含有)
を得る。収率:91%。
【0106】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.49(s, 9H), 3.27,
3.67(ABq, J=18.4Hz, 2H),4.50(d,J=4.8Hz, 1H), 5.12
(bs, 1H), 6.25(dd, J=4.8Hz, J=10.0Hz, 1H), 6.90(s,
1H), 7.01(s, 1H), 7.15〜7.61(m, 25H), 7.84(d, J=1
0.0Hz, 1H), 8.41(bs, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3396, 1799, 1715, 1686, 1543, 1
509, 1493, 1445, 1383, 1369, 1277, 1155。
【0107】実施例1 3位置換基導入
【化17】 1)Acyl = フェニルアセチル Het = 1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 4-アセチルチオメチルチオ-1,2,3-トリアゾ−ル
(920mg:4.87ミリモル)をジメチルホルムアミ
ド24mlにとかし、−60℃でナトリウム・メトキシド
のメタノ−ル溶液(1.28N:7.5ml)を滴下する。
同温で30分間放置後7β-フェニルアセトアミド-3-
メタンスルホニルオキシ-3-セフェム-4-カルボン酸ジ
フェニルメチルエステル(2.32g:4ミリモル)の
ジメチルホルムアミド8ml溶液を滴下する。30分後、
反応液を10%塩酸で中和し、水で薄め、酢酸エチルで
抽出する。抽出液を水洗、硫酸ナトリウムで乾燥後、シ
リカゲル・クロマトグラフィ−で精製する。残渣を酢酸
エチルから結晶化させれば7β-フェニルアセトアミド-
3-(1,2,3-トリアゾ-ル-4-イル)チオメチルチオ-
3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル
1.14gを得る。収率:45%。mp. 169〜171
℃(分解)。
【0108】NMR δ(CDCl3-CD3OD) ppm: 3.52, 3.62(AB
q, J=17Hz, 2H), 3.64(s, 2H), 4.07, 4.11(ABq, J=14H
z, 2H), 4.95(d, J=5Hz, 1H), 5.74(d, J=5Hz, 1H), 6.
92(s, 1H), 7.2〜7.5(m, 15H), 7.57(s, 1H)。 IR ν(KBr) cm-1: 3400, 3300, 1784, 1700, 1650, 152
0, 1375, 1220, 1170。
【0109】2)Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキシ
カルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-ペンテノイ
ル Het = 1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 4-アセチルチオメチルチオ-1,2,3-トリアゾ−ル2
30mg(1.22ミリモル)のジメチルホルムアミド6m
l溶液に−60℃にて1.26N-ナトリウムメトキシド
・メタノ−ル溶液1.9mlを滴下し、20分間撹拌後、
7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-ペンテノイルアミノ]-3-メ
タンスルホニルオキシ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフ
ェニルメチルエステル740mg(1ミリモル)のジメチ
ルホルムアミド3ml溶液を加え、同温度でさらに40分
間撹拌する。反応液に10%塩酸2mlと水30mlを加
え、酢酸エチルで抽出する。抽出液を水洗、硫酸ナトリ
ウム乾燥後、シリカゲルクロマトグラフィ−(トルエ
ン:酢酸エチル=2:1)で精製すれば、7β-
[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ
−ル-4-イル)-2-ペンテノイルアミノ]-3-(1,2,
3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3-セフェ
ム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル553mgを
得る。白色泡状物。収率:70%。
【0110】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.14(t, J=7.6Hz, 3
H), 1.54(s, 9H), 2.55〜2.75(m, 2H), 2.9〜3.3(broa
d, 2H), 3.91, 4.07(ABq, J=12Hz, 2H), 4.98(d, J=4.4
Hz, 1H), 5.5〜5.6(broad, 1H), 6.44(t, J=7.4Hz, 1
H), 6.82(s, 1H), 6.83(s, 1H),7.2〜7.5(m, 10H), 7.6
2(s,1H), 8.11(d, J=8Hz, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3420, 3330, 3150, 1758, 1712, 1
665, 1551, 1218, 1155。
【0111】3)Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキシ
カルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-シクロペン
チルオキシイミノアセチル Het = 1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 4-アセチルチオメチルチオ-1,2,3-トリアゾ−ル3
74mg(1.98ミリモル)のジメチルホルムアミド9m
l溶液に、−60℃にて1.26Nナトリウムメトキシド
のメタノ−ル溶液3.1mlを滴下し、25分間撹拌後、
これに7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニル
アミノチアゾ−ル-4-イル)-2-シクロペンチルオキシ
イミノアセトアミド]-3-メタンスルホニルオキシ-3-
セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル1.
20g(1.5ミリモル)のジメチルホルムアミド4.5
ml溶液を滴下する。同温度で40分間撹拌後、酢酸0.
3mlを加え、水でうすめ、酢酸エチル抽出する。抽出液
を水、5%炭酸水素ナトリウム水と水で洗い、硫酸ナト
リウムで乾燥後シリカゲルクロマトグラフィ−(トルエ
ン:酢酸エチル=3:1→2:1)で精製する。溶出物
をトルエンから結晶化し、さらに酢酸エチルから再結晶
すれば、7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニ
ルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-シクロペンチルオキ
シイミノアセトアミド]-3-(1,2,3-トリアゾ−ル-
4-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸
ジフェニルメチルエステル274mgを得る。収率:22
%。mp.198℃(分解)。
【0112】NMR δ(CDCl3-CD3OD) ppm: 1.55(s, 9H),
1.3〜2.0(m, 8H), 3.56, 3.72(ABq,J=17Hz, 2H), 4.15
(s, 2H), 4.9〜5.0(m, 1H), 5.06(d, J=4.8Hz, 1H), 5.
86(d,J=4.8Hz, 1H), 6.97(s, 1H), 7.3〜7.5(m, 11H),
7.60(s, 1H)。 IR ν(KBr) cm-1: 3330, 3200, 1785, 1725, 1698, 166
0, 1570, 1525, 1370,1241, 1220, 1160。
【0113】4)Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキシ
カルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-(2-プロ
ペニルオキシイミノ)アセチル Het = 1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 4-アセチルチオメチルチオ-1,2,3-トリアゾ−ル2
30mg(1.22ミリモル)のジメチルホルムアミド6m
l溶液に、−60℃にて1.26Nナトリウムメトキシド
のメタノ−ル溶液1.9mlを滴下し、同温度で25分間
撹拌後、−78℃に冷却する。反応液に7β-[(Z)-
2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ−ル-4-
イル)-2-(2-プロペニルオキシイミノ)アセトアミ
ド]-3-メタンスルホニルオキシ-3-セフェム-4-カル
ボン酸ジフェニルメチルエステル770mg(1ミリモ
ル)のジメチルホルムアミド3ml溶液を滴下し、同温度
で40分間撹拌する。反応液に1N塩酸2mlと水50ml
を加え、酢酸エチルで抽出する。抽出液を水洗、硫酸ナ
トリウムで乾燥後、シリカゲルクロマトグラフィ−(ト
ルエン:酢酸エチル=2:1)で精製する。溶出物をト
ルエンより結晶化させれば、7β-[(Z)-2-(2-t
-ブトキシカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-
(2-プロペニルオキシイミノ)アセトアミド]-3-
(1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3
-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル4
15mgを得る。白色結晶。収率:51%。mp.167
〜170℃(分解)。
【0114】NMR δ(CDCl3-CD3OD) ppm:1.55(s, 9H),
3.54, 3.69(ABq, J=17Hz, 2H), 4.16(s, 2H), 4.82(d,
J=5.8Hz, 2H), 5.07(d, J=4.6Hz, 1H), 5.26(dd, J=1.4
Hz,J=10.6Hz, 1H), 5.37(dd, J=1.4Hz, J=17.4Hz, 1H),
5.86(d, J=4.6Hz, 1H), 6.04(ddt, J=5.8Hz, J=10.6H
z, J=17.4Hz, 1H), 6.97(s, 1H), 7.3〜7.5(m, 11H),7.
60(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3400, 3300, 3200, 1782, 1717, 1
696, 1658, 1534, 1370, 1281, 1240, 1221, 1154。
【0115】5)Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキシ
カルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオ
キシイミノアセチル Het = 1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 4-アセチルチオメチルチオ-1,2,3-トリアゾ−ル
(11.50g:61ミリモル)をジメチルホルムアミ
ド300mlにとかし、−60〜−50℃でナトリウムメ
トキシド(1.28N:94ml)のメタノ−ル溶液を滴
下する。混合物を20分間撹拌後、7β-[(Z)-2-
(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-4-チアゾリル)-
2-トリチルオキシイミノアセトアミド]-3-メタンス
ルホニルオキシ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニル
メチルエステル(48.55g:50ミリモル)のジメ
チルホルムアミド190ml溶液を同温で7分間に滴下す
る。50分後、反応液に酢酸10mlを加え、水2リット
ルで薄め、酢酸エチルで抽出する。抽出液を食塩水で洗
い、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。残渣をト
ルエンから結晶化後、酢酸エチル−トルエンから再結晶
すれば7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミ
ノ-4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトア
ミド]-3-(1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル)チオメ
チルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチル
エステルの白色結晶29.14gを得る。収率:57
%。分解点190〜200℃。
【0116】NMR δ(CDCl3-CD3OD) ppm: 1.53(s, 9H),
3.45, 3.63(ABq, J=17.2Hz, 2H), 4.12, 4.15(ABq, J=1
4.2Hz, 2H), 5.08(d, J=5Hz, 1H), 5.88(d, J=5Hz, 1
H), 6.98(s, 1H), 7.08(s, 1H), 7.2〜7.5(m, 25H), 7.
60(s, 1H)。 IR ν(KBr) cm-1: 3390, 3210, 1800, 1725, 1688, 155
5, 1495, 1449, 1375,1275, 1245, 1225, 1155。
【0117】6)Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキシ
カルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオ
キシイミノアセチル Het = 1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル(ベンゾイルチ
オ試薬)4-ベンゾイルチオメチルチオ-1,2,3-トリ
アゾ−ル150mg(0.60ミリモル)をジメチルホル
ムアミド3mlにとかし、-60℃でナトリウムメトキシ
ド のメタノ−ル溶液(1.26N:0.95ml)を加
え、−50〜−60℃で80分間撹拌する。反応液に−
60℃で7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニ
ルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミ
ノアセトアミド]-3-メタンスルホニルオキシ-3-セフ
ェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル485mg
(0.5ミリモル)のジメチルホルムアミド2ml溶液を
加え、−70℃で 20分間撹拌する。反応液に酢酸0.
1mlを加え、水でうすめ、酢酸エチルで抽 出する。抽
出液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮す
る。残渣をトルエンから再結晶すれば、7β-[(Z)-
2-(2-t-ブトキシカルボニルアミ ノチアゾ−ル-4-
イル)-2-トリチルオキシイミノアセトアミド]-3-
(1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3
-セフェム-4-カルボン酸ジフェ ニルメチルエステル2
27mgを得る。無色結晶。収率:44%。
【0118】NMR δ(CDCl3-CD3OD) ppm: 1.53(s, 9H),
3.45, 3.63(ABq, J=17.2Hz, 2H), 4.12, 4.15(ABq, J=1
4.2Hz, 2H), 5.08(d, J=5Hz, 1H), 5.88(d, J=5Hz, 1
H), 6.98(s, 1H), 7.08(s, 1H), 7.2〜7.5(m, 25H), 7.
60(s, 1H)。 IR ν(KBr) cm-1: 3390, 3210, 1800, 1725, 1688, 155
5, 1495, 1449, 1375,1275, 1245, 1225, 1155。
【0119】7)Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキシ
カルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオ
キシイミノアセチル Het = トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 4-アセチルチオメチルチオ-1-トリチル-1,2,3-ト
リアゾ−ル(25.0g:58ミリモル)をジメチルホ
ルムアミド300mlとテトラヒドロフラン100mlの混
液にとかし、−78℃としてナトリウム・メトキシドの
メタノ−ル溶液(1.35N:37.8ml:51ミリモ
ル)を滴下後、15分間かきまぜる。これに−78℃に
冷却した7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニ
ルアミノ-4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノア
セトアミド]-3-メタンスルホニルオキシ-3-セフェム
-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル(45.0
g:46.3ミリモル)のジメチルホルムアミド120m
lとテトラヒドロフラン45ml溶液を5分間に加え、−
78℃で1時間撹拌後、10%塩酸19mlを加え、水
1.5リットルでうすめ、酢酸エチルで抽出する。抽出
液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮
する。残渣をシリカゲル・クロマトグラフィ−(トルエ
ン:酢酸エチル=15〜10:1)で精製、n-ヘキサ
ン-エ−テルで粉末化すれば7β-[(Z)-2-(2-t-
ブトキシカルボニルアミノ-4-チアゾリル)-2-トリチ
ルオキシイミノアセトアミド]-3-(1-トリチル-1,
2,3-トリアゾ−ル-4-イル)チオメチルチオ-3-セフ
ェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステルの白色粉
末49.1gを得る。収率:84%。
【0120】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.50(s, 9H), 3.31,
3.56(ABq, J=17Hz, 2H), 4.05(s, 2H), 4.97(d, J=4.8H
z, 1H), 5.84(dd, J=4.8Hz, J=8.7Hz,1H), 6.86(s,1H),
7.02(s, 1H), 7.05〜7.4(m, 41H), 7.45(s, 1H), 8.4
〜8.7(brs, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3400, 1783, 1718, 1685, 1541, 1
490, 1443, 1368, 1154。
【0121】8)Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキシ
カルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-メトキシイ
ミノアセチル Het=1-トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 4-アセチルチオメチルチオ-1-トリチル-1,2,3-ト
リアゾ−ル414mg(0.96ミリモル)のジメチルホ
ルムアミド5ml-テトラヒドロフラン2.5ml溶液に-7
8℃で1.28Nナトリウムメトキシド0.69ml(0.
88ミリモル)を加え、12分間撹拌する。これに7β
-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチア
ゾ−ル-4-イル)-2-メトキシイミノアセチル〕アミノ
-3-メタンスルホニルオキシ-3-セフェム-4-カルボン
酸ジフェニルメチルエステル594mg(0.8ミリモ
ル)のジメチルホルムアミド2.5ml溶液を2分間で滴
下し、同温度で1時間撹拌する。反応液に10%塩酸1
mlを加え、反応を停止し、酢酸エチル抽出、抽出液を水
洗、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。残渣をシリカ
ゲルクロマトグラフィ−(トルエン:酢酸エチル=2:
1)で精製すれば、白色泡状の7β-[(Z)-2-(2-
t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2
-メトキシイミノアセチル〕アミノ-3-(1-トリチル-
1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル)チオメチルチオ-3-
セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル57
9mgを得る。収率:70%。
【0122】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.52(s, 9H), 3.65,
3.81(ABq, J=18Hz, 2H), 4.10, 4.19(ABq, J=12Hz, 2
H), 5.02(d, J=4.8Hz, 1H), 5.90(dd, J=4.8Hz, J=8.8H
z, 1H), 6.87(s, 1H), 7.0〜7.5(m,27H), 8.8(brs, 1
H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3400, 1780, 1720, 1680, 1540, 1
370。
【0123】9)Acyl=(Z)-2-(2-t-ブトキシカ
ルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキ
シイミノアセチル Het=1−メチル-1,2,3-トリアゾリル-4-イル 4-アセチルチオメチルチオ-1-メチル-1,2,3-トリ
アゾ−ル(392mg:1.93ミリモル)をジメチルホル
ムアミド6mlとテトラヒドロフラン2mlの混液にとか
し、−78℃で1.28Nナトリウムメトキシド(1.3
3ml:1.70ミリモル)メタノ−ル溶液を滴下して1
5分間撹拌する。これに7β-[(Z)-2-(2-t-ブ
トキシカルボニルアミノ-4-チアゾリル)-2-トリチル
オキシイミノアセトアミド]-3-メタンスルホニルオキ
シ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステ
ル(1.50g:1.54ミリモル)のジメチルホルムア
ミド5ml溶液を加え、同温で1時間かきまぜた後、10
%塩酸で中和し、水でうすめ、酢酸エチルで抽出する。
抽出液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧
濃縮する。残渣をシリカゲル・クロマトグラフィ−(ト
ルエン:酢酸エチル=3:2)で精製すれば、7β-
[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-4-チ
アゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトアミド]-
3-(1-メチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル)チオ
メチルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチ
ルエステル1.43gを得る。収率:90%。無色泡状
物。
【0124】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.49(s, 9H), 3.35,
3.51(ABq, J=16.8Hz, 2H),3.92(s,3H), 4.08(s, 2H),
5.06(d, J=4.7Hz, 1H), 5.91(dd, J=8.6Hz, J=4.7Hz, 1
H),6.93(s, 1H), 6.99(s, 1H), 7.15〜7.50(m, 26H),
7.66(d, J=8.6Hz, 1H), 8.83(brs, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3390, 1781, 1714, 1684,1540, 14
90, 1443, 1366,1281, 1218, 1153, 970。
【0125】10)Acyl=(Z)-2-(2-t-ブトキシ
カルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオ
キシイミノアセチル Het=2−メチル-1,2,3-トリアゾリル-4-イル 4-アセチルチオメチルチオ-2-メチル-1,2,3-トリ
アゾ−ル(392mg:1.93ミリモル)をジメチルホ
ルムアミド8mlとテトラヒドロフラン4mlの混液にとか
し、−78℃で1.28Nナトリウムメトキシド(1.3
3ml:1.70ミリモル)メタノ−ル溶液を滴下し、1
5分間かきまぜる。これに7β-[(Z)-2-(2-t-
ブトキシカルボニルアミノ-4-チアゾリル)-2-トリチ
ルオキシイミノアセトアミド]-3-メタンスルホニルオ
キシ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエス
テル(4.50g:1.54ミリモル)のジメチルホルム
アミド5ml溶液を加え、同温で1時間かきまぜた後、1
0%塩酸で中和し、水で薄め、酢酸エチルで抽出する。
抽出液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧
濃縮する。残渣をシリカゲル・クロマトグラフィ−(n
−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製すれば7β-
[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-4-チ
アゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトアミド]-
3-(2-メチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル)チオ
メチルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチ
ルエステル1.45gを得る。収率:91%。無色泡状
物。
【0126】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.50(s, 9H), 3.32,
3.43(ABq, J=16.8Hz, 2H),3.98(s,2H), 4.10(s, 3H),
5.07(d, J=4.9Hz, 1H), 5.86(dd, J=8.3Hz, J=4.9Hz, 1
H),6.90(s, 1H), 6.99(s, 1H), 7.15〜7.45(m, 25H),
7.49(s, 1H), 7.61(d,J=8.3Hz, 1H), 8.85(brs, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3402, 1785, 1717, 1686,1543, 14
93, 1445, 1369,1280, 1155, 1115, 1079, 972, 910。
【0127】11)Acyl=(Z)-2-(2-t-ブトキシ
カルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオ
キシイミノアセチル Het=1−トリチル-1,2,4-トリアゾリル-3-イル 3-アセチルチオメチルチオ-1-トリチル-1,2,4-ト
リアゾ−ル(1.17g:2.71ミリモル)をジメチル
ホルムアミド10mlとテトラヒドロフラン5mlの混液に
溶かし、−78℃でナトリウム・メトキシドのメタノ−
ル溶液(1.28N:2.0ml:2.56ミリモル)を滴
下し、同温で15分間かきまぜる。これに7β-
[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-4-チ
アゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトアミド]-
3-メタンスルホニルオキシ-3-セフェム-4-カルボン
酸ジフェニルメチルエステル(2.40g:2.47ミリ
モル)のジメチルホルムアミド5ml溶液を滴下、同温で
50分間かきまぜた後、10%塩酸0.95mlを加え、
水でうすめ、酢酸エチルで抽出する。抽出液を食塩水で
洗い、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。残渣を
シリカゲル・クロマトグラフィ−(トルエン:酢酸エチ
ル=3:1)で精製すれば7β−[(Z)-2-(2-t-
ブトキシカルボニルアミノ-4-チアゾリル)-2-トリチ
ルオキシイミノアセトアミド]-3-(1-トリチル-1,
2,4-トリアゾ−ル-3-イル)チオメチルチオ-3-セフ
ェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステルの無色泡
状物1.93gを得る。
【0128】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.50(s, 9H), 3.30,
3.41(ABq, J=17.4Hz, 2H),4.17(s,2H), 4.95(d, J=4.9H
z, 1H), 5.90(dd, J=4.9Hz, J=8.5Hz, 1H), 6.94(s, 1
H),7.02(s, 1H), 7.05〜7.55(m, 41H),7.89(s, 1H), 8.
4〜8.6(brs, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3398, 1781, 1715, 1683,1540, 14
90, 1442, 1367,1270, 1154。
【0129】12)Acyl=(Z)-2-(2-t-ブトキシ
カルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオ
キシイミノアセチル Het=5-テトラゾリル 5-アセチルチオメチルチオテトラゾ−ル478mg(2.
