JP2604584Y2 - モータのマグネット保持構造 - Google Patents

モータのマグネット保持構造

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JP2604584Y2
JP2604584Y2 JP1993071893U JP7189393U JP2604584Y2 JP 2604584 Y2 JP2604584 Y2 JP 2604584Y2 JP 1993071893 U JP1993071893 U JP 1993071893U JP 7189393 U JP7189393 U JP 7189393U JP 2604584 Y2 JP2604584 Y2 JP 2604584Y2
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magnet
yoke
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cover
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英昭 阿部
義章 谷口
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Mitsuba Corp
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Mitsuba Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、モータのマグネット保
持構造に関し、特に、円筒形ヨークの内周面上に配設さ
れた界磁用永久磁石内周側にマグネットカバーを設けた
モータのマグネット保持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】モータには種々の形式のものがあるが、
円筒形ヨークの内周面に複数の円弧状の永久磁石を配設
した永久磁石界磁形モータに於いて、例えばマグネット
の位置決めや回り止めのために、ヨークの適所にボス部
を突設するなどの加工を行ったものがある。また、アー
マチュアに磁石の破片が落ち込むことを防止するべく磁
石の内周側にマグネットカバーを配設したものに於い
て、永久磁石とマグネットカバーとを接着するなどした
ものがあった。
【0003】上記ヨークにボス部を突設する場合にはヨ
ークのプレス型が余分に必要であり、永久磁石とマグネ
ットカバーとを接着する場合には組立工程に於いて工数
が増大するという問題があった。また、実開昭49−1
33709号公報に開示されているように、樹脂製リン
グ状枠から単に支柱を植設させたものがあるが、このも
のではマグネットをヨークに押圧することはできず、さ
らにマグネットが割れた時に破片がアーマチュアに達し
てしまう等の問題がある。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】このような従来技術の
問題点に鑑み、本考案の主な目的は、簡単な構造にて組
立容易でありかつマグネットが割れた時に破片がアーマ
チュアに達してしまうことを防止し得るモータのマグネ
ット保持構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的は、本考
案によれば、有底筒形ヨークの内周面上に配設された界
磁用永久磁石と、前記永久磁石の内周側に設けられたマ
グネットカバーと、前記永久磁石の前記筒形ヨークの開
口面側を位置決めするべく前記筒形ヨークの開口側に設
けられたスペーサとを有し、前記マグネットカバーが
前記永久磁石の内周側に設けられる前にあっては概ね円
筒状をなす弾性体により形成され、前記スペーサの前記
ヨーク内に臨む端面に、前記マグネットカバーの軸線方
向端縁を強制的に楕円状に変形させた状態で差し込み可
能な周方向溝が形成され、前記マグネットカバーが、
の一方の前記軸線方向端縁を前記周方向溝に差し込んで
前記スペーサと一体化した状態で前記永久磁石の内周側
に位置し、前記永久磁石が、前記ヨーク内に位置した状
態の前記マグネットカバーの弾性復元力により前記ヨー
クの内周面に弾発的に押し付けられて固定されているこ
とを特徴とするモータのマグネット保持構造を提供する
ことにより達成される。特に、前記筒形ヨークの底面側
に配設されて前記永久磁石の周方向についての回り止め
を行うマグネットホルダに、前記マグネットカバーの他
方の軸線方向端縁を強制的に楕円状に変形させた状態で
差し込むための周方向溝が形成されていると良い。
【0006】
【作用】このようにすれば、永久磁石の内周側に設けら
れる前にあっては概ね円筒形状をなす弾性体からなる1
部品のマグネットカバーの一方の軸線方向端縁を、強制
的に楕円状に変形させた状態で差し込み可能なように
方向溝をスペーサに形成し、その周方向溝に差し込むこ
とにより楕円形状になったマグネットカバーを永久磁石
