JP2608042B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents

パチンコ遊技機

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JP2608042B2
JP2608042B2 JP12066395A JP12066395A JP2608042B2 JP 2608042 B2 JP2608042 B2 JP 2608042B2 JP 12066395 A JP12066395 A JP 12066395A JP 12066395 A JP12066395 A JP 12066395A JP 2608042 B2 JP2608042 B2 JP 2608042B2
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伸明 水貝
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、遊技盤の遊技領域内
でパチンコ球を利用したゲームを行ない得るパチンコ遊
技機に関するものである。
【0002】
【従来技術】この種の遊技機の代表例の一つであるパチ
ンコ機では、機内にセットされる遊技盤において、略円
形状のレール内の面域に多数本の遊技釘の他に、大小各
種の入賞器具(入賞口が不変式、可変式のものを含む)、
図柄表示具、効果用表示ランプ具等の遊技部品が適宜配
置されると共に、アウト口が形成されてパチンコ球(遊
技球)の遊技領域が構成されている。そして遊技操作に
より遊技領域内に打出された遊技球について、アウト口
に入った球はアウト球とされ、また各入賞器具に入った
球はセーフ球とされて、夫々の球が適宜区分されたもと
で、最終的には遊技盤の裏側にセットされた機構セット
盤の各通出経路部から機外へ排出処理されるようになっ
ている。
【0003】このようなパチンコ機では、設定されたゲ
ーム内容に応じて機種毎に区分されており、夫々の遊技
盤が当該のゲーム内容に合わせた遊技領域を構成してい
る。このもとで、遊技盤の裏側には、一般にセーフ球用
の集合カバーとも称されるもの、遊技部品保護用のケー
スカバーとも称されるもの、の何れかの覆蓋部材が適宜
セットされている。すなわち集合カバーは、主として各
部の入賞器具に入って裏側の出口から通出される夫々の
セーフ球を所定方向へ区分して通出案内させるものとさ
れて、通常では遊技盤の裏面にビス等で定着されてい
る。一方ケースカバーは、主として各種の遊技部品、特
に大型の入賞器具や図柄表示装置の裏側を覆蓋して保護
するものとされて、通常では前述の集合カバーより大き
なサイズに成形されて遊技盤の裏側において開閉または
着脱が可能にセットされている。
【0004】そして夫々のパチンコ機において、前記機
構セット盤とは別に、前述した集合カバーおよびケース
カバーの双方を遊技盤の裏側に併用セットしようとした
場合には、互いに目的等の異なる2つの覆蓋部材同志が
前後(内外)に重ね合わされた状態となってしまい、遊技
盤と機構セット盤との間の限られたスペース内では極め
て困難となり、またコスト高にもなる。従って機構セッ
ト盤の全面的な設計変更や新規製作、更にはコストアッ
プ等にも及ぶ問題を回避する意味を含めて、通常では夫
々の部材を機種毎に合わせて単独で区分使用している。
このため現行のパチンコ機においては、前記機構セット
盤が各機種に係る共用部品として実施される前提にあっ
て、以下の状態とされている。
【0005】(a) 集合カバーがセットされる場合で
は、機構セット盤の窓口に対して着脱可能に取着された
蓋板がケースカバーの代用とされる。 (b) ケースカバーがセットされる場合では、機構セッ
ト盤の蓋板が省略されたもとで、遊技盤の裏面において
各入賞器具の出口に合わせて各方向へ取着された各々の
セーフ球用の案内樋が集合カバーの代用とされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、遊技
盤裏側の覆蓋部材として集合カバーおよびケースカバー
