JP2616036B2 - 能動型サスペンション - Google Patents

能動型サスペンション

Info

Publication number
JP2616036B2
JP2616036B2 JP22557489A JP22557489A JP2616036B2 JP 2616036 B2 JP2616036 B2 JP 2616036B2 JP 22557489 A JP22557489 A JP 22557489A JP 22557489 A JP22557489 A JP 22557489A JP 2616036 B2 JP2616036 B2 JP 2616036B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diagnostic
signal
pressure
vehicle
control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP22557489A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0390410A (ja
Inventor
一信 川畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP22557489A priority Critical patent/JP2616036B2/ja
Publication of JPH0390410A publication Critical patent/JPH0390410A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2616036B2 publication Critical patent/JP2616036B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、流体シリンダに供給する作動流体を制御
して車両のロール,ピッチ等の姿勢変化を抑制する能動
型サスペンションに係り、特に流体シリンダを含む制御
系における作動状態を診断可能とした能動型サスペンシ
ョンに関する。
〔従来の技術〕
この種の能動型サスペンションとしては、本出願人が
先に提案した特開昭63-130417号公報に記載されている
ように、ストローク検出器、上下加速度検出器、横加速
度検出器等のセンサの各検出値をコントローラに入力
し、このコントローラで車両の姿勢変化を抑制する圧力
指令値を圧力制御弁に供給して流体シリンダの圧力を制
御することにより、車両の姿勢をフラットに維持するよ
うにしている。
ところで、このような能動型サスペンションにあって
は、コントローラ及び圧力制御弁を含む制御系が正常に
動作しているか否かが走行性能に影響を与えるため、工
場での組立て完了時或いは車両検査場での点検保守時に
制御系の作動状態を診断する必要がある。
この制御系の作動状態の診断を行うには、従来、第11
図に示すように、加速度センサ1の加速度検出信号に基
づいて圧力制御弁2を制御する制御装置3に設けられた
診断用コネクタ4にテスタ5を接続し、このテスタ5か
ら診断開始用切換信号を制御装置3に入力して加速度セ
ンサ1の加速度信号に代えてテスタ5から出力される診
断用信号に基づいて圧力制御弁1を制御する指令値を演
算し、これを圧力制御弁1に供給することにより、診断
用信号に応じて圧力制御弁1を制御して制御系の作動状
態を診断するか、又は第12図に示すように、制御装置3
に予め診断用信号を発生する診断用信号発生器6を設け
ると共に、この診断用信号発生器6の診断用信号と、加
速度センサ1からの加速度検出信号とを選択する選択回
路7を設け、この選択回路7を外部のテスタ5からの診
断開始用切換信号によって診断用信号発生器6を診断用
信号発生器6側に切換えて診断用信号に基づいて圧力制
御弁を制御することにより、制御系の作動状態を診断す
るようにしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来の能動型サスペンションにあ
っては、テスタからの診断開始信号を制御装置に入力す
ることにより、制御装置内の選択回路を加速度センサか
らの加速度検出信号側から診断用信号側に切換えるよう
にしているので、外部の電磁波等によって、診断開始信
号と等価なノイズが発生したときには、制御装置が誤動
作して診断モードとなるおそれがあり、車両が走行中に
診断モードとなると、車両の挙動が不安定となるという
未解決の課題があった。
そこで、この発明は、上記従来例の未解決の課題に着
目してなされたものであり、外部ノイズによって制御装
置が誤動作することを確実に防止することができる能動
型サスペンションを提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、請求項(1)に係る能動型
サスペンションは、車体及び車輪間に介装された流体シ
リンダと、該流体シリンダに流体圧供給装置から供給さ
れる作動流体を指令値に応じて制御する制御弁と、車両
に生じる加速度を検出する加速度検出手段と、該加速度
検出手段の加速度検出信号に基づいて前記制御弁を制御
する指令値を出力する制御手段とを備えた能動型サスペ
ンションにおいて、前記制御弁に対する診断用信号を発
生する診断用信号発生手段と、診断要求信号を発生する
診断要求信号発生手段と、車両が予め設定された走行状
態となったことを検出する走行状態検出手段と、常時は
前記加速度検出手段の加速度検出信号を選択し、前記診
断要求信号発生手段からの診断要求信号が入力され且つ
前記走行状態検出手段で設定走行状態が検出されたとき
にのみ前記診断用信号を選択して前記制御手段に入力す
る選択手段とを備えたことを特徴としている。
また、請求項(2)に係る能動型サスペンションは、
請求項(1)の能動型サスペンションにおいて、選択手
段は、診断要求信号が所定時間内に繰り返し入力され且
つ走行状態検出手段で設定走行状態が検出されたときに
のみ診断用信号を選択するように構成されていることを
特徴としている。
さらに、請求項(3)に係る能動型サスペンション
は、請求項(1)又は(2)の能動型サスペンションに
おいて、制御手段は、選択手段で診断用信号に代えて加
速度検出信号が選択されたときに、前記制御弁に対する
指令値を徐々に変化させる指令値変化手段を有すること
を特徴としている。
〔作用〕
請求項(1)に係る能動型サスペンションにおいて
