JP2003513585A - エコー補償デバイス - Google Patents

エコー補償デバイス

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JP2003513585A
JP2003513585A JP2001535310A JP2001535310A JP2003513585A JP 2003513585 A JP2003513585 A JP 2003513585A JP 2001535310 A JP2001535310 A JP 2001535310A JP 2001535310 A JP2001535310 A JP 2001535310A JP 2003513585 A JP2003513585 A JP 2003513585A
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JP2001535310A
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ペーター ジンゲール,
ディートマー シュトロイスニッヒ,
ハインリッヒ シェンク,
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インフィネオン テクノロジーズ アクチェンゲゼルシャフト
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B3/00Line transmission systems
    • H04B3/02Details
    • H04B3/20Reducing echo effects or singing; Opening or closing transmitting path; Conditioning for transmission in one direction or the other
    • H04B3/23Reducing echo effects or singing; Opening or closing transmitting path; Conditioning for transmission in one direction or the other using a replica of transmitted signal in the time domain, e.g. echo cancellers

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  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 デュプレックス伝送システムのためのエコー補償デバイスは、デジタル送信信号(y)に基づいてデジタルエコー補償信号(yec)を生成するためのエコー補償器(10)を含む。デジタル送信信号(y)は、エコー補償受信信号を得るために、デジタル受信信号(x)と組み合わされる。送信信号(y)は、受信信号(x)とは異なるデータレートまたはサンプリング周波数(fs)を有する。デジタルフィルタ(11、12、15)は、実現化を容易にするように、エコー補償経路および/または受信信号経路に加えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (エコー補償デバイス) 本発明は、請求項1の前文によるエコー補償デバイスに関し、詳細には、双伝
送方向(both transmission directions)への非
対称データレートを有するデュプレックス伝送システムのエコー補償デバイスに
関する。
【0002】 デュプレックス伝送システムの基本的な配置を図5で示す。図中では、例えば
、2線回路(two−wire circuit)データが伝送チャネルの双方
向に同時に送信される。図5で示されるデュプレックス送信システムは、中央通
信ユニット1を含み、このユニットは通信ユニット2と同様に電話サービスプロ
バイダに割り当てられる。この通信ユニット2は加入者に割り当てられる。各通
信ユニットはデジタルデータを送信する送信器4を有し、デジタルデータは、送
信器フィルタ5、および、伝送ライン3に通じるハイブリッド回路と称するスイ
ッチングデバイス6を介して他の通信ユニットに送信される。ここで、デジタル
データは、再び対応するハイブリッド回路6によって受信され、受信器フィルタ
7を介して受信器8に送信される。中央通信ユニット1の加入者通信ユニット2
への伝送方向は、「ダウンストリーム」方向、および、その反対方向の「アップ
ストリーム」方向と称する。
【0003】 双方向オーバーラップで信号スペクトルが送信される場合は、この信号スペク
トルは、周波数二重帯域モードとして公知である。この場合、通信ユニットの送
信器4によって受信信号入力が、特定のハイブリッド回路6を介して同じ通信ユ
ニットの受信器8に送信されるが、その送信信号の漏話によって引き起こされる
騒々しいエコーは、基本的には周波数分離帯域モードではこれが可能であるよう
に、選択フィルタによって抑制されない。しかし、周波数分離帯域モードは、よ
り大きい信号帯域幅を必要とし、それゆえ概して、周波数二重帯域モードほど効
率的でない。
【0004】 したがって、周波数二重帯域モードを使った伝送システムにおいては、エコー
補償器10を使ってエコー効果の妨害をなくす。この場合、信号は特定方法で生
