JP2603152B2 - 感熱記録材料の製造方法 - Google Patents

感熱記録材料の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は感熱記録材料の製造方法に関する。さらに詳
細にいえば、本発明は、感熱発色層上に水溶性高分子と
架橋剤を含む保護層を設けた感熱記録材料の製造方法に
関する。
〔従来の技術〕
感熱記録方式は単に加熱するだけで発色画像が得ら
れ、また感熱記録装置は比較的簡単にコンパクトなもの
にすることができるなどの利点が高く評価され、電卓、
医療計測機器、ファクシミリ、自動券売機、CD/ATMなど
の各種情報記録方式として広範囲に利用されている。
このような感熱記録方式に使用する感熱記録材料は、
紙、合成紙、フィルムなどを支持体として用い、熱時発
色する感熱発色層をその上に形成したものである。
感熱発色層は、通常無色または淡色のロイコ染料など
の発色性物質と該発色性物質を熱時発色せしめる顕色性
物質、例えばホウ酸、シュウ酸、酒石酸などの酸性物質
またはナフトール、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、カテコール、レゾルシンなどのフェノー
ル性物質などを接着剤、さらには必要に応じて炭酸カル
シウム、クレーなどの顔料、ワックス類、消泡剤などの
添加剤と共に適当な溶媒を用いて塗液としたものを塗
布、乾燥して形成する。
しかし、従来この種の感熱記録材料は、発色部、未発
色部とも保存安定性に欠点がある。すなわち、感熱発色
層表面にポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのプ
ラスチックが接触すると、プラスチック中に含まれてい
る可塑剤や安定剤、添加剤などにより発色部が退色した
り、未発色部が発色しなくなったりする。
例えばプラスチック消しゴムを感熱発色層表面に数時
間放置しておいたり、ポリ塩化ビニル製のカバンに入れ
て長時間感熱発色層がカバンに直接触れる状態で保存し
たりすると、発色画像が消えてしまう。また指紋による
消色、蛍光ペンによる発色、消色などの不都合もある。
未発色部は、アルコールやトルエン、酢酸エチルなど
の有機溶剤を誤って滴下したり、有機溶剤の蒸気に曝露
されたりすると発色し、記録画像との区別がつかなくな
る。有機溶剤を含む接着剤の使用も、未発色部の発色が
起こるため使用を避ける必要があり不便である。
保存安定性を改良するために感熱発色層表面に保護層
を設けることは例えば特開昭56−126193号公報、特開昭
59−232893号公報、特開昭60−99696号公報など数多く
の提案がなされている。こうした保護層は、例えばポリ
塩化ビニルのフィルムと直接、感熱発色層が接触する場
合、フィルム中に含まれている可塑剤の感熱発色層への
浸透を抑制し、発色部分が消食するのを防ぐのに極めて
有効である。またサラダオイルなどの油分の浸透も保護
層による抑制出来、油分による消食を防ぐことができ
る。
これまでなされた提案の多くは保護層に必要とされる
基本的な性質、例えば、 (1) 未発色部を発色させたり、発色部を退色させる
傾向のある有機溶剤や可塑剤、油などのような物質の感
熱発色層への浸透を防ぐこと(以下この性質を耐油性と
いう)。
(2) 水が付着した場合でも、保護層被膜の溶解が起
こらず水によるブロッキングなどの問題が発生しないこ
と(以下この性質を耐水性という)。
(3) 保護層の影響による印字濃度の低下が少ないこ
と。
(4) 加熱印字に際し、サーマルヘッドへのスティッ
キング、カス付着およびヘッドの摩耗が起きないこと。
を満足させようとするものであり、特公平2−2439号公
報にみられるように保護層を2層以上に分割することに
より、こうした性質をバランスさせようとする試みもな
されている。
このような感熱記録材料に設けられる保護層は、耐油
性を付与し、かつ他の材料を接着するための接着剤、そ
の接着剤をさらに高分子化することにより耐水性を発言
するための架橋剤、サーマルヘッドへのスティッキング
などを防止する目的で添加される脂肪酸金属塩や顔料な
どの他、保護層の塗工性を良好とするための消泡剤、粘
度調節剤などが配合された塗工液により形成される。
また、特開昭62−60687号公報には、保護層を塗布、
乾燥後30℃以上50℃以下の温度で、かつ相対湿度60%以
上95%以下の条件下に熱処理を行なうことにより、耐
水、耐油、耐ブロッキング性を改良することが提案され
ている。こうした熱処理が、接着剤と架橋剤を含む層の
架橋反応を促進させる効果を有することは以前から知ら
れており、耐水性の向上やスティッキングの防止に有効
である。
しかしながら、こうした手段を保護層を設けた感熱記
録材料に適用すると、保護層表面の平滑性が損なわれ、