が併用セットし得ない状況については、現行のパチンコ
機に係る規格的な条件サイズにあって、遊技盤と機構セ
ット盤との間のスペースに自ずと制限があることから致
し方ないとされている。しかし双方の部材が併用できな
いことや個々の部材が互いの機能、すなわちセーフ球の
区分通出および遊技部品の覆蓋の両機能を併有し得ない
ことは、多面に亘り不便なことが多い。現に前述した
(a)項の場合のように、集合カバーのセットに際して
は、機構セット盤の蓋板をケースカバーに代用し、また
(b)項の場合のようにケースカバーのセットに際して
は、案内樋を集合カバーに代用しなければならない。そ
して何れの場合においても、案内樋は各種機構毎のセー
フ球区分通出条件に適合するもの、また蓋板は入賞器具
や図柄表示装置に適合するもの、を夫々選択使用しなけ
ればならない。このためパチンコ機の製作工程、これら
部品の管理において不便で煩わしいことが多かった。
【0007】特に近年のパチンコ機では、ゲーム内容の
向上、機全体のグレードアップ等を図る目的において、
セーフ球に対して獲得できる賞球を2通り以上に区分し
て排出し得るように設定された機種や、見栄えの良い大
型の入賞器具および図柄表示装置を設置した機種が多く
見られる。このような状況にあって、集合カバーについ
ては、各入賞器具に入った夫々のセーフ球を賞球獲得上
の価値として2通り以上の種類に区分して通出案内させ
得るように複数の通路を画成したものが多用され、一方
ケースカバーについては、大型の入賞器具や図柄表示装
置の裏側突出部分を直接覆蓋する収容箱部を備えたもの
が多用されている。
【0008】しかしこの集合カバーとケースカバーの何
れについても、前述した双方の機能を併有していないた
め、実施において不便が面がある。しかもこれら部材
は、パチンコ機の機種毎に形状、サイズが変更されるこ
とがあるために、部品数種類が多くなるばかりで、種別
保管に煩わしさを伴なう。また遊技に供されるパチンコ
機では、共通の構成部分(外枠および前枠側の全体)をそ
のまま利用することにして、遊技領域の異なる遊技盤の
みが交換セットされることがあり、この盤交換時に伴な
い集合カバーとケースカバーとの交換を必要とすること
がある。それだけに1つの部材で双方の機能を併有し得
るような機種共用型式の好適な覆蓋部材を実施し得るこ
とが強く望まれている。
【0009】
【発明の目的】本発明は、前述した課題に鑑み、これを
好適に解決するべく提案されたものであって、機種・型
式毎に遊技領域が変更される夫々の遊技盤に適合する形
態に選択し得ると共に、セーフ球用の区分通出路を簡単
に構成し得、かつ大小の遊技部品の裏側部分を好適に覆
蓋保護し得るようにした選択共用型式の保護用覆蓋部材
を、遊技盤裏側に開閉または着脱可能に装着して、遊技
盤単位ひいては遊技機全体の製作の簡素化を図り得るよ
うにしたパチンコ遊技機を提供することを目的とするも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述した課題を克服し、
所期の目的を達成するため本発明に係るパチンコ遊技機
は、外枠に組付けられた前枠の各部に、パチンコ球の収
容および送出発射に関係する各種の構成部材と、パチン
コゲームに関係する大小各種の遊技用部品を配置すると
共にセーフ球とアウト球を区分通出し得る遊技盤と、遊
技盤の裏側に臨む方形状の窓口を開設すると共にセーフ
球,アウト球および賞球の区分排出処理に関係する構成
部を備えた機構セット盤が夫々装備される一方、遊技盤
の裏側に開閉または着脱可能に装着セットされた保護覆
蓋部材を備え、前記保護覆蓋部材について、前記機構セ
ット盤の窓口よりも適宜小さくかつ前記遊技盤の裏面主
要面域を球通出間隔を以って覆蓋し得る方形サイズに成
形されて、中央部に窓口を開設すると共に内側の各部に
セーフ球用の区分通出路の基本的路部を構成するための
複数の案内壁を成形配置した主カバーと、この主カバー
の窓口の外側開口面に整合し得る所要空間広さの保護室
および切除可能な透口開設部を成形した大型の第1種タ
