JP2607517B2 - ジルコニアセラミックスの製造方法 - Google Patents

ジルコニアセラミックスの製造方法

Info

Publication number
JP2607517B2
JP2607517B2 JP62122570A JP12257087A JP2607517B2 JP 2607517 B2 JP2607517 B2 JP 2607517B2 JP 62122570 A JP62122570 A JP 62122570A JP 12257087 A JP12257087 A JP 12257087A JP 2607517 B2 JP2607517 B2 JP 2607517B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stabilized zirconia
zirconium
powder
zirconia
partially stabilized
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62122570A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63288957A (ja
Inventor
太輔 牧野
信一 白崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP62122570A priority Critical patent/JP2607517B2/ja
Publication of JPS63288957A publication Critical patent/JPS63288957A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2607517B2 publication Critical patent/JP2607517B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、安定化ジルコニア、あるいは部分安定化ジ
ルコニアなどのジルコニアセラミックスの製造方法に関
するものである。
ジルコニアセラミックスの中で、部分安定化ジルコニ
アは、酸素センサ、燃料電池などの機能性セラミックス
として広い範囲の分野で利用されている。
〔従来の技術〕
安定化ジルコニアあるいは部分安定化ジルコニアの構
造成分であるZrO2及びY2O3,MgOなどの酸化物原料粉末を
使用して、乾式法で、ジルコニアセラミックスの粉末を
作製すると、平均粒径は1〜2μm以上のものとなる。
この程度の粒度の安定化ジルコニアあるいは部分安定部
ジルコニアの粉末を使用しても、高密度且つ高度な機能
の機能性セラミックスを得ることは難しい。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、前記の安定化ジルコニアあるいは、部分安
定化ジルコニアの乾式法による合成における欠点を解消
すべくなされたものであり、その目的は、分散性の良い
サブミクロン級の変成ジルコニア原料粉末を作製し、該
粉末を用いて単なる乾式法によって、易焼結性且つ高嵩
密度の安定化ジルコニアあるいは部分安定化ジルコニア
を合成し、更にこれら粉末を焼結して高性能且つ高密度
の安定化ジルコニアあるいは部分安定化ジルコニアを製
造する方法を提供するにある。
〔問題点を解決するための手段〕
ジルコニアセラミックスの中で、特に有益な部分安定
化ジルコニアについて、本発明の知見を以下に示すが、
この構成は安定化ジルコニウムについても適用されるも
のである。
すなわち、本発明者の研究によると、部分安定化ジル
コニア粉末を構成するジルコニウム以外の少なくとも一
金属成分の適量とジルコニウム溶液との混合溶液と沈澱
形成液とを混合して共沈体を形成し、乾燥後、700〜130
0℃で仮焼すると、凝集の極めて少ないサブミクロン級
の粉末(変成ジルコニア粉末)となし得ることが分かっ
た。これを原料とし、目的とする部分安定化ジルコニア
の組成に対して不足する、ジルコニウムまたは上記工程
と同一の前記金属成分の少なくとも一種およびその他の
必要な構成成分の化合物を乾式法によって混合すれば、
サブミクロ級の粉末特性の優れた原料粉末が容易に得ら
れ、これを成型して焼結すると、特に焼結助剤を必要と
せずに極めて高密度の部分安定化ジルコニアが容易に得
られることを究明し得た。また、このように変成ジルコ
ニア粉末(共沈体)と残りの成分の化合物粉末の乾式混
合物を焼成する方法によれば、共沈体の形成条件が最終
組成に依存しないので、原料自由度が広く安価な溶液原
料が使用でき、また分散性のよい原料処理条件を自由に
設定することができるので工程自由度も高くできること
を知った。この知見に基いて本発明を完成した。
本発明の要旨は、次の三つの工程の組み合わせにあ
る。
(1)安定化ジルコニアあるいは部分安定化ジルコニア
を構成するジルコニウム以外の少なくとも一成分の、共
沈体凝集を抑制に足る適量と、ジルコニウムを含有する
溶液を作り、これと沈澱形成液とを反応せしめて共沈体
を形成し、乾燥後700〜1300℃で仮焼する工程。この工
程では、共沈体形成中の凝集が避けられ、以降の工程に
おいても凝集が生じることのない粒子が生成する。
(2)(1)の工程で得られた仮焼物と、目的とする安
定化ジルコニアあるいは部分安定化ジルコニアの組成に
対して不足する、ジルコニウムまたは前記金属成分の少
なくとも一種およびその他の必要な構成成分の化合物を
混合して500〜1300℃で仮焼する工程。この工程では、
共沈体の成分のうち少なくとも一種の化合物と、必要に
応じて他の成分の化合物を添加して、所望の化合物組成
を得る。
(3)得られた仮焼粉体を成型して焼結助剤なしで700
〜1700℃で焼結する工程。
安定化ジルコニアあるいは部分安定化ジルコニアの構
成成分としてはZrO2に安定化剤としてCaO,Y2O3,MgO,La2
O3,Yb2O3、などを所定量添加したものと、さらに、これ
にAl2O3などを添加するものがある。
ジルコニウム溶液を作製するための化合物としては、
オキシ塩化ジルコニウム、オキシ硝酸ジルコニウム、塩
化ジルコニウム、硝酸ジルコニウム及び金属ジルコニウ
ムなどが挙げられる。
ジルコニウム溶液の溶媒としては上記化合物を溶解さ
せる水またはアルコールを用いる。上記化合物はすべて
水に可溶であり、オキシ塩化ジルコニウム、塩化ジルコ
ニウムおよびエタノールに可溶である。さらに、ジルコ
ニウム溶液を作製するために、金属ジルコニウムを王
水、HFで溶解して用いることもできる。ジルコニウム以
外の少なくとも一成分の溶液を作製するための化合物と
しては、Mg(NO32,MgCl2,MgSO4,CaCl2,La(NO33,Y
