JP2606427B2 - 能動型サスペンション - Google Patents

能動型サスペンション

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JP2606427B2 JP25118490A JP25118490A JP2606427B2 JP 2606427 B2 JP2606427 B2 JP 2606427B2 JP 25118490 A JP25118490 A JP 25118490A JP 25118490 A JP25118490 A JP 25118490A JP 2606427 B2 JP2606427 B2 JP 2606427B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本願発明は、車体及び車輪間に介挿した流体シリンダ
の作動圧の姿勢変化等に応じた制御する能動型サスペン
ションに係り、特に、エンジン始動時の作動圧制御の改
善に関する。
〔従来の技術〕
この種の能動型サスペンションとしては、例えば本出
願人が先に提案した特願平2−77712号記載のものがあ
る。この特許願記載技術の一態様は第9図に示すよう
に、車体と各車輪との間に個別に介挿された油圧シリン
ダ80FL〜80RRと、油圧源81に供給側配管82及び戻り側配
管83を介して接続されると共に、油圧シリンダ80FL〜80
RR各々に給排配管84を介して接続される圧力制御弁85FL
〜85RRとを備え、各給排配管84にはパイロット圧作動形
のオペレートチェック弁86FL〜86RRを各々挿入してい
る。このオペレートチェック弁86FL〜86RR各々のパイロ
ット圧配管が集合した配管86aと供給側配管82及び戻り
側配管83との間には電磁切換弁87が装備され、この電磁
切換弁87をコントローラ88が制御するようになってい
る。このコントローラ88は、キースイッチ89,異常状態
検出器90,加速度検出器91,及びオペレートチェック弁86
FL〜86RRの開状態を検出するスイッチ92の検出信号を各
々取り込んで制御指令を行う。
つまり、コントローラ88は、システムのフェイル時に
は各オペレートチェック弁86FL〜86RRを一気に閉とし、
各輪の油圧シリンダ80FL〜80RRの作動油をその時点の圧
力をもって封止する一方で、エンジン始動時には各輪の
圧力制御弁85FL〜85RRに対する制御圧指令を徐々に上げ
ていき、オペレートチェック弁86FL〜86RRが4輪共開い
たことをスイッチ92の信号により確認する。この後、電
磁切換弁87をオン状態にすることにより高圧の作動油を
オペレートチェック弁86FL〜86RRのパイロット圧として
導き、これによってオペレートチェック弁86FL〜86RRの
開を維持し、この後、サスペンションの能動制御に移行
する。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上述した技術にあっては、各輪の油圧
シリンダ80FL〜80RRの制御圧を徐々に上げていき、各オ
ペレートチェック弁86FL〜86RRが全て開状態にならない
と、電磁切換弁87をオン状態にせず、したがってエンジ
ン始動後、一定時間のタイムラグがあり、この間は通常
のサスペンション能動制御が開始されない。このため、
エンジン始動後、車両がすぐに走行した場合、サスペン
ションの能動制御が実施されない空白帯が存在し、この
間は、乗心地及び操安性が低下することから、この点で
改善の余地があった。
本願発明は、上述した状況に鑑みてなされたもので、
その解決しようとする課題は、車両エンジンを始動させ
た後、サスペンションの能動制御に移行するまでのタイ
ムラグを大幅に短縮し、エンジン始動後、すぐに走行開
始した場合でも、サスペンション制御が実施されない空