は、車両が予め設定した設定走行状態(例えば停止状
態)となったことを走行状態検出手段で検出したときに
のみ診断要求信号が有効となり、車両の走行中に不用意
に診断モードが設定されることを禁止することができ、
車両の操縦安定性を確保することができる。
また、請求項(2)に係る能動型サスペンションにお
いては、診断要求信号を所定時間毎に繰り返す信号と
し、選択信号形成回路で診断要求信号が所定時間以内に
繰り返されないときには、診断用信号の選択を禁止する
ことにより、より確実に誤動作を防止することができ
る。
また、請求項(3)に係る能動型サスペンションにお
いては、選択手段で診断用信号を選択している状態から
加速度検出手段の加速度検出信号を選択する状態に復帰
したときに、制御弁に対する指令値を徐々に変化させる
ことにより、診断モードが設定されている状態で、車両
が走行を開始したときに、そのときの制御弁に対する指
令値と加速度センサの加速度検出信号に基づいて演算し
た指令値とに差がある場合に生じる車両の姿勢変化の急
変を防止する。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図はこの発明の第1実施例を示す油圧系統図であ
り、図中、10FL〜10RRは前左〜後右車輪を示し、12は各
車輪10FL〜10RRに連設した車輪側部材を示し、14は車体
側部材を示す。各車輪側部材12と車体側部材14との間に
は、油圧式の能動型サスペンション16が装備されてい
る。
能動型サスペンション16は、流体圧供給装置としての
油圧供給装置18と、この油圧供給装置18の負荷側に介装
された圧力保持部20と、この圧力保持部の負荷側に前,
後輪側に対応して装備されたアキュムレータ24,24、車
輪10FL〜10RRに対応して装備された圧力制御弁26FL〜26
RR及び負荷である油圧シリンダ(流体シリンダ)28FL〜
28RRとを備えている。また、能動型サスペンション16
は、加速度検出手段としての横加速度センサ30と、走行
状態検出手段を構成する車速センサ31と、これら横加速
度センサ30の横加速度検出値YG及び車速センサ31の車速
検出値Vが入力され、横加速度センサ30の加速度検出値
YG又は診断用信号に基づき各圧力制御弁26FL〜26RRに対
する圧力指令値PFL〜PRRを算出する制御装置34とを有し
ている。なお、35は車体の静荷重を支持するコイルスプ
リングである。
前記油圧供給装置18は、作動油を貯蔵するリザーバタ
ンク40と、エンジンを回転駆動源とする油圧ポンプ42
と、所定のライン圧を設定するリリーフ弁44とを含む。
つまり、タンク40には作動油を供給する供給側管路48s
及び作動油を戻す戻り側管路(リターン路)48rとが接
続され、供給側管路48sが油圧ポンプ42を介して次段の
圧力保持部20に至る。また、管路48s,48r間に吐出側の
位置でリリーフ弁44を接続している。
圧力保持部20は、供給側管路48sに挿入されたチェッ
ク弁50と、戻り側管路48rに挿入され且つチェック弁50
の負荷側圧力をパイロット圧PPとするオペレートチェッ
ク弁52とを有する。ここで、オペレートチェック弁52
は、パイロット圧PP1が設定値(ここでは、作動中立圧P
N:第4図参照)を越える場合に弁を開放してチェック
を解除し、中立圧PN以下の場合に弁を閉じてチェックを
行うパイロット操作形逆止弁の構造を有する。
このため、エンジンが回転していない状態では、油圧
ポンプ42の吐出圧も零であり、オペレートチェック弁52
が閉となるから、オペレートチェック弁52及びチェック
弁50によって圧力制御弁26FL〜26RR及び油圧シリンダ28
FL〜28RRを含む油圧制御系が閉回路となって中立圧PN
封入される。また、エンジンを始動させたときには、エ
ンジンの回転に伴って上昇する吐出圧が作動中立圧PN
越えた時点でオペレートチェック弁52が開となり、リリ
ーフ弁44により決定されるライン圧が油圧制御系に供給
される。
前記チェック弁50の下流側の供給側管路48sは、前輪1
0FL,10FR、後輪10RL,10RRに対応して分岐している。そ
して、夫々の管路48sが比較的大容量のアキュムレータ2
4に接続された後、さらに左右輪に対応して分岐し、圧
力制御弁26FL〜26RRの後述する供給ポートに至る。ま
た、圧力制御弁26FL〜26RRの後述する各戻りポートは、
図示の如く、左右輪で合流した後、前後輪で合流してオ
ペレートチェック弁52に至る。
一方、圧力制御弁26FL〜26RRの夫々は、入力ポート26
i、戻りポート26o及び制御圧ポート26cを有すると共
に、制御圧ポート26cと入力ポート26i及び戻りポート26
oとを遮断状態に又は制御圧ポート26cと入力ポート26i
及び戻りポート26oの何れか一方とを連通させる連通状
態に切換えるスプールを有し、このスプールの両端に供
給圧と制御圧とがパイロット圧として供給され、さらに
供給圧側パイロット圧を比例ソレノイド26sによって制
御されるポペット弁で制御する構成を有し、制御圧ポー
ト26cの圧力が常に比例ソレノイド26sに制御装置34から
供給される励磁電流IFL〜IRRに応じた圧力となるように
制御される。
ここで、励磁電流IFL〜IRRと制御ポート26cから出力
される制御油圧Pcとの関係は、第2図に示すように、指
令値IFL〜IRRが零近傍であるときにPMINを出力し、この
状態から指令値IFL〜IRRが正方向に増加すると、これに
所定の比例ゲインK1をもって制御油圧PCが増加し、圧力
保持部20の設定ライン圧PHで飽和する。
さらに、油圧シリンダ28FL〜28RRの各々は第1図に示
すように、シリンダチューブ28aを有し、このシリンダ
チューブ28aには貫通孔を有するピストン28cにより上下
の圧力室に画成され、ピストン28cに対する受圧面積差
によって推力を発生する。そして、シリンダチューブ28
aの下端が車輪側部材12に取り付けられ、ピストンロッ
ド28bの上端が車体側部材14に取り付けられている。ま
た、各油圧シリンダ28FL〜28RRの圧力室は、絞り弁36を
介してバネ下共振域(例えば5〜10Hz)の油圧振動を吸
収するための、小容量のアキュムレータ37に接続されて
いる。
また、横加速度センサ30は、第3図に示すように、横
加速度が零であるときに正の中立電圧VNとなる横加速度
検出値YGOを、車両の右旋回による左方向の横加速度が
生じたときに、これに比例した横加速度検出値YGOより
低い正の電圧となる横加速度検出値YGを、車両の左旋回
