JP2605261Y2 - 幅 木 - Google Patents

幅 木

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JP2605261Y2
JP2605261Y2 JP1993038311U JP3831193U JP2605261Y2 JP 2605261 Y2 JP2605261 Y2 JP 2605261Y2 JP 1993038311 U JP1993038311 U JP 1993038311U JP 3831193 U JP3831193 U JP 3831193U JP 2605261 Y2 JP2605261 Y2 JP 2605261Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、幅木、更に詳しく
は、壁面への固定が容易な幅木に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、装飾的効果をもたらすため
に、また人間の足等が当り易い壁面の最下部で床に接す
る箇所を損傷や汚損等から保護するために、壁面の最下
部に幅木が設けられている。従来の幅木の例としては、
以下のようなものが知られており、この従来の幅木の一
例について、図4を参照しつつ説明する。ここで図4
は、従来の幅木が壁面に固定された状態を示す断面図で
ある。
【0003】幅木60は、壁面41の最下部の長手方向
に沿って固定されるものであり、従来の幅木60は、幅
木60の下端部が床面51と当接するように固定される
帯板状の壁面固定板62と、この壁面固定板62に対し
て室内側から固定されるとともに、室内側の化粧面をな
す帯板状の室内側化粧板64とから別体として形成され
ている。
【0004】また、この壁面固定板62と室内側化粧板
64は、後述するように、互いに断面形状が同一のもの
として形成されており、例えば、塩化ビニール樹脂にて
形成されている。以下、更に詳しく説明する。壁面固定
板62は、室内側化粧板64をはめ込んで固定するため
に、壁面固定板62の幅方向における床面51側にはめ
合わせ凹部62Aを有し、反床面51側にはめ合わせ凸
部62Bを有している。このはめ合わせ凸部62Bは、
壁面固定板62の反床面51側端縁を反壁面41側に突
設させ、その突設させた先端部を片矢印状の形状に形成
したものである。このはめ合わせ凸部62Bの片矢印状
の部分であって、上方に突出している部分を引っ掛かり
部65とする。
【0005】上記したように、室内側化粧板64も壁面
固定板62と同一の断面形状をなすので、上記はめ合わ
せ凸部62Bに対応する部分をはめ合わせ凸部64Bと
して形成してある。したがって、上記引っ掛かり部65
に対応する部分も引っ掛かり部65とする。一方、はめ
合わせ凹部62Aは、上記はめ合わせ凸部62Bと同一
形状に形成された室内側化粧板64のはめ合わせ凸部6
4Bをはめ合わせることができるように形成されてい
る。すなわち、はめ合わせ凸部64Bの引っ掛かり部6
5が引っかかって、適宜かみ合うような溝状に形成され
ている。
【0006】室内側化粧板64のはめ合わせ凹部64A
も、はめ合わせ凹部62Aと同一形状に形成されてい
る。また、壁面固定板62及び室内側化粧板64の互い
に対向する面には、それらの幅方向と直角の方向からの
外力に対して補強するために、補強部66、67を突設
させている。
【0007】以上の構成において、幅木60を壁面41
の最下部に固定するにあたっては、先ず、壁面固定板6
2を壁面41の最下部に釘70により固定する。すなわ
ち、壁面固定板62の下端面が床面51に当接するよう
に、壁面固定板62を壁面41に固定するものである。
この後、室内側化粧板64を壁面固定板62に固定す
るのであるが、その際に、室内側化粧板64のはめ合わ
せ凹部64A及びはめ合わせ凸部64Bを、壁面固定板
62のはめ合わせ凸部62B及びはめ合わせ凹部62A
にはめ合わせることによって固定する。
【0008】このようにして幅木60が、壁面41の所