白帯に因る乗心地及び操安性の低下を防止することであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため、請求項記載の発明は第1図
に示すように、車体と車輪との間に個別に介挿された流
体シリンダと、車両エジジンを回転駆動源とする流体圧
源と前記流体シリンダとの間に個別に設けられ、当該流
体シリンダに供給する作動流体の圧力を指令値に応じて
変更可能な制御弁とを備え、前記指令値を車両の姿勢変
化に応じて制御するようにした能動型サスペンションに
おいて、前記制御弁及び流体シリンダ間の流路に挿入さ
れた開閉弁と、前記流体シリンダの作動圧を検出する作
動圧検出手段とを設けるとともに、前記開閉弁が閉止し
ているエンジン停止状態からのエンジン始動に伴って当
該能動型サスペンションが起動したことを検出する起動
検出手段と、この起動検出手段が前記起動したことを検
出したとき、前記作動圧検出手段の検出値に対応する前
記指令値を演算し、該指令値を前記制御弁に出力する始
動時圧力制御手段と、この始動時圧力制御手段の作動後
に前記エンジンの始動が完了したか否かを判断する始動
完了判断手段と、この始動完了判断手段がエンジンの始
動完了を判断したときに、前記開閉弁を開放させる弁開
放手段とを設けた。
〔作用〕
車両エンジンが停止している状態では開閉弁が閉止し
ており、これにより流体シリンダの作動流体が封入さ
れ、車高値が維持されている。この状態でエンジンを始
動させると、当該能動型サスペンションが起動したこと
が起動検出手段によって検出される。すると、始動時圧
力制御手段は、作動圧検出手段の検出値を入力して、こ
の検出値に対応した指令値を制御弁に与える。これによ
り、直ちに、制御弁の出力する圧力はその時点の流体シ
リンダの作動圧に一致する。その後、始動完了判断手段
がエンジンの始動完了を判断したとき、弁開放手段が開
閉弁を開放させる。この弁開放時の制御弁の出力圧と流
体シリンダの作動圧とが一致しているため、シリンダス
トロークが変動することは無く、姿勢変化も生じない。
この開閉弁の開放までの制御時間はサスペンション起
動後、極めて短時間の内に行われ、その後は、ロールフ
ラット等の能動制御に直ちに移行できる。このため、エ
ンジン始動後、制御弁に対する指令値を徐々に上げてい
き、開閉弁が開いた後で初めて能動制御に移行するとい
う制御態様に比べて、エンジン始動からサスペンション
制御開始までのタイムラグが大幅に短縮される。
〔実施例〕
以下、本願発明の一実施例を添付図面の第2図乃至第
6図に基づき説明する。
第2図において、10は、4輪の車輪側部材と車体側部
材との間にアクチュエータが介挿される、油圧式の能動
型サスペンションを示す。
この能動型サスペンション10は、流体圧源としての油
圧源12と、この油圧源12の負荷側に各車輪に対応して装
備された制御弁としての前左〜後右圧力制御弁14FL〜14
RR、開閉弁としてのオペレートチェック弁16FL〜16RR、
及び流体シリンダとしての油圧シリンダ18FL〜18RRとに
加えて、オペレートチェック弁16FL〜16RRと油圧源12と
を接続する電磁切換弁20を備える。これとともに、電磁
切換弁20及び圧力制御弁14FL〜14RRの作動を制御する手
段としてコントローラ22,加速度センサ24,異常状態検出
器26,エンジン回転数センサ28,及び圧力センサ29FL〜29
RRを備えている。なお、車体及び各車輪間には車体の静
荷重を支持するコイルスプリングが設けられている。
油圧源12は、作動油を貯蔵するリザーバタンク30と、
車両エンジンを回転駆動源とする油圧ポンプ32と、所定
のライン圧を設定するリリーフ弁34と、蓄圧用のメイン
アキュムレータ36と、作動油を冷却するオイルクーラ38
とを有する。タンク30には供給側配管40及び戻り側配管
42が接続されており、供給側配管40は油圧ポンプ32を介
して負荷側に至るとともに、戻り側配管42にはオイルク
ーラ38が介挿されている。油圧源12の出力側では、リリ