52ミリモル)をジメチルホルムアミド30mlにとか
し、-70℃に冷却する。これにナトリウムメトキシド
のメタノ-ル溶液(1.26N)3.9mlを滴下し、-60
〜-65℃で25分間撹拌する。-70℃に冷却した反応
液に、7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニル
アミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノ
アセチル〕アミノ-3-メタンスルホニルオキシ-3-セフ
ェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル2.00
g(2.06ミリモル)のジメチルホルムアミド7ml溶
液を滴下し、-65〜-70℃で40分間撹拌する。反応
液に10%塩酸0.5mlを加え、水でうすめ、酢酸エチ
ルで抽出する。抽出液を食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥、濾過、濃縮する。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィ−(トルエン:酢酸エチル=1:1→
酢酸エチル→0.5%酢酸含有酢酸エチル)で精製すれ
ば、淡黄色泡状の7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシ
カルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオ
キシイミノアセチル〕アミノ-3-(5-テトラソ゛リル)チオメチルチオ
-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル
968mgを得る(約10%の構造不明の副産物を含
有)。
【0130】NMR δ(CDCl3-CD3OD) ppm: 1.52(s, 9H),
3.58, 3.71(ABq, J=17.6Hz, 2H), 4.46(s, 2H), 5.10
(d, J=4.8Hz, 1H), 5.99(d, J=4.8Hz, 1H), 6.95(s, 1
H), 7.06(s, 1H), 7.15〜7.50(m, 25H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3402, 3200(br), 1786, 1717, 167
2, 1544, 1492, 1446, 1369, 1280, 1154。
【0131】13)Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキ
シカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチル
オキシイミノアセチル Het=2-ピリジル 2-アセチルチオメチルチオピリジン249mg(1.25
ミリモル)をジメチルホルムアミド4mlとテトラヒドロ
フラン2mlの混液にとかし、−78℃に冷却する。これ
に1.26N−ナトリウムメトキシド−メタノ−ル溶液
0.87ml(1.10ミリモル)を滴下し、−78℃で1
5分間撹拌する。これに7β-[(Z)-2-(2-t-ブ
トキシカルボニルアミノ-4-チアゾリル)-2-トリチル
オキシイミノアセトアミド]-3-メタンスルホニルオキ
シ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステ
ル971mg(1.00ミリモル)のジメチルホルムアミ
ド2ml溶液を加え、−78℃で1時間撹拌する。反応液
に10%塩酸を加えて反応を止め、水で薄めた後、酢酸
エチルで抽出する。抽出液は希炭酸水素ナトリウム水と
食塩水で洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮する。残
渣をシリカゲルクロマトグラフィ−(トルエン:酢酸エ
チル=4:1)とシリカゲル再クロマトグラフィ−(ト
ルエン:酢酸エチル=7:1)で精製すれば、無色泡状
の7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミ
ノ-4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトア
ミド]-3-(2-ピリジルチオメチルチオ)-3-セフェ
ム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル753mgを
得る。収率:73%。
【0132】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.51(s, 9H), 3.42,
3.56(ABq, J=17.2Hz, 2H),4.45(s, 2H), 5.04 (d, J=4.
9Hz, 1H), 5.87(dd, J=4.9Hz,J=8.6Hz, 1H), 6.90(s, 1
H), 7.01(ddd, J=7.4Hz, J=4.9Hz, J=1.0Hz, 1H), 7.03
(s, 1H), 7.11〜7.53(m,28H), 8.41(ddd, J=4.9Hz, J=
1.8Hz, J=1.0Hz, 1H), 8.55(brs, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3402, 1784, 1717, 1686, 1574, 1
543, 1514, 1493, 1450, 1369, 1282, 1154。
【0133】実施例2 3位置換基導入(ヨ−ドメチル
試薬)
【化18】 1)Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルア
ミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノア
セチル Het = トリチル-1,2,4-トリアゾ−ル-3-イル トリチル-3-クロロメチルチオ-1,2,4-トリアゾ−ル
11.75g(30.0ミリモル)をアセトン150mlに
懸濁し、ヨウ化ナトリウム9.00g(60.0ミリモ
ル)を加えて50℃で3時間撹拌する。反応液を水でう
すめ、酢酸エチルで抽出する。抽出液を食塩水で洗い硫
酸ナトリウムで乾燥後、濃縮すれば、トリチル-3-ヨ-
ドメチルチオ-1,2,4-トリアゾ−ルの黄色結晶 [NMR
δ(CDCl3) ppm: 4.70(s, 2H), 7.1〜7.2(m, 6H), 7.3〜
7.4(m, 9H), 7.96(s, 1H)]13gを得る。7β-
[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ
−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチルアミ
ノ]-3-アルゼンチオチオ-3-セフェム-4-カルボン酸
ジフェニルメチルエステル・1-オキシド16.8g(1
5ミリモル)をヘキサメチルホスホロアミド90mlにと
かし、トリチル-3-ヨ-ドメチルチオ-1,2,4-トリア
ゾ−ル13gを加え、室温で3時間撹拌する。反応液を
酢酸エチルでうすめ、飽和食塩水を加え、セライトで濾
過後、有機層を取り、食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで
乾燥後、濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ
-(トルエン:酢酸エチル=5:1→3:1)で精製す
れば、7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニル
アミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノ
アセチルアミノ]-3-(トリチル-1,2,4-トリアゾ−
ル-3-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン
酸ジフェニルメチルエステル・1-オキシド11.29g
を得る。淡褐色泡状物。収率:59%。
【0134】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.49(s, 9H), 3.19,
3.82(ABq, J=18.5Hz, 2H),4.19(d,J=4.6Hz, 1H), 4.16,
4.22(ABq, J=13.7Hz, 2H), 6.19(dd, J=4.6Hz, J=10.1
Hz,1H), 6.97(s, 1H), 7.05〜7.5(m, 41H), 7.90(s, 1
H), 8.04(d, J=10.1Hz, 1H),8.30(brs, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3400, 1804, 1725, 1689, 1543, 1
496, 1449, 1371,1040。
【0135】2)Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキシ
カルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオ
キシイミノアセチル Het = 1-メチル-1,2,4-トリアゾ−ル-3-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチ
ルアミノ]-3-アルゼンチオチオ-3-セフェム-4-カル
ボン酸ジフェニルメチルエステル・1-オキシド3.37
g(3ミリモル)をヘキサメチルホスホロアミド20ml
にとかし、3-ヨ−ドメチルチオ-1-メチル-1,2,4-
トリアゾ−ル1.50gを加え、室温で3時間撹拌す
る。反応液に飽和食塩水と酢酸エチルを加え、不溶物を
濾去する。有機層を分取し、食塩水で洗い、硫酸ナトリ
ウム乾燥後、濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラ
フィ−(トルエン:酢酸エチル=1:1)で精製すれ
ば、7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルア
ミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノア
セチルアミノ]-3-(1-メチル-1,2,4-トリアゾ−
ル-3-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン
酸ジフェニルメチルエステル・1-オキシド1.82gを
得る。黄褐色泡状物。収率:58%。
【0136】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.46(s, 9H), 3.76
(s, 3H), 3.49, 4.12(ABq, J=18.4Hz,2H), 4.28(s, 2
H), 4.46(d, J=4.8Hz, 1H), 6.24(dd, J=4.8Hz, J=9.8H
z, 1H),6.93(s, 1H), 6.98(s, 1H), 7.2〜7.55(m, 25
H), 7.91(s, 1H), 8.02(d, J=9.8Hz, 1H), 8.66(brs, 1
H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3410, 1803, 1724, 1689, 1545, 1
510, 1497, 1450, 1372, 1042。
【0137】3)Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキシ
カルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオ
キシイミノアセチル Het = 2-メチル-1,2,4-トリアゾ−ル-3-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチ
ルアミノ]-3-アルゼンチオチオ-3-セフェム-4-カル
ボン酸ジフェニルメチルエステル・1-オキシド3.37
g(3ミリモル)をヘキサメチルホスホラミド20mlに
とかし、3-ヨ−ドメチルチオ-2-メチル-1,2,4-ト
リアゾ−ル1.47gのヘキサメチルホスホラミド3ml
溶液を加え、室温で3時間撹拌する。反応液に飽和食塩
水と酢酸エチルを加え、不溶物を濾去する。有機層を分
取し、食塩水で洗い、硫酸ナトリウム乾燥後、濃縮す
る。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ−(トルエン:
酢酸エチル=1:1)で精製すれば、7β-[(Z)-2
-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イ
ル)-2-トリチルオキシイミノアセチルアミノ]-3-
(2-メチル-1,2,4-トリアゾ−ル-3-イルチオメチ
ルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチル
エステル・1-オキシド1.76gを得る。褐色泡状物。
収率:56%。
【0138】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.47(s, 9H), 3.66
(s, 3H), 3.47, 3.97(ABq, J=18.8Hz,2H), 4.38(d, J=
4.8Hz, 1H), 4.22, 4.48(ABq, J=13.7Hz, 2H), 6.25(d
d, J=4.8Hz, J=10.0Hz, 1H), 6.96(s, 1H), 6.97(s, 1
H), 7.2〜7.5(m, 25H), 7.79(s,1H), 8.02(d, J=10.0H
z, 1H), 8.59(brs, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3400, 1805, 1722, 1688, 1542, 1
509, 1496, 1449, 1371, 1041。
【0139】4)Acyl=(Z)-2-(2-t-ブトキシカ
ルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキ
シイミノアセチル Het=1,2,3-チアジアゾ−ル-5-イル 7β-[2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ−
ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチル〕アミ
ノ-3-メルカプト-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニ
ルメチルエステル・1β-オキシド(純度92%)3.0
g(3.0ミリモル)をテトラヒドロフラン20mlにと
かし、硝酸銀560mg(3.3ミリモル)の水3ml溶液
を加え、氷冷下20分間撹拌する。反応液に、水を加
え、塩化メチレンで抽出する。抽出液を水で1回洗浄、
無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、濃縮すれば、黄褐色
泡状の7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニル
アミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノ
アセチル〕アミノ-3-アルゲンチオチオ-3-セフェム-
4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル・1β-オキシ
ド3.37gを得る。これをヘキサメチルホスホロトリ
アミド20mlにとかし、5-ヨ−ドメチルチオ-1,2,3
-チアジアゾ−ル1.55gのヘキサメチルホスホロトリ
アミド溶液3mlを加え、室温で3時間撹拌する。反応液
に食塩水を加え、酢酸エチルで抽出する。不溶物を濾去
した抽出液を、水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、
濾過、濃縮する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィ−(トルエン:酢酸エチル=3:1→2:1)で精
製すれば、灰白色粉末状の7β-[(Z)-2-(2-t-
ブトキシカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-ト
リチルオキシイミノアセチル〕アミノ-3-(1,2,3-
チアジアゾ−ル-5-イル)チオメチルチオ-3-セフェム
-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル・1β-オキ
シド1.49gを得る。収率:47%。
【0140】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.48(s, 9H), 3.23,
3.91(ABq, J=17.6Hz, 2H),3.91,4.09(ABq, J=14.1Hz, 2
H), 4.49(d, J=4.8Hz, 1H), 6.31(dd, J=4.8Hz, J=10.0
Hz, 1H), 6.98(s, 1H), 7.00(s,1H), 7.15〜7.5(m, 25
H), 7.96(d, J=10.0Hz, 1H), 8.45(brs, 1H), 8.47(s,
1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3400, 1804, 1718, 1690, 1543, 1
510, 1493, 1446, 1369, 1226, 1154, 1031。
【0141】5)Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキシカ
ルボニルアミノ-4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイ
ミノアセチル Het = 1,3,4-チアジアゾ−ル-2-イル 1. 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニル
アミノ-4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセ
トアミド]-3-メルカプト-3-セフェム-4-カルボン酸
ジフェニルメチルエステル・1β-オキシド2.78g
(3ミリモル)のテトラヒドロフラン20ml溶液に硝酸
銀560mg(1.1当量:3.3ミリモル)の水3ml溶液
を氷冷下に加える。10分後、反応液に水を加え、ジク
ロロメタンで抽出する。抽出液を水洗、硫酸ナトリウム
で乾燥後、濃縮すれば褐色泡状残渣3.4gを得る。こ
の銀塩のヘキサメチルホスホルアミド20ml懸濁液に2
-ヨ−ドメチルチオ-1,3,4-チアジアゾ−ル1.2gを
加え、室温で17時間撹拌する。反応液を食塩水で薄
め、酢酸エチルで抽出する。不溶物を濾去した抽出液を
食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮する。残
渣をシリカゲルクロマトグラフィ−(トルエン:酢酸エ
チル=3:1〜2:1)で精製すれば、淡褐色泡状の7
β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-4
-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトアミ
ド]-3-(1,3,4-チアジアゾ−ル-2-イルチオメチ
ルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチル
エステル・1β-オキシド776mgを得る。収率:25
%。
【0142】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.49(s, 9H), 3.74,
3.98(ABq, J=18Hz, 2H), 4.29, 4.84(ABq, J=14Hz, 2
H), 4.55(d, J=4.8Hz, 1H), 6.27(dd, J=4.8Hz,J=10Hz,
1H), 6.98(s, 1H), 7.00(s, 1H),7.2〜7.5(m, 25H),
7.86(d, J=10Hz, 1H),8.45(brs, 1H), 9.00(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3400, 1802, 1718, 1688, 1544, 1
369, 1154。
【0143】2. 前記1.の方法で製造した7β-
[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-4-チ
アゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトアミド]-
3-メルカプト-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニル
メチルエステル・1β-オキシドの銀塩0.2gをヘキサ
メチルホスホルアミド2mlにとかし、これを二分し、一
方に2-クロロメチルチオ-1,3,4-チアジアゾ−ル0.
05g、他方に2-ブロモメチルチオ-1,3,4-チアジ
アゾ−ル0.05gを加え、室温に10時間放置する。
各反応液の薄層クロマトグラム(トルエン:酢酸エチル
=2:1)はいずれも1.と同一の生成物に対応するス
ポットを示す。Rf=0.2。
【0144】3. 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキ
シカルボニルアミノ-4-チアゾリル)-2-トリチルオキ
シイミノアセトアミド]-3-メルカプト-3-セフェム-
4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル・1β-オキシ
ド1.85g(2ミリモル)を−50℃の2-ヨ−ドメチ
ルチオ-1,3,4-チアジアゾ−ル675mg(2.6ミリ
モル)のジメチルホルムアミド10ml溶液に加える。混
合物にピリジン0.21ml(2.6ミリモル)を滴下し、
−50℃で1時間撹拌する。反応液に1N塩酸3mlを加
え、水で薄め、酢酸エチルで抽出する。抽出液を水洗、
硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮する。残渣をシリカゲル
クロマトグラフィ−(トルエン:酢酸エチル=3:1〜
2:1)で精製すれば、淡褐色泡状の7β-[(Z)-2
-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-4-チアゾリル)-
2-トリチルオキシイミノアセトアミド]-3-(1,3,
4-チアジアゾ−ル-2-イルチオメチルチオ)-3-セフ
ェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル・1β-
オキシド305mgを得る。収率:15%。
【0145】6)Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキシカ
ルボニルアミノ-4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイ
ミノアセチル Het = 2-メチル-1,3,4-チアジアゾ−ル-5-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-
4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトアミ
ド]-3-メルカプト-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェ
ニルメチルエステル・1β-オキシド1.85g(2ミリ
モル)のテトラヒドロフラン12ml溶液に硝酸銀373
mg(1.1当量:2.2ミリモル)の2ml水溶液を氷冷下
に加え、10分間撹拌する。反応液に水を加え、ジクロ
ロメタンで抽出する。抽出液を水洗、硫酸ナトリウムで
乾燥後、濃縮すれば、褐色泡状の銀塩2.1gを得る。
これをヘキサメチルホスホルアミド10mlに懸濁、5-
ヨウ化メチルチオ-2-メチル-1,3,4-チアジアゾ−ル
1.05gを加え、室温で4時間撹拌する。反応液を食
塩水でうすめ、酢酸エチルで抽出する。不溶物を濾去し
た抽出液を食塩水で洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃
縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ−(トルエ
ン:酢酸エチル=3:1〜2:1)で精製すれば、淡黄
色泡状の7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニ
ルアミノ-4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノア
セトアミド]-3-(2-メチル-1,3,4-チアジアゾ−
ル-5-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン
酸ジフェニルメチルエステル・1β-オキシド382mg
を得る。収率:18%。
【0146】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.49(s, 9H), 2.68
(s, 3H), 3.76, 3.97(ABq, J=19Hz,2H), 4.23, 4.75(AB
q,J=14Hz, 2H), 4.60(d, J=4.6Hz, 1H), 6.28(dd, J=4.
6Hz, J=10Hz, 1H), 6.97(s, 1H), 7.00(s, 1H), 7.2〜
7.5(m, 25H), 7.89(d,J=10Hz,1H), 8.5(brs, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3400, 1802, 1718, 1686, 1543, 1
369, 1218, 1154。
【0147】7)Acyl=(Z)-2-(2-t-ブトキシカ
ルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキ
シイミノアセチル Het=1-メチル-5-テトラゾリル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチ
ル〕アミノ-3-メルカプト-3-セフェム-4-カルボン酸
ジフェニルメチルエステル・1β-オキシド(純度92
%)3.0g(3.0ミリモル)をテトラヒドロフラン2
0mlにとかし、氷冷する。これに硝酸銀560mg(3.
3ミリモル)の3ml水溶液を加え、氷冷下、20分間撹
拌する。反応液に、水を加え、塩化メチレンで抽出す
る。抽出液を水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾
過、濃縮すれば、黄褐色泡状の7β-[(Z)-2-(2-
t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2
-トリチルオキシイミノアセチル〕アミノ-3-アルゲン
チオチオ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチル
エステル・1β-オキシド3.37gを得る。
【0148】これをヘキサメチルホスホロトリアミド2
0mlにとかし、5-ヨ−ドメチルチオ-1-メチル-テトラ
ゾ−ル1.33gのヘキサメチルホスホロトリアミド溶
液3mlを加え、室温で16時間撹拌する。反応液に食塩
水を加え、酢酸エチルで抽出する。不溶物を濾去した抽
出液を水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、濃
縮する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−
(トルエン:酢酸エチル=3:1→2:1)で精製すれ
ば、褐色泡状の7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカ
ルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキ
シイミノアセチル〕アミノ-3-(1-メチル-5-テトラ
ゾリル)チオメチルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸ジ
フェニルメチルエステル・1β-オキシド773mgを得
る。収率:24%。
【0149】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.48(s, 9H), 3.75
(s, 3H), 3.73, 3.89(ABq, J=17.6Hz, 2H), 4.22, 4.76
(ABq, J=14.2Hz, 2H), 4.50(d, J=4.6Hz, 1H), 6.27(d
d, J=4.6Hz, 10.2Hz, 1H), 6.97(s, 1H), 7.00(s, 1H),
7.10〜7.50(m, 25H),7.73(d,J=10.2Hz, 1H), 8.48(br
s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3400, 1802, 1718, 1686, 1543, 1
510, 1493, 1446, 1369, 1275, 1227, 1154, 1031。
【0150】8)Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキシ
カルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオ
キシイミノアセチル Het = 2-メチルテトラゾ−ル-5-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチ
ルアミノ]-3-アルゼンチオチオ-3-セフェム-4-カル
ボン酸ジフェニルメチルエステル・1-オキシド3.37
g(3ミリモル)をヘキサメチルホスホラミド20mlに
とかし、5-ヨ−ドメチルチオ-2-メチルテトラゾ−ル
1.43gのヘキサメチルホスホラミド3ml溶液を加
え、室温で3時間撹拌する。反応液に飽和食塩水と酢酸
エチルを加え、不溶物を濾去する。有機層を分取し、食
塩水で洗い、硫酸ナトリウム乾燥後、濃縮する。残渣を
シリカゲルクロマトグラフィ−(トルエン:酢酸エチル
=4:1→3:1)で精製すれば、7β-[(Z)-2-
(2-t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イ
ル)-2-トリチルオキシイミノアセチルアミノ]-3-
(2-メチルテトラゾ−ル-5-イルチオメチルチオ)-3
-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル・
1-オキシド1.43gを得る。黄色泡状物。収率:45
%。
【0151】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.47(s, 9H), 3.50,
4.02(ABq, J=17.9Hz, 2H),4.22(s,3H), 4.24, 4.41(AB
q, J=13.9Hz, 2H), 4.49(d, J=4.8Hz, 1H), 6.27(dd, J
=4.8Hz, J=10.0Hz, 1H), 6.95(s, 1H), 6.99(s, 1H),
7.2〜7.5(m, 25H), 7.91(d,J=10.0Hz, 1H), 8.45(brs,
1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3410, 1806, 1725, 1690, 1543, 1
510, 1496, 1450, 1382,1372, 1320, 1044。
【0152】実施例3 ヘテロ環修飾 1)脱トリチル化:Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキ
シカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチル
オキシイミノアセチル Het = (トリチル→H)-1,2,4-トリアゾ−ル-3-イ
ル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチ
ルアミノ]-3-(トリチル-1,2,4-トリアゾ−ル-3-
イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフ
ェニルメチルエステル・1-オキシド11.3gをアセト
ン60mlにとかし、氷冷下にトルエン-p-スルホン酸一
水和物1.68g(8.83ミリモル)を加え、室温で4
時間撹拌する。反応液を酢酸エチルでうすめ、5%炭酸
水素ナトリウム水と食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾
燥後、濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ−
(トルエン:酢酸エチル=1:1→1:2)で精製すれ
ば、7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルア
ミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノア
セチルアミノ]-3-(1,2,4-トリアゾ−ル-3-イル
チオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニ
ルメチルエステル・1-オキシド2.84gを得る。褐色
泡状物。収率:31%。
【0153】NMR δ(CDCl3-CD3OD) ppm: 1.51(s, 9
H), 3.58, 4.06(ABq, J=17.8Hz, 2H),4.30(s, 2H), 4.6
2(d, J=4.7Hz, 1H), 6.22(d, J=4.7Hz, 1H), 6.89(s, 1
H),7.03(s, 1H), 7.15〜7.4(m, 25H),8.01(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3380, 3200br, 1803, 1720, 1690,
1547, 1510, 1497,1450, 1372, 1040。
【0154】2)メチル化:Acyl = (Z)-2-(2-t-
ブトキシカルボニルアミノ-4-チアゾリル)-2-トリチ
ルオキシイミノアセチル Het = 1/2/3-(H→メチル)-1,2,3-トリアゾ
−ル-4-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカル
ボニルアミノ-4-チアゾリル)-2- トリチルオキシイ
ミノアセトアミド]-3-(1,2,3-トリアゾ−ル-4-
イル) チオメチルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸ジ
フェニルメチルエステル(6.0 0g:5.87ミリモ
ル)をジクロロメタン60mlとテトラヒドロフラン30
ml の混液にとかし、−50℃でジイソプロピルエチル
アミン(1.12g:6.43ミリモル)を加え、−40
〜−50℃で3分間かきまぜる。これにトリフルオロメ
タンスルホン酸メチル(0.73ml:6.45ミリモル)
を加え、同温で30分間かきまぜた後、10%塩酸2.
