JP2609735B2 - 送受信装置に使用される初期引き込み装置 - Google Patents

送受信装置に使用される初期引き込み装置

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JP2609735B2
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【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は送受信装置(トランシーバ)に関り、特に自
動等化器の最適利得を用いて最適の方法でエコー信号を
補正するためのエコーキャンセラ伝送装置に使用される
初期引き込み装置に関する。
〔背景技術〕
信号送受信装置として近年双方向ディジタル伝送方法
を利用するものが用いられている。
第1図はディジタル加入者線伝送に基づくシステム構
成を示す。第1図において1は加入者の宅内に設けられ
た端末装置を示し、2は伝送装置(送信器)を示す。加
入者宅内は加入者線3によって局内の他の伝送装置に接
続されており、その加入者線3は双方向金属製ケーブル
である。このケーブルは双方向ディジタル伝送に使用さ
れ、160Kb/sのデータ容量を有する。加入者の宅内用の
伝送装置の構造図が第2A図および第2B図に示される。一
般に伝送装置は、自動等化器EQLを伝送線路上の波形歪
みを補償するために必要とする。
更に伝送装置には送信信号からエコー漏洩を抑制する
ためにエコーキャンセラを持っているものもあり、また
持っていないものもある。
第2A図はピンポン伝送方法に基づく伝送装置の構成図
であり、その方法はエコーキャンセラを用いていない。
第2B図はエコーキャンセラを用いたエコーキャンセル
伝送方法に基づく伝送装置の構成図であり、現在のとこ
ろピンポン伝送システムは日本で用いられ、エコーキャ
ンセル伝送システムはヨーロッパと北アメリカで用いら
れている。ピンポン伝送システムは、データの伝送容量
は160Kb/sであるが双方向伝送が時分割で行われている
ので加入者線3上のデータ容量は2倍となり、320Kb/s
である。送信および受信は送受信スイッチSWによって切
り替えられる。送信データは符号化回路(コーダ)COD
によって符号化され、線路ドライバDRVによって駆動さ
れる。この時、送受信スイッチSWは送信場所を選択して
信号を加入者線3上で送信する。他方、受信信号は加入
者線3から送信されてきたものであり、送受信スイッチ
SWで選択され、その後線路等化器EQLに入る。線路等化
器EQLは のAGC(自動利得制御)回路を有して加入者の送信線上
の利得損失を制御し、利得を周波数と自動的に合うよう
に制御する。線路等化器EQLの出力は復号化回路(デコ
ーダ)DECに加えられて受信データとなる。この場合、
タイミング再生回路TIMはクロック信号すなわち受信信
号からの同期信号を再生して、そのクロック信号を用い
て受信信号をデコードする。このピンポン伝送方法は伝
送線路上で双方向信号を時分割で使用する。従って、送
信データが外に送信される時、それは受信側にリークし
ない。従ってこのシステムはエコーキャンセラを必要と
しない。他方伝送線路の伝送容量は160Kb/sのデータ容
量の2倍すなわち320Kb/sになる。従って、ハードウェ
アの量は少なくてすむが、伝送容量が160Kb/sのときは
伝送速度は低くなり、従ってこれはトレードオフの関係
がある。
第2B図はエコーキャンセラ伝送装置の構成図である。
送信データは符号化回路CODによって符号化されて線路
ドライバーDRVを介して加入者線上を送信される。エコ
ーキャンセラ送信システムでは加入者線3上の送信デー
タの容量が160Kb/sであり、それは双方向時分割多重化
を行わない。従って、送受信信号はアナログ的に多重化
される。受信信号は加入者線3からハイブリッド回路HY
B、すなわち2線/4線変換回路に入力される。送信信号
が加入者線3上をハイブリッド回路HYBを介して送信さ
れる時、その一部がエコー信号としてリークして受信側
の自装置上に戻ってくる。従って、エコー信号をキャン
セルするためにエコーキャンセラECが加えられる。エコ
ーキャンセラECは例えばトランスバーサルフィルタ構造
を有している。擬似エコー(エコーレプリカ)は送信信
号に対するインパルス応答として人工的に形成される。
トランスバーサルフィルタの係数はエコー信号によって
決定され、エコーレプリカを生ずる。
エコーレプリカは受信側にリークするエコー信号から
減算されてそれをキャンセルする。この受信信号は従っ
て線路等化器EQLに入力し、ここでは送信線路上の損失
を補償するために必要な利得が自動的に形成される。受
信信号は自動的に利得倍され、タイミング再生回路TIM
は受信信号から同期クロック信号を引き出す。復号化回
路DECは同期クロック信号に基づいて受信信号を復号す
る。このエコーキャンセラ伝送方式はエコーキャンセラ
を必要とするので、ハードウェア量が増加する。しかし
ながら、加入者線の伝送容量はデータ容量160Kb/sと同
じである。従って、時分割多重伝送は必要でない。エコ
ーキャンセラ伝送方法による伝送装置は線路等化器EQL
とAGC回路を含み、送信線路上の波形歪みを補償し、更
にエコーキャンセラを含み送信信号の漏洩エコーを抑制
する。通常のデータ伝送を開始する前であって送受信側
で同期がとれた初期引き込み時に、エコーキャンセラ装
置の利得と係数が決定される。言い換えれば伝送装置の
初期引き込みはエコーキャンセラによる引き込みとAGC
による引き込みとからなる。伝送装置の性能は如何に初
期引き込みを行うかによる。
第3A図はエコーキャンセラの方法を用いた伝送装置を
示す。この伝送装置は上述の自動等化器とエコーキャン
セラとを有する。すなわち、この伝送装置はエコーキャ
ンセラEC,自動等化器EQL,ハイブリッド回路HYB,加入者
線3及びA/D変換器からなる。
第3A図に示される装置は自動等化器EQLの前段でエコ
ーキャンセラを行う。
第3B図に示された装置は自動等化器の後段でエコーキ
ャンセラを行う。
第3C図に示された装置は自動等化器EQLの前段と後段
の両方でエコーキャンセラを行う。
第3A図に示されているように、初期引き込みが行われ
ると、パルス信号は自装置からハイブリッド回路HYBを
介して伝送線路に伝送される。このパルス信号はエコー
キャンセラECの引き込みを行い、送信パルスがハイブリ
ッド回路を介して戻ってくることによって形成されたエ
コーはA/D変換された後に減算回路に加えられる。エコ
ーキャンセラECの係数はECからの出力と受信信号に含ま
れるエコー信号との間の差が減少するように変化しエコ
ーレプリカを形成する。エコーがこのようにキャンセル
された後、等化器EQLは受信信号を伝送線路を介して低
下した利得分を増幅して平坦化する。もし、エコーキャ
ンセラECと自動等化器EQLが全てアナログ回路で作られ
ていたならばこれらの制御は難しくなる。従ってこの構
造ではA/D変換器はハイブリッド回路HYBの出力端に設け
られる。このため、各種のディジタル処理がディジタル
的に行われ従ってA/D変換器はこの13bit精度を有しなけ
ればならない。従ってディジタル回路上の負荷は増加す
る。エコーキャンセラの引き込みが完了した後は、他の
装置から伝送線路を通って同じ回路を介して伝送されて
きた信号がハイブリッド回路HYBで受信され、これに自
動等化器EQLを線路の等化(すなわち受信信号の平坦
化)のために引き込みを行う。所定時間経過後に自動等
化器の引き込みが完了する。この方法はエコーキャンセ
ラECの引き込みは自動等化器EQLの前に行われるという
規則に従う。
他方、第3B図に示された装置の引き込みの時には、エ
コーキャンセラは自動等化器の後に置かれる。この装置
は利得の引き込みが上述の方法と同様に自動等化器によ
ってまず行われ、その後エコーの引き込みがエコーキャ
ンセラによって行われるという規則に適する。もしこの
規則に従う時には、エコー信号の振幅は自動等化器の利
息によって決定されるので、この種のエコーキャンセラ
は第3A図に示した装置よりも良好にエコーキャンセルを
行うことができる。しかしながら、この方法はエコーキ
ャンセラの引き込みを自動等化器の引き込みより前に行
うという規則には適用されない。
第3C図に示された装置は自動等化器の前段と後段の両
方でエコーキャンルを行うものである。この場合A/D変