定箇所に固定されていた。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の幅木60にあっては、次のような問題点があ
った。すなわち、幅木60が、室内側化粧板64と壁面
固定板62との二部材から別体として形成されていると
ともに、室内側化粧板64と壁面固定板62との固定部
分であるはめ合わせ凹部64A、62A及びはめ合わせ
凸部64B、62Bがそれぞれの幅方向における両端部
に形成されていたため、壁面41に固定された長尺状の
壁面固定板62に長尺状の室内側化粧板64を位置決め
してはめ合わせる作業が煩わしかった。また、近年の必
要部材数の減少化の要請にも沿わなかった。
【0010】また、幅木60の固定前に壁面41の表面
が多少歪んでいたり、凹凸があったりすると、幅木60
の室内側化粧板64と壁面41との間に隙間が生じ、そ
の結果その隙間に塵が詰まったりして体裁が悪かった。
またさらに、幅木60の固定時に壁面41の表面に上記
歪みや凹凸等がなくても、経年変化等により後発的に歪
等ができ、その結果、幅木60と壁面41との間に隙間
が生じる場合がある。このような場合であっても、その
隙間に塵が詰まったりして見栄えが悪かった。
【0011】このような隙間をなくすために、壁面41
の凹凸や歪み等を除去したり、あるいは、いわゆる隙間
隠しとして、例えば詰めものをしたりして別途の施工を
行うとなると、作業者の煩に耐えないばかりか施工行程
が増え、さらには隙間隠しのための必要部材が増えると
いう欠点を有していた。本考案は、上記問題点を解決す
るためになされたものである。すなわち、本考案の目的
は、部品数を少なくしつつ、簡易な施工作業によって施
工できるとともに、壁面に生じる歪みや凹凸等を吸収し
て見栄えを維持できるような幅木を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した課題を達成する
ため、本考案が提供された。即ち、請求項1に記載され
た考案は、床面(51)と直交する壁面(41)の下部を覆う長
尺状の幅木(10)であって、この幅木(10)は、壁面(41)の
下部に固定され、かつ、帯板状に形成された硬質部材た
る壁面固定板(11)と、その壁面固定板(11)の下端部から
若干上方に位置した部分の反壁面側に設けられた軟質部
材たる連結用部材(13)と、この連結用部材(13)によって
下端部を壁面固定板(11)に連結されるとともに、前記壁
面固定板(11)に対して反壁面(41)側から固定可能な帯板
状の硬質部材たる室内側化粧板(12)とを備えて形成さ
れ、室内側化粧板(12)は、壁面固定板(11)の幅よりも大
きい幅で形成され、連結用部材(13)は、室内側化粧板(1
2)が壁面固定板(11)に対してほぼ直角の状態から壁面固
定板(11)に対して固定されるまで回動できるように、変
形可能に形成され、室内側化粧板(12)の上端縁には、壁
面(41)と室内側化粧板(12)との隙間をなくすために壁面
(41)と当接するように形成した軟質部材たる壁面当接用
鍔条(16)を一体に設け、壁面固定板(11)の下端面には、
室内側に向かって延び、室内側化粧板の室内側の面とほ
ぼ面一となる帯板状の床面当接条(18)が形成されている
ことを特徴とする。
【0013】また、請求項2に記載された考案は、請求
項1に記載された考案の構成要件をすべて含むほか、壁
面固定板(11)の上端部に室内側化粧板(12)を固定するた
めの固定部(14)を設けるとともに、室内側化粧板(12)の
壁面固定板(11)上端部に設けた固定部(14)に対応する部
分に被固定部(17)を設け、さらに室内側化粧板(12)の上
端部を壁面付近まで延設して上端化粧部(12A)を形成し
たことを特徴とする。
【0014】
【作用】請求項1記載の考案によれば、以下のような組
立施工を経て、以下のような作用を奏する。室内側化粧
板(12)は、壁面固定板(11)に対して固定せず、予め壁面
固定板(11)に対してほぼ90度開いた状態にしておく。
そして、まず、壁面固定板(11)を壁面(41)に固定する。