4mlを加え、水でうすめ、酢酸エチルで抽出す る。抽
出液を水と食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥したの
ち、減圧濃縮する。
【0155】残渣をシリカゲル・クロマトグラフィ−
(トルエン:酢酸エチル=3:2)で精製すれば7β-
[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-4-チ
アゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトアミド]-
3-(3-メチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル)チオ
メチルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチ
ルエステル[1.84g。収率:30%。NMR δ(CDCl3-
CD3OD) ppm: 1.52(s, 9H), 3.43, 3.55(ABq, J=17.3Hz,
2H), 3.87, 3.94(ABq, J=13.7Hz, 2H), 3.95(s,3H),
5.12(d, J=4.8Hz, 1H), 5.99(d, J=4.8Hz, 1H), 6.96
(s, 1H), 7.06(s, 1H), 7.15〜7.50(m, 25H), 7.73(s,
1H)。IR ν(CHCl3) cm-1: 3398, 3300, 1784, 1714,168
3, 1540, 1490, 1443, 1366, 1277, 1220,1153, 1114,
1077, 970,910]、7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシ
カルボニルアミノ-4-チアゾリル)-2-トリチルオキシ
イミノアセトアミド]-3-(1-メチル-1,2,3-トリ
アゾ−ル-4-イル)チオメチルチオ-3-セフェム-4-カ
ルボン酸ジフェニルメチルエステル(2.71g:収
率:46%)および7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキ
シカルボニルアミノ-4-チアゾリル)-2-トリチルオキ
シイミノアセトアミド]-3-(2-メチル-1,2,3-ト
リアゾ−ル-4-イル)チオメチルチオ-3-セフェム-4-
カルボン酸ジフェニルメチルエステル(0.51g:収
率:8%)を得る。 3)メチル化:Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキシカ
ルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキ
シイミノアセチル Het = (H→メチル)-1,2,4-トリアゾ−ル-3-イル
【0156】7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカル
ボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシ
イミノアセチルアミノ]-3-(1,2,4-トリアゾ−ル-
3-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸
ジフェニルメチルエステル・1-オキシド2.71g
(2.61ミリモル)をテトラヒドロフラン50mlにと
かし、−78℃でリチウム・ビストリメチルシリルアミ
ドのテトラヒドロフラン溶液(1M:2.9ml)を加
え、-78℃で10分間撹拌後、トリフロロメタンスル
ホン酸メチル0.33ml(2.92ミリモル)を加え、-
78℃で30分間撹拌する。反応液に10%塩酸2.1m
lを加え、水でうすめ、酢酸エチルで抽出する。抽出液
を炭酸水素ナトリウム水と食塩水で洗い、硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラ
フィ−(酢酸エチル)で精製すれば、7β-[(Z)-2
-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イ
ル)-2-トリチルオキシイミノアセチルアミノ]-3-
(4-メチル-1,2,4-トリアゾ−ル-3-イルチオメチ
ルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチル
エステル・1-オキシド0.73gを得る。淡褐色泡状
物。収率:27%。
【0157】NMR δ(CDCl3-CD3OD) ppm: 1.51(s, 9H),
3.31(s, 3H), 3.85(s, 2H), 4.12,4.70(ABq, J=14.6Hz,
2H), 4.74(d, J=4.8Hz, 1H), 6.26(d, J=4.8Hz,1H),
6.96(s, 1H), 7.01(s, 1H), 7.2〜7.5(m, 25H), 8.11(b
rs, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3400, 1805, 1722, 1690, 1545, 1
507, 1497, 1450, 1372, 1040。
【0158】実施例4 スルホキシド
【化19】 1)還元:Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキシカルボ
ニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイ
ミノアセチル Het = 1-メチル-1,2,4-トリアゾ−ル-3-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチ
ルアミノ]-3-(1-メチル-1,2,4-トリアゾ−ル-3
-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジ
フェニルメチルエステル・1-オキシド1.78g(1.
69ミリモル)をジメチルホルムアミド15mlにとか
し、−20℃で三塩化燐0.42ml(4.18ミリモル)
を加え、同温で20分間撹拌する。反応液を冷炭酸水素
ナトリウム水と酢酸エチルの二層系に注ぎ、撹拌する。
有機層をを分取し、水と食塩水で洗い、硫酸ナトリウム
で乾燥後、濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフ
ィ−(トルエン:酢酸エチル=2:1)で精製すれば、
7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチ
ルアミノ]-3-(1-メチル-1,2,4-トリアゾ−ル-3
-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジ
フェニルメチルエステル1.59gを得る。褐色泡状
物。収率:91%。
【0159】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.50(s, 9H), 3.41,
3.49(ABq, J=17.8Hz, 2H),3.76(s,3H), 4.25(s, 2H),
5.05(d, J=4.6Hz, 1H), 5.85(dd, J=4.6Hz, J=8.2Hz, 1
H),6.89(s, 1H), 7.00(s, 1H), 7.2〜7.5(m, 25H), 7.7
7(d, J=8.2Hz, 1H),7.89(s, 1H), 9.0〜9.3(brs, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1:3410, 1790, 1725, 1690, 1542, 1
509, 1496, 1449, 1372。
【0160】2)還元:Acyl = (Z)-2-(2-t-ブ
トキシカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリ
チルオキシイミノアセチル Het = 2-メチル-1,2,4-トリアゾ−ル-3-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチ
ルアミノ]-3-(2-メチル-1,2,4-トリアゾ−ル-3
-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジ
フェニルメチルエステル・1-オキシド1.73g(1.
64ミリモル)をジメチルホルムアミド15mlにとか
し、−20℃で三塩化燐0.41ml(4.08ミリモル)
を加え、同温で20分間撹拌する。反応液を冷炭酸水素
ナトリウム水と酢酸エチルの二層系に注ぎ、撹拌する。
有機層を分取し、水と食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで
乾燥後、濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ
−(トルエン:酢酸エチル=2:1)で精製すれば、7
β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチ
アゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチル
アミノ]-3-(2-メチル-1,2,4-トリアゾ−ル-3-
イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフ
ェニルメチルエステル1.60gを得る。暗褐色泡状
物。収率:94%。
【0161】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.49(s, 9H), 3.37,
3.46(ABq, J=17.9Hz, 2H),3.69(s,3H), 4.29, 4.48(AB
q, J=13.4Hz, 2H), 5.01(d, J=4.6Hz, 1H), 5.91(dd, J
=4.6Hz, J=8.6Hz, 1H), 6.93(s, 1H), 6.95(s, 1H), 7.
2〜7.5(m, 25H), 7.83(d, J=8.6Hz, 1H), 7.84(s, 1H),
9.15〜9.3(brs, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1:3420, 1790, 1724, 1690, 1542, 1
497, 1450, 1372。
【0162】3)還元:Acyl = (Z)-2-(2-t-ブ
トキシカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリ
チルオキシイミノアセチル Het = 4-メチル-1,2,4-トリアゾ−ル-3-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチ
ルアミノ]-3-(4-メチル-1,2,4-トリアゾ−ル-3
-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジ
フェニルメチルエステル・1-オキシド706mg(0.6
71ミリモル)をジメチルホルムアミド8mlにとかし、
三塩化燐0.17ml(1.69ミリモル)を加え、−20
℃で30分間撹拌する。反応液を氷冷した5%炭酸水素
ナトリウム水と酢酸エチルの二相系に注ぐ。有機層を水
と食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮する。
残渣をシリカゲルクロマトグラフィ−(酢酸エチル)で
精製すれば、7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカル
ボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシ
イミノアセチルアミノ]-3-(4-メチル-1,2,4-ト
リアゾ−ル-3-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-
カルボン酸ジフェニルメチルエステル404mgを得る。
淡褐色泡状物。収率:58%。
【0163】NMR δ(CDCl3) ppm:1.46(s, 9H), 3.31
(s, 3H), 3.43, 3.56(ABq, J=17.2Hz,2H), 4.34, 4.67
(ABq, J=14.2Hz, 2H), 5.04(d, J=5.0Hz, 1H), 5.94(d
d, J=5.0Hz, J=8.5Hz, 1H), 6.91(s, 1H), 6.95(s, 1
H), 7.2〜7.5(m, 25H), 8.05(s,1H),8.27(d, J=8.5Hz,
1H), 9.7〜10.1(brs, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1:3410, 1789, 1723, 1689, 1542, 1
507, 1495, 1448,1370。
【0164】4)還元:Acyl=(Z)-2-(2-t-ブト
キシカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチ
ルオキシイミノアセチル Het=1,2,3-チアジアゾ−ル-5-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチ
ル〕アミノ-3-(1,2,3-チアジアゾ−ル-5-イル)
チオメチルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニル
メチルエステル・1β-オキシド1.46g(1.38ミ
リモル)をジメチルホルムアミド12mlにとかし、-2
0℃に冷却する。これに三塩化燐0.35ml(3.48ミ
リモル)を加え、−20℃で20分間撹拌する。反応液
を、5%炭酸水素ナトリウム水35mlと酢酸エチルの氷
冷2層溶液中に注ぎ、有機層を取り、水と食塩水で洗
浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、濃縮する。得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(トル
エン:酢酸エチル=5:1)で精製すれば、黄色泡状の
7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチ
ル〕アミノ-3-(1,2,3-チアジアゾ−ル-5-イル)
チオメチルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニル
メチルエステル1.24gを得る。収率:86%。
【0165】NMR δ(CDCl3+CD3OD) ppm : 1.52(s, 9H),
3.51, 3.67(ABq, J=17.6Hz, 2H),4.00, 4.16(ABq, J=1
3.7Hz, 2H), 5.13(d, J=5.0Hz, 1H), 6.02(d, J=5.0Hz,
1H), 6.99(s, 1H), 7.05(s, 1H), 7.15〜7.50(m, 25
H), 8.51(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1 : 3400, 1789, 1718, 1686, 1543,
1492, 1445, 1369, 1277, 1225, 1154。
【0166】5)還元:Acyl = (Z)-2-(2-t-ブ
トキシカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリ
チルオキシイミノアセチル Het = 1,3,4-チアジアゾ−ル-2-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-
4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトアミ
ド]-3-(1,3,4-チアジアゾ−ル-2-イルチオメチ
ルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチル
エステル・1β-オキシド760mg(0.72ミリモル)
のジメチルホルムアミド7ml溶液に三塩化燐180μl
(2.5当量:1.79ミリモル)を−30℃で加え、3
0分間撹拌する。反応液を5%炭酸水素ナトリウム水7
0ml中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。抽出液を水洗、
硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮する。残渣をシリカゲル
クロマトグラフィ−(トルエン:酢酸エチル=4:1)
で精製すれば、淡黄色泡状の7β-[(Z)-2-(2-t
-ブトキシカルボニルアミノ-4-チアゾリル)-2-トリ
チルオキシイミノアセトアミド]-3-(1,3,4-チア
ジアゾ−ル-2-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-
カルボン酸ジフェニルメチルエステル544mgを得る。
収率:73%。
【0167】NMR δ(CDCl3) ppm : 1.50(s, 9H), 3.51,
3.67(ABq, J=17Hz, 2H), 4.53, 4.58(ABq, J=14Hz, 2
H), 5.07(d, J=4.8Hz, 1H), 5.98(dd, J=4.8Hz, J=9Hz,
1H),6.97(s, 1H), 7.03(s, 1H),7.2〜7.5(m, 25H), 7.
58(d, J=9Hz, 1H), 8.6(brs,1H), 8.98(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1 : 3400, 1787, 1719, 1690, 1544,
1370, 1220, 1155。
【0168】6)還元:Acyl = (Z)-2-(2-t-ブ
トキシカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリ
チルオキシイミノアセチル Het = 2-メチル-1,3,4-チアジアゾ−ル-5-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-
4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトアミ
ド]-3-(2-メチル-1,3,4-チアジアゾ−ル-5-イ
ルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェ
ニルメチルエステル・1β-オキシド362mg(0.33
9ミリモル)のジメチルホルムアミド3ml溶液に三塩化
燐85μl(2.5当量:0.85ミリモル)を−30℃
で加え、30分間撹拌する。反応液を5%炭酸水素ナト
リウム25mlに注ぎ、酢酸エチルで抽出する。抽出液を
水洗、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮する。残渣をシリ
カゲルクロマトグラフィ−(トルエン:酢酸エチル=
4:1)で精製すれば、淡黄色泡状の7β-[(Z)-2
-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-4-チアゾリル)-
2-トリチルオキシイミノアセトアミド]-3-(2-メチ
ル-1,3,4-チアジアゾ−ル-5-イルチオメチルチオ)
-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル
246mgを得る。収率:69%。
【0169】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.50(s, 9H), 2.69
(s, 3H), 3.53, 3.68(ABq, J=18Hz, 2H), 4.50(s, 2H),
5.07(d, J=5Hz, 1H), 6.00(dd, J=5Hz, J=9Hz, 1H),6.
97(s,1H), 7.03(s, 1H), 7.2〜7.5(m, 25H), 7.69(d, J
=9Hz, 1H), 8.85(brs, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1 : 3400, 1787, 1720, 1690, 1543,
1369, 1219, 1155。
【0170】7)還元:Acyl = (Z)-2-(2-t-ブ
トキシカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリ
チルオキシイミノアセチル Het=1-メチル-5-テトラゾリル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチ
ル〕アミノ-3-(1-メチル-5-テトラゾリル)チオメ
チルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチル
エステル・1β-オキシド745mg(0.708ミリモ
ル)をジメチルホルムアミド7mlにとかし、-20℃に
冷却する。これに三塩化リン0.18ml(1.79ミリモ
ル)を加え-20℃で20分間撹拌する。反応液を、5
%炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)と酢酸エチルの
氷冷2層溶液中に注ぎ、有機層を取り、水と食塩水で洗
浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、濃縮する。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(トルエン:酢
酸エチル=3:1)で精製すれば、褐色泡状の7β-
[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ
−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチル〕ア
ミノ-3-(1-メチル-5-テトラゾリル)チオメチルチ
オ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステ
ル608mgを得る。収率:83%。
【0171】NMR δ(CDCl3-CD3OD) ppm: 1.52(s, 9H),
3.57, 3.73(ABq, J=17.6Hz, 2H), 3.81(s, 3H), 4.56
(s, 2H), 5.09(d, J=5.0Hz, 1H), 6.02(d, J=5.0Hz, 1
H), 6.94(s, 1H), 7.05(s, 1H), 7.15〜7.50(m, 25H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3400, 1788, 1717, 1686, 1543, 1
492, 1446, 1369, 1279, 1227, 1154。
【0172】8)還元:Acyl = (Z)-2-(2-t-ブ
トキシカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリ
チルオキシイミノアセチル Het = 2-メチルテトラゾ−ル-5-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチ
ルアミノ]-3-(2-メチルテトラゾ−ル-5-イルチオ
メチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメ
チルエステル・1-オキシド1.38g(1.31ミリモ
ル)をジメチルホルムアミド15mlにとかし、−20℃
で三塩化燐0.33ml(3.28ミリモル)を加え、同温
で20分間撹拌する。反応液を冷炭酸水素ナトリウム水
と酢酸エチルの二層系に注ぎ、撹拌する。有機層をを分
取し、水と食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃
縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ−(トルエ
ン:酢酸エチル=5:1)で精製すれば、7β-
[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ
−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチルアミ
ノ]-3-(2-メチルテトラゾ−ル-5-イルチオメチル
チオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエ
ステル1.20gを得る。黄色泡状物。収率:88%。
【0173】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.50(s, 9H), 3.40(b
rs, 2H), 4.25(s, 3H), 4.28(s, 2H),5.07(d, J=4.8Hz,
1H), 5.85(dd, J=4.8Hz, J=8.2Hz, 1H), 6.89(s, 1H),
6.98(s, 1H), 7.2〜7.5(m, 25H), 7.57(d, J=8.2Hz, 1
H), 8.7〜8.9(brs, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1:3420, 1792, 1725, 1690, 1542, 1
497, 1450, 1392, 1372, 1323。
【0174】9)酸化:Acyl = (Z)-2-(2-t-ブ
トキシカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリ
チルオキシイミノアセチル Het = 1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-
4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトアミ
ド]-3-(1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル)チオメチ
ルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエ
ステル(511mg:0.5ミリモル)をジクロロメタン
10mlとメタノ−ル10mlの混液に溶かし、−30℃で
m-クロロ過安息香酸(純度80%:54mg:0.25ミ
リモル)を加え1時間かきまぜた後、5%チオ硫酸ナト
リウム水でうすめ、酢酸エチルで抽出する。抽出液を炭
酸水素ナトリウム水、希塩酸と食塩水で洗い、硫酸ナト
リウムで乾燥、減圧濃縮する。残渣をシリカゲル・クロ
マトグラフィ−(トルエン−酢酸エチル=2:1〜1:
1)で精製すれば7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルホ゛
ニルアミノ-4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセ
トアミド]-3-(1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル)チ
オメチルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメ
チルエステル1−オキシド232mgを得る。収率:45
%。なお、原料236mg(48%)を回収する。
【0175】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.42(s, 9H), 3.45,
3.94(ABq, J=18Hz, 2H), 3.83, 4.09(ABq, J=14Hz, 2
H), 4.54(d, J=4.8Hz, 1H), 6.18(dd, J=4.8Hz,J=9Hz,
1H), 6.94(s, 1H), 6.96(s, 1H), 7.2〜7.6(m, 26H),
8.02(d, J=9Hz, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3380, 3200, 1799, 1716, 1690, 1
545, 1370, 1155。
【0176】実施例5 アミド化
【化20】 1)Acyl = ジフルオロメチルチオアセチル Het = 1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 7β-アミノ-3-(1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルチオ
メチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメ
チルエステル550mg(1.08ミリモル)とジフルオ
ロメチルチオ酢酸160mg(1.13ミリモル)をジク
ロロメタン8mlにとかし、−30℃に冷却する。これに
N-メチルモルホリン0.27ml(2.46ミリモル)と
ジクロロ燐酸フェニル0.19ml(1.27ミリモル)を
加え、−30℃で1時間撹拌する。反応液に10%塩酸
1mlを加え、水でうすめ、酢酸エチルで抽出する。抽出
液を食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮
する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ト
ルエン:酢酸エチル=1:1)により精製すれば、7β
-ジフルオロメチルチオアセトアミド-3-(1,2,3-ト
リアゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-
カルボン酸ジフェニルメチルエステル475mgを得る。
淡黄色泡状物。収率:69%。
【0177】NMR δ(CDCl3) ppm: 3.56(s, 2H), 3.59
(s, 2H), 4.05(s, 2H), 4.99(d, J=4.8Hz, 1H), 5.79(d
d, J=8.7Hz, J=4.8Hz, 1H), 6.90(s, 1H), 6.91(t, J=5
6.2Hz,1H), 7.1〜7.5(m, 10H), 7.59(s, 1H), 7.68(d,
J=8.7Hz, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1:3430, 3300br, 1785, 1690, 1512,
1496, 1454, 1378,1333。
【0178】2)Acyl = N-t-ブトキシカルボニル-2
-フェニルグリシル Het = トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 7β-アミノ-3-(トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4
-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジ
フェニルメチルエステル914mg(1.21ミリモル)
とD-N-t-ブトキシカルボニル-2-フェニルグリシン
320mg(1.27ミリモル)をジクロロメタン9mlに
溶かし、-30℃に冷却し、これにN-メチルモルホリン
0.31ml(2.82ミリモル)とフェニルリン酸ジクロ
リド0.22ml(1.47ミリモル)を加え、同温下に5
0分間撹拌する。反応液に10%塩酸1mlを加え、水で
うすめ、酢酸エチルで抽出する。抽出液を食塩水で洗
い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮する。残渣をシ
リカゲルクロマトグラフィ−(トルエン:酢酸エチル=
10:1)で精製すれば、7β-(D-N-t-ブトキシカ
ルボニル-2-フェニルグリシルアミノ)-3-(トリチル
-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3-
セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル50
1mgを得る。無色泡状物。収率:42%。
【0179】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.42(s, 9H), 3.22,
3.44(ABq, J=17.5Hz, 2H),3.93, 3.98(ABq, J=13.3Hz,
2H), 4.81(d, J=4.8Hz, 1H), 5.20(d, J=6.0Hz, 1H),
5.62(d, J=6.0Hz, 1H), 5.76(dd, J=4.8Hz, J=9.1Hz, 1
H), 6.50(d, J=9.1Hz, 1H),6.91(s, 1H), 7.05〜7.15
(m, 6H), 7.25〜7.45(m, 24H), 7.59(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1:3420, 1788, 1710, 1697, 1495, 1
455, 1448, 1370。
【0180】3)Acyl = D−マンデロイル Het = トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 7β-アミノ-3-(トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4
-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジ
フェニルメチルエステル800mg(1.06ミリモル)
とD(-)−マンデル酸242mg(1.59ミリモル)を
ジクロロメタン4mlに溶解、これにジシクロヘキシルカ
ルボジイミド328mg(1.59ミリモル)を加え、氷
冷下に1時間撹拌する。反応液を濃縮し、酢酸エチルを
加え不溶物を濾去する。濾液を食塩水で洗い、無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮する。残渣をロ−バカラ
ムクロマトグラフィ−(トルエン:酢酸エチル=2:
1)で精製すれば、7β-D−マンデルアミド-3-(ト
リチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチ
オ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエス
テル466mgを得る。黄色泡状物。収率:50%。
【0181】NMR δ(CDCl3) ppm: 3.41(d, J=3.3Hz, 1
H), 3.57, 3.78(ABq, J=17.4Hz, 2H), 4.06, 4.16(ABq,
J=13.4Hz, 2H), 4.91(d, J=4.8Hz, 1H), 5.15(d, J=3.
