JP2611863B2 - ブロックアイス用自動製氷機 - Google Patents

ブロックアイス用自動製氷機

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JP2611863B2
JP2611863B2 JP2241960A JP24196090A JP2611863B2 JP 2611863 B2 JP2611863 B2 JP 2611863B2 JP 2241960 A JP2241960 A JP 2241960A JP 24196090 A JP24196090 A JP 24196090A JP 2611863 B2 JP2611863 B2 JP 2611863B2
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Hoshizaki Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、上部の製氷機構でブロック状の氷塊(以
下「ブロックアイス」という)を製造し、得られたブロ
ックアイスを下部の貯氷室に放出貯留する自動製氷機に
関し、更に詳しくは、製氷機構で製造したブロックアイ
スを、リフター装置により貯氷室の氷塊放出位置まで移
送して放出するようにして、ブロックアイスの割れや騒
音の発生を防止し、併せて貯氷室での最大有効ストック
量を確保し得るようにしたブロックアイス用自動製氷機
に関するものである。
従来技術 喫茶店やレストランその他の飲食施設では、自動製氷
機で製造した正方形状の氷塊(角氷)を、飲料中に浮か
したり、各種食材の冷却ベッドとして使用したりするよ
うにしてりる。しかるに、該氷塊は定形であるため、前
述した用途に使用した際には、視覚的な面白味に乏しい
印象を与えてしまう。そこで、所要寸法のブロックアイ
スをアイスピックで突き割って不定形な氷塊を得ること
により、視覚的な特異性を付与して顧客に高級感を与
え、商品価値を高めることが行なわれている。
このブロックアイスは、一般に大掛かりな缶氷製造装
置により工場生産されている。例えば、製氷槽に満たし
たブライン中にアイスカンを浸漬すると共に、このアイ
スカンに製氷水を充填する。そして冷却器により該ブラ
インを冷却すると、アイスカン中で水が凍結するので、
これをカンから取出すことにより、ブロック状の氷塊が
得られるというものである。この氷塊は一般に大き過ぎ
るので、所要のブロックに切断して需要者に供給され
る。
このように従来、ブロックアイスを製造するには、大
掛かりな工場設備が必要であったが、これを簡易に製造
するために、需要者向けのブロックアイス用自動製氷機
が提案されている。この自動製氷機は、筐体の内部上方
に備えた製氷機構で単一のブロックアイスを製造し、得
られたアイスを筐体の内部下方に画成した貯氷室に放出
貯留する基本構成となっている。
発明が解決しようとする課題 この自動製氷機で製造されるブロックアイスの寸法お
よび重量は、例えば50mm×80mm×200mmで約800g程度と
なっている。在来の角氷は、約36mm立方の小ささで軽量
であることに比べると、ブロックアイスは格段に大きな
重量を有していることになる。このため、前記角氷の場
合は、そのまま貯氷室に放出落下させても、衝撃音や氷
の割れ等の問題は生じなかった。しかるにブロックアイ
スの場合は、前述の如く相当の重量と嵩寸法とを有して
いるために、これを製氷機構から貯氷室に向けて放出す
ると、その放出落差によっては、該アイスが貯氷室の底
部に衝突した際に割れてしまう難点がある。
また、ブロックアイスが貯氷室底部に衝突する際に生
じる大きな衝撃音は、環境騒音となると共に、頻繁な重
量物の落下により貯氷室が破損するおそれがある等の難
点も指摘される。加えて、貯氷室にブロックアイスを、
スペース効率良く最大に貯留するには、該アイスを整列
的に積重ねることが有効である。しかるに、嵩張るブロ
