JP2613331B2 - ロッドレスシリンダ - Google Patents

ロッドレスシリンダ

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JP2613331B2
JP2613331B2 JP3264166A JP26416691A JP2613331B2 JP 2613331 B2 JP2613331 B2 JP 2613331B2 JP 3264166 A JP3264166 A JP 3264166A JP 26416691 A JP26416691 A JP 26416691A JP 2613331 B2 JP2613331 B2 JP 2613331B2
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cylinder
slit
rodless cylinder
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芳行 高田
道和 宮本
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エスエムシー株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明はロッドレスシリンダに関
し、一層詳細には、スライドテーブルとシリンダ本体と
を可及的にコンパクトに形成して占有スペースの狭小化
を促進するとともに、荷重がスライドテーブルに加えら
れた場合にもシリンダ本体側で十分にこれを支承し、し
かも該スライドテーブルをピストンの往復動作に伴って
円滑に変位可能とするよう構成したロッドレスシリンダ
に関する。
【従来の技術】近年、ロッドレスシリンダが工場内等で
ワークの搬送装置として種々採用されるに至っている。
ロッドレスシリンダはロッドのあるシリンダに比べ、そ
のストローク長を短くすることができ、従って、占有面
積が小さく、取り扱いに簡便であり、しかも、ロッドの
あるシリンダに比べてシリンダ内に塵埃等の侵入を防ぐ
ことができ、その結果、高度な位置決め動作等を行うこ
とが可能であるからである。例えば、米国特許4373
427、あるいはドイツ特許3124915にはこの種
のロッドレスシリンダが開示されている。特に、ドイツ
特許3124915に係るロッドレスシリンダでは、シ
リンダチューブの外周面とスリットが画成されたシリン
ダの上面との間に案内溝を設け、この案内溝にスライド
テーブルの両端からシリンダチューブ側へと延在する脚
部に設けられた別異の案内手段が係合するように構成さ
れている。そして、このドイツ特許3124915によ
れば、横方向からの力が入ったときに相互に案内手段が
係合してスリットの拡幅を避けるような構成としてい
る。
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ドイツ特許3124915によれば、スライドテーブル
から脚部をシリンダチューブの外側面よりさらに外方へ
と延在させ、案内手段を保持しなければならない。従っ
て、スライドテーブルに横方向からの力が加わったとき
に相互に案内手段が係合すると、強制的にスリットを画
成するシリンダチューブの一方の端面を相手側のスリッ
トを画成するシリンダチューブの他方の端面へと近づけ
ることになり、全体としてボア内径が縮小してピストン
を強制的に停止させる。すなわち、横方向の力が加わる
ことによってピストンの停止状態が生起し、これは予期
しないワークに対する移送作用が停止されることにな
り、頗る危険であるとともに装置としても当該脚部の存
在によって大型化せざるを得ない。本発明は前記の問題
点を克服するためになされたものであり、スライドテー
ブルに横方向の力が加わっても特にシリンダのボア内径
が縮径してピストンを停止させることなく、しかもスラ
イドテーブル自体を円滑に往復動作させ、さらにまた装
置全体としてコンパクトに構成することが可能なロッド
レスシリンダを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、シリンダとスライドテーブルとからな
り、前記シリンダはシリンダチューブと該シリンダチュ
ーブ内に画成されたボア内を往復移動するピストンとを
有し、前記シリンダチューブにその長手方向に延在し、
外部とボアとを連通するスリットを画成し、前記スリッ