の内周側にセットすることにより、永久磁石をマグネッ
トカバーの弾性復元力によりヨークの内周面に押し付け
て固定することができ、そのマグネットカバーにより、
マグネットが割れた時に破片がアーマチュアに達してし
まうことを防止し得る。
【0007】
【実施例】以下、本考案の好適実施例を添付の図面を参
照して詳しく説明する。
【0008】図1は、本考案が適用された永久磁石界磁
形モータの部分分解縦断面図であり、図ではアーマチュ
アを組み込む前の状態を示している。図1に於いて有底
筒状のモータケーシングをなすヨーク1の内周面上に各
円弧状をなす例えば一対の永久磁石2がモータ軸線につ
いて対称位置に配設されている。
【0009】上記両永久磁石2は、ヨーク1の底面(図
1の右側)との間に設けられたマグネットホルダ3と、
ヨーク1の開口面(図1の左側)との間に設けられたス
ペーサ4との両者間に挟持されるように配設されてい
る。両永久磁石2の内周側には、永久磁石2の内周面を
覆うように筒状をなすマグネットカバー5が組み付けら
れている。このマグネットカバー5は、弾性体として例
えば板ばね材からなり、円筒形状をなすように形成さ
れ、また本実施例ではその周方向の1箇所を切離されて
いる。そして、ヨーク1の開口端には、開口面を閉塞す
る円板状ブラケット6が取り付けられるが、そのブラケ
ット6のモータ内方側端面には本実施例に於いては一対
のブラシ7が設けられている。
【0010】上記したヨーク1と永久磁石2とマグネッ
トホルダ3とスペーサ4とマグネットカバー5とについ
ての分解組立斜視図である図2に併せて示されるよう
に、マグネットホルダ3には、一対の永久磁石2の周方
向についての位置決めを行うための2本の軸線方向延出
アーム3aが形成されている。
【0011】また、スペーサ4は、図1から明らかなよ
うに永久磁石2のヨーク1の開口面側を位置決めする
のであり、図2の矢印III−III線について見たスペーサ
4の端面図である図3に併せて示されるように、概ね円
筒状に形成されており、その組み付け状態に於ける外側
端部に一対の弧状凹設部4aを形成されている。それら
弧状凹設部4aは、組み付け状態に於けるブラシホルダ
及びピグテールの逃げに用いられるものである。
【0012】スペーサ4の組み付け状態に於ける内方向
端面には、前記マグネットホルダ3の各延出アーム3a
に対向する一対の弧状突部4bが設けられていると共
に、図3に良く示されるように周方向溝としての楕円形
環状溝8が設けられている。その環状溝8は、両弧状突
部4bを周方向に横切って形成されているが、両弧状突
部4b間ではスペーサ4の内周側の壁が一部切除された
形状になっている。なお、スペーサ4の軸線方向外側端
面には、その外周部の一部に軸線方向に若干突出する位
置決め用突部4cが設けられていると共に、ブラケット
6の対向端面には、組み付け状態に於いて位置決め用突
部4cと補完的形状をなすように一部を切除された環状
壁(図示せず)が設けられており、組み付け状態で両者
が互いに噛み合って、ブラケット6に対してスペーサ4
が回り止めされるようになっている。そのため、ブラシ
ホルダと永久磁石2とがスペーサを介して相対的に位置
決めされることになる。
【0013】なお、本実施例では、マグネットホルダ3
にも、組立状態に於いてスペーサ4の環状溝8に相対す
るように形成された周方向溝としての環状溝9が設けら
れており、同様にその環状溝9も各延出アーム3aを周
方向に横切るようにされているが、各延出アーム3a部
分の内周側壁部の高さは、軸線方向に若干突出する程度
である。
【0014】次に、永久磁石2及び上記した各部品の組
み付け要領を以下に示す。まずマグネットカバー5の一
方の軸線方向端縁側をマグネットカバー5自身の弾性復
元力に抗して楕円状に変形させて、その楕円状に変形さ
れた端縁をスペーサ4の楕円環状溝8内に差し込む。そ
の変形状態を保持しつつ、スペーサ4の両弧状突部4b
の各突出端とマグネットホルダ3の両延出アーム3aの
各突出端とを互いに衝当させるように合わせ、マグネッ
トカバー5の他方の軸線方向端縁を上記と同様に楕円状
に変形させてマグネットホルダ3の楕円環状溝9内に差
し込む。
【0015】上記したようにしてスペーサ4とマグネッ
トホルダ3との両者間にマグネットカバー5が軸線方向
に挟まれた状態で一体的に組み立てられる。その状態に
於いて、一対の延出アーム3aの周方向についての間に
マグネットカバー5の外周面を底面とするアーチ状の凹
部が対称位置に一対形成されるため、それら凹部を埋め
るように一対の永久磁石2をセットする。その永久磁石
2をセットした状態のユニットをヨーク1内に同軸的に
挿入し、マグネットホルダ3がヨーク1の底面に突き当
たるまで押し込んでセットする。
【0016】なお、図示されないロータを組み込んだ後
に、予めブラシ7がセットされたブラケット6をヨーク
1の開口端面に重ね合わせ、ヨーク1の開口側の外周部
に設けられた外向フランジ部のねじ孔を用いて、ブラケ