成され、信号は可能な限りは、不必要な送信信号または漏話信号に整合させる。
エコー補償器10によって生成されるエコー補償信号は、その後、エコー信号と
もう一方の側の実際に必要とされる信号とで構成される受信信号から、加算器9
を介して減じられる。
【0005】 エコー信号は、伝送チャネル3の入力抵抗に大幅に依存しているので、エコー
補償は、例えば、温度の変動によってチャンネル特性が変更した場合、データ接
続中の接続準備開始時、および、適応させるための再調整開始時に、自動的に行
われる。それゆえ、エコー補償器10を実行する可能性は、フィルタ係数がエコ
ー補償された受信信号、すなわち、特定加算器9の送信信号に基づいて連続して
調整され、エコー補償器10の時間内に限定される時間不連続(time−di
screte)および値不連続(value−discrete)パルス反応を
直接表す、非再帰デジタルフィルタ(non−recursive digit
al filter)の形成の実施形態に関して存在する。従って、フィルタ係
数はエコーパルス反応に対応する。
【0006】 上記のエコー補償器10の構造は、特に、信号サンプリング値をフィルタ係数
で乗算するための本当の乗算器の実現化は不要であり得るので、デジタル送信信
号に対応するエコー補償器の受信信号が非常に少ない振幅ステージのみを有する
場合、その実現化に関しては有利な構造である。それゆえ、この構造は、例えば
ISDN加入者接続と同じように、特にベースバンド伝送システムで使われる。
【0007】 デジタル送信信号が、例えば、ADSL伝送システム(非対称デジタル加入者
ライン)にはよくあることだが、そのワード長に対応する比較的多数の振幅ステ
ージを有する場合は、他方では、エコー補償器10を形成する非再帰デジタルフ
ィルタを実現化する本当の乗算器が使われなければならない。エコー補償器の実
現化の容易さは、本質的には補償されるエコーパルス反応の長さ、およびそれゆ
えフィルタ係数の数値によって異なる。ADSL伝送システムに関するフィルタ
係数の数値は300から600の範囲にあり得るので、それゆえエコー補償器の
前述の構造は、今日のADSL伝送システムに適していない。
【0008】 米国特許第5,311,759号から、いわゆるDiskrete Mult
iton Modulation(DMT)のエコー補償器のさらにもう1つの
構造は公知であり、この構造はまたADSL伝送システムで使用し得る。この場
合、エコー補償器は2つのステージに分けられることが提唱され、第1のステー
ジは周波数範囲で動作し、特定の送信信号の周期的部分によって影響を受けるエ
コー信号の量を補償する。一方、第2のステージは時間スペクトル内で動作し、
エコー信号の過渡部分を補償する。この構造に関して、エコー補償器の全体的な
複雑さは、非再帰フィルタの形成で時間スペクトラム内のみで動作するエコー補
償器と比べると、低減され得る。しかし、この構造はまた、前述のように、周波
数範囲で動作するステージを必要とする。
【0009】 エコー効果の抑制に関する多くの用途において、非対称データレートで双伝送
方向で動作するのであれば、それはまた十分であり、例えば中央通信ユニット1
、すなわちサービスプロバイダからのデータは、高データレートで加入者通信ユ
ニット2に送信されるとともに、低データレートで反対方向に送信される。この
種の非対称伝送システムはADSL基準に規定および詳細が記されている。この
ようなADSL送信システムの2つの送信器4の信号帯域幅が図5で示されてい
る。異なる信号帯域幅にも関わらず、送信器4および受信器8は伝送チャネル3
の両側で同期サイクルにて動作する。すなわち、デジタルに生成されたダウンス
トリーム送信信号のサンプリング周波数はアップストリーム送信信号のサンプリ
ング周波数よりも正確に8倍大きい。
【0010】 本発明は伝送システムのエコー補償デバイスを作成する目的に基づいており、
このデバイスは、双伝送方向において非対称データレートにて動作し、これによ
ってエコー補償デバイスは時間スペクトラム内のみで動作し、エコー効果は当該
分野の状況と比較すると、低コストの実現化にて確実に補償され得る。
【0011】 本目的は、請求項1の機能を有するエコー補償デバイスによって本発明に従っ
て達成される。従属項は、本発明の有利な、および好適な実施形態を規定する。
本発明は、補償信号経路において、すなわちエコー補償器および/かつ1つまた
はいくつかのデジタルフィルタを介して導く信号経路が受信信号経路に付加され
得る場合には、一定の残存エコー減衰を達成するのに必要なエコー補償器のパル
ス反応はかなり低減され得るという発見事項に基づく。
【0012】 送信信号が、例えばサービスプロバイダに割り当てられた通信ユニットにおけ
るADSL伝送システムにはよくあることだが、特定の受信信号と比較してより
高サンプリング周波数、またはより高データレートで発せられる場合は、エコー
補償器のパルス反応の長さは、第1の間引きステージ前および第2の間引きステ
ージ後に、特別で、持続的な、すなわち非適応デジタルフィルタを挿入すること
によってだけでなく、適応し得るエコー補償器の入力及び出力時の適切な間引き
ステージによっても短縮され得る。
【0013】 特定の送信信号と比較して、受信信号が特定の因数(詳細には、因数8)によ
ってより高いサンプリング周波数でサンプリングされる場合、加入者に割り当て
