JP2611063B2 - 高周波回路 - Google Patents

高周波回路

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JP2611063B2 JP3207370A JP20737091A JP2611063B2 JP 2611063 B2 JP2611063 B2 JP 2611063B2 JP 3207370 A JP3207370 A JP 3207370A JP 20737091 A JP20737091 A JP 20737091A JP 2611063 B2 JP2611063 B2 JP 2611063B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、厚膜法で形成されたコ
イルパターンおよびコンデンサ電極パターンを含む共振
回路を有する高周波フィルタや、高周波フィルタの段間
回路等の高周波回路に関する。
【0002】
【従来の技術】各種電気機器の伝送系には、ローパスフ
ィルタ、ハイパスフィルタ、バンドパスフィルタ、バン
ドエリミネーションフィルタなどの各種フィルタが用い
られている。
【0003】近年、携帯電話等の移動通信や衛星放送な
どの中間周波数増幅段に適用するために、100MHz 程
度以上、特に300MHz 程度以上の高周波帯域で使用可
能なフィルタが求められている。高周波帯域のフィルタ
としては、従来、分布共振型フィルタ、SAWフィル
タ、LCフィルタ等が知られている。
【0004】分布共振型フィルタは、誘電体基板の共振
を利用するものであり、基板の誘電率をε、共振波長を
λとすると、基板の大きさとしてλ/4・ε1/2程度
が必要とされる。このため、基板に高誘電率材料を用い
た場合でも、小型化には限界がある。また、分布共振型
フィルタは、バンドパスフィルタや、バンドリジンクシ
ョンにしか適用できない。
【0005】SAWフィルタは、材料が単結晶であるた
め、セラミック材料(焼結材料)を用いるフィルタに比
べ、製造が複雑である。従って、コスト高になる。フィ
ルタ特性の調整は、クシ状電極のパターンによるが、そ
の計算は非常に複雑であり、設計に時間がかかる。また
クシ状電極は、薄膜技術により形成するため、印刷等に
よる厚膜技術に比べ、複雑、かつ敏感である。この点で
もコスト高になる。さらにSAWフィルタでは、フィル
タ素子の表面が実際に振動しているため、その振動空間
を考慮したパッケージングが必要となる。このため、特
に高さ方向において、部品として大きなものになる。
【0006】一方、LCフィルタは、インダクタ部とコ
ンデンサ部とから構成される共振回路を有するものであ
り、インダクタ部のコイルパターンおよびコンデンサ部
の電極パターンを厚膜法により形成した場合、小型化が
容易であり、製造も簡単である。しかも、LCフィルタ
は、中心周波数や通過帯域等の設定の自由度が極めて高
く、バンドパスフィルタやバンドリジンクション以外の
各種フィルタにも適用可能である。
【0007】厚膜インダクタ素子や厚膜コンデンサ素子
が形成される基板には、従来から高誘電率のものが用い
られている。これは、特にコンデンサ素子の高Q化のた
めである。しかし、このような高誘電率基板を厚膜LC
フィルタの基板として用いた場合、すなわち、LCフィ
ルタのインダクタ部導体(コイル)を、基板上に厚膜法
によりヘリカル状やスパイラル状にパターニングした場
合、導体付近の基板の誘電率に依存して波長の短縮を生
じ、また、コイルパターンに起因する浮遊静電容量(ス
トレーキャパシタンス)が大きくなるため、自己共振周
波数が比較的低周波側に存在することになり、高周波域
ではインダクタとして機能しなくなる。
【0008】このため、100MHz 程度以上で用いられ
る高周波用ローパスフィルタやハイパスフィルタとして
の実装設計が極めて困難であり、特に300MHz 程度以
上では実質的にLCフィルタは適用不可能である。
【0009】また、インダクタ部導体付近の基板に、基
板の誘電率に依存して浮遊静電容量が生じるため、所望
の周波数特性が得られなくなる。
【0010】さらに、高周波帯域では表皮効果により導
体の実効抵抗が著しく増大するので、低抵抗の導電性材
料を用いて厚膜パターンを形成する必要があるが、A
g、Cu等の低抵抗導電性材料が使用できる低温焼成材
料をLCフィルタの基板に用いる提案はなされていな
い。
【0011】また、λ/4共振器等の誘電体フィルタ用
段間回路として、Lを有し、LCラダー回路を構成する
ものも知られている。しかし、誘電体共振器(誘電体フ
ィルタ)は、通常800〜1000MHz で使用されるた
め、このものでも波長および自己共振周波数との関係が
問題となるのは前記と同様である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような事
情からなされたものであり、小型で、設計の自由度が高
く、製造が容易な厚膜LCフィルタや、誘電体フィルタ
の共振器間の厚膜段間回路等を高周波帯域に適用可能と
し、しかも良好な周波数特性を実現することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(7)の本発明により達成される。 (1)少なくとも厚膜のコイルパターンと厚膜のコンデ
ンサ電極パターンとを含む共振回路を基板に設けた高周
波回路であって、前記基板が低温焼成材料で形成された
ものであり、厚膜のコイルパターン付近の基板の誘電率
が15以下であることを特徴とする高周波回路。
【0014】(2)コンデンサ部の電極パターン間の基
板の誘電率が、コイルパターン付近の基板の誘電率より
も高い上記(1)または(2)に記載の高周波回路。
【0015】(3)高周波フィルタとして用いる上記
(1)または(2)に記載の高周波回路。
【0016】(4)高周波フィルタの誘電体共振器の段
間回路として用いる上記(1)または(2)に記載の高
周波回路。
【0017】(5)前記基板内部に前記コイルパターン
と前記コンデンサ電極パターンとを内蔵し、表面に、複
数の前記誘電体共振器接続用の複数のパッドを有する上
記(4)に記載の高周波回路。
【0018】(6)前記コイルパターンは前記パッド間
の間隙内部に設けられており、前記コンデンサ電極パタ
ーンは前記パッドの基板厚さ方向内部に設けられている
上記(5)に記載の高周波回路。
【0019】(7)前記高周波フィルタは、100MHz
以上の周波数帯域において使用される上記(3)ないし
(6)のいずれかに記載の高周波回路。
【0020】
【作用】本発明では、厚膜のコイルパターンと厚膜のコ