ーフ弁34が両配管40,42に接続されるとともに、メイン
アキュムメータ36が供給側配管40に接続されている。
油圧源12から延びる供給側配管40は前後左右に分岐し
て圧力制御弁14FL〜14RRの供給ポートに各々接続され、
この圧力制御弁14FL〜14RRの戻りポートに個別に接続さ
れた戻り側配管42は合流して油圧源12に至る。
圧力制御弁14FL〜14RRの夫々は、挿通孔内で摺動可能
なスプールを有した弁ハウジングと、スプールの一端側
に作用させたフィードバック圧に対応して、他端側に作
用させるパイロット圧を調整可能な比例ソレノイドとを
有した、従来周知の3ポート比例電磁減圧弁(例えば特
開平1−122717号参照)で形成されている。そして、3
ポートの内、供給ポート及び戻りポートは配管40,42に
接続され、出力ポートは給排流路としての給排配管44に
接続されている。このため、比例ソレノイドに供給する
指令値としての指令電流i(:iFL〜iRR)を調整するこ
とによりスプールの位置を制御でき、出力ポートから出
力される制御圧PCを指令電流iに比例して第3図の如く
制御できる。第3図中、PMAXは設定ライン圧に相当する
最大制御圧,iN,PNは中立作動時の指令電流,制御圧であ
る。
圧力制御弁14FL〜14RRに接続された給排配管44は、各
々、オペレートチェック弁16FL〜16RRを介して油圧シリ
ンダ18FL〜18RRのシリンダ室Lに連通している。
オペレートチェック弁16FL〜16RRの夫々は、例えば特
開平1−249506号記載のパイロット操作形の逆止弁で構
成され、その入力ポートが給排配管44を介して圧力制御
弁14FL(〜14RR)の出力側に接続され、出力ポートが給
排配管44を介して油圧シリンダ18FL(〜18RR)のシリン
ダ室Lに接続され、一方、パイロットポートがパイロッ
ト圧配管50を介して電磁切換弁20に接続されている。そ
して、各オペレートチェック弁16FL(〜16RR)は、パイ
ロットポートに供給されるパイロット圧PPが所定のリリ
ーフ圧PP0に対して、PP>PP0のときに逆止機能が解除
(弁が開)され、PP≦PP0のときに逆止機能は保持(弁
が閉)される。
さらに、油圧シリンダ18FL〜18RRの各々は第2図に示
すように単動式シリンダで成り、そのシリンダチューブ
18aに、ピストン18bにより隔設されたシリンダ室Lを有
し、シリンダチューブ18aの下端が車輪側部材に取り付
けられ、ピストンロッド18cの上端が車体側部材に取り
付けられている。各シリンダ室Lは、絞り弁58を介して
小容量のサブアキュムレータ60に接続され、これにより
圧力制御弁14FL〜14RRが応答しきれないバネ下共振域の
油圧振動が吸収される。
電磁切換弁20は第2図に示すように3ポート2位置の
電磁操作形で成る。前述した4個のオペレートチェック
弁16FL〜16RRから延びるパイロット圧配管50の他端側が
途中で集合・接続され、1本の配管50となって切換弁20
のシリンダポートAに至る。また切換弁20のポンプポー
トPは配管62を介して供給側配管40に連通し、タンクポ
ートTは配管64を介して戻り側配管42に連通している。
この切換弁20のソレノイドにはコントローラ22から切換
制御信号CSが供給されるようになっており、その切換制
御信号CSがオフ(非通電)の場合にはシリンダポートA
〜タンクポートT間が接続し、切換制御信号CSがオン
(通電)の場合にはシリンダポートA〜ポンプポートP
間が接続される。
一方、加速度センサ24は車体の所定位置に装備され、
車両の横(車幅)方向,前後方向に発生する加速度を検
知し、この加速度に対応した検出信号Gをコントローラ
22に出力する。異常状態検出器26は電源回路,圧力制御
弁14FL〜14RRの断線等の異常状態を検出し、その検出信
号Fをコントローラ22に出力する。エンジン回転数セン