られた通信ユニットにおけるADSL伝送システムの例の場合も同様に、エコー
補償器の出力において、同様に高いサンプリング周波数でエコー補償信号が生成
される必要がある。これは、例えば、非再帰フィルタを用いて行われ得、このフ
ィルタは、特定の因数に対応する多数の異なる係数率を含む。ここで、各転送記
号の各サンプリング値に関して1つの係数率が提供されて、全体的な補間ステー
ジが形成される。適応性エコー補償器がこの様態で実施される前後に適切なデジ
タルフィルタを追加することにより、この場合、エコー補償器の必要パルス応答
もまた減少され得、従って、実施の費用が減少され得る。送信信号と比較して、
受信信号がより高いスキャン周波数またはデータレートを有する場合も同様に、
送信信号のデータレートは、補間によって増加させられ得る。これは、好適には
、エコー補償器の前に配列された1つの補間回路と、エコー補償器の後に配列さ
れた1つの補間回路との補助によって少しずつ行われる。エコー補償器の背後に
追加された補間回路の受信信号と送信信号との間の差分信号(すなわち、補間誤
差に対応する誤差信号)を使用して、通常、適応性であり、且つ、非再帰フィル
タとして構成されるエコー補償器を調整する。
【0014】 (発明の詳細な説明) 本発明は、添付の図面を参照して、好適な実施形態として下記により詳細に説
明される。
【0015】 本発明は、エコー補償器の補償経路に特別な部分フィルタシステムを追加する
ことにより、特定の残留エコー減衰に関して必要なフィルタの長さ(すなわち、
非再帰フィルタの形式に構成されたエコー補償器のフィルタ係数の数)が減少さ
れ得るという発見に基づく。追加として、または、代わりに、受信信号パスに部
分フィルタシステムを追加することにより、実施の費用はさらに減少され得る。
この場合、エコー信号は別として、他の側から転送された所望の信号もまた影響
を受けるため、所望の信号を劣化させることなくこれが可能であるかを調べる必
要がある。
【0016】 本発明は、非対称的な伝送システム(すなわち、両方の転送方向に異なるデー
タレートを有する伝送システム)において使用されることを意図するため、伝送
システムの両側のエコー補償器の構造を個別に考察する必要がある。
【0017】 図5に示すADSL伝送システムの場合、上流の受信側(すなわち、通信ユニ
ット1の側)において、狭帯域のデータ信号が受信されて、広帯域のデータ信号
が送信される。時間スペクトルにおいて、この通信ユニットのエコー補償器10
を実施する際、エコー補償器10の送信信号は、それに応じてサブサンプリング
される必要があり、次いで、対応する受信信号から加算器9の補助によって差し
引きされ得る。ADSL規格に対応する伝送システムの場合、送信器のサンプリ
ング周波数と受信器のサンプリング周波数との間の比率は、例えば、8:1(2
208kHz:276kHz)である。
【0018】 当該分野の技術水準による類似の従来のエコー補償器の構造が図6に示される
。エコー補償器10は、すでに述べたように、非再帰フィルタの形式で、長さN
で、フィルタ係数h0...hN-1を有するように構成される。このエコー補償器
10の送信信号は、比率8:1に対応するサブサンプラーまたは間引き(dec
imation)ステージ14によってサブサンプリングされる。
【0019】 一次または対数(dB)スケールの典型的なエコーパルス応答が図7Aに示さ
れる。図7Aから、エコーパルス応答は、非常に多くの周期の後でのみ減衰され
ることが明らかである。
【0020】 エコーパルス応答の2乗の値がエコー補償器10の長さから総計される場合、
量的なステートメントは、エコー補償器10の長さまたはエコー補償器の係数の
数に基づく残留エコー減衰によって入手され得る。なぜならば、これらだけが残
留エコーに寄与するからである。これに関連して、エコー補償器10の係数の数
に基づく残留エコー減衰が図7Bに示される。図7Bから、例えば、−80dB
の残留エコー減衰(14ビットA/D変換器の量子化誤差にほぼ対応する)を達
成するために、560フィルタ係数(Taps)を有する従来のエコー補償器が
必要であることが明らかである。
【0021】 他方で、特定の残留エコー減衰に必要なエコー補償器10の長さの劇的な減少
は、図1に示すエコー補償デバイスを用いて達成され得る。このエコー補償デバ
イスにおいて、デジタルフィルタ11および12がエコー補償パスに追加される
。原則として、任意のフィルタがフィルタ11および12に使用され得るが、試
みとして、特定の残留エコー減衰に必要なエコー補償器10の長さを最低限に常
時保つことが挙げられる。さらに、フィルタ係数が2の累乗に対応するようにフ
ィルタ11および12を構成して、2の累乗による乗法が簡単なビットシフト動
作によって実行され得、合成ハードウェア乗算器を必要としないことが有利であ
る。
【0022】 第1のデジタルフィルタ11は伝送関数H1(z)を有し、そこに特定の送信
信号y(k)がフィードされ、この第1のデジタルフィルタ11の後に、サンプ
リング率が例えば4:1である第1のサブサンプラー13が追加されて、相当低
いサンプリング周波数で入力データを適応性かつ可変性のエコー補償器10に与
える。最終的には、エコー補償器10に関して必要係数がより少なくなるという
結果になる。エコー補償器10の出力において、サンプリング率が例えば2:1
であるさらなるサブサンプラー14があり、w=8の場合のエコー補償信号ye