イプと小型の第2種タイプの副カバーとの選択的な組合
わせ形態とされ、主カバーを遊技盤の裏面に対して適宜
装着手段により装着セットして機構セット盤の窓口内で
開閉または着脱可能にし、この主カバーの窓口に対して
各種タイプの副カバーを選択して共通な装着セット手段
により着脱交換可能に組付けて構成したことを特徴とす
る。
【0011】
【作用】パチンコ球用の遊技領域を構成する遊技盤の裏
面に対向して装着される保護覆蓋部材は、遊技盤に装着
される遊技部品(図柄表示装置や大型の入賞装置等)に対
する逃し口用の窓口が中央部に開口された主カバーと、
この主カバーの該窓口を覆蓋する副カバーとから構成さ
れ、機裏側に装着された機構セット盤の窓口内での開閉
または着脱が可能になっている。主カバーは、その内側
面に複数の案内壁により基本的路部が構成されており、
異なる機種・型式の遊技盤に対応してセーフ球用の区分
通出路を容易に画成することができ、各遊技盤に配設さ
れた各入賞具から通出されたセーフ球を通出案内し得
る。また副カバーは、遊技盤に装着される前記遊技部品
の裏側部分を覆蓋保護するもので、該遊技部品の後方延
出量に応じて大型の第1種タイプと小型の第2種タイプ
とが適宜選択して装着される。この副カバーの背板部に
成形された透口開設部は、適宜広さの開口を所要位置に
開設可能であり、遊技部品の裏側に接続される電気配線
類を挿通し得る。
【0012】
【実施例】次に、本発明に係るパチンコ遊技機につき、
好適な実施例を挙げて添付図面を参照しながら以下説明
する。なお本実施例では、ゲーム内容により機種・型式
が区分されるパチンコ機の場合を主にして例示する。
【0013】図1〜図3に全体が略示されるパチンコ機
Pについて要約説明すると、ゲーム内容が異なる全機種
共通の基本的な構成として、外枠1に対して開閉および
着脱が可能に組付けられた前枠2において、ガラス扉3
と上球皿5および球送り装置6等がセットされた前面開
閉板4とが、共に横開き可能に組付けられており、下部
に下球皿7および打球発射装置8等が夫々配置されてい
る。また前枠2の内側における収容枠体9のセット口
(図示せず)に、後述の遊技盤Bが着脱交換可能に収容セ
ットされる一方、収容枠体9の裏側に後述の機構セット
盤Sが適宜組付けセットされている。なお図中の符号1
0は、発射レールを示す。
【0014】そして前記遊技盤Bは各機種毎に設定され
たゲーム内容に応じた遊技領域が構成されるもとで、図
1に略示すように、前面に取着されたレール11内にパ
チンコゲームに関係する大小各種の遊技部品およびこれ
に関連した多数本の遊技釘12が適宜選定配設されてい
る。ちなみに図示の遊技盤Bでは、各種の遊技部品とし
て入賞したセーフ球用の検出スイッチ14を有する始動
入賞具13と、この入賞具13からの始動入力(セーフ
球検出信号)に基いて図柄を変動して、予め設定された
図柄同志の組合わせ成立時には、特別遊技条件を発生し
得る図柄表示手段15と、この特別遊技条件に応答する
開成作動として設定パターンに基いて大入賞口17を開
放し得る電動式の大入賞装置16と、普通入賞具18お
よび表示ランプ具19等が夫々配設された場合を例示す
る。但しこの大入賞装置16では、左右両側に前述の始
動入賞具13が一体的に配設されている。なお図1中の
符号20は、アウト口を示す。
【0015】一方前記機構セット盤Sは、全機種共通用
として前枠2側の収容枠体9の裏面に整合当接状態で着
脱可能にセットされている。そして基本的な構成として
図2および図3に示すように、盤本体21の中央部内側
に遊技盤B表面に対して適宜間隔をもつ凹室22が画成
されており、この凹室22の中央部外側に遊技盤Bの裏
面主要部を透視できる略正方形の窓口23が形成されて
いる。また、アウト球,セーフ球および賞球の区分排出
処理に関係する構成部として、窓口23の下部に、前記
アウト口20側に連絡された排出路24と、凹室22の
下部に連絡されたセーフ球用の集合排出路25とが互い
に区画形成されており、この集合排出路25の下流部に
電動式のセーフ球検出処理装置26が組付けられてい