トはピストンに係合する第1のシール部材と前記スライ
ドテーブルと係合する第2のシール部材によって閉塞さ
れ、前記シリンダチューブのスライドテーブル側表面に
前記スリットを挟んで一組の案内溝を設け、一方、前記
スライドテーブルのシリンダチューブ側表面に前記案内
溝内に臨んで前記ピストンの往復動作下に該スライドテ
ーブルを変位させるための案内手段を設け、前記案内手
段は、前記スライドテーブルに対する横方向の力を受け
て、前記案内溝を画成し且つスリットから離間した側で
前記横方向の力を該スリットを拡幅する方向に受ける側
面に伝達することを特徴とする。
【作用】本発明によれば、スライドテーブルに横方向の
力が加わったとき、その反対側に位置する案内溝に、そ
の内部で変位する案内手段が圧接してこれを受ける。従
って、予期しない横方向の力がスライドテーブルに加わ
ったとしてもシリンダのボアの内径が縮径することな
く、そのため、ピストンをそのワークの搬送途上で停止
させることを回避可能である。
【実施例】図1において、参照符号10は、本発明に係
るロッドレスシリンダを示す。このロッドレスシリンダ
10はチューブ本体12とスライドテーブル14とを有
する。チューブ本体12はその内部に長手方向に延在す
るボア16を有し(図2参照)、このボア16は、図3
において上面部に画成されたスリット18を介して外部
と連通状態にある。チューブ本体12の側面部には、図
3に示すように、長手方向に延在してセンサ取付用の長
溝20a乃至20dが画成され、さらに集中配管用の流
体バイパス用通路22a並びに22bが同様に長手方向
に延在するよう画成されている。長溝20a、20cの
上方には、シリンダチューブの隅角部を膨出させて突出
部24、26を形成し、前記突出部24とスリット18
との間に第1の案内溝28を画成し、一方、突出部26
と前記スリット18との間に第2の案内溝30を画成す
る。図3から容易に諒解されるように、第1案内溝28
を画成するロッドレスシリンダ10の側壁部はピストン
の往復動作する、図3において垂直面に対して45°変
位した第1の側面32aと第2側面32bとを有し、前
記第1側面32aと第2側面32bとは90°互いに偏
位するよう構成されている。一方、第2案内溝30につ
いても同様に、第3側面34a、第4側面34bも前記
ピストンの変位動作を行う軸線を基準とする垂直面に対
して45°偏位し、かつ第3側面34aと第4側面34
bも互いに夫々90°偏位している。スリット18は前
記の通り、ボア16と外部とを連通するが、このスリッ
ト18を画成する側壁にはボア16側へと拡開するよう
に段部36a、36bが設けられている。そして、この
スリット18の内側面から上方へと延在する面は、次い
で、水平面として画成され、一旦立ち上がった後、前記
第1案内溝28、第2案内溝30へと繋がる。前記のよ
うに構成されるチューブ本体12の両端部はポート38
a、38bが画成されたエンドキャップ40a、40b
によって気密に閉塞されている(図1参照)。なお、図
3中、参照符号42はピストンまたはスライドテーブル
14の位置を検出するためのセンサを示す。次に、スラ
イドテーブル14について説明する。スライドテーブル
14は図3並びに図4に示すように、比較的厚い板体5
0を含み、この板体50の隅角部から4本のロッド52
a乃至52dを下方へと延在せしめ、その先端部に案内
手段としての算盤状のガイドローラ54a乃至54d
を軸着している。ガイドローラ54a乃至54dは前記
チューブ本体12の第1側面乃至第4側面32a、32
b、34a、34bに刻設された溝に嵌合するレール部
材56a、56b、58a、58bに接する転動面60
a、60bを有する。すなわち、この転動面60a、6
0bは前記第1側面、第2側面32a、32b並びに第
3側面、第4側面34a、34bと同一の傾斜角度を有
するレール部材56a、56b、58a、58bに適当
な圧力下で接するように構成されている。スライドテー
ブル14の中央部を貫通して長手方向に延在する溝62
が画成され、この溝62の中央部分は円形状に拡開して
空間64とされている。なお、溝62は、図4から諒解
されるように、図3の板体50のチューブ本体12の反
対側の面50aに指向する湾曲した凹部66を有する。
図5にピストン70を示す。ピストン70は第1の受圧
面72とその反対側の第2の受圧面74とを有し、その
内部にクッションシール76a、76bが設けられてい