c(wk)のサンプリング値のサンプリング周波数は、全体的に、2.2MHz
から276kHzに減少され、受信信号x(wk)のサンプリング周波数に一致
する。適応性エコー補償器が非再帰実行形式であるため、これらのサンプリング
値のみが計算される必要がある。
【0023】 受信信号x(wk)のサイクル周波数と協動する、デジタルフィルタ12を適
切な大きさにすることによって、エコー補償器10に必要な係数の数をさらに減
少させることが可能である。デジタルフィルタ11および12の両方のシミュレ
ーションを用いて、以下の伝送関数が計算された。これにより、適応エコー補償
器10のパルス応答を相当減少することが可能になる。
【0024】
【数12】
【0025】
【数13】 さらにデジタルフィルタ15を受信信号経路に追加すると、例えば、−80d
Bの残留エコー減衰(residual echo attenuation)
に必要なエコー補償器10の係数の数をさらに減少することが達成され得る。受
信信号経路は、デジタルフィルタ11および12と同様、ハイ経路特性および二
つの電力によって好適に記載され得るフィルタ係数を有する。
【0026】 デジタルフィルタ15に関して、例えば、伝送関数
【0027】
【数14】 を有する非再帰型フィルタを用いることが可能である。同様に、Lが整数である
場合に、伝送関数
【0028】
【数15】 を有する再帰型フィルタを用いることが可能である。m=nが選択された場合、
再帰型フィルタに関して、伝送関数
【0029】
【数16】 が得られる。
【0030】 複数ステージのデジタルフィルタが選択された場合、もちろん、フィードバッ
ク係数c0を異なる大きさで決めることも可能である。
【0031】 概して、時間スペクトラムで機能するデジタルフィルタ15の伝送関数に関す
る以下の式が得られる。
【0032】
【数17】 以下に、特にデジタルフィルタ15の4つの伝送関数を示して、エコー補償器
10の長さを減少させることに関する、このデジタルプレフィルタの有効性を示
す。
【0033】
【数18】
【0034】
【数19】
【0035】
【数20】
【0036】
【数21】 図1に示す受信信号経路内の276kHzのサンプリング周波数を用いて、上
述の順序におけるこれらのフィルタの減衰過程を、図2Aの特性線a〜dによっ
て記録する。特定のデジタルプレフィルタを、受信信号x(wk)の入力フィル
トレーションに対して選択した場合、受信信号x(wk)の周波数スペクトラム
が確実に約26kHz〜138kHzの範囲内になければならない。
【0037】 受信信号経路内の上述のデジタルプレフィルタ15を用いた場合、個々に対応
したエコーパルス応答を対数目盛における特性線a〜dと共に図2Bに示す。デ
ジタルプレフィルタ15のそれぞれに関して、エコーパルス応答を相当短くする
ことが、特性線と比較して達成され得、特性線eは、デジタルプレフィルタ15
が用いられない場合に対応することが図2Bから理解される。
【0038】 図2Bに示す場合に関しては、エコー補償器10の係数またはタップ数に基づ
いた残留エコー減衰の過程をそれぞれ図2Cに示す。図2Cから、上述のデジタ
ルプレフィルタ15のそれぞれによって、エコー補償器10の必要な係数の数が
相当に減少することが達成され得ることが明らかである。これによる一番の利点
は、システムが伝送関数H3(z)=(1−z-12(特性線d)を備えること
であり、受信信号フィルトレーション(特性線e)がない場合に比べて、係数の
数を560から(図7Bとも比較されたい)約200に減少することが可能であ
る。
【0039】 図1に示すデジタルフィルタ11および12の上述の伝送関数H1(z)およ
びH2(z)に関する構成に対して、−80dBの残留エコー減衰のそれぞれの
場合に必要なエコー補償器10の長さを、以下の表に示す。これにより、デジタ
ルフィルタが、エコー補償経路または受信信号経路のいずれかに追加された場合
に、エコー補償器の必要な長さを相当減らすことを達成し得ることが明らかであ
る。最良の結果は、エコー補償経路および受信信号経路の両方にデジタルフィル
タを追加することによって達成される。
【0040】
【表1】 図5に示す中央通信ユニットのアップストリーム受信とは対照的に、加入者通信
ユニット2のダウンストリーム受信を用いて、受信信号は、D/Aコンバータを
介して発せられる伝送信号よりw倍高いサイクル周波数でサンプリングされる。
したがって、この場合、エコー補償器10は、エコー補償信号用の出力において
、各伝送シンボルに対してw個のサンプリング値を生成する必要がある。これに
より、エコー補償信号は、受信信号から差し引かれ得る。 対応するエコー補償器10のブロック回路図を図8に示す。エコー補償器は再度
、非再帰デジタルフィルタとして構成され、この場合には、wフィルタ係数率h i、1 …hi、wを含む。これにより、係数率が、各伝送シンボルのエコー補償信号
のサンプリング値のそれぞれに提供される。信号係数率の信号出力値間の切り替
えが、受信信号のより高いサンプリング周波数を用いてエコー補償器の出力で生
じる。これによりwサンプリングシンボルは、各伝送シンボルy(wk)のエコ
ー補償信号yec(k)に対して生成される。
【0041】 さらに、このダウンストリーム受信によって、特定の残留エコー減衰、したが
って、この実施コストを達成するために必要なエコー補償器10の係数の数が、