による右方向の横加速度が生じたときに、これに比例し
た横加速度検出値YGOより高い正の電圧となる横加速度
検出値YGを夫々出力する。また、車速センサ31は、車速
に応じたアナログ電圧でなる車速検出値Vを出力する。
さらに、制御装置34は、第4図に示すように、横加速
度センサ30から出力される加速度検出値YGが入力され、
この加速度検出値YGを所定のゲインをもって増幅する増
幅器60と、この増幅器60の出力電圧VAGと外部のテスタ6
1から入力される三角波電圧でなる診断用信号TSとを、
選択信号SLがオフ状態であるときに出力電圧VAGを、選
択信号SLがオン状態であるときに診断用信号TSを夫々選
択し、これらを右側圧力指令値VSRとして出力する選択
スイッチ62と、この選択スイッチ62に供給する選択信号
SLを形成する選択信号形成回路63と、前記選択スイッチ
62の右側圧力指令値VSが入力され、これを増幅器60での
最大横加速度検出値YGMAXに対応する最大増幅出力VGMAX
から減算した値を左側圧力指令値VSLとして出力する減
算回路64と、右側圧力指令値VSRを電流に変換して前記
圧力制御弁26FR及び26RRの比例ソレノイド26sに供給す
る駆動回路65Rと、左側圧力指令値VSLを電流に変換して
前記圧力制御弁26FL及び26RLの比例ソレノイド26sに供
給する駆動回路65Lとを備えている。
ここで、テスタ61は、診断開始スイッチ61aと、この
診断開始スイッチ61aがオン状態である間オン状態の診
断要求信号TCを出力する診断要求信号発生手段としての
診断要求信号発生回路61bと、同様に診断開始スイッチ6
1aがオン状態である間横加速度センサ30の加速度検出値
YGを増幅器60で増幅した増幅電圧VAGの最大値VAMAX及び
最小値VAMIN(=0)に対応する振幅の三角波電圧でな
る診断用信号TSを出力し、これら診断要求信号TC及び診
断用信号TSが制御装置34に予め設けられた外部接続用コ
ネクタ34a,34bを介して制御装置34内に入力される。
また、選択信号形成回路63は、車速センサ31からの車
速検出値Vが一方の入力側に供給され、他方の入力側に
予め設定された停止近傍の設定車速VSが入力され、V>
VSのときオフ状態、V≦VSのときオン状態となる比較出
力COを出力する比較回路66と、この比較回路66の比較出
力COと外部のテスタ61からの診断要求信号TCとが入力さ
れるANDゲート67とを備えており、ANDゲート67の出力が
切換信号SLとして選択スイッチ62に入力される。
さらに、ソレノイド駆動回路65L及び65Rの夫々は、例
えばフローティング型の定電流回路で構成され、入力さ
れる圧力指令電圧VSL及びVSRに応じた励磁電流IL及びIR
を各圧力制御弁26FL,26RL及び26FR,26RRの比例ソレノイ
ド26sに供給する。
次に、上記第1実施例の動作を説明する。
今、制御装置34にテスタ61が接続されていない状態で
は、制御装置34の外部接続用コネクタ34aに診断要求信
号TCが入力されていないので、選択信号形成回路63のAN
Dゲート67から出力される選択信号SLは常にオフ状態で
ある。このため、選択スイッチ62は増幅器60から出力さ
れる横加速度センサ30の加速度検出値YGの増幅電圧VAG
を選択し、これが右側圧力指令値VSRとして直接駆動回
路35Rに入力されると共に、減算回路64から右側圧力指
令値VSRを最大増幅電圧VAMAXから減算した左側圧力指令
値VSLが駆動回路35Rに入力される。
したがって、今、車両が停止状態又は直進走行状態で
あるときには、車両に横加速度が発生していないので、
横加速度センサ30からは正の中立電圧VNとなる加速度検
出値YGOが出力されている。このため、加速度検出値YGO
を増幅器60で増幅した増幅電圧VAGが右側圧力指令値VSR
として直接駆動回路65Rに入力されるので、この駆動回
路65Rから中立電流INが右側の圧力制御弁26FR及び26RR
に供給されて、これら圧力制御弁26FR及び26RRから出力
される制御圧PCが中立圧PNに制御される。
一方、左側の圧力制御弁26FL及び26RLには、減算回路
64で最大増幅電圧VAMAXから右側圧力指令値VSRを減算し
た値即ち右側圧力指令値VSRと等しい左側圧力指令値VSL
が駆動回路65Lに入力されるので、この駆動回路65Lから
出力される中立電流INが供給される。このため、圧力制
御弁26FL及び26RRから出力される制御圧PCも中立圧PN
制御される。
この結果、油圧シリンダ28FL〜28RRの内圧が互いに等
しい中立圧PNとなるので、車体がフラットな状態に保持
される。
この状態から、車両が例えば右旋回状態となると、車
両に進行方向に対して左向きの横加速度が発生し、これ
に応じて横加速度センサ30の横加速度検出値YGが横加速
度検出値YGOより大きな正の値となる。このため、駆動
回路65Rから出力される励磁電流IRが中立電流INより横
加速度に応じた分増加し、他方駆動回路65Lから出力さ
れる励磁電流ILが中立電流INより横加速度に応じた分減
少することになり、右側の圧力制御弁26FR及び26RRの制
御圧PCが中立圧PNより増加し、左側の圧力制御弁26FL及
び26RLの制御圧PCが中立圧PNより減少する。これらに応
じて右側の旋回外輪側となる油圧シリンダ28FR及び28RR
の内圧が中立圧PNより上昇し、左側の旋回内輪側となる
油圧シリンダ28FL及び28RLの内圧が中立圧PNより減少す
ることにより、車両のロールが抑制されて車体をフラッ
トな状態に維持することができる。
逆に車両が左旋回したときには、旋回外輪となる左側
の油圧シリンダ28FL及び28RLの内圧が中立圧PNより上昇
し、旋回内輪となる右側の油圧シリンダ28FR及び28RRの
内圧が中立圧PNより下降して、車両のロールを抑制して
車体をフラットな状態に維持することができる。
また、車両の組立完了時、或いは点検・保守時に、能
動型サスペンション16の作動状態を診断するときには、
車両を停止させた状態又は設定車速VS以下の車速で走行
させている状態で、制御装置34の外部接続用コネクタ34
a及び34bにテスタ61を接続し、この状態で、テスタ61の
診断開始用スイッチ61aをオン状態として、テスタ61か
らオン状態の診断要求信号TC及び三角波電圧でなる診断
用信号TSを制御装置34に入力する。
このとき、車両が停止状態又は設定車速VS以下の車速
であり、V≦VSとなることから、比較回路66の比較出力