ンデンサ電極パターンとを含む共振回路を基板上に有す
る高周波フィルタや、誘電体フィルタ(誘電体共振器)
用の段間回路において、少なくとも厚膜のコイルパター
ン付近の基板の誘電率を15以下、好ましくは10以下
とする。
【0021】このため、インダクタ部の自己共振周波数
の低域側へのシフトが少なくなって、高周波帯域での使
用が可能となり、小型の高周波フィルタが実現する。ま
た、設計および製造が容易である。
【0022】そして、このように誘電率の低い基板を用
いることにより、インダクタ部導体付近の浮遊静電容量
の発生が抑えられ、極めて良好な周波数特性が得られ
る。
【0023】また、段間回路ではコイルの自己共振や、
波長による効果を抑えて、コイルの機能を有効に発揮さ
せることができる。
【0024】また、本発明では1000℃程度以下で焼
成可能な低温焼成材料で基板を形成するので、低抵抗で
はあるが焼成温度が低いために従来使用できなかったA
gやCu等を導体材料として使える。このため、高周波
帯域での使用に際して問題となる表皮効果による抵抗値
増加やQの低下の影響を少なくすることができる。
【0025】従って、本発明の高周波フィルタや、本発
明の段間回路を用いた高周波フィルタは、100MHz 程
度以上の高周波帯域に好適であり、さらには300MHz
程度以上、1GHz 程度までの周波数帯域にも適用でき、
しかも良好なフィルタ特性が得られる。
【0026】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成を詳細に説明
する。
【0027】本発明の高周波回路に包含される高周波フ
ィルタや、誘電体フィルタの共振器間の厚膜段間回路等
は、少なくとも厚膜のコイルパターンと厚膜のコンデン
サ電極パターンとを含む共振回路が基板上、および/ま
たは基板内部に設けられて構成される。
【0028】本発明において用いる基板の使用周波数
(100MHz〜1GHz)での誘電率は、15以下、
好ましくは10以下である。基板の誘電率をこのような
範囲とするのは、下記の理由による。
【0029】インダクタンス部における信号の波長によ
る影響を防ぐためには、コイルパターンを構成する導体
の長さを波長の1/8程度以下、好ましくは1/10程
度以下とする必要がある。ところが、コイルパターンを
構成する導体付近の基板の誘電率に依存して、波長の短
縮が生じる。このため、高誘電率の基板を用いると、著
しく導体長さを短くしなければ信号の波長による影響を
防ぐことはできない。しかし、導体長さが余りにも短く
なると、必要とされるコイルの巻き数を得ることが不可
能になる。
【0030】しかし、低誘電率の基板を用いれば、導体
長さをそれほど短くしなくても信号の波長による影響を
防ぐことができるため、コイルパターンの形成が容易と
なる。本発明が適用される1GHz 程度までの帯域ではコ
イルのインダクタンス値はそれほど大きい必要はない
(例えば30nH程度以下)ため、本発明では誘電率の
上限を15とした。
【0031】また、基板の誘電率を15以下とすること
により、コイル付近の基板に発生する浮遊静電容量が低
下するため、コイルの自己共振周波数を使用周波数より
高周波側にできるので、使用周波数において良好な周波
数特性が得られる。なお、基板の誘電率は、JIS C 2141
や導波管を用いる共振法に基づいて測定すればよい。
【0032】基板の構成材料に制限はないが、上記誘電
率を実現し、また、後述するような低温にて焼成可能と
するためには、セラミック骨材とガラスとのコンポジッ
ト構造であることが好ましい。
【0033】基板中におけるガラスの含有率は、50体
積%以上、特に60〜70体積%であることが好まし
い。ガラスの含有率が前記範囲未満であると、コンポジ
ット構造となりにくく、強度および成形性が低下し、ま
た、後述するような低温焼成が困難となる。
【0034】セラミック骨材に特に制限はなく、目的と
する誘電率や焼成温度等に応じ、例えば、アルミナ(1
0)、マグネシア(9)、シリカ(4)、スピネル
(9)、ムライト(6.5)、フォルステライト
(6)、ステアタイト(6)、コージェライト(5)、
ジルコニア(10)等から1種以上を適宜選択すればよ
い。この場合、かっこ内の数字は、各材料の上記使用周
波数での比誘電率のおおよその値である。従って、これ
らの骨材を用いた基板の誘電率の下限は通常は4程度、
特に5程度である。
【0035】また、ガラスにも特に制限はなく、ホウケ
イ酸ガラス、鉛ホウケイ酸ガラス、ホウケイ酸バリウム
ガラス、ホウケイ酸カルシウムガラス、ホウケイ酸スト
ロンチウムガラス、ホウケイ酸亜鉛ガラス等の一般にガ
ラスフリットとして用いられているものが挙げられ、特
に鉛ホウケイ酸ガラス、ホウケイ酸ストロンチウムガラ
ス等が好適である。
【0036】そして、ガラス組成としては下記のものが
好ましい。
【0037】SiO2:50〜65重量%、Al23:5
〜15重量%、B23:8重量%以下、CaO、Sr
O、BaOおよびMgOの1〜4種:15〜40重量
%、PbO:30重量%以下、
【0038】なお、上記組成には、さらにBi23
TiO2 、ZrO2 、Y23 等から選ばれる1種以上
が5重量%以下含有されていてもよい。
【0039】このようなセラミック骨材とガラスとを含
有する基板材料は低温焼成が可能であり、コイルの導体
やコンデンサ電極と同時焼成することができる。
【0040】コイルの導体材料およびコンデンサの電極
材料に特に制限はないが、本発明によれば、Au、A
g、Ag−Pd、Cu、Pt等、1000℃程度以下の
温度で焼成する必要がある低抵抗の導電性材料を使用す
ることができる。これらのうちでは、AgまたはCuを
95〜100重量%含有するものが好適である。
【0041】コイルの導体パターンに特に制限はなく、
例えば、スパイラル状やヘリカル状等、いずれであって
もよい。コイルのインダクタンスは、コイルの巻き数お
よびコイルの開口面積によって所望の値に設定すること
ができる。
【0042】コンデンサの電極パターンにも特に制限は
なく、目的に応じて適宜選定すればよい。コンデンサの
容量は、電極面積、電極間距離、電極積層数および基板
の誘電率により所望の値に設定することができる。
【0043】基板は、単層構成であっても多層構成であ
ってもよい。なお、基板を多層構成とする場合、コンデ
ンサ部の電極パターン間の基板として、インダクタ部の
基板の誘電率よりも高い誘電率のものを用いることもで
きる。すなわち、本発明では、少なくともコイル付近の
基板の誘電率が前記範囲であればよい。この場合、コン