サ28はクランク角センサで成り、エンジン回転数に応じ
た信号Rをコントローラ22に供給する。さらに、圧力セ
ンサ29FL〜29RRの夫々は、その検出端が各輪の給排配管
44に接続された状態で装備され、給排配管44内部の圧
力,即ち油圧シリンダ18FL〜18RRのシリンダ室Lの作動
圧に応じた信号PFL〜PRRをコントローラ22に各々出力す
るようになっている。
コントローラ22は、演算処理用のマイクロコンピュー
タを含んで構成され、後述する処理の如く、加速度セン
サ24からの検出信号Gに基づき所定の処理を実行して姿
勢変化を抑制する指令電流iFL〜iRRの値を演算し、その
指令電流iFL〜iRRを圧力制御弁14FL〜14RRに供給する一
方、異常状態検出器26からの検出信号Fに基づき異常状
態を判断し、異常状態発生時には電磁切換弁20に供給す
る切換制御信号CSを強制的にオフとする。コントローラ
22は、イグニッションスイッチがオンとなったとき、電
源が供給されて起動し、これにより本発明における起動
検出手段によってエンジン停止状態からエンジン始動に
伴って能動型サスペンションが起動したことが検出され
たことになり、電源オフとなるまで後述する第4図及び
第5図の処理を行う。
次にコントローラ22での処理を説明する。
最初に第4図の処理を説明する。コントローラ22はイ
グニッションスイッチのオンで起動して第4図の処理に
入り、そのステップにおいて圧力センサ29FL〜29RRの
検出信号PFL〜PRRを読み込み、その値を作動圧としてメ
モリの所定領域に記憶する。次いでステップに移行
し、ステップで読み込んだ作動圧PFL〜PRRに対応した
指令電流iFL〜iRRをマップ参照により逆算する。このマ
ップには、圧力制御弁14FL〜14RRが、作動圧検出値PFL
〜PRRを供給し得る指令電流iFL〜iRRの値が記憶されて
いる。次いでステップに移行し、ステップで求めた
指令電流iFL〜iRRを圧力制御弁14FL〜14RRに個別に供給
する。これによって、圧力制御弁14FL〜14RRの出力する
制御圧PCは、検出したシリンダ作動圧PFL〜PRRと殆ど一
致した値となる。
次いでコントローラ22はステップに処理を進め、エ
ンジン回転数センサ28の検出信号Rを読み込み、その値
を記憶した後、ステップに処理を移行させる。ステッ
プではエンジン回転数Rの値がアイドリング回転数の
基準値に達したか否かをみて、車両エンジンの始動が完
了したか否かを判断する。この判断にてNOの間はステッ
プ〜の処理を繰り返すが、YESの場合、エンジンの
始動が完了したとしてステップに移行する。
ステップでは電磁切換弁20に対する切換制御信号CS
をそれまでのオフからオンに切り換える。これにより切
換弁20では、それまでのタンクポートT〜シリンダポー
トA間の連通に代えて、ポンプポートP〜シリンダポー
トA間が連通し、オペレートチェック弁16FL〜16RRのパ
イロットポートが高圧の供給側配管40に接続される。こ
のため、オペレートチェック弁16FL〜16RRはパイロット
圧PPがリリーフ圧PP0を上回って開状態になる。
次いでコントローラ22はステップ〜の処理を順次
行う。この内、ステップでは、加速度センサ24の検出
信号Gを読み込み、ステップではその読込み値Gに基
づき車体姿勢の変動を抑制させる指令電流iF〜iRRを各
輪毎に演算する。この演算は加速度Gに制御ゲインを掛
け、中立圧PCを考慮する周知の手法にて行われる。さら
にステップにて、演算した指令電流iFL〜iRRを圧力制
御弁14FL〜14RRに個別に供給する。これにより、圧力制
御弁14FL〜14RRの制御圧PCは姿勢変化に抗する力を発生
させるものとなり、この圧力が油圧シリンダ18FL〜18RR
に供給される。
さらにステップにてエンジン回転数Rを再度入力
し、ステップにてエンジン回転数Rに基づき、エンジ
ン停止か否かを判断する。このステップの判断にてNO