平滑度が低下し、印字時のサーマルヘッドとの密着性が
悪くなり、発色感度が大巾に低下するといった問題があ
った。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、保護層としての機能をもたせた上に、高い
記録感度を有する感熱記録材料を提供しようとするもの
である。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、前述の課題を解決するために、研究を
続けた結果、保護層のベック平滑度(JIS−P8119)を30
0秒以上となるように仕上げたのち、シュミットペーパ
ーロールテストハンマーによる反発度が15以上となるよ
うに固巻きした感熱記録材料の巻きロールを30℃以上50
℃以下の温度条件下で24時間以上処理することにより、
保護層の平滑性を損なうことなしに、充分に架橋反応を
促進できることを見出し、本発明をなすに至った。
本発明において保護層塗布後のベック平滑度を300秒
以上とするための手段は従来知られているようなどのよ
うな方法を用いても良い。通常、スーパーカレンダーな
どの硬質ロールで加圧下にロール付けすることにより容
易に300秒以上のベック平滑度とすることができる。ま
た塗布乾燥時にキャスティング処理を行なってもよい。
シュミットペーパーロールテストハンマーはロールの
巻き固さを測定するために製紙工場で巾広く使用されて
いる測定装置で、巻きの硬度を反発度で表示することが
できる。もともとはコンクリートなどの硬さを測定する
ために開発されたものであり、例えば日本建築学会発行
の“コンクリート強度推定のための非破壊試験方法マニ
ュアル”、1983、にその記述がある。また東京都建築士
事務所協会発行の“建築物の耐力診断要綱”、1989、東
京都都市計画局建築指導部監修にも記載されている。紙
パルプ技術協会発行の紙パルプ技術便覧、1982、には巻
取の弾性測定にシュミットハンマーを用いることが記述
されている。
本発明においてはスイス、プロセク社製“シュミッ
ト"LR型ペーパーロールテストハンマーを用い、巻きロ
ールの反発度を測定し、反発度が15以上となるように紙
ロールを巻く。そのためにはたとえばスーパーカンレン
ダー掛けを行なう際、ワインダー側の駆動を強めに設定
し、感熱記録材料が切断されない程度に張力をかけなが
ら巻きとると良い。
この場合、反発度が15以上となるような条件を事前に
調べておくことが望ましい。
ワインダーで巻き取り時にライダーロールを併用する
ことも巻きロールの反発度を大きくするのに効果があ
る。
本発明においては反発度が15以上であれば巻きロール
の大きさがどのようなものであってもかまわない。大ロ
ールだけでなく、スリッター仕上げなどを行ない100m巻
き程度の小巻きロールでも同様の効果を得ることができ
る。
反発度が15より低い場合、熱処理を行なうと保護層表
面の平滑度が架橋反応の促進と共に低下することで発色
感度が損なわれるが反発度を15以上とすることで、平滑
度の低下を防止できる。
本発明においては、反発度15以上の巻きロールは30℃
以上50℃以下、より好ましくは35℃以上45℃以下の温度
条件下で24時間以上処理するものである。30℃より処理
温度が低い場合は水溶性高分子と架橋剤の架橋反応が不
充分で耐水性が悪化することがあり、50℃より高い場合
には感熱発色層が発色し、白色度の低下につながること
がある。処理時間は24時間以上は必要であり、短い場合
は架橋反応が不充分となる。特に巻きロール径が1m以上
の大ロールでは処理時間を24時間以上、より好ましくは
48時間以上とする。
なお、この加熱処理時に感熱記録材料が乾燥したり吸
湿したりして水分含有率が急激に変化するとカール、寸
法安定性といった品質に悪影響を与えるので好ましくな
い。それ故、感熱記録材料の水分含有率を一定に保つ必
要がある。
その方法の一つとして加熱処理時の相対湿度を処理前
に比べて5%位上げておく方法がある。これは、例えば
門屋卓、角祐一郎、吉野勇、紙の科学(中外産業調査
会)P.227〜232にみられるように、セルロース繊維等を
加熱処理した際、同じ水分含有率を保つためには相対湿
度を若干上げなければならないからである。
又、他の方法として加熱処理時に感熱記録材料をビニ
ールシートなどで包み込んで、外気と遮断することによ
り、水分含有率を保つ方法もある。
本発明の保護層に用いられる水溶性高分子物質として
は、ポリビニルアルコール、アセトアセチル化ポリビニ
ルアルコール、カルボキシル変性ポリビニルアルコール
などの変性ポリビニルアルコール、デンプン、変性デン
プン、カゼイン、ゼラチン、キトサン、にかわ、ポリア
ミド、ポリアクリルアミド、アラビアゴム、カルボキシ
メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチ
ルセルロース、スチレン・無水マレイン酸共重合体およ
びそのアルカリ塩、イソブチレン・無水マレイン酸共重
合体、およびそのアルカリ塩などが挙げられる。
架橋剤としては、メラミン、エポキシ、グリオキザー
ル、ジメチロールウレア、ポリアルデヒド、ジルコニウ
ム塩、イソシアナート、アジリジンなどをあげることが
できる。
この外の成分として使用するもののうち、顔料として
は、炭酸カルシウム、クレー、タルク、酸化チタン、炭
酸マグネシウム、酸化亜鉛、ケイ酸アルミニウム、シリ
カ、水酸化アルミニウムなどの無機顔料、でんぷん粒、
小麦粉、シリコン樹脂、尿素・ホルマリン樹脂、フェノ
ール樹脂、メラミン・ホルマリン樹脂、エポキシ樹脂、
グアナミン・ホルマリン樹脂、ポリスチレン樹脂などの
有機合成顔料などを使用できる。
ワックス類としては、ステアリン酸などの高級脂肪
酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ベヘ
ニン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウムなどの高級脂肪
酸金属塩、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エ
ルカ酸アミド、ベヘニン酸アミドなどの高級脂肪酸アミ
ド、およびそのメチロール化物、ポリエチレンワック
ス、パラフィンワックス、カルナバロウ、マイクロクリ
スタリンワックスなどが用いられる。 その他の感熱記
録材料の構成成分に関しては従来のいかなるものでもよ
い。
例えば、感熱発色層に含有させる塩基性染料として
は、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−
ジメチルアミノフタリドなどのトリアリルメタン系染
料、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−フェニルア
ミノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7
−フェニルアミノフルオラン、3−(N−シクロヘキシ
ル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−フェニルア
ミノフルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロ
ロフェニルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−N
−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−フェニルアミ
ノフルオラン、などが挙げられる。
顕色剤は温度の上昇によって液化、ないし溶解する性
質を有し、かつ上記塩基性染料と接触して呈色させる性
質を有する物であればよい。代表的な具体例としては4
−tert−ブチルフェノール、4−アセチルフェノール、
4−tert−オクチルフェノール、4,4′−sec−ブチリデ
ンジフェノール、4−フェニルフェノール、4,4′−ビ
スヒドロキシ−ジフェニルメタン、4,4′−イソプロピ
リデンジフェノール、ハイドロキノン、4,4′−シクロ
ヘキシリデンジフェノール、4,4′−ジヒドロキシジフ
ェノニルサルファイド、4,4′−チオビス(6−tert−
ブチル−3−メチルフェノール)、4,4′−ジヒドロキ
シジフェニルスルフォン、4−ヒドロキシ−4′−イソ
プロポキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4
−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキベンゾ
フェノン、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、4−ヒド
ロキシ安息香酸メチル、4−ヒドロキシ安息香酸エチ
ル、4−ヒドロキシ安息香酸プロピル、4−ヒドロキシ
安息香酸−sec−ブチル、4−ヒドロキシ安息香酸フェ
ニル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキ
シ安息香酸トリル、4−ヒドロキシ安息香酸クロロフェ
ニル、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテルなどの
フェノール性化合物、安息香酸、p−tert−ブチル安息
香酸、トリクロル安息香酸、テレフタル酸、サリチル
酸、3−イソプロピルサリチル酸、3−tert−ブチルサ
リチル酸、3−ベンジルサリチル酸、3−(α−メチル
ベンジル)サリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチ
ル酸などの芳香族カルボン酸、およびこれらフェノール
