JP2780999B2 - 感熱記録体用基紙 - Google Patents

感熱記録体用基紙

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JP2780999B2 JP1066685A JP6668589A JP2780999B2 JP 2780999 B2 JP2780999 B2 JP 2780999B2 JP 1066685 A JP1066685 A JP 1066685A JP 6668589 A JP6668589 A JP 6668589A JP 2780999 B2 JP2780999 B2 JP 2780999B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は感熱記録体用基紙に関し、特に感熱記録像の
保持安定性に優れ、高い記録濃度の得られる感熱記録体
用基紙に関するものである。
「従来の技術」 無色又は淡色の塩基性染料と有機又は無機の呈色剤と
の呈色反応を利用し、熱により両発色物質を接触させて
記録像を得るようにした感熱記録体は良く知られてい
る。かかり感熱記録体は比較的安価であり、また記録機
器がコンパクトでかつその保守も容易なため、ファクシ
ミリや各種計算機等の記録媒体としてのみならず巾広い
分野において使用されている。
例えばその利用分野の1つとして、小売店等のPOS(p
cint of sales)システム化の拡大に伴ってラベルとし
て使用されるケースが増大している。
しかしながら、ラベルに利用した場合にラベルの糊側
から、貼り付けされたフィルム等に使用されている可塑
剤が浸透してくることが多く、結果としてその影響で感
熱ラベルの記録像が褪色する等の問題がある。更に、記
録機器の高速化に伴い、用いられる感熱記録体も微少な
熱エネルギーをより有効に利用して高い記録濃度が得ら
れるような感熱記録体が求められている。
「発明が解決しようとする課題」 記録像の保存性を改良するために、感熱記録層上にフ
ィルム形成能を有し耐薬品性のある樹脂の水性エマルジ
ョンを塗布する方法(特開昭55−128347号公報)、ポリ
ビニルアルコール等の水溶性高分子化合物を塗布する方
法(実開昭56−125354号公報)やスルホン酸塩含有のポ
リエステル樹脂を保護層に使用する方法(特開昭62−29
0577号公報)等が提案されているが、これらはいずれも
感熱記録層面の保護であって、裏面即ち基紙面からの可
塑剤等の浸透を防ぐことはできない。また、基紙面にポ
リビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース澱粉
等の水溶性高分子物質を障壁層として塗被する方法(実
開昭62−26217号公報)も提案されているが、塗被量を
相当多くしても、十分な効果が得られず、操業性、コス
ト等から判断して、必ずしも実用的ではない。一方、合
成サイズ剤を用いて表面サイジングし、記録濃度を高め
る方法(特開昭61−177281号公報)等も提案されている
が、保存性等については何ら示唆するものもない。
かかる現状から、本発明等は記録像の保存性に優れ、
然も高い記録濃度の得られる感熱記録体用基紙について
鋭意研究の結果、基紙に特定のモノマー成分を含む合成
サイズ剤を表面サイジングし、表面サイジング後の動的
濡れ値を特定した基紙を用いると、高い記録濃度が得ら
れるのみならず、可塑剤等による記録像の褪色が防止さ
れ、保存安定性が著しく改善されることを見出し、本発
明を完成するに至った。
「課題を解決するための手段」 本発明は、無色又は淡色の塩基性染料と、該染料と接
触して呈色反応により呈色し得る呈色剤とからなる感熱
記録層を設ける感熱記録体用基紙において、該基紙が無
水マレイン酸、マレイン酸又はそれらの部分のエステル
のうち少なくとも1種と、ジイソブチレンおよび炭素数
10〜18のαオレフィンをモノマー成分として含む水溶性
重合体の合成サイズ剤で表面サイジングされ、且つ合成
サイズ剤で表面処理された後の基紙の動的濡れ値が−0.