ックアイスをランダムに貯氷室に放出すると、その有効
ストック量が減じてしまう欠点がある。
更に、製氷機構で製造されたブロックアイスは、除氷
運転により前記製氷機構から放出されるが、その除氷運
転に伴いブロックアイスと製氷室との氷結面が融解し
て、氷表面には不可避的に水滴が付着する。このように
水滴が付着したブロックアイスが、そのまま貯氷室に貯
留されると、該水滴の際氷結により各ブロックアイスが
強力に固結してしまい、従ってブロックアイスを貯氷室
から取出す際に、極めて困難となる問題を派生する。
発明の目的 この発明は、前述した課題に鑑み、これを好適に解決
するべく提案されたものであって、製氷機構で製造した
ブロックアイスを貯氷室に放出する際に、該ブロックア
イスが割れたり騒音が発生したりするのを有効に防止し
得る手段を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 前述した課題を克服し、所期の目的を好適に達成する
ため本発明は、筐体の内部上方に配設され、ブロック状
の氷塊を製造する製氷機構と、 前記筐体の内部下方に画成され、製氷機構で製造され
たブロック状氷塊が積層貯留される貯氷室と、 前記筐体の内部背面側に垂直に配設され、前記製氷機
構から放出されるブロック状氷塊を起立状態で受入れる
と共に、この氷塊を前方へ放出可能な移送体を、前記製
氷機構から放出されるブロック状氷塊を受入れる受容位
置および前記貯氷室の氷塊放出位置の間を昇降自在に備
えたリフター装置と、 前記移送体に配設され、前記貯氷室の底部またはブロ
ック状氷塊に当接する氷塊放出位置に到来した際に作動
して、ブロック状氷塊を該移送体から前方へ押出す氷塊
王出部材とから構成したことを特徴とする。
実施例 次に、本発明に係るブロックアイス用自動製氷機につ
き、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以
下説明する。
(全体構成について) 第1図は、実施例に係る自動製氷機の縦断側面図であ
って、筐体10の内部上方には、所定寸法のブロックアイ
ス11を連続的に製造する製氷機構12が配置される。また
製氷機構12の前面側に、該製氷機構12の製氷室13を冷却
する冷凍機構14が配置されているそして両機構12,14の
下方に、ブロックアイス11を積層状態で貯留可能な貯氷
室15が画成されている。この貯氷室15の前面側に位置す
る筐体10には、上下に所定間隔離間して2つの開口10a,
10aが開設されると共に、該開口10aを開閉自在に閉塞す
る蓋体16が配設される。すなわち、貯氷室15に積層貯留
されたブロックアイス11の積層状態に応じて上下の蓋体
16,16を使い分けることにより、貯氷室15からのブロッ
クアイス11の取出しを容易に行ない得る。
また、前記筐体10の内部背面側には、前記製氷機構12
と貯氷室15との間を往復昇降可能にリフター装置17が配
設されている。このリフター装置17は、後述の如く、製
氷機構12で製造したブロックアイス11を貯氷室15の底部
近傍まで移送して、当該ブロックアイス11を貯氷室15に
静かに放出するべく機能する(第5図(c)参照)。な
お、該リフター装置17は、筐体10に対して独立したカセ
ットとして構成され、筐体10に着脱自在に装着し得るよ
うになっている。
(製氷機構について) 前記筐体10の内部上方には、上下方向および背面側に
開放する画成部材18が配設され、該画成部材18で囲繞さ
れる空間内に、熱伝導率の良好な金属を材質とする角筒
状の製氷室13が垂直に配設固定されている。この製氷室
13の内部には、第4図に示す如く、縦方向に延在する仕
切り板19が長手方向に所定間隔離間して複数配設され、
製氷室13の内部に複数(実施例では3つ)の製氷小室13
aを並列的に画成している。また製氷室13の対向する外
側面には、前記冷凍機構14から導出した冷却器20が蛇行