デンサ電極パターンの面積を小さくでき、また、Qを高
くすることができる。
【0044】ただし、浮遊静電容量の発生を抑えるため
に、全ての基板を上記範囲の誘電率とすることが好まし
い。また、本発明の高周波回路は、コイルおよびコンデ
ンサを含む共振回路を複数有していてもよい。
【0045】本発明の高周波フィルタは、高周波フィル
タ素子に好適である。この場合、厚膜のコイルパターン
およびコンデンサ電極パターンを含む共振回路を有する
基板を、独立した素子(ディスクリート部品)として各
種回路基板上に実装する。
【0046】また、本発明の高周波フィルタは、回路基
板に適用することもできる。この場合、基板上や基板内
には、厚膜のコイルパターンおよびコンデンサ電極パタ
ーンを含む共振回路の他、厚膜抵抗体などの各種厚膜回
路構成要素が設けられ、また、各種ディスクリート部品
を実装することもできる。さらには、後述の誘電体フィ
ルタの段階回路基板であってもよい。
【0047】本発明の高周波フィルタ等の高周波回路の
製造方法に特に制限はないが、グリーンシート法を用い
ることが好ましい。
【0048】グリーンシート法では、まず、基板材料と
なるグリーンシートを作製する。
【0049】前述した基板構成材料、すなわち、セラミ
ック骨材の粒子およびガラスのフリットを混合し、これ
にバインダー、溶剤等のビヒクルを加え、これらを混練
してペースト(スラリー)とし、このペーストを用い
て、例えばドクターブレード法、押し出し法等により、
好ましくは0.1〜1.0mm程度の厚さのグリーンシー
トを所定枚数作製する。
【0050】この場合、ガラスの粒径は、0.1〜5μ
m 程度、セラミック骨材粒子の粒径は、1〜8μm 程度
であることが好ましい。
【0051】ビヒクルとしては、エチルセルロース、ポ
リビニルブチラールや、メタクリル樹脂、ブチルメタア
クリレート等のアクリル系樹脂等のバインダー、エチル
セルロース、テルピネオール、ブチルカルビトール等の
溶剤、その他各種分散剤、活性剤、可塑剤等から、目的
に応じて適宜選択すればよい。
【0052】次に、パンチングマシーンや金型プレスを
用いて、グリーンシートに必要に応じてスルーホールを
形成する。その後、導体ペーストを各グリーンシート上
に例えばスクリーン印刷法により10〜30μm 程度の
厚さに印刷し、コイル導体やコンデンサ電極パターンを
形成するとともにスルーホール内に充填する。
【0053】このような導体ペーストは、前記したよう
な導電性粒子とガラスフリットとを混合し、これに前記
と同様のビヒクルを加え、これらを混練してスラリー化
することにより作製することが好ましい。なお、前記導
電性粒子の含有率は、80〜95重量%程度であること
が好ましい。また、導電性粒子の平均粒径は、0.01
〜5μm 程度であることが好ましい。焼成後の導体や電
極の厚さは、通常、5〜20μm 程度である。
【0054】次に、各グリーンシートを重ね合わせ、約
40〜120℃、50〜1000kgf/cm2 程度で熱プレ
スし、グリーンシートの積層体とする。次いで、必要に
応じ脱バインダー処理、切断用溝の形成等を行なう。
【0055】その後、導体ペーストが印刷されたグリー
ンシートの積層体を、下記の条件で同時焼成する。焼成
温度は、1000℃以下、好ましくは800〜1000
℃程度、さらに好ましくは850〜900℃程度であ
る。焼成時間は、1〜3時間程度、最高温度での保持時
間は、10〜15分間程度が好ましい。焼成雰囲気とし
ては、空気、O2 、あるいはN2 等の不活性ガス等を挙
げることができるが、特に、簡易で、低コストであると
いう点で空気が好ましい。ただし、導電性材料としてC
uを用いるときには、不活性ガス中で焼成することが好
ましい。
【0056】なお、外部導体を設ける場合、通常、基板
焼成後、外部導体用ペーストを印刷し、焼成するが、基
板と同時焼成することもできる。
【0057】以上では、基板が多層構成である場合につ
いて説明したが、単層の場合も同様である。なお、導体
ペーストの焼成は、基板グリーンシートの焼成と同時に
行なうことが好ましいが、基板グリーンシートを焼成
後、導体ペーストを基板上に印刷ないし配置し、その後
に焼成してもよい。
【0058】本発明の高周波フィルタは、ハイパスフィ
ルタ、ローパスフィルタ、バンドパスフィルタ、バンド
エリミネーションフィルタ等、LC共振回路を利用する
どのようなフィルタにも好適である。
【0059】以下、本発明の高周波フィルタの具体的構
成例を、図面に基づいて説明する。
【0060】図1は、高周波バンドパスフィルタの実施
例を示した図であり、イ図は回路図、ロ図は実装図(表
面)、ハ図は実装図(裏面)である。
【0061】図中、1はプリント回路基板(単板)、
2、3はコンデンサ電極パターン、4、5はコイルパタ
ーン、9はコンデンサ電極パターン(共通電極パター
ン)を示す。また、C1 、C2 はコンデンサ、L1 、L
2 はコイル、Mは相互インダンクタンスを示す。
【0062】この例は、イ図に示した回路構成を有し、
コイル間の磁気結合によりバンドパス特性を示す高周波
フィルタを、単板のプリント回路基板に実装したもので
ある。
【0063】上記高周波フィルタの回路は、イ図に示し
たように、コイルL1 、コンデンサC1 から成る第1の
並列共振回路(LC共振回路)と、コイルL2 、コンデ
ンサC2 から成る第2の並列共振回路(LC共振回路)
を設け、両共振回路のコイルL1 、L2 間を磁気的に結
合させた(相互インダクタンスMを有する)ものであ
る。
【0064】このような回路構成の高周波フィルタを単
板のプリント回路基板1に実装すると、ロ図およびハ図
に示したようになる。
【0065】プリント回路基板1の表面(一方の面)に
は、コンデンサC1 の一方の電極パターン2と、コイル
1 の一部となるコイルパターン4を印刷により一体的
に形成すると共に、コンデンサC2 の一方の電極パター
ン3と、コイルL2 の一部となるコイルパターン5を印
刷により一体的に形成する。また裏面(他方の面)に
は、コンデンサC1 、C2 の他方の電極パターン9と、
コイルL1 の一部となるコイルパターン4と、コイルL
2 の一部となるコイルパターン5と印刷により一体的に
形成し、それぞれ表裏両面の各パターンの所定部分をス
ルーホール等によって接続し、イ図のような回路構成と
する。
【0066】なお、図1に示されるように、共振回路を
基板表面に並列に設けた磁界結合型のフィルタの場合、
下記のような問題が生じることがある。
【0067】 回路基板が単板であるため、コイルを
横方向に並べて磁気的結合をさせることになる。このた