COがオン状態となっているので、ANDゲート67から出力
される選択信号SLがオン状態となり、選択スイッチ62が
診断信号TS側に切換えられる。このため、テスタ61から
出力される診断信号TSが右側圧力指令値VSRとして駆動
回路35Rに供給され、この右側圧力指令値VSRを減算回路
64で最大増幅電圧VAMAXから減算した左側圧力指令値VSL
が駆動回路35Lに供給される。したがって、診断信号TS
の電圧が零であるときには、右側の油圧シリンダ28FR及
び28RRの内圧が零となり、左側の油圧シリンダ28FL及び
28RLの内圧がVAMAXとなるため、車体が右下がりに傾斜
する。この状態から、診断信号TSの電圧が上昇するにつ
れて、車体の傾斜が徐々に少なくなり、診断信号TSの電
圧が横加速度センサ30の中立電圧VNを増幅器60で増幅し
た増幅電圧VAGと等しい値となると車体がフラットな状
態となり、さらに診断信号TSの電圧が最大増幅電圧V
AMAX側に上昇すると、車体が徐々に左下がりに傾斜し、
診断信号TSの電圧が最大増幅電圧VAMAXに達したときに
最大傾斜角となり、その後診断信号TSの電圧が徐々に降
下することにより、車両がフラットな状態に復帰し、次
いで右下がりに傾斜する状態となり、爾後診断信号TSが
停止されるまで、車体の左右に傾斜即ちロールが繰り返
される。このため、車体のロール状態を目視するか又は
車両の搭載された車高センサの検出値を記録することに
より、制御装置34、圧力制御弁26FL〜26RR及び油圧シリ
ンダ28FL〜28RRを含む制御系の作動状態を診断すること
ができる。
その後、テスタ61の診断開始用スイッチ61aをオフ状
態とするか、外部接続様コネクタ34a及び34bからテスタ
61を切り離すことによって、診断要求信号TC及び診断信
号TSの制御装置34への入力を停止すると、選択信号形成
回路63のANDゲート67から出力される選択信号SLがオフ
状態となって、選択スイッチ62が増幅器60の増幅電圧V
AG側に復帰して通常の制御状態に復帰する。
一方、車両が設定車速VSを越える車速で走行している
ときには、走行環境から診断要求信号TCと等価な外部ノ
イズが制御装置34に入力されたとしても、この走行状態
では、比較回路66の比較出力COがオフ状態を維持するの
で、ANDゲート67からオン状態の選択信号SLが出力され
ることは全くなく、外部ノイズによって診断モードに切
換わることを確実に防止することができる。
同様に、制御装置34にテスタ61を接続して、診断モー
ドとした状態で、誤って車両を設定車速VSを越える走行
状態としたときには、比較回路66の比較出力COがオフ状
態となるので、ANDゲート67から出力される選択信号SL
がオフ状態となり、これによって選択スイッチ62が増幅
器60の増幅電圧VAG側に復帰するので、通常の加速度セ
ンサ31の加速度検出値YGに基づくロール抑制制御が開始
される。
なお、上記第1実施例においては、テスタ61内に診断
用信号発生回路61cを設けた場合について説明したが、
これに限定されるものではなく、第5図に示すように、
テスタ61の診断用信号発生回路61c及び制御装置34の外
部接続用コネクタ34bを省力し、これに代えて制御装置3
4内に診断用信号発生回路68を内蔵させ、この診断用信
号発生回路68から出力される診断用信号TSを選択スイッ
チ62に供給するようにしても、上記第1実施例と全く同
様の作用効果を得ることができる。
次に、この発明の第2実施例を第6図について説明す
る。
この第2実施例は、テスタ61からの診断開始要求信号
TCを所定時間毎に繰り返すパルス信号とし、制御装置34
側で診断開始要求信号TCが所定時間以内にパルス信号が
入力されたときに診断モードとするようにしたものであ
る。
すなわち、第6図に示すように、テスタ61の診断要求
信号発生回路61bを診断開始スイッチ61aがオン状態を継
続している間所定の短時間毎にパルス信号を出力するク
ロックパルス発信器の構成とすると共に、制御装置34の
選択信号形成回路63にパルス信号を電圧に変換する周波
数−電圧変換回路70と、この周波数−電圧変換回路70の
出力電圧VFを予め設定された設定電圧VS1と比較し、VF
≧VS1であるときにオン状態となり、VF<VS1であるとき
にはオフ状態となる比較出力CO1をANDゲート67に出力す
る比較器71とが付加されていることを除いては第4図と
同様の構成を有し、第4図との対応部分には同一符号を
付し、その詳細説明はこれを省略する。ここで、周波数
−電圧変換回路70としては、パルス信号がコンデンサ70
a及びダイオードポンプ回路70bを介してオペアンプ70c
の反転入力側に供給し、このオペアンプ70cの出力側を
コンデンサ70d及び抵抗70eの並列回路を介して反転入力
側にフィードバックすることにより積分器を構成してい
る。そして、コンデンサ70d及び70aの容量比Cf/Cpを非
常に大きく選定すると共に、抵抗70eの抵抗値Rfも大き
く選定することにより、入力されるパルス信号の1つの
パルスに対してオペアンプ70cから出力される出力電圧V
Fの変動を少なくしている。
この第2実施例によれば、車両を停止状態または設定
車速VS以下の走行状態で、制御装置34にテスタ61を接続
し、このテスタ61の診断開始用スイッチ61aをオン状態
として、所定時間間隔で繰り返す診断要求信号TCを選択
信号形成回路63の周波数−電圧変換回路70に入力するこ
とにより、この変換回路70から診断要求信号TCの周波数
に応じた設定電圧VS1より大きい出力電圧VFが出力され
る。このため、比較器71からオン状態の比較出力CO1
出力されることになり、ANDゲート67から出力される選
択信号SLがオン状態となって、選択スイッチ62を診断用
信号TS側に切換えて診断モードとなり、この診断モード
で能動型サスペンション16の制御系の作動状態を診断す
ることができる。
一方、比較回路66の比較出力COがオン状態となってい
る車両の停止状態又は設定車速VS以下の走行状態である
ときに、走行環境からの外部ノイズによる単発的なパル
ス信号が周波数−電圧変換回路70に入力されたときに
は、この変換回路70から出力される出力電圧VFは設定電
圧VS1より低くなり、比較器71の比較出力CO1はオフ状態
を継続するので、選択スイッチ62も増幅器60の増幅電圧
VAG側を維持して、誤動作によって診断モードとなるこ
とをより確実に防止することができる。
なお、この第2実施例においても、前記第1実施例と
