JP2605141B2 - 多層フィルム - Google Patents

多層フィルム

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JP2605141B2
JP2605141B2 JP14842189A JP14842189A JP2605141B2 JP 2605141 B2 JP2605141 B2 JP 2605141B2 JP 14842189 A JP14842189 A JP 14842189A JP 14842189 A JP14842189 A JP 14842189A JP 2605141 B2 JP2605141 B2 JP 2605141B2
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ethylene
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啓二 今井
伸一 石渡
倫生 上山
和繁 岩本
野口  勇
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Furukawa Electric Co Ltd
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Furukawa Electric Co Ltd
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は、シリコンウエハのダイシングに用いられる
接着固定多層フイルムに関するものである。
《従来の技術》 半導体ウエハの製造工程において所定の回路パターン
が形成されたシリコンウエハをチップに切断分離するた
めにシリコンウエハを粘着フイルムに貼り付けてカット
する方法が提案され、シリコンウエハの厚さ方向の途中
まで切断する方式即ちハーフカット方式が提案された
が、切断されたシリコンウエハ自体が異物となってしま
ったり後工程としてブレーキング工程が必要となる問題
があった。そこでシリコンウエハを厚さ方向に全体を切
断する方式即ちフルカット方式が考えられ、チップに切
断した後フイルムを縦横ともに延伸し、チップの間隔を
広げておいてピックアップして製品を取り出していた。
用いられるフイルムとしては延伸の際ネッキングを起こ
さず全体が均一に伸びることが要求され軟質塩化ビニル
系樹脂フイルムが広く用いられている。
ここで、シリコンウエハをチップに切断しピックアッ
プのためにフイルムを延伸してチップの間隔を広げると
きに、ずれや破損が起こらないためにはシリコンウエハ
をフイルムに固定する接着剤の接着力が強いことが必要
であるが、その反面ピックアップ作業が難しくなるうえ
にチップに接着剤が付着して残るという問題があり、こ
れを解決するためには紫外線又は熱によって架橋硬化し
て接着力が低下する接着剤を用いてピックアップ前に紫
外線照射又は熱処理によって接着力を低下させ、安定し
て製品を取り出す方法が考えだされた。
しかしここで用いる接着剤が軟質塩化ビニル系樹脂に
対して充分な接着性を有していないため、軟質塩化ビニ
ル系樹脂フイルムに塗布できなかったり、またフイルム
の表面処理をして接着剤を無理に塗布してもシリコンウ
エハの固定に不充分であったり、ピックアップの際チッ
プ側に接着剤がついて残ってしまうなどの問題が生じ
た。
又、軟質塩化ビニル系樹脂フイルムには可塑剤、安定
剤、滑剤、加工助剤等が添加されており、使用条件によ
ってはこれらの添加物がブリードしてフイルム表面に吹
き出してきてシリコンウエハを汚染するという問題も生
じた。
《発明が解決しようとする課題》 前述の問題点を解決するために紫外線又は熱によって
架橋硬化する接着剤と種々の樹脂との硬化前後の接着性
を検討し、更にそれらの樹脂と軟質塩化ビニル系樹脂と
を接着積層する方法を検討し、本発明を完成するに至っ
たもので、その目的とするところはフルカットのダイシ
ング法においてチップの汚染、破損等がなく歩留まり良
くダイシングを行うためのフイルムを提供することにあ
る。
《課題を解決するための手段》 本発明は、分子量1300〜3000のポリエステル系又は分
子量350〜1500のトリメリット酸エステル系若しくはピ
ロメリット酸エステル系或いはこれらの混合系の可塑剤
80〜97重量%及び分子量800以上のエポキシ化植物油3
〜20重量%からなる可塑剤を添加してなる軟質塩化ビニ
ル系樹脂層を中心層として、接着層を介して又は直接、
一方側にエチレン系樹脂からなる接着剤塗布層を、他方
側に低密度ポリエチレン又は酢酸ビニル含量5%以下の