3Hz,1H), 5.69(dd, J=4.8Hz, J=9.2Hz, 1H), 6.88(s, 1
H), 6.98(d, J=9.2Hz, 1H),7.05〜7.15(m, 6H), 7.25〜
7.4(m, 24H), 7.45(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1:3600, 3400, 1788, 1725, 1692, 1
602, 1509, 1495, 1450, 1375, 1315。
【0182】4)Acyl = 2-(2-t-ブトキシカルボニ
ルアミノチアゾ−ル-4-イル)アセチル Het = トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 7β-アミノ-3-(トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4
-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジ
フェニルメチルエステル800mg(1.06ミリモル)
と2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ−ル-4
-イル)酢酸287mg(1.11ミリモル)をジクロロメ
タン8mlにとかし、−30℃に冷却する。これにN-メ
チルモルホリン0.27ml(2.46ミリモル)とジクロ
ロ燐酸フェニル0.19ml(1.27ミリモル)を加え、
−30℃で40分間撹拌する。反応液に10%塩酸1ml
を加え、水でうすめ、酢酸エチルで抽出する。抽出液を
食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮する。
残渣をシリカゲルクロマトグラフィ−(トルエン:酢酸
エチル=3:1)で精製すれば、7β-[2-(2-t-ブ
トキシカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)アセトア
ミド]-3-(トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル
チオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニ
ルメチルエステル812mgを得る。淡黄色泡状物。収
率:77%。
【0183】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.57(s, 9H), 3.41
(s, 2H), 3.72, 3.75(ABq, J=17.8Hz,2H), 4.02, 4.06
(ABq, J=13.6Hz, 2H), 4.79(d, J=4.6Hz, 1H), 5.54(d
d, J=8.0Hz, J=4.6Hz, 1H), 6.57(s, 1H), 6.76(s, 1
H), 7.05〜7.15(m, 6H), 7.25〜7.5(m, 19H), 7.44(s,
1H), 7.76(d, J=8.0Hz, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1:3420, 3340, 3170, 1780, 1718, 1
672, 1604, 1545, 1497, 1450, 1372, 1328。
【0184】5)Acyl = 2-(2-t-ブトキシカルボニ
ルアミノチアゾ−ル-4-イル)グリオキシル Het = トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 7β-アミノ-3-(トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4
-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジ
フェニルメチルエステル800mg(1.06ミリモル)
と2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ−ル-4
-イル)グリオキシル酸303mg(1.11ミリモル)を
ジクロロメタン8mlにとかし、−30℃に冷却する。こ
れにN-メチルモルホリン0.27ml(2.46ミリモ
ル)とジクロロ燐酸フェニル0.19ml(1.27ミリモ
ル)を加え、−30℃で1時間撹拌する。反応液に10
%塩酸1mlを加え、水でうすめ、酢酸エチルで抽出す
る。抽出液を食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾
燥、濃縮する。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラ
フィ−(トルエン:酢酸エチル=2:1)で精製すれ
ば、7β-[2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチア
ゾ−ル-4-イル)グリオキシリルアミド]-3-(トリチ
ル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-
3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル
679mgを得る。黄色泡状物。収率:64%。
【0185】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.55(s, 9H), 3.67,
3.85(ABq, J=17.1Hz, 2H),4.10, 4.21(ABq, J=13.3Hz,
2H), 5.00(d, J=4.7Hz, 1H), 5.70(dd, J=9.2Hz, J=4.7
Hz,1H), 6.91(s, 1H), 7.05〜7.15(m, 6H), 7.2〜7.45
(m, 19H), 7.47(s,1H), 8.19(d, J=9.2Hz, 1H), 8.5〜
8.6(brs, 1H), 8.86(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1:3400, 1788, 1725, 1702, 1672, 1
565, 1512, 1495, 1480, 1448, 1372。
【0186】6)Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキシカ
ルボニルアミノ-4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイ
ミノアセチル Het = 1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 7β-アミノ-3-(1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル)チ
オメチルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメ
チルエステル塩酸塩(110mg:0.20ミリモル)と
2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-4-チアゾリ
ル)-2-トリチルオキシイミノ酢酸(122mg:0.2
3ミリモル)をジクロロメタン3mlに懸濁し、−30℃
でN−メチルモルホリン(72μl:0.66ミリモル)
と二塩化燐酸フェニルエステル(33μl:0.22ミリ
モル)とを加え、2時間かきまぜた後、10%塩酸を加
える。反応液を酢酸エチルで抽出する。抽出液を水洗、
乾燥後、シリカゲル・クロマトグラフィ−により精製し
た後、トルエンから結晶化させれば7β-[2-(2-t-
ブトキシカルボニルアミノ-4-チアゾリル)-2-トリチ
ルオキシイミノアセトアミド]-3-(1,2,3-トリア
ゾ−ル-4-イル)チオメチルチオ-3-セフェム-4-カル
ボン酸ジフェニルメチルエステル110mgを得る。分解
点190〜200℃。
【0187】NMR δ(CDCl3-CD3OD) ppm: 1.53(s, 9H),
3.45, 3.63(ABq, J=17.2Hz, 2H), 4.12, 4.15(ABq, J=1
4.2Hz, 2H), 5.08(d, J=5Hz, 1H), 5.88(d, J=5Hz, 1
H), 6.98(s, 1H), 7.08(s, 1H), 7.2〜7.5(m, 25H), 7.
60(s, 1H)。 IR ν(KBr) cm-1 : 3390, 3210, 1800, 1725, 1688, 15
55, 1495, 1449, 1375, 1275, 1245, 1225, 1155。
【0188】7)Acyl = (Z)-2-(2-トリチルアミ
ノチアゾ−ル-4-イル)-2-(ジフェニルメトキシカル
ボニルメトキシイミノ)アセチル Het = トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 7β-アミノ-3-(トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4
-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジ
フェニルメチルエステル800mg(1.06ミリモル)
と(Z)-2-(2-トリチルアミノチアゾ−ル-4-イ
ル)-2-(ジフェニルメトキシカルボニルメトキシイミ
ノ)酢酸728mg(1.11ミリモル)とをジクロロメ
タン8mlにとかし、−30℃に冷却する。これにN-メ
チルモルホリン0.27ml(2.46ミリモル)、ジクロ
ロ燐酸フェニル0.19ml(1.27ミリモル)を加え、
−30℃で30分間撹拌する。反応液に10%塩酸1ml
を加え、水でうすめ、酢酸エチルで抽出する。抽出液を
食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮す
る。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィ−(ト
ルエン:酢酸エチル=10:1)で精製すれば7β-
[(Z)-2-(2-トリチルアミノチアゾ−ル-4-イ
ル)-2-(ジフェニルメトキシカルボニルメトキシイミ
ノ)アセトアミド]-3-(トリチル-1,2,3-トリアゾ
−ル-4-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボ
ン酸ジフェニルメチルエステル1.07gを得る。黄色
泡状物。収率:73%。
【0189】NMR δ(CDCl3) ppm: 3.32, 3.62(ABq, J=1
7.1Hz, 2H), 4.07, 4.12(ABq, J=13.2Hz, 2H), 4.90(d,
J=5.0Hz, 1H), 4.93, 5.03(ABq, J=17.0Hz, 2H), 5.80
(dd,J=9.1Hz, J=5.0Hz, 1H), 6.81(s, 1H), 6.87(s, 1
H), 6.93(s, 1H), 7.0〜7.4(m, 51H), 7.45(s, 1H), 8.
11(d, J=9.1Hz, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1:3410, 1790, 1740, 1688, 1526, 1
498, 1451, 1380。
【0190】8)Acyl = (Z)-2-(2-トリチルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-[(S)-1-ジフェニルメトキ
シカルボニルエトキシイミノ]アセチル Het = トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 7β-アミノ-3-(トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4
-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフ
ェニルメチルエステル800mg(1.06ミリモル)と
(Z)-2-(2-トリチルアミノチアゾ−ル-4-イル)-
2-[(S)-1-ジフェニルメトキシカルボニルエトキ
シイミノ]酢酸744mg(1.12ミリモル)をジクロ
ロメタン8mlにとかし、−30℃に冷却する。これにN
-メチルモルホリン0.27ml(2.46ミリモル)とジ
クロロ燐酸フェニル0.19ml(1.27ミリモル)を加
え、−30℃で1時間撹拌する。反応液に10%塩酸1
mlを加え、水でうすめ、酢酸エチルで抽出する。抽出液
を食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮す
る。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィ−(ト
ルエン:酢酸エチル=10:1)で精製すれば7β-
{(Z)-2-(2-トリチルアミノチアゾ−ル-4-イ
ル)-2-[(S)-1-ジフェニルメトキシカルボニルエ
トキシイミノ]アセトアミド}-3-(トリチル-1,2,
3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3-セフェ
ム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル1.05g
を得る。黄色泡状物。収率:70%。
【0191】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.65(d, J=7.2Hz, 3
H), 3.41, 3.66(ABq, J=16.8Hz, 2H), 4.12, 4.16(ABq,
J=13.4Hz, 2H), 4.91(d, J=4.6Hz, 1H), 5.20(q, J=7.
2Hz,1H), 5.82(dd, J=8.7Hz, J=4.6Hz, 1H), 6.77(s, 1
H), 6.85(s, 1H), 6.87(s,1H), 7.0〜7.4(m, 51H), 7.4
5(s,1H), 8.22(d, J=8.7Hz, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1:3400, 1787, 1730, 1685, 1523, 1
493, 1447, 1375。
【0192】9)Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキシ
カルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-(1-ジフ
ェニルメトキシカルボニルビニルオキシイミノ)アセチ
ル Het = トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 7β-アミノ-3-(トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4
-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジ
フェニルメチルエステル800mg(1.06ミリモル)
と(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ
−ル-4-イル)-2-(1-ジフェニルメトキシカルボニ
ルビニルオキシイミノ)酢酸ジシクロヘキシルアミン塩
786mg(1.12ミリモル)をジクロロメタン8mlに
とかし、−30℃に冷却する。これにN-メチルモルホ
リン0.15ml(1.36ミリモル)とジクロロ燐酸フェ
ニル0.19ml(1.27ミリモル)を加え、−30℃
で40分間撹拌する。反応液に10%塩酸1mlを加え、
水でうすめ、酢酸エチルで抽出する。抽出液を食塩水で
洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮する。得られ
た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(トルエ
ン:酢酸エチル=5:1)により精製すれば7β-
[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ
−ル-4-イル)-2-(1-ジフェニルメトキシカルボニ
ルビニルオキシイミノ)アセトアミド]-3-(トリチル
-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3-
セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル93
6mgを得る。黄色泡状物。収率:70%。
【0193】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.53(s, 9H), 3.33,
3.51(ABq, J=18.0Hz, 2H),4.07(s,2H), 4.80(d, J=4.8H
z, 1H), 5.66(s, 1H), 5.73(dd, J=4.8Hz, J=9.0Hz, 1
H),5.89(s, 1H), 6.84(s, 1H), 6.93(s, 1H), 7.0〜7.4
(m, 36H), 7.45(s, 1H), 7.68(d, J=9.0Hz, 1H), 8.7〜
9.1(brs, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1:3400, 1786, 1724, 1695, 1545, 1
494, 1445, 1370。
【0194】10)Acyl = (Z)-2-(2-t-ブトキ
シカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-(1-t-
ブトキシカルボニル-1-メチルエトキシイミノ)アセチ
ル Het = トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 7β-アミノ-3-(トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4
-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジ
フェニルメチルエステル800mg(1.06ミリモル)
と(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ
−ル-4-イル)-2-(1-t-ブトキシカルボニル-1-メ
チルエトキシイミノ)酢酸479mg(1.12ミリモ
ル)をジクロロメタン8mlにとかし、−30℃に冷却す
る。これにN-メチルモルホリン0.27ml(2.46ミ
リモル)とジクロロ燐酸フェニル0.19ml(1.27ミ
リモル)を加え、−30℃で50分間撹拌する。反応液
に10%塩酸1mlを加え、水でうすめ、酢酸エチルで抽
出する。抽出液を食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで
乾燥後、濃縮する。得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィ−(トルエン:酢酸エチル=10:1→
5:1)で精製すれば、7β-[(Z)-2-(2-t-ブ
トキシカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-(1
-t-ブトキシカルボニル-1-メチルエトキシイミノ)ア
セトアミド]-3-(トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-
4-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸
ジフェニルメチルエステル855mgを得る。黄色泡状
物。収率:69%。
【0195】NMR δ(CDCl3) ppm: 1.39(s, 9H), 1.53
(s, 9H), 1.61(s, 3H), 1.63(s, 3H),3.63, 3.84(ABq,
J=17.3Hz, 2H), 4.09, 4.20(ABq, J=13.4Hz, 2H), 5.01
(d, J=4.9Hz, 1H), 5.94(dd, J=9.0Hz, J=4.9Hz, 1H),
6.88(s, 1H), 7.05〜7.4(m, 26H), 7.46(s, 1H), 8.19
(d, J=9.0Hz, 1H), 8.1〜8.4(brs, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1:3420, 1788, 1725, 1687, 1545, 1
495, 1445, 1371。
【0196】実施例6 構造変種 1)R2 = メチレン 1. ナトリウムアジド19.0g(0.283モル)の
ジメチルホルムアミド130ml懸濁液に塩化トリチル7
6.0g(0.273モル)を加えて室温で5時間撹拌す
る。反応液に水を加え、エ−テルで抽出する。次いで食
塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮すれ
ば、トリチルアジドを得る。これをアセトン300mlに
とかし、メチルプロピオレ−ト24ml(0.27モル)
を加え、6日間加熱還流する。反応液を室温までさま
し、エ−テルを加えて結晶を析出させ、濾取すれば、1
-トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-カルボン酸メチ
ルエステル62.0gを得る。白色結晶。収率:62
%。mp.189〜190℃。 NMR δ(CDCl3) ppm: 3.93(s, 3H), 7.05〜7.15(m, 6H),
7.3〜7.4(m, 9H), 8.02(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 1722, 1544, 1492, 1444, 1338。
【0197】2. 水素化アルミニウムリチウム6.1
7g(0.163モル)をテトラヒドロフラン600ml
に懸濁させ、氷冷する。これに1-トリチル-1,2,3-
トリアゾ−ル-4-カルボン酸メチルエステル40.0g
(0.108モル)を加え、室温で1時間撹拌する。反
応液に氷冷下、含水テトラヒドロフランを加え、次いで
10%塩酸で中和後、不溶物を濾去し、酢酸エチルでう
すめ、食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮
する。得られた結晶をエ−テルで洗えば、1-トリチル-
1,2,3-トリアゾ−ル-4-メタノ−ル33.4gを得
る。白色結晶。収率:91%。mp.200〜201
℃。 NMR δ(CDCl3) ppm: 2.4〜2.9(brs, 1H), 4.76(s, 2H),
7.05〜7.15(m, 6H),7.3〜7.4(m, 9H), 7.43(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 3600, 3600〜3200br, 1600, 1490,
1443。
【0198】3. 1-トリチル-1,2,3-トリアゾ−
ル-4-メタノ−ル8.00g(23.5ミリモル)をジク
ロロメタン150mlとジメチルホルムアミド15mlにと
かし、−40℃に冷却する。これにトリエチルアミン
3.9ml(28.0ミリモル)、塩化メタンスルホニル
2.2ml(28.4ミリモル)を加え、−30〜−40℃
で25分間撹拌する。反応液に水を加え、酢酸エチルで
抽出する。抽出液を食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム
で乾燥、濃縮する。残渣をアセトン150mlにとかし、
チオ酢酸カリウム4.02g(35.2ミリモル)とヨウ
化ナトリウム7.03g(46.9ミリモル)を加え、室
温で2時間撹拌する。反応液に水を加え、酢酸エチルで
抽出する。抽出液を水と食塩水で洗い、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、濃縮する。得られた結晶をエ−テルで洗
えば、4-アセチルチオメチル-1-トリチル-1,2,3-
トリアゾ−ル8.01gを得る。白色結晶。収率:86
%。mp.172〜173℃。 NMR δ(CDCl3) ppm: 2.32(s, 3H), 4.19(s, 2H), 7.05
〜7.15(m, 6H), 7.3〜7.4(m, 10H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 1685, 1491, 1444。
【0199】4. 水素化アルミニウムリチウム1.0
7g(28.2ミリモル)をテトラヒドロフラン100m
lに懸濁し、氷冷する。これに4-アセチルチオメチル-
1-トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル7.50g(18.
8ミリモル)を加え、室温で40分間撹拌する。反応液
に含水テトラヒドロフランを加え、10%塩酸で中和す
る。不溶物を濾去し、酢酸エチルでうすめ、食塩水で洗
浄する。その後、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮す
る。残渣をエ−テルから結晶化し、洗浄すれば、1-ト
リチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルメチルメルカプ
タン5.14gを得る。白色結晶。収率:77%。mp.
140〜141℃。 NMR δ(CDCl3) ppm: 1.99(t, J=7.8Hz, 1H), 3.84(d, J
=7.8Hz, 2H), 7.1〜7.2(m, 6H), 7.3〜7.4(m, 10H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 1491, 1444。
【0200】5. 1-トリチル-1,2,3-トリアゾ−
ル-4-イルメチルメルカプタン3.00g(8.40ミリ
モル)をジメチルホルムアミド10mlにとかし、これに
水素化ナトリウム(60%油性)370mg(9.25ミ
リモル)を加え、5分間室温で撹拌する。反応液を−3
0℃に冷却したブロモクロロメタン15mlとジメチルホ
ルムアミド15mlの混液に加え、−20℃〜−30℃で
30分間撹拌する。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽
出する。抽出液を食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで
乾燥後、濃縮する。残渣をアセトン30mlにとかし、こ
れにチオ酢酸カリウム1.92g(16.8ミリモル)を
加え、室温で1時間撹拌する。反応液に水を加え、酢酸
エチルで抽出する。抽出液を水で洗い、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグ
ラフィ−(トルエン:酢酸エチル=10:1)で精製
し、エ−テルから結晶化すれば、4-アセチルチオメチ
ルチオメチル-1-トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル2.
65gを得る。白色結晶。収率:71%。mp.106
℃。 NMR δ(CDCl3) ppm: 2.32(s, 3H), 3.89(s, 2H), 4.04
(s, 2H), 7.1〜7.2(m,6H), 7.3〜7.4(m, 9H), 7.93(s,
1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1: 1690, 1491, 1440。
【0201】6. 4-アセチルチオメチルチオメチル-
1-トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル756mg(1.70
ミリモル)をジメチルホルムアミド8ml、テトラヒドロ
フラン4mlにとかし、−78℃に冷却する。これにナト
リウムメトキシドのメタノ−ル溶液(1.28N)を1.
24ml(1.59ミリモル)を加え、−78℃で15分
間撹拌する。反応液に7β−[(Z)-2-(2-t-ブト
キシカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチ
ルオキシイミノアセトアミド]-3-メタンスルホニルオ
キシ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエス
テル1.50g(1.54ミリモル)のジメチルホルムア
ミド5ml溶液を加え、−78℃で50分間撹拌する。反
応液に10%塩酸1mlを加え、水でうすめ、酢酸エチル
で抽出する。抽出液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで
乾燥後、濃縮する。得られた残渣をロ−バカラムクロマ
トグラフィ−(トルエン:酢酸エチル=3:1)で2
回、シリカゲルクロマトグラフィ−(トルエン:酢酸エ
チル=10:1→5:1)で1回精製すれば、7β-
[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ
−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセトアミ
ド]-3-(1-トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イ
ルメチルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸
ジフェニルメチルエステル1.18gを得る。無色泡状
物。収率:60%。
【0202】NMR δ(CDCl3) ppm:1.50(s, 9H), 3.35,
3.51(ABq, J=17.0Hz, 2H), 3.77(s,4H), 5.04(d, J=4.6
Hz, 1H), 5.89(dd, J=4.6Hz, J=8.4Hz, 1H), 6.89(s, 1
H),7.02(s, 1H), 7.05〜7.60(m, 42H), 8.65(brs, 1
H)。 IR ν(CHCl3) cm-1:3400, 1784, 1717, 1686, 1542, 1
492, 1445, 1369。
【0203】7. 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキ
シカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチル
オキシイミノアセトアミド]-3-(1-トリチル-1,2,
3-トリアゾ−ル-4-イルメチルチオメチルチオ)-3-
セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル1.