め、振幅特性において、挿入損失が大きくなってしま
う。
【0068】 LC共振回路を横方向に並べるため、
フィルタ素子として大型化してしまう。特に、LC共振
回路を3個以上並べた場合には、バンドパス特性は2個
の場合よりも向上するが、必然的にフィルタ素子として
大型化してしまう。
【0069】このため、下記のような構成とすることが
好ましい。
【0070】(1)多層回路基板を構成する任意の層
に、厚膜で形成したコンデンサ電極パターンと、該コン
デンサ電極パターンに接続され、厚膜で形成したコイル
パターンとから成る共振部を、上記多層回路基板の積層
方向(縦方向)に複数個設けると共に、上記複数個の共
振部を互いに、隣り合う共振部のコイルパターンが磁気
的に結合するようにして配置する。
【0071】すなわち、図2ないし図4に示されるよう
に、コイルLとコンデンサCの並列共振回路(LC共振
回路)を基本となる共振部として用い、この基本となる
共振部を基板の積層方向(縦方向)に複数個、互いに磁
気的に結合させた状態で多層回路基板に実装することが
好ましい。
【0072】図2は共振部の実装説明図、図3は、高周
波フィルタの実装説明図、図4は、高周波フィルタ(2
連)の実装例を示す。
【0073】図中、Lはコイル、Cはコンデンサ、10
−1〜10−3は多層回路基板の各層、11はGNDパ
ターン、12はコンデンサ電極パターン、13はコイル
パターン、L1 〜Ln はコイル、C1 〜Cn はコンデン
サ、INは入力端子、OUTは出力端子、14はブライ
ンドスルーホール、15は電極、16はドーナツ状余白
部、17は接続部(ブラインドスルーホールによる接続
部)、18は導体貫通部を示す。
【0074】まず、図2イのように、基本となる共振部
をコイルLとコンデンサから成る並列共振回路(LC共
振回路)で構成する。
【0075】この回路の共振周波数f0 は、f0 =1/
2π(LC)1/2 となる。この共振部を多層回路基板に
実装する際、フィルタとしての通過帯域を考慮して、図
2ロ(分解平面図)に示したようにしてパターニングす
る。
【0076】多層回路基板の第1の層10−1には、G
NDパターン11を導体による印刷で形成し、(厚膜の
GND導体パターン)、第2の層10−2には、コンデ
ンサCの一方の電極を構成するコンデンサ電極パターン
12と、コイルLの一部を構成するコイルパターン13
を、一体的に導体により印刷形成すると共に、第3の層
10−3には、コンデンサCの他方の電極(この例では
GND側電極)を構成するコンデンサ電極パターン12
とコイルLの一部を構成するコイルパターン13とを一
体的に導体により印刷形成する。
【0077】上記GNDパターン11と、層10−3に
形成されたコンデンサ電極パターン12は、それぞれの
パターンの一端に設けた接続部17をGND端子に接続
する。
【0078】またGNDパターン11は、GND電極を
構成するが、多層回路基板に実装した際は、コンデンサ
部の電界シールドを行なうことができる。
【0079】上記図2に示した共振部(LC共振回路)
を複数個設け、互いに磁気的結合させた高周波フィルタ
(バンドパスフィルタ)の回路は、図3イのようにな
る。
【0080】共振部としては、それぞれ、コイルL1
コンデンサC1 、コイルL2 とコンデンサC2 、コイル
3 とコンデンサC3 …コイルLn とコンデンサCn
並列共振回路(LC共振回路)で構成し、それぞれ隣り
合う単位回路のコイル間を磁気的に結合させる。
【0081】上記図3イの回路を多層回路基板に実装す
ると、図3ロ(実装断面図)のようになる。
【0082】第1の層10−1、第2の層10−2およ
び第3の層10−3にはそれぞれ図2ロに示したパター
ンが印刷によりパターニング(厚膜のパターンを形成)
されており、これらを積層して共振部を形成する。
【0083】このような共振部を、第4の層10−4か
ら下の層にn個形成し、各単位回路内のコイルパターン
13を、互いに隣り合うコイルが磁気的に結合するよう
にして積層する。
【0084】この積層により、各共振部は、多層回路基
板の積層方向(縦方向)に配列する。
【0085】上記共振部を2個用いた高周波フィルタの
実装例(2連)を図4に示す。
【0086】図4のイは回路図、ロは実装断面、ハは一
部拡大図(ロ図のaの部分)である。
【0087】この高周波フィルタ(バンドパスフィル
タ)は、イ図のように、単位回路を2つ(L11 の共
振回路とL22 の共振回路)用い、6層の多層回路基
板に内蔵させたものである。
【0088】図示のように、多層回路基板を構成する各
層には、図3と同様にして各パターンを印刷により形成
し、2つの共振部のコイル間を磁気的に結合させる。
【0089】さらに具体的にいえば、次のとおりであ
る。最上層10−0には、GND端子(GND)と入力
端子(IN)を形成し、層10−1にはGNDパターン
11を形成し、層10−2にはコンデンサ電極パターン
12とコイルパターン13を一体的に形成し、層10−
3には、コンデンサ電極パターン12とコイルパターン
13を一体的に形成する。
【0090】そして、層10−3に形成したコンデンサ
電極パターン12と、層10−1に形成したGNDパタ
ーン11とをブラインドスルーホール(内部が導体で充
満したスルーホール)14を用いて層10−1に形成し
たGND端子に接続する。
【0091】また、層10−2、10−3に形成したコ
イルパターン13間をブラインドスルーホール14によ
り接続する。
【0092】さらに、層10−4および層10−5に、
コンデンサ電極パターン12と、コイルパターンを形成
すると共に、層10−5の裏側、すなわち多層回路基板
の裏側には、GND端子(GND)と出力端子(OU
T)を形成する。この場合も層10−4に形成したコイ
ルパターン13と、層10−5に形成したコイルパター
ン13間を、ブラインドスルーホール14によって接続
すると共に、層10−5に形成したコンデンサ電極パタ
ーン12を、ブラインドスルーホール14によりGND
端子に接続する。
【0093】このようにして、層10−1〜10−3に
形成した各パターンで1つの共振部を構成し、層10−
4、10−5に形成した各パターンで1つの共振部を構
成する。この場合、上記2つの共振部の各コイル(2つ
のコイルパターンを接続して形成したコイル)間は、互
いに磁気的に結合するように配置するものである。
【0094】なお、入力端子IN、および出力端子OU
Tとの接続は、次のようにして行なう。入力端子IN
は、層10−2に形成したコンデンサ電極パターン12
と接続し、出力端子OUTは、層10−4に形成したコ