同様に、診断用信号発生回路61cを制御装置34内に内蔵
させることができる。
次に、この発明の第3実施例を第7図及び第8図につ
いて説明する。
この第3実施例は、制御装置34をアナログ回路に代え
てマイクロコンピュータで構成したものである。
すなわち、第7図に示すように、制御装置34は、マイ
クロコンピュータ81と、このマイクロコンピュータ81か
ら出力される各圧力制御弁26FL〜26RRに対する圧力指令
値PFL〜PRRが個別に供給されるソレノイド駆動回路82FL
〜82RRとを備えている。
マイクロコンピュータ81は、少なくともインタフェー
ス回路81a、マイクロプロセッサ81b及び記憶装置81cを
有し、インタフェース回路81aには、その入力側に横加
速度センサ30の横加速度検出値YGがA/D変換器83を介し
て入力されると共に、車速センサ31の車速検出値VがA/
D変換器84を介して入力され、さらにテスタ61からの診
断要求信号TCが直接入力され、出力側から出力される圧
力指令値PFL〜PRRがD/A変換器85FL〜85RRでアナログ電
圧に変換されて、ソレノイド駆動回路82FL〜82RRに供給
される。
マイクロプロセッサ81bは、テスタ61からの診断要求
信号TCとなるパターン選択コードが入力されていないと
きには、横加速度検出値YGに基づいてロールを抑制する
圧力指令値PFL〜PRRを出力し、パターン選択コードが入
力されたときには、車速センサ31の車速検出値Vを読込
み、これが設定車速VS以下であるときに、パターン選択
コードに対応する予め記憶装置81cに記憶された三角波
状に変化する診断用圧力指令値PFL′〜PRR′を出力す
る。
記憶装置81cは、ROM,RAM等で構成され、前記マイクロ
プロセッサ81bの演算処理に必要なプログラム及び診断
用圧力指令値PFL〜PRRを予め記憶していると共に、マイ
クロプロセッサ81bの演算結果を遂次記憶する。
次に、上記実施例の動作をマイクロプロセッサ81bの
処理手順を示す第8図のフローチャートを伴って説明す
る。
イグニッションスイッチがオン状態となると、制御装
置34に電源が供給され、第8図の処理が所定時間例えば
20msec毎のタイマ割込処理として実行開始される。
すなわち、先ずステップで、テスタ61から診断用パ
ターンコードが入力されたか否かを判定する。この判定
は、テスタ61からの診断用パターンコードがマイクロプ
ロセッサ81bの外部割込端子に入力されて、外部割込処
理によって診断用パターンコードが記憶装置81cの所定
記憶領域に記憶されているか否かを判定することにより
行い、診断用パターンコードが記憶されていないときに
は、ステップに移行して、横加速度センサ30の横加速
度検出値YGを読込み、次いでステップに移行してこの
横加速度検出値YGから横加速度YGが零であるときの加速
度検出値YGOを減算することにより、左旋回時の横加速
度を正、右旋回時の横加速度を負とする実際の横加速度
に対応した実横加速度検出値YGRを算出し、次いでステ
ップに移行して実横加速度検出値YGRに所定のゲインK
Y乗算してロール抑制圧力指令値PLを算出し、次いでス
テップに移行して算出したロール抑制圧力指令値PLと
予め設定された標準積載状態における適性車高を維持す
るための圧力指令値PHとに基づいて下記(1)〜(4)
式の演算を行って各圧力制御弁26FL〜26RRに対する圧力
指令値PFL〜PRRを算出する。
PFL=PHFL−PL ……(1) PFR=PHFR+PL ……(2) PRL=PHRL−PL ……(3) PRR=PHRR+PL ……(4) 次いで、ステップに移行して、上記ステップで算
出した圧力指令値PFL〜PRRを出力してからタイマ割込処
理を終了してメインプログラムに復帰する。
一方、ステップの判定結果が、診断用パターンコー
ドが記憶装置81cの所定記憶領域に記憶されているとき
には、ステップに移行して、車速センサ31の車速検出
値Vを読込み、次いでステップに移行して車速検出値
Vが予め設定された設定車速VS以下であるか否かを判定
し、V>VSであるときには、ステップに移行して記憶
装置81cの所定記憶領域に記憶されている診断用パター
ンコードを消去してから前記ステップに移行し、V≦
VSであるときには、ステップに移行して記憶装置81c
に予め記憶されている診断用圧力指令値PFL′〜PRR′を
読出し、これらをA/D変換器85FL〜85RRを介してソレノ
イド駆動回路82FL〜82RRに出力する。
次いで、ステップに移行して診断を終了するか否か
を判定する。この判定は、記憶装置81cに記憶されてい
る診断用圧力指令値PFL′〜PRR′の読出しを全て完了し
たか否かによって判定し、読出しが未完了であるとに
は、そのままタイマ割込処理を終了し、診断用圧力指令
値PFL′〜PRR′の読出しを全て完了したときには、ステ
ップに移行して記憶装置81cの所定記憶領域に記憶さ
れている診断用パターンコードを消去してからタイマ割
込処理を終了してメインプログラムに復帰する。
ここで、記憶装置81cに予め記憶されている左側の診
断用圧力指令値PFL′及びPRL′としては、第9図に示す
ように、例えば振幅が等しく周波数の異なる2種類の三
角波状パターンとして記憶され、右側の診断用圧力指令
値PFR′及びPRR′としては、左側の診断用圧力指令値P
FL′及びPRL′に対して180度位相がずれた三角波状パタ
ーンとして記憶されている。そして、第8図のステップ
及びステップ〜の処理が選択手段に対応し、また
車速センサ31及びステップ及びの処理が走行状態検
出手段に対応し、記憶装置81cに記憶されている診断用
圧力指令値PFL′〜PRR′及びステップ〜の処理が診
断用信号発生手段に対応している。
したがって、制御装置34にテスタ61が接続されていな
い通常モードでは、ステップからステップに移行し
てステップまでの処理を行うことにより、前記第1実
施例と同様に車両に生じる横加速度による車体のロール
を抑制するアンチロール効果を発揮することができる。
また、制御装置34にテスタ61を接続し、このテスタ61
から所望の診断用パターンコードをマイクロプロセッサ
81bに入力すると、マイクロプロセッサ81bで外部割込処
理が行われて、診断用パターンコードを記憶装置81cの
所定記憶領域に記憶する。
このため、次に第8図のタイマ割込処理が実行された
ときに、ステップからステップに移行し、車速が設
定車速VS以下であるときに、診断モードとなる。したが