(NO3などLa,Yの化合物が挙げられる。この溶液の
溶媒としては水またはアルコールを用いる。ジルコニウ
ム溶液とジルコニウム以外の溶液は別々に調整してもよ
く、また同一の溶媒に各化合物を溶解させて調整しても
よい。
沈澱形成液作成のための試薬としては、例えばアンモ
ニウム水、炭酸アンモニウム、苛性アルカリ、しゅう
酸、しゅう酸アンモニウムやアミン、オキシン等の有機
試薬が挙げられる。
沈澱形成反応は常温で行なうことができる。共沈体の
状態はゾル状ないしスラリー状である。共沈体はろ過及
び洗浄により回収する。
ジルコニウム含有溶液に溶解された安定化ジルコニア
あるいは部分安定化ジルコニアの構成成分の種類は、Zr
と、安定化剤の成分またはAl2O3などの金属成分となる
が、その種類とその量は、ジルコニア粉末の凝集を効果
的に抑制し得る限度で使用するのが好ましい。得られた
共沈体の仮焼温度は、700〜1300℃である。仮焼温度が7
00℃より低いと粒子の凝集が顕著に起り、1300℃を越え
ると粒子が粗大化する傾向がある。この様にして得られ
た粉末に、目的とする安定化ジルコニアあるいは部分安
定化ジルコニアの構成成分の不足分を加えて混合する。
勿論、ジルコニア及びジルコニアに添加した成分と同一
成分の不足分も補充する必要がある。この場合、いずれ
の化合物粉末の粒度はサブミクロン級のものを使用す
る。化合物粉末は一般に酸化物を使用するが、仮焼中に
酸化物となる炭酸塩等を使用することもできる。サブミ
クロン級の粉末は、目的とする安定化ジルコニアあるい
は部分安定化ジルコニアが仮焼中に凝集、粗粒化するの
を妨げるのに有効である。
ジルコニア含有粉末とのその他粉末との混合物の仮焼
温度は、固相反応がほぼ、または完全に完了する最低温
度以上で、顕著な粒子成長が生じない最高温度範囲内で
あることが必要である。この温度は500〜1300℃であ
る。
このようにして得られた粉末を成型して焼結する。焼
結温度は前記の混合物の仮焼温度と同様に、その構成成
分の種類によって異なるが、一般的に700〜1700℃の範
囲である。
以下、本発明の実施例を説明する。
〔実施例〕
実施例1 オキシ硝酸ジルコニウム水溶液(0.45mol/)、100c
cと硝酸イットリウム水溶液(0.05mol/)100ccとを混
合した。この混合水溶液を、かくはんしている6N−アン
モニア水1中に徐々に添加して、Zr4+,Y3+の水酸化物
共沈体を常温で得た。これを洗浄、乾燥した後1100℃で
仮焼して(Zr0.20.1)O1.95粉末を作成した。
該粉末6.109gと市販のZrO2微粉末6.161gとを、ボール
ミルで一昼夜混合した後、740℃で1時間仮焼してサブ
ミクロン級の平均粒径を持つ、部分安定化ジルコニアを
得た。焼結助剤を用いず、該粉末によって作製したジル
コニアセラミックスの密度は5.45g/cm3であり、極めて
高い焼成密度を示した。
実施例2 実施例1におけると同様にして作成した(Zr
0.90.11.95粉末6.109gと市販のZrO2微粉末6.161g、
Al2O3微粉末0.123gとを、ボールミルで一昼夜混合した
後、750℃で1時間仮焼してサブミクロン級の平均粒径
を持つ部分安定化ジルコニア粉末を得た。焼結助剤を用
いず、該粉末から得られたセラミックス焼結体の密度
は、5.43g/cm3であり、理論密度に極めて近かった。
〔発明の効果〕
本発明の方法によると、第1工程により、 安定化ジルコニアあるいは部分安定化ジルコニアの構
成成分の1種以上を含むジルコニア粉末(変成ジルコニ
ア粉末)は、二次粒子の極めて少ないサブミクロン粒子
となし得、これを使用することによって、以後通常の単
なる乾式法によって、容易にサブミクロン級の安定化ジ
ルコニアあるいは部分安定化ジルコニア原料粉末が得ら
れ、更にこれを原料として理論密度に極めて近い高密度
のセラミックスが得られる優れた効果を奏し得られる。
そのほか次のような効果も奏し得られる。
(1)仮焼によって得られる変成ジルコニア粉末が十分
分散されたものが得られるため、仮焼物の粉砕工程を特
に必要としないで、原料粉末として供給し得られる。
(2)該仮焼変成ジルコニア粉末から乾式法で得られる
安定化ジルコニアあるいは部分安定化ジルコニア粉末も
単分散状態で得られ、易焼結性、且つ高嵩密度の特性を
有する。
(3)極めて高密度のものを要求されるジルコニアセラ
ミックスをホットプレスやHIP(熱間ガス圧焼結)など
の操作を省略して単なる固相焼結によって、かつ焼結助
剤を必ずしも必要とせずして、理論密度に極めて近い高
密度のものが得られる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)安定化ジルコニアあるいは部分安定
    化ジルコニアを構成するジルコニウム以外の少なくとも
    一種の金属成分の適量と、ジルコニウムとを含有する溶
    液を作り、これと沈澱形成液を反応させて共沈体を形成
    し、共沈体を乾燥後700〜1300℃で仮焼して、ジルコニ
    ウムとジルコニウム以外の少なくとも一種の金属成分と
    を含有するサブミクロン級の変成粉末を得る工程、 (2)この変成粉末と、目的とする安定化ジルコニアあ
    るいは部分安定化ジルコニアの組成に対して不足する、
    ジルコニウムまたは上記工程(1)と同一の前記金属成
    分の少なくとも一種およびその他の必要な構成成分の化
    合物を混合して500〜1300℃で仮焼する工程、 (3)得られた仮焼粉末を成型し、700〜1700℃で焼結
    剤なしで焼結して、目的とする安定化ジルコニアあるい
    は部分安定化ジルコニアの焼結体を得る工程とからなる
    ことを特徴とするジルコニアセラミックスの製造方法。
JP62122570A 1987-05-21 1987-05-21 ジルコニアセラミックスの製造方法 Expired - Lifetime JP2607517B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62122570A JP2607517B2 (ja) 1987-05-21 1987-05-21 ジルコニアセラミックスの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62122570A JP2607517B2 (ja) 1987-05-21 1987-05-21 ジルコニアセラミックスの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63288957A JPS63288957A (ja) 1988-11-25
JP2607517B2 true JP2607517B2 (ja) 1997-05-07