40〜0gであることを特徴とする感熱記録体用基紙であ
る。
[作用」 本発明において、使用される合成サイズ剤はモノマー
成分として無水マレイン酸、マレイン酸及びそれらの部
分エステル化物〔A〕の少なくとも1種と、ジイソブチ
レン〔B〕および炭素数が10〜18であるαオレフィン
〔C〕を共重合して得られる水溶性重合体が用いられる
ものであり、炭素数が10〜18であるαオレフィンの具体
例としては、例えば1−ドデセン、1−ペンタデセン、
1−ヘキサデセン、1−オクタデセン等が挙げられる
が、炭素数が10〜18であるαオレフィンの混合物はあっ
ても良く、とりわけ炭素数10と12、炭素数12と14、炭素
数16と18の混合物等が好ましく用いられる。特に、
〔C〕が含有されていることで、記録濃度の改善効果が
より期待できる。又、必要に応じて、さらにモノマー成
分としてアクリル酸やメタクリル酸のエステル化物
〔D〕を共重合して得られる合成サイズ剤の他の性能を
変化させることも可能である。水溶性共重合体を構成す
るモノマー成分の好ましい配合比は、〔A〕:45〜50、
〔B〕:20〜50、〔C〕:30以下、および〔D〕:0〜10
(モル%)である。
本発明で用いられる上記の如き合成サイズ剤は耐水性
にも優れており、このような合成サイズ剤で表面サイジ
ングされた基紙では、感熱記録層塗被液の内部への浸透
が抑制されるため、均一な感熱記録層が形成され、結果
的に記録濃度の高い感熱記録紙が得られるものである。
なお、基紙の耐水性は一般にはステキヒトサイズ度や
コブ吸水度等で測定されるが、これらの方法では塗被液
の塗被時に問題となるコーターヘッドからドライヤーま
での間のような短時間における耐水性との相関性を得る
ことが難しい。そのため、本発明者等は上記の如き短時
間における耐水性を知る方法について、鋭意検討を加え
た結果、動的濡れ性試験器(WET−3000/レスカ社製)を
採用する方法を見出した。
即ち、この動的濡れ性試験器ではサンプル表面の濡れ
性をサンプルを水に浸漬する際にかかる荷重の変化に応
じて測定するため、短時間での動的な耐水性を明確に知
ることが出来るものである。具体的な測定方法は試験片
3×5cmの試料を速度16mm/秒の速さで深さ12mmの位置ま
で浸漬し、スタートから2秒後の荷重の変化を測定する
ものであり、負の絶対値が大きい程、濡れ難く、正の値
が大きい程濡れ易い性質を示すものである。
本発明の所望の効果を得るためには、この試験器での
測定値、即ち動的濡れ値が−0.40〜0g、より好ましくは
−0.38〜−0.10gとなるように特定の合成サイズ剤によ
り、基紙を表面サイジングする必要がある。因みに、−
0.40g以下では感熱記録層と基紙との接着が不十分とな
り、他方0gを越えると均一な記録層が得られにくい。
さらに、本発明者等は合成サイズ剤の有する保存安定
性能を知る方法について、鋭意検討、研究を重ねた結
果、以下の通り保存残存率を求め、それによって評価で
きることを見出した。
即ち、感熱記録層上に直接上記の如き合成サイズ剤の
10%液を2g/m2塗被し、風乾した後、120℃の板状ヒータ
ーに10秒間接触させて発色させ、発色濃度(d1)をマク
ベス濃度計(マクベス社製:RD−100R型)で測定する。
塩化ビニルパイプ上に塩化ビニルラップフィルム(三井
東圧化学製)を3重に巻付け、その上に発色させた感熱
記録体を発色面が外になるように挟み、さらにその上か
ら、塩化ビニルラップフィルムを3重に巻付け、40℃で
16時間放置した後の記録像の濃度(d2)を測定し、(d2
/d1)×100(%)を保存残存率として求める。この保存
残存率が13%以上、より好ましくは15%以上の保存残存
率が得られるような合成サイズ剤を用いることによって
保存安定性がさらに確実なものとなる。
本発明において、表面サイジングの方法は特に限定さ
れるものではなく、例えばサイズプレス、ゲートロー
ル、ビルブレード、スプレー等各種の方法が適宜選択し
て使用される。なお、合成サイズ剤の塗被量は基紙の両
面に0.01〜3.0g/m2程度塗被されることが好ましく、要
求されるレベルによって調節されるが、0.01g/m2未満で
はその効果が不十分であり、他方3.0g/m2を越えると、
効果が飽和し、且つ経済的に不利である。
合成サイズ剤は単独で使用しても良いが、必要に応じ
て、例えば澱粉、ポリビニルアルコール、変性ポリビニ
ルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリアク
リルアミド、アクリル酸エステル等の水溶性ポリマー、
顔料、その他助剤等を適宜併用することもできる。
さらに、保存性をより向上させるために硫酸塩の残留
する酸性抄紙よりも炭酸カルシウム等のアルカリ性填料
を用いる中性抄紙がより好ましく、本発明で用いられる
合成サイズ剤は中性抄紙によって製造される場合に、よ
り一層耐水性および保存安定性の十分な効果が得られる
ものである。
かくして得られた基紙には、常法によって感熱記録層
塗被液が塗被されるが、感熱記録層に含まれる塩基性染
料としては、各種公知の無色又は淡色の塩基性染料が挙
げられる。例えば3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェ
ニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p