状に密着固定され、当該冷凍機構14の運転により蒸発器
20における気化冷媒の熱交換が促進され、製氷室13が氷
点下にまで冷却されるようになっている。
前記画成部材18の下部には、第1図に示す如く、製氷
水タンク21が配設され、このタンク21から循環ポンプ
(図示せず)を介して導出した製氷水供給管22は、前記
製氷室13の上部に着脱自在に配設した散水部材23に連通
接続されている。この散水部材23は、第4図に示す如
く、製氷水供給管22が接続される散水タンク24と、該タ
ンク24が着脱自在に装着されると共に、製氷室13に外嵌
可能な散布器25とから構成される。また、散水タンク24
の散布器25の内部に臨む底面に複数の製氷水散水孔24a
が穿設され、製氷水タンク21から散水タンク24にポンプ
圧送された製氷水は、該製氷水散水孔24aを介して先ず
散布器25に供給される。そして、散布器25に供給された
製氷水が、前記各製氷小室13aに均一に散布供給され
る。
前記製氷室13の真下には、複数の通孔26aを穿設した
集水板26が傾斜配設され、製氷運転に際し各製氷小室13
aに供給されて氷結するに到らなかった製氷水は、前記
通孔26aを介して、下方に一する製氷水タンク21に回収
貯留される。なお集水板26は、除氷運転により製氷小室
13aから剥離したブロックアイス11を、前記リフター装
置17に案内する機能も果している(第5図(a)参
照)。
前記散水部材23には、前述した製氷水供給系とは別
に、除氷水供給系が設けられている。すなわち散水部材
23における散水タンク24の内部は、前記製氷水供給管22
が連通する空間とは別の空間が画成され、該空間に除氷
水タンク(図示せず)から導出した除氷水供給管27が連
通接続されている。また除氷水が供給される空間の底面
に、除氷水散水孔(図示せず)が穿設され、該除氷水散
水孔は、散布器25の外側面側に臨んでいる。従って、除
氷運転に際して除氷水タンクから除氷水供給管27を介し
て散水タンク24に供給された常温または加温された除氷
水は、散水タンク24に穿設した除氷水散水孔を介して散
布器25の外側面および製氷室13の外側に散布供給されて
流下し、各製氷小室13aの内壁面とブロックアイス11と
の氷結の融解促進を図るようになっている。なお、製氷
室13の外側を流下した除氷水は、製氷水と同様に前記集
水板26に穿設した通孔26aを介して製氷水タンク21に回
収される。
ここで、製氷運転に際して各製氷小室13aにブロック
アイス11が生成されると、散水部材23から供給される製
氷水は製氷室13の下方に流下しなくなる。このため、製
氷水は散布器25の内部に貯留されて水位は次第に上昇す
ることになる。そこで、散布器25にフロートスイッチ28
を配設し、該散布器25に貯留される製氷水の水位の上昇
をフロートスイッチ28で検出して、製氷運転か除氷運転
に切換えるよう構成されている。
前記画成部材18には、第1図に示す如く、前記製氷室
13の背面側(冷凍機構14が配設される側と反対側)に臨
んで該製氷室13の背面を全面的に覆い得る水跳ね防止板
29が、その上端において回動自在に枢支されている。す
なわち、水跳ね防止板29は、除氷運転に際して製氷室13
の外側を流下する除氷水が、リフター装置17が貯氷室15
に飛散するのを防止するべく機能する。また水跳ね防止
板29は、製氷室13の下端から所定長さだけ下方に延在
し、第5図(a)に示す如く、除氷運転により製氷小室
13aから剥離されて集水板26を滑落するブロックアイス1
1が当接可能に設定してある。そして水跳ね防止板29
は、ブロックアイス11が当接して傾動された際に、画成
部材18に配設したリフター装置17の始動スイッチ30を作
動させる機能も兼ねるものである。
(リフター装置について) 前記筐体10の内部背面側に着脱自在に配設されるリフ
ター装置17は、第2図および第3図に示す如く、矩形状
の枠体からなる本体31と、該本体31の内部に昇降自在に