る。一方盤本体21の外側において、上部から下部に亘
りタンクおよび各樋を含む賞球貯留整流送出部27と、
電動制御式の賞球排出装置28等が設置されており、こ
の装置28の下方に前記各々の球皿5,7側に連絡され
る第1および第2の賞球排出路29,30が形成されて
いる。
【0016】なお前述した機構セット盤Sにおいて、窓
口23は常時開口状態のままとされて、後述する保護用
の覆蓋部材Cが開閉蓋として装備される。また盤本体2
1の外側に、遊技盤B側の各種の電気的部品(各スイッ
チ,ソレノイド,ランプ,図柄表示装置等を含む)の制御に
係る第1の制御装置M1と、セーフ球の検出に対する賞
球排出の制御に係る第2の制御装置M2等が夫々セット
されている。
【0017】前述した本実施例のパチンコ機に実施され
る保護用の覆蓋部材Cは、全機種共通用のものとして、
前記遊技盤Bの裏面にセットされて前記機構セット盤S
の窓口23から開閉可能にされた形態とされており、基
本的には図4〜図12に示すように、遊技盤Bの裏面主
要部を所定の球通出間隔を以って覆蓋する1種類の主カ
バー31と、この主カバー31の開口34外側に対して
着脱交換可能に取着セットされる少なくとも2種類の副
カバー55とから組合わせ形態で構成されている。そし
て主カバー31の左右の側縁が、遊技盤B裏面に取着さ
れる開閉支持具64に支持されると共に、施錠掛止具6
9に解錠可能に掛止されるようになっている。
【0018】すなわちこの覆蓋部材Cにおける前記主カ
バー31は、機構セット盤Sの窓口23の開口内法寸法
より適宜小サイズな略正方形状に合成樹脂成形されてお
り、その本体板32の左右両側縁の内側に、図5に示す
如く、セーフ球通出領域の外郭となる外壁33,33が
上下方向に形成され、また本体板32の中央には縦長方
形の窓口34が形成されている。そして、本体板32の
外側中央上部と窓口34の下縁部とに、前記副カバー5
5の着脱に関係する回動式の掛止具35が取着されると
共に、掛止部36が形成されており、また窓口34の下
方部に格子窓状の透口開設部41が形成されている(図
4参照)。
【0019】そしてこの主カバー31において、前記窓
口34は図4〜図7に示すように、遊技盤Bの中央部に
装着される遊技部品(図柄表示装置や大型の入賞装置等)
の裏側部分に対する逃し口用として所定広さに開口され
ており、そして開口内の下部には切除可能な補助蓋部3
7が成形されている。この補助蓋部37は、遊技部品の
大きさによって残存と切除とが選択されるものであっ
て、窓口34の内周に対して接続代部38で連接されて
おり、その内側面にはセーフ球用の案内路39と、スイ
ッチ用の設置部40が形成されている。また前記透口開
設部41は、遊技盤Bの縦央下部に装着される遊技部品
の裏側部分に対する逃し口や配線類用の引出し口を必要
に応じて開口可能とするためのものであって、各部位の
接続代部42を切断することにより、蓋板43を除いた
所要広さの開口が形成できるようになっている。
【0020】前述した主カバー31において、セーフ球
用の区分通出手段として本体板32の内側面に、複数条
の案内壁44,44が形成されている。これらの案内壁
44,44については、遊技盤における各々の入賞口(前
記入賞具13,18および大入賞装置16等を含む)の位
置を考慮した基本的な共通部分として、図5に例示する
ように、窓口34の左右両側を含む各部分に適宜上下長
さをもって配設されている。そして左右の壁同志の間に
は、セーフ球1個分に対してかなり余裕のある対向間隔
の主通路45,45が構成される一方、上下の壁同志の
間には、通路の選択や変更等を可能とするための適宜広
さの空間部46,46が形成されて、この各空間部46
に通路構成用の適宜補助壁47,47が設置可能とされ
ている(図13参照)。
【0021】前記補助壁47,47については、各種の
遊技領域をもつ遊技盤Bに対する覆蓋部材C自体の実施
において、夫々の入賞具の出口に対する通出路を構成す
るために、前記案内壁44,44とは別に必要に応じて
使用されるものであって、図13および図18に例示す