エコーパルス応答の期間によって決定される。これとADSL伝送システムのダ
ウンストリーム受信機内のエコーパルス応答との関係を図9Aに示す。特性線a
は、いわゆる「ブリッジタップ(bridge Taps)」のないCSA6ル
ープ伝送ラインに関し、特性線は、「ブリッジタップ」を有するANSIループ
13の伝送ラインに対応する。特にアメリカの電話線においては、特性線は、頻
繁に加入者に敷設され、加入者に届くちょうど前に分割される。したがって、分
割された電話線の一端にのみ端子が接続される。この電話線の残りの「ブライン
ド」端は、「ブリッジタップ」と指定され、通常、線インピーダンスの悪化が生
じる。
【0042】 これらの同じ伝送線に関して、エコー補償器10のフィルタ係数の数に基づい
て(すなわち、タップ数に基づいて)、それぞれの場合の残留エコー減衰を、対
応する特性線aおよびbと共に図9Bに記録する。図9Bから、エコー補償器1
0の333フィルタ係数が両方の場合に必要であることが明らかである。
【0043】 エコー補償器10の実施コストを減らすためには、エコー補償器10の入力お
よび出力において、エコー補償経路内におけるアップストリーム受信機に類似し
た種々のサンプリング周波数があるため、いずれの場合においても、エコー補償
器10の前および後にデジタル部分フィルタ11または12を追加することに利
点がある。ダウンストリーム受信機の対応するエコー補償構成を図3に示す。図
3から、受信信号x(k)およびエコー補償信号yec(k)が、伝送信号y(
wk)(例えば、276kHz)より要素wだけ高いサンプリング周波数(例え
ば、2.2MHz)を有することも明らかである。すでに上述したように、この
場合のエコー補償器10は、出力において、より高いサンプリング周波数を提供
するように、補間ステージの形態で図8に類似して構成される。
【0044】 コンピュータシュミレーションの援助を伴うデジタルフィルタ11および12
に関しては、非再帰フィルタとして構成されるエコー補償器10の長さを縮小す
る、すなわち、一定の残余のエコー減衰を達成するのに必要なフィルタ係数の数
を低減するためには、以下の伝送関数が特に有用であると確認される。
【0045】
【数22】
【0046】
【数23】 これは、図3では示されていないが、またダウンストリーム受信に関しては、図
1と同様に、別のデジタルフィルタ15が受信信号経路に付加される場合は、エ
コー補償器10の実現化の費用におけるさらなる削減が達成され得、それによっ
て、この別のデジタルフィルタ15が伝送関数H3(z)=(1−z-1)/2を
所有することが想定される。
【0047】 このフィルタ15の絶対周波数応答は図4Aの対数目盛で示される。エコー補
償器10の長さに基づいた、すなわちタップナンバー(Tap−number)
に基づいた残余のエコー減衰の進行が、図4Bにおける受信信号経路内の本デジ
タルフィルタ15を考慮してすでに考察された2つの伝送ラインに関して示され
る。図9Bと比較しても両者とも、デジタルフィルタ15を付加することによっ
て、エコー補償器10の実現化の費用の大幅な削減が達成され得る。このために
は、CSA6−ライン(特性線a)と比較して一定の残余のエコー減衰(例えば
、−80dB)に達するためには、なんらかのより長いエコー補償器がANSI
ループ13ライン(特性線b)に必要である。これは明らかに、ANSIループ
13ラインの場合において、ラインの先端に存在する受信器入力のスタブケーブ
ル上にある。
【0048】 エコー補償経路および受信信号経路内のデジタル部分フィルタを考慮して、お
よび考慮せずに考察された2つのラインに対してエコー補償器の必要な長さが、
以下の表2にまとめられる。これによって、デジタル部分フィルタ15の受信信
号経路において、伝送関数H3(z)=(1−z-1)を有する再帰フィルタが考
察される。この場合、デジタルフィルタがエコー補償経路または受信信号経路の
いずれかに付加された場合、エコー補償器の必要な長さの大幅な縮小が達成され
得ることは明らかである。エコー補償経路および受信信号経路の両方にデジタル
フィルタを付加することによって最良の結果が得られる。
【0049】
【表2】 すでに述べたように、エコー補償器10は通常、適応非再帰フィルタによって
形成される。ダウンストリーム受信に関しては、すなわち加入者サイド受信器に
おいては、エコー補償器または適応非再帰フィルタは高データレートで動作し、
その結果、この適応フィルタの各時間単位に対して非常に多数のフィルタ係数お
よびこれに対応して非常に多数の乗算が生じる。図10に関連して、下記で、こ
の問題が解決され得る本発明のさらに別の実施形態が説明される。
【0050】 図10で示される実施形態に関して、送信信号の低データレートは、漸次加速
して、その結果、低データレートで動作する本実施形態の場合は、エコーまたは
受信信号x(k)とエコー補償信号またはエコー推定値yec(k)との間の平
方差(square difference)の期待値が最小化されるように、
エコー補償器10の適応非再帰フィルタ(FIR−フィルタ)によって、未知の
伝送関数すなわちエコー信号経路を用いて高データレートで動作するシステムを
模倣することが可能である。
【0051】 この目的のために、図10によると、第1補間器(interpolator
)16がエコー補償器10の前に、およびエコー補償器10の後に、第2補間器