配設した移送体32と、該移送体32を昇降駆動するブレー
キ付モータ33とから基本的に構成されている。リフター
本体31の対向する両側板31a,31aは、横断面においてコ
字状に形成され、該両側板31a,31aが移送体32のガイド
レールとして機能する。すなわち移送体32は、第3図に
示す如く、前面側に開放する箱状に形成され、リフター
本体31の側板31a,31aと対向する側板32a,32aの外側に、
複数の案内ローラ34が回転自在に枢支され、該案内ロー
ラ34が側板31aに回動自在に当接するようになってい
る。
前記リフター本体31における天板31bの下面には、ブ
レーキ付モータ33が配設固定され、該モータ33の出力軸
に、所定長さ寸法のワイヤ35の後端が固定された巻取り
ローラ36が配設されている。またリフター本体31には、
前記移送体32の移動領域の上方における両側板31a,31a
の間に背面板37が配設され、この背面板37の適宜位置
に、通孔(図示せず)が穿設されたブラケット39が前面
側に水平に張出して配設される。前記巻取りローラ36か
ら繰出されたワイヤ35は、第3図に示す如く、移送体32
の天板上面に回転自在に枢支した滑車38に巻掛けられた
後、該ワイヤ35の前端がブラケット39の通孔に挿通され
て上方に延出している。そしてこのワイヤ35の前端に、
ブラケット39の通孔よりも大径の円盤40が固定され、円
盤40はブラケット39よりも下方に移動不能に構成され
る。
すなわち、ワイヤ35の前端は下方への移動を規制され
ているので、前記ブレーキ付モータ33を所定方向に付勢
して巻取りローラ36からワイヤ35を繰出せば、移送体32
は自重によりリフター本体31の両側板31a,31aに沿って
下降する。また、モータ33と逆転方向に付勢して巻取り
ローラ36にワイヤ35を巻取ることによって、移送体32は
上昇移動する。
前記ワイヤ35に配設した円盤40とブラケット39との間
には、圧縮ばね41が弾力的に介挿され、該円盤40を常に
は上方に押し上げるよう構成されている。また円盤40の
上方には、移送体32の下降停止スイッチ42が配設され、
該スイッチ42の可動片は、移送体32の重量がワイヤ35に
加わっている間は円盤40に接触しないよう設定される
(第5図(a)参照)。そして、後述する如く、移送体
32の下端が貯氷室15の底部15aまたは積層貯留されたブ
ロックアイス11に当接してワイヤ35が緩んだときに、前
記円盤40が圧縮ばね41の弾力により押し上げられて、可
動片に当接してスイッチ42を作動するよう構成されてい
る(第5図(c)参照)。なお、下降停止スイッチ42が
作動すると、前記ブレーキ付モータ33は一旦停止し、所
定時間遅延後に逆転方向に回転して、前記移送体32を引
上げるよう設定されている。
第3図に示す如く、前記背面板37には、移送体32の天
板が当接可能な位置に上昇停止スイッチ43が配設され、
後述する如く、ブロックアイス11を放出した移送体32が
上昇して該スイッチ43を作動することにより、前記ブレ
ーキ付モータ33を停止制御するよう構成されている。ま
た、前記移送体32の下降経路に臨む貯氷室15の側壁に
は、該移送体32の配設したドッグ59を検出可能な検知手
段58が配設されている。この検知手段58は、ドッグ59を
検出すると、前記ブレーキ付モータ33を停止させると共
に、図示しないタイマのカウントを開始させるべく機能
する。そして、ブロックアイス11を受容した移送体32を
タイマのカウントアップまで停止することにより、該ブ
ロックアイス11の表面に付着する水滴を除去するよう設
定される。すなわち、移送体32は、前記ブレーキ付モー
タ33により、ブロックアイス11の受容位置(第5図
(a)の位置),ブロックアイス11の水切り位置(第5
図(b)の位置)およびブロックアイス11の放出位置
(第5図(c)の位置)との3つの位置で停止する。な
お、前記検知手段58は、移送体32の下降時のみ作動する