るように、縦樋状や「く」の字樋状等に形成されたもの
が、当該の空間部46において対象とする上下の案内壁
44,44の間に縦向きや斜状に取着することが可能と
されている。なおこの補助壁47は、切断や折曲が容易
に可能な合成樹脂成形のものが好適例の一つとされて、
図10に例示するようなL形レール状の素材48におい
て、水平片部48aと垂直片部48bとの各長さ単位部
分に形成された切欠や溝49,50を利用して所要長さ
に切断されると共に、所要形状に折曲されるものであっ
てもよく、そして本体板32の内側面に接着剤を利用し
て取着されるものであってもよい。
【0022】なお前述した主カバー31におけるその他
の構成として、本体板32の左右の各側縁の上下部に
は、図11および図12に示す如く、前記開閉支持具6
4に対する連繋片51と、前記施錠掛止具69に対する
掛止筒52とが夫々形成されている。また本体板32の
外側面において、外周縁および窓口34の周囲の各部に
亘り補強用のリブ53が形成されており、上下の所要部
位に前記第1の制御装置M1のセットケース74を掛止
するための掛止筒54が形成されている。
【0023】一方前記副カバー55は、遊技盤Bの中央
部に装備される遊技部品の裏側部分を覆蓋保護するため
のもので、前述した主カバー31の窓口34の外側(裏
側)に整合セットされる。すなわちこの副カバー55に
ついては、各種の遊技部品(図柄表示装置やセンター入
賞装置等を含む)の裏側部分が窓口34から外側(裏側)
へ露出する状況を考慮し、窓口34の奥行方向の開口広
さの変更を図ることを前提として、図8および図9に例
示するような方形ケース状の大型の第1種タイプや方形
蓋状の小型の第2種タイプが適宜用意されて、主カバー
31を共通として選択使用される。そして何れのタイプ
のものにあっても、窓口34の開口広さに整合させた保
護室57を有する箱部56を母体として、その開口面側
の周囲にフランジ58が形成されており、そのフランジ
58の下縁部に前記掛止部36に対する掛止部59が形
成され、またフランジ58の上縁部が前記掛止具35に
対する掛止縁60とされている。
【0024】なお図8および図9に例示する第1種,第
2種の副カバー55においては、箱部56の背板部に格
子窓状の透口開設部61が成形されている。この透口開
設部61は、遊技部品の裏側に接続される電気的な配線
類等の引出し口を必要に応じて開口可能とするためのも
のであって、所要部分の接続代部62を切断することに
より、蓋板63を除いた所要広さの開口が形成できるよ
うになっている。また副カバー55自体について、図8
および図9以外の種類のものとして、透口開設部61を
必要に応じて成形した方形板状のものを含めて選択使用
するようにしてもよい。
【0025】そして遊技盤Bに対する覆蓋部材Cの装着
セット手段として、前記開閉支持具64については、図
4および図11に示すように、遊技盤B裏面にビス着さ
れる本体65の上下部に支持片66が突設されており、
この支持片66の先端(上端)の二股状の支持部67と、
前記主カバー31の連繋片51とが支持ピン68で着脱
可能に連節されるようになっている。なおこの開閉支持
具64は、主カバー31に対して予め連設セットされた
場合を示すが、分離しておいてもよい。一方前記施錠掛
止具69については、図4および図12に示すように、
遊技盤B裏面にビス着される略円錐形の本体70に弾性
変形が可能な一対の掛止片71,71が形成されてお
り、各掛止片71の自由端部側に係止段部72が形成さ
れている。そして本体70が前記主カバー31の当該掛
止筒52内に嵌挿されたもとで、両掛止片71,71の
係止段部72,72が掛止筒52の外口端に係止し得る
ようになっている。両掛止片71,71の先端は、同片
の解錠操作用の摘み73とされる。ちなみにこの施錠掛
止具69は、遊技盤Bに対して位置決め固定されるもの
で、予め主カバー31の掛止筒52に嵌挿セットしてお
いてもよい。
【0026】
【実施例の作用】本実施例のパチンコ機において、前述