13g(0.884ミリモル)をアニソ−ル3mlとニト
ロメタン12mlの混液にとかし、−40℃に冷却する。
これに塩化アルミニウム0.94g(7.07ミリモル)
のアニソ−ル3ml溶液を加え、−30〜−40℃で1時
間撹拌する。反応液に、1N塩酸7.5mlを加え、水で
うすめ、水層を酢酸エチルで洗浄する。水層を減圧濃縮
して溶存有機溶媒を留去した後、スチレン−ジビニルベ
ンゼン共重合体樹脂カラムクロマトグラフィ−(メタノ
−ル:水=4:1)で精製し、得られた粉末を酢酸エチ
ルで洗えば、7β-[(Z)-2-(2-アミノチアゾ−ル-
4-イル)-2-ヒドロキシイミノアセトアミド]-3-
(1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルメチルチオメチルチ
オ)-3-セフェム-4-カルボン酸318mgを得る。淡黄
白色粉末。収率:68%。
【0204】NMR δ(D2O-NaHCO3) ppm:3.53, 3.79(AB
q, J=17.4Hz, 2H), 3.77, 3.87(ABq,J=13.8Hz, 2H), 4.
00, 4.03(ABq, J=14.8Hz, 2H), 5.26(d, J=4.6Hz, 1H),
5.83(d, J=4.6Hz, 1H), 6.99(s,1H), 7.88(s, 1H)。 IR ν(KBr) cm-1:3100(br), 1760, 1655, 1600, 1525,
1385, 1345。 この化合物はモルガニア・モルガニSR9株(0.1μg/m
l)、エンテロバクタ−・クロアカSR233株(0.8μ
g/ml)に対する抗菌力が強く、経口投与による血中濃度
が高い(12.1μg/ml:マウス15分値)。
【0205】2)R1 = メチルメチレン 1. 1,2,
3-トリアゾ−ル-4-イルチオ−ルナトリウム2.00g
(16. 3ミリモル)をジメチルホルムアミド8mlにと
かし、−30℃でチオ−ル酢酸1-クロロエチルエステ
ル2.40g(94%:16.3ミリモル)のジメチルホ
ル ムアミド3ml溶液を加え、室温で1時間撹拌する。
反応液を水でうすめ、酢酸エチルで抽出する。抽出液を
食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮する。残
渣をシリカゲル・クロマトグラフィ−(トルエン:酢酸
エチル=2:1)で精製すれば、4-(1-アセチルチオ
エチルチオ)-1,2,3-トリアゾ−ル2.90 gを得
る。収率:88%。無色油状物。 NMR δ(CDCl3) ppm:1.67(d, J=7.0Hz, 3H), 2.30(s, 3
H), 4.93(q, J=7.0Hz,1H), 7.85(s, 1H), 9.5〜10.5(br
s,1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1:3440, 3160br, 1692, 1487, 1445,
1378, 1358。
【0206】2. チオ−ル酢酸1-(1,2,3-トリア
ゾ−ル-4-イルチオ)エチルエステル127mg(0.6
26ミリモル)をジメチルホルムアミド4mlにとかし、
-70℃でリチウムメトキシドのメタノ−ル溶液(1.8
N:0.67ml:1.21ミリモル)を加え、-55〜-6
0℃で1時間撹拌する。1-(1,2,3-トリアゾ−ル-
4-イルチオ)エチルメルカプタンリチウム塩を含む反
応液を-78℃に冷却し、7β−フェニルアセチルアミ
ノ-3-トリフルオロメタンスルホニルオキシ-3-セフェ
ム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル316mg
(0.5ミリモル)をジメチルホルムアミド3mlにとか
して加え、-78℃で10分間撹拌する。反応液に10
%塩酸1mlを加え、水で薄め、酢酸エチルで抽出する。
抽出液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮
する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ−(トルエ
ン:酢酸エチル=1:1)で精製すれば、7β-フェニ
ルアセチルアミノ-3-[1ξ-(1,2,3-トリアゾ−ル
-4-イルチオ)エチル]チオ-3-セフェム-4-カルボン
酸ジフェニルメチルエステルとその2-セフェム異性体
の混合物100mgを得る。クロマトグラフィ−を繰り返
して精製すれば、7β-フェニルアセチルアミノ-3-
[1ξ-(1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルチオ)エチ
ル]チオ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチル
エステルを単離できる。
【0207】NMR δ(CDCl3) ppm:1.47(d, J=6.8Hz, 3
H), 3.55, 3.80(ABq, J=17.2Hz,2H), 3.63(s, 2H), 4.5
5(q, J=6.8Hz, 1H), 4.96(d, J=4.8Hz, 1H), 5.78(dd,
J=4.8Hz, J=8.8Hz, 1H), 6.95(s, 1H), 7.1〜7.4(m, 16
H), 7.50(s, 1H)。
【0208】3)Y = メトキシ 1. 7β-アミノ-3-(トリチル-1,2,3-トリアゾ
−ル-4-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボ
ン酸ジフェニルメチルエステル8.02g(10.7ミリ
モル)をベンゼン200mlにとかし、3,5-ジ-t-ブチ
ル-4-ヒドロキシベンズアルデヒド3.00g(12.8
ミリモル)を加え、1.5時間共沸脱水しながら加熱す
る。反応液を濃縮し、残渣をベンゼン100mlとジクロ
ルメタン70mlの混液にとかし、-30℃で硫酸マグネ
シウム5.3gと過酸化ニッケル10.7gを加え、室温
で1時間撹拌する。反応液を濾過して固体を除く。濾液
を−40℃とし、4Aモレキュラ−シ−ブスで乾燥した
メタノ−ル180mlを加え、室温で1時間撹拌する。反
応液を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィ−
(トルエン:酢酸エチル=20:1)で精製すれば、7
β-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジリデ
ン)アミノ-7α-メトキシ-3-(トリチル-1,2,3-ト
リアゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-
カルボン酸ジフェニルメチルエステル8.58gを得
る。黄色泡状物。収率:80%。
【0209】NMR δ(CDCl3) ppm:1.46(s, 18H), 3.57
(s, 3H), 3.52, 3.70(ABq,J=16.9Hz, 2H), 4.09, 4.11
(ABq, J=13.8Hz, 2H), 5.07(s, 1H), 5.63(s, 1H), 6.9
1(s, 1H), 7.05〜7.5(m, 25H), 7.48(s, 1H), 7.69(s,
2H), 8.55(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1:3630, 1770, 1631, 1600, 1585, 1
497, 1447, 1429,1377。
【0210】2. 7β-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒ
ドロキシベンジリデン)アミノ-7α-メトキシ-3-(ト
リチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチ
オ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエス
テル8.39g(8.40ミリモル)をテトラヒドロフラ
ン40mlとメタノ−ル160mlの混液にとかし、ジラ−
ドT試薬2.11g(12.6ミリモル)、水0.1mlと
酢酸0.1mlを加え、室温で2時間撹拌する。反応液を
濃縮し、氷水でうすめ、酢酸エチルで抽出する。抽出液
を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮する。
残渣をシリカゲルクロマトグラフィ−(トルエン:酢酸
エチル=10:1〜3:1)で精製すれば、7β-アミ
ノ-7α-メトキシ-3-(トリチル-1,2,3-トリアゾ−
ル-4-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン
酸ジフェニルメチルエステル5.10gを得る。淡黄色
泡状物。収率:78%。
【0211】NMR δ(CDCl3) ppm:3.50(s, 3H), 3.48,
3.66(ABq, J=15.8Hz, 2H), 4.15(s,2H), 4.85(s, 1H),
6.89(s, 1H), 7.05〜7.5(m, 25H), 7.50(s, 1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1:1777, 1705, 1602, 1495, 1446, 1
378。
【0212】3. 7β-アミノ-7α-メトキシ-3-
(トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチル
チオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエ
ステル1.50g(1.92ミリモル)をジクロロメタン
10mlにとかし、-40℃でN-メチルモルホリン0.4
8ml(4.37ミリモル)を加え、次にジフルオロメチ
ルチオ酢酸299mg(2.11ミリモル)とジクロロ燐
酸フェニル0.34ml(2.29ミリモル)を加え、−
30〜-40℃で1時間撹拌する。反応液に10%塩酸
2mlを加え、水でうすめ、酢酸エチルで抽出する。抽出
液を希塩酸、5%炭酸水素ナトリウム水と食塩水で洗
い、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮する。残渣をシリカ
ゲルクロマトグラフィ−(トルエン:酢酸エチル=3:
1)で精製すれば、7β-ジフルオロメチルチオアセチ
ルアミノ-7α-メトキシ-3-(トリチル-1,2,3-トリ
アゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カ
ルボン酸ジフェニルメチルエステル1.55gを得る。
淡黄色泡状物。収率:89%。
【0213】NMR δ(CDCl3) ppm:3.47, 3.54(ABq, J=1
5.0Hz, 2H), 3.60(s, 5H), 4.05,4.13(ABq, J=13.6Hz,
2H), 4.98(s, 1H), 6.84(s, 1H), 6.94(t, J=55.8Hz, 1
H), 7.05〜7.4(m, 26H), 7.49(s,1H)。 IR ν(CHCl3) cm-1:3380, 1778, 1696, 1600, 1495, 1
447, 1382。
【0214】4. 7β-ジフルオロメチルチオアセチ
ルアミノ-7α-メトキシ-3-(トリチル-1,2,3-トリ
アゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カ
ルボン酸ジフェニルメチルエステル1.51g(1.66
ミリモル)をアニソ−ル2.4mlとジクロロメタン6ml
の混液にとかし、氷冷下にトリフロロ酢酸6mlを加え、
氷冷下50分間と室温で20分間撹拌する。反応液を氷
冷し、水2mlと酢酸エチルを加え、水で洗い、硫酸ナト
リウムで乾燥後、濃縮する。残渣を酢酸エチル溶解、5
%炭酸水素ナトリウムで抽出する。水層に10%塩酸を
加えてpHを2〜3とし、酢酸エチルで抽出する。抽出
液を硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮する。残渣をエ-テ
ル-ヘキサン混液で粉末化すれば、7β-ジフルオロメチ
ルチオアセチルアミノ-7α-メトキシ-3-(1,2,3-
トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-
4-カルボン酸195mgを得る。淡黄色泡状物。収率:
24%。
【0215】NMR δ(D2O-NaHCO3) ppm:3.55(s, 3H),
3.36, 3.65(ABq, J=17.3Hz, 2H), 3.74(s, 2H), 4.11,
4.19(ABq, J=13.8Hz, 2H), 5.15(s, 1H), 7.11(t, J=5
5.4Hz, 1H), 7.98(s, 1H)。 IR ν(KBr) cm-1:3240br, 1770,1680, 1520, 1365。
【0216】実施例7 脱保護
【化21】 1)Acyl = ジフルオロメチルチオアセチル Het = 1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 7β-ジフルオロメチルチオアセトアミド-3-(1,2,
3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3-セフェ
ム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル451mg
(0.710ミリモル)を氷冷下にジクロロメタン3ml
とアニソ−ル1.2mlの混液にとかし、これにトリフロ
ロ酢酸3mlを加え、氷冷下1時間撹拌する。反応液を濃
縮乾固し、残渣をエ−テルで粉末化後、洗浄、乾燥すれ
ば7β-ジフルオロメチルチオアセトアミド-3-(1,
2,3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3-セフ
ェム-4-カルボン酸257mgを得る。白色粉末。収率:
77%。
【0217】NMR δ(D2O-NaHCO3) ppm: 3.47, 3.67(AB
q, J=17.4Hz, 2H), 3.68(s, 2H),4.12, 4.24(ABq, J=1
3.4Hz, 2H), 5.11(d, J=4.6Hz, 1H), 5.66(d, J=4.6Hz,
1H), 7.09(t, JHF=55.4Hz, 1H),8.01(s, 1H)。 IR ν(KBr) cm-1:3400br, 3260,1765, 1662, 1545, 13
60, 1333。 この化合物はブド−球菌スミス株(0.1μg/ml)に対
する抗菌力が強く、経口投与による血中濃度が高い(2
8μg/ml:マウス15分値)。
【0218】2)Acyl=フェニルアセチル Het=1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 7β-フェニルアセチルアミノ-3-(1,2,3-トリアゾ
−ル-4-イル)チオメチルチオ-3-セフェム-4-カルボ
ン酸ジフェニルメチルエステル186mg(0.296ミ
リモル)のジクロロメタン3ml懸濁液に氷冷下アニソ
−ル0.45mlとトリフルオロ酢酸0.45mlを加え、1
時間40分撹拌する。反応液を濃縮後、ヘキサンにて粉
末化し、酢酸エチルで洗浄すれば、白色固体の7β-フ
ェニルアセチルアミノ-3-(1,2,3-トリアゾ−ル-4
-イル)チオメチルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸6
7mgを得る。収率:49%。
【0219】IR ν (KBr) cm-1 : 3440, 1775, 1705, 1
660, 1540, 1353, 1238。 NMR δ (D2O+NaHCO3) ppm : 3.40, 3.56(ABq, J=17Hz,
2H), 3.66, 3.70(ABq,J=15Hz, 2H), 4.07, 4.20(ABq, J
=14Hz, 2H), 5.03(d, J=5Hz, 1H), 5.61(d, J=5Hz, 1
H), 7.3〜7.5(m, 5H), 7.90(s, 1H)。 この化合物は黄色ブド−球菌209P JC-1株(0.
05μg/ml)、黄色ブド−球菌スミス株(0.05μg/m
l)に対する抗菌力が強く、経口投与による血中濃度が
高い(15μg/ml:マウス15分値)。
【0220】3)Acyl = D−マンデロイル Het = (トリチル→H)-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イ
ル 7β-D−マンデルアミド-3-(トリチル-1,2,3-ト
リアゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-
カルボン酸ジフェニルメチルエステル445mg(0.5
02ミリモル)をアニソ−ル0.8mlとジクロロメタン
2mlの混液にとかし、氷冷する。これにトリフルオロ酢
酸2mlを加え、氷冷下30分と室温で20分間撹拌す
る。反応液にメタノ−ル10mlを加え、濃縮する。残渣
を希炭酸水素ナトリウム水にとかし、酢酸エチルで洗っ
た後、10%塩酸で酸性とし、酢酸エチルで抽出する。
抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮する。残渣を
エ−テルで粉末化すれば、7β-D-マンデルアミド-3-
(1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3
-セフェム-4-カルボン酸59.2mgを得る。黄白色粉
末。収率:25%。
【0221】NMR δ(D2O-NaHCO3) ppm: 3.39, 3.62(AB
q, J=17.4Hz, 2H), 4.10,4.21(ABq,J=13.8Hz, 2H), 5.0
7(d, J=4.8Hz, 1H), 5.27(s, 1H), 5.62(d, J=4.8Hz, 1
H),7.46(s, 5H), 8.02(s, 1H)。 IR ν(KBr) cm-1:3360br, 1770,1673, 1520, 1452, 13
65。 この化合物は経口投与による血中濃度が高い(18.5
μg/ml:マウス15分値)。
【0222】4)Acyl = (Z)-2-[2-(t-ブトキ
シカルボニルアミノ→アミノ)チアゾ−ル-4-イル]-
2-ペンテノイル Het = 1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-ペンテノイルアミノ]-3-
(1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3
-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル5
37mg(0.68ミリモル)のアニソ−ル2ml−ニトロ
メタン8ml溶液に、−30℃にて塩化アルミニウム0.
54g(4ミリモル)のアニソ−ル2ml溶液を加え、1
時間撹拌する。反応液にエタノ−ル3mlを加え、5分間
撹拌後、1N塩酸8ml、水200mlを加え、酢酸エチル
で洗浄後、減圧濃縮して溶存有機溶媒を除去する。残留
する水溶液をスチレンジビニルベンゼン共重合体クロマ
トグラフィ−(メタノ−ル:水=4:1)で精製すれ
ば、7β-[(Z)-2-(2-アミノチアゾ−ル-4-イ
ル)-2-ペンテノイルアミノ]-3-(1,2,3-トリア
ゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カル
ボン酸156mgを得る。白色固体。収率:44%。
【0223】NMR δ(D2O-NaHCO3) ppm: 1.07(t, J=7.8H
z, 3H), 2.24(quin, J=7.8Hz, 2H),3.50, 3.72(ABq, J=
17Hz, 2H), 4.12, 4.24(ABq, J=14Hz, 2H), 5.19(d, J=
4.8Hz, 1H), 5.79(d, J=4.8Hz, 1H), 6.37(t, J=8Hz, 1
H), 6.50(s, 1H),8.03(s,1H)。 IR ν(KBr) cm-1:3400br, 1763,1655, 1530, 1388, 13
48。
【0224】5)Acyl = (Z)-2-(2-(t-ブトキシ
カルボニルアミノ→アミノ)-4-チアゾリル)-2-(ト
リチル→H)オキシイミノアセチル Het = 1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-
4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトアミ
ド]-3-(1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル)チオメチ
ルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエ
ステル(9.2g:9ミリモル)をアニソ−ル18mlと
ニトロメタン72mlの混液に懸濁し、−30℃でこれに
塩化アルミニウム(9.6g:72ミリモル)のアニソ
−ル31ml溶液を滴下する。同温で1時間撹拌後、反応
液にエタノ−ル25mlを加えて数分かきまぜた後、1N
−塩酸75mlと水500mlを加え、酢酸エチルで洗う。
水層を減圧濃縮して有機溶媒を除去、スチレン・ジビニ
ルベンゼン共重合体合成高分子吸着剤柱を通す。目的物
をメタノ−ル・水=4:1で溶出させれば7β-
[(Z)-2-(2-アミノ-4-チアゾリル)-2-ヒドロ
キシイミノアセトアミド]-3-(1,2,3-トリアゾ−
ル-4-イル)チオメチルチオ-3-セフェム-4-カルボン
酸の淡黄色粉末4.19gを得る。収率:90%。
【0225】NMR δ (D2O-NaHCO3) ppm : 3.51, 3.75(A
Bq, J=17.2Hz, 2H), 4.14, 4.25(ABq, J=13.9Hz, 2H),
5.21(d, J=4.7Hz, 1H), 5.84(d, J=4.7Hz, 1H), 6.99
(s, 1H), 8.07(s, 1H)。 IR ν (KBr) cm-1 : 3280, 3100, 1760, 1660, 1590, 1
525, 1385, 1345, 1175, 995。 この化合物は大腸菌7437株(0.02μg/ml)、エ
ンテロバクタ−・クロアカ菌SR233株(0.8μg/m
l)、肺炎桿菌SR1株(0.1μg/ml)、ヘモフィルス
・インフルエンザ菌SR3508株(0.1μg/ml)に
対する抗菌力が強く、経口投与による血中濃度が高い
(29.6μg/ml:マウス15分値)。
【0226】6)Acyl=2-[2-(t-ブトキシカルボ
ニルアミノ→アミノ)チアゾ−ル-4-イル]-2-メトキ
シイミノアセチル Het=1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 7β-[2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ−
ル-4-イル)-2-メトキシイミノアセチル〕アミノ-3-
(1-トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル)チオ
メチルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチ
ルエステル570mg(0.55ミリモル)をアニソ−ル
1.7mlとニトロメタン5mlの混液にとかし、これに-3
0℃にて塩化アルミニウム0.51g(3.83ミリモ
ル)のアニソ−ル1.8ml溶液を加え、30分間撹拌す
る。反応液に1N塩酸4mlと酢酸エチル10mlを加え、
室温で5分間撹拌した後、炭酸水素ナトリウム3.2g
の水溶液100mlに注入し、数分間撹拌する。不溶物を
濾去した反応液を酢酸エチルで洗浄後、有機溶媒を減圧
留去した水層をスチレン-ジビニルベンゼン共重合体ク
ロマトグラフィ−(水:メタノ-ル=10:1)で精製
すれば、白色泡状の7β-[2-(2-アミノチアゾ−ル-
4-イル)-2-メトキシイミノアセチル〕アミノ-3-
(1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル)-チオメチルチオ-
3-セフェム-4-カルボン酸ナトリウム塩194mgを得
る。収率:64%。
【0227】IR ν (KBr) cm-1 : 3400, 1753, 1660, 1
605, 1390, 1040。 NMR δ (D2O) ppm : 3.48, 3.67(ABq, J=17Hz,2H), 3.9
9(s, 3H), 4.11, 4.23(ABq, J=14Hz, 2H), 5.17(d, J=5
Hz, 1H), 5.80(d, J=5Hz, 1H),7.02(s, 1H),7.97(s, 1
H)。 この化合物はプロテウス・ブルガリスCN329株
(0.02μg/ml)、モルガニア・モルガニイ菌SR9
株(0.1μg/ml)に対する抗菌力が強く、経口投与に
よる血中濃度が高い(15μg/ml:マウス15分値)。
【0228】7)Acyl = (Z)-2-[2-(t-ブトキ
シカルボニルアミノ→アミノ)チアゾ−ル-4-イル]-
2-シクロペンチルオキシイミノアセチル Het = 1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-シクロペンチルオキシイミノ
アセトアミド]-3-(1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル
チオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニ
ルメチルエステル258mg(0.304ミリモル)をア
ニソ−ル1mlとニトロメタン4mlの混液に懸濁し、−3
0℃で塩化アルミニウム0.25g(1.88ミリモル)
のアニソ−ル1ml溶液を加え、50分間撹拌する。反応
液にエタノ−ル2mlを加え、同温度で5分間撹拌後、1
N塩酸4mlと水200mlを加え、室温でさらに5分間撹
拌する。水層を取り、酢酸エチルで洗い、溶存有機溶媒
を減圧留去した後、スチレンジビニルベンゼン共重合体
クロマトグラフィ−(メタノ−ル:水=4:1)で精製
すれば、7β-[(Z)-2-(2-アミノチアゾ−ル-4-
イル)-2-シクロペンチルオキシイミノアセトアミド]
-3-(1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチ
オ)-3-セフェム-4-カルボン酸93mgを得る。白色固
体。収率:53%。
【0229】NMR δ(D2O-NaHCO3) ppm: 1.4〜2.0(m, 8
H), 3.50, 3.70(ABq, J=17Hz, 2H),4.13, 4.23(ABq, J=
14Hz, 2H), 5.17(d, J=4.8Hz, 1H), 5.77(d, J=4.8Hz,
1H),6.98(s, 1H), 8.03(s, 1H)。 IR ν(KBr) cm-1:3300br, 1765,1665, 1526, 1385, 13
43。 この化合物は大腸菌EC-14株(0.8μg/ml)、緑膿
菌A25619株(0.8μg/ml)に対する抗菌力が強
い。
【0230】8)Acyl = (Z)-2-[2-(t-ブトキ
シカルボニルアミノ→アミノ)チアゾ−ル-4-イル]-
2-(2-プロペニルオキシイミノ)アセチル Het = 1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-(2-プロペニルオキシイミ
ノ)アセトアミド]-3-(1,2,3-トリアゾ−ル-4-
イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフ
ェニルメチルエステル376mg(0.46ミリモル)の
アニソ−ル1.5ml−ニトロメタン6ml溶液に、−30
℃にて塩化アルミニウム0.37g(2.8ミリモル)の
アニソ−ル1.5ml溶液を加え、50分間撹拌する。反
応液にエタノ−ル2mlを加え、同温度で5分間撹拌後、
1N塩酸5mlと水200mlを加える。水層を分取し、酢
酸エチルで洗浄後、減圧濃縮して溶存有機溶媒を除去す
る。残留する水溶液をスチレンジビニルベンゼン共重合
体クロマトグラフィ−(メタノ−ル:水=4:1)で精
製する。溶出物を酢酸エチルで洗えば、7β-[(Z)-
2-(2-アミノチアゾ−ル-4-イル)-2-(2-プロペ
ニルオキシイミノ)アセトアミド]-3-(1,2,3-ト
リアゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-
カルボン酸127mgを得る。収率:50%。白色固体。
【0231】NMR δ(D2O-NaHCO3) ppm: 3.48, 3.67(AB
q, J=17Hz, 2H), 4.11, 4.24(ABq, J=14Hz, 2H), 4.72
(d, J=5.6Hz, 2H), 5.18(d, J=4.6Hz, 1H), 5.30(dd, J
=1.6Hz,J=10.6Hz, 1H), 5.37(dd, J=1.6Hz, J=17.4Hz,
1H), 5.82(d, J=4.6Hz, 1H),6.07(ddt, J=5.6Hz, J=10.