よう設定されている。
前記移送体32の内底面には、第2図および第3図に示
す如く、その幅方向の略全長に亘って底板44が延在し、
該底板44の前端側の両側部は、対応の側板32aに枢支ピ
ン45を介し可動自在に枢支されている。また底板44の背
面側の端縁部には、第1図に示す如く、垂直に立上がる
押圧部44aが形成され、この押圧部44aは、底板44を枢支
ピン45,45を支点として傾動した際に、該底板45に載置
されているブロックアイス11の下端背面側に当接して、
これを前方に押し出すべく機能する。なお、移送体32に
おける背面板の内側には、ゴムプレート46の上端部で枢
支されて傾動自在に臨み、その下端は底板44における押
圧部44aの前面側に臨むよう設定されている。すなわち
ゴムプレート46は、第5図(c)に示す如く、底板44が
傾動した際に押圧部44aにより下端が前方に押し出さ
れ、この結果ゴムプレート全体が傾動してブロックアイ
ス11の放出を補助するべく機能する。
前記底板44の背面側の両側部には、第3図に示す如
く、アーム47の下端がピン48を介して夫々回動自在に枢
支され、このアーム47の上方に延出する上端に、後述す
るスライド体49と係合可能な係合部材50が配設されてい
る。係合部材50は、アーム47から前面側に所定長さだけ
延出すると共に、該延出端部が側板32aに穿設されて上
下方向に延在する長溝32cに挿通されている。なおアー
ム47を枢支するピン48の頭部48aは、前記移送体32の側
板32aに穿設した弧状溝32bに臨み、底板44が前記枢支ピ
ン45,45を支点として傾動する際に、該頭部48aが弧状溝
32bに案内されるようになっている。
また前記移送体32には、該移送体32に受容されたブロ
ックアイス11の前方へ倒れ込みを防止すると共に、前記
底板44を傾動させてブロックアイス11の放出を行なうス
ライド体49が昇降自在に配設されている。このスライド
体49は、4本の板材49a,49b,49b,49cを矩形状に組付け
た枠体として構成され、その上部水平材49aは、移送体3
2の両側板32a,32aに穿設した長溝32c,32cに挿通されて
昇降自在に臨んでいる。そして、上部水平材49aにおけ
る側板32a,32aの外方に突出する両端部に、下方に延在
する垂直材49bの上端が夫々配設固定され、更に両垂直
材49b,49bの下端に下部水平材49cが架設されるなお、垂
直材49bの上下両端には、案内ローラ51が夫々回転自在
に枢支され、この案内ローラ51は前記リフター本体31の
側板31aに回動自在に当接している。また、上部水平材4
9aと移送体32に配設したゴムプレート46との間隔は、ブ
ロックアイス11を受容し得る寸法に設定されている。
前記上部水平材49aには、第3図に示す如く、案内板5
2が長手方向に沿って配設され、該案内板52の水平材49a
より上方に延出する部位は、上方に向かうにつれて前方
に傾斜するよう形成され、前記製氷小室13aから剥離し
て集水板26を滑落するブロックアイス11の移送体32への
円滑な受容を許容するよう設定される。また、案内板52
の水平材49aから下方に延出する部位は、下方に向かう
につれて前方に傾斜するよう形成され、移送体32からブ
ロックアイス11を円滑に放出し得るよう構成されてい
る。
前記下部水平材49cには、第1図に示す如く、前方に突
出する可動板53が、可撓性を有する連結材54を介して下
方にのみ折曲可能に連結されている。この可動板53は、
前記移送体32を下降した際に、貯氷室15の底部15aまた
は積層されたブロックアイス11に当接して、当該スライ
ド体49の下降を停止させるべく機能する。また、移送体
32から放出されたブロックアイス11が可動板53に乗った
状態で、該移送体32が上昇する際には、当該可動板53が
折曲して移送体32の円滑な上昇を許容し得るようになっ
ている。
ここで、スライド体49は、移送体32に対して自由昇降