のように構成された保護用の覆蓋部材Cについては、通
常の状態として、1種類(共通)の主カバー31と第1種
タイプおよび第2種タイプの副カバー55とを分離した
まま保管し得ると共に、主カバー31の窓口34に所要
の副カバー55をセットした一部品単位として取扱うこ
ともできる。何れの状態においても、夫々のゲーム内容
が設定された各機種毎のパチンコ機における遊技盤Bに
適合するように、部分的な変更や選択をなして共通的に
実施可能とされる。そして夫々の遊技盤Bに対する覆蓋
部材Cの実施(設置)にあたっては、開閉支持具64を所
定位置に取着することにより部材Cが開閉可能に装備さ
れ、また遊技盤B裏面の所定位置に取着された施錠掛止
具69に対して、主カバー31の掛止筒52を嵌挿する
ことにより、部材Cが覆蓋状態にセットされて、前記機
構セット盤Sの窓口23に対する蓋部材としても兼用さ
れる。
【0027】そして双方の施錠掛止具69において、当
該の摘み73の操作により両掛止片71,71の係止段
部72,72が掛止筒52に対する解錠位置に変化され
ることになり、これによって覆蓋セット状態の覆蓋部材
Cは、機構セット盤Sの窓口23から外方へ開放するこ
とができる。
【0028】ところで、ゲーム内容に応じて機種毎に区
分されるパチンコ機にあって、各々の遊技盤Bでは、同
一広さの遊技面内に夫々のゲーム内容に適合した各種の
遊技部品が選択されて配置される。そして遊技部品につ
いては、各機種全般に亘り大別的に観ると、殆どの場合
において、遊技面内の縦央部、左側部、右側部の3区分
の面域の上下部位に、多少の差位を含めて配設されてい
る。そこでこのような各種の遊技領域(ゲーム内容)をも
つ遊技盤Bを前提として、本実施例のパチンコ機におけ
る覆蓋部材Cの具体的な実施態様を例示して説明する。
【0029】先ず図1に略示する遊技盤Bに対する実施
態様例として、主カバー31の内側面におけるセーフ球
用の区分通出路については、図13に例示するように、
夫々の入賞具18,18の出口に関係する位置の案内壁
44,44の空間部46,46に、所定長さにセットされ
た補助壁47,47を所要の方向に取着することによ
り、所定の通出路R,Rが構成される。一方主カバー3
1に対する副カバー55については、中央部の遊技部品
がドラム型式の図柄表示手段15である場合に合わせ
て、図8の大型の第1種タイプを選択使用して、図14
に示すように、窓口34に整合セットする。この際副カ
バー55の透口開設部61を所要開口分だけ切除して、
配線h用の引出し口75を開口してもよい。
【0030】なおこの実施態様例において、図1中の中
央下部の始動入賞具13の出口に対応して、図13のよ
うに補助壁47を取着してもよく、また図柄表示手段1
5のサイズによっては、窓口34内の補助蓋部37を切
除してもよい。一方図1中の大入賞装置16が図15に
示すように配置されている前提にあって、装置16の裏
側部分が図示想像線のように後方に突されるような場合
には、図13に示すように、主カバー31の透口開設部
41を必要に応じて切除して開口する。但し図柄表示手
段15が奥行の小さいものである場合には、図9の小型
の第2種タイプの副カバー55を選択使用して、図16
に示す如く、窓口34に整合セットしてもよい。ちなみ
に切除された場合の補助蓋部37については、他種の遊
技盤においてセーフ球用の案内部材として使用可能とさ
れる。
【0031】一方図17に略示する遊技盤Bに対する実
施態様例として、主カバー31の内側面におけるセーフ
球用の区分通出路については、図18に例示するよう
に、所要位置の案内壁44,44の空間部46,46に、
所定サイズにした補助壁47,47を適宜取着すること
により、夫々の入賞具80,80の出口に対応する通出
路R,Rが構成される。一方主カバー31に対する副カ
バー55については、中央の遊技部品が奥行の大きい大
入賞装置78である場合に合せて大型の第1種タイプを
選択使用して、図19に示すように窓口34に整合セッ
トする。そしてこの大入賞装置78を考慮して、窓口3
4内の補助蓋部37を残存させたまま設置部40にスイ