って、マイクロプロセッサ81bから三角波状の診断用圧
力指令値PFL′〜PRR′がソレノイド駆動回路82FL〜82RR
に供給されることにより、左側の圧力制御弁26FL及び26
RLの制御圧PCと右側の圧力制御弁26FR及び26RRの制御圧
PCとが互いに逆相に制御され、これに応じて左側の油圧
シリンダ28FL及び28RLの内圧と右側の油圧シリンダ28FR
及び28RRの内圧とが逆相に昇降圧されて車体がロールす
る。このロール状況を視認するか又は車両に設けられた
車高センサで検出することにより、制御系の作動状態を
診断することができる。
この第3実施例によっても、前記第1実施例と同様
に、車両が所定の走行条件(停止状態又はその近傍の走
行状態)であるときにのみ診断モードとすることができ
るので、走行環境によって生じる外部ノイズによって不
必要に診断モードとなることを確実に防止することがで
きる。
次に、この発明の第4実施例を第10図について説明す
る。
この第4実施例は、前記第3実施例において、診断モ
ードから通常モードに移行する際に、車両の姿勢が急変
することがないようにしたものである。
この第4実施例では、テスタ61を前記診断用パターン
コードの外に、診断を中止する診断中止信号、診断を継
続していることを表す所定時間間隔で出力される継続判
定用パルス信号を出力する構成とし、且つマイクロプロ
セッサ81bで、第8図のタイマ割込処理に代えて第10図
に示すタイマ割込処理が実行される。
すなわち、第10図のタイマ割込処理は、ステップで
前記第8図のステップと同様に診断用パターンコード
が入力されたか否かを判定し、診断用パターンコードが
入力されていないときには、ステップに移行して前記
第8図のステップ〜に対応する通常モードのロール
抑制制御処理を行い、診断用パターンコードが入力され
たときには、ステップに移行して車速センサ31の車速
検出値Vを読込み、次いでステップに移行して、車速
検出値Vが設定車速VS以下であるか否かを判定する。こ
の判定結果がV≦VSであるときには、ステップに移行
して、テスタ61から診断中止コードが入力されてこれが
外部割込処理によって記憶装置81cの所定記憶領域に記
憶されているか否かを判定し、診断中止コードが記憶さ
れていないときには、診断モードを継続するものと判断
してステップに移行する。
このステップでは、後述する診断中止フラグF2が
“1"にセットされているか否かを判定し、この診断中止
フラグF2が“0"にリセットされているときには、同様に
診断モードを継続するものは判断してステップに移行
する。
このステップでは、同様にテスタ61から継続判定用
パルス信号が入力されてこれが外部割込処理によって記
憶装置81cの所定記憶領域に記憶されているか否かを判
定し、継続判定用パルス信号が記憶されているときに
は、同様に診断モードを継続するものと判断してステッ
プに移行して診断継続監視タイマをクリアしてからス
テップに移行する。
このステップでは、第8図のステップと同様に、
予め記憶装置81cに記憶されている診断用パターンコー
ドに対応する診断用圧力指令値PFL′〜PRR′を順次読出
してこれらをソレノイド駆動回路82FL〜82RRに出力し
て、油圧シリンダ28FL〜28RRの推力を可変することによ
って車体をロールさせる。
次いで、ステップに移行して、診断モードであるこ
とを表す診断中フラグF1を“1"にセットし、次いでステ
ップに移行して前記第8図のステップと同様に診断
終了であるか否かを判定し、診断未終了であるときに
は、そのままタイマ割込処理を終了し、診断終了である
ときには、ステップに移行して診断中フラグF1を“0"
にリセットし、次いでステップに移行して記憶装置81
cの所定記憶領域に記憶されている診断用パターンコー
ドをクリアしてからタイマ割込処理を終了してメインプ
ログラムに復帰する。
一方、前記ステップの判定結果がV>VSであるとき
には、ステップに移行して診断中フラグF1が“0"にリ
セットされているか否かを判定する。ここで、診断終了
フラグFが“0"にリセットされているときには、診断モ
ードが終了しているものと判断して前記ステップに移
行して、横加速度検出値YGに基づく通常モードにおける
ロール抑制制御を行い、診断中フラグF1が“1"にセット
されているときには、診断モードの途中で車両が走行開
始したものと判断してステップに移行する。
このステップでは、診断用圧力指令値PFL′〜PRR
の読込みを停止し、次いでステップに移行して、前回
の各診断用圧力指令値Pi′(i=FL,FR,RL,RR)のそれ
ぞれについて予め設定された標準積載状態での適性車高
を維持する中立圧設定値PNに所定値αを加減算した許容
範囲内であるか否かを判定する。この判定は車体がフラ
ットな状態に復帰しているか否かを判定するものであ
り、Pi′<PN−α又はPi′>PN+αであるときには、車
体が傾斜しているものと判断し、ステップに移行して
診断用圧力指令値Pi′が中立圧設定値PNを越えているか
否かを判定し、Pi′>PNであるときには、ステップに
移行して現在の診断用圧力指令値Pi′に比較的小さな値
の所定値ΔPを加算した値を新たな診断用圧力指令値
Pi′として記憶装置81cの所定記憶領域に更新記憶して
からステップに移行し、Pi′<PNであるときにはステ
ップに移行して現在の診断用圧力指定値Pi′に比較的
小さな値の所定値ΔPを減算した値を新たな診断用圧力
指令値Pi′として記憶装置81cの所定記憶領域に更新記
憶してからステップに移行する。
ステップでは、記憶装置81cの所定記憶領域に記憶
されている診断用圧力指令値Pi′(PFL′〜PRR′)をソ
レノイド駆動回路82FL〜82RRに出力してからタイマ割込
処理を終了してメインプログラムに復帰する。
また、ステップの判定結果が、全ての診断用圧力指
令値PFL〜PRRが中立圧設定値PNに対する許容範囲内であ
るときには、ステップに移行する。
このステップでは、時間ゲインを決定する加速度補
正用タイマをインクリメントし、次いでステップに移
行して加速度補正用タイマのカウント値Tが予め設定し
た設定値T0と等しいか否かを判定し、T<T0であるとき
には、ステップに移行して横加速度センサ30の加速度
検出値YGを読込み、次いでステップに移行して第8図
のステップと同様に実横加速度検出値YGRを算出し、
次いでステップに移行して実横加速度検出値YGRに所
定のゲインKYと、前記タイマのカウント値Tを所定時間
T0で除算した補正ゲイン(T/T0)とを乗算してロール抑