性化合物、芳香族カルボン酸と例えば亜鉛、マグネシウ
ム、アルミニウム、カルシウムなどの多価金属との塩な
どの有機酸性物質が挙げられる。
本発明の感熱記録材料において、感熱発色層をその上
に形成する支持体材料は格別限定されるものではない。
例えば、紙、顔料塗工紙、合成繊維紙、合成樹脂フィル
ムなどを適宜使用することができる。一般には紙が好ま
しい。
感熱発色層塗液を調製するにあっては、水を分散媒体
として使用し、ボールミル、アトライター、サンドグラ
インダーなどの粉砕機により染料、呈色剤を分散し塗液
とする。かかる塗液中には、結合剤としてはデンプン
類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ア
ラビアゴム、ポリビニルアルコール、スチレン・無水マ
レイン酸共重合体塩、スチレン・ブタジエン共重合体エ
マルジョンなどを全固形分の2乃至40重量%、好ましく
は5〜25重量%使用する。塗液中には必要に応じて各種
の助剤を添加することは差支えない。例えば、ジオクチ
ルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステル・ナ
トリウム塩、脂肪酸金属塩などの分散剤、その他消泡
剤、蛍光染料、着色染料などはいずれも添加できる。
感熱発色層をさらに白くしたりするために顔料を併用
してもよい。例えばクレー、タルク、重質炭酸カルシウ
ム、軽質炭酸カルシウム、シリカ、ケイ酸カルシウム、
ケイ酸アルミニウム、ケイソウ土、酸化アルミニウム、
二酸化チタン、酸化亜鉛などの無機顔料、尿素・ホルマ
リン、フェノール、エポキシ、メラミン、グアナミン・
ホルマリン樹脂などの有機顔料を用いることができる。
発色後の退色を防止するために保存性向上剤を添加す
ることも何ら差支えない。このような保存性向上剤とし
てはフェノール系の化合物が有効であり、例えば1,1,3
−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチ
ルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4
−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、
1,1−ビス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブ
チルフェニル)ブタン、4,4′−(1−フェニルエチリ
デン)ビスフェノール、4,4′−〔1,4−フェニレンビス
(1−メチルエチリデン)〕ビスフェノール、4,4′−
〔1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)〕ビ
スフェノールなどを挙げることができる。
ワックス類としては、ステアリン酸などの高級脂肪
酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ベヘ
ニン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウムなどの高級脂肪
酸金属塩、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エ
ルカ酸アミド、ベヘニン酸アミドなどの高級脂肪酸アミ
ド、メチロール化脂肪酸アミド、ポリエチレンワック
ス、パラフィンワックス、カルナバロウ、マイクロクリ
スタリンワックスなどを挙げることができる。
感熱記録材料の感度を向上するための増感剤として
は、例えばパラベンジルビフェニル、ジベンジルテレフ
タレート、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、
シュウ酸ジベンジル、アジピン酸ジ−o−クロルベンジ
ル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、シュウ
酸ジ−p−クロルベンジル、シュウ酸ジ−p−メチルベ
ンジル、1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エタンな
どが使用できる。
本発明の感熱記録材料において、記録層および保護層
の形成方法は特に限定されない。例えば塗液を塗布する
方法としてはエアーナイフコーター、ブレードコーター
など適当な塗布装置を用いることができる。
感熱発色層は、一般に乾燥重量で2〜12g/m2の範囲と
なるように形成する。
保護層は、乾燥重量で0.2g/m2〜6g/m2の範囲となるよ
うに形成することが望ましい。裏面からの油や溶剤、可
塑剤の浸透を抑えたり、カールコントロールのためにバ
ック層を設けることもできる。
さらに、必要に応じて感熱発色層の下にアンダーコー
ト層を設けるなどの公知の諸種の変形をすることは何ら
差支えない。
〔実施例〕
