JP2617656B2 - 易裂性フィルム及びその製造方法 - Google Patents
易裂性フィルム及びその製造方法Info
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Description
フィルム及びその製造方法に関し、例えば食品、薬品、
工業製品等の包装袋の基材フィルムとして使用すること
ができる。
(シーラント)フィルムとして直鎖状低密度ポリエチレ
ン(L-LDPE)等のフィルムが多用されている。しかし、こ
のL-LDPEフィルムは、シール強度が優れているため安全
であるが、使用時に切れ目に沿って真っ直ぐに切れず、
開封の際に問題があった。そこで、従来、フィルムに易
裂性や直線カット性を付与するための種々の提案がなさ
れている。
して有するラミネートフィルムとした構成(特公昭58-3
8320号公報、特公昭55-31725号公報)、(b) 表基材フィ
ルムの表面に微細な傷を付けて開封し易くした構成、
(c) フィルムの開封部に開封用テープを装着するように
した構成、等がある。
成では、中間層が一つ増えて材料費やラミネートのため
の加工代が高くなる。また、中間層に一軸延伸フィルム
を介在させているが、この一軸延伸フィルムは、強度面
で余り寄与するものとはなっていない。前記(b) に係る
構成では、表基材フィルムに微細な傷を付けて開封し易
くしても直線カット性は基材の特性に支配される。ま
た、微細であっても表面に傷を付けるので、強度面での
不安がある。
よりコスト高となり、また生産性も不良となる。そこ
で、本発明は、優れた易裂性と直線カット性を有すると
共に、充分な衝撃強度も備えた易裂性フィルム及びその
製造方法を提供することを目的とする。
裂性フィルムは、ナイロン6−66共重合体(Ny6−
66)及び芳香族系ナイロンのメタキシリレンアジパミ
ド(MXD6)を含有し、前記Ny6−66を40〜85重
量部、前記MXD6を15〜60重量部(但し、Ny6−6
6+MXD6=100 重量部)としたことを特徴とする。
前記MXD6の化学式を下記の化1に示す。
は、Ny6−66を40〜85重量部、MXD6を15〜60重
量部(但し、Ny6−66+MXD6=100 重量部)と
するが、好ましくはNy6−66を50〜80重量部、MX
D6を20〜50重量部とする。前記MXD6が15重量部よ
り少ない場合には、易裂性と直線カット性が劣るように
なる。また、前記MXD6が60重量部より多い場合に
は、衝撃強度が大幅に低下して実用性に乏しくなる。そ
して、Ny6−66を含有させることにより、易裂性フ
ィルムに収縮性も付与することができる。
方法は、Ny6−66を40〜85重量部及びMXD6を15
〜60重量部(但し、Ny6−66+MXD6=100 重量
部)含有する原料を混合し、混合物を溶融押出しした
後、冷却した原反フィルムをMD方向(フィルムの移動
方向)及びTD方向(フィルムの幅方向)共に 2.8倍以
上の延伸倍率で延伸することを特徴とする。
向共に 2.8倍以上で延伸するが、好ましくは3.0 倍以上
とする。延伸倍率が 2.8倍より小さい場合には、易裂性
と直線カット性が劣るようになる。また、衝撃強度が低
下して実用性に問題が生ずる。前記延伸は、チューブラ
ー法による同時二軸延伸により行うのがよい。
必要な添加剤を適宜添加することができる。このような
添加剤として、例えばアンチブロッキング剤(無機フィ
ラー等)、はっ水剤(エチレンビスステアリン酸エステ
ル等)、滑剤(ステアリン酸カルシウム等)を挙げるこ
とができる。
シリレンアジパミド(MXD6)をそれぞれ80重量部及
び20重量部の割合で混合したものを押出機中、260℃で
溶融混練した後、溶融物を直径90mmのダイスから円筒状
のフィルムとして押出し、引き続き水で急冷して原反フ
ィルムを作製した。
宇部興産(株)製ナイロン6−66共重合体〔UBEナ
イロン 5023 (商品名)、相対粘度ηr =3.6 〕であ
り、MXD6として使用したものは、三菱ガス化学
(株)製メタキシリレンアジパミド〔MXナイロン 60
07(商品名)、相対粘度ηr =2.7 〕である。
ム11を一対のニップロール12間に挿通した後、中に気体
を圧入しながらヒータ13で加熱すると共に、延伸開始点
にエアーリング14よりエアー15を吹き付けてバブル16に
膨張させ、下流側の一対のニップロール17で引き取るこ
とにより、チューブラー法によるMD方向及びTD方向
の同時二軸延伸を行った。この延伸の際の倍率は、MD
方向及びTD方向共に3.0 倍であった。次に、この延伸
フィルム18をテンター式熱処理炉に入れ、 160℃で熱固
定を施して本実施例に係る二軸延伸フィルム18を得た。
引裂き強度及び衝撃強度(フィルム・インパクト)を測
定し、また易裂性及び直線カット性を評価した。その結
果を下記の表1,2に示す。前記引裂き強度の測定は、
フィルムの延伸方向についてJIS-Z1702 に準じてエレメ
ンドルフ引裂き強度(kg/cm )を測定することにより行
った。
のフィルム・インパクト・テスターを使用し、固定され
たリング状のフィルムに半円球状の振り子(直径1/2 イ
ンチ、重量30kg-cm )を打ち付けて、フィルムの打ち抜
きに要した衝撃強度を測定することにより行った。そし
て、衝撃強度が4500kg・cm/cm 以上を○、4500kg・cm/c
m 未満を×として評価した。この衝撃強度が4500kg・cm
/cm より小さくなると、表基材としても性能が低下して
ゆき、液体包装用基材としての実用性が乏しくなる。
の値Eについて、E≦7kg/cm を○、7kg/cm <E<9
kg/cm を△、E≧9kg/cm を×として評価した。Eが9
kg/cm 以上になると、裂け易さが顕著に低下してゆき、
特に直線カット性が急激に落ちてゆく。
した。即ち、図2に示すように、20cm幅のフィルム18に
所定間隔Ws 例えば2cm間隔で切れ目21を入れ、これら
の切れ目21に沿ってフィルム18を引き裂いた後、フィル
ム片18A の他端22の幅We を測定し、元の間隔Ws との
偏差αを下記の通り求める。 α=〔(Ws −We )/Ws 〕×100
行い、その平均値のα(%)が±10%未満のものを◎
(直線カット性が非常に良好)、±10%≦α≦±30%の