制圧力指令値PLを算出し、次いでステップに移行し
て、前記第8図のステップと同様に算出したロール抑
制圧力指令値PLと車高調整圧力指令値PHFL〜PHRRとを加
減算して圧力指令値PFL〜PRRを算出し、次いでステップ
に移行して算出した圧力指令値PFL〜PRRをソレノイド
駆動回路82FL〜82RRに出力してからタイマ割込処理を終
了したメインプログラムに復帰する。
また、ステップの判定結果がT=T0であるときに
は、ステップに移行して加速度補正用タイマをクリア
し、次いでステップに移行して診断中止フラグF2を
“0"にリセットしてから前記ステップに移行する。
さらに、ステップの判定結果が中止コードが入力さ
れているものであるときにも、前記ステップに移行
し、同様に、ステップの判定結果が診断中止フラグF2
が“1"にセットされているときにも前記ステップに移
行する。
またさらに、ステップの判定結果が、継続判定用パ
ルスが入力されていないものであるときには、ステップ
に移行して診断継続監視タイマをインクリメントし、
次いでステップに移行して、タイマのカウント値Nが
予め設定した継続判定用パルス信号の時間間隔以上の設
定値NS以上となったか否かを判定し、N<NSであるとき
には前記ステップに移行して、診断モードを継続し、
N=NSであるときには、ステップに移行して診断中止
フラグF2を“1"にセットしてから前記ステップに移行
して、圧力指令値を中立圧PNに復帰させる。
この第10図のステップ〜及びステップ〜の処
理が選択手段に対応し、このうちステップ及びの処
理と車速センサ31とが走行状態検出手段に対応し、ステ
ップ〜の処理が診断用信号発生手段に対応し、ステ
ップ〜の処理が指令値変化手段に対応している。
したがって、前記第3実施例と同様に、テスタ61から
診断用パターンコードが入力され且つ車速が設定車速VS
以下であるときにのみ診断モードとなる。そして、診断
モードにある状態で、テスタ61からの診断中止コードを
入力するか又は継続判定用パルスが途切れるか或いは診
断モードのまま誤って車両を走行させたときには、先ず
診断用圧力指令値PFL′〜PRR′の読込を停止させ、次い
で診断用圧力指令値PFL′〜PRR′を徐々に適性車高を維
持する中立圧設定値PNに向かって変化させ、診断用圧力
指令値PFL′〜PRR′が中立圧設定値PN近傍となると、横
加速度センサ31の横加速度検出値YGに基づくロール抑制
圧力指令値PLを時間の経過と共に0%から100%まで徐
々に変化させ、ロール抑制圧力指令値PLが100%となっ
たときに、始めて通常モードに復帰するので、診断モー
ドから通常モードに復帰する際に、車両の姿勢変化が緩
やかに行われ、診断モードにおける圧力指令値と加速度
検出値に基づく圧力指令値とに差がある場合でも、車両
姿勢の急変を生じることがなく安定した走行を確保する
ことができる。
なお、上記各実施例においては、横加速度センサ30の
加速度検出値YGに基づいてロール抑制制御を行う能動型
サスペンションである場合について説明したが、これに
限定されるものではなく、前後加速度センサを使用して
ピッチ抑制制御を行ったり、上下加速度センサを使用し
て減衰力及びばね定数制御を行う能動型サスペンション
にもこの発明を適用し得るものである。
また、上記各実施例においては、走行状態検出手段と
して、車速センサ31を適用した場合について説明した
が、これに限定されるものではなく、車両の停止状態を
検出するブレーキランプスイッチ信号、シフトレバーの
パーキングレンジを検出するスイッチ信号等の任意の走
行状態検出器を適用することができる。
さらに、油圧サスペンションの制御弁としては上記圧
力制御弁26FL〜26RRに限定されるものではなく、他の流
量制御型サーボ弁等を適用し得るものである。
またさらに、上記各実施例においては、作動流体とし
て作動油を適用した場合について説明したが、これに限
定されるものではなく、圧縮率の少ない流体であれば任
意の作動流体を適用し得る。
なおさらに、上記第3及び第4実施例においては、車
高調整用圧力指令値PHFL〜PHRRを固定値とした場合につ
いて説明したが、これに限定されるものではなく、各車
輪10FL〜10RR位置に夫々車高センサを設け、これら車高
センサの車高検出値と目標車高値との偏差に応じて車高
調整用圧力指令値PHFL〜PHRRを算出するようにしてもよ
い。
〔発明の効果〕
以上説明したように、請求項(1)に係る能動型サス
ペンションによれば、選択手段で加速度検出手段の加速
度検出信号に代えて診断用信号を選択する場合に、走行
状態検出手段で所定の走行状態(例えば停止状態)を検
出したときにのみ診断用信号の選択を許容するように構
成したので、車両の走行中に外部ノイズの影響によって
誤って能動型サスペンションの制御系の診断を行う診断
モードとなることを確実に防止することができると共
に、診断モード中に車両が走行開始したときには、直ち
に加速度検出手段の加速度検出信号に基づく制御を再開
するので、操縦安定性を確保することができる効果が得
られる。
また、請求項(2)に係る能動型サスペンションによ
れば、診断装置からの診断要求信号が所定時間以内に繰
り返し入力されることを診断モードへの切換え条件とし
たので、より確実に診断モードの誤動作を防止すること
ができる効果が得られる。
さらに、請求項(3)に係る能動型サスペンションに
よれば、上記請求項(1)の効果に加えて、診断用信号
に基づいて制御弁を制御する診断モードから加速度検出
手段の加速度検出値に基づいて制御弁を制御する通常モ
ードに復帰する際に、制御弁に対する指令値を徐々に変
化させるようにしているので、診断モード中に走行を開
始したときに車両の姿勢変化の急変を防止することがで
き、安定した走行を確保することができる効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1実施例を示す油圧回路図、第2
図は圧力制御弁の指令電流に対する制御圧の関係を示す
特性線図、第3図は横加速度センサの横加速度と横加速
度検出値との関係を示す特性線図、第4図は第1実施例
における制御装置の一例を示すブロック図、第5図は第
1実施例における制御装置の変形例を示すブロック図、
第6図はこの発明の第2実施例を示す制御装置のブロッ
ク図、第7図はこの発明の第3実施例を示す制御装置の
ブロック図、第8図は第3実施例における制御装置の処
理手順の一例を示すフローチャート、第9図は診断用パ