の場合はステップに戻って姿勢変化の抑制制御を継続
するが、YESの場合はステップに移行する。ステップ
では切換制御信号CSをそれまでのオンからオフに切り
換えるから、電磁切換弁20のシリンダポートA〜タンク
ポートTが再び連通し、オペレートチェック弁16FL〜16
RRのパイロットポートがほぼ大気圧の戻り側配管42に接
続される。このため、オペレートチェック弁16FL〜16RR
は、パイロット圧PPがリリーフ圧PP0を下回ることによ
り、閉となる。
このステップの処理後は、再びステップに戻って
上述した処理を電源オフとなるまで繰り返す。
一方、コントローラ22は異常状態検出器26の検出信号
Fを常時観測しており、この検出信号Fがシステムの異
常を示したときに、第4図の処理に対して強制割込をか
け、第5図の処理を行う。つまり、この割込処理がスタ
ートすると、切換制御信号CSを強制的にオフとする。こ
れにより、前述したようにエンジン駆動中であっても、
オペレートチェック弁16FL〜16RRの全てが瞬時の内に閉
状態になる。
ここで、圧力センサ29FL〜29RR及び第4図ステップ
の処理が作動圧検出手段を構成し、第4図の処理がイグ
ニッションスイッチのオンで起動するようにコントロー
ラ22に電源を供給する構造が起動検出手段を構成し、第
4図ステップ〜の処理が始動時圧力制御手段に対応
し、エンジン回転数センサ28及び第4図ステップ,
の処理が始動完了判断手段に対応する。さらに、第4図
ステップの処理及び電磁切換弁20が弁開放手段を形成
する。
次に、本実施例全体の動作を説明する。
いま、エンジン停止状態で停車しているとする。この
停車状態では電源オフであり、電磁切換弁20に対する切
換制御信号CF=オフであるから、電磁切換弁20は非通電
時の位置、即ちシリンダポートA〜タンクポートT間の
開状態をスプリング力に拠り維持している。これにより
各オペレートチェック弁16FL〜16RRのパイロット圧も大
気圧に一致し、該チェック弁16FL〜16RRが閉じられ、給
排配管44が遮断されている。つまり、各油圧シリンダ18
FL〜18RRの作動圧が封入され、車高値が維持されてい
る。
この状態からエンジンを始動させようとして、時刻t0
でイグニッションスイッチがオンとなったとする。これ
により、電源供給がなされて当該能動型サスペンション
10が起動し、コントローラ22は第4図に示した処理を前
述の如く行う。つまり、処理開始後直ちに各輪の油圧シ
リンダ18FL〜18RRの作動圧PFL〜PRRを検出し、この作動
圧PFL〜PFFを供給し得る指令電流iFL〜iRRを逆算し、こ
れらを該当する圧力制御弁14FL〜14RRに個別に供給する
(第4図ステップ〜参照)。この中で、検出した作
動圧PFL〜PRRはその時の各輪の荷重条件に拠っては、前
回のエンジン停止時の値とは異なるものである。そこ
で、上述した処理によって、圧力制御弁14FL〜14RRの出
力ポート側の制御圧PC,…,PCが夫々指令電流iFL〜iRR
対応した値になろうとする。しかし、油圧源12からの供
給圧PSが制御圧PCを下回る間は、制御圧PCの上限値が供
給圧値PSに抑えられる。
そして、時刻t1でキースイッチがオン位置まで回さ
れ、エンジンが掛かったとする。そこで、油圧ポンプ32
が駆動開始して、ポンプ吐出圧が第6図中の実線図示の
如く上昇し、リリーフ弁34で設定される供給圧PSが各圧
力制御弁14FL〜14RRに供給される。この供給圧の立ち上
がりに並行し、前述した処理に係る実際の制御圧PC,…,
PCも上昇する。そして、エンジンの始動完了を判断した
時点t2で所定値の供給圧PSとなり、この時点では既に、
制御圧PC,…,PCとシリンダ作動圧PFL〜PRRとが夫々一致
しており、各オペレートチェック弁16FL〜16RRの上流
側,下流側の差圧が殆ど零になっている。
ここで、エンジンのかかりが悪いために始動完了を判