換器は自動等化器の後に配置される。従ってA/D変換器
の変換精度は減少する。エコーキャンセルはアナログ処
理によって等化器EQLの前段で行われるので約10bitの精
度のA/D変換器があれば十分であるからディジタル回路
上の負荷を減少でき、かつLSIの製造を容易とする。
第4図に示された伝送装置はマスタ側伝送装置10とこ
れと対向するスレーブ側伝送装置11からなり、各伝送装
置は源発振器12及び13を有し、その源発振器の発振周波
数を分周することによって所望の伝送の速度を決定して
いる。
第5図に示されるような伝送装置に内蔵される自動等
化器が知られている。入力信号を受信して十分な利得特
性を示すアナログ線路等化器15のアナログ出力をA/D変
換器16によってサンプリングしてディジタル信号に変換
し、受信信号のサンプル値Xnを発生する。パワー演算回
路17はA/D変換器16から出力されるディジタル・サンプ
ル値Xnのパワー(電力)平均値E「Xn 2」を演算する。A
GC回路18は最適利得を演算する。A/D変換器16に加えら
れるサンプリング周波数は、源発振器12,13(第4図参
照)のクロック周波数fmを分周することによって得られ
る。
従って、引き込み後に、AGC回路18が最適な利得を決
定する。
第3A図に示された方法はエコーキャンセラECによって
キャンセルできない残留エコーが自動等化器EQLのフィ
ルタ特性によって増幅され、その結果A/D変換器の精度
が低い時には受信信号のように見える。従って欠点を回
避するためにはA/D変換器の精度を増加する必要があ
る。
第3B図及び第3C図に開示された方法によると自動等化
器EQLの出力のエコーキャンセルを行うことができる。
これはエコーの引き込みが等化器EQLの引き込みの後に
行われるからである。しかしながら、この方法では引き
込みの順序が前もって決められているので、もしこの引
き込み順序に合わない時には、等化器EQLの引き込みが
エコーの引き込みの後に行われるという規則のもとにお
いては、最適な引き込みを行うことはできない。
第3C図においては、エコーキャンセラは等化器EQLの
前と後に設けられている。しかしながら、等化器EQLの
後に設けられたエコーキャンセラは、等化器EQLの引き
込み以前に自分の引き込みを行うことはできない。言い
換えれば、このエコーキャンセラは、等化器の引き込み
がエコーキャンセラの引き込みの前に行われるという規
則の下で使用される。
自動等化器のかかる初期引き込みは伝送装置の初期引
き込みの開始時に行われ、多くの場合は受信信号のタイ
ミング(位相)データがまだ得られていない時点に行わ
れる。
タイミングデータが存在していない時点にAGCの引き
込みを行うためには、受信信号周波数fs(伝送速度)の
2倍以上のサンプリング周波数N×fsで受信信号のA/D
変換を行う必要がある。
A/D変換器の内蔵されている自動等化器は高いサンプ
リング周波数を持っていてLSI化されているという大き
な問題がある。このために低価格で簡単で高度に信頼性
のある伝送装置の開発を妨げている。伝送速度は近年に
みられるように伝送容量の増大に伴って増加するという
傾向にある。これが上記問題を一層困難にしている。
〔発明の開示〕
従って、本発明はエコーキャンセラが自動等化器より
後段に設けられた伝送装置あるいは通信装置において、
その引き込みとは独立に初期引き込みを行うことを目的
とし、そして特にエコーキャンセラの引き込みが等化器
EQLの引き込みより前に行われなければならないという
規則においても最適な引き込みが行われることができる
ようにすることを目的としている。
本発明はLSIに適した低サンプリング速度を有するA/D
変換器が内蔵された自動等化器に対する初期引き込みを
行うものである。
本発明の伝送装置に対する初期引き込み装置は第6図
に示されており、第7図に示したその引き込みシーケン
スを参照してこれを説明する。
第6図は本発明の原理図を示す。
同図において21はエコーキャンセラ、22は自動等化
器、23は利得補正回路部、24は乗算器、25は減算器であ
る。
本発明によると、先ず利得補正回路23の出力すなわち
利得がユニティゲインすなわち“1"に設定され、自動等
化器の利得はエコーキャンセラが等化器の後に設けられ
て、エコーキャンセラの引き込みが等化器の前に行われ
るという規則のもとにおいてもGIに設定される。エコー
キャンセラの引き込みを行うためにトレーニング信号と
してパルスが伝送されて、その戻り受信信号の最適利得
GFが自動等化器によって得られ、そしてこのGFは利得補
正回路23に入力される。エコーキャンセラ21はこのトレ
ーニング信号のエコーレプリカ(ER)を出力する。エコ
ーキャンセラ21の出力は初期のトレーニングにおいてユ
ニティゲイン“1"で掛算され、エコーキャンセラ21はエ
コーレプリカと漏洩エコーとの間の差すなわち自動等化
器22の出力が減少するように引き込みを行う。最適利得
GFは利得補正回路23によってGIで除算される。例えばエ
コーレプリカはGF/GIで掛算されて、次の(通常時の)
エコーキャンセレーションを行う。
本発明は自動等化器12の初期利得GIを固定し、送信ト
レーニング信号を使ってエコーキャンセラ21の引き込み
を行う。受信トレーニング信号を使って最適利得GFを発
生するために自動等化器22の引き込みを行い、最適利得
GFと初期利得GIとを比較することによって得られた結果
を使って、通信時にエコーキャンセラ21からのエコーレ
プリカERの振幅を補正する。従って、たとえエコーキャ
ンセラが等化器の後に設けられていても本発明はエコー
キャンセラのトレーニングを等化器のトレーニングの前
に行うという規則に適合する。
LSIに適用する自動等化器に内蔵されたA/D変換器のサ
ンプリング周波数も各伝送速度であるということが望ま
しい。
しかしながらそのサンプリング周波数が伝送速度に等
しい時、周期Tのどの点でサンプリングが行われるかが
決定できない。従って、パワーの演算結果は0に近いか
或いは大きくなる。従って、本発明の自動等化器を用い
た初期引き込み装置によれば、A/D変換器のサンプリン
グ周波数は伝送速度或いは通信周波数fsに対応し、初期
引き込みは所定の値±Δだけ周波数fsを変えることによ
って得られた周波数fs±Δに設定して行われ、引き込み
終了後には、サンプリング(伝送)周波数が使用され
る。
トレーニング信号を伝送路へ送信することによって、
エコーキャンセラ21の引き込みが行われるが、エコーキ
ャンセラは、等化器の後に設けられている場合であって
も等化器の前で引き込みが行われる。この場合、自動等
化器22はエコーキャンセラ21の前におかれ自動等化器22
の利得は初期利得GIに固定される。エコーキャンセラ21
の引き込みが上述したように完成すると自動等化器22の
引き込みが他の装置から受信されたトレーニング信号を
使って行われる。
その後、伝送装置は通常の通信動作状態になり、この
時点でエコーキャンセラ21によって発生されてエコーキ
ャンセラを行うエコーレプリカERが最適利得GFを初期利
得GIと比較することによって得られた結果すなわちGF
GIで割った値によって補正される。上述したようにエコ
ーキャンセラ21は初期利得GIを使って引き込みを行う。
たとえ自動等化器22がエコーキャンセラ21の前に置かれ
た場合でも、トレーニングはエコーキャンセラ21におけ
るキャンセルと次の自動等化器22の等化という順序で行
う。
トレーニングが従来と同様に自動等化器22の等化と次
にエコーキャンセラのキャンセルという順序で行われる
場合には、第3B図に示した装置のように行いエコーレプ
リカの初期利得補正を利用する必要はない。
従って、伝送装置の初期引き込みは、トレーニングの
順序に関係なしに行うことができる。
本発明の他の特徴によるとサンプリング周波数を所定
値Δだけ意識的にシフトして周波数fs±Δとし、そして
このサンプリング周波数のクロックが次のステージにお
けるタイミング再生回路で動作をするので受信信号をス
キャンしAGCも行うことができる。
〔図面の簡単な説明〕
第1図はディジタル加入者線伝送を示すブロック図、 第2A図及び第2B図は信号の伝送方法を示す図、 第3A図乃至第3C図はエコーキャンセラを用いた従来の
伝送装置を示すブロック図、 第4図は伝送システムの概略図、 第5図は従来の伝送装置のブロック図、 第6図は本発明の原理を示すブロック図、 第7図は本発明の動作シーケンスを示す図、 第8図は本発明の実施例のブロック図、 第9図は第8図に示された本発明の実施例に従う自動