次に本発明を実施例によってさらに具体的に説明す
る。
感熱発色層の形成 塩基性染料分散液Aの調製 3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−フェニル
アミノフルオラン 40重量部 ポリビニルアルコール10%液 20重量部 水 40重量部 顕色剤分散液Bの調製 4,4′−イソプロピリデンジフェノール 40重量部 ポリビニルアルコール10%液 20重量部 水 40重量部 増感剤分散液Cの調製 シュウ酸ジ−p−メチルベンジル 40重量部 ポリビニルアルコール10%液 20重量部 水 40重量部 上記A〜C液の調製用組成物をサンドクラインダーで
平均粒径0.5μmまで別個に粉砕した。
顔料分散液Dの調製 軽質炭酸カルシウム(ブリリアント15,白石工業社製) 40重量部 ヘキサメタリン酸ソーダ0.7%溶液 60重量部 この組成物をカウレス分散機で分散した。
さらに分散物E,F液として、20%ステアリン酸亜鉛分
散物、20%ステアリン酸アミド分散物を用意した。
また、結着剤として10%ポリビニルアルコール水溶液
を用いた。
これらの分散物および結着剤を用いて乾燥後の重量比
率が A:B:C:D:E:F:ポリビニルアルコール=10:20:20:30:5:5:
10 となるように配合し、塗液を作成した。
保護層の形成 顔料分散液Aの調製 カオリナイトクレー(UW−90 EMC社製) 50重量部 水 50重量部 顔料分散液Bの調製 シリカ(ミズカシルP527、水沢化学社製) 20重量部 水 80重量部 ,の組成のものをカウレス分散機で分散した。
さらに分散物C,D,E液として、20%ステアリン酸亜鉛
の水分散物、20%ステアリン酸アミドの水分散物、20%
パラフィンワックスの水分散物を用意した。また、結着
剤として10%ポリビニールアルコール(日本合成化学社
製、NL−05、ケン化度98.5以上)水溶液、架橋剤として
20%グリオキザールを用いた。
これらの分散物および結着剤を用いて乾燥後の重量比
率が A:B:C:E:ポリビニールアルコール:架橋剤 =30:15:5:5:10:25:10 となるように配合し、塗液を作成し、感熱発色層上に乾
燥後の重量が1.5g/m2となるように塗工した。
その後、ベック平滑度、巻きロールの反発度を変化さ
せ、スーパーカレンダー掛けを行ない、試験用サンプル
ロールを作成した。各ロールを水分変化がないようにビ
ニルシートで包み込み、処理温度、処理時間を変化さ
せ、熱処理を行なった。
耐水性、感度、白色度について各ロールからのサンプ
ルについて試験した結果を第1表に示す。
感度は市販感熱ファクシミリを試験用に改造したもの
を用いて測定した。1ライン記録時間10ミリ秒、主走査
線密度8ドット/mm、副走査線密度8ライン/mmの条件
で、パルス巾を変調し、ドット当たりの印加エネルギー
を0.24mJとし、64ラインの印字を行なった。
その際の発色濃度をマクベス濃度計RD−914で測定
し、感熱記録材料の感度を代表する値とした。
1.05以上:充分に高い感度レベル 1.00以上:若干感度は低いが実用上問題のないレベル 1.00未満:感度が低すぎて実用的でないと判断できるレ
ベルを示す。
耐油性は、感熱記録紙を加熱発色させ、市販のサラダ
油を塗布してその消色具合を評価した。○は消色が少な
く問題ないと判断できるレベルであることを、×は消色
が激しく、実用的でないと判断できるレベルを示す。
耐水性は、水を滴下後、指で激しくこすり、塗膜の剥
れ程度を観察した。○は塗膜の剥れがなかったことを、
×は剥れがみられたことを示す。
さらに、白色度はハンター白色度計を用い、ブルーフ
ィルターを使用し、測定した。
80%以上は十分白いレベル、75%以上は若干黒いが実
用上問題のないレベル、75%未満は黒すぎて実用的でな
いレベルを示す。
〔発明の効果〕 本発明により、熱処理を行なっても平滑度の低下の少
ない高感度で耐油性、耐水性にすぐれ、白色度の高い感
熱記録材料を提供することを可能とした。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に少なくとも1種の塩基性染料
    と、該塩基性染料と接触して呈色し得る顕色剤とを含有
    する感熱発色層を設け、その上に水溶性高分子と架橋剤
    を含む保護層を設けた感熱記録材料において、保護層の
    JIS−P8119によるベック平滑度を300秒以上とし、LR型
    シュミットペーパーロールテストハンマーによる反発度
    が15以上となるように固巻きした感熱記録材料のロール
    を30℃以上50℃以下の温度条件下で24時間以上処理する
    ことを特徴とする感熱記録材料の製造方法。
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