断できないときは再び、作動圧PFL〜PRRの検知及び該作
動圧値PFL〜PRRに対応した指令電流iFL〜iRRの供給を行
いながら待機する(第4図ステップ,参照)。
そして、エンジンの始動完了が判断された時刻t2
は、電磁切換弁20の切換が指令され(第4図ステップ
参照)、オペレートチェック弁16FL〜16RR全てが開状態
に設定される。このようにオペレートチェック弁16FL〜
16RRが開放されても、既に、各制御圧PCが実際のシリン
ダ作動圧PFL〜PRRに各々一致しているので、シリンダ作
動圧PFL〜PRRは殆ど変化しない。このため、車体の姿勢
変化も発生せず、乗員に無用な違和感を与えることもな
い。しかも、そのオペレートチェック弁16FL〜16RRが開
放されるまでの時間t0〜t2(第6図参照)は、エンジン
の始動開始に際して、極めて短時間である。
このようにして、エンジン始動が完了した時刻t2以降
は、コントローラ22によって直ちにロールフラット、ピ
ッチ抑制の能動制御が実施される(第4図ステップ〜
参照)。
このため、先願記載技術のように指令電流iFL〜iRR
徐々に増加させて、制御圧PC〜PCとシリンダ圧PFL〜PRR
とを滑らかに繋ぐ場合の能動制御可能な時刻t3(第6図
中の仮想線PC参照)に比べて、サスペンション本来の使
命である能動制御状態に移行できる時点が著しく早ま
り、そのタイムラグが大幅に短縮される。この結果、エ
ンジン始動完了後直ちに走行を開始させる場合でも、そ
の走行に伴う姿勢変化を的確に抑制させることができ、
能動制御の空白帯を殆ど排除し、乗心地や操安性の低下
を防止できる。
一方、上述した通常のサスペンション状態において、
例えば電源異常などの異常状態が生じると、このフェイ
ル状態が異常状態検出器26により検知され、コントロー
ラ22は第5図の処理を行う。これにより、切換制御信号
CS=オフとされるので、電磁切換弁20は非通電の切換位
置をとり、オペレートチェック弁16FL〜16RRのパイロッ
ト圧がほぼ大気圧となって、該チェック弁16FL〜16RRは
閉状態となる。これによって、油圧シリンダ18FL〜18RR
の作動圧が封じ込められ、しかもオペレートチェック弁
16FL〜16RRのリークは少ないので、その封入圧に基づく
車高値が長期間にわたり保持される。一方、この異常状
態ではサスペンション10の積極的な制御は無いものの、
サブアキュムレータ60がガスばねとして作用する改善の
策としてのパッシブなサスペンション特性が得られ、少
なくとも従来のパッシブ型と同等の姿勢抑制が行われ
る。
さらに、電磁切換弁20によって供給側配管40とパイロ
ット圧配管50とが連通されている正常制御状態であって
も、油圧源12の故障に起因して、供給圧PSがオペレート
チェック弁16FL〜16RRのリリーフ圧PP0よりも低下する
と、オペレートチェック弁16FL〜16RRは自動的に閉状態
となる。これがため、油圧供給系の異常状態が発生した
場合でも上述と同様に次善のサスペンション状態を比較
的良好に得る。
一方、能動型サスペンション10が正常な状態から停車
し、エンジン回転が停止されると、この状態が検知され
て異常発生時と同様にオペレートチェック弁16FL〜16RR
が閉じて作動圧の封入が行われる(第4図ステップ〜
参照)。これにより、エンジン・オフ時の作動圧が長
時間保持されて、車高値が良好に維持される。
このように動作する中において、開閉弁としてはパイ
ロット圧作動形の切換弁を使用し、この切換弁夫々のパ
イロット圧を一個の電磁弁でまとめて切り換えるため、
各輪の開閉弁に電磁弁を使用する場合に比べて、電磁ソ
レノイドの数が減ること、さらにはパイロット圧切換用
電磁弁もパイロット圧(低圧)を形成するだけの容量が
あればよいので、全体としてコンパクトであり、省スペ
ースを推進でき、また製造コストも低減できる。同時
に、電力消費も少なくなり、バッテリの負担を軽減でき
る。