ンデンサ電極パターン12と接続する。その際、層10
−1に形成したGNDパターン11と、層10−5に形
成したコンデンサ電極パターン12を貫通し、ブライン
ドスルーホールを用いて接続するが、ハに示したような
ドーナツ状電極を用いて行なう。
【0095】ハ図に示したように、コンデンサ電極パタ
ーン(GNDに接続したパターン)12の一部に穴(導
体の無い部分)16を設け、その内部に上記コンデンサ
電極パターン12と絶縁した状態で電極15を形成し、
ブラインドスルーホール14によって接続を行なう。
【0096】図5に示される構成例は、図2に示した共
振部を変形した例であり、コンデンサ部の電界シールド
およびコイル部の磁気シールドを可能としたものであ
る。
【0097】図5の実装説明図において、イ図は分解平
面図、ロ図は実装断面図である。図中、図2〜図4と同
符号は同一のものを示す。また、21はGNDパター
ン、22は窓、23はコンデンサ電極パターン、24は
コイルパターンを示す。
【0098】多層回路基板の第1の層10−1には、中
央部に窓(導体の無い部分)22を設けたGNDパター
ン21を印刷により設け、第2の層10−2にはコンデ
ンサ電極パターン23とコイルパターン24を印刷によ
り形成するが、その際、コイルパターン24を中央部に
設け、このコイルパターン24の周囲を取り囲むように
コンデンサ電極パターン23を設ける。
【0099】また、層10−3にも同様にして、コイル
パターン24と、このコイルパターン24の周囲を取り
囲むようにしてコンデンサ電極パターン23を印刷によ
り形成する。このようにして各パターンを形成した各層
を積層すると、図5ロのような断面構造の共振部(図2
イと同じ回路)が得られる。
【0100】上記共振部を高周波フィルタとして用いる
時は、この例では層10−3に形成したコンデンサ電極
パターン23をGND端子に接続して用いる。このよう
にすると、コイル部を取り囲む形でGND電極が配置さ
れるので、コイルの横方向へ広がる磁界をシールドでき
る。
【0101】したがって、他の回路パターンに磁気的影
響を与えないようになる。
【0102】なお、図2〜図5に示される構成例は、下
記のような変形が可能である。
【0103】(1)上記構成例では、各共振部のコンデ
ンサを2層とし、コイルを2パターンとした例について
説明したが、これらは、単層、1ターンとしてもよく、
また、2層以上、2ターン以上の構成としてもよい。
【0104】(2)多層回路基板に実装した高周波フィ
ルタは、単体素子としても利用できるが、他の部品と一
緒に実装基板内への内蔵も可能である。
【0105】(3)コンデンサ電極パターンとしては、
上記の例に限らず、円形等でもよい。
【0106】(4)入力端子および出力端子は、コイル
部分に接続してもよいが、共振器同士の結合がコイルに
よってなされているので、できるだけコンデンサ側に設
けた方がよい。
【0107】なお、上記構成例の作用は、下記のように
なる。
【0108】複数個設けた共振部の内、両端に配置され
た共振部の一方に入力端子を接続し、他方に出力端子を
接続して用いる。
【0109】この入力端子に高周波信号を印加すると、
各共振部のコイルパターンは磁気的に結合されているか
ら、各共振部は特定周波数で共振する。
【0110】したがって、上記高周波信号の内、特定周
波数の信号のみが出力端子に出力される。
【0111】このようにすると、コンデンサCとコイル
Lから成るLC共振回路で構成した共振部を複数個設け
るだけで高周波フィルタが構成できるから、製造工程も
簡単で、製作しやすい。
【0112】また、共振部を積層方向に配置すれば、小
型の高周波フィルタが得られ、段間干渉を考慮する必要
がなく、Qの高いフィルタ特性が容易に得られる。
【0113】さらにこの場合、基板の積層方向に配置し
たコンデンサ部は、多層回路基板の外側の層にGNDパ
ターン(例えば図4の11、12)が形成される構造の
ため、前記GNDパターンにより電界シールドができ
る。
【0114】したがって、コンデンサ部から外部に漏れ
る電界をなくし、外部の回路に対する悪影響を防止でき
る。
【0115】本発明の高周波フィルタは、高周波分波フ
ィルタにも好適である。
【0116】分波フィルタの1例として、デュプレクサ
の構成例を図6に示す。
【0117】図6において、L1 〜L3 はコイル、C1
〜C3 はコンデンサ、Rx は受信部、Tx は送信部、A
NTはアンテナを示す。
【0118】このデュプレクサは、1つのアンテナAN
Tを送信部Tx と受信部Rx で共用する際に用いられ、
複数のコイルL1 〜L3 と複数のコンデンサC1 〜C3
で構成されている。そして、コイルL1 とコンデンサC
1 およびコイルL2 とコンデンサC3 は、それぞれ共振
周波数の異なる並列共振回路を構成している。
【0119】上記の回路において、送信部Tx とアンテ
ナANT間ではある特定の周波数fA を通過させると共
に、別の周波数fB (fB ≠fA )を阻止し、アンテナ
ANTと受信部Rx 間ではその逆に、fB を通過させる
と共にfA を阻止する。
【0120】このような分波フィルタに本発明を適用す
れば、コイルおよびコンデンサを厚膜で形成するので小
型化でき、また、高周波帯域で利用可能となる。
【0121】ただし、このようなデュプレクサでは、送
信部Tx とアンテナANT間の回路(コイルL1 、コン
デンサC1 、C2 )と、アンテナANTと受信部Rx 間
の回路(コイルL2 、L3、コンデンサC3 )との相互干
渉が問題となる場合があり、また、小型化する場合は、
コイル間(特にコイルL1 とL2 間)の磁気的結合が問
題となる。
【0122】このため、下記のような構成の分波フィル
タとすることが好ましい。
【0123】(1)誘電体材料を用いた回路基板に、少
なくとも厚膜のコイルとコンデンサを含む回路を複数組
設けて高周波信号の分波を行なう高周波分波フィルタに
おいて、上記複数組の回路の内、分波する隣接回路の各
コイルパターン間に、該隣接回路の各コンデンサ電極パ
ターンを配置することにより、上記各コイルパターン間
を磁気シールドする。
【0124】(2)上記(1)記載の高周波分波フィル
タにおいて、各コンデンサ電極パターンにより、上記各
コイルパターンを囲むように配置する。
【0125】(3)上記(1)記載の高周波分波フィル
タにおいて、回路基板として、多層回路基板を用い、上
記隣接回路の各コンデンサ電極パターンを、それぞれ分
離した電極パターンと、該分離した電極パターンを、回
路基板の誘電体層を介して両側から挟み込むように配置