利得制御回路のブロック図、 第10図は線路損失と周波数との間の関係を示す加入者
線の特性図、 第11図は の利得の周波数特性を示す図、 第12A図は の回路構成図、 第12B図及び第12C図は第12A図に示した に使われる増幅器の基本構成図、 第13図は線路等化器の具体的な回路図、 第14図は微調増幅回路図、 第15図は第12A図に示した利得設定部のブロック図、 第16図は の動作のフローチャート、 第17A図は のフローチャート、 第17B図は第17A図に示された によって用いられるテーブル、 第18A図はトランスバーサルエコーキャンセラのブロ
ック図、 第18B図はエコーキャンセラの動作を説明するタイミ
ングチャート、 第19図はテーブル参照型エコーキャンセラのブロック
図、 第20A図乃至第20C図は受信信号と送信信号の波形と、
エコーレプリカの誤差の補正とを説明するための概略
図、 第21図は による波形の変化を説明する図、 第22図はハイブリッド回路の回路図、 第23図は伝送装置の初期引き込みを第8図におけるス
イッチの切り替えタイミングに関して説明するためのタ
イミングチャート、 第24図は伝送装置の初期引き込みを第8図におけるス
イッチの切り替え動作に関して説明するタイミング図、 第25図は伝送装置の初期引き込みを第8図のスイッチ
の切り替え動作に関して説明するためのタイミング図、 第26A図及び第26B図は従来例と本発明のサンプリング
動作を説明するタイミングチャート、 第27図は第26B図の実施例の原理図、 第28図乃至第30図は適当なサンプリング速度を決定す
るための実施例のブロック図である。
〔発明を実施するための最良の形態〕
本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。
第8図は通信装置に用いられる初期引き込み装置の実
施例を示す。21はエコーキャンセラ、26は線路等化器2
2、AGC回路27及びA/D変換器28とからなる自動等化器、2
9はハイブリッド回路、30はAGC回路27の演算動作によっ
て得られた最適利得GFを切り替えるためのスイッチ、23
は最適利得GFと初期利得GIを得るための利得補正回路、
31は利得補正回路からの出力か或いは利得“1"どちらか
一方を選択するスイッチ、24はスイッチ31の動作に従っ
てエコーキャンセラ21で生ずるエコーレプリカERを掛算
するための乗算器、25は減算器である。
自動等化器26は受信信号を受信しそれをディジタル信
号に変換してディジタル信号のパワーを計算し、このパ
ワーに基づいてAGC回路27の最適利得を計算して、線路
等化器22の利得を使って受信信号を増幅する。上述のよ
うに、A/D変換器のビット数が減少するために本発明で
はキャンセラは等化器の後に設けられているが、エコー
キャンセラの引き込みが等化器の引き込みの前に行って
おく規則のもとでも、最適初期引き込みが行うことがで
きる。
本実施例の動作を説明する。
まずスイッチ30をエコーキャンセラ21の引き込みのた
めに初期利得GI側へ接続して、エコーレプリカ(擬似エ
コー)信号ERを補正するためのスイッチ31を非補正側
(×1)へ接続する。これにより線路等化器の利得はGI
に固定される。
自装置から送信するトレーニング信号によりエコーキ
ャンセラー21によるエコーレプリカ信号ERの演算を行
い、最適エコーレプリカ信号を発生するタップ係数(図
示せず)をエコーキャンセラ21内に保持する。これによ
ってエコーキャンセラ21の暫定的な引き込みを終了す
る。
次に、スイッチ30をAGC回路27の側に切り替え接続す
る。従ってAGC回路27は最適利得を得るために動作を行
う。
AGC回路27は所定トレーニング期間中に最適利得GF
決定する。対向した装置から受信したトレーニング信号
によってAGC回路23は最適利得GFを線路等化器に与え、
そしてその時利得GFを保持する。これによってAGC回路2
7のトレーニングが完了する。
AGC回路27に保持された最適利得GFと、初期利得GI
利得補正回路23に送られて両者の比GF/GIが演算され
る。
最後にスイッチ31を利得補正部23側に切り替え接続し
てエコーキャンセラ21からのエコーレプリカ信号を補正
できるように準備する。
このようにしてトレーニングが終了すると、通信状態
に入り、エコーキャンセラ21から出力されるエコーレプ
リカ信号ERに利得補正部23から取得される前記比を乗算
部24で乗算することによって暫定的に引き込みを終了さ
せたエコーキャンセラ21からの出力されるエコーレプリ
カ信号ERを補正する。
この場合GI>GFとすれば、エコーレプリカ信号ERは小
さい方向に補正される。
尚、スイッチ30の切り替えはエコーキャンセラ21が引
き込みを終了した時に、スイッチ31の切り替えがAGC回
路27の引き込みを終了した時に、それぞれ自動的に行う
ようにすることができる。
第9図は自動等化器26の構成を示す。261は粗調増幅
器、262は微調増幅器、263はA/D変換器、264はパワー演
算部、265は利得設定回路である。
線路等化器22は受信信号の加入者線における線路の損
失を補償するもので受信信号の整形すなわち等化(平坦
化)を行う。第10図は加入者線の線路特性を示す。図示
したように周波数が増加すると線路損失は に比例して増加する。例えば100KHzで線路損失が50dBで
ある。従って最高値が100KHzの信号を送ると受信端では
50dBの損失が生じ波形を劣化させる。この劣化を補償し
受信信号の波形整形を行うために100KHz50dBだけ受信信
号を増幅することが必要である。これは第9図に示され
た線路等化器において粗調増幅器261及び微調増幅器262
によって行われる。粗調増幅器261は傾斜利得特性と平
坦利得特性とを示し、微調利得増幅器262は平坦利得特
性を示す。各増幅器261,262の利得を決定するために、
受信信号のパワーが計算される。従ってその信号が受信
された時、それは増幅器261,262を介してA/D変換器263
に入力され、パワー計算がディジタルパワー演算部264
によって行われる。利得設定部264はパワー計算に基づ
いて利得を決定する。すなわち、自動利得制御回路すな
わちAGC回路27をパワー演算部264と利得設定部265を使
って自動的に利得を計算制御する。利得設定部265はパ
ワーの値とそのパワーに対応する利得を自動的に選択す
るスイッチの切り替えに使用される制御信号との関係を
表すテーブルを有する。粗調増幅器261は利得が周波数
と共に変化する傾斜利得特性と利得が周波数と独立の平
坦利得特性とを有する。まず粗調増幅器261は入力信号
の制御を行う。それから微調増幅器262は平坦利得特性
を有し精密な調整を行う。周波数特性は、すなわち はこれらの増幅器261,262によって得られものであって
第10図に示すようになっている。等化利得曲線はdBを単
位として表され、第11図に示すようにプロットされる。
第11図に示された周波数特性は加入者は第10図に示した
加入者線路特性、すなわち に比例して増加する線路損失が補償されるような形を呈
する。すなわち は第11図に示す如くものであって、線路損失の補償のた
めに設けられている。第10図に示すように100KHz信号に
おいて520dBの損失が生ずる場合、約50dBの等化利得が
第11図に示すように与えられる。言い換えれば、第10図
の周波数特性は第11図と逆である。最適周波数特性を選
択するために、0〜15までの16個の等化利得特性に与え
られる。最適特性はAGC回路の結果から選択される。
第12A図は の回路図である。2611は傾斜利得増幅器であり、2612は
粗調制御のための平坦利得増幅器を示す。2621は微調制
御のための平坦利得増幅器であり、266はローパスフィ
ルタ、265は利得決定部(デコーダ)である。傾斜利得
増幅器2611はキャパシタ268と並列のスイッチ269がオフ
したときに受信信号を受信する正相増幅器である。増幅
器2611はキャパシタ268の影響のためハイパスフィルタ
となる。
第12B図は傾斜利得増幅器2611を構成する高域通過フ
ィルタ部である。2613はプラス−マイナス端子に入力さ
れた入力信号が同一の電圧値を持つように理想的に制御
される差分増幅器。差分増幅器2613の入力インピーダン