(第2実施例) 次に、本願発明の第2実施例を第7図及び第8図に基
づき説明する。ここで、第1実施例と同一の構成要素に
ついては同一符号を付し、その説明を省略又は簡略化す
る。
この第2実施例では第7図に示すように、オペレート
チェック弁16FL〜16RRと油圧シリンダ18FL〜18RRとの間
において、前輪側左右の給排配管44同士を連通管70Fで
接続し、後輪側左右の給排配管44同士を連通管70Rで接
続している。連通管70F,70Rの夫々には2個の絞り72,72
を介挿させ、この内、前輪側の2個の絞り72,72の中間
点に圧力センサ74Fを取り付け、後輪側の2個の絞り72,
72の中間点に圧力センサ74Rを取り付けている。これら
の圧力センサ74F,47Rは夫々、第1実施例と同様に取付
け位置の作動油圧に対応した信号PF,PRをコントローラ2
2に出力する。
各絞り72は、通常の姿勢制御時には一方のシリンダ作
動圧の変動が反対輪のシリンダ作動圧に影響を及ぼさ
ず、且つ、フェイル時,即ちオペレートチェック弁16FL
〜16RRが同時に閉じたときは数秒(例えば10秒)程度で
左右のシリンダ圧が同一になるように設定されている。
その他の構成は第1実施例のものと同一である。
コントローラ22は第8図及び前述した第5図の処理を
行うようになっている。第8図の処理は、そのステップ
において前後の圧力センサ74F,74Rの検出信号PF,PR
入力し、次いでステップにおいて前輪側圧力制御18F
L,18FRに対する指令信号iF(:iFL=iFR)及び後輪側圧
力制御弁18RL,18RRに対する指令信号iR(:iRL=iRR)を
第1実施例と同様に逆算する。さらに、ステップにお
いて逆算した指令信号iFを前輪側圧力制御18FL,18FR
に、指令信号iRを後輪側圧力制御弁18RL,18RRに各々出
力する。その他の処理は第4,5図のものと同一である。
本第2実施例では前後の連通管70F,70R及び圧力セン
サ74F,74Rが作動圧検出手段に含まれる。
このため、第2実施例の構成においては、エンジン始
動の際、通常、左右の油圧シリンダ18FL,18FR及び18RL,
18RRの圧力はバランスしているから、その作動圧を圧力
センサ74F,74Rで個別に検出し、前側の圧力制御弁14FL,
14FRを同一値の指令電流iFで制御し且つ後側の圧力制御
弁14RL,14RRを同一値の指令電流iRで制御する。これに
より、始動開始後直ちに前輪側,後輪側毎に第1実施例
と同様の作用効果を得る。本実施例では、エンジン始動
時の圧力制御のみに使う圧力センサの数を第1実施例の
4個から2個に半減させることができ、コントローラ22
での処理も読込み数が半減する等、その制御を簡単にで
きるという利点がある。
これに対して、通常のサスペンション能動制御のとき
は、各絞り72のダンピングによって4輪独立の作動圧制
御ができる。しかし、旋回中にシステムにフェイルが発
生し、電磁切換弁20が作動すると、外輪側作動圧が高圧
に、内輪側作動圧が低圧に一時的に封止されるが、その
後徐々に左右作動圧がバランスする。この結果、フェイ
ル発生後の直進走行で車体がロール方向に傾いた姿勢を
とらなくて済むという利点がある。
なお、本願発明の開閉弁は前述した実施例記載のオペ
レートチェック弁の構造に限定されることなく、例えば
特開昭63−106132号記載のパイロット作動形のスプール
式切換弁を使用することもできる。
また、前述した実施例においてエンジン始動初期状態
から脱して通常制御状態に移行したとき、アクティブな
姿勢制御のみを行うようにしたが、車高制御を合わせて
行うようにしてもよい。
さらに、本願発明における開閉弁としてのオペレート
チェック弁は、必ずしも前述した実施例記載の構成に限
定されることなく、例えばポペット弁及び第1スプリン
グから成るチェック弁と、パイロット圧を受けるパイロ
ットピストン及び該ピストンに抗する第2スプリングを