ッチ81を組付ける。これによれば、大入賞装置78の
開成作動中に入って通路79から裏側へ通出されるセー
フ球を、補助壁部37の案内路39で案内してスイッチ
81でカウント検出し、その後前述の補助壁47で通出
させることができ、また案内路39から補助壁47に亘
る全体を特定の通出路Rとすることもできる(図18参
照)。
【0032】なおこの実施態様例において、図17中の
3個の始動入賞具77の裏側部分および出口が、図18
に略示するように主カバー31の透口開設部41の近傍
に位置する場合には、必要に応じて透口開設部41を適
宜切除して各入賞具77におけるスイッチの配線(共に
図示しない)の引出し口を開口してもよい。
【0033】そして図示しないが異なる遊技領域をもつ
他種の遊技盤に対しても、前述した覆蓋部材Cが同様な
技術的趣旨に基いて実施できる。すなわちセーフ球用の
区分通出路については、共通用とされている既設の各案
内壁44間の所要空間部46に補助壁47を適宜取着し
て、夫々の入賞具の出口に対応する通出路を構成する。
また縦央部のセンター部位や下方部位に装着される遊技
部品の裏側部分のサイズ等に適合する各種タイプの副カ
バー55を選定して主カバー31の窓口34に整合セッ
トしたり、夫々の透口開設部41,61を必要に応じて
適宜開口する。これにより覆蓋部材Cが、セーフ球用の
区分通出機能と、各種遊技部品用の保護機能とを一つに
併有する部材として好適に実施し得るものである。
【0034】このように本実施例のパチンコ機に実施さ
れる覆蓋部材Cでは、前述した夫々の実施態様におい
て、各種タイプの副カバー55を共通の装着セット手段
である掛止具35と掛止部36,59を利用して簡単に
セットすることができる。また夫々透口開設部41,6
1および補助盤部37についても、適宜カッター具で接
続代部42,62,38を切断するだけで、所要部分を簡
単に切除して開口することができる。一方補助壁47に
ついては、対象とする案内壁44を目安として手早く正
確に取着することができる。
【0035】
【変更例】本発明の対象とするパチンコ遊技機に実施さ
れる保護用の覆蓋部材は、パチンコ球用のゲーム展開用
領域を構成する遊技盤の裏側に装備されて、セーフ球用
の区分通出機能と各種遊技部品の覆蓋保護機能とを併有
するものであって、前述した実施例だけに制限されず適
宜変更、応用した他の例も好適に推奨される。すなわ
ち、 (a) 主カバー31の窓口34を同カバー31の縦央部
の上下範囲に略全域に開口し、この窓口34に整合され
る各種タイプの副カバー55を着脱可能にセットする。 (b) 副カバー55に係る装着セット手段に、嵌合部や
ビス止め部等を含む。 (c) セーフ球用の区分通出手段として、共通用の案内
壁44を適宜設定し、これに対する補助壁47を切断や
折曲が容易な薄肉金属材によりレール状に成形されたも
のにして、遊技盤Bの裏面に取着する。 (d) 主カバー31の窓口34に対する左右両側部分に
も、透口開設部41を成形する。 (e) 主カバー31の本体板32に、セーフ球用の検出
スイッチの取付け部を設ける。 こと等である。
【0036】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係るパチン
コ遊技機は、その遊技盤の裏側に、多機種に対応するよ
うに低コストで製作される覆蓋部材を装着して実施さ
れ、この覆蓋部材は、機種,型式毎に遊技領域が異なる
遊技盤に対してその形状,サイズ等を変更することなく
共通的に使用し得ると共に、簡単に構成し得るセーフ球
用の区分通出機能と各種遊技部品における裏側部分の好
適な覆蓋保護機能とを併有するように構成してあるの
で、遊技機自体の製作工程や構成の簡素化が図られると
共に低コストでの製作が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ機を略示する正面図である。
【図2】パチンコ機を略示する一部開蓋した背面図であ
る。
【図3】パチンコ機の主要部を分解して略示する斜視図
である。