スは不定である。入力がVIで出力VOのとき、マイナス端
子の電圧が以下の如く与えられる。
VO×(R2+1/SC)/(R1+R2+1/SC)=VI ……(1) したがって、 VO=(R1+R2+1/SC)×VI/(R2+1/SC) ……(2) すなわちラプラス変数Sは周波数に対応し、周波数が
増加する時、出力VOは(R1+R2)×VI/R2となる。周波
数が0の時、すなわち直流が流れる時VO=VIであり、そ
の回路はユニティゲイン増幅器となる。(R1+R2)/R2
は+1より大きいため、伝送動作の利得は1から(R1+
R2)/R2へと変化するので正の傾斜利得を与える。第11
図に示されるように利得特性を示す傾斜の選択は利得設
定部265によって制御され、第12A図のフィードバック抵
抗R1の値を変えることによって行われる。もしこの周波
数特性が0傾斜であるならば、すなわち平坦であるなら
ばキャパシタ268と並行に接続されたスイッチ269はオン
し、傾斜利得増幅器2611が正相増幅器として動作させ
る。
粗調平坦利得増幅器2612は粗調利得を供給する増幅器
である。その増幅器は逆相型であり、入力信号が利得値
(フィードバック抵抗/入力抵抗)によって乗算され、
反転後出力される。粗調利得コードの利得制御は利得設
定部265で行われる。この場合、乗算数の変化は粗調制
御によって決定され、その利得は3dBステップで変化す
る。微調増幅器2621の平坦特性は構造的には粗調増幅器
2612と同じである。利得は0.2dBのステップで変化し
て、微調整利得特性を与える。
第12C図は平坦利得増幅器の原理図である。差分増幅
器2614が理想的である場合に、抵抗R1を流れる電流は抵
抗R2を流れる電流と同じであり、マイナス端子の電圧と
プラス端子の電圧と同じであるので、マイナス端子にお
いてはイマジナリ0となる。しかして、抵抗R1を流れる
電流は入力電圧VIに対してVI/R1となる。これはR2を流
れる電流、すなわちマイナスVOをR2で割って得られる電
流と等しい。従って、出力VOは以下のように表される。
VO=−(R2/R1)VI ……(3) 入力側抵抗R1,フィードバック抵抗R2は利得設定部265
で選択される。従って、平坦利得を得ることが可能とな
る。
第13図は と利得設定回路の回路図である。同図において2611は粗
調傾斜利得増幅器であり、2612は粗調平坦利得増幅器で
ある。SW0〜SW10はスイッチを示し、そのオンとオフの
位置は利得設定部によって制御される。スイッチSW4は
粗調傾斜利得設定増幅器2611の傾斜が与えられるべきか
どうかの制御をし、スイッチSW0からスイッチSW3は第12
B図に示されたフィードバック抵抗を選択する。もし、
スイッチSW0がオンの時、スイッチSW1,SW2,SW3がオフと
なる。従って、3個の抵抗が直列に接続されて、大きな
フィードバック抵抗を与える。スイッチSW1だけがオン
した時には、フィードバック抵抗は2個の直列抵抗の値
からなる。
他方、粗調平坦利得増幅器はスイッチSW5,SW6,SW7を
有し、第12C図において入力側抵抗R1の値を選択し、ス
イッチSW8,SW9,SW10はフィードバック抵抗R2を選択す
る。
スイッチSW5がオンし、そしてSW6,SW7がオフした時、
左側上の2つの抵抗が直列に仮想接地に接続される。ス
イッチSW10がオンし、SW9,SW8がオフした時、フィード
バック抵抗は出力端マイナス端末、すなわち、仮想接地
に接続されるが、右側の3つの抵抗が直列に接続される
ようになる。これらのスイッチはコードによって選択さ
れる。粗調利得コードが8であるならば、スイッチSW1,
SW4,SW6,SW9はオンされ、他のスイッチはオフされる。
第14図は微調平坦利得増幅器2621の回路図であり、利
得設定部を含む実施例である。その構造は粗調平均利得
調整増幅器のものと同一である。同図は第12C図と同様
であり、入力側抵抗R1とフィードバック抵抗R2はスイッ
チによって選択される。スイッチSW11からSW16は入力側
抵抗を決定し、スイッチSW17からSW22は出力側抵抗を決
定する。もし、例えば微調利得コードが8であるなら
ば、スイッチSW12,SW18はオンとなり、他のスイッチは
オフとなる。従って、入力側抵抗は直列に接続された5
つの固定抵抗からなり、フィードバック抵抗は直列に接
続された2つの抵抗からなる。
第15図は利得設定部とパワー演算部264のブロック図
である。粗調増幅器と微調増幅器からの出力はA/D変換
されパワー演算部264の入力信号のパワーを計算する。
パワーの値は粗調増幅器と微調増幅器の利得を設定し、
これにより粗調利得設定デコーダ2615と微調利得設定デ
コーダ2622(共にROMからなる)を提供する。粗調利得
コードの数は16、すなわち0〜15である。微調利得コー
ドの数は32、すなわち0〜31である。パワー演算部264
の出力は、パワー演算の結果を得るための粗調利得コー
ドの1つを選択し、32個の微調利得コードの1つを選択
するためにROMに格納された粗調利得コードを利用した
スイッチ制御を行うための制御信号を使用する。例え
ば、粗調利得コードが8であり、粗調増幅器に対応した
スイッチSW1,SW4,SW6,SW9がオンし、他のスイッチがオ
フした時、これらのスイッチング動作はROMによって制
御される。1つのスイッチがオンの時、それは“1"とみ
なされ、これがオフの時、“0"とみなされる。ROMは0/1
スイッチ制御信号を第13図に示した粗調傾斜利得増幅器
へ送りスイッチのオン,オフ制御を行う。同様に微調利
得設定デコーダは微調利得コードに対応するスイッチン
グパターンを出力する。例えば、粗調利得コードが8の
場合にはスイッチSW12とSW18はオンされて、スッチSW12
とSW18に対応した制御信号は“1"となり、他のスイッチ
は“0"になる。これらの信号は第14図に示された微調平
坦利得増幅器に対するスイッチ制御信号を形成する。
第16図は利得を設定するための自動利得制御回路のフ
ローチャートである。GCは粗調利得コードであり、GFは
微調利得コードであり、Pcは目標パワーである。自動利
得制御フローが開始されると初期値はGC=8,GF=15にセ
ットされ、パワー計算は第16図の式に従って開始され
る。パワーは1周期の間にA/D変換器からの信号出力の
2乗平均によって得られる。パワー演算Pと目標パワー
Pcとの比も得られる。この比率は3分割された値をデシ
ベルで表わされる。この値の整数部分は8から減算され
式に従ってGCを与える。粗調利得コードが次に出力さ
れる。同様のパワー計算が第16図の式に従って微調利
得コードを与えるために行われる。微調利得コードが発
生されるとパワー計算の結果が目標パワーPcにより分割
されてデシベル変換される。この値は0.2で割られて結
果の整数部分は15から引かれる。こうしてAGCは完成す
る。
の初期利得を例えばGC=8,GF=15に設定するために、パ
ワー計算が行われる。得られたパワーPと目標パワーPc
の差はデシベルで計算され3dBステップで変化する粗調
増幅コードで変換され、あるいは0.2dBステップで変化
する微調増幅コードで変換される。式及び式の計算
はいわゆるDSP(Digital Signal Processor)によっ
て行われるがリアルタイムで処理することは難しい。従
って次の対策が考えられている。
例えば粗調増幅コードを得るためには次の値は以下の
式に従ってテーブルに含まれるべきである。
PR(I)=Pc・10(3I−1.5) ここで、I=−7から8とする。
第17A図及び第17B図はそれぞれコードGCを得るための
フローチャートと上記式から引かれたテーブルを示す。
例えば、パワー計算Pは16P/pcから−18dBへ目標パワー
Pcに対して変化し、その時分離点はI=−6となる。も
し、その条件がYESであればGc=14がセットされる。歪
みなし波形の計算パワーは目標パワーとしてセットされ
る。線路損失によって歪みを生じない波形のパワーが計
算されて目標パワーと比較され、そして利得訂正がおこ
なわれてエラーが生じる。しかしながら、本発明による
と最適 を有する粗調増幅器によって構成され、波形パワーが再
びそのもとの波形が回復するような状態を得るように計
算され、その結果として微調増幅器の利得を設定し、誤
差を最小に抑制する。
上述したように、本発明によれば、第8図の構成に示
すように、すなわちエコーキャンセラが等化器の後に設
