JP2608558B2 - 光学セラミックスの製造方法 - Google Patents

光学セラミックスの製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は光学(オプト)セラミックス、より詳しくは
ジルコニウム・チタン酸鉛・バリウム〔(Pb,Ba)(Zr,
Ti)O3(以下、PbaZTと略記する)〕セラミックス(焼
結体)の製造方法に関するものである。
PBaZTセラミックスは透光性と電気光学特性とを有し
ており、偏光素子、光シャッタ、画像記憶素子などの光
学セラミックスとして広範囲の応用が期待されている。
〔従来の技術〕
光学セラミックスとしてのPBaZTは、代表的には、ジ
ルコニア(ZrO2)粉末、酸化鉛(PbO)粉末、酸化チタ
ン(TiO2)、および酸化バリウム(BaO)粉末を混合
し、仮焼して得た原料粉末をホットプレス(HP)や熱間
静水圧プレス(HIP)などで焼結することによって製造
されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
PBaZTの構成成分の原料粉末の中で、ジルコニア原料
粉末は極めて凝集し易い。この様なジルコニア原料粉末
を使用して乾式法でPBaZT原料粉末を作成しても平均粒
径は1〜2μm以上のものとなる。この程度の粒度のPB
aZT原料粉末を使用しても、高密度且つ透光性が高く光
学的に均一なPBaZTセラミックスを得ることは難しい。
本発明は上記のPBaZTの乾式法による合成における欠
点を解消すべくなされたもので、その目的は、分散性の
良いサブミクロン級の変性ジルコニア原料粉末を作成
し、該粉末を用いて単なる乾式法によって易焼結性且つ
高崇密度のPBaZT粉末を合成し、更にこの粉末を焼結し
て高密度且つ透光性が高く光学的に均一なPBaZTセラミ
ックスを製造する方法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは前記目的を達成すべく鋭意研究の結果、
一般式(Pb1-xBax)(Zr1-yTiy)O3,(O<X0.4,0
y1.0)で示めされるPBaZTの乾式法による製造過程に
おいて、ジルコニウム以外の少なくとも一金属成分の適
量とジルコニウムとを含有する混合溶液を作り、該混合
液を加水分解反応をさせて生成したゾルを、乾燥後に、
700〜1300℃で仮焼すると、凝集の極めて少ないサブミ
クロン級の粉末(変成ジルコニア粉末)と成し得ること
が分った。該粉末を顔料とし、目的とするPBaZT組成の
残りの構成成分の化合物を乾式法によって混合すれば、
サブミクロン級の粉末特性の優れた原料粉末が容易に得
られ、該原料粉末を成形して焼結すると、HPやHIPなど
の操作を省略しても、極めて高密度且つ透光性が高く光
学的に均一なPBaZTセラミックスが容易に得られること
を究明し得た。これらの知見に基いて本発明を完成し
た。
本発明の要旨は、(a)PBaZTを構成することになる
ジルコニウム以外の少なくとも一金属成分の適量と、ジ
ルコニウムとを含有する混合液を作り、加水分解反応を
行ってゾルを生成し、乾燥後に700〜1300℃で仮焼する
工程、(b)工程(a)で得られた仮焼物と、工程
(a)で用いたのと同じジルコニウム以外の成分を含む
目的とするPBaZTセラミックスの残りの構成成分の化合
物を混合し、500〜1300℃で仮焼する工程、および
(c)工程(b)で得られた仮焼粉末を成形し、1000〜
1300℃で焼結してPBaZT焼結体を得る工程、からなるこ
とを特徴とする光学セラミックスの製造方法にある。
混合溶液は水溶液又はアルコール溶液であり、ジルコ
ニウム溶液とジルコニウム以外の少なくとも一金属成分
の溶液とを混合するのが好ましい。ジルコニウム溶液
(水溶液又アルコール溶液)を作るために、オキシ塩化
ジルコニウム、オキシ硝酸ジルコニウム、塩化ジルコニ
ウム、硝酸ジルコニウム、及び、金属ジルコニウム等が
用いられる。これら化合物はすべて水に可溶であり、オ
キシ塩化ジルコニウムおよび塩化ジルコニウムはエタノ
ールに可溶である。金属ジルコニウムの場合には、王
水、HF(酸の水溶液)で溶解させることができる。ジル
