JP2605090B2 - ビームアニール装置 - Google Patents

ビームアニール装置

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JP2605090B2
JP2605090B2 JP63074239A JP7423988A JP2605090B2 JP 2605090 B2 JP2605090 B2 JP 2605090B2 JP 63074239 A JP63074239 A JP 63074239A JP 7423988 A JP7423988 A JP 7423988A JP 2605090 B2 JP2605090 B2 JP 2605090B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、高エネルギー線ビームで半導体ウエハ等の
被処理物を照射加熱(アニール)するビームアニール装
置に関する。
(従来の技術) 近年、アニール技術として、高エネルギー線ビームの
エネルギーを被処理物例えば半導体ウエハ表面に吸収さ
せ、熱エネルギーの形に変換して被処理物の表面層の熱
処理(アニール)を行うビームアニール技術が注目され
ており、半導体製造においては、半導体ウエハ表面層の
結晶性回復や導入不純物の活性化等に主として用いられ
ている。
例えば3次元素子の開発において基本となるSOI(Sil
icon On Insulator)技術は、基体表面に形成された絶
縁膜上にさらにシリコン単結晶を形成し、このシリコン
単結晶上に素子を形成する技術であり、このSOI技術に
おいて絶縁膜上に単結晶を形成する方法の一つとして、
上記ビームアニール技術が注目されている。すなわち、
例えば、化学気相成長法(CVD)等により絶縁膜上に形
成された非単結晶シリコン層に、レーザ等の高エネルギ
ー線ビームを照射して、非単結晶シリコン層を単結晶化
する。
従来、このようなビームアニール装置としては、例え
ば、特開昭60−176221号公報に開示されているように、
レーザビームをX方向で往復し、試料台をY方向にステ
ップ送りして試料台上の試料表面全面に上記レーザビー
ムを照射するもの等がある。
また、その他特公昭62−27532号、特公昭54−4826
号、特開昭62−47114号、特開昭58−10822号、特公昭62
−32616号、特開昭56−69837号、特開昭56−6443号、特
開昭61−245517号、特開昭61−245518号公報等でレーザ
アニール装置が開示されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上述のビームアニール装置において
も、操作性の向上、処理能力の向上が当然要求される。
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたもの
で、従来に較べて操作性および処理能力を向上させたビ
ームアニール装置を提供しようとするものである。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) すなわち、本発明のビームアニール装置は、第1の高
エネルギー線ビームを射出する第1の高エネルギー線ビ
ーム源と、 第2の高エネルギー線ビームを射出する第2の高エネ
ルギー線ビーム源と、 前記第1の高エネルギー線ビームの近傍に、略平行と
なるよう前記第2の高エネルギー線ビームを位置させる
光学系と、 前記光学系の光学素子を駆動して、前記第1の高エネ
ルギー線ビームに対して、前記第2の高エネルギー線ビ
ームが所望の角度方向に位置するよう設定可能とする第
1の駆動機構と、 前記光学系からの前記第1及び第2の高エネルギー線
ビームを、被処理物の表面に走査照射するための走査手
段と、 前記走査手段と前記被処理物との間に介在し、前記第
1及び第2の高エネルギー線ビームを集光して前記被処
理物に照射するための集光手段と、 前記集光手段をその光軸方向に移動させ、前記第1及
び第2の高エネルギー線ビームの間隔を所望の間隔に設
定可能とする第2の駆動機構と、 所望の角度及び間隔を入力するための入力手段と、 前記入力手段によって入力された角度及び間隔に従っ
て、前記第1及び第2の駆動機構を制御し、前記第1の
高エネルギー線ビームに対する前記第2の高エネルギー