けられた場合において、そしてエコーキャンセラのトレ
ーニングがAGCのトレーニングよりも先行する場合に、
スイッチ30は初期利得側GIにスイッチされ、そしてエコ
ーレプリカERを訂正するスイッチ31は非訂正側すなわち
×1側に切り替えられる。従って、線路等化器利得はGI
にセットされる。自装置から送られてきたトレーニング
信号は演算を行いエコーレプリカがエコーキャンセラ21
によって得られるようにする。エコーキャンセラ21は最
適エコーレプリカを発生するために、タップ係数(後述
する)を有する。従って、エコーキャンセラ21が暫定的
トレーニングを完成する。次にスイッチ30はAGC回路27
側に切り替えられて最適利得を得るためにAGC動作を行
わさせる。AGC回路は対向装置から送られてきたトレー
ニング信号によって、所定トレーニング期間内に適当な
最適利得GFを得るように演算を行い、これによって線路
等化器に対して最適利得を与えそれを維持する。そして
AGC回路のトレーニングが完了する。最適利得GFと初期
利得側GIを利用して利得補正回路はGF/GI比を計算する
各エコーキャンセラ内の乗算部はエコーレプリカを利得
補正回路から得られた比率によって乗算し、その結果タ
ップ係数の補正によってエコーのキャンセルを行うこと
ができる。すなわち、タップ係数は最適利得に対応して
記憶される。全てのタップ係数は訂正され、スイッチ31
がそのノーマル位置へスイッチし、初期引き込みは完了
する。かくして、このシステムは通信状態になる。
次に、タップ係数がエコーキャンセラ内の最適利得に
従って書き直される場合を説明する。
第18A図はエコーキャンセラECの構成図であり、すな
わちトランスバーサルタイプのエコーキャンセラを示
す。ブロックTは入力信号、すなわち送信されてきた信
号を遅延するための遅延回路である。遅延回路の出力は
乗算器の入力の1つに加わる。乗算器の他の入力は、タ
ップ係数制御回路35によって与えられる。全ての乗算器
の出力は加算回路に与えられるので、従ってトランスバ
ーサルフィルタを形成する。遅延回路の出力はタップ係
数制御回路に入力される。トランスバーサルフィルタの
出力は減算器の1つの入力へエコーレプリカ信号として
入力される。送信された信号はハイブリッド回路を介し
て加入者線に転送されて、ハイブリッド回路を介して自
装置におけるエコー信号として減算器の他の入力に加え
られる。エコーレプリカをその信号から引算することの
結果として誤差信号となる残留信号として出力される。
この誤差信号はタップ係数制御回路35にフィードバッ
クされて、C1からCnへの最適値が決定される。この値は
タップ係数である。すなわち、インパルスがトレーニン
グプロセスを経て送信信号に加えられると、エコー信号
が減算器に加えられる。タップ係数が適当な値に決定し
ている時、トランスバーサルフィルタの出力は入力のエ
コー信号ではない。従って、誤差信号が0ではなく、タ
ップ係数制御回路が誤差が減少する方向にタップ係数を
変化させる。誤差信号の2乗はエネルギー関数と考えら
れ、タップ係数はエネルギー関数が最低になるように選
択される。繰返し処理が行われ、トレーニングパルスの
エコー信号と同様なエコーレプリカがトランスバーサル
フィルタから出力される。その結果、残留エコーの誤差
信号は0となる。すなわち、送られた信号は装置に加え
られ、そしてトランスバーサルフィルタの出力がエコー
信号と同じになるように制御される。この結果、タップ
係数は擬似インパルス応答を決定する。
第18B図はエコーキャンセルのプロセスを説明する概
念図である。
エコーキャンセラ21の出力は記号EDで表されるエコー
レプリカであり、送信パルスはSPとして表される。ハイ
ブリッド回路から漏れたパルスを送信するためのエコー
信号がEAであり、エコー信号をディジタル化した信号が
EDである。残留エコー信号、すなわちER−EDがREであ
る。これらの波形は第18B図に示される通りである。送
信パルスは極めて狭い幅のパルスであって、問題となる
インパルス信号として与えられ、次にエコー信号EAがハ
イブリッド回路から緩やかに傾斜している波形信号とし
て出力される。その出力はA/D変換がかけられる。このA
/D変換回路はサンプリングクロックでサンプリングされ
て、そのサンプリングクロックの立ち上がり点で量子化
される。量子化出力はEDとなり出力される。他方、送信
パルスSPは、エコーキャンセラを制御して、その出力が
エコー信号EDと等しくなるようにし、その結果エコーレ
プリカERを出力する。エコーキャンセラは適当な係数を
選択する時、エコーEDと殆ど同じ波形がERとして第18B
図に示すように出力される。しかしながら、エコーレプ
リカERは完全なエコー信号EDとは等しくないので、減算
器の出力、すなわち残留エコーがREとして表され、これ
はED−ERに等しいのである。エコーレプリカERの信号は
エコー信号EDと等しく、残留エコーREは第18B図に示す
ように殆ど0である。
第19図はテーブル参照型ディジタルエコーキャンセラ
の構造図である。37はシフトレジスタを示し、38はRAM
を示す。送信信号に対応する送信パターンはシフトレジ
スタ37へビットシリアルに01パターンとして加えられ、
送信パターンはメモリのアドレスとして加えられる。エ
コーレプリカ信号はメモリから読み出され、減算器39の
1つへ加えられる。減算器39の他の入力はハイブリッド
回路を介して送信パターンによって形成されたエコー信
号を受け取る。減算器の出力は残留エコーである。送信
パターンに対応するエコーレプリカ信号がメモリに蓄え
られて、送信パルスとこの送信パルスに対応するエコー
レプリカ信号との関係がメモリに蓄えられてエコーキャ
ンセル動作を行う。最適なエコーレプリカ信号を生ずる
ためにメモリの内容はデータ線aを介して動的に変え
る。
第20A図、第20B図及び第21図は波形整形を使ってエコ
ーレプリカと最適利得を訂正するための方法を示す図で
ある。第21図は波形が によって如何に作られるかを示す概念図である。第21図
は送受信波形及びGI/GFを使ってエコーレプリカが如何
に整形されるかを示す概念図である。
第20A図はエコーキャンセラのトレーニングを示し、
送信パルスが装置から送信線路へと送信されるときエコ
ーはハイブリッド回路から自装置へ、すなわち受信路に
送信される。本発明に従うと、エコーキャンセラが入力
の変換時にビット数を減らすために自動利得等化器の後
に設けられていたとしても、エコーキャンセラにおける
エコーのトレーニングが自動等化器のトレーニングの前
に行われる。受信信号に関する等化器の利得はGIに設定
され、エコー信号はこの初期利得によって増幅される。
他方、エコーキャンセラは、エコーキャンセラがエコー
信号をGI倍することによりエコーレプリカ信号を生ずる
ようにトレーニングされる。エコーキャンセラによって
得られたエコーレプリカ信号は実際のエコーの擬似信号
であり、そのゲインGIは最適GIではない。従って、エコ
ーレプリカはエコーと同じ波形を持っていないので、そ
れらの間の差すなわち残留エコーが0でない。
第20B図及び第20C図に示すようにエコーとエコーレプ
リカの間の差は減算によって表されるのではなく和によ
って表される。送信パルスの引き込み信号が対向装置か
ら受信された時、受信信号は損失の に従って減算する。AGCをトレーニングする間、受信信
号のパワーが計算され、パワー計算に基づいて最適利得
GFをもとの送信パルスを再生するように選択する。すな
わち、AGCをトレーニングすると、歪みのある受信信号
が増幅され、これによって、波形の点ではもとの送信パ
ルスの再生を行うことができる。
第21図に示すように によって形成された波形は、送信路が送信路のパルス幅
Tよりずっと長いならば、送信パルスのパルス幅Tより
もより長いパルスを受信することになるので、大きな波
形歪みを持つ波形信号を生ずる。この波形信号は3dBス
テップの精度でもとの送信パルスを与えるように粗調増
幅器によって再生される。これは粗調制御であるので、
粗パルスが再生される。次に、微調増幅器を使ってパル
スが更に0.2dBステップの精度まで補正され、それによ
って送信パルスと同じパルスを再生する。送信パルスの
長さは非常に短いので、受信信号のパルス幅Tは送信パ
ルスのパルス幅Tと同様となり、より歪みの少ない受信
信号を生ずることができる。第21B図において受信信号