自在に配設されているので、常には自重により上部水平
材49aに配設した案内板52の下端が、前記底板44に当接
した状態に位置している(第5図(a)参照)。従っ
て、除氷運転によりブロックアイス11を受容した移送体
32が下降し、スライドター49の可動板53が貯氷室15の底
部15aまたは積層されたブロックアイス11に当接する
と、スライド体49の下降は阻止されるが、移送体32は引
き続き下降を継続する。そして、移送体32が下降するこ
とによりスライド体49は移送体32に対して上昇し、該ス
ライド体49の垂直材49b,49bの上端が、前記アーム47,47
に配設した係合部材50,50に係合する。このとき前記底
板44が傾動して、ブロックアイス11の放出が行なわれ
る。なお、上部水平材49aに配設した案内板52は上昇し
て底板44との間は開放されているので、底板44に載置さ
れているブロックアイス11は、下部から前方に向けて円
滑に放出される(第5図(c)参照)。
また、底板44が傾動するまで移送体32が下降すると、
該移送体32はスライド体49により下降が阻止されるよう
に構成されており、このときには前記下降停止スイッチ
42が作動してブレーキ付モータ33が停止制御される。す
なわち、貯氷室15に積層貯留されたブロックアイス11の
積層状態が変化しても、除氷運転により下降する移送体
32のスライド体49は常に最上部のブロックアイス11に当
接するので、移送体32により移送してきたブロックアイ
ス11を最上部のブロックアイス11の上に放出することが
できる。
(貯氷室について) 前記製氷機構12の下方に画成された貯氷室15には、第
1図に示す如く、冷却器55が配設され、庫内を所定温度
(−2℃〜−4℃程度)に冷却するようになっている。
この冷却器55は、前記冷凍機構14を介して冷却される。
すなわち、前記製氷室13の冷却と、貯氷室15の冷却とを
同一の冷凍機構14を介して行なうよう構成されている。
また冷却器55の下方には、該冷却器55を囲繞する排水皿
56が配設され、除霜運転に際して冷却器55から滴下する
水滴を集水して外部に排出するよう構成される。なお排
水皿56の側面には、通孔56aが穿設されると共に、該通
孔56aと対応して送風ファン57が配設されている。すな
わち、送風ファン57を回転駆動して冷却器55で冷却され
た冷気を庫内に吹出すことにより、庫内は所定温度まで
冷却される。
前記貯氷室15の内容積は、横方向に3列で並んだブロ
ックアイス11を、前後方向に2列で貯留し得る寸法に設
定されている。また、貯氷室15の内底部15aは、第1図
に示す如く、前面側に向けて下方傾斜するよう設定さ
れ、前記リフター装置17の移送体32から放出されたブロ
ックアイス11を、貯氷室15の前面側から順に貯留し得る
ように構成している。
実施例の作用 次に、実施例に係るブロックアイス用自動製氷機の作
用につき説明する。なお、貯氷室には既に複数のブロッ
クアイスが積層貯留されているものとする。
(製氷運転について) 先ず製氷運転に際し、第1図に示す如く、リフター装
置17の移送体32は、スライド体49が自重により垂下した
状態でブロックアイス11の受容位置に臨んで、前記集水
板26を滑落するブロックアイス11を受容可能に待機して
いる。この状態で自動製氷機の製氷運転を開始すると、
前記製氷室13に設けた蒸発器20に冷媒が循環供給され、
当該製氷室13の冷却がなされる。なお、このとき前記貯
氷室15の内部に配設した冷却器55にも冷媒が循環供給さ
れて、庫内は所定温度まで冷却される。
また、前記製氷水タンク21からの製氷水は製氷水供給
管22を介して散水タンク24にポンプ圧送され、該タンク
24の製氷水散水孔24aを介して散布器25に供給され、次
いで各製氷小室13aの内面に散布供給される。供給され
た製氷水は、各製氷小室13aの内壁面に接触して冷却さ
れつつ流下し、前記集水板26の通孔26aを介して製氷水