線ビームの角度方向の位置及び間隔を設定する制御手段
と を備えたことを特徴とする。
(作 用) 上記構成の本発明のビームアニール装置は、複数の高
エネルギー線ビームの被処理物上での所望の相対位置を
入力することにより、これらの高エネルギー線ビームの
被処理物上での相対位置を所望の位置に容易に設定する
ことができ、これら複数の高エネルギー線ビームにより
所望のアニール処理を行うことができる。
したがって、従来に較べて操作性および処理能力の向
上を図ることができる。
(実施例) 以下、本発明をレーザアニール装置に適用した実施例
を図面を参照して説明する。
例えばアルミニウム等により円筒状に形成され、上面
および下面に石英ガラス等からなる窓1a、1bを有するチ
ャンバ1内には、例えば直径220mm、厚さ20mmの例えば
カーボングラファイトからなるサセプタ2が配設されて
いる。このサセプタ2の下面側には、例えば真空チャッ
ク等の機構が設けられ、半導体ウエハ3を吸着保持する
よう構成されている。
また、上記チャンバ1の上部には、サセプタ2の加熱
機構として例えば反射板4を備えた数キロワットのIRラ
ンプ(Infrared Ray Ramp)5が配設されており、このI
Rランプ5からの赤外線が窓1aを透過して、サセプタ2
を例えば500℃まで予備加熱するように構成されてい
る。
さらに、チャンバ1下方から、窓1bを介して、サセプ
タ2の下面側に配置された半導体ウエハ3にレーザビー
ム例えばCW−Arガスレーザビームを走査照射する如くレ
ーザビーム照射機構が配置されている。
上記レーザビーム照射機構は、それぞれシャッタ機構
6a、6bを備えた主レーザビーム源7aと、副レーザビーム
源7bとの2つのレーザビーム源を備えている。このう
ち、副レーザビーム源7bから射出された副レーザビーム
8bは、反射鏡9、10、11により、反射された後、偏光プ
リズム12に入射する。そして、主レーザビーム8aと副レ
ーザビーム8bは、ほぼ平行なビームとして偏光プリズム
12、シャッタ13、反射鏡14等を経て、走査機構15に至
る。
走査機構15は、X方向走査機構として、例えば鏡回動
式走査機構であるガルバノミラー15aが、Y方向走査機
構として例えば高精度で微小送り可能なボールネジを用
いた一軸精密ステージ15b上に配置されて構成されてい
る。そして、走査機構15によってX方向およびY方向に
走査された主レーザビーム8aと副レーザビーム8bは、F
−θレンズ16によって集光され、窓1bを介して半導体ウ
エハ3に走査照射される。
また、上記副レーザビーム8bの光路上に設けられた反
射鏡10、11には、それぞれ駆動装置17、18が配置されて
おり、これらの駆動装置17、18は、入力装置19を備えた
制御装置20に接続されている。なお、制御装置20は、F
−θレンズ16を光軸に沿って移動させるレンズ駆動装置
21にも接続されている。そして、制御装置20は、反射鏡
10、11の向きを調節することにより、副レーザビーム8b
の主レーザビーム8aに対する相対的な位置を調節可能に
構成されている。
すなわち、第2図に示すように、半導体ウエハ3上に
おける副レーザビーム8bの主レーザビーム8aに対する相
対的な距離rと角度θの入力装置19から制御装置20に入
力すると、まず、制御装置20は、次式により、第3図に
示すような距離rを主レーザビーム8aと副レーザビーム
8bとの間隔dに変換する。
d=r・f/l なお、ここでfは第3図に示すようにF−θレンズ16
の焦点距離を表しており、lはF−θレンズ16の焦点位
置と現在のフォーカス位置とのずれ量を示している。こ
のずれ量lは、レンズ駆動装置21によって移動されるF
−θレンズ16の位置として制御装置20において認識され
る。
そして、制御装置20は、上記主レーザビーム8aと副レ
ーザビーム8bとの間隔dと角度θとから、必要となる反
射鏡10、11の位置を算出し、駆動装置17、18を駆動して
反射鏡10、11を所定の位置に設定する。なお、上記反射
鏡10、11の位置は、例えば反射鏡10をX方向への移動用
反射鏡とし、反射鏡11をY方向への移動用反射鏡とし
て、上記間隔dと角度θとを極座標からX−Y座標に変
換すること等により、容易に求めることができ、その設
定も容易に行うことができる。
上記構成のこの実施例のレーザアニール装置では、次