コニウム以外の少なくとも一金属成分の溶液(水溶液又
はアルコール溶液)を作るために、硝酸鉛、硝酸チタ
ン、塩化チタン、硫酸チタン、硝酸バリウムなどが用い
られる。これら溶液を別々に調製するのが望ましいが、
同一の溶媒に所定の成分金属ないしその化合物を溶解さ
せて調製してもよい。
混合溶液に溶解するPBaZTのジルコニウム以外の構成
成分の種類とその量は、該構成成分の添加によって最終
的に得られるジルコニア粉末の凝集を抑制し得る範囲が
好ましい。
加水分解反応は加熱状態で行なわせ、得られたゾルは
ろ過および洗浄によって回収される。
得られたゾルの乾燥物の仮焼温度は、700〜1300℃で
ある。700℃より低いと凝集が顕著に起こり、1300℃を
超えると粒子が粗大化する傾向がある。この様にして得
られたものに、ジルコニウム以外の構成成分の不足分を
加えて混合する。勿論、ジルコニアに添加した成分の不
足分も補充する必要がある。この場合、いずれの化合物
粉末(主として酸化物)の粒度もサブミクロン級のもの
を使用する。ただし、酸化鉛粉末は粗大粒径のものを使
用しても、得られるPBaZT粉末の特性に殆んど影響を与
えない。
これら混合物の仮焼温度は、Tiを含む場合、Baを含む
場合、TiとBaを含む場合とで、500〜1300℃の範囲で大
幅に変化する。要は固相反応がほぼ、または、完全に完
了する最低温度以上で、顕著な粒成長が生じない最高温
度範囲内であることが必要であり、500〜1300℃の範囲
がよい。
この様にして得られた粉末を成形する。焼結温度は上
記の混合物の仮焼温度と同様にその構成成分の種類によ
って異なるが、一般に1000〜1300℃の範囲である。1000
℃より低いと焼結が不十分で高密度が得られず、1300℃
を超えると、粒子が粗大化したり、あるいはPbの揮発が
促進される。焼結方法は、従来法におけるようにHPやHI
Pである必要はなく、単純な焼結法によって光学セラミ
ックスとして優れた特性を有するPBaZT焼結体(セラミ
ックス)を得ることができる。
〔実施例〕
以下、本発明に係る実施例および比較例によって本発
明を詳しく説明する。
実施例1 四塩化チタン水溶液(0.80mol/濃度)40.0ccとオキ
シ塩化ジルコニウム水溶液(0.80mol/濃度)160.0cc
を混合した。該混合水溶液を、100℃で100時間保持する
ことによって加水分解反応を行い、Ti4+とZr4+を含むゾ
ルを得た。該ゾルをろ過、洗浄、乾燥した後に、1100℃
で仮焼して(Zr0.8Ti0.2)O2粉末を作成した。該粉末の
平均粒径は0.32μmであった。
この得られた粉末18.329gと、市販のTiO2微粉末1.827
grと、PbO粉末(平均粒径15μm)28.57grと、BaO微粉
末8.412grとをボールミルで一昼夜混合した後、850℃で
2時間仮焼して(Pb0.7,Ba0.3)(Zr0.7,Ti0.3)O3粉末
を得た。該粉末平均粒径は0.43μmであった。
この仮焼粉末を1ton/cm2で成形したタブレットを、鉛
蒸気、酸素ガス共存雰囲気下、1230℃で10時間焼結し
た。得られたPBaZT焼結体(セラミックス)の密度は7.5
8に達し、透光率は波長600nmを用い、サンプル厚み2.5m
mの場合約43%であった。
実施例2 四塩化チタン水溶液(0.80mol/濃度)40.00cc、硝
酸バリウム水溶液(0.80mol/濃度)68.571ccとオキシ
塩化ジルコニウム水溶液0.80mol/濃度)160.00ccを混
合した。該混合水溶液を100℃で100時間保持することに
よって加水分解反応を行い、Ba2+とTi4+とZr4+を含むゾ
ルを得た。該ゾルをろ過、洗浄、乾燥した後に、1100℃
で仮焼してBa0.3(Zr0.8Ti0.20.8752.05粉末を作成
した。該粉末の平均粒径は0.44μmであった。
この得られた粉末26.741grと、市販のTiO2微粉末1.82
6grと、PbO粉末(平均粒径15μm)28.57grとをボール
ミルで一昼夜混合した後、850℃で2時間仮焼して(Pb
0.7Ba0.3)(Zr0.7Ti0.3)O3粉末を得た。該粉末の平均
粒径は0.57μmであった。
この仮焼粉末を1ton/cm2で成形したタブレットを、鉛