が付加される。この2つの補間器16および17の援助にて、エコー信号または
受信信号x(k)と比較すると例えば因数w=8では低い伝送信号y(wk)の
データレートは、漸次増加または加速される。加算器19の援助にて、例えば平
方平均におけるLMSアルゴリズム(「最小の平均平方」)によって(例えば、
非常に有効な代数的アルゴリズムを使うことによって)、補間誤差を最小限にす
るために、受信信号x(k)と補間器17の送信信号間の差が形成される。サブ
サンプラー(sub−sampler)または間引き器(decimator)
18の援助にて、この差分信号または誤差信号の、データレートまたはサンプリ
ング周波数は、エコー補償器10のデータレートに適合される。加算器19によ
って生成される差分信号または誤差信号は、エコー補償器10を形成する非再帰
フィルタを適応調整するように働く。サブサンプラー18のデータレート圧縮後
の、この誤差信号は、最小にすべき出力誤差または補間誤差と同じ統計的特性を
有するので、補間誤差はまた定常状態でも最小でなければならない。
【0052】 前述の実施形態と同じように、2つの持続的な、すなわち非適応デジタルフィ
ルタ11または12は、特にIIR−フィルタはエコー補償経路において設けら
れる。この場合、デジタルフィルタ12は適応ループに配置されず、前述のエコ
ー補償器10の適応非再帰フィルタの調整は、このデジタルフィルタを介して行
われない。低周波数範囲の種々のエコー経路のパルス反応は、それらの再帰部分
に関しては同じように動作するので、記載されるようにデジタルフィルタ11の
援助にて、エコー補償器10に必要なフィルタ係数の数はさらに低減される。
【0053】 エコー信号または受信信号x(k)は、遅延デバイス20を経て前述の加算器
9に伝送される。そのために遅延デバイス20は、特に加算機9と加算器19の
間に挿入される。
【0054】 エコー補償器10の適応非再帰フィルタのフィルタレベルN−1が想定される
場合は、適応非再帰フィルタNに関して、それぞれおいて、2つのサンプリング
値M〜1の間のM倍率の拡大を通じて、ゼロポジションが補間器16および17
によって挿入されるので、フィルタ係数及びN/M乗算は、たたみこみ合計を計
算するのに必要とされる。エコー補償器10の適応非再帰フィルタのデータレー
トがどのくらい減速されるかは、一方ではエコーパルス反応の周波数応答、およ
び、他方では周波数スペクトルから生じるエコー量をフィルタリングするデータ
レートの増加後の可能性によって変わる。
【0055】 送信信号y(wk)が例えば、276kHzのデータレートまたは周波数を有
するADSLシステムに関しては、エコー信号または受信信号x(k)は2.2
MHz(w=8)の高データレートを有する一方、データレートは、例えば比率
1:4に従って補間器16によって、および、比率1:2に従って補間器17に
よって増加され得る。また、サブサンプラー18は比率2:1に従ったデータレ
ートに対応して減少する。この実施形態の場合の遅延デバイス20は、伝送関数
-2を有する。ゆえに、この具体的な実施形態に関しては、エコー補償器10の
適応非再帰フィルタは、受信信号x(k)のデータレートの半分に相当するデー
タレートで動作し得、従ってエコー補償器10の適応非再帰フィルタに必要なフ
ィルタ係数値も半減される。エコー補償器10後のデータレートは、2倍に増加
されるので、デジタルフィルタ12は周波数スペクトルから生じるエコー量を除
去または消去するのに使われる。デジタルフィルタ12に関しては、以前に考察
されたテスト信号ラインに必要な−80dBの残余のエコー減衰を得るために、
特に第4レベルの持続的なIIR−フィルタが使用され得る。デジタルフィルタ
11は他方では、例えば第1レベルの持続的なIIR−フィルタであり得る。
【0056】 エコー補償器10の適応非再帰フィルタによって行われるたたみこみ合計の計
算は、好ましくは速いたたみこみで実行され、これによって、実行される乗算の
数のさらなる大幅な減少が生じる。
【0057】 図10による前述の実施形態の援助にて、エコー補償器10の適応非再帰フィ
ルタに必要なフィルタ係数の数は、当該分野の従来の状態と比較して、560か
ら160に低減され得る。実行される乗算の数は154106から22106 に低減され得、毎回の単位のために行われる乗算の数は70から20に低減され
得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の第1の実施形態によるエコー補償デバイスを示す。
【図2A】 図2Aは、図1に示す実施形態によって達成可能な利点を解説するための図を
示す。
【図2B】 図2Bは、図1に示す実施形態によって達成可能な利点を解説するための図を
示す。
【図2C】 図2Cは、図1に示す実施形態によって達成可能な利点を解説するための図を
示す。
【図3】 図3は、本発明の第2の実施形態によるエコー補償デバイスを示す。
【図4A】 図4Aは、図3に示す実施形態の場合のデジタル信号の周波数応答を示し、こ
れは、追加として、または、代わりに、受信信号パスに追加され得る。
【図4B】 図4Bは、図3に示す実施形態によって達成可能な利点を解説するための図を
示す。
【図5】 図5は、本発明が使用され得る二重転送システムの概略図を示す。
【図6】 図6は、当該分野の技術水準によるエコー補償器に関して可能な構造を示す。