6Hz, J=17.4Hz, 1H), 7.03(s, 1H), 7.99(s,1H)。 IR ν(KBr) cm-1:3450, 3270, 1753, 1653, 1618, 154
5, 1532, 1384, 1357,1021, 1000。 この化合物は大腸菌EC-14株(0.4μg/ml)、エン
テロバクタ−・クロアカ菌SR233株(0.8μg/m
l)に対する抗菌力が強い。
【0232】9)Acyl = N-(t-ブトキシカルボニル
アミノ→アミノ)-2-フェニルグリシル Het = (トリチル→H)-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イ
ル 7β-(N-t-ブトキシカルボニル-2-フェニルグリシ
ルアミノ)-3-(トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-
イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフ
ェニルメチルエステル480mg(0.487ミリモル)
をアニソ−ル1.2mlとジクロロメタン3mlの混液にと
かし、氷冷下、これにトリフルオロ酢酸3mlを加え、氷
冷下30分と室温で50分間撹拌する。反応液に氷冷下
に氷水と酢酸エチルを加えて振盪する。水層を分取し、
減圧下、溶存有機溶媒を留去した後、スチレン−ジビニ
ルベンゼン共重合体樹脂カラムクロマトグラフィ−(メ
タノ−ル:水=4:1)で精製する。残渣を酢酸エチル
で粉末化すれば、7β-(2-フェニルグリシルアミノ)
-3-(1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチ
オ)-3-セフェム-4-カルボン酸157mgを得る。白色
粉末。収率:67%。
【0233】NMR δ(D2O) ppm: 3.46, 3.67(ABq, J=17.
1Hz, 2H), 4.25, 4.31(ABq,J=14.2Hz,2H), 5.13(d, J=
4.4Hz, 1H), 5.27(s, 1H), 5.66(d, J=4.4Hz, 1H), 7.5
4(s,5H), 8.07(s, 1H)。 IR ν(KBr) cm-1:3400, 3060br, 1763, 1690, 1595, 1
458, 1388, 1345。
【0234】10)Acyl = 2-[2-(t-ブトキシカル
ボニルアミノ→アミノ)チアゾ−ル-4-イル]アセチル Het = (トリチル→H)-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イ
ル 7β-[2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ−
ル-4-イル)アセトアミド]-3-(トリチル-1,2,3-
トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-
4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル779mg(0.
784ミリモル)をアニソ−ル3mlとニトロメタン12
mlの混液にとかし、−40℃に冷却する。これに塩化ア
ルミニウム0.83g(6.24ミリモル)のアニソ−ル
3ml溶液を加え、−30〜−40℃で50分間撹拌す
る。反応液に1N塩酸6.3mlを加え、水でうすめ、酢
酸エチルで洗った後、減圧下、溶存有機溶媒を留去す
る。残液をスチレンジビニルベンゼン共重合体クロマト
グラフィ−(メタノ−ル:水=4:1)で処理し、得ら
れた粉末を酢酸エチルで洗えば、7β-[2-(2-アミ
ノチアゾ−ル-4-イル)アセトアミド]-3-(1,2,3
-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-
4-カルボン酸225mgを得る。白色粉末。収率:59
%。
【0235】NMR δ(D2O-CD3OD-NaHCO3) ppm: 3.57(s,
2H), 3.43, 3.60(ABq,J=17.4Hz, 2H), 4.08, 4.20(ABq,
J=13.8Hz, 2H), 5.06(d, J=4.7Hz, 1H), 5.65(d, J=4.
7Hz, 1H), 6.49(s, 1H), 7.92(s, 1H)。 IR (KBr) cm-1: 3510, 3260(br), 1759, 1664, 1579, 1
551, 1401, 1352, 1326。 この化合物はブド−球菌スミス株(0.1μg/ml)、大
腸菌EC-14株(0.8μg/ml)に対する抗菌力が強
く、経口投与による血中濃度が高い(17.1μg/ml:
マウス15分値)。
【0236】11)Acyl = 2-[(2-t-ブトキシカル
ボニルアミノ→アミノ)チアゾ−ル-4-イル]グリオキ
シリル Het = (トリチル→H)-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イ
ル 7β-[2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノチアゾ−
ル-4-イル)グリオキシリルアミノ]-3-(トリチル-
1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3-
セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル64
9mg(0.644ミリモル)をアニソ−ル2.5mlとニト
ロメタン10mlの混液にとかし、−40℃に冷却する。
これに塩化アルミニウム0.69g(5.19ミリモル)
のアニソ−ル2.5ml溶液を加え、−30〜−40℃で
50分間撹拌する。反応液に1N塩酸5.2mlを加え、
水でうすめ、酢酸エチルで洗った後、減圧下に溶存有機
溶媒を留去する。残留する水溶液を分析用スチレンジビ
ニルベンゼン共重合体クロマトグラフィ−(メタノ−
ル:水=3:2)で精製し、得られた粉末を酢酸エチル
で洗えば、7β-[2-(2-アミノチアゾ−ル-4-イ
ル)グリオキシリルアミド]-3-(1,2,3-トリアゾ
−ル-4-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボ
ン酸130mgを得る。黄色粉末。収率:40%。
【0237】NMR δ(CD3SOCD3) ppm: 3.83(s, 2H), 4.4
4(s, 2H), 5.19(d, J=4.6Hz, 1H),5.68(dd, J=8.2Hz, J
=4.6Hz, 1H), 7.40(s, 2H), 7.87(s, 1H), 7.9〜8.1(br
s,1H), 9.81(d, J=8.2Hz, 1H)。 IR ν(KBr) cm-1:3300br, 3120, 1764, 1660, 1620, 1
519, 1480, 1355。 この化合物は大腸菌EC-14株(0.4μg/ml)に対す
る抗菌力が強い。
【0238】12)Acyl = (Z)-[2-(2-t-ブトキ
シカルボニルアミノ→アミノ)-4-チアゾリル]-2-
(トリチル→H)オキシイミノアセチル Het = (トリチル→H)-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イ
ル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-
4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトアミ
ド]-3-(1-トリチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イ
ル)チオメチルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェ
ニルメチルエステル(29g:22.9ミリモル)をア
ニソ−ル50mlとニトロメタン200mlにとかし、−3
0〜−40℃で塩化アルミニウム(20.7g:156
ミリモル)のアニソ−ル50ml溶液を滴下し、同温で1
時間かきまぜた後、1N塩酸200mlを加え、水でうす
め、酢酸エチルで洗う。水層を減圧濃縮して有機溶媒を
除去後、スチレン・ジビニルベンゼン共重合体合成高分
子吸着剤柱を通す。目的物をメタノ−ル・水=4:1で
溶出させれば7β-[(Z)-2-(2-アミノ-4-チアゾ
リル)-2-ヒドロキシイミノアセトアミド]-3-(1,
2,3-トリアゾ−ル-4-イル)チオメチルチオ-3-セフ
ェム-4-カルボン酸8.07gを得る。収率:68%。
淡黄色粉末。
【0239】NMR δ (D2O-NaHCO3) ppm : 3.51, 3.75(A
Bq, J=17.2Hz, 2H), 4.14, 4.25(ABq, J=13.9Hz, 2H),
5.21(d, J=4.7Hz, 1H), 5.84(d, J=4.7Hz, 1H), 6.99
(s, 1H), 8.07(s, 1H)。 IR ν (KBr) cm-1: 3280, 3100, 1760, 1660, 1590, 15
25, 1385, 1345, 1175, 995。
【0240】13)(ジナトリウム塩として単離)Acyl
= (Z)-2-[2-(トリチルアミノ→アミノ)チアゾ
−ル-4-イル]-2-[(ジフェニルメトキシカルボニル
→カルボキシ)メトキシイミノ]アセチル Het = (トリチル→H)-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イ
ル 7β-[(Z)-2-(2-トリチルアミノチアゾ−ル-4-
イル)-2-(ジフェニルメトキシカルボニルメトキシイ
ミノ)アセトアミド]-3-(トリチル-1,2,3-トリア
ゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カル
ボン酸ジフェニルメチルエステル1.04g(0.74
9ミリモル)を98%ギ酸16mlと水0.8mlの混液に
とかし、室温で3時間撹拌する。反応液を濃縮して得た
残渣をエ−テルで洗い、濾取、乾燥する。これをアニソ
−ル2mlとニトロメタン8mlの混液にとかし、−40℃
に冷却下、塩化アルミニウム0.50g(3.76ミリモ
ル)のアニソ−ル2ml溶液を加え、−30〜−40℃で
1時間撹拌する。
【0241】反応液を1N塩酸3.8mlと水でうすめ、
酢酸エチルで洗った後、減圧下に残存有機溶 媒を留去
する。残留水溶液をスチレンジビニルベンゼン共重合体
クロマトグラフィ−(メタノ−ル:水=4:1)で精製
し、残渣を酢酸エチルで洗う。得られた粉末を希炭酸水
素ナトリウム水にとかし、分析用スチレンジビニルベン
ゼン共重合体クロマトグラフィ−(水)で精製し、溶出
液を凍結乾燥後、酢酸エチルで粉末化すれば、7β-
[(Z)-2-(2-アミノチアゾ−ル-4-イル)-2-
(ソジオオキシカルボニルメトキシイミノ)アセトアミ
ド]-3-(1,2,3-トリアゾ− ル-4-イルチオメチル
チオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ナトリウム塩121
mgを得る。淡黄白色粉末。収率:26%。
【0242】NMR δ(D2O) ppm: 3.49, 3.70(ABq, J=17.
4Hz, 2H), 4.12, 4.24(ABq, J=13.8Hz, 2H), 4.57(s, 2
H), 5.18(d, J=4.8Hz, 1H), 5.82(d, J=4.8Hz, 1H), 7.
04(s, 1H), 8.02(s, 1H)。 IR ν(KBr)cm-1:3600〜2400br, 1760, 1655, 1595, 15
30, 1390, 1350,1320。 この化合物はプロテウス・ミラビリス菌PR-4株(0.
006μg/ml)、プロテウス・ブルガリスCN329株
(0.006μg/ml)に対する抗菌力が強い。
【0243】14)(ジナトリウム塩として単離)Acyl
= (Z)-2-[2-(トリチルアミノ→アミノ)チアゾ
−ル-4-イル]-2-[(S)-1-(ジフェニルメトキシ
カルボニル→カルボキシ)エトキシイミノ]アセチル Het = (トリチル→H)-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イ
ル(4E7−13) 7β-{(Z)-2-(2-トリチルアミノチアゾ−ル-4-
イル)-2-[(S)-1-ジフェニルメトキシカルボニル
エトキシイミノ]アセトアミド}-3-(トリチル-1,
2,3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3-セフ
ェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル1.01
g(0.720ミリモル)を98%ギ酸16mlと水0.8
mlの混液にとかし、室温で3時間撹拌する。反応液を濃
縮し、残渣をエ−テルで洗い、濾取、乾燥する。これを
アニソ−ル2mlとニトロメタン8mlの混液にとかし、−
40℃に冷却する。これに塩化アルミニウム0.48g
(3.61ミリモル)のアニソ−ル2ml溶液を加え、−
30〜−40℃で1.5時間撹拌する。
【0244】反応液に1N塩酸3.6mlを加え、水で薄
め、酢酸エチルで洗浄後、 減圧下に溶存有機溶媒を留
去する。残留する水溶液をスチレンジビニルベンゼン共
重合体クロマトグラフィ−(メタノ−ル:水=4:1)
で精製し、得られた粉末を酢酸エチルで洗う。これを希
炭酸水素ナトリウム水にとかし、分析用スチレンジビニ
ルベンゼン共重合体クロマトグラフィ−(水)で精製、
凍結乾燥する。残渣を酢酸エチルで洗って粉末化すれ
ば、7β-{(Z)-2-(2-アミノチアゾ−ル-4-イ
ル)-2-[(S)-1-ソジオオキシカルボニルエトキシ
イミノ]アセトアミド}-3-(1,2,3-トリアゾ−ル-
4-イルチオメチルチオ)-3-セフェ ム-4-カルボン酸
ナトリウム塩103mgを得る。淡黄白色粉末。収率:2
3%。
【0245】NMR δ(D2O) ppm: 1.46(d, J=7.0Hz, 3H),
3.48, 3.67(ABq, J=17.2Hz, 2H),4.11, 4.23(ABq, J=1
3.8Hz, 2H), 4.65(q, J=7.0Hz, 1H), 5.18(d, J=4.8Hz,
1H), 5.84(d, J=4.8Hz, 1H), 7.02(s, 1H), 7.98(s, 1
H)。 IR ν(KBr) cm-1:3600〜2400br, 1760, 1655, 1590, 1
528, 1388, 1350。 この化合物はプロテウス・ミラビリス菌PR-4株(0.
01μg/ml)、プロテウス・ブルガリスCN329株
(0.006μg/ml)、大腸菌EC-14株(0.2μg/m
l)に対する抗菌力が強い。
【0246】15)Acyl = (Z)-2-[2-(t-ブト
キシカルボニルアミノ→アミノ)チアゾ−ル-4-イル]
-2-[1-(ジフェニルメトキシカルボニル→カルボキ
シ)ビニルオキシイミノ]アセチル Het = (トリチル→H)-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イ
ル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-(1-ジフェニルメトキシカ
ルボニルビニルオキシイミノ)アセトアミド]-3-(ト
リチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチ
オ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエス
テル910mg(0.723ミリモル)をアニソ−ル3ml
とニトロメタン12mlの混液にとかし、−40℃に冷却
する。これに塩化アルミニウム0.77g(5.79ミリ
モル)のアニソ−ル3ml溶液を加え、−30〜−40℃
で50分間撹拌する。反応液に1N塩酸5.8mlを加
え、水でうすめ、酢酸エチルで洗った後、減圧下、溶存
有機溶媒を留去する。残留する水溶液をスチレンジビニ
ルベンゼン共重合体クロマトグラフィ−(メタノ−ル:
水=4:1)で精製し、得られた粉末を酢酸エチルで洗
浄すれば、7β-[(Z)-2-(2-アミノチアゾ−ル-
4-イル)-2-(1-カルボキシビニルオキシイミノ)ア
セトアミド]-3-(1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルチ
オメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸326mgを
得る。淡黄白色粉末。収率:77%。
【0247】NMR δ(D2O-NaHCO3) ppm: 3.48, 3.68(AB
q, J=17.4Hz, 2H), 4.11,4.23(ABq,J=13.9Hz, 2H), 5.1
68(d, J=1.7Hz, 1H), 5.171(d, J=4.8Hz, 1H), 5.32(d,
J=1.7Hz, 1H), 5.87(d, J=4.8Hz, 1H), 7.21(s, 1H),
8.00(s, 1H)。 IR ν(KBr)cm-1:3600〜2400br, 1766, 1660, 1630, 15
80, 1530, 1390,1360 この化合物はプロテウス・ミラビリス菌PR-4株(<
0.003μg/ml)、セラチア・マルセッセンス菌SR
1005株(0.8μg/ml)に対する抗菌力が強い。
【0248】16)Acyl = (Z)-2-[2-(t-ブト
キシカルボニルアミノ→アミノ)チアゾ−ル-4-イル]
-2-[1-(t-ブトキシカルボニル→カルボキシ)-1-
メチルエトキシイミノ]アセチル Het = (トリチル→H)-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イ
ル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-(1-t-ブトキシカルボニル
-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミド]-3-(トリ
チル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)
-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル
822mg(0.706ミリモル)をアニソ−ル3mlとニ
トロメタン12mlの混液にとかし、−40℃に冷却す
る。これに塩化アルミニウム0.75g(5.64ミリモ
ル)のアニソ−ル3ml溶液を加え、−30〜−40℃で
1時間撹拌する。反応液に1N塩酸5.7mlを加え、水
でうすめ、酢酸エチルで洗浄後、減圧下に溶存有機溶媒
分を留去する。残液をスチレンジビニルベンゼン共重合
体クロマトグラフィ−(メタノ−ル:水=4:1)で精
製し、得られた粉末を酢酸エチルで洗浄すれば、7β-
[(Z)-2-(2-アミノチアゾ−ル-4-イル)-2-
(1-カルボキシ-1-メチルエトキシイミノ)アセトアミ
ト゛]-3-(1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチ
オ)-3-セフェム-4-カルボン酸299mgを得る。淡黄
白色粉末。収率:71%。
【0249】NMR δ(D2O-NaHCO3) ppm: 1.48(s, 3H),
1.50(s, 3H), 3.50, 3.69(ABq, J=17.4Hz, 2H), 4.12,
4.24(ABq, J=13.9Hz, 2H), 5.19(d, J=4.9Hz, 1H), 5.8
2(d,J=4.9Hz, 1H), 6.99(s, 1H), 8.01(s, 1H)。 IR ν(KBr)cm-1:3600〜2400br, 1768, 1670, 1635, 15
80, 1535, 1385,1360 この化合物はプロテウス・ミラビリス菌PR-4株(0.