タンク21に戻され再度の循環に供される。そして製氷水
の循環が反復される内に、製氷小室13aの内壁面で製氷
水が凍結して氷層が形成される。
製氷運転が進行し、第4図に示す如く、製氷小室13a
にブロックアイス11が形成されると、製氷小室13aに散
布供給される製氷水は製氷小室13aの下方に流下しなく
なるので、該製氷水は散布器25内に貯留されて水位が次
第に上昇するに到る。この水位の上昇を前記フロートス
イッチ28が検知し、製氷水の循環供給を停止して製氷運
転を完了する。
次いで、冷媒循環系の弁を切換えて蒸発器20にホット
ガスを供給して製氷室13を加熱すると共に、前記散水タ
ンク24に除氷水供給管27を介して除氷水を供給する。こ
の除氷水は、タンク24の除氷水散水孔を介して製氷室13
の外側面に散布供給され、除氷促進が図られる。除氷運
転が進行して各製氷小室13aの内側面とブロックアイス1
1との氷結面が融解すると、該ブロックアイス11は、第
5図(a)に示す如く、自重により落下して前記集水板
26を滑落して前記リフター装置17の移送体32に受容され
る。
(リフター装置によるブロックアイスの移送について) 前記ブロックアイス11が集水板26を滑落する際には、
前記製氷室13の背面側に配設した水跳ね防止板29を傾動
させる(第5図(a)に二点鎖線で示す)。これにより
リフター装置17の始動スイッチ30が作動し、前記ブレー
キ付モータ33が付勢されて、巻取りローラ36がワイヤ35
を繰出す方向に回転を開始する。リフター装置17の移送
体32には、3個のブロックアイス11が受容されているの
で、該ブロックアイス11の重量と移送体32の自重により
該移送体32は下降する。
第5図(b)に示す如く、前記移送体32が貯氷室15の
内部に臨む位置まで下降すると、これを前記検知手段58
が検出し、前記ブレーキ付モータ33を停止させると共
に、タイマがカウントを開始する。移送体32がタイマの
カウントアップまで停止している間に、ブロックアイス
11は貯氷室15の冷気に晒されることになり、この結果、
ブロックアイス11の表面に付着する水滴が除去されるに
到る。そして、前記タイマのタイムアップによりブレー
キ付モータ33が再び付勢されて、移送体32は水切り位置
から下降を再開する。
前記水切り位置から移送体32が下降すると、先ず移送
体32に配設したスライド体49の可動板53が、貯氷室15の
底部15aに既に積層貯留されているブロックアイス11に
当接し、スライド体49の下降は阻止される。しかるに移
送体32の下降は継続しているので、スライド体49は移送
体32の長溝32c,32cに沿って相対的に上昇することにな
る。そして移送体32が更に下降して、前記垂直材49b,49
bが前記底板44に配設したアーム47,47の係合部材50,50
に当接する位置に到来すると、第5図(c)に示す如
く、アーム47,47が上方に引上げられ、この結果、移送
体32の底板44は枢支ピン45,45を支点として傾動する。
このとき、上部水平材49aは移送体32の上方に位置し
て、該上部水平材49aと底板44との間は前面側に開放し
ている。従って、底板44が傾動することにより、該底板
44に載置されるブロックアイス11は、下部が前方に押し
出されて製氷室15に放出される。
なお貯氷室15の底部15aは傾斜しているので、該底部1
5aに積層されているブロックアイス11も前方に向かって
傾動した状態で積層されている。従って、移送体32から
放出されたブロックアイス11は、貯氷室15の前方に向け
て円滑に滑落して貯留される。また貯氷室15に貯留され
るブロックアイス11は、移送体32が水切り位置で停止し
ている間に、表面に付着する水分が除去されて乾いた状
態となっている。この結果、積層貯留される多数のブロ
ックアイス11は相互に固着することがなく、個々のブロ
ックアイス11を容易に取出すことができるものである。
前記移送体32の下降がスライド体49により阻止される