し、かつ電気的に接続した2つの一体化電極パターンと
で構成する。
【0126】上記(1)のように構成すると、隣接回路
の2つのコイルが、コンデンサ電極パターンによって磁
気シールドされる。
【0127】したがって、両コイル間の磁気的結合が低
減され、回路間の干渉が少なくなるから、この高周波分
波フィルタを使用した際、その特性を劣化させることが
なくなる。
【0128】また上記(2)のように構成すると、コン
デンサ電極パターンがコイルの周囲を取り囲むことで、
より一層磁気シールド効果を向上させることができる。
このため、コイル間の磁気的結合は極めて少なくなる。
【0129】さらに上記(3)のように構成すると、コ
イル間の磁気的結合の低減だけでなく、コンデンサ間の
電界による結合をも低減できる。これにより、磁気的結
合と電界の結合を同時に低減できる。
【0130】以下、このような高周波分波フィルタの構
成例を、図面に基づいて説明する。
【0131】図7は、高周波分波フィルタの実装図であ
り、A図は分解平面図、B図は断面図である。図中、図
6と同符号は同一のものを示し、101は回路基板(多
層回路基板を構成する各回路基板)、102〜107お
よび114〜116はコンデンサ電極パターン、108
〜113はコイルパターン、117は中断領域を示す。
【0132】この構成例は、上記図6に示したデュプレ
クサを多層回路基板(3層)に実装した例である。
【0133】多層回路基板の最上層の回路基板101上
には、コンデンサC3 とC1 のアンテナANT側の電極
であるコンデンサ電極パターン102、103を、一体
的に印刷によりパターニングして一体化電極にすると共
に、その両側には、コイルL1 とL2 を構成するコイル
パターン110および108を上記コンデンサ電極パタ
ーン102、103と一体的に印刷でパターニングす
る。
【0134】すなわち、コイルL1 を構成するコイルパ
ターン110と、コイルL2 を構成するコイルパターン
108を、コンデンサC1 、C3 を構成するコンデンサ
電極パターン102、103の両側に離して配置する
(コイルパターン110と108の間にコンデンサ電極
パターン102、103を形成する)。
【0135】また、最上層の回路基板101上には、上
記のパターンとは分離してコイルL3 を構成するコイル
パターン112と、コンデンサC2 を構成するコンデン
サ電極パターン114を印刷によりパターニングする。
【0136】内部の回路基板101上には、コンデンサ
1 の対向電極(送信部Tx 側の電極)を構成するコン
デンサ電極パターン(分離電極)107を印刷によりパ
ターニングすると共に、このコンデンサ電極パターン1
07と一体的にコイルL1 を構成するコイルパターン1
11と、コンデンサC2 の対向電極を構成するコンデン
サ電極パターン115を印刷によりパターニングする。
【0137】また上記内部の回路基板101上には、上
記の各パターンとは分離して、コンデンサC3 の対向電
極(受信部Rx 側の電極)を構成するコンデンサ電極パ
ターン(分離電極)106を印刷によりパターニングす
ると共に、このコンデンサ電極パターン106と一体的
にコイルL2 およびL3 を構成するコイルパターン10
9、113を印刷によりパターニングする。
【0138】最下層の回路基板101上には、コンデン
サC3 およびC1 のアンテナANT側の電極を構成する
コンデンサ電極パターン104、105を一体的に印刷
でパターニングして一体化電極にすると共に、これと分
離してコンデンサC2 を構成するコンデンサ電極パター
ン116を印刷でパターニングする。
【0139】上記のコンデンサ電極パターンおよびコイ
ルパターンは、各回路基板101上で同じ位置に形成さ
れており、ブラインドスルーホール(内部が導体で充満
したスルーホール)を用いて所定の接続を行なう。この
場合、最上層の回路基板101上に形成したコンデンサ
電極パターン(一体化電極パターン)102、103
と、最下層の回路基板101上に形成したコンデンサ電
極パターン(一体化電極パターン)104、105によ
り、内部の回路基板101上に形成したコンデンサ電極
パターン(分離電極パターン)106および107を、
基板を構成する誘電体層を介して挟むように各パターン
を形成し、コンデンサ電極パターン102、103とコ
ンデンサ電極パターン104、105間をブラインドス
ルーホールによって接続し、両電極パターン間を電気的
に接続(短絡)する。
【0140】コイルパターンについては、最上層および
内部の回路基板101間で、それぞれブラインドスルー
ホールを用いて接続することにより(L1、L2 、L3
の各コイルパターン間で接続)、ほぼ2ターンのコイル
とする。また、コンデンサ電極パターン102、103
と、コンデンサ電極パターン104、105間を接続す
る際、内部の回路基板101上の中継領域117(3箇
所)を貫通させてブラインドスルーホールにより接続す
る。
【0141】上記のように、コイルL1 とL2 は、コン
デンサC1 およびC3 の両側で、互いに離れた位置にパ
ターニングされているから、これらの間の磁気的結合は
ほとんどなく、実質的に磁気的なシールド構造となって
いる。したがって、磁気的結合はほとんど問題とならな
い。
【0142】コイルL2 とL3 については、例え磁気的
結合があっても、コイルL2 、L3およびコンデンサC3
の定数設定により、結合を込みにした設計が可能であ
る。
【0143】また、コンデンサ電極パターン106、1
07は、それぞれコンデンサ電極パターン102、10
3と、104、105によって挟まれているため、コン
デンサC1 とC3 間で、電界的結合はほとんどなくな
る。したがって、コイルL1 とL2 間の磁気的結合と、
コンデンサC1 とC3 間の電界的結合を低減ないしはほ
とんど無くしたデュプレクサが得られる。
【0144】図8は、他の構成例であり、A図は分解平
面図、B図は変形例を示す。図中、図7および図6と同
符号は同一のものを示す。
【0145】この構成例は、図7に示したコイルL1
よびL2 とコンデンサC1 およびC3 のパターンを変え
ることにより、コイルL1 とL2 間の磁気的結合をさら
に低減した例である。
【0146】最上層の回路基板101上では、コンデン
サ電極パターン103(形状を変更)によりコイルパタ
ーン110をコの字形に囲い込み、さらにコンデンサ電
極パターン102により、コイルパターン108をコの
字形に囲い込む。内部の回路基板101上では、コンデ
ンサ電極パターン107によってコイルパターン111
をコの字形に囲い込み、コンデンサ電極パターン106