有するプッシュ機構とを備えた弁であって、パイロット
ピストンがパイロット圧から受ける力が第2スプリング
より大きくなったときに、そのパイロットピストンがポ
ペット弁を押して、それまでパイロット弁にて閉鎖して
いた両ポートを開ける構成ものであってもよい。
さらにまた、本願発明の構成に係る作動流体として
は、作動油のみに限定されることなく、例えば非圧縮性
の気体を使用するものであってもよい。
〔発明の効果〕
以上説明したように請求項記載の発明によれば、開閉
弁が閉止しているエンジン停止状態からのエンジン始動
に伴って当該能動型サスペンションが起動したとき、検
出したシリンダ作動圧に対応する指令値を制御弁に出力
し、この後、エンジンの始動が完了したと判断したと
き、開閉弁を開放させるようにしたため、エンジン始動
を開始すると、極めて短時間の内に開閉弁が開放して通
常のサスペンション能動制御に移行できる。これによ
り、先願記載技術のように制御弁への指令値を徐々に増
加させる場合に比較して、能動制御までのタイムラグが
大幅に短縮し、エンジン始動完了後直ちに走行開始する
場合でも、走行時における姿勢変化抑制制御の空白帯を
殆ど排除することができ、乗心地及び操安性の低下を確
実に防止できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はクレーム対応図である。第2図乃至第6図は本
願発明の第1実施例を示す図であって、第2図は全体構
成を示すブロック図、第3図は圧力制御弁の制御圧特性
図、第4図及び第5図はコントローラの処理を示す概略
フローチャート、第6図はエンジン始動の際の圧力変化
例を先願記載例と伴に示す特性図である。第7図及び第
8図は本願発明の第2実施例を示す図であって、第7図
は全体構成を示すブロック図、第8図はコントローラの
処理の一部分を示す概略フローチャートでる。第9図は
先願記載例の全体構成を示すブロック図である。 図中の主要符号は、10……能動型サスペンション、12…
…油圧源、14FL〜14RR……圧力制御弁、16FL〜16RR……
オペレートチェック弁、18FL〜18RR……油圧シリンダ、
20……電磁切換弁、22……コントローラ、24……加速度
センサ、28……エンジン回転数センサ、29FL〜29RR……
圧力センサ、44……給排配管、70F,70R……連通管、74
F,74R……圧力センサ、である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体と車輪との間に個別に介挿された流体
    シリンダと、車両エジジンを回転駆動源とする流体圧源
    と前記流体シリンダとの間に個別に設けられ、当該流体
    シリンダに供給する作動流体の圧力を指令値に応じて変
    更可能な制御弁とを備え、前記指令値を車両の姿勢変化
    に応じて制御するようにした能動型サスペンションにお
    いて、 前記制御弁及び流体シリンダ間の流路に挿入された開閉
    弁と、前記流体シリンダの作動圧を検出する作動圧検出
    手段とを設けるとともに、 前記開閉弁が閉止しているエンジン停止状態からのエン
    ジン始動に伴って当該能動型サスペンションが起動した
    ことを検出する起動検出手段と、この起動検出手段が前
    記起動したことを検出したとき、前記作動圧検出手段の
    検出値に対応する前記指令値を演算し、該指令値を前記
    制御弁に出力する始動時圧力制御手段と、この始動時圧
    力制御手段の作動後に前記エンジンの始動が完了したか
    否かを判断する始動完了判断手段と、この始動完了判断
    手段がエンジンの始動完了を判断したときに、前記開閉
    弁を開放させる弁開放手段とを設けたことを特徴とする
    能動型サスペンション。
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