ット6をヨーク1に固着する。
【0017】このようにして組み立てられたモータにあ
っては、界磁用の両永久磁石2が、ヨーク1の軸線方向
についてはスペーサ4とマグネットホルダ3との両環状
溝8・9の各底面により位置決めされ、周方向について
はスペーサ4の弧状突部4aとマグネットホルダ3の延
出アーム3aとの各周方向端面により位置決めされてい
る。そして、ヨーク1の半径方向については、楕円状に
変形されたマグネットカバー5の図3の矢印Aの向きに
作用する弾性復元力によりヨーク1の内周面に各永久磁
石2が弾発的に押し付けられて位置決めされるため、マ
グネットががたつかず、またマグネットの割れ片もアー
マチュアまで達することなく、ヨーク1内に永久磁石2
が固定される。
【0018】なお、本実施例ではマグネットカバー5
を、その周方向についての一部を切り離した形状にした
が、切り離されていない円筒形状に形成したものにして
も良く、いずれにしても1部品からなる筒状のマグネッ
トカバーを用いて、界磁用永久磁石のヨークへの固定を
行い得る。また、本実施例ではマグネットホルダ3の延
出アーム3aと、スペーサ4の両弧状突出部4bの各突
出端とを互いに衝当させるようにしたが、スペーサ4の
環状溝8にマグネットカバー5を組み込んだ状態で永久
磁石2をセットし、永久磁石2とマグネットホルダ3及
びスペーサ4同士を衝当させるように設定して組み付け
ても良い。
【0019】
【考案の効果】このように本考案によれば、1部品から
なる概ね円筒状の弾性体からなるマグネットカバーを、
スペーサまたはスペーサ及びマグネットホルダに設けた
周方向溝に強制的に楕円状に変形させた状態で組み付
け、そのようにしてスペーサと一体化したマグネットカ
バーを永久磁石の内側にセットすることにより、マグネ
ットカバーの弾性復元力により永久磁石をヨークの内周
面に弾発的に押し付けて固定することができ、マグネッ
トカバーを用いたモータに於ける永久磁石の固定構造を
簡略化し得ると共に、部品点数を好適に減少し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案が適用された永久磁石界磁形モータの部
分分解縦断面図。
【図2】モータの部分分解組立斜視図
【図3】図2の矢印III−III線について見た端面図。
【符号の説明】
1 ヨーク 2 永久磁石 3 マグネットホルダ 3a 延出アーム 4 スペーサ 4a 弧状凹設部 4b 弧状突部 4c 位置決め用突部 5 マグネットカバー 6 ブラケット 7 ブラシ 8 環状溝 9 環状溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−253844(JP,A) 特開 昭61−173654(JP,A) 実開 昭56−78681(JP,U) 実開 平2−122578(JP,U) 実開 昭58−156375(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 23/04 H02K 1/17

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有底筒形ヨークの内周面上に配設され
    た界磁用永久磁石と、前記永久磁石の内周側に設けられ
    たマグネットカバーと、前記永久磁石の前記筒形ヨーク
    の開口面側を位置決めするべく前記筒形ヨークの開口側
    に設けられたスペーサとを有し、 前記マグネットカバーが、前記永久磁石の内周側に設け
    られる前にあっては概ね円筒状をなす弾性体により形成
    され、 前記スペーサの前記ヨーク内に臨む端面に、前記マグネ
    ットカバーの軸線方向端縁を強制的に楕円状に変形させ
    た状態で差し込み可能な周方向溝が形成され、 前記マグネットカバーが、その一方の前記軸線方向端縁
    を前記周方向溝に差し込んで前記スペーサと一体化した
    状態で前記永久磁石の内周側に位置し、 前記永久磁石が、前記ヨーク内に位置した状態の前記マ
    グネットカバーの弾性復元力により前記ヨークの内周面
    に弾発的に押し付けられて固定されていることを特徴と
    するモータのマグネット保持構造。
  2. 【請求項2】 前記筒形ヨークの底面側に配設されて前
    記永久磁石の周方向についての回り止めを行うマグネッ
    トホルダに、前記マグネットカバーの他方の軸線方向端
    縁を強制的に楕円状に変形させた状態で差し込むための
    周方向溝が形成されていることを特徴とする請求項1に
    記載のモータのマグネット保持構造。
JP1993071893U 1993-12-10 1993-12-10 モータのマグネット保持構造 Expired - Lifetime JP2604584Y2 (ja)

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