によってコイルパターン109をコの字形に囲い込む。
また上記パターンの変形に合わせて最下層の回路基板上
に形成したコンデンサ電極パターン104、105の形
状も上層の電極パターンに合わせて変更する。
【0147】上記のように、各コイルパターンをコンデ
ンサ電極パターンによってコの字形に囲い込むことによ
り、磁気的なシールド効果を高め、コイルL1 とL2
の磁気的結合を、より一層低減できるものである。
【0148】さらに、B図に示したように、コンデンサ
電極パターン103により、コイルパターン110を完
全に囲い込むこともできる。なお、B図の例は、コイル
パターン110だけでなく、コイルパターン108、1
09および111についても同様に適用できる。この場
合、磁気シールド効果をより一層高めることが可能であ
る。
【0149】なお、これらの他、以下のような構成も可
能である。
【0150】(1)回路基板としては、多層回路基板に
限らず、単層の両面回路基板(誘電体基板)を用いても
よい。
【0151】(2)コイルL2 とL3 を1つのヘリカル
コイルとして形成し、中間タップを取り出してコンデン
サC3 に接続することも可能である。
【0152】(3)上記の構成例では、コンデンサを2
層、コイルを2ターンで構成したが、このような例に限
らず任意に変更してもよい。ただし、コンデンサは、ア
ンテナ側の電極を外側に設定した方が電界による干渉を
低減できる。
【0153】(4)用途としては、上記構成例のデュプ
レクサだけでなく、他のデュプレクサなど、各種の高周
波分波フィルタに適用可能である。
【0154】(5)コンデンサの容量を大きくするた
め、コンデンサ部の電極間の基板だけを高誘電率材とし
て構成することも可能である。
【0155】図7および図8に示される構成により、下
記のような効果が実現する。
【0156】(1)分波する各回路内のコイル間で、磁
気的結合が低減できる。したがって、パターン密度を上
げても特性の劣化は少ないから高周波分波フィルタの小
型化が可能となる。
【0157】(2)コイルパターンをコンデンサ電極パ
ターンで囲むようにして配置すると、コイル間の磁気シ
ールド効果が一層向上し、コイル間の干渉が極めて少な
くなる。このため、小型化しても特性劣化はほとんど生
じない。
【0158】(3)コイル間の磁気的結合だけでなく、
コンデンサ間の電界による結合も低減できるから、分波
する各回路間での干渉が極めて少なくなる。
【0159】したがって、一層高密度実装が可能とな
り、小型化ができる。
【0160】(4)回路間の干渉が低減できるから、特
性を劣化させることなく小型化が可能である。
【0161】したがって、高周波分波フィルタの製造時
に、元基板から取り出せる個数が多くなり、その分コス
トダウンが可能となる。
【0162】(5)回路基板として多層回路基板を用い
ると、必要なコンデンサとコイルが容易に得られ、同時
に実装面積が極めて少なくなる。
【0163】また、コイルもヘリカル型のものが得られ
(L、Qが大きくとれる)、かつコンデンサも大容量化
が可能であるから、小型化には有利である。
【0164】次に、本発明の高周波回路を誘電体フィル
タの共振器間の段間回路としたときの具体例を図11〜
図13に従い説明する。
【0165】図11に示される高周波誘電体フィルタで
は、例えば2つの誘電体共振器21、22を、その1側
面で接するようにして設け、該誘電体共振器21、22
における長手方向の一端面に、段間回路基板3を設けて
いる。図13に示されるように、この段間回路基板3で
は、層31、32、33間にヘリカル状のコイルLとコ
ンデンサC1 〜C4 を、厚膜パターン(厚膜印刷パター
ン)として形成し、基板3内に内蔵させて、図13の段
間回路が形成されている。
【0166】基板3と、誘電体共振器21、22との結
合は、図11に示されるように例えば誘電体共振器2
1、22に挿入する端子と、多層基板3とを半田付けし
て固定する。この場合、基板3の表面上には、内部の回
路と接続した共振器用半田パッド35、35を形成して
おく。なお、誘電体共振器の接続数やL、Cの配置は種
々変更可能である。
【0167】ところで、図12のような誘電体共振器の
段間回路基板3をパターニングする場合、誘電体共振器
21、22に比べ、段間回路基板3は形状的に非常に小
型となる。このため、共振器21、22を段間回路基板
3へ半田付けするために基板3上に形成される半田パッ
ド35は基板3上の面積内で、大きなスペースファクタ
ーとなる。
【0168】具体的には、図13に示されるように、コ
ンデンサC1 〜C4 は積極的に部品用の半田パッド35
の下(積層方向に垂直な方向)に形成することにより段
間回路基板3の小型化を図る。このとき、不要な配線の
とりまわしがなくなるため、コンデンサC1 〜C4 を接
続するために発生する不要なインダクタンスの発生を低
減できる
【0169】図12のようなコイルLを有する構成の誘
電体共振器の段間回路を設計する場合、コイルLのQが
フィルタの振巾特性を左右する。すなわち、LのQが低
いと、通過帯域特性の急峻性は、ダラダラした特性とな
ってしまう。LのQを低下させないように設計するため
にはコイルをヘリカル状にパターニングすること、コイ
ルを他の電極パターンに被われないように配置する必要
がある。
【0170】そこで、図13に示すように半田パッド3
5間にLをヘリカル状に他の電極パターンがかからない
ように配置する。具体的にはコンデンサCの電極は、半
田パッド35の下に、コイルLは半田パッド35間の間
隙の下部にそれぞれ内蔵させることが好ましい。このよ
うな構成により、段間回路基板3を小型にでき高いQの
Lが得られる。さらに、図14のように多段となった場
合、Lのパターンが半田パッド35を介して配置される
ため、パッド35によりL間の結合を低減させることも
できる。
【0171】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を挙げ、本発明
をさらに詳細に説明する。
【0172】図9Aに示す回路構成を有するローパスフ
ィルタを作製した。図9Bに、このローパスフィルタの
実装状態を説明する基板の分解斜視図を、図9Cに、こ
のローパスフィルタの実装断面図を示す。なお、図9A
の回路図の符号と、図9Bの実装説明図および図9Cの
実装断面図の符号とは対応しており、また、図9Cは図
9BのX−X’線における断面図である。
【0173】このローパスフィルタは、下記のようにし
て作製した。
【0174】アルミナ粒子30体積%とホウケイ酸スト