この固定に際しては、壁面固定板(11)の下端部を床面(5
1)に当接するようにして、壁面(41)の下端部に釘等の締
結部材によって行う。室内側化粧板(12)は、壁面固定板
(11)と連結用部材(13)にて一体に形成されているので、
壁面固定板(11)を壁面(41)に固定してから、その壁面固
定板(11)に対して室内側化粧板(12)を位置決めする必要
がない。また、壁面固定板(11)を壁面(41)に固定する際
には、床面当接条(18)の下面を床面(51)に当接させるこ
とによって、壁面固定板(11)を安定的に載置し、壁面固
定板(11)の上下方向の位置決めを簡易かつ迅速に行うこ
とができる。
【0015】壁面固定板(11)の壁面(41)への固定が完了
したら、室内側化粧板(12)を、連結用部材(13)を変形さ
せながら壁面固定板(11)に対して回動させる。そして、
室内側化粧板(12)の壁面側の面を壁面固定板(11)に対し
て接着等の適宜の手段にて固定する。この場合において
室内側化粧板(12)は、壁面固定板(11)の幅よりも大きい
幅で形成されているので、室内側化粧板(12)によって壁
面固定板(11)が覆われることとなり、室内側から壁面固
定板(11)が見えず、体裁を担保できる。
【0016】以上のようにして幅木(10)の組立は完了す
るが、室内側化粧板(12)の上端縁に軟質部材たる壁面当
接用鍔条(16)が形成されているので、壁面当接用鍔条(1
6)が壁面(41)と当接した場合に、壁面当接用鍔条(16)の
弾性変形によって壁面(41)の歪みや凹凸を吸収できる。
すなわち、幅木(10)と壁面(41)との隙間をなくすことが
できるとともに、幅木(10)上部の見栄えを良くする。
【0017】また、請求項2記載の考案にあっては、請
求項1記載の考案が奏する作用を奏する他、次のような
作用を奏する。すなわち、壁面固定板(11)の壁面(41)へ
の固定が完了したら、室内側化粧板(12)を、連結用部材
(13)を変形させながら壁面固定板(11)に対して回動させ
る。そして、室内側化粧板(12)の被固定部(17)を、壁面
固定板(11)の固定部(14)にはめ込むことによって、幅木
(10)の組立が完了する。このように、室内側化粧板(12)
の壁面固定板(11)への固定が、簡単なはめ込み作業によ
って完了する。なお、この場合において、室内側化粧板
(12)の上端部に上端化粧部(12A)が形成されているの
で、この上端化粧部(12A)が壁面(41)に対するストッパ
ーとなって、室内側化粧板(12)の上端部を壁面(41)に押
しつけすぎるようなことがない。
【0018】
【実施例】本実施例は、請求項2記載の考案に対応する
ものである。以下、本考案の一実施例を図面に基づいて
説明する。ここで、図1は、壁面に幅木が固定された全
体構造を示す断面図である。図2は、壁面に固定された
壁面固定板に対して、室内側化粧板を固定する様子を示
した断面図である。また、図3は、図1におけるはめ合
わせ凸部とはめ合わせ凹部とのはめ合わせの状態の詳細
を示した拡大断面図である。これらの図において、本実
施例に係る幅木10は、紙面と直交方向を長手方向とし
て押出成形により長尺状に形成されているものである。
【0019】本実施例に係る幅木10は、図1及び図2
に示すように、壁面41の室内側の下部垂直方向に固定
され、かつ、帯板状に形成された硬質部材たる壁面固定
板11と、その壁面固定板11に対して反壁面41側か
ら固定され、かつ、帯板状に形成された硬質部材たる室
内側化粧板12とを備えて形成されている。そして、こ
の室内側化粧板12の下端部と壁面固定板11の下端部
とは、これら両者を一体に連結するための軟質部材たる
連結用部材13にて一体に連結されている。なお、室内
側化粧板12を壁面固定板11に対して反壁面41側に
ほぼ90度開いても、連結用部材13が剥離しないよう
に一体に形成されている。これらの硬質部材及び軟質部
材としては、塩化ビニール樹脂を用いている。
【0020】以下、更に詳しく説明する。壁面固定板1
1の反床面51側端部であって室内側には、室内側化粧
板12に突設させた被固定部たるはめ合わせ凸部17