のようにして半導体ウエハ3のアニール処理を行う。
すなわち、まず、チャンバ1の図示しない開閉機構を
開として、図示しない搬送装置により半導体ウエハ3を
サセプタ2下面の所定位置に配置する。
この後、反射板4を備えたIRランプ5により窓1aを透
過して、サセプタ2を例えば500℃まで予備加熱する。
そして、半導体ウエハ3にレーザビームを走査照射す
るとともに、図示しないガス導入口および排気口によ
り、半導体ウエハ3表面に沿って例えば窒素ガス、酸素
ガス等を流してアニール処理を行う。この時、前述のよ
うに入力装置19から所望の距離rと角度θを入力してお
けば、制御装置20により反射鏡10、11の位置が制御さ
れ、自動的に半導体ウエハ3表面での副レーザビーム8b
の主レーザビーム8aに対する相対的な位置が、このrと
θに設定される。
したがって、この実施例のレーザアニール装置では、
半導体ウエハ3表面での副レーザビーム8bと主レーザビ
ーム8aとの相対的な位置を、所望の位置に容易に設定す
ることができ、所望のアニール処理を行うことができ
る。
なお、上記実施例では、半導体ウエハ3等の被処理物
に2本のレーザビームを照射するレーザアニール装置に
ついて説明したが、他の高エネルギー線ビームを照射す
るビームアニール装置に本発明を適用することができる
ことは勿論である。
[発明の効果] 以上説明したように本発明のビームアニール装置によ
れば、複数の高エネルギー線ビームの被処理物上での所
望の相対位置を入力することにより、これらの高エネル
ギー線ビームの被処理物上での相対位置を所望の位置に
容易に設定することができ、これら複数の高エネルギー
線ビームにより所望のアニール処理を行うことができ
る。
したがって、従来に較べて操作性および処理能力の向
上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明をレーザアニール装置に適用した実施例
の概略構成を示す図、第2図および第3図はレーザビー
ムの相対位置の制御の様子を説明するための図である。 1……チャンバ、1a、1b……窓、2……サセプタ、3…
…半導体ウエハ、4……反射板、5……IRランプ、6a、
6b、13……シャッタ、7a……主レーザビーム源、7b……
副レーザビーム源、8a……主レーザビーム、8b……副レ
ーザビーム、9、10、11、14……反射鏡、10a、11a……
駆動装置、12……偏光プリズム、15……走査機構、15a
……ガルバノミラー、15a……一軸精密ステージ、16…
…F−θレンズ、17、18……駆動装置、19……入力装
置、20……制御装置、21……レンズ駆動装置。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の高エネルギー線ビームを射出する第
    1の高エネルギー線ビーム源と、 第2の高エネルギー線ビームを射出する第2の高エネル
    ギー線ビーム源と、 前記第1の高エネルギー線ビームの近傍に、略平行とな
    るよう前記第2の高エネルギー線ビームを位置させる光
    学系と、 前記光学系の光学素子を駆動して、前記第1の高エネル
    ギー線ビームに対して、前記第2の高エネルギー線ビー
    ムが所望の角度方向に位置するよう設定可能とする第1
    の駆動機構と、 前記光学系からの前記第1及び第2の高エネルギー線ビ
    ームを、被処理物の表面に走査照射するための走査手段
    と、 前記走査手段と前記被処理物との間に介在し、前記第1
    及び第2の高エネルギー線ビームを集光して前記被処理
    物に照射するための集光手段と、 前記集光手段をその光軸方向に移動させ、前記第1及び
    第2の高エネルギー線ビームの間隔を所望の間隔に設定
    可能とする第2の駆動機構と、 所望の角度及び間隔を入力するための入力手段と、 前記入力手段によって入力された角度及び間隔に従っ
    て、前記第1及び第2の駆動機構を制御し、前記第1の
    高エネルギー線ビームに対する前記第2の高エネルギー
    線ビームの角度方向の位置及び間隔を設定する制御手段
    と を備えたことを特徴とするビームアニール装置。
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