ロンチウムガラスフリット70体積%とを混合し、これ
にバインダおよび溶剤を加え、混練してスラリーとし、
ドクターブレード法により基板グリーンシートを作製し
た。次いで、基板グリーンシートにスルーホールを形成
し、さらにAg粒子を含有する導体ペーストを印刷し
た。
【0175】導体ペーストが印刷された基板グリーンシ
ートを積層し、50℃、200kgf/cm2 にて熱プレスし
た。
【0176】熱プレス後、脱バインダを行ない、トンネ
ル炉を用いて空気中で900℃にて10分間焼成し、ロ
ーパスフィルタを得た。
【0177】このローパスフィルタの基板の300MHz
〜1GHz における誘電率は、7.5から8.5の範囲に
あった。
【0178】なお、誘電率の測定法は、JIS C 2141に準
じた。
【0179】また、各コイルの径は2mm以下、インダク
タンス値は10nH以下であり、各コンデンサの容量は
10pF以下であった。
【0180】そして、このローパスフィルタ全体の寸法
は、10×5×0.7mmであった。
【0181】このローパスフィルタの帯域通過特性を示
すグラフを、図10に示す。
【0182】以上の実施例から、本発明により極めて良
好な特性を有する800MHz 帯のローパスフィルタが得
られ、しかも、極めて小型化できることが明らかであ
る。
【0183】
【発明の効果】従来から高周波用として用いられている
誘電体共振フィルタは、波長に依存して寸法が決定され
るため小型化ができなかったが、本発明の高周波フィル
タはLC構成を有するので、寸法が波長に依存せず、小
型化が可能である。
【0184】そして、Qを高めるために高誘電率の基板
を用いている従来のLCフィルタと異なり本発明の高周
波フィルタは低誘電率の基板を用いるので、高周波帯域
に対応することができ、しかも、高周波帯域では素子定
数が小さいため、低誘電率基板を用いてもQは低下しな
い。
【0185】また、本発明では基板材料として低温焼成
材料を用いるので、Ag等の低抵抗導体材料を用いるこ
とができ、高周波帯域における抵抗を小さくすることが
できる。
【0186】従って本発明によれば、設計製造が容易で
小型化でき、しかも100MHz 以上、特に300MHz 以
上の高周波帯域での使用が可能で高性能な高周波LCフ
ィルタが実現する。
【0187】また、本発明の高周波フィルタは、インダ
クタ導体付近の浮遊静電容量の発生が抑えられるため、
極めて良好な周波数特性が得られる。
【0188】さらに、本発明により、従来、300MHz
〜1GHz 程度の高周波帯域では設計に困難を伴ったロー
パスフィルタおよびハイパスフィルタが、比較的簡単に
設計、製造可能となる。
【0189】さらに、本発明の高周波回路を誘電体共振
器の段階回路として用いるときには、コイルの自己共振
および波長による影響が抑えられ、コインパターンの機
能を有効に発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1イは、高周波バンドパスフィルタの回路図
であり、図1ロおよび図1ハは、その実装説明図であ
る。
【図2】図2イは、高周波フィルタの共振部の回路図で
あり、図2ロは、その実装説明図である。
【図3】図3イは、磁気結合型高周波フィルタの回路図
であり、図3ロは、その実装断面図である。
【図4】図4イは、磁気結合型高周波フィルタ(2連)
の回路図、図4ロは、その実装断面図、図4ハは、その
一部拡大図である。
【図5】図5イは、図2に示す高周波フィルタの変形例
の分解平面図であり、図5ロは、その実装断面図であ
る。
【図6】図6は、高周波分波フィルタ(デュプレクサ)
の回路図である。
【図7】図7Aは、高周波分波フィルタ(デュプレク
サ)の分解平面図であり、図7Bは、その実装断面図で
ある。
【図8】図8Aは、高周波分波フィルタ(デュプレク
サ)の分解平面図であり、図8Bは、その変形例であ
る。
【図9】図9Aは、ローパスフィルタの回路図、図9B
は、その分解斜視図、図9Cは、その実装断面図であ
る。
【図10】図10は、図9に示すローパスフィルタの周
波数特性(帯域通過特性)を表わすグラフである。
【図11】誘電体共振器に段間回路を接続した斜視図で
ある。
【図12】図11の回路図である。
【図13】図11の段間回路の分解斜視図である。
【図14】さらに別の段間回路を示す回路図である。
【符号の説明】
10−1、10−2、10−3 多層回路基板の各層 11 GNDパターン 12 コンデンサ電極パターン 13 コイルパターン 14 ブラインドスルーホール L コイル C コンデンサ 101 回路基板 102〜107 コンデンサ電極パターン 108〜113 コイルパターン 114〜116 コンデンサ電極パターン 117 中継領域 ANT アンテナ Tx 送信部 Rx 受信部 L1 〜L3 コイル C1 〜C4 コンデンサ 21、22 誘電体共振器 3 段間回路基板 31、32、33 回路基板の各層 35 半田パッド

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも厚膜のコイルパターンと厚膜
    のコンデンサ電極パターンとを含む共振回路を基板に設
    けた高周波回路であって、前記基板が低温焼成材料で形
    成されたものであり、厚膜のコイルパターン付近の基板
    の誘電率が15以下であることを特徴とする高周波回
    路。
  2. 【請求項2】 コンデンサ部の電極パターン間の基板の
    誘電率が、コイルパターン付近の基板の誘電率よりも高
    い請求項1または2に記載の高周波回路。
  3. 【請求項3】 高周波フィルタとして用いる請求項1ま
    たは2に記載の高周波回路。
  4. 【請求項4】 高周波フィルタの誘電体共振器の段間回
    路として用いる請求項1または2に記載の高周波回路。
  5. 【請求項5】 前記基板内部に前記コイルパターンと前
    記コンデンサ電極パターンとを内蔵し、表面に、複数の
    前記誘電体共振器接続用の複数のパッドを有する請求項
    4に記載の高周波回路。
  6. 【請求項6】 前記コイルパターンは前記パッド間の間
    隙内部に設けられており、前記コンデンサ電極パターン
    は前記パッドの基板厚さ方向内部に設けられている請求
    項5に記載の高周波回路。
  7. 【請求項7】 前記高周波フィルタは、100MHz 以上
    の周波数帯域において使用される請求項3ないし6のい
    ずれかに記載の高周波回路。
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