01μg/ml)、セラチア・マルセッセンス菌A1388
0株(0.8μg/ml)、緑膿菌A25619株(1.6μ
g/ml)に対する抗菌力が強い。
【0250】17)Acyl = (Z)-2-[2-(t-ブトキ
シカルボニルアミノ→アミノ)-4-チアゾリル]-2-
(トリチル→H)オキシイミノアセチル Het = 1-メチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-
4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトアミ
ド]-3-(1-メチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イ
ル)チオメチルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェ
ニルメチルエステル(708mg:0.683ミリモル)
をアニソ−ル2mlとニトロメタン8mlの混液にとかし、
−40℃で塩化アルミニウム(727mg:5.47ミリ
モル)のアニソ−ル2ml溶液を滴下し、−30〜−40
℃で1時間かきまぜた後、1N塩酸5.5mlを加え、水
でうすめ、酢酸エチルで洗う。水層を減圧濃縮して有機
溶媒を除去後、スチレン・ジビニルベンゼン共重合体合
成高分子吸着剤柱を通す。目的物をメタノ−ル・水=
4:1で溶出させれば7β-[(Z)-2-(2-アミノ-
4-チアゾリル)-2-ヒドロキシイミノアセトアミド]-
3-(1-メチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル)チオ
メチルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸の淡黄色粉末9
6.3mgを得る。収率:27%。
【0251】NMR δ (D2O-NaHCO3:200MHz) ppm : 3.50,
3.81(ABq, J=17.4Hz, 2H), 4.11(s, 3H), 4.12, 4.22
(ABq, J=14.0Hz, 2H), 5.24(d, J=4.6Hz, 1H), 5.83(d,
J=4.6Hz, 1H), 6.99(s, 1H), 8.09(s, 1H)。 IR ν (KBr) cm-1: 3252, 2928, 1770, 1650, 1620, 15
23, 1404, 1348, 1181, 1019。 この化合物は大腸菌7437株(0.02μg/ml)、エ
ンテロバクタ−・クロアカ菌SR233株(0.8μg/m
l)に対する抗菌力が強い。
【0252】18)Acyl = (Z)-2-[2-(t-ブトキ
シカルボニルアミノ→アミノ)-4-チアゾリル)-2-
(トリチル→H)オキシイミノアセチル Het = 2-メチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-
4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトアミ
ド]-3-(2-メチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イ
ル)チオメチルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェ
ニルメチルエステル(1.39g:1.34ミリモル)を
アニソ−ル5mlとニトロメタン20mlの混液にとかし、
−40℃で塩化アルミニウム(1.43g:10.8ミリ
モル)のアニソ−ル5ml溶液を滴下し、−30〜−40
℃で1時間かきまぜた後、1N塩酸11mlを加え、水で
うすめ、酢酸エチルで洗う。水層を減圧濃縮して有機溶
媒を除去後、スチレン・ジビニルベンゼン共重合体合成
高分子吸着剤柱を通す。目的物をメタノ−ル・水=4:
1で溶出させれば7β-[(Z)-2-(2-アミノ-4-チ
アゾリル)-2-ヒドロキシイミノアセトアミド]-3-
(2-メチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル)チオメ
チルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸534mgを得る。
収率:75%。淡黄色粉末。
【0253】NMR δ (D2O-NaHCO3:200MHz) ppm : 3.52,
3.80(ABq, J=17.3Hz, 2H), 4.17(s, 3H), 4.18, 4.25
(ABq, J=13.7Hz, 2H), 5.23(d, J=4.8Hz, 1H), 5.82(d,
J=4.8Hz, 1H), 6.99(s, 1H), 7.84(s, 1H)。 IR ν (KBr) cm-1 : 3288, 1768, 1663, 1606, 1530, 1
365, 1255, 1177, 1005。 この化合物は大腸菌7437株(0.02μg/ml)に対
する抗菌力が強い。
【0254】19)Acyl = (Z)-2-[2-(t-ブトキ
シカルボニルアミノ→アミノ)-4-チアゾリル]-2-
(トリチル→H)オキシイミノアセチル Het = 3-メチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-
4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトアミ
ド]-3-(3-メチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イ
ル)チオメチルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェ
ニルメチルエステル(900mg:0.869ミリモル)
をアニソ−ル4mlとニトロメタン16mlの混液にとか
し、−40℃で塩化アルミニウム(924mg:6.95
ミリモル)のアニソ−ル2ml溶液を滴下し、−40〜−
30℃で1時間かきまぜた後、1N塩酸7mlを加え、水
でうすめ、酢酸エチルで洗う。水層を減圧濃縮して有機
溶媒を除去後、スチレン・ジビニルベンゼン共重合体合
成高分子吸着剤柱を通す。目的物をメタノ−ル・水=
4:1で溶出させれば7β-[(Z)-2-(2-アミノ-
4-チアゾリル)-2-ヒドロキシイミノアセトアミド]-
3-(3-メチル-1,2,3-トリアゾ−ル-4-イル)チオ
メチルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸の淡黄色粉末3
66mgを得る。収率:80%。
【0255】NMR δ (D2O-NaHCO3:200MHz) ppm : 3.53,
3.78(ABq, J=17.4Hz, 2H), 4.08(s,3H), 4.14, 4.27(A
Bq, J=14.1Hz, 2H), 5.23(d, J=4.5Hz, 1H), 5.84(d, J
=4.5Hz, 1H), 6.98(s, 1H), 7.95(s, 1H)。 IR ν (KBr) cm-1 : 3204, 2984, 1768, 1664, 1610, 1
529, 1382, 1347, 1262, 1176, 1127, 996。 この化合物は大腸菌7437株(0.02μg/ml)、エ
ンテロバクタ−・クロアカ菌SR233株(0.4μg/m
l)に対する抗菌力が強い。
【0256】20)Acyl = (Z)-2-[2-(t-ブトキ
シカルボニルアミノ→アミノ)-4-チアゾリル]-2-
(トリチル→H)オキシイミノアセチル Het = 1-(トリチル→H)-1,2,4-トリアゾ−ル-3
-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-4
-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトアミト゛]-3-(1-トリチ
ル-1,2,4-トリアゾ−ル-3-イル)チオメチルチオ-
3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル
(1.89g:1.50ミリモル)をアニソ−ル7mlとニ
トロメタン28mlの混液に溶かし、−30〜−40℃で
これに塩化アルミニウム(1.99g:15ミリモル)
のアニソ−ル7ml溶液を滴下し、同温で1時間撹拌後、
1N−塩酸15mlを加え、水でうすめ、酢酸エチルで洗
う。水層を減圧濃縮して有機溶媒を除去後、スチレン・
ジビニルベンゼン共重合体合成高分子吸着剤柱を通す。
目的物をメタノ−ル・水=2:3で溶出させれば7β-
[(Z)-2-(2-アミノ-4-チアゾリル)-2-ヒドロキ
シイミノアセトアミド]-3-(1,2,4-トリアゾ−ル-
3-イル)チオメチルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸
418mgを得る。通算収率:34%。淡黄色粉末。
【0257】NMR δ (D2O-NaHCO3) ppm : 3.54, 3.79(A
Bq, J=17.4Hz, 2H), 4.42(s, 2H),5.21(d, J=4.3Hz, 1
H), 5.83(d, J=4.3Hz, 1H), 6.98(s, 1H), 8.40(s, 1
H)。 IR ν (KBr) cm-1: 3280, 3132, 1768, 1665, 1605, 15
30, 1390, 1349, 1273, 1178, 1004。 この化合物は黄色ブド−球菌SR3131株(3.13
μg/ml)、大腸菌7437株(0.02μg/ml)、エン
テロバクタ−・クロアカ菌SR233株(0.8μg/m
l)、肺炎桿菌SR1株(0.05μg/ml)に対する抗菌
力が強い。
【0258】21)Acyl = (Z)-2-[2-(t-ブト
キシカルボニルアミノ→アミノ)チアゾ−ル-4-イル]
-2-(トリチル→H)オキシイミノアセチル Het = 1-メチル-1,2,4-トリアゾ−ル-3-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチ
ルアミノ]-3-(1-メチル-1,2,4-トリアゾ−ル-3
-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジ
フェニルメチルエステル1.52g(1.47ミリモル)
をアニソ−ル5mlとニトロメタン20mlの混液にとか
し、−40℃で塩化アルミニウム1.56g(11.7ミ
リモル)のアニソ−ル5ml溶液を加え、−30〜−40
℃で1時間撹拌する。
【0259】反応液に1N塩酸12mlを加え、水で薄
め、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して溶存有機溶媒を留去
後、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体吸着剤柱を通
す。吸着物を水−メタノ−ル(1:4)で溶出する。溶
出液を濃縮して得られる粉末を酢酸エチルで洗浄すれ
ば、7β-[(Z)-2-(2-アミノチアゾ−ル-4-イ
ル)-2-ヒドロキシイミノアセチルアミノ]-3-(1-
メチル-1,2,4-トリアゾ−ル-3-イルチオメ チルチ
オ)-3-セフェム-4-カルボン酸628mgを得る。黄色
粉末。収率:81%。
【0260】NMR δ(D2O-NaHCO3) ppm: 3.55, 3.83(AB
q, J=17.2Hz, 2H), 3.89(s, 3H), 4.40(s, 2H), 5.24
(d, J=4.7Hz, 1H), 5.82(d, J=4.7Hz, 1H), 6.99(s,1
H), 8.36(s, 1H)。 IR ν(KBr) cm-1:3200br, 1765, 1660, 1630, 1600, 1
520, 1380, 1348。
【0261】22)Acyl = (Z)-2-[2-(t-ブト
キシカルボニルアミノ→アミノ)チアゾ−ル-4-イル]
-2-(トリチル→H)オキシイミノアセチル Het = 2-メチル-1,2,4-トリアゾ−ル-3-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチ
ルアミノ]-3-(2-メチル-1,2,4-トリアゾ−ル-3
-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジ
フェニルメチルエステル1.54g(1.49ミリモル)
をアニソ−ル5mlとニトロメタン20mlの混液にとか
し、−40℃で塩化アルミニウム1.58g(11.9ミ
リモル)のアニソ−ル5ml溶液を加え、−30〜−40
℃で50分間撹拌する。
【0262】反応液に1N塩酸12mlを加え、水で薄
め、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して溶存有機溶媒を留去
後、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体吸着剤柱を通
す。吸着物を水−メタノ−ル(1:4)で溶出し、濃縮
して得られる粉末を酢酸エチルで洗浄すれば、7β-
[(Z)-2-(2-アミノチアゾ−ル-4-イル)-2-ヒ
ドロキシイミノアセチル]-3-(2-メチル-1,2,4-
トリアゾ−ル-3-イルチオメチルチオ)-3- セフェム-
4-カルボン酸654mgを得る。収率:83%。
【0263】NMR δ(D2O-NaHCO3) ppm: 3.54, 3.81(AB
q, J=17.4Hz, 2H), 3.85(s, 3H),4.44, 4.50(ABq, J=1
4.1Hz, 2H), 5.21(d, J=4.8Hz, 1H), 5.83(d, J=4.8Hz,
1H), 6.98(s, 1H), 8.03(s, 1H)。 IR ν(KBr) cm-1:3200br, 1765, 1655, 1600, 1525, 1
473, 1382, 1345。
【0264】23)Acyl = (Z)-2-[2-(t-ブト
キシカルボニルアミノ→アミノ)チアゾ−ル-4-イル]
-2-(トリチル→H)オキシイミノアセチル Het = 4-メチル-1,2,3-トリアゾ−ル-3-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチ
ルアミノ]-3-(4-メチル-1,2,4-トリアゾ−ル-3
-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジ
フェニルメチルエステル378mg(0.365ミリモ
ル)をアニソ−ル1ml、ニトロメタン4mlの混液にとか
し、-40℃で塩化アルミニウム388mg(2.92ミリ
モル)のアニソ−ル(1ml)溶液を加え、-30〜-40
℃で50分間撹拌する。反応液に1N−塩酸3mlを加
え、水で薄め、酢酸エチルで洗い、減圧濃縮して残存有
機溶媒を除去後、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体
柱でクロマトグラフィ−(メタノ−ル:水=4:1)で
精製し、得た粉末を酢酸エチルで洗浄すれば、7β-
[(Z)-2-(2-アミノチアゾ−ル-4-イル)-2-ヒ
ドロキシイミノアセチルアミノ]-3-(4-メチル-1,
2,4-トリアゾ−ル-3-イルチオメチルチオ)-3-セフ
ェム-4-カルボン酸150mgを得る。黄色粉末。収率:
78%。
【0265】NMR δ(D2O-NaHCO3) ppm:3.69(s, 3H),
3.53, 3.80(ABq, J=17.5Hz, 2H),4.35, 4.50(ABq, 13.4
Hz, 2H), 5.19(d, J=4.9Hz, 1H), 5.83(d, J=4.9Hz, 1
H),7.00(s, 1H), 8.50(s, 1H)。 IR ν(KBr) cm-1:3200br, 1767, 1655, 1630, 1605, 1
520, 1377, 1340。 この化合物は大腸菌EC-14株(0.05μl/ml)とモ
ルガニア・モルガニイ菌SR9株(0.1μl/ml)に対
する抗菌力が強い。
【0266】24)Acyl=(Z)-2-[2-(t-ブトキ
シカルボニルアミノ→アミノ)チアゾ−ル-4-イル]-
2-(トリチル→H)オキシイミノアセチル Het=1,2,3-チアジアゾ−ル-5-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチ
ル〕アミノ-3-(1,2,3-チアジアゾ−ル-5-イル)
チオメチルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニル
メチルエステル1.21g(1.16ミリモル)をアニソ
−ル4mlとニトロメタン16mlの混液にとかし、-30
〜-40℃に冷却する。これに塩化アルミニウム1.23
g(9.25ミリモル)の4mlアニソ−ル溶液を加え、-
30〜-40℃で50分間撹拌する。反応液に1N塩酸
10mlを加え、水でうすめ、酢酸エチルで洗浄する。水
層を濃縮して有機溶媒を除き、スチレン-ジビニルベン
ゼン共重合体柱クロマトグラフィ−(メタノ-ル:水=
4:1)で精製し、得られた粉末を酢酸エチルで洗浄す
れば、黄色粉末状の7β-[(Z)-2-(2-アミノチア
ゾ−ル-4-イル)-2-ヒドロキシイミノアセチル〕アミ
ノ-3-(1,2,3-チアジアゾ−ル-5-イル)チオメチ
ルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸440mgを得る。収
率:71%。
【0267】NMR δ (D2O-NaHCO3) ppm : 3.58, 3.88(A
Bq, J=17.4Hz, 2H), 4.37, 4.48(ABq, J=14.1Hz, 2H),
5.25(d, J=4.7Hz, 1H), 5.83(d, J=4.7Hz, 1H), 6.97
(s, 1H), 8.76(s, 1H)。 IR ν (KBr) cm-1 : 3200(br), 1760, 1655, 1600, 152
0, 1380, 1340, 1200,1170。 この化合物は大腸菌7437株(0.01μg/ml)、大
腸菌SR377株(0.4μg/ml)、モルガニア・モル
ガニイ菌SR9株(0.05μg/ml)、エンテロバクタ
−・クロアカ菌SR233株(0.4μg/ml)に対する
抗菌力が強い。
【0268】25)Acyl= (Z)-2-[(Z)-2-(t-ブ
トキシカルボニルアミノ→アミノ)チアゾ−ル-4-イ
ル]-2-(トリチル→H)オキシイミノアセチル Het = 1,3,4-チアジアゾ−ル-2-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-
4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトアミ
ド]-3-(1,3,4-チアジアゾ−ル-2-イルチオメチ
ルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチル
エステル535mg(0.51ミリモル)をアニソ−ル1m
lとニトロメタン4mlの混液にとかし、−30℃で塩化
アルミニウム0.61g(4.6ミリモル)のアニソ−ル
2ml溶液を加え、40分撹拌する。反応液にエタノ−ル
2mlを加え、同温度で5分間撹拌後、1N−塩酸6mlと
水200mlを加え、酢酸エチルで洗う。水層を減圧濃縮
して有機溶媒を除去し、スチレン−ジビニルベンゼン共
重合体吸着剤柱に吸着させ、メタノ−ル−水(4:1)
混液で溶出する。溶出液を濃縮すれば、淡黄色固体の7
β-[(Z)-2-(2-アミノ-4-チアゾリル)-2-ヒド
ロキシイミノアセトアミド]-3-(1,3,4-チアジア
ゾ−ル-2-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カル
ボン酸201mgを得る。収率:74%。
【0269】NMR δ (D2O-NaHCO3) ppm : 3.60, 3.89(A
Bq, J=17Hz, 2H), 4.57,4.64(ABq,J=14Hz, 2H), 5.24
(d, J=5Hz, 1H), 5.83(d, J=5Hz, 1H), 6.98(s, 1H),
9.41(s, 1H)。 IR ν (KBr) cm-1 : 3300, 1765,1665, 1600, 1370。 この化合物は大腸菌SR377株(0.4μg/ml)、エ
ンテロバクタ−・クロアカ菌SR233株(0.4μg/m
l)、モルガニア・モルガニイ菌SR9株(0.1μg/m
l)に対する抗菌力が強い。
【0270】26)Acyl = (Z)-2-[2-(t-ブトキシ
カルボニルアミノ)-4-チアゾリル]-2-(トリチル→
H)オキシイミノアセチル Het = 2-メチル-1,3,4-チアジアゾ−ル-5-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-
4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトアミ
ド]-3-(2-メチル-1,3,4-チアジアゾ−ル-5-イ
ルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェ
ニルメチルエステル388mg(0.368ミリモル)を
アニソ−ル1mlとニトロメタン4mlの混液にとかし、−
30℃で塩化アルミニウム0.45g(9.2当量:3.
4ミリモル)のアニソ−ル1.5ml溶液を加え、40分
間撹拌する。反応液にエタノ−ル2mlを加え、同温度で
5分間撹拌後、1N塩酸6mlと水200mlを加える。水
層を分取、酢酸エチルで洗い、減圧濃縮して有機溶媒を
除き、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体柱を通す。
吸着物をメタノ−ル−水(4:1)混液で溶出する。溶
出液を濃縮すれば、7β-[(Z)-2-(2-アミノ-4-
チアゾリル)-2-ヒドロキシイミノアセトアミド]-3-
(2-メチル-1,3,4-チアジアゾ−ル-5-イルチオメ
チルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸149mgを得
る。収率:75%。
【0271】NMR δ (D2O-NaHCO3) ppm : 2.72(s, 3H),
3.58, 3.87(ABq, J=17Hz, 2H), 4.51, 4.57(ABq,J=14H
z, 2H), 5.23(d, J=5Hz, 1H), 5.83(d, J=5Hz, 1H), 6.
97(s, 1H)。 IR ν (KBr) cm-1 : 3200, 1772, 1668, 1605, 1515, 1
390, 1340。 この化合物は大腸菌7437株(0.02μg/ml)、大
腸菌SR377株(0.8μg/ml)、エンテロバクタ−
・クロアカ菌SR233株(0.8μg/ml)、モルガニ
ア・モルガニイ菌SR9株(0.1μg/ml)に対する抗
菌力が強い。
【0272】27)Acyl=(Z)-2-[2-(t-ブトキ
シカルボニルアミノ→アミノ)チアゾ−ル-4-イル]-
2-(トリチル→H)オキシイミノアセチル Het=テトラゾ−ル-5-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチ
ル〕アミノ-3-(5-テトラゾリル)チオメチルチオ-3
-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル9
42mg(約1割の副産物を含む)をアニソ−ル3mlとニ
トロメタン12mlの混液にとかし、-30〜-40℃に冷
却する。これに塩化アルミニウム980mg(7.37ミ
リモル)のアニソ−ル3ml溶液を加え、-30〜-40℃
で1時間撹拌する。
【0273】反応液を1N塩酸7.5mlと水でうすめ、
酢酸エチルで洗浄後、減圧濃縮して有機溶媒を除き、
スチレン-ジビニルベンゼン共重合体柱クロマトグラフ
ィ−(メタノ−ル:水= 2:3)で精製する。得られ
た粉末を酢酸エチルで洗浄すれば、淡黄色粉末の7β-
[(Z)-2-(2-アミノチアゾ−ル-4-イル)-2-ヒ
ドロキシイミノアセチル〕アミノ-3-(5-テトラゾリ
ル)チオメチルチオ-3-セフェム-4-カルボン 酸28
9mgを得る。収率:28%(7β-[2-(2-t-ブトキ
シカルボニルアミノチアゾ−ル-4-イル)-2-トリチル
オキシイミノアセチル〕アミノ-3-メタンスルホニルオ
キシ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチルエス
テルから)。 NMR δ(D2O-NaHCO3) ppm: 3.47, 3.65(ABq, J=17.4Hz,
2H), 4.38, 4.43(ABq,J=13.7Hz, 2H), 5.18(d, J=4.6H
z, 1H), 5.83(d, J=4.6Hz, 1H), 6.99(s, 1H)。 IR ν (KBr) cm-1: 3200(br), 1765, 1650, 1600, 152
5, 1385, 1345, 1175。 この化合物は大腸菌7437株(0.01μg/ml)に対
する抗菌力が強い。
【0274】28)Acyl=(Z)-2-[2-(t-ブトキ
シカルボニルアミノ→アミノ)チアゾ−ル-4-イル]-
2-(トリチル→H)オキシイミノアセチル Het=1-メチル-5-テトラゾリル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチ
ル〕アミノ-3-(1-メチル-5-テトラゾリル)チオメ
チルチオ-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメチル
エステル576mg(0.555ミリモル)をアニソ−ル
2mlとニトロメタン8mlの混液にとかし、-30〜-40
℃に冷却する。これに、塩化アルミニウム591mg
(4.44ミリモル)のアニソ−ル2ml溶液を加え、-3
0〜-40℃で1時間撹拌する。
【0275】反応液を1N塩酸5mlと水でうすめ、酢酸
エチルで洗浄する。水層を、減圧濃縮して有機溶媒を除
き、スチレン-ジビニルベンゼン共重合体柱クロマトグ
ラフィ−(メタ ノ-ル:水=4:1)で精製し、得られ
た粉末を酢酸エチルで洗浄すれば、黄色 粉末状の7β-
[(Z)-2-(2-アミノチアゾ−ル-4-イル)-2-ヒ
ドロキシイミノアセチル〕アミノ-3-(1-メチル-5-
テトラゾリル)チオメチルチオ-3- セフェム-4-カル
ボン酸200mgを得る。収率:68%。 IR ν (KBr) cm−1 : 3300(b
r), 1765, 1660, 1605, 152
5, 1385, 1345, 1170。
【0276】NMR δ (D2O+NaHCO3) ppm : 3.59, 3.