−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメ
チルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインドー
ル−3−イル−(フタリド)、3−(p−ジメチルアミ
ノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イ
ル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−
3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス
(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチ
ルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾー
ル−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−
ビス(2−フェニルインドール−3−イル)−6−ジメ
チルアミノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル
−3−(1−メチルピロール−3−イル)−6−ジメチ
ルアミノフタリド等のトリアリルメタン系染料、4,4′
−ビス−ジメチルアミノベンズヒドリルベンジルエーテ
ル、N−ハロフェニル−ロイコオーラミン、N−2,4,5
−トリクロロフェニルロイコオーラミン等のジフェニル
メタン系染料、ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−
ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等のチアジン系
染料、3−メチル−スピロ−ジナフトピラン−、3−エ
チル−スピロ−ジナフトピラン、3−フェニル−スピロ
−ジナフトピラン、3−ベンジル−スピロ−ジナフトピ
ラン、3−メチル−ナフト−(6′−メトキシベンゾ)
スピロピラン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピラン
等のスピロ系染料、ローダミン−Bアニリノラクタム、
ローダミン(p−ニトロアニリノ)ラクタム、ローダミ
ン(o−クロロアリニノ)ラクタム等のラクタム系染
料、3−ジメチルアミノ−7−メトキシフルオラン、3
−ジエチルアミノ−6−メトキシフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−7−メトキシフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6
−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ
−6,7−ジメチルフルオラン、3−(N−エチル−p−
トルイジノ)−7−メチルフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−N−アセチル−N−メチルアミノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−N−メチルアミノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−N−メチル−N−ベ
ンジアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−
クロロエチル−N−メチルアミノフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−7−N−ジエチルアミノフルオラン、3−
(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−フ
ェニルアミノフルオラン、3−(N−エチル−p−トル
イジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−フェニル
アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−カ
ルボメトキシ−フェニルアミノ)フルオラン、3−(N
−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−
7−フェニルアミノフルオラン、3−ピロリジノ−6−
メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ピペリジ
ノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−6−メチル−7−キシリジノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロフェニルア
ミノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−ク
ロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6
−メチル−7−p−ブチルフェニルアミノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロフェニルアミ
ノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−フル
オロフェニルアミノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ
−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−
(N−メチル−N−n−アミル)アミノ−6−メチル−
7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−エチル−N
−n−アミル)アミノ−6−メチル−7−フェニルアミ
ノフルオラン、3−(N−エチル−N−iso−アミル)
アミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、
3−(N−メチル−N−n−ヘキシル)アミノ−6−メ
チル−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−エチ
ル−N−n−ヘキシル)アミノ−6−メチル−7−フェ
ニルアミノフルオラン、3−(N−エチル−N−β−エ
チルヘキシル)アミノ−6−メチル−7−フェニルアミ
ノフルオラン等のフルオラン系染料等が挙げられる。な
お、これらの塩基性染料は、必要に応じて二種類以上を
併用することができる。
上記の如き塩基性染料と接触して呈色する無機又は有
機の酸性物質も各種の材料が公知であり、例えば活性白
土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミ
ニウム等の無機酸性物質、4−tert−ブチルフェノー
ル、4−ヒドロキシジフェノキシド、α−ナフトール、
β−ナフトール、4−ヒドロキシアセトフェノール、4
−tert−オクチルカテコール、2,2′−ジヒドロキシジ
フェノール、4.4−イソプロピリデンビス(2−tert−
ブチルフェノール)、4,4′−sec−ブチリデンジフェノ
ール、4−フェニルフェノール、4,4′−イソプロピリ
デンジフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−4−メチルペンタン、2,2′−メチレンビス(4
−クロルフェノール)、ハイドロキノン、4,4′−シク
ロヘキシリデンジフェノール、4,4′−ジヒドロキシジ
フェニルサルファイド、ヒドロキノンモノベンジルエー
テル、4−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロ
キシベンゾフェノン、2,4,4′−トリヒドロキシベンゾ
フェノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェ
ノン、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、4−ヒドロキ
シ安息香酸メチル、4−ヒドロキシ安息香酸プロピル、
4−ヒドロキシ安息香酸−sec−ブチル、4−ヒドロキ
シ安息香酸ペンチル、4−ヒドロキシ安息香酸フェニ
ル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシ
安息香酸トリル、4−ヒドロキシ安息香酸クロロフェニ
ル、4−ヒドロキシ安息香酸フェニルプロピル、4−ヒ
ドロキシ安息香酸フェネチル、4−ヒドロキシ安息香酸
−p−グロロベンジル、4−ヒドロキシ安息香酸−p−
メトキシベンジル、ノボラック型フェノール樹脂、フェ
ノール重合体等のフェノール性化合物、安息香酸、p−
tert−ブチル安息香酸、トリクロル安息香酸、テレフタ
ル酸、3−sec−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸、3
−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ安息香酸、3,5−ジ
メチル−4−ヒドロキシ安息香酸、3−tert−ブチルサ
リチル酸、3−ベンジルサリチル酸、3−(α−メチル
ベンジル)サリチル酸、3−クロル−5−(α−メチル
ベンジル)サリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチ
ル酸、3−フェニル−5−(α,α−ジメチルベンジ
ル)サリチル酸、3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチ
ル酸等の芳香族カルボン酸、4,4′−ジヒドロキシジフ
ェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−イソプロピル
オキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒ
ドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ−4′−
メチルジフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシジフェ
ニルスルホン、3,4−ジヒドロキシ−4′−メチルジフ
ェニルスルホン等の4−ヒドロキシジフェニルスルホン
誘導体、ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−6
−メチルフェニル)スルフィド、ビス(2−メチル−4