【図4】保護用の覆蓋部材を外側から見た正面図であ
る。
【図5】保護用の覆蓋部材を内側から見た正面図であ
る。
【図6】主カバーの窓口部分を外側から見た斜視図であ
る。
【図7】主カバーの窓口部分を内側から見た斜視図であ
る。
【図8】第1種タイプの副カバーを示す斜視図である。
【図9】第2種タイプの副カバーを示す斜視図である。
【図10】補助壁の素材を略示する斜視図である。
【図11】覆蓋部材に係る開閉支持部を分解して示す斜
視図である。
【図12】覆蓋部材に係る施錠掛止部を分解して示す斜
視図である。
【図13】覆蓋部材の第1の実施態様を例示する正面図
である。
【図14】覆蓋部材の第1の実施態様を例示する平断面
図である。
【図15】覆蓋部材の第1の実施態様を例示する平断面
図である。
【図16】覆蓋部材の第1の実施態様を例示する平断面
図である。
【図17】別の遊技領域を構成した遊技盤を略示する正
面図である。
【図18】覆蓋部材の第2の実施態様を例示する正面図
である。
【図19】覆蓋部材の第2の実施態様を例示する平断面
図である。
【図20】覆蓋部材の第2の実施態様を例示する平断面
図である。
【符号の説明】
1 外枠 2 前枠 5 上球皿 6 球送り装置 7 下球皿 8 打球発射装置 10 発射レール 13 始動入賞具 15 集合排出路 16 セーフ球検出処理装置 18 賞球排出装置 23 窓口 24 排出路 25 集合排出路 27 賞球貯留整流送出部 28 賞球排出装置 29 第1の賞球排出路 30 第2の賞球排出路 31 主カバー 34 窓口 35 掛止具 36 セーフ球検出処理装置 44 案内壁 45 主通路 55 副カバー 57 保護室 61 透口開設部 64 開閉支持具 69 旋錠掛止具 77 始動入賞具 78 大入賞装置 80 普通入賞具 B 遊技盤 C 覆蓋部材 S 機構セット盤

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外枠(1)に組付けられた前枠(2)の各部
    に、パチンコ球の収容および送出発射に関係する各種の
    構成部材(5,6,7,8,10)と、パチンコゲームに関係する大
    小各種の遊技用部品(13,15,16,18,77,78,80)を配置する
    と共にセーフ球とアウト球を区分通出し得る遊技盤(B)
    と、遊技盤(B)の裏側に臨む方形状の窓口(23)を開設す
    ると共にセーフ球,アウト球および賞球の区分排出処理
    に関係する構成部(24,25,26,27,28,29,30)を備えた機構
    セット盤(S)が夫々装備される一方、遊技盤(B)の裏側に
    開閉または着脱可能に装着セットされた保護覆蓋部材
    (C)を備え、 前記保護覆蓋部材(C)について、前記機構セット盤(S)の
    窓口(23)よりも適宜小さくかつ前記遊技盤(B)の裏面主
    要面域を球通出間隔を以って覆蓋し得る方形サイズに成
    形されて、中央部に窓口(34)を開設すると共に内側の各
    部にセーフ球用の区分通出路の基本的路部(45)を構成す
    るための複数の案内壁(44)を成形配置した主カバー(31)
    と、この主カバー(31)の窓口(34)の外側開口面に整合し
    得る所要空間広さの保護室(57)および切除可能な透口開
    設部(61)を成形した大型の第1種タイプと小型の第2種
    タイプの副カバー(55,55)との選択的な組合わせ形態と
    され、主カバー(31)を遊技盤(B)の裏面に対して適宜装
    着手段(64,69)により装着セットして機構セット盤(S)の
    窓口(23)内で開閉または着脱可能にし、この主カバー(3
    1)の窓口(34)に対して各種タイプの副カバー(55,55)を
    選択して共通な装着セット手段(35,36)により着脱交換
    可能に組付けて構成したことを特徴とするパチンコ遊技
    機。
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