【図7A】 図7Aは、図6に示す構造に付随する不利益を解説するための図を示す。
【図7B】 図7Bは、図6に示す構造に付随する不利益を解説するための図を示す。
【図8】 図8は、本発明によるエコー補償器に関して可能な構造を示す。
【図9A】 図9Aは、さらに公知のエコー補償器の構造に付随する不利益を解説するため
の図を示す。
【図9B】 図9Bは、さらに公知のエコー補償器の構造に付随する不利益を解説するため
の図を示す。
【図10】 図10は、本発明の第3の実施形態によるエコー補償デバイスを示す。
【符号の説明】
9 信号組み合わせ手段 10 エコー補償器 11 デジタルフィルタデバイス 12 デジタルフィルタデバイス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シェンク, ハインリッヒ ドイツ国 81476 ミュンヘン, ファテ ィマシュトラーセ 3 Fターム(参考) 5K027 BB03 DD10 5K046 AA01 BB05 HH11 HH53 HH78 5K050 AA05 BB06 EE09 FF07 FF12

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信および受信方向の非対称データレートを有する伝送シス
    テムのためのエコー補償デバイスであって、 デジタル送信信号(y)に基づいてデジタルエコー補償信号(yec)を生成
    するためにエコー補償経路に配置されたエコー補償器(10)と、 エコー補償受信信号を得るために、エコー補償信号(yec)をデジタル受信
    信号(x)と組み合わせる信号組み合わせ手段(9)と を備え、 該エコー補償器(10)を介して該信号組み合わせ手段(9)に通じる該エコ
    ー補償経路は、該エコー補償器(10)の前で該送信信号(y)をフィルタリン
    グする第1のデジタルフィルタデバイス(11)と、該エコー補償器(10)と
    該信号組み合わせ手段(9)との間で該エコー補償信号(yec)をフィルタリ
    ングする第2のデジタルフィルタデバイス(12)とを有することを特徴とする
    、エコー補償デバイス。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2のデジタルフィルタデバイス(11、1
    2)の伝送関数((H1(z)、H2(z))は、そのフィルタ係数が2の累乗
    で記載されるように選択され、前記第1および第2のデジタルフィルタデバイス
    (11、12)は、それらが、デジタルフィルタ作用のためのビットシフト動作
    によって特定のフィルタ係数で乗算を行なうように設計されることを特徴とする
    、請求項1に記載のエコー補償デバイス。
  3. 【請求項3】 前記送信信号(y)は、前記受信信号(x)より特定の因数
    (w)だけ大きいデータレートを有し、前記第1のデジタルフィルタデバイス(
    11)の伝送関数H1(z)は、式 【数1】 に対応し、前記第2のデジタルフィルタデバイス(12)の伝送関数H2(z)
    は、式 【数2】 に対応することを特徴とする、請求項1または2に記載のエコー補償デバイス。
  4. 【請求項4】 前記エコー補償器(10)の前に第1の低サンプリングデ
    バイス(13)が、前記送信信号(y)をサブサンプリングするように設けられ
    、該エコー補償器(10)と前記信号組み合わせ手段(9)との間に第2のサブ
    サンプリングデバイス(14)が、該エコー補償信号(yec)をサブサンプリ
    ングするように設けられる、請求項1〜3のいずれかに記載のエコー補償デバイ
    ス。
  5. 【請求項5】 前記送信信号(y)は、前記受信信号(x)より因数8だけ
    大きいデータレートを有し、前記第1のサブサンプリングデバイス(13)は、
    比4:1にしたがってサブサンプリングを実行し、前記第2のサブサンプリング
    デバイス(14)は、比2:1にしたがってサブサンプリングすることを特徴と
    する、請求項4に記載のエコー補償デバイス。
  6. 【請求項6】 前記第1のサブサンプリングデバイス(13)は、前記第1
    のデジタルフィルタデバイス(11)と前記エコー補償器(10)との間に設け
    られ、前記第2のサブサンプリングデバイス(14)は、前記エコー補償器(1
    0)と前記第2のデジタルフィルタデバイス(12)との間に設けられることを
    特徴とする、請求項4または5に記載のエコー補償デバイス。
  7. 【請求項7】 前記受信信号(x)は、前記送信信号(y)より特定の因数
    (w)だけ大きいデータレートを有し、前記第1のデジタルフィルタデバイス(
    11)の伝送関数H1(z)は、式 【数3】 に対応し、前記第2のデジタルフィルタデバイス(12)の伝送関数H2(z)
    は、式 【数4】 に対応することを特徴とする、請求項1または2に記載のエコー補償デバイス。
  8. 【請求項8】 前記受信信号(x)および前記エコー補償信号(yec)は
    前記送信信号(y)より特定の因数(w)だけ大きいデータレートを有し、該特
    定の因数の値に対応する数がさまざまなフィルタ係数レートに提供され、それら
    の間の出力値が、該より大きいデータレートに対応するサンプリング周波数で切