−ヒドロキシ−6−tert−ブチルフェニル)スルフィド
等のスルフィド誘導体、さらにはこれらフェノール性化
合物、芳香族カルボン酸等と例えば亜鉛、マグネシウ
ム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、ス
ズ、ニッケル等の多価金属との塩、さらにはチオシアン
酸亜鉛のアンチモン錯体等の有機酸性物質等が例示され
る。
塩基性染料と呈色剤との使用比率は用いられる塩基性
染料、呈色剤の種類に応じて適宜選択されるもので、特
に限定するものではないが、一般に塩基性染料1重量部
に対して1〜50重量部、好ましくは2〜10重量部程度の
呈色剤が使用される。
これらを含む塗被液の調整は、一般に水を分散媒体と
し、ボールミル、アトライター、サンドミル等の撹拌、
粉砕機により染料と呈色剤とを一緒に又は別々に分散す
るなどしておこなわれる。
かかる塗被液中には、通常のバインダーを併用するこ
とも可能であり、例えばデンプン類、ヒドロキシエチル
セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセル
ロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム、ポリビニ
ルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコ
ール、ジイソブチレン・無水マレイン酸共重合体塩、ス
チレン・無水マイレン酸共重合体塩、エチレン・アクリ
ル酸共重合体塩、スチレン・アクリル酸共重合体塩、ス
チレン・ブタジエン共重合体エマルジョン、尿素樹脂、
メラミン樹脂、アミド樹脂が挙げられる。
さらに、塗液中には必要に応じて各種の助剤を添加す
ることができ、例えばジオクチルスルフォコハク酸ナト
リウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ラ
ウリルアルコール硫酸エステル・ナトリウム塩、脂肪酸
金属塩等の分散剤、ベンゾフェノン系等の紫外線吸収
剤、その他消泡剤、蛍光染料、着色染料等が適宜添加さ
れる。
また、必要に応じてステアリン酸亜鉛、ステアリン酸
カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パ
ラフィンワックス、エステルワックス等のワックス類、
カオリン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、焼成カオ
リン、酸化チタン、珪藻土、微粒子状無水シリカ、活性
白土等の無機顔料等を添加することも可能であり、目的
に応じて増感剤を併用することもできる。増感剤の具体
例としては例えばステアリン酸アミド、ステアリン酸メ
チレンビスアミド、オレイン酸アミド、パルミチン酸ア
ミド、ヤシ脂肪酸アミド等の脂肪酸アミド類、2,2′−
メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノー
ル)、4,4′−ブチリデンビス−(6−tert−ブチル−
3−メチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−
エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,4−ジ−ter
t−ブチル−3−メチルフェノール等のヒンダードフェ
ノール類、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−ベン
ジルオキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤、1,2−ジ
(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシ
エタン、1−フェノキシ−2−(4−メチルフェノキ
シ)エタン、テレフタル酸ジメチルエステル、テレフタ
ル酸ジブチルエステル、テレフタル酸ジベンジルエステ
ル、イソフタル酸ジブチルエステル、1−ヒドロキシナ
フトエ酸フェニルエステル及び各種公知の熱可融性物質
等が挙げられる。
増感剤の使用量は特に限定されないが、一般に呈色剤
1重量部に対して4重量部以下程度の範囲で調節するの
が望ましい。
記録層の形成方法については特に限定されず、例えば
エアーナイフコーティング、バリバーブレードコーティ
ング、ピュアーブレードコーティング、ショート・ドウ
ェルコーティング等適当な塗布方法により記録塗被液を
基紙上に塗被乾燥する等で形成される。塗被量の塗被量
も特に限定されず、通常乾燥重量で2〜12g/m2、好まし
くは3〜10g/m2程度の範囲で調節される。
なお、記録層上には記録層を保護する等の目的のため
にオーバーコート層を設けることも可能であり、基紙と
感熱記録層との間に下塗り層を設けることも勿論可能で
あり、さらには粘着加工を施すなど感熱記録紙製造分野
における各種の公知技術を付加し得るものである。
「実施例」 以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。勿
論、本発明はそれらに限定されるものではない。なお、
例中の「部」および「%」は、特に断らない限りそれぞ
れ「重量部」および「重量%」を示す。
実施例1 カナディアンスタンダードフリーネス450ccのNBKP10