は送信パルスをGF倍で乗算することによって得られ、そ
の結果もとのパルスを再生する。この場合、最適GFがAG
Cによって決定される。エコーがGI倍されるとき、もと
の送信信号に対応する値を持つエコーレプリカ信号が得
られる。GFについては、エコーレプリカ信号がGF/GI
されてここでは受信信号がエコーをGF倍することによっ
て得られる。実際のエコーと訂正されたエコーレプリカ
信号との差はほぼ0である。上述したように、エコーキ
ャンセラが等化器の後に設けられた場合であってもエコ
ーキャンセラはエコーをトレーニングすることができ
る。
第22図はハイブリッド回路の実施例の回路図である。
送信信号の電圧はZs,Zeで分割され、ハイブリッド変圧
器HYBを介して伝送路へ送信される。この場合装置内に
おける基準電圧が接地され、送信パルスの基準電圧は変
圧器の2次側の−端子である。変圧器の1次側の差電圧
は、接地からフローティングであるので送信路へと送信
される。ZsとZbで分割された送信信号の電圧は差分増幅
器39のマイナス端子に加える。従って、信号を送信する
時、Zbを送信路からみて得られたインピーダンスZeに等
しく決定する時、送信信号に基づく差信号は0となる。
しかし、Zbは一般的にZeとは等しくできない。そのため
エコー信号が受信側にリークする。受信信号は変圧器入
力を介して差分増幅器のプラス側への電圧に変換され
る。この場合、差分増幅器39のマイナス端子は0ボルト
である。受信されたパルスの入力電圧に対応する電圧は
差分増幅器の出力として表われる。
第23図は本発明に従う伝送装置の初期引き込みのタイ
ミング図である。
エコーキャンセラーが等化器の後に設けられた場合で
あってもエコーのトレーニングは等化器のトレーニング
の前に行うことができる。第8図においてスイッチ30,3
1のオン期間はそれぞれt1とt2でありタイマによって決
定される。エコーキャンセラが送信パルスによって生ず
るエコーをキャンセルするためにエコーレプリカ信号を
形成するには時間がかかるので、これがエコーキャンセ
ラのトレーニング時間と呼ばれるものである。
第23図に示すようにエコーキャンセラのトレーニング
はその開始後t1以内に完了する。それが完了した時、AG
Cのトレーニングが開始される。従って、t1+t2の合計
時間が送信パルスが他の装置から受信される前に経過し
てしまい、受信信号のパワーが、最適利得を得るために
計算される。AGCの引き込みは開始した後t2で完了す
る。本発明に従うとスイッチ30,31はエコーキャンセラ
とAGCとでトレーニングを計2回行うように制御され
る。
第8図のスイッチ30がGI側に倒された時スイッチ31は
固定値“1"側に倒されて、エコーキャンセラーのトレー
ニングが利得GIについて行われる。エコーキャンセラの
エコーレプリカの乗算率にはスイッチ31によって1に設
定される。AGCトレーニングの始めから終わりまで、ス
イッチ30はGF側に倒されてスイッチ31はGF/GIを選択す
るように制御される。すなわち、等化器の利得GFは自動
利得制御回路によって選択され、GF/GIが利得補正部23
によって計算され、スイッチ31はその出力によってエコ
ーレプリカの増幅率を与えるようにオンされる。
第24図は第13図に示した の初期引き込み方法を示すタイミングチャートである。
t3はAGC引き込みの始めから終わりまでの時間である。
粗調パワー演算から所要時間t1でまず行われる。これが
完了した時に粗調利得設定デコーダの出力が決定されて
粗調利得コードが設定される。そこから微調パワー演算
が所要時間t5で行われる。微調パワー演算は合計時間t3
後に終わり、第15図の微調利得設定デコーダは微調利得
コードを設定する。すなわち、時間t3=t4+t5はAGCの
始めから終わりまでの時間に対応し、その引き込み時間
は周波数シフトサンプリングによって決定される。AGC
トレーニングが完了した後で、その装置は通常のスイッ
チ状態に戻る。従って、通常の周波数サンプリングが行
われる。
第25図はAGCとエコーキャンセラの引き込み期間にお
けるスイッチ30,31のスイッチングのためのタイミング
チャートの第2の実施例である。t6はエコーキャンセラ
引き込みの始めから終わりまでの時間である。この場合
においてスイッチ30はGI側に倒され、スイッチ31は固定
値1側に倒される。等化器の利得はGIに固定され、エコ
ーレプリカの利得は1である。エコーキャンセラの引き
込みが完了した時、AGC引き込みが開始し、スイッチ30
はGF側に倒されてスイッチ31はGF/GIが出力される側へ
倒される。AGCトレーニングは時間t7後に完了し、その
後最適GFが得られる。このGFはGF/GIを計算するために
用いられる。残留エコーを補正するために、エコーキャ
ンセラ引き込みがAGC引き込みが完了した後にエコーキ
ャンセラ内で再び開始され、タップ係数の補正を開始す
る。タップ係数の補正と初期引き込みの補正は時間t8
に完了する。この点でスイッチ31は利得“1"側へ倒され
て装置を通信状態へと導入する。本発明によるとエコー
キャンセラが等化器の後にある場合も、伝送装置の初期
引き込みをトレーニングの順序によらずに行うことがで
きる。
エコーキャンセラの引き込みがAGCの引き込みの前に
行われる規則のもとでも最適の引き込みを行うことがで
きる。たとえエコーキャンセラトレーニングが自動等化
器のトレーニング後に行われる場合でも伝送装置の初期
引き込みが実現できる。
第8図に示される本発明の実施例においてはA/D変換
器28が線路等化器22の後に配設されるが、しかしこれは
線路等化器22の前に配置されてもよく、これによって線
路等化器21がディジタル処理を行うことができる。
更に、エコーレプリカ信号の補正は十分でない場合に
は、エコーキャンセラはエコーを抑制して通信中に適応
動作を維持することができる。
伝送装置のトレーニングが自動等化器とその次にエコ
ーキャンセラの順序で従来例のように行われる場合には
スイッチ30,31は第8図に図示されるように位置に設定
されてもよい。
上述したように、現在の伝送装置の初期引き込み方法
に従い、自動等化器はまず初期利得に固定されてエコー
キャンセラの引き込みを行い、その後自動等化器の最適
利得が得られる。最適利得と初期利得の比が通信中にエ
コーレプリカ信号を補正するために用いられる。従っ
て、エコーキャンセラが自動等化器の後に設けられたと
しても、初期引き込みを引き込みの順序に独立に実現さ
れる。したがって、この伝送装置の設計は、よりフレキ
シブルになりその費用は減少する。
上述したように伝送装置は伝送路を通過する信号の劣
化を補償するための自動等化器を有し、この自動等化器
は、演算を行うために受信信号をA/D変換する方法を用
いる。通常のデータ伝送の開始以前に送受信信号間に相
互同期を実現するために、AGCとエコーキャンセラの引
き込みが初期引き込みとして行われる。A/D変換器が内
蔵された自動等化器の初期引き込みにおいては、そのA/
D変換器をサンプリングするためのサンプリング速度を
如何に決定するかの問題がある。
A/D変換器のサンプリングの周波数は伝送速度に対応
する。初期引き込みはサンプリング周波数から所定量だ
けシフトした周波数で行われる。適当な周波数がトレー
ニングが完了した後で決定される。この新しい方法につ
いて後述する。
第26A図及び第26B図はそれぞれ従来例のサンプリング
方法の動作と本発明のサンプリング方法を示す。一般的
にいって自動等化器の引き込みは伝送装置の初期引き込
み期間に行われる。正しい受信信号が再生された時、ク
ロック信号のタイミング情報がPLLによって達成でき
る。従って、初期引き込みの時点ではタイミングすなわ
ち受信信号の位相情報は得ることはできない。従って、
第26A図に示すように、タイミング情報がない期間AGC引
き込みを行うためには受信された受信信号がN×fsのサ
ンプリング周波数でA/D変換されなければならない。受
信信号速度すなわち伝送路速度fsの2倍の周波数以上で
ある。すなわち、40は受信信号であり、Tは周期であり
Tの逆数は伝送路速度であってすなわち周波数fsであ
る。A/D変換を行うためのサンプリング周波数は第26A図
の下方に矢印で示された位置にサンプルとして示されて
いる。この期間はT/Nである。従って、高速サンプリン
グ周波数を有するA/D変換器を内蔵した自動等化器が集