と、はめ合わせ可能な固定部たるはめ合わせ凹部14を
形成してある。このはめ合わせ凹部14は、図3に示す
ように、壁面固定板11の反床面51側端部から室内側
に突設条を延設し、この突設条に、はめ合わせ凸部17
の外径に合致した溝を室内側に開口となるように設ける
ことによって形成されたものである。また、このはめ合
わせ凹部14の内側面には、はめ合わせ凸部17の外側
面に設けた二山状の突起17aにかみ合うような形状に
形成されている。
【0021】また、この壁面固定板11の幅方向のほぼ
中央であって、室内側には、室内側化粧板12を壁面固
定板11に固定した場合に、幅木10全体の強度を補強
するための補強部15を突設させている。この補強部1
5は、室内側化粧板12の壁面側の面に当接しないよう
な長さに突設させてある。なお、壁面固定板11の室内
側の面には、壁面固定板11を壁面41に釘等で固定す
る際に釘等の先端のガイドとなるように、適宜深さの溝
条を2つ形成してある。
【0022】さらに壁面固定板11の下端面には、室内
側に向かって帯板状の床面当接条18を形成してある。
この床面当接条18の室内側の先端部分は、室内側化粧
板12の室内側の面とほぼ面一となるように形成されて
いる。このように床面当接条18を形成したのは、壁面
固定板11を壁面41に固定する際に床面当接条18の
下面を床面51に当接させることによって、壁面固定板
11の上下方向の位置決めを簡易かつ迅速に行えるよう
にするためである。
【0023】帯板状の室内側化粧板12は、壁面固定板
11の幅よりも大きい幅で形成されているとともに、そ
の断面形状がほぼF字状をなすように二つの突設条部分
を有している。この二つの突設部分のうち、室内側化粧
板12の反床面51側端部に位置する一の突設部分が上
端化粧部12Aである。そして、他の一の突設部分が、
壁面固定板11に形成したはめ合わせ凹部14とはめ合
わせ可能な被固定部たるはめ合わせ凸部17である。
【0024】上端化粧部12Aは、室内側化粧板12の
上端部を壁面41付近まで延設して形成したものであ
る。この上端化粧部12Aには、壁面41と室内側化粧
板12との隙間をなくすために壁面41と当接するよう
に形成した軟質部材たる壁面当接用鍔条16を一体に設
けている。すなわち、上端化粧部12Aの壁面41側端
部から斜め下方に向かって壁面当接用鍔条16を延設さ
せ、壁面41方向に向かって所定の弾発力を有するよう
に形成したものである。壁面当接用鍔条16をこのよう
に軟質部材にて形成したのは、壁面当接用鍔条16が壁
面41と当接した場合に、壁面当接用鍔条16の弾性変
形によって壁面41の歪みや凹凸を吸収できるようにす
るためである。
【0025】はめ合わせ凸部17は、図3に示すよう
に、室内側化粧板12の厚み程度の突設高さ程度であっ
て、はめ合わせ凹部14の溝深さに合致するように形成
されている。また、はめ合わせ凸部17の外側面には、
はめ合わせ凹部14とのはめ合わせを確実ならしめるた
めに二山状の突起17aを形成してある。また、室内側
化粧板12は、軟質部材たる連結用部材13を変形させ
ながら壁面41側に向かって回動可能に形成されてい
る。すなわち、連結用部材13は、室内側化粧板12を
壁面固定板11に対して回動させるのに適度な弾性力を
有した軟質部材にて形成されている。そして、この連結
用部材13によって、室内側化粧板12の下端部と壁面
固定板11の下端部からほぼ室内側化粧板12の板厚分
だけ上方に位置した部分とが一体に連結されて形成され
ている。したがって、室内側化粧板12の下端部と床面
51との間には、ほぼ室内側化粧板12の板厚分だけの
間隔を確保してあり、この間隔によって、室内側化粧板
12が壁面固定板11に対して回動する際に、室内側化
粧板12の下端部が床面51と接触して回動を妨げるこ
とがないようになっている。なお、この連結用部材13
も室内側化粧板12等と同様に帯板状に形成されてい
る。
【0026】次に、本実施例の奏する作用について説明
する。室内側化粧板12は、壁面固定板11に対して固