ものを○(直線カット性が良好)、α(%)が±30%を
越えるものを×(直線カット性が不良)として評価し
た。α(%)が±30%を越えるとフィルム18を真っ直ぐ
に切ることが困難になる。
良好、○は良好、×は不良をそれぞれ示す。また、下記
の通り、この延伸フィルム18の収縮率を測定したとこ
ろ、MD方向/TD方向=30%/29%であった。前記収
縮率は、フィルムに10cm間隔で標線を引き、熱水処理前
の標線の長さl0 と95℃での熱水処理後の標線の長さl
S との差ΔlS より(ΔlS /l0 )× 100(%)で求
めた。
割合及び延伸倍率を表1に示すように変えて、実施例1
と同様の製造工程により実施例2〜9に係る二軸延伸フ
ィルム18を得た。各実施例に係るフィルム18について
も、実施例1と同様に各種特性の測定及び評価を行っ
た。その結果を表1,2に示す。また、実施例4に係る
フィルム18の収縮率を測定したところ、MD/TD=32
%/30%であった。実施例6に係るフィルム18の場合、
MD/TD=33%/33%であった。
割合及び延伸倍率を表3に示すように変えて、実施例1
と同様の製造工程により比較例1〜8に係る二軸延伸フ
ィルムを得た。各比較例に係るフィルムについても、実
施例1と同様に各種特性の測定及び評価を行った。その
結果を表3,4に示す。また、比較例1に係るフィルム
の収縮率を測定したところ、MD/TD=29%/28%で
あった。比較例2に係るフィルムの場合、MD/TD=
31%/30%であった。
66及びMXD6を含有し、Ny6−66の含有割合が
40〜85重量部、MXD6の含有割合が15〜60重量部であ
って、二軸延伸時におけるフィルムの延伸倍率がMD方
向及びTD方向共に 2.8倍以上であるため、いずれも引
裂き強度が7.5kg/cm以下で易裂性に優れ、直線カット性
も良好か非常に良好であることがわかる。また、衝撃強
度がいずれも6000kg・cm/cm 以上で高い衝撃強度を有し
ている。
係るフィルムは、延伸倍率は本発明に係る条件を満たす
が、Ny6−66の含有割合が85重量部より多く、一方
MXD6の含有割合が15重量部より少ない(0も含む)
ので、衝撃強度は充分であっても、直線カット性に劣っ
ている。
は本発明に係る範囲内であるが、Ny6−66の含有割
合が40重量部より少なく(0も含む)、一方MXD6の
含有割合が60重量部より多いので、易裂性と直線カット
性は良好であっても、衝撃強度が不良であって、表基材
フィルムとしての使用は困難である。
6−66とMXD6の含有割合は本発明に係る範囲内で
あるが、延伸倍率がいずれも本発明に係る範囲より小さ
いので、易裂性、直線カット性及び衝撃強度が不良とな
って、実用に適さなくなる。
造方法によれば、優れた易裂性と直線カット性を有する
と共に、充分な衝撃強度も備えたフィルムが得られる。
法において使用する二軸延伸装置の概略図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 ナイロン6−66共重合体(Ny6−6
6)及びメタキシリレンアジパミド(MXD6)を含有
し、前記Ny6−66を40〜85重量部、前記MXD6を
15〜60重量部(但し、Ny6−66+MXD6=100 重
量部)としたことを特徴とする易裂性フィルム。 - 【請求項2】 ナイロン6−66共重合体(Ny6−6
6)を40〜85重量部及びメタキシリレンアジパミド(M
XD6)を15〜60重量部(但し、Ny6−66+MXD
6=100 重量部)含有する原料を混合し、混合物を溶融
押出しした後、冷却した原反フィルムをMD方向(フィ
ルムの移動方向)及びTD方向(フィルムの幅方向)共
に 2.8倍以上の延伸倍率で延伸することを特徴とする易
裂性フィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4251335A JP2617656B2 (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 易裂性フィルム及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP4251335A JP2617656B2 (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 易裂性フィルム及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0699488A JPH0699488A (ja) | 1994-04-12 |
JP2617656B2 true JP2617656B2 (ja) | 1997-06-04 |
Family
ID=17221299
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4251335A Expired - Fee Related JP2617656B2 (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 易裂性フィルム及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0847972A (ja) * | 1994-06-03 | 1996-02-20 | Unitika Ltd | 2軸配向ポリアミドフィルム及びその製造法 |
JP3227413B2 (ja) * | 1997-09-19 | 2001-11-12 | 出光石油化学株式会社 | 易裂性シュリンクラミネートフィルム及びこれを使用した袋製品 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5129192A (en) * | 1974-09-04 | 1976-03-12 | Hitachi Ltd | Na jundokanshisochi |
-
1992
- 1992-09-21 JP JP4251335A patent/JP2617656B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0699488A (ja) | 1994-04-12 |
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