積化して設けられた時、伝送装置の経済性と小型化と高
信頼性を達成することは難しい。近年観察されているよ
うに、伝送路速度が伝送容量の増加に伴って増加してい
る。これが大きな問題を生ずる。従って、現在の本実施
例の目的はサンプリング速度が低いA/D変換器に内蔵さ
れた自動利得制御装置を提供するものである。
サンプリング方法を提供するために、伝送路速度fs
ら所定量だけシフトされた周波数がサンプリング周波数
として用いられ、その後サンプリング速度は伝送速度へ
すなわちボーレイトへ設定される。
第27図は本実施例のA/D変換器41の概念図であり、第2
6B図は本発明のサンプリングの動作図である。
サンプリング周波数の初期引き込み時においては、第
27図に示された自動等化器の初期引き込み方法は、初期
引き込みに対するサンプリング周波数がボーレイトfs
関しfs+Δで決定され引き込み完了した時点でサンプリ
ング周波数fsに戻される。受信信号のタイミング情報を
得られる前の伝送装置内におけるA/D変換器41のサンプ
リング位相は、受信信号位相に対しマスタースレーブ源
発振器間の周波数誤差(通常約0〜数千ppm)によって
決まる速度で自走する。
第26B図に示すように、本発明はサンプリング周波数
を伝送路速度fsから所定量±Δだけシフトされた値にセ
ットしこれによってfs±Δのサンプリング周波数を与え
る。第26B図におけるアナログ波形は線路等化器の出力
である。もしサンプリング周波数がfs−Δに設定された
場合は、サンプリング位置は伝送路の周期Tに関して周
期T+tであるように決定される。この場合、サンプリ
ング周波数fsすなわち周期Tをもつ場合よりもより安定
なパワーを得ることができる。もしこのシフトサンプリ
ングが、周期Tをtだけシフトすることによって行われ
るならば、すなわちサンプリング周波数がfs−Δとして
決定されるならば、初期サンプリング点は、線路等化器
からの出力アナログ波形上にマークによって示されたボ
ーレイトサンプリング点と同じとなる。しかしながら、
次のサンプリング点がT+t時間後に生じ、2(T+
t)時間後にその次が、及び3(T+t)時間後にさら
にその次が起こる。従って、最初の点はサンプリング周
波数の周期Tからtシフトされ、第2の点は2tだけシフ
トされ、第3の点は3tだけシフトされる。これは等化器
からの出力信号の波形が長期間観察された時には走査さ
れるということを意味している。従って、パワー演算は
ほぼ正確に行うことができる。すなわち、正しいパワー
演算結果が得られ、その引き込みが行われる。その引き
込みが完成した後では、サンプリング周波数は伝送路速
度fsに切り替えられてA/D変換器のサンプリング周波数
がそれが伝送速度近くに到達するまで減少される。
第28図に示された自動等化器の初期引き込みシステム
に従うと、本実施例は第8図と同様にアナログ線路等化
器42、A/D変換器43、パワー演算回路44、AGC回路45およ
び分周器46からなる。発振周波数fm1の源発振器47と初
期引き込みに対する発振周波数fm2の源発振器48が設け
られて、それらはスイッチ49によって制御される。その
後分周器46の分周率は発振周波数fm1から伝送路速度fs
へと変化するような値として決定される。この場合にお
いて発振周波数fm2は周波数fs−Δ(fs+Δも用いる)
へ分周される。所定値±Δは例えばfsの20%の値が用い
られる。この場合においてfs=−0.8fsであって、第26B
図に示されたtの周期は0.2Tである。
第28図に示される実施例の動作を以下に説明する。
スイッチ49はまず第28図に示された位置にスイッチさ
れて発振周波数fm2が分周器46によって分周されて0.8fs
のサンプリング周波数がA/D変換器43に与えられる。
A/D変換器43は線路等化器42によって等化される受信
信号のサンプリングを行う。従って、ランダムサンプリ
ング値Xnが得られる。パワー演算部44はサンプリング値
Xnに基づいて平均パワーE(Xn 2)を得る。この演算に
よって得られる結果はAGC回路45にフィードバックされ
てこの回路はその受信信号を走査して最適利得を与え
る。
最適利得が与えられた時、AGC回路45は信号をトレー
ニングの完了を示すスイッチ49へ送信しそれを源発振器
47の側へとスイッチする。
従って、伝送路速度fsに等しいサンプリング周波数が
周波数分周器46からA/D変換器43へ与えられる。その
後、サンプリングは伝送路速度に従って行われてそのシ
ステムが通信中であるときに自動等化動作を行うように
なされる。
本発明はディジタル加入者線(ケーブル)等に適用さ
れる。引き込みが完了した後はアナログ波形は再生され
る必要はなく、サンプリングは伝送路速度で行われる。
第28図に示される実施例ではアナログ信号領域におい
て線路等化器42を実現する。しかし、それはA/D変換器4
3の後に設けてもよい。それから受信信号がディジタル
信号に変換された後に等化動作が行われてもよい。
第28図および第29図に示す実施例では2つの発振器を
用いるが、但し、その発振器50が第30図に示す実施例に
おけるように使われてもよい。源発振器50の発振周波数
が分周器51と52に与えられ、それらはそれぞれ1/fm1
び2/fm2の分周比を有する。分周器51,52はサンプリング
周波数fsとfs−Δを生じ、スイッチ53はAGC回路45から
の引き込み完了信号に従って変化する。A/D変換器にお
けるサンプリング周波数の切り替え動作を行うことも可
能である。
上述したように本発明のサンプリング方法は伝送速度
をトレーニング時に所定期間だけシフトさせ、伝送装置
に内蔵されたA/D変換器のサンプリングを行うものであ
る。サンプリングが完了した時、A/D変換器のサンプリ
ング周波数がボーレットに切り替えられ、すなわち伝送
路速度に切り替えられる。従って、本発明はA/D変換器
の動作速度に対する要求を満たしそしてそれが簡単にLS
Iの中に組み込まれることができるので、装置のコスト
を下げることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 和克 神奈川県横浜市港北区大曽根2丁目41番 21号 寺内荘105 (72)発明者 粟田 豊 神奈川県川崎市中原区新城1丁目1番2 ―510号 新城団地 (72)発明者 川田 金治 神奈川県横浜市緑区しらとり台54番10号 富士通青葉台寮2510号室 (56)参考文献 特開 昭62−256535(JP,A) 特開 昭60−248031(JP,A) 特開 昭60−22833(JP,A) I.E.E.E.Journal o n Selected Areas i n Communications (1988−4−6)、No.3、P.476 −483(米国)

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エコーキャンセラと自動等化器からなる伝
    送装置の引き込みを行う初期引き込み装置であって、 自動等化器の利得を初期利得に設定する手段と、 送信トレーニング信号を送信し前記エコーキャンセラを
    トレーニングして前記送信トレーニング信号に従ってエ
    コーレプリカを生ずる手段と、 前記自動等化器を受信トレーニング信号に従って応答す
    るようにトレーニングし適当な利得を生ずる手段と、 前記適当な利得と前記初期利得とを比較して前記エコー
    キャンセラからの前記エコーレプリカ信号を補正する手
    段からなり、自動等化器の初期利得を設定して前記エコ
    ーキャセラのトレーニングをすることによりエコーキャ
    ンセラのトレーニングを自動等化器のトレーニングより
    前に行うことを可能とすることを特徴とする初期引き込
    み装置。
  2. 【請求項2】前記エコーキャンセラは前記自動等化器の
    後に設けられたことを特徴する請求項1記載の初期引き
    込み装置。
  3. 【請求項3】エコーキャンセラと自動等化器からなりエ
    コーキャンセラが前記等化器の後ろに設けられた伝送装
    置をトレーニングする初期引き込み装置であって、 自動等化器の利得を初期利得に該初期利得が固定される
    ように設定する手段と、 送信トレーニング信号を送信し前記エコーキャンセラを
    トレーニングして前記送信トレーニング信号に従ってエ
    コーレプリカ信号を発生する手段と、 最適利得を生ずるために受信トレーニング信号に従って