る(図6参照)。円筒状のピストンの上部にはベルトセ
パレータ78a、78bがピストンヨーク80に固着さ
れており、このピストンヨーク80の上方にカプラー8
2を介してローラ84が固着されている。スライドテー
ブル14の内部には、図6から諒解される通り、スクレ
84a、84bが設けられている。この場合、カプ
ラー82は、図6から容易に諒解される通り、平面円形
状であり、このカプラー82は前記円形状の空間64に
嵌合するよう構成されている。なお、図6中、参照符号
86は後述する第1のシール部材がピストン内に侵入す
るための通路を示し、また、参照符号87はクッション
リングを示す。段部36a、36bに嵌合するシール部
材を図7に示す。第1シール部材90は舌片92a、9
2bを有し、この舌片92a、92bの上方にさらに膨
出部94a、94bを備えている。そして、この膨出部
94a、94bから上方へと指向して若干拡開するよう
に係合片96a、96bが延在している。前記膨出部9
4a、94bは前記段部36a、36bに内圧がピスト
ン内にかかったときに係合するためのものであり、さら
に係合片96a、96bはスリット18を画成するため
の内面98a、98bに係合する。この第1シール部材
90は、全体として可撓性の合成樹脂体で一体的に構成
されている。一方、第2シール部材100はスリット1
8を閉塞するためのものであり、チューブ本体12の上
端面に画成されたスリット上方から長手方向へと延在す
る溝102に嵌合する。なお、第1シール部材90は、
ピストン70の通路86内に侵入し、その両端部は第2
シール部材100とともにエンドキャップ40a、40
bに固着されている。本実施例に係るロッドレスシリン
ダは基本的に以上のように構成されるものであり、次に
その作用を説明する。ポート38aから圧縮空気が導入
されると、その圧縮空気はクッションリングの内部に画
成された通路を経て第1受圧面72を押圧する。それに
よってピストンは、図6において右側へと変位する。こ
のとき、ピストン70はカプラー82がスライドテーブ
ル14の空間64に嵌合しているために、当該スライド
テーブル14を一体的に変位させ、同様に右側と移送す
る。このとき、ベルトセパレータ78a、78bは第1
シール部材90と第2シール部材100とをそのスライ
ドテーブル14、ピストン70の間で離間する作用を営
む。従って、スライドテーブル14に、例えば、ワーク
を載置しておけば、これを図6において右側へと移送す
ることができる。ポート38bに圧縮空気を導入した場
合には、前記と逆の作用が営まれることは謂うまでもな
い。なお、ローラ84はその移送途上において、第2シ
ール部材100に摺接してその移送を容易ならしめるも
のである。ところで、以上のような変位動作下にワーク
を搬送する際にスライドテーブル14に上から予期しな
い荷重がかかったとする。このとき、この荷重はロッド
52a乃至52dを介してガイドローラ54a乃至54
dに伝達される。ガイドローラ54a乃至54dは第1
側面、第2側面32a、32b、第3側面、第4側面3
4a、34bを有するため、その傾斜角度と相俟ってレ
ール部材56a、56b、58a、58bにその力を伝
達する。これらのレール部材56a、56b、58a、
58bはガイドローラ54a乃至54dのワーク移送途
上における転動動作を助けるとともに、このように過重
な負荷がかかったときにこれを十分に受領する役割を果
たす。従って、スライドテーブル14が不意な荷重がか
かった場合であっても、十分に移送作用を営み、従来技
術に示すようなボア内径が縮径することによってピスト
ンを停止させるような事態を免れることが可能となる。
センサ42はこのようなピストン70並びにスライドテ
ーブル14の位置を検出する。
【発明の効果】本発明によれば、以上のようにスライド
テーブルに過重な負荷がかかったとしてもこのスライド
テーブル並びにピストンを停止させることなく円滑な動
作が達成される。しかも、スライドテーブルからシリン
ダチューブ本体に対して一体的に脚部を延在させること
がないために、実質的にスライドテーブルをシリンダチ
ューブ本体と同じか、またはそれよりも幅の狭いものに
設定することができる。従って、装置の小型化が促進さ
れ、狭小な空間を有効に利用することが可能となる特有
の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロッドレスシリンダの斜視説明図