と、前記ブレーキ付モータ33により繰出されるワイヤ35
に緩みが生じ、該ワイヤ35の前端に配設した円盤40が圧
縮ばね41の弾力付勢下に押し上げられる。そして、前記
下降停止スイッチ42が作動してブレーキ付モータ33が停
止し、所定時間の遅延後、該ブレーキ付モータ33は逆転
方向に付勢され、巻取りローラ36によるワイヤ35の巻取
りを開始する。前記ワイヤ35の巻取りにより移送体32が
上昇し、該移送体32の上端が前記背面板37に配設した上
昇停止スイッチ43を作動させると、前記ブレーキ付モー
タ33が停止制御されて、ブロックアイス11の放出作業が
完了する。
発明の効果 以上説明した如く、本発明に係るブロックアイス用自
動製氷機によれば、筐体の上部に配置した製氷機構で製
造したブロックアイスを、リフター装置を介して筐体の
下部に画成した貯氷室の氷塊貯留位置まで移送するよう
構成したものである。これによれば、除氷運転に際しブ
ロックアイスを高い位置から落下放出することがないの
で、落下時の衝撃でブロックアイスが割れることがな
い。また、ブロックアイスの放出の際に大きな衝撃音が
発生しないので、騒音等の問題が生ずるのを未然に防止
し得る。
更に、貯氷室にブロックアイスを順次敷き詰めた後、
下層のアイスの上に次のアイスを段積みして行くことが
できるから、該貯氷室での最大有効ストック量を確保す
ることができる。また、ブロックアイスをリフター装置
により移送している間に、該ブロックアイスの表面に付
着した水滴を除去する制御をなし得るので、貯氷室に積
層貯留された各ブロックアイスが相互に固着するのを未
然に防止し得る利点も有する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係るブロックアイス用自動製氷機の好適
な実施例を示すものであって、第1図は、実施例に係る
自動製氷機の縦断側面図、第2図は、第1図のII−II線
断面図、第3図は、リフター装置を一部破断して示す概
略斜視図、第4図は、製氷機構の要部を示す縦断面図、
第5図(a)は、リフター装置の移送体がブロックアイ
スの受容位置に待機している状態で示す自動製氷機の縦
断側面図、第5図(b)は、移送体が水切り位置に停止
した状態で示す自動製氷機の縦断側面図、第5図(c)
は、移送体がブロックアイスの放出位置に到来した状態
で示す自動製氷機の縦断側面図である。 10……筐体、11……ブロックアイス 12……製氷機構、15……貯氷室 17……リフター装置、32……移送体 44……底板、47……アーム 49……スライド体

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筐体(10)の内部上方に配設され、ブロッ
    ク状の氷塊(11)を製造する製氷機構(12)と、 前記筐体(10)の内部下方に画成され、製氷機構(12)
    で製造されたブロック状氷塊(11)が積層貯留される貯
    氷室(15)と、 前記筐体(10)の内部背面側に垂直に配設され、前記製
    氷機構(12)から放出されるブロック状氷塊(11)を起
    立状態で受入れると共に、この氷塊(11)を前方へ放出
    可能な移送体(32)を、前記製氷機構(12)から放出さ
    れるブロック状氷塊(11)を受入れる受容位置および前
    記貯氷室(15)の氷塊放出位置の間を昇降自在に備えた
    リフター装置(17)と、 前記移送体(32)に配設され、前記貯氷室(15)の底部
    (15a)またはブロック状氷塊(11)に当接する氷塊放
    出位置に到来した際に作動して、ブロック状氷塊(11)
    を該移送体(32)から前方へ押出す氷塊押出部材(44,4
    7,49)とから構成した ことを特徴とするブロックアイス用自動製氷機。
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