    応答するように前記自動等化器をトレーニングする手段
    と、 前記最適利得を前記初期利得で除算し前記エコーレプリ
    カ信号を前記除算によって得られた結果で乗算して伝送
    中に前記エコーレプリカ信号を補正する手段とからな
    り、自動等化器の初期利得を設定して前記エコーキャセ
    ラのトレーニングをすることによりエコーキャンセラの
    トレーニングを自動等化器のトレーニングより前に行う
    ことを可能とすることを特徴とする初期引き込み装置。
  4. 【請求項4】前記エコーキャンセラの前記固定利得は1
    であることを特徴とする請求項3記載の初期引き込み装
    置。
  5. 【請求項5】自動等化手段とエコーキャンセル手段をト
    レーニングする初期引き込み装置において、 伝送線を介して送信信号を送信し他局からの信号を受信
    するハイブリッド回路手段と、 自動等化器の利得を初期利得に設定する手段と、 パルスが他の装置に送信された時、前記ハイブリッド回
    路の受信信号線上の漏洩信号あるいは他の装置からの信
    号を受信し、受信信号のパワーから受信信号の利得を
    得、最適利得を得るために受信信号の利得を等化するト
    レーニングを行う自動等化手段と、 前記自動等化器手段の後に設けられるとともに、残留エ
    コー信号を最小にするために前記装置が送信パルスを受
    信した後にエコーレプリカ信号を出力することによりト
    レーニングを行うエコーキャンセル手段と、 前記最適利得を用いて、前記エコーキャンセル手段から
    のエコーレプリカ信号出力の利得を補正する利得補正手
    段と、 前記利得補正が前記エコーレプリカ信号に加えられた後
    のエコーレプリカ信号と前記自動等化手段の出力信号の
    差を得てエコー残留信号を形成する減算手段とからな
    り、自動等化器の初期利得を設定して前記エコーキャセ
    ラのトレーニングをすることによりエコーキャンセラの
    トレーニングを自動等化器のトレーニングより前に行う
    ことを可能とすることを特徴とする初期引き込み装置。
  6. 【請求項6】前記利得補正手段は前記利得の補正前に初
    期利得を1に設定する手段と、 最適利得と前記初期利得の間の関係を得る手段と、 前記最適利得と前記初期利得との間の関係を前記エコー
    キャンセル手段の出力に与える手段とからなることを特
    徴とする請求項5記載の伝送装置の初期引き込み装置。
  7. 【請求項7】前記関係は前記最適利得を前記初期利得で
    割ることにより得られることを特徴とする請求項6記載
    の伝送装置の初期引き込み装置。
  8. 【請求項8】前記自動等化手段は前記ハイブリッド回路
    からの入力を受信し、可変利得により該入力を乗算する
    線路等化手段と、前記線路等化手段に接続されたA/D変
    換器と前記A/D変換器手段に接続され前記A/D変換器の出
    力信号のパワーを演算し、この演算された値に基づいて
    前記線路等化手段の前記可変利得を制御する自動利得制
    御手段と、前記初期利得または前記最適利得を選択する
    スイッチング手段とからなることを特徴とする請求項5
    記載の伝送装置の動作装置。
  9. 【請求項9】前記エコーキャンセル手段はトランスバー
    サルフィルタからなることを特徴とする請求項5記載の
    装置。
  10. 【請求項10】前記線路等化器は伝送線路の線路損失を
    補償するため利得を生ずる粗調増幅器と微調増幅器とか
    らなることを特徴とする請求項8記載の伝送装置を動作
    する初期引き込み装置。
  11. 【請求項11】前記自動利得制御回路はパワー演算手段
    とパワー演算の結果に従って前記線路等化手段の利得を
    設定するためにスイッチング素子の接続状態を選択して
    制御信号を出力する利得設定手段とからなることを特徴
    とする請求項8記載の伝送装置の初期引き込み装置。
  12. 【請求項12】前記エコーキャンセル手段は送信信号の
    パターンを設定するシフトレジスタ手段と、前記シフト
    レジスタ手段により得られたパターンによって指示され
    たアドレスに従ってエコーレプリカ信号を出力するメモ
    リ手段とからなりテーブル参照型エコーキャンセラを形
    成することを特徴とする請求項5記載の伝送装置を動作
    する初期引き込み装置。
  13. 【請求項13】前記利得設定手段はパワー計算結果に基
    づいて前記粗調増幅器の利得を設定するために粗調制御
    コードを発生する第1のデコーダと、 パワー計算の結果から前記微調増幅器の利得を設定する
    ために微調制御コードを発生する第2のデコーダとから
    なることを特徴とする請求項11記載の伝送装置を動作す
    るための初期引き込み装置。
  14. 【請求項14】前記第1および第2のデコーダはROMか
    らなることを特徴とする請求項13記載の伝送装置の初期
    引き込み装置。
  15. 【請求項15】前記利得制御手段の利得は目標パワーと
    入力信号のパワー演算によって得られたパワーとの差を
    表わすデシベル値を与えるテーブルより得られることを
    特徴とする請求項8記載の伝送装置の初期引き込み装
    置。
  16. 【請求項16】A/D変換器を内蔵する自動等化器を有す
    る初期引き込み装置において、 伝送速度に対応した周波数fsから所定量シフトさせるこ
    とによって得られたサンプリング周波数(fs±Δ)を使
    用して前記A/D変換器の初期引き込みを行う手段と、 前記初期トレーニング動作が完了した時にサンプリング
    周波数として周波数fsを設定する手段とからなることを
    特徴とする初期引き込み装置。
  17. 【請求項17】前記周波数fsは伝送ポーレイトに等しい
    ことを特徴とする請求項16記載の初期引き込み装置。
  18. 【請求項18】第1の周波数或いは第2の周波数を選択
    する手段と、前記選択手段によって決定された周波数を
    割算する手段と、前記周波数手段からの出力信号に基づ
    いてA/D変換器のサンプリング周波数を生ずる手段とを
    設けたことを特徴とする請求項16記載の自動等化器の初
    期引き込み装置。
  19. 【請求項19】前記線路等化手段は前記A/D変換器の出
    力に接続された等化器であり、受信信号が前記A/D変換
    器によってディジタル信号に変換された後にディジタル
    形で線路等化動作を行う請求項16記載の自動等化器の初
    期引き込み装置。
  20. 【請求項20】A/D変換器を含む自動等化器の初期引き
    込み方法であって、A/D変換器のサンプリング周波数は
    伝送速度(fs)に対応し、初期引き込みは前記サンプリ
    ング周波数から所定値だけシフトされた周波数(fs±
    Δ)を設定することによって行われ、前記初期引き込み
    が完了した時には前記サンプリング周波数がサンプリン
    グ周波数として設定される初期引き込み方法。
JP1506728A 1988-06-17 1989-06-14 送受信装置に使用される初期引き込み装置 Expired - Lifetime JP2609735B2 (ja)

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JPH02502509A JPH02502509A (ja) 1990-08-09
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JPS6022833A (ja) * 1983-07-19 1985-02-05 Toshiba Corp エコ−・キヤンセラ
JPS60248031A (ja) * 1984-05-24 1985-12-07 Nec Corp 自動等化器
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Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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