である。
【図2】本発明に係るロッドレスシリンダのシリンダチ
ューブの斜視説明図である。
【図3】本発明に係るロッドレスシリンダのスライドテ
ーブルとシリンダ本体との縦断面図である。
【図4】本発明に係るロッドレスシリンダを構成するス
ライドテーブルの斜視説明図である。
【図5】本発明に係るロッドレスシリンダのピストンの
斜視説明図である。
【図6】本発明に係るロッドレスシリンダの側部縦断説
明図である。
【図7】本発明に係るロッドレスシリンダの第1シール
部材とスリットとの係合状態を示す一部省略縦断面図で
ある。
【符号の説明】
10…ロッドレスシリンダ 12…チューブ本体 14…スライドテーブル 16…ボア 28、30…案内溝 40a、40b…エンドキャップ 54a〜54d…ガイドローラ 70…ピストン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−247812(JP,A) 特開 平2−186107(JP,A) 実開 平1−121705(JP,U) 実開 平1−156829(JP,U) 実開 昭64−45008(JP,U) 実開 平1−155141(JP,U)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダとスライドテーブルとからなり、
    前記シリンダはシリンダチューブと該シリンダチューブ
    内に画成されたボア内を往復移動するピストンとを有
    し、前記シリンダチューブにその長手方向に延在し、外
    部とボアとを連通するスリットを画成し、前記スリット
    はピストンに係合する第1のシール部材と前記スライド
    テーブルと係合する第2のシール部材によって閉塞さ
    れ、前記シリンダチューブのスライドテーブル側表面に
    前記スリットを挟んで一組の案内溝を設け、一方、前記
    スライドテーブルのシリンダチューブ側表面に前記案内
    溝内に臨んで前記ピストンの往復動作下に該スライドテ
    ーブルを変位させるための案内手段を設け、前記案内手
    段は、前記スライドテーブルに対する横方向の力を受け
    て、前記案内溝を画成し且つスリットから離間した側で
    前記横方向の力を該スリットを拡幅する方向に受ける側
    面に伝達することを特徴とするロッドレスシリンダ。
  2. 【請求項2】請求項1記載のロッドレスシリンダにおい
    て、前記案内手段はガイドローラからなることを特徴と
    するロッドレスシリンダ。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のロッドレスシリン
    ダにおいて、前記案内溝はピストンが往復動作する軸線
    を含む垂直面に対して所定角度変位した側面を有するこ
    とを特徴とするロッドレスシリンダ。
  4. 【請求項4】請求項3記載のロッドレスシリンダにおい
    て、前記側面はピストンの往復動作する軸線を含む面に
    対して45°変位した側面であることを特徴とするロッ
    ドレスシリンダ。
  5. 【請求項5】請求項4記載のロッドレスシリンダにおい
    て、前記45°変位した側面に対してさらに90°変位
    する側面を有することを特徴とするロッドレスシリン
    ダ。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれか1項に記載のロ
    ッドレスシリンダにおいて、前記案内手段は断面六角形
    状のガイドローラであることを特徴とするロッドレスシ
    リンダ。
JP3264166A 1991-10-11 1991-10-11 ロッドレスシリンダ Expired - Lifetime JP2613331B2 (ja)

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EP92117353A EP0536799B1 (en) 1991-10-11 1992-10-10 Rodless cylinder
DE69220443T DE69220443T2 (de) 1991-10-11 1992-10-10 Kolbenstangenloser Arbeitszylinder
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