部とLBKP90部のパルプスラリーに対パルプ当たり、タル
ク8部、ロジンサイズ0.5部、硫酸バンド3部を添加し
た紙料を長網抄紙機で米坪64g/m2となるように酸性抄紙
し、サイズプレスを用いて表1に記載の1〜4の各種合
成サイズ剤を酸化澱粉と併用して合成サイズ剤の付着量
が固形分で0.1g/m2、酸化澱粉の量が固形分で2.0g/m2
なるように表面サイジンングを行った。
実施例2 カナディアンスタンダードフリーネス450ccのNBKP10
部とLBKP90のパルプスラリーに対パルプ当たり、炭酸カ
ルシウム8部、アルキルケテンダイマー系サイズ剤0.07
部、カオチン澱粉0.5部、歩留向上剤0.02部を添加した
紙料を長網抄紙機で米坪64g/m2となるように中性抄紙
し、サイズプレスを用いて表1に記載の1〜4の各種合
成サイズ剤を酸化澱粉と併用して、合成サイズ剤の付着
量が固形分で0.5g/m2、酸化澱粉の量が固形分で2.0g/m2
となるように表面サイジングを行った。
比較例1 合成サイズ剤として、表1に記載の5〜8の各種合成
サイズ剤を使用するか、合成サイズ剤の代わりに9の酸
化澱粉か10のポリビニルアルコールを使用した以外は実
施例1と同様にして基紙を得た。
比較例2 合成サイズ剤として表1に記載の5〜8の各種合成サ
イズ剤を使用するか、合成サイズ剤の代わりに9の酸化
澱粉か10のポリビニルアルコールを使用した以外は実施
例2と同様にして基紙を得た。
比較例3 比較例1においてサイズプレスを用いて合成サイズ剤
の代わりに表1の9の酸化澱粉を表面サイジングした基
紙の感熱記録層を塗被しない面にバーコーティングでポ
リビニルアルコールを乾燥固形分が1g/m2になるように
塗被した。
かくして得られた21種類の基紙の動的濡れ値を表2に
記載した。この21種類の基紙に、以下に示す感熱記録層
塗被液を乾燥後の塗被量が6g/m2となるように塗被乾燥
して感熱記録紙を得た。
A液調成 3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メ
チル−7−フェニルアミノフルオラン 10部 メチルセルロース 5%水溶液 5部 水 40部 この組成物をサンドミルで平均粒子径が3μmになる
まで粉砕した。
B液調成 4,4′−イソプロピリデンジフェノール 30部 メチルセルロース 5%水溶液 5部 水 80部 この組成物をサンドミルで平均粒子径が3μmになる
まで粉砕した。
C液調成 1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン 20部 メチルセルロース 5%水溶液 5部 水 55部 この組成物をサンドミルで平均粒子径が3μmになる
まで粉砕した。
A液55部、B液115部、C液80部、10%ポリビニルア
ルコール水溶液80部および炭酸カルシウム35部を混合撹
拌して感熱記録層塗被液とする。
かくして得られた21種類の感熱記録紙についての以下
の評価試験を行い、その結果を表2に示した。
〔発色濃度〕
感熱プリンター(テキサスインスツルメント社製:PC
−100A型)で印字して得られた記録像の発色濃度をマク
ベス濃度計(マクベス社製:RD−100R型)で測定した。
〔耐可塑剤性〕
塩基ビニル板上に塩基ビニルラップフィルム(三井東
圧化学社製)を3重に巻付け、その上に印字発色させ、
基紙面に両面接着テープ(日本電工製)を貼りつけた感
熱記録紙を印字発色面が上になるように貼付け、20℃で
48時間放置した後の印字濃度から耐可塑剤性を評価し
た。
〔評価基準〕
○:記録濃度が僅かに低下しているが、実用上問題はな
い。
△:記録濃度がかなり低下し、実用上問題がある。
×:記録濃度の低下が著しく、実用不可。
〔白色度〕
長期保存による地肌カブリを評価するため、40℃、50
%RHで48時間放置した後にハンター白色度計で記録層の
白色度を測定した。
「効果」 表2より明らかなように、本発明で得られた感熱記録
用紙基紙を用いた感熱記録紙は高い記録濃度が得られる
のみならず、可塑剤による発色濃度の低下も認められ
ず、保存性の極めて優れた感熱記録紙であった。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/30

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無色又は淡色の塩基性染料と、該染料と接
    触して呈色反応により呈色し得る呈色剤とからなる感熱
    記録層を設ける感熱記録体用基紙において、該基紙が無
    水マレイン酸、マレイン酸又はそれらの部分エステルの
    うち少なくとも1種と、ジイソブチレンおよび炭素数10
    〜18のαオレフィンをモノマー成分として含む水溶性重
    合体の合成サイズ剤で表面サイジングされ、且つ合成サ
    イズ剤で表面処理された後の基紙の動的濡れ値が−0.40
    〜0gであることを特徴とする感熱記録体用基紙。
  2. 【請求項2】感熱記録像の保存残存率が13%以上である
    合成サイズ剤で表面サイジングされた請求項(1)記載
    の感熱記録体用基紙。
  3. 【請求項3】基紙が中性抄紙によって製造されている請
    求項(1)または(2)記載の感熱記録体用基紙。
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