蒸気、酸素ガス共存雰囲気下、1250℃で10時間焼結し
た。得られたPBaZTセラミックスの密度は7.55に達し、
透光率は波長600nmを用い、サンプル厚み2.5mmの場合約
42%であった。
実施例3 硝酸バリウム水溶液(0.80mol/濃度)68.571ccとオ
キシ塩化ジルコニウム水溶液(0.80mol/濃度)160.00
ccを混合した。
該混合水溶液を100℃で100時間保持することによって
加水分解反応を行い、Ba2+とZr4+を含むゾルを得た。該
ゾルをろ過、洗浄、乾燥した後に、1100℃で仮焼してBa
0.3Zr0.71.7粉末を得た。該粉末の平均粒径は0.41μ
mであった。
この得られた粉末24.184grと、市販のTiO2微粉末4.38
3grと、PbO粉末(平均粒径15μm)28.57grとをボール
ミルで一昼夜混合した後、850℃で2時間仮焼して(Pb
0.7Ba0.3)(Zr0.7Ti0.3)O3粉末を得た。該粉末の平均
粒径は0.58μmであった。
この仮焼粉末を1ton/cm2で成形したタブレットを、鉛
蒸気、酸素ガス共存雰囲気下、1230℃で10時間焼結し
た。得られたPBaZTセラミックスの密度は7.56に達し、
透光率は波長600nmを用い、サンプル厚み2.5mmの場合約
40%であった。
比較例 市販のPbO粉末、TiO2粉末、ZrO2粉末およびBaO粉末を
(Pb0.7Ba0.3)(Zr0.7Ti0.3)O3の組成になるように配
合し、ボールミルで一昼夜混合した後900℃で2時間仮
焼した。該仮焼粉末を1tom/cm2で成形し、実施例1,2,3
と同じ条件下で焼結した。
得られたPBaZTセラミックスの密度は7.5程度であった
が、透明な焼結体にならなかった、なお仮焼時の粉末の
平均粒径は3.1μmであった。
〔発明の効果〕
本発明の方法によると、加水分解を利用した湿式法に
よるPBaZTの構成成分の一種類以上を含むジルコニア粉
末(変成ジルコニア粉末)は、二次粒子を極めて少ない
サブミクロン粒子となし得、該粒子を使用することによ
って、以後単なる乾式法によって、容易にサブミクロン
級のPBaZT原料粉末が得られ、更にこれを原料として透
光性が良く高密度のPBaZTセラミックスが得られる、と
いう優れた効果が奏せられる。そのほか次のような効果
がある。
(1)仮焼によって得られる変成ジルコニア粉末が十分
分散されたものが得られるため、仮焼物の粉砕工程を特
に必要としないで、原料粉末として供給し得られる。ま
た、構成成分を考慮して、PLZTT,PZT,PSrZT,PBaZTなど
の製造にも用いることができる。
(2)該仮焼変成ジルコニア粉末から乾式法で得られる
PBaZT粉末も単分散状態で得られ、従って粉砕工程を除
いても十分易焼結性且つ高密度の特性を有する。
(3)極めて高密度且つ光学的均一性を要求されるオプ
トエレクトロニクス用としてのPBaZTセラミックスをHP
やHIPなどの操作を省略して単なる固相焼結によって、
理論密度に極めて近い高密度で得ることができる。
(4)優れた粉末特性を有する変成ジルコニア粉末を大
量生産することによって、任意の組成のPBaZTを極めて
安価に供給し得る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)ジルコニウム・チタン酸鉛・バリウ
    ムを構成することになるジルコニム以外の少なくとも一
    金属成分の適量と、ジルコニウムとを含有する混合溶液
    を作り、加水分解反応を行ってゾルを生成し、乾燥後に
    700〜1300℃で仮焼する工程、 (b)工程(a)で得られた仮焼物と、工程(a)で用
    いたのと同じ成分を含む目的とするジルコニウム・チタ
    ン酸鉛・バリウムセラミックスの残りの構成成分の化合
    物を混合し、500〜1300℃で仮焼する工程、および (c)工程(b)で得たれた仮焼粉末を成形し、1000〜
    1300℃で焼結してジルコニウム・チタン酸鉛・バリウム
    焼結体を得る工程、からなることを特徴とする光学セラ
    ミックスの製造方法。
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