Family

ID=14839170

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62122570A Expired - Lifetime JP2607517B2 (ja) 1987-05-21 1987-05-21 ジルコニアセラミックスの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2607517B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9816392B2 (en) * 2013-04-10 2017-11-14 General Electric Company Architectures for high temperature TBCs with ultra low thermal conductivity and abradability and method of making

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55140763A (en) * 1979-04-16 1980-11-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd Manufacture of oxygen sensing ceramic material
JPS56164072A (en) * 1980-05-23 1981-12-16 Toshiba Ceramics Co High purity zirconia sintered body for oxygen sensor and its manufacture
JPS5792576A (en) * 1980-11-27 1982-06-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd Manufacture of zirconia-yttria type solid electrolyte

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63288957A (ja) 1988-11-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2528043B2 (ja) 焼結セラミック体及びその製造法
JPS63156057A (ja) 高密度ペロブスカイトセラミックスの製造法
JPH0346407B2 (ja)
JP2607517B2 (ja) ジルコニアセラミックスの製造方法
JP3190060B2 (ja) セリア固溶正方晶ジルコニア微粉末の製造方法
JP2616772B2 (ja) プロトン導電性セラミックスの製造方法
JPS63151672A (ja) ジルコン酸チタン酸鉛系圧電磁器の製造方法
JPH027906B2 (ja)
JPS63151673A (ja) ジルコン酸チタン酸鉛系圧電磁器の製造方法
JP2607519B2 (ja) 光学セラミックスの製造方法
KR100481057B1 (ko) 알루미나-지르코니아 복합체의 제조방법
JPS63151676A (ja) チタン酸ジルコニウム系セラミツクスの製造方法
JP2616773B2 (ja) ジルコニアセラミックスの製造方法
JPH0420851B2 (ja)
JP2608558B2 (ja) 光学セラミックスの製造方法
JPS63151671A (ja) ジルコン酸鉛の製造方法
JPH0784345B2 (ja) ペロブスカイトセラミックスの製造方法
JPS63156065A (ja) ジルコニウムを含むペロブスカイトセラミツクスの製造方法
JPS6221750A (ja) セラミツク焼結体の製造方法
JPS63156066A (ja) ジルコン酸鉛の製造方法
JPS61106457A (ja) Plzt透光性セラミツクスの製造法
JP2607518B2 (ja) 光学セラミックスの製造方法
JPS63156067A (ja) チタン酸ジルコニウム系セラミツクスの製造方法
JPS63156059A (ja) アルミナ磁器の製造方法
JPS63151674A (ja) Plztの製造方法