90(ABq, J=17.4Hz, 2H), 4.00(s, 3H),4.58, 4.63(ABq,
J=13.8Hz, 2H), 5.24(d, J=4.9Hz, 1H), 5.83(d,J=4.9
Hz, 1H), 6.98(s, 1H)。 この化合物は大腸菌7437株(0.02μg/ml)、大
腸菌SR377株(0.4μg/ml)、モルガニア・モル
ガニイ菌SR9株(0.1μg/ml)、エンテロバクタ−
・クロアカ菌SR233株(0.8μg/ml)に対する抗
菌力が強い。
【0277】29)Acyl = (Z)-2-[2-(t-ブト
キシカルボニルアミノ→アミノ)チアゾ−ル-4-イル]
-2-(トリチル→H)オキシイミノアセチル Het = 2-メチルテトラゾ−ル-5-イル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ
チアゾ−ル-4-イル)-2-トリチルオキシイミノアセチ
ルアミノ]-3-(2-メチルテトラゾ−ル-5-イルチオ
メチルチオ)-3-セフェム-4-カルボン酸ジフェニルメ
チルエステル1.16g(1.12ミリモル)をアニソ−
ル4mlとニトロメタン16mlの混液にとかし、−40℃
で塩化アルミニウム1.19g(8.95ミリモル)のア
ニソ−ル4ml溶液を加え、−30〜−40℃で1時間撹
拌する。
【0278】反応液に1N塩酸9mlを加え、水で薄め、
酢酸エチルで洗浄し、濃縮して溶存有機溶媒を留去後、
スチレン−ジビニルベンゼン共重合体吸着剤柱を通す。
吸着物を水−メタノ−ル(1:4)で溶出し、濃縮して
得られる粉末を酢酸エチルで洗浄すれば、7β-[(Z
)-2-(2-アミノチアゾ−ル-4-イル)-2-ヒドロキ
シイミノアセチルアミノ ]-3-(2-メチルテトラゾ−
ル-5-イルチオメチルチオ)-3-セフェム-4-カ ルボ
ン酸466mgを得る。黄色粉末。収率:79%。 NMR δ(D2O-NaHCO3) ppm: 3.58, 3.88(ABq, J=17.3Hz,
2H), 4.36(s, 3H), 4.50(s, 2H), 5.26(d, J=4.7Hz, 1
H), 5.82(d, J=4.7Hz, 1H), 6.98(s, 1H)。 IR ν(KBr)cm-1:3300br, 1767, 166
0, 1630, 1600, 1528, 138
7, 1340, 1321
【0279】30)Acyl = (Z)-2-[2-(t-ブトキ
シカルボニルアミノ→アミノ)-4-チアゾリル)-2-
(トリチル→H)オキシイミノアセチル Het = 2-ピリジル 7β-[(Z)-2-(2-t-ブトキシカルボニルアミノ-
4-チアゾリル)-2-トリチルオキシイミノアセトアミ
ド]-3-(2-ピリジルチオメチルチオ)-3-セフェム-
4-カルボン酸ジフェニルメチルエステル722mg(0.
70ミリモル)をアニソ−ル2mlとニトロメタン8mlの
混液にとかし、−40℃に冷却する。これに塩化アルミ
ニウム744mg(5.59当量:3.4ミリモル)のアニ
ソ−ル2ml溶液を加え、−30〜40℃で1時間撹拌す
る。反応液に1N塩酸6mlを加え、水で薄め、酢酸エチ
ルで洗い、減圧濃縮して有機溶媒を除き、スチレン−ジ
ビニルベンゼン共重合体柱を通す。吸着物をメタノ−ル
−水(4:1)混液で溶出する。溶出液を濃縮し、残渣
を酢酸エチルで洗い、乾燥すれば、7β-[(Z)-2-
(2-アミノ-4-チアゾリル)-2-ヒドロキシイミノア
セトアミド]-3-(2-ピリジルチオメチルチオ)-3-
セフェム-4-カルボン酸289mgを得る。収率:79
%。
【0280】NMR δ (D2O-NaHCO3) ppm : 3.55, 3.78(A
Bq, J=17.2Hz, 2H), 4.43, 4.49(ABq,J=14.0Hz, 2H),5.
16(d, J=4.6Hz, 1H), 6.96(s, 3H), 7.23(ddd,J=7.5Hz,
J=4.9Hz, J=0.8Hz, 1H), 7.46(brd, J=8.0Hz, 1H), 7.
74(ddd,J=8.0Hz, J=7.5Hz, J=1.6Hz, 1H), 8.39(brd, J
=4.9Hz, 1H)。 IR ν (KBr) cm-1 : 3320, 2976, 1764, 1665, 1619, 1
575, 1530, 1415, 1353, 1120。
【0281】この化合物は大腸菌7437株(0.01
μg/ml)に対する抗菌力が強く、経口投与による血中濃
度が高い(18.7μg/ml:マウス15分値)。なお、
各化合物の抗菌力測定法は以下の通り。試験管内抗菌力 :被検化合物を0.01Nー炭酸水素ナ
トリウム水にとかし、日本化学療法学会標準法に準じて
寒天プレート培地上、2倍希釈法により各グラム陽性お
よび陰性細菌に対する最小発育阻止濃度を測定した。経口投与15分後血中濃度 :体重約25gのマウスに4
0mg/kgの被検化合物を5%アラビアゴム懸濁液として
経口ゾンデにより投与した。投与15分後、心内血中濃
度を大腸菌7437株帯培養法により測定した。
【0282】実施例8 医薬組成物 1)顆粒剤 7β-[(Z)-2-(2-アミノチアゾ−ル-4-イル)-2-ヒドロキシイミノア セチルアミノ]-3-(1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3-セ フェム-4-カルボン酸 100mg 乳糖 600mg コ−ン・スタ−チ 290mg ヒドロキシプロピルセルロ−ズ 10mg 前記各原料を常法により湿式法で顆粒化して1gの顆粒
剤としたものを感受性菌感染症患者に1日3回投与す
る。
【0283】 2)錠剤 7β-[(Z)-2-(2-アミノチアジアゾ−ル-4-イル)-2-メトキシイミノ アセチルアミノ]-3-(1,2,3-トリアゾ−ル-4-イルチオメチルチオ)-3- セフェム-4-カルボン酸 100mg 乳糖 65mg コ−ン・スタ−チ 32mg ヒドロキシプロピルセルロ−ズ 2mg ステアリン酸マグネシウム 1mg 前記各原料を常法により湿式法で顆粒化し、打錠機によ
り、直径7.5mmの錠剤としたものを感受性菌感染症患
者に1日2回投与する。
【0284】 3)硬カプセル剤 7β-[(Z)-2-(2-アミノチアゾ−ル-4-イル)-2-メトキシイミノアセ チルアミノ]-3-(1,2,4-トリアゾ−ル-3-イルチオメチルチオ)-3-セ フェム-4-カルボン酸 100mg コ−ン・スタ−チ 47mg ステアリン酸マグネシウム 1.5mg タルク粉 1.5mg 前記各原料を常法により顆粒化し、4号硬カプセルに充
填してカプセル剤としたものを感受性菌感染症患者に1
日3回投与する。

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I: 【化1】 (式中、Acylはアシル基、Hetは低級アルキル基によっ
    て置換されていてもよいヘテロ環基、R1は1重結合ま
    たはアルキレン基、R2は分枝していてもよいアルキレ
    ン基、Xは硫黄原子またはスルホキシド基、Yは水素原
    子またはメトキシ基を表す)で示される3−チオアルキ
    ルチオセファロスポリン、その塩または分子中のアミ
    ノ、カルボキシおよび/またはヒドロキシ基における保
    護誘導体。
  2. 【請求項2】 Acylが置換基を有することもあるC1
    8アルカノイル、置換基を有することもあるC7〜C11
    アロイル、または置換基を有することもある5または6
    員環のホモまたはヘテロ環系アラルカノイルである、請
    求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 Acylの定義における置換基がC1〜C5
    アルキル、C2〜C5カルボキシアルキル、アルケニル、
    シクロアルケニル、アミノ、イミノ、ヒドロキシイミ
    ノ、C1〜C5アルキルオキシイミノ、C1〜C5アルケニ
    ルオキシイミノ、C3〜C5シクロアルキルオキシイミ
    ノ、カルボキシC1〜C5アルキルチオ、ヒドロキシ、オ
    キソ、C1〜C5アルコキシおよびハロゲンから選択され
    る、請求項1または2記載の化合物。
  4. 【請求項4】 Acylが、2−(2−アミノチアゾ−ル
    −4−イル)−2−ヒドロキシイミノアセチルである、
    請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】 Hetの定義におけるヘテロ環基が、窒素
    および硫黄から選択される1以上のヘテロ原子を含有す
    る5または6員の芳香環基である、請求項1記載の化合
    物。
  6. 【請求項6】 Hetの定義におけるヘテロ環基が、ピリ
    ジル、トリアゾリル、チアジアゾリルまたはテトラゾリ
    ルである、請求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】 7β−[(Z)−2−(2-アミノ−4−チ
    アゾリル)−2−ヒドロキシイミノアセトアミド]−3−
    (1,2,3−トリアゾール−4−イル)チオメチルチオ−
    3−セフェム−4−カルボン酸である、請求項1記載の
    化合物。
  8. 【請求項8】 請求項1の化合物を有効成分とする抗菌
    剤。
  9. 【請求項9】 請求項1の化合物の製造方法であって、 1)式III: 【化2】 (式中、Het、R1、R2、XおよびYは請求項1の定義
    に従い、Rは水素またはカルボキシ保護基を表す)で示
    される化合物またはその反応性誘導体と式: Acyl−OH (式中、Acylは請求項1記載の定義に従う)で示され
    る酸またはその反応性誘導体とを反応させて式II: 【化3】 (式中、各記号は上記定義に従う)で示される化合物を
    得; 2)Xがスルホキシドである化合物IIを還元して式IIに
    おいてXが硫黄である請求項1の化合物を得; 3)Rが水素である化合物IIに塩基を作用して請求項1
    の化合物の塩を形成し;および/または 4)Acylおよび/またはHetにアミノ、ヒドロキシお
    よび/またはカルボキシ保護基を有し、および/または
    Rがカルボキシ保護基である化合物IIを脱保護すること
    からなる方法。
  10. 【請求項10】 請求項1の化合物の製造方法であっ
    て、 1)式IV: 【化4】 (式中、Acyl、R,XおよびYは上記定義に従い、R3
    はアルキルまたはアリールを表す)で示される化合物ま
    たはその反応性誘導体と式: AcSR2SR1Het (式中、Acはアシル基を表し、Het、R1およびR2
    上記定義に従う)で示される化合物またはその反応性誘
    導体とを反応させて式IIで示される化合物を得; 2)Xがスルホキシドである化合物IIを還元して式IIに
    おいてXが硫黄である請求項1の化合物を得; 3)Rが水素である化合物IIに塩基を作用して請求項1
    の化合物の塩を形成し;および/または 4)Acylおよび/またはHetにアミノ、ヒドロキシお
    よび/またはカルボキシ保護基を有し、および/または
    Rがカルボキシ保護基である化合物IIを脱保護すること
    からなる方法。
  11. 【請求項11】 請求項1の化合物の製造方法であっ
    て、 1)式V: 【化5】 (式中、Acyl、R、XおよびYは上記定義に従い、M
    は水素または重金属を表す)で示される化合物またはそ
    の反応性誘導体と式: Hal−R2SR1Het (式中、Halはハロゲン原子を表し、Het、R1および
    2は上記定義に従う)で示される化合物またはその反
    応性誘導体とを反応させて式IIで示される化合物を得; 2)Xがスルホキシドである化合物IIを還元して式IIに
    おいてXが硫黄である請求項1の化合物を得; 3)Rが水素である化合物IIに塩基を作用して請求項1
    の化合物の塩を形成し;および/または 4)Acylおよび/またはHetにアミノ、ヒドロキシお
    よび/またはカルボキシ保護基を有し、および/または
    Rがカルボキシ保護基である化合物IIを脱保護すること
    からなる方法。
JP3176537A 1990-07-19 1991-07-17 チオアルキルチオセファロスポリン誘導体 Expired - Fee Related JP2618119B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3176537A JP2618119B2 (ja) 1990-07-19 1991-07-17 チオアルキルチオセファロスポリン誘導体

Applications Claiming Priority (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19188990 1990-07-19
JP28977290 1990-10-25
JP31957890 1990-11-21
JP2-319578 1991-06-19
JP3-147357 1991-06-19
JP14735791 1991-06-19
JP2-289772 1991-06-19
JP2-191889 1991-06-19
JP3176537A JP2618119B2 (ja) 1990-07-19 1991-07-17 チオアルキルチオセファロスポリン誘導体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0559066A JPH0559066A (ja) 1993-03-09
JP2618119B2 true JP2618119B2 (ja) 1997-06-11

Family

ID=27472779

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3176537A Expired - Fee Related JP2618119B2 (ja) 1990-07-19 1991-07-17 チオアルキルチオセファロスポリン誘導体

Country Status (22)

Country Link
US (2) US5214037A (ja)
EP (2) EP0594263B1 (ja)
JP (1) JP2618119B2 (ja)
KR (1) KR100203726B1 (ja)
CN (1) CN1034504C (ja)
AT (2) ATE110081T1 (ja)
AU (1) AU634074B2 (ja)
CA (2) CA2047347C (ja)
DE (2) DE69103490T2 (ja)
DK (2) DK0594263T3 (ja)
ES (1) ES2062688T3 (ja)
FI (1) FI110322B (ja)
HU (2) HU222727B1 (ja)
IE (1) IE65926B1 (ja)
IL (1) IL98745A (ja)
MX (1) MX9100227A (ja)
NO (1) NO178544C (ja)
NZ (1) NZ238838A (ja)
PH (1) PH31091A (ja)
PL (3) PL167091B1 (ja)
PT (1) PT98362B (ja)
RU (2) RU2071963C1 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IL100576A (en) * 1991-01-18 1995-11-27 Eli Lilley And Company Cephalosporin antibiotics
EP0581552B1 (en) * 1992-07-31 1998-04-22 Shionogi & Co., Ltd. Triazolylthiomethylthio cephalosporin hyrochloride, its crystalline hydrate and the production of the same
JP3238209B2 (ja) * 1992-09-30 2001-12-10 塩野義製薬株式会社 チオメチルチオカルバセファロスポリン誘導体
KR100377559B1 (ko) * 1998-08-31 2003-03-26 주식회사 엘지생명과학 경구투여 가능한 세팔로스포린계 화합물 및 이의 제조방법
CA2287663C (en) * 1998-11-02 2008-04-08 Isao Kurimoto Process for producing 2-alkylidene-4-bromoacetoacetic acid ester
ES2207102T3 (es) 1998-11-12 2004-05-16 Sumitomo Chemical Company, Limited Produccion del isomero z de sal acida del bromuro de derivado 2-aminotiazol.
AU2001264379A1 (en) * 2000-06-28 2002-01-08 Yang-Rae Cho Novel cephalosporin compounds and process for preparing the same
KR20020085178A (ko) * 2001-05-07 2002-11-16 주식회사 엘지생명과학 신규 세팔로스포린계 항생제 및 이의 제조 방법
KR20020085181A (ko) * 2001-05-07 2002-11-16 주식회사 엘지생명과학 신규 세팔로스포린계 항생제 및 이의 제조 방법
KR20030076759A (ko) * 2002-03-21 2003-09-29 주식회사 엘지생명과학 신규 세팔로스포린 화합물 및 그의 제조 방법
US7161024B2 (en) * 2003-07-10 2007-01-09 Schering Corporation Process for the preparation and purification of 2-(alkoxyalkylidene)-3-ketoalkanoic acid esters from 3-ketoalkanoic acid esters
RU2277908C1 (ru) * 2005-11-25 2006-06-20 Закрытое акционерное общество "БиоАргоФарм" Водорастворимое средство, обладающее противовирусной активностью, на основе соединения серебра с цистином и способ его получения
CN103193731B (zh) * 2012-01-09 2015-04-22 华东理工大学 一种制备顺式-2-(2-叔丁氧甲酰胺基噻唑-4-基)-2-戊烯酸的方法
CN106831639B (zh) * 2016-12-31 2019-03-19 山东金城柯瑞化学有限公司 头孢卡品侧链酸的制备方法
US20200147595A1 (en) * 2017-12-22 2020-05-14 Illumina, Inc. Catalytically active substances
CN108440442A (zh) * 2018-05-08 2018-08-24 湖北凌晟药业有限公司 一种bapa的合成方法
EP3818691B1 (en) 2018-10-04 2024-04-10 Samsung Electronics Co., Ltd. Method and system for recording a super slow motion video in a portable electronic device
CN111395694A (zh) * 2020-04-09 2020-07-10 安徽扬子地板股份有限公司 一种基于石墨烯的防霉导热地板

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE1595995A1 (de) * 1966-04-23 1970-02-12 Merck Ag E Fungizides Mittel
US4482565A (en) * 1980-02-22 1984-11-13 Farmitalia Carlo Erba S.P.A. β-Lactam-containing antibacterial agents and β-lactamase inhibitors
GB8314803D0 (en) * 1983-05-27 1983-07-06 Hoechst Uk Ltd 7-oxo-4-thia-1 azabicyclo 3.2.0 heptene derivatives
US4812562A (en) * 1985-07-25 1989-03-14 Taisho Pharmaceutical Co., Ltd. Cephalosporin derivatives
US4921953A (en) * 1988-02-18 1990-05-01 Taisho Pharmaceutical Co., Ltd. Cephalosporin derivatives

Also Published As

Publication number Publication date
AU8110291A (en) 1992-01-23
FI913458A (fi) 1992-01-20
PL167119B1 (pl) 1995-07-31
KR920002609A (ko) 1992-02-28
DE69131325D1 (de) 1999-07-15
FI110322B (fi) 2002-12-31
US5214037A (en) 1993-05-25
AU634074B2 (en) 1993-02-11
HU912409D0 (en) 1991-12-30
ES2062688T3 (es) 1994-12-16
RU2071963C1 (ru) 1997-01-20
IL98745A (en) 1997-03-18
EP0467647A2 (en) 1992-01-22
CA2359026A1 (en) 1992-01-20
KR100203726B1 (ko) 1999-06-15
DE69131325T2 (de) 1999-12-02
IL98745A0 (en) 1992-07-15
CN1058595A (zh) 1992-02-12
DE69103490T2 (de) 1994-12-15
CA2047347C (en) 2002-03-19
NO178544C (no) 1996-04-17
EP0467647B1 (en) 1994-08-17
PT98362A (pt) 1992-05-29
ATE181066T1 (de) 1999-06-15
PT98362B (pt) 1999-01-29
DK0467647T3 (da) 1994-12-05
RU2060993C1 (ru) 1996-05-27
PH31091A (en) 1998-02-05
PL167099B1 (en) 1995-07-31
NO912821D0 (no) 1991-07-18
US5352792A (en) 1994-10-04
HUT60274A (en) 1992-08-28
PL291129A1 (en) 1992-04-06
MX9100227A (es) 1993-01-01
HU222727B1 (hu) 2003-09-29
DK0594263T3 (da) 1999-11-15
ATE110081T1 (de) 1994-09-15
PL167091B1 (pl) 1995-07-31
EP0594263A1 (en) 1994-04-27
JPH0559066A (ja) 1993-03-09
CA2047347A1 (en) 1992-01-20
DE69103490D1 (de) 1994-09-22
NO178544B (no) 1996-01-08
IE912321A1 (en) 1992-01-29
CN1034504C (zh) 1997-04-09
FI913458A0 (fi) 1991-07-18
NZ238838A (en) 1992-08-26
IE65926B1 (en) 1995-11-29
NO912821L (no) 1992-01-20
EP0594263B1 (en) 1999-06-09
EP0467647A3 (en) 1992-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2618119B2 (ja) チオアルキルチオセファロスポリン誘導体
JP2969283B2 (ja) ピペラジニオセファロスポリン
EP0136721A2 (en) Carboxyalkenamidocephalosporins
US4943567A (en) Cephalosporin compound and pharmaceutical composition thereof
EP0153709B1 (en) Novel cephalosporin derivatives
JPH0257074B2 (ja)
US4012379A (en) 7-Acetoacetamidocephem compounds
EP0409164B1 (en) Phenacylpyridiniothiocephalosporins
EP0216385A2 (en) Antibacterial compounds
EP0164122B1 (en) Cephem compounds
JP3238209B2 (ja) チオメチルチオカルバセファロスポリン誘導体
JPS59231090A (ja) フルオロメチルチオオキサセフアロスポリン
EP0186463A2 (en) Beta-lactam antibiotics
PL167135B1 (pl) Sposób wytwarzania nowych pochodnych tioalkilotiocefalosporyny
CS199726B2 (en) Method of producing 7 beta-halogenaryl-malonamido-7-alpha-methoxy-3-heterocyclylthiomethyl-1-dethia-1-oxa-3-cephem-4-carboxylic acid and derivatives of the same
GB2151615A (en) Malonyl-oxacephemcarboxylic acid derivatives
EP0228061A2 (en) Cephem compounds
JPH0830069B2 (ja) 抗菌性化合物

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees