JP2009028938A - 表面保護フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の表面保護フィルムは、少なくとも粘着層と背面層の複合形態からなり、該粘着層は、オレフィン結晶・エチレンブチレン・オレフィン結晶 ブロックコポリマー65〜90重量%、プロピレン系共重合体30〜4重量%及び低密度ポリエチレン15〜1重量%からなり、該背面層は、プロピレン系共重合体60〜90重量%、低密度ポリエチレン40〜10重量%からなる。
【選択図】なし
Description
特に、近年、液晶ディスプレイ等の薄型ディスプレイがパソコンやテレビ等の表示装置として、好んで多用されるようになってきているが、この薄型ディスプレイは合成樹脂からなる多数の光学フィルムや光学用樹脂板から構成されている。かかる光学フィルムや光学用樹脂板は、光学的な歪み等の欠点を極力低減させる必要があることから、加工時や運搬時に、これらの表面の汚れや傷付きを防止するために、表面保護フィルムが多用されるようになってきている。
本発明は、前記課題、つまり、表面が粗面な被着体に対しても適度な粘着特性を有し、かつ、背面の滑り性に優れ、耐ブロッキング性、巻き出し特性(巻出張力を減少させ、被着体との貼り合わせの際にもシワや傷が入ることなく、容易にかつ高速に貼り合わせ加工が可能)にも優れた表面保護フィルムについて、鋭意検討し、特定の樹脂組成からなる粘着層と特定の樹脂組成からなる背面層の複合形態とし、粘着層をも粗面化することにより、かかる課題を一挙に解決することを究明したものである。
本発明の表面保護フィルムの製造方法は特に限定されず、例えば、背面層構成樹脂として、プロピレン系共重合体60〜90重量%と低密度ポリエチレン40〜10重量%からなる混合樹脂組成物と、粘着層構成樹脂として、CEBC65〜90重量%とプロピレン系共重合体30〜4重量%と低密度ポリエチレン15〜1重量%からなる混合樹脂組成物と、更に好ましくは、中間層構成樹脂として、主としてポリオレフィン系樹脂からなる樹脂組成物とをそれぞれ個別の押出機から溶融押出し、口金内で積層一体化せしめ、所謂3層共押出することにより背面層、中間層、粘着層とを積層一体化して成形した後、コイル状に巻取ることにより、表面保護フィルムを製造する方法、上記背面層、中間層、粘着層をそれぞれ個別に溶融押出した後に、ラミネート法により上記粘着層を背面層及び/又は中間層に積層一体化する方法等が挙げられる。なお、前者においては、インフレーション法、Tダイ法等の公知の方法が用いられ、後者においては、ドライラミネーションあるいはTダイによる溶融押出法又は押出コーティング法を用いることができるが、厚み精度に優れること及び表面形状の制御の面から、Tダイ法による熱溶融共押出法が品質上、経済上の点から好ましい。
なお、粘着層、中間層、背面層、それぞれ各層の厚みも上記記載の如く、要求レベルに応じて適宜調整されればよいが、一例を挙げれば、2層からなる積層フィルムにおいては、背面層は15〜80μmに、粘着剤層は5〜40μm程度に調整される。また、好ましい形態である3層積層フィルムにあっては、背面層は2〜10μmに、中間層13〜70μm、粘着剤層は5〜40μmに調整される。
表面粗さは、(株)東京精密製の表面粗さ形状測定機(サーフコム1400A)を用い、JIS B0601−1994に準拠し、カットオフ値(λc)0.8mm、基準長さ(L)0.8mm、フィルム横方向に測定長さ4mmで、長手方向(マシン方向)に約1mm間隔で10回測定して平均し、算術平均粗さ(Ra)及び、最大粗さ(Ry)をそれぞれ求めた(単位はμm)。
温度23℃、湿度50%の条件下で24時間、保管・調整した実施例及び比較例の試料サンプルを被着体に、ロールプレス機((株)安田精機製作所製特殊圧着ローラ)を用い、貼込圧力9,100N/m、貼込速度300cm/分で貼り付けた。しかる後、温度23℃、湿度50%条件下で24時間保管した後、各測定と評価に用いた。
引張試験機((株)オリエンテック“テンシロン”万能試験機)を用い、引張速度300mm/分、剥離角度180°にて粘着力を測定した。
被着体と試料サンプルの密着状態を肉眼観察し、次の判定を行った。
△:ごく1部が密着不良で試料フィルムが1部(面積比30%以内)浮いている
×:面積比70%以上の部分でフィルムが被着体から浮いている
(5)汚染性
被着体より試料フィルムを剥がした後、暗室内で被着体表面にスポット光を当てて、表面の汚染状態を肉眼観察し、次の判定を行った。
△:軽度の汚染がある
×:汚染している。
各層の構成樹脂を次のように準備した。
しかる後、該試料サンプルを用い、各種特性を評価した結果を表1に示す。
実施例4
粘着層樹脂としては、実施例2と同一の樹脂組成物を使用した。背面層樹脂としては、実施例2および実施例3に用いた背面層樹脂組成物と同一の樹脂組成物を準備した。中間層樹脂としては、実施例2の粘着層樹脂20重量%、および実施例2の背面層樹脂5重量%、および230℃下MFRが7.5g/10分のホモポリプロピレン(樹脂4と表記する)75重量%からなる樹脂組成物をヘンシェルミキサにて均一に混合した。次いで、3台の押出機を有する3層複合製膜機を用い、各層の樹脂組成物をそれぞれの押出機に導入し(各押出温度190℃)、粘着層厚み比率25%、中間層厚み比率67%、背面層厚み比率8%に各押出機の吐出量を調整した後、複合Tダイから押出し、フィルム厚み40μmの3層積層フィルムを製膜、一旦、ロール状に巻き取った。しかる後、一旦ロール状に巻き取ったフィルムを、スリット機に掛けて幅1000mm、長さ1000mのサイズに仕上げ、ロール状に巻き上げたフィルム製品を得た。
粘着層樹脂として、CEBC60重量%、230℃下MFR30g/10分のエチレン含有量5重量%の、エチレン−プロピレン・コポリマ32重量%、および190℃MFR2g/10分、密度0.92g/cm3の低密度ポリエチレン8重量%からなる樹脂組成物をヘンシェルミキサにて均一に混合したものを使用する以外は、実施例2と同一の条件で厚さ50μmの積層フィルムを製膜し、ロール状に巻き取った。得られたフィルムにはブロッキングは認められなかったが、表面粗さRa0.60μmの粗面化したポリカーボネート板に貼り合わせたところ、浮きが生じ満足できる密着性は得られなかった(密着性判定:×)。
比較例2
粘着層樹脂として、CEBC100重量%からなる樹脂組成物を使用すること以外は、実施例2と同一の条件で厚さ50μmの積層フィルムを製膜し、ロール状に巻き取った。
比較例3
粘着層樹脂として、CEBC80重量%、および230℃下MFR30g/10分のエチレン含有量5重量%のエチレン−プロピレン・コポリマ20重量%からなる樹脂組成物をヘンシェルミキサにて均一に混合したものを使用する以外は、実施例2と同一の条件で厚さ50μmの積層フィルムを製膜し、ロール状に巻き取った。
比較例4
粘着層樹脂として、CEBC88重量%、230℃下MFR30g/10分のエチレン含有量5重量%のエチレン−プロピレン・コポリマ2重量%、および190℃MFR2g/10分、密度0.92g/cm3の低密度ポリエチレン10重量%からなる樹脂組成物をヘンシェルミキサにて均一に混合したものを使用する以外は、実施例2と同一の条件で厚さ50μmの積層フィルムを製膜し、ロール状に巻き取った。
比較例5
背面層樹脂として、230℃下MFR30g/10分のエチレン含有量5重量%のエチレン−プロピレン・コポリマ100重量%からなる樹脂組成物を使用する以外は、実施例2と同一の条件で厚さ50μmの積層フィルムを製膜し、ロール状に巻き取った。
Claims (6)
- 少なくとも粘着層と背面層からなる表面保護フィルムであって、該粘着層は、オレフィン結晶・エチレンブチレン・オレフィン結晶ブロック共重合体65〜90重量%、プロピレン系共重合体30〜4重量%、及び、低密度ポリエチレン15〜1重量%からなり、該背面層は、プロピレン系共重合体60〜90重量%、低密度ポリエチレン40〜10重量%からなることを特徴とする表面保護フィルム。
- 前記粘着層の表面粗さ(Ra)が0.3μm以上、かつ、前記背面層の表面粗さ(Ra)が0.8μm以上である請求項1記載の表面保護フィルム。
- 前記プロピレン系共重合体の230℃、荷重2.16kg/cm2下でのメルトフローレートが5〜40g/10分の範囲である請求項1又は2記載の表面保護フィルム。
- 前記低密度ポリエチレンの190℃、荷重2.16kg/cm2下でのメルトフローレートが0.5〜5g/10分である請求項1〜3のいずれかに記載の表面保護フィルム。
- 前記粘着層と背面層との間に、主としてポリオレフィン系樹脂からなる中間層を有する請求項1〜4のいずれかに記載の表面保護フィルム。
- 前記中間層が、前記粘着層及び背面層を構成する樹脂とは異なるポリオレフィン系樹脂と、前記粘着層及び/又は背面層を構成する樹脂との混合樹脂からなる組成である請求項5に記載の表面保護フィルム。
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