定せず、予め壁面固定板11に対してほぼ90度開いた
状態にしておく。次に、壁面固定板11を壁面41の下
端部に釘等の締結部材によって固定する。この固定に際
しては、壁面固定板11の下端面に形成した床面当接条
18を床面51に当接させて行う。
【0027】一方、室内側化粧板12は、連結用部材1
3によって壁面固定板11と一体に形成されているの
で、壁面固定板11を壁面41に固定してから、その壁
面固定板11に対して室内側化粧板12を別途、位置決
めする必要がなくなる。壁面固定板11を壁面41に固
定したら、室内側化粧板12を壁面固定板11に対して
連結用部材13を変形させながら回動させ、室内側化粧
板12のはめ合わせ凸部17を壁面固定板11のはめ合
わせ凹部14にはめ込むことによって幅木10の組立を
行う。すなわち、室内側化粧板12の壁面固定板11へ
の固定が、簡単なはめ込み作業によって完了する。ま
た、上記場合において室内側化粧板12は、壁面固定板
11の幅よりも大きい幅で形成されているので、室内側
化粧板12によって壁面固定板11が覆われることとな
り、室内側から壁面固定板11が見えず、体裁を担保で
きる。
【0028】また、室内側化粧板12を壁面固定板11
へ固定する場合において、室内側化粧板12に設けた上
端化粧部12Aが壁面41に対するストッパーとなっ
て、室内側化粧板12の上端部を壁面41に押しつけす
ぎるようなことがない。またさらに、壁面当接用鍔条1
6が壁面41と当接するので、軟質部材たる壁面当接用
鍔条16の弾性変形によって壁面41の歪みや凹凸が吸
収される。すなわち、幅木10と壁面41との隙間をな
くすことができ、当該部分の見栄えを担保する。
【0029】次に、本実施例の奏する効果について説明
する。壁面固定板11に床面当接条18を設けたので、
床面当接条18の下面を床面51に当接させることによ
って、壁面固定板11の上下方向の位置決めを簡易かつ
迅速に行うことができる。また、補強部15を室内側化
粧板12の壁面41側の面に当接しないような長さに突
設させたので、壁面固定板11を壁面41にハンマーで
釘打ち固定する際に、ハンマーが補強部15に当たりに
くくなり、壁面固定板11の割れ等を回避することがで
きる。
【0030】幅木10の組立の際には、室内側化粧板1
2を壁面固定板11に対して回動して、室内側化粧板1
2のはめ合わせ凸部17を壁面固定板11のはめ合わせ
凹部14にはめ込むだけで組立固定できるので、施工が
簡易になるという効果がある。また、壁面固定板11と
室内側化粧板12とは、軟質部材たる連結用部材13に
て一体に連結したので、幅木10を一部材として形成す
ることができ、部材数の低減に寄与できるばかりでな
く、壁面固定板11に対して室内側化粧板12を別途、
位置決めする必要がなくなる。
【0031】さらに、連結用部材13が軟質部材にて形
成されているので、室内側化粧板12を壁面固定板11
に対して回動しやすくなるという効果がある。また、室
内側化粧板12に上端化粧部12Aを設けるとともに、
この上端化粧部12Aに軟質部材たる壁面当接用鍔条1
6を上記のように設けたので、上端化粧部12Aの壁面
41側の面と壁面41との間に多少の隙間が生ずること
となる場合であっても、壁面当接用鍔条16が壁面41
と当接した場合に壁面当接用鍔条16の弾性変形によっ
て壁面41の歪みや凹凸を吸収でき、幅木10上部の体
裁を担保できるという効果がある。
【0032】一方、幅木10の固定時には壁面41の表
面に歪みや凹凸等がない場合であっても、経年変化等に
より後発的に当該部分に歪等ができる場合がある。この
ような場合であっても、軟質部材たる壁面当接用鍔条1
6の弾性変形によって上記歪み等を吸収できるので隙間
が生じることがなく、幅木10上部の体裁が悪くなると
いうこともない、という効果もある。
【0033】次に、本実施例のバリエーションについて
説明する。上記実施例にあっては、室内側化粧板12を
壁面固定板11に対して回動させるために、連結用部材
13を適度な弾性力を有した軟質材にて形成するものと
して説明したが、室内側化粧板12を壁面固定板11に
対して回動させることができれば、本実施例に限られ
ず、連結用部材13を軟質材にて形成しなくてもよい。
【0034】また、はめ合わせ凸部17、はめ合わせ凹
部14及び上端化粧部12Aを設けなければ、請求項1
記載の考案に対応する実施例を提供することとなる。な
お、上記実施例によれば、幅木10の材料として、塩化
ビニールの合成樹脂を用いるものとして説明したが、木
材を粉体化し、その表面に金属・無機質材・磁性材・顔
料などを一体化させた材料を用いることもできる。また
その製造は、押出成形によらず、射出成形等によっても
行うことができる。
【0035】
【考案の効果】以上に説明したように、請求項1及び請
求項2記載の考案によれば、部品数を少なくしつつ、簡
易な施工作業によって施工でき、さらに壁面に生じる歪
みや凹凸等を吸収して見栄えを維持できるような幅木を
提供することができる。また、請求項1及び請求項2記
載の考案によれば、壁面固定板を壁面に固定す る際に
は、床面当接条の下面を床面に当接させることによっ
て、壁面固定板を安定的に載置し、壁面固定板の上下方
向の位置決めを簡易かつ迅速に行うことができ、作業性
が極めて向上するる幅木を提供することができる。特に
請求項2記載の考案によれば、室内側化粧板の壁面固定
板に対する固定が容易ととなるような幅木を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】壁面に幅木が固定された全体構造を示す断面図
である。
【図2】壁面に固定された壁面固定板に対して、室内側
化粧板を固定する様子を示した断面図である。
【図3】図1におけるはめ合わせ凸部とはめ合わせ凹部
とのはめ合わせの状態の詳細を示した拡大断面図であ
る。
【図4】従来の幅木が壁面に固定された状態を示す断面
図である。
【符号の説明】
10 幅木 11 壁面固定
板 12 室内側化粧板 12A 上端化粧
部 13 連結用部材 14 はめ合わ
せ凹部 15 補強部 16 壁面当接
用鍔条 17 はめ合わせ凸部 17a 突起 18 床面当接条 41 壁面 51 床面 60 幅木 62 壁面固定板 62A はめ合わ
せ凹部 62B はめ合わせ凸部 64 室内側化
粧板 64A はめ合わせ凹部 64B はめ合わ
せ凸部 65 引っ掛かり部 66 補強部 67 補強部 70 釘

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床面と直交する壁面の下部を覆う長尺状
    の幅木であって、 この幅木は、 壁面の下部に固定され、かつ、帯板状に形成された硬質
    部材たる壁面固定板と、 その壁面固定板の下端部から若干上方に位置した部分の
    反壁面側に設けられた軟質部材たる連結用部材と、 この連結用部材によって下端部を壁面固定板に連結され
    るとともに、前記壁面固定板に対して反壁面側から固定
    可能な帯板状の硬質部材たる室内側化粧板とを備えて形
    成され、 室内側化粧板は、壁面固定板の幅よりも大き
    い幅で形成され、 連結用部材は、室内側化粧板が壁面固定板に対してほぼ
    直角の状態から壁面固定板に対して固定されるまで回動
    できるように、変形可能に形成され、 室内側化粧板の上端縁には、壁面と室内側化粧板との隙
    間をなくすために壁面と当接するように形成した軟質部
    材たる壁面当接用鍔条を一体に設け、壁面固定板の下端面には、室内側に向かって延び、室内
    側化粧板の室内側の面とほぼ面一となる帯板状の床面当
    接条が形成されている ことを特徴とする幅木。
  2. 【請求項2】 壁面固定板の上端部に室内側化粧板を固
    定するための固定部を設けるとともに、室内側化粧板の
    前記固定部に対応する部分に被固定部を設け、さらに室
    内側化粧板の上端部を壁面付近まで延設して上端化粧部
    を形成したことを特徴とする請求項1記載の幅木。
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