エチレン−酢酸ビニル共重合体からなる転写防止層を、
積層してなることを特徴とする多層フイルムである。
本発明に用いられる軟質塩化ビニル系樹脂は平均重合
度700〜1400の塩化ビニル単独重合体、エチレン含量10
%以下のエチレン−塩化ビニル共重合体又はエチレン−
酢酸ビニル共重合体含量12%以下のエチレン−酢酸ビニ
ル−塩化ビニルグラフト重合体、更にはこれらの混合物
をベースレジン100重量部として可塑剤を40〜70重量部
添加したものを用いることができる。
可塑剤としては、アジピン酸、フタル酸等の飽和二塩
基酸と二価のアルコールからなる分子量1300〜3000のポ
リエステル系可塑剤、炭素数3〜20の脂肪族アルコール
とトリメリット酸若しくはピロメリット酸とのエステル
系可塑剤を総可塑剤量の80〜97重量%用い、二次可塑剤
兼安定剤としてエポキシ化大豆油又はエポキシ化アマニ
油等のエポキシ化植物油を総可塑剤量の3〜20重量%用
いることができる。熱安定性と移行性の点からエポキシ
化植物油の添加量は総可塑剤量の5〜10重量%とするこ
とが好ましい。加工性の点からポリエステル系可塑剤は
分子量2000以下のもの、トリメリット酸系又はピロメリ
ット酸系可塑剤は炭素数8以下の脂肪族アルコールのも
のが好ましい。
安定剤、滑剤、加工助剤は公知のものが用いられる。
ダイシング用接着剤を塗布する側の接着剤塗布層用の
エチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、直鎖低
密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エ
チレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−エ
チルアクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレ
ート共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレ
ン−メタクリル酸共重合体などが用いられ、用いられる
ダイシング用接着剤との接着性によって任意に選択する
ことができる。
転写防止層用の樹脂としては、低密度ポリエチレン又
は酢酸ビニル含量5%以下のエチレン−酢酸ビニル共重
合体等を用い、この転写防止層は、フイルムの伸び特性
を妨げず内層と中心層の軟質塩化ビニル系樹脂のブロッ
キングを防止し、またフイルムを巻状状態で保管する際
に中心層からのブリード物が内層の表面に転写すること
を防止する層である。
中心層と接着剤塗布層又は転写防止層とを接着するた
めの接着層としては、酢酸ビニル含量20%以上のエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、これをマレイン酸変性したも
の、マレイン酸変性エチレン−α−オレフィン共重合
体、共重合ポリエステル系樹脂、又はこれらの混合物を
用いることができる。
この多層フイルムの製造は共押出し法、ラミネート法
など公知の方法が用いられる。
《作 用》 本発明の多層フイルムを用いると、これまでフイルム
との接着性が問題となり限定されていた接着剤を、逆に
接着剤にあった接着剤塗布層樹脂を選ぶことによって制
限なく用いることができ、固定、カッテッング、ピック
アップの各工程でトラブルが減少し、歩留まり良くシリ
コンウエハのチップを得ることができる。また軟質塩化
ビニル系樹脂の中心層とシリコンウエハの間にエチレン
系樹脂の接着剤塗布層が存在するので軟質塩化ビニル系
樹脂の添加物のプリードによりシリコンウエハを汚染す
ることがない。更にはフイルムを巻状態で保管する場合
に、軟質塩化ビニル系樹脂層の両側ににエチレン系樹脂
が存在するので、フイルムがブロッキングを起こさず、
また軟質塩化ビニル系樹脂の添加物等のブリード物が接
着剤塗布層表面に転写することがない。このように本発
明の多層フイルムは低移行性のの可塑剤を用いているた
め、高温に長時間さらされるような苛酷な使用条件であ
っても、可塑剤の移行によって接着剤の接着強度も低下
することがない。
《実施例》 第1表に示したような各層構成の多層フイルムを5台
の押出機を用いて樹脂を溶融押出して共押出し法により
作成した。得られた多層フイルムの厚みはすべて100μ
であり、評価結果を第1表に示した。
使用した樹脂は以下のとおりである。
*低密度ポリエチレン:LDPE 住友化学工業(株)製 スミカセンL−211 *エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含量25
%):EVA−25 三井デュポンポリケミカル(株)製エバフレックス P−
2505C *エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含量15
%):EVA−15 住友化学工業(株)製 エバテートH2021F *エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含量3
%):EVA−3 *酸変性エチレン−酢酸ビニル共重合体:AD 三菱油化(株)製 モディックE300H *エチレン−メタクリル酸共重合体(メタクリル酸含量
9%):EMAA−9 三井デュポンポリケミカル(株)製ニュークレルN0903H
C *軟質塩化ビニル系樹脂I:PVC−I 平均重合度1300PVC 100重量部 ポリエステル系可塑剤(分子量1800) 50重量部 エポキシ化アマニ油 5重量部 *軟質塩化ビニル系樹脂II:PVC−II 平均重合度1300PVC 100重量部 トリオクチルトリメリテート 50重量部 エポキシ化アマニ油 5重量部 *軟質塩化ビニル系樹脂III:PVC−III 平均重合度1300PVC 100重量部 ジオクチルフタレート 45重量部 エポキシ化アマニ油 5重量部 各評価方法は次のとおりである。
*100%引張時の伸びの均一性(均一性) 試料を巾10mm長さ150mmの短冊状に切り、中央100mmに
亙って10mm間隔に線を引き、これを500mm/分の速度で中
央100mmが200mm間隔になるまで引き伸ばし、10mm間隔の
標線が各々何mm間隔に伸びているかをフイルムの縦方向
・横方向について評価した。
○:標線間隔がすべて19mm以上21mm以下である ×:標線間隔が上記範囲外となるものがある *接着剤の保持力の安定性(安定性) ウエハに対する接着強度が初期に300〜350g/25mm巾、
硬化後に10〜15g/25mm巾であるアクリル系接着剤をフイ
ルムに塗布し、シリコンウエハの保持の安定性を25℃と
60℃で8日放置後評価した。
○:固定したシリコンウエハがずれたり外れたりせず、
又ピックアップの際に接着剤層がウエハ側にとられない ×:シリコンウエハの固定が不充分でシリコンウエハが
ずれたり外れたりし、又はピックアップの際に接着剤層
がウエハ側について残ってしまう *シリコンウエハの汚染(汚染) 前述の接着剤を用いてフイルムにシリコンウエハを固
定し100℃×30分と60℃×1ヵ月後のシリコンウエハの
汚染を評価した。
○:シリコンウエハが汚染されていない ×:シリコンウエハが汚染されている *ブロッキング ○:巻物で保管したフイルムを巻き出す際にフイルムが
伸ばされずに小さい力で巻き出せる ×:フイルム間に粘着が生じ、無理に巻き出すとフイル
ムが伸びてしまう 《発明の効果》 本発明の多層フイルムは、フルカットのダイシング法
において接着剤に合わせて接着剤を塗布する内層を設計
しているので、固定、カッテッング、ピックアップの各
工程をスムーズに問題なく行うことができ、また軟質塩
化ビニル系樹脂の添加物のブリードによりシリコンウエ
ハが汚染されることがなく、歩留まく良くチップの生産
を行うことができる多層フイルムとして好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施態様を示す多層フイルムの断面図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上山 倫生 神奈川県平塚市東八幡5―1―9 古河 電気工業株式会社平塚事業所内 (72)発明者 岩本 和繁 神奈川県平塚市東八幡5―1―9 古河 電気工業株式会社平塚事業所内 (72)発明者 野口 勇 神奈川県平塚市東八幡5―1―9 古河 電気工業株式会社平塚事業所内 (56)参考文献 特開 昭62−36447(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子量1300〜3000のポリエステル系又は分
    子量350〜1500のトリメリット酸エステル系若しくはピ
    ロメリット酸エステル系或いはこれらの混合系の可塑剤
    80〜97重量%及び分子量800以上のエポキシ化植物油3
    〜20重量%からなる可塑剤を添加してなる軟質塩化ビニ
    ル系樹脂層を中心層として、接着層を介して又は直接、
    一方側にエチレン系樹脂からなる接着剤塗布層を、他方
    側に低密度ポリエチレン又は酢酸ビニル含量5%以下の
    エチレン−酢酸ビニル共重合体からなる転写防止層を、
    積層してなることを特徴とする多層フイルム。
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