    り換えられることによって、前記エコー補償器(10)は、該特定の因数(w)
    だけ大きいデータレートで該エコー補償信号(yec)を作成するので、サンプ
    リング値のためのフィルタ係数レートは、それぞれ、送信記号(y)ごとに提供
    されるように、該エコー補償器(10)は、非再帰フィルタの形態で構成される
    ことを特徴とする、請求項1〜2、7のいずれかに記載のエコー補償デバイス。
  9. 【請求項9】 前記受信信号(x)は、前記送信信号(y)より特定の因数
    (w)だけ大きいデータレートを有し、前記エコー補償器(10)は、該受信信
    号(y)のデータレートよりも低いデータレートで動作し、該エコー補償信号(
    yec)を該受信信号(x)の該データレートで前記信号組み合わせ手段(9)
    に供給するために、該エコー補償器(10)と該信号組み合わせ手段(9)との
    間に該データレートを増加させる手段(17)が設けられることを特徴とする、
    請求項1〜2、7のいずれかに記載のエコー補償デバイス。
  10. 【請求項10】 前記エコー補償器(10)は、適合非再帰フィルタの形態
    で構成され、適合調整するために、前記データレートを増加させる手段(17)
    の前記受信信号(x)と前記送信信号との間の差分信号を、サブサンプリングデ
    バイス(18)を介して、該エコー補償器(10)の適合非再帰フィルタに供給
    することを特徴とする、請求項9に記載のエコー補償デバイス。
  11. 【請求項11】 前記エコー補償器(10)は、前記データレートを増加さ
    せる手段(17)と、前記データレートを増加させるさらなる手段(16)との
    間に配置され、それにより、前記送信信号(y)は、該データレートを増加させ
    るさらなる手段(16)に供給されることを特徴とする、請求項9または10に
    記載のエコー補償デバイス。
  12. 【請求項12】 前記受信信号(x)は前記送信信号(y)より因数8だけ
    大きいデータレートを有し、前記データレートを増加させるさらなる手段(16
    )は、前記エコー補償器(10)が該データレートを因数4だけ増加させる前に
    挿入され、前記データレートを増加させる手段(17)は、該エコー補償器(1
    0)が該データレートを因数2だけ増加させる後に挿入されることを特徴とする
    、請求項11に記載のエコー補償デバイス。
  13. 【請求項13】 前記第1のデジタルフィルタデバイス(11)は、第1の
    レベルの再帰デジタルフィルタの形態で構成され、前記第2のデジタルフィルタ
    デバイス(12)は、第4のレベルの再帰デジタルフィルタの形態で構成される
    ことを特徴とする、請求項1、2、9〜12のいずれか1つに記載のエコー補償
    デバイス。
  14. 【請求項14】 前記信号組み合わせ手段(9)によって前記エコー補償信
    号(yec)と組み合わせる前に、前記受信信号(x)をフィルタリングするよ
    うにデジタルフィルタデバイス(15)が設けられることを特徴とする、請求項
    1〜13のいずれか1つに記載のエコー補償デバイス。
  15. 【請求項15】 前記受信信号(x)をフィルタリングするように設けられ
    た前記デジタルフィルタデバイス(15)の伝送関数H3(z)は式 【数5】 に対応し、Lvは整数であることを特徴とする、請求項14に記載のエコー補償
    デバイス
  16. 【請求項16】 前記送信信号(y)は前記受信信号(x)より特定の因数
    (w)だけ大きいデータレートを有し、 該受信信号(x)をフィルタリングするように設けられたデジタルフィルタデ
    バイス(15)の伝送関数H3(z)は式 【数6】 【数7】 【数8】 または 【数9】 に対応することを特徴とする、請求項1〜6、15のいずれか1つに記載のエコ
    ー補償デバイス。
  17. 【請求項17】 前記受信信号(x)は前記送信信号(y)より特定の因数
    (w)だけ大きいデータレートを有し、該受信信号(x)をフィルタリングする
    ように設けられたデジタルフィルタデバイス(15)の伝送関数H3(z)は式 【数10】 または 【数11】 に対応することを特徴とする、請求項1〜2、7〜13、14、15のいずれか
    1つに記載のエコー補償デバイス。
  18. 【請求項18】 第1の通信ユニット(1)および第2の通信ユニット(2
    )と、該第1および第2の通信ユニット(1、2)の間にデータを双方向送信す
    るための送信チャネル(3)とを有し、それにより、該第1の通信ユニット(1
    )のデータは、逆方向より大きいデータレート(fs)で該第2の通信ユニット
    (2)に送信され、 該第1の通信ユニット(1)は、請求項1〜6、14〜16のいずれか1つに
    従ったエコー補償デバイスを有し、該第2の通信ユニット(2)は、請求項1、
    2、7〜15、17のいずれか1つに従ったエコー補償デバイスを有することを
    特徴とする、デュプレックス伝送システム。
  19. 【請求項19】 前記デュプレックス伝送システムはADSL伝送システム
    であることを特徴とする、請求項18に記載のデュプレックス伝送システム。
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