ターンコードと診断用圧力指令値との関係を示す説明
図、第10図はこの発明の第4実施例における制御装置の
処理手順の一例を示すフローチャート、第11図及び第12
図は夫々従来例を示す制御装置のブロック図である。 図中、10FL〜10RRは車輪、12は車輪側部材、14は車体側
部材、16は能動型サスペンション、18は油圧供給装置
(流体供給装置)、20は圧力保持部、26FL〜26RRは圧力
制御弁、28FL〜28RRは油圧シリンダ(流体シリンダ)、
30は横加速度センサ、31は車速センサ(走行状態検出手
段)、34は制御装置、61はテスタ(診断装置)、61bは
診断要求信号発生回路、61cは診断信号発生回路、62は
選択スイッチ、63は選択信号形成回路、65L,65Rはソレ
ノイド駆動回路、66は比較回路、67はANDゲート、68は
診断用信号発生回路、70は周波数−電圧変換回路、71は
比較回路、81はマイクロコンピュータ、82FL〜82RRはソ
レノイド駆動回路である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体及び車輪間に介装された流体シリンダ
    と、該流体シリンダに流体圧供給装置から供給される作
    動流体を指令値に応じて制御する制御弁と、車両に生じ
    る加速度を検出する加速度検出手段と、該加速度検出手
    段の加速度検出信号に基づいて前記制御弁を制御する指
    令値を出力する制御手段とを備えた能動型サスペンショ
    ンにおいて、前記制御弁に対する診断用信号を発生する
    診断用信号発生手段と、診断要求信号を発生する診断要
    求信号発生手段と、車両が予め設定された走行状態とな
    ったことを検出する走行状態検出手段と、常時は前記加
    速度検出手段の加速度検出信号を選択し、前記診断要求
    信号発生手段からの診断要求信号が入力され且つ前記走
    行状態検出手段で設定走行状態が検出されたときにのみ
    前記診断用信号を選択して前記制御手段に入力する選択
    手段とを備えたことを特徴とする能動型サスペンショ
    ン。
  2. 【請求項2】前記選択手段は、診断要求信号が所定時間
    内に繰り返し入力され且つ走行状態検出手段で設定走行
    状態が検出されたときにのみ診断用信号を選択するよう
    に構成されている請求項(1)記載の能動型サスペンシ
    ョン。
  3. 【請求項3】前記制御手段は、選択手段で診断用信号に
    代えて加速度検出信号が選択されたときに、前記制御弁
    に対する指令値を徐々に変化させる指令値変化手段を有
    する請求項(1)又は(2)記載の能動型サスペンショ
    ン。
JP22557489A 1989-08-31 1989-08-31 能動型サスペンション Expired - Fee Related JP2616036B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22557489A JP2616036B2 (ja) 1989-08-31 1989-08-31 能動型サスペンション

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22557489A JP2616036B2 (ja) 1989-08-31 1989-08-31 能動型サスペンション

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0390410A JPH0390410A (ja) 1991-04-16
JP2616036B2 true JP2616036B2 (ja) 1997-06-04

Family

ID=16831442

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22557489A Expired - Fee Related JP2616036B2 (ja) 1989-08-31 1989-08-31 能動型サスペンション

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2616036B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0390410A (ja) 1991-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2503241B2 (ja) 能動型サスペンション
US6282470B1 (en) Vehicle height adjust control apparatus and method
JPH01115717A (ja) 能動型サスペンション装置
JP2000264034A (ja) アクティブサスペンションの制御装置
JPH04331616A (ja) 流体圧式アクティブサスペンション
JPH01114505A (ja) 能動型サスペンション装置
JP2616036B2 (ja) 能動型サスペンション
JPS63134319A (ja) 車両用サスペンシヨン装置
JPH0390418A (ja) 能動型サスペンション
JPH03178821A (ja) 車両のサスペンション装置
JP2605882B2 (ja) 車両における加速度センサ異常検出装置
JP2018043529A (ja) サスペンションシステム
JP2699484B2 (ja) 能動型サスペンション
JPH0248207A (ja) 車両用サスペンション制御装置
JP2503248B2 (ja) 能動型サスペンション
JP2623852B2 (ja) 能動型サスペンション
JPS62194918A (ja) 流体圧サスペンシヨン制御装置
JP2575483B2 (ja) 能動型サスペンション
JPS63232014A (ja) 車両用サスペンシヨンの制御装置
JPH07228118A (ja) 流体圧式アクティブサスペンション
JP2626177B2 (ja) 能動型サスペンション
JP2509326B2 (ja) 能動型サスペンション
JPH0592713A (ja) 車両用サスペンシヨン
JP2658511B2 (ja) 車両用アクティブサスペンション装置
JP2591276B2 (ja) 車両用アクティブサスペンション装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees