JP2601827B2 - ウエット処理装置 - Google Patents

ウエット処理装置

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JP2601827B2
JP2601827B2 JP17460687A JP17460687A JP2601827B2 JP 2601827 B2 JP2601827 B2 JP 2601827B2 JP 17460687 A JP17460687 A JP 17460687A JP 17460687 A JP17460687 A JP 17460687A JP 2601827 B2 JP2601827 B2 JP 2601827B2
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ウエット処理技術に関し、特に、レジスト
膜の現像処理、エッチング処理又は及び剥離処理を含む
ウエット処理技術に適用して有効な技術に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
アクティブ・マトリックス方式の液晶表示装置が知ら
れている。液晶表示装置は、上下2枚の透明ガラス基板
間に形成された空間内(ギャップ内)に液晶を封入して
いる。
画像を表示する各画素に相当する液晶は、各画素毎に
配置された透明画素電極(ITO)と各画素に共通に配置
された共通透明画素電極(ITO)とによって表示の制御
が行われている。各画素毎に配置された透明画素電極の
電位は、薄膜トランジスタ所謂TFTによって制御されて
いる。
前記透明画素電極、薄膜トランジスタの夫々は、下側
の透明ガラス基板の表面(液晶側)に構成されている。
薄膜トランジスタは、透明ガラス基板の表面に、ゲート
電極、ゲート絶縁膜、i型半導体層、ソース電極及びド
レイン電極の夫々を順次積層して形成されている。腹膜
トランジスタを選択する走査信号線(ゲート線)はゲー
ト電極と一体に構成されている。映像信号線(ドレイン
線)はドレイン電極と一体に構成されている。透明画素
電極は、前記薄膜トランジスタのソース電極に接続され
ている。前記共通透明画素電極は、上側の透明ガラス基
板の表面(液晶側)に構成されている。
この液晶表示装置の薄膜トランジスタを構成する各
層、透明画素電極、共通透明画素電極等の層のパターン
形成には、ウエット処理技術(ウエットプロセス)が使
用されている。ウエット処理技術は、主に、現像処理、
エッチング(ウエットエッチング)処理及び剥離処理の
一連の処理を総称したものである。
現像処理は、前記層の上層に塗布されたフォトレジス
ト膜にパターンの潜像を形成した後に、このフォトレジ
スト膜を現像しエッチングマスクを形成する処理であ
る。エッチング処理は、前記エッチングマスクを用いて
ウエットエッチングを施し、前記層を所定パターンに形
成する処理である。剥離処理は、前記エッチングマスク
を剥離除去する処理である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前記ウエット処理技術の各現像処理、エッチング処
理、剥離処理の夫々は、所謂バッチ処理方式で行われて
いる。バッチ処理方式は、前記層の上層にフォトレジス
ト膜が塗布された透明ガラス基板を基板カセットに複数
枚収納し、この状態で各処理を施す方式である。基板カ
セットには、フォトレジスト膜が塗布された被処理面
(液晶側表面)が垂直になるように、透明ガラス基板を
立てた状態で収納している。
現像処理は、現像液でフォトレジスタ膜を現像後、水
洗を数回繰返し、リンサードライヤで乾燥した後、ポス
トベーク(フォトレジスタ膜の焼き固め)を行い完了す
る。この現像処理は、作業者が前記基板カセットを搬送
すると共に、この基板カセットを手動にて各処理液に浸
ける(デップ)ことによって行われている。現像処理
は、処理順序や処理時間が記載されたスケジュール表に
基づき、作業者の判断によって行われている。現像処理
後に行われるエッチング処理、剥離処理は、現像処理と
同様な手法によって行われている。
本発明者の検討によれば、この種のウエット処理技術
は、作業者の判断に基づいて各処理が行れるために、各
処理が微妙に異なり、安定したウエット処理が行われな
いことが確認された。例えば、現像処理で確実にエッチ
ングマスクを形成できなかったり、エッチング処理で必
要以上のオーバーエッチングやエッチング不足に起因す
る不良が多発した。この結果、液晶表示装置の製造上の
歩留りが低下する。
また、本発明者の検討によれば、前述のウエット処理
技術は、次段の処理が停滞している場合が多く、スムー
ズに各処理を順序良く行うことができない。つまり、前
述のウエット処理技術は、現像処理の終了からエッチン
グ処理の開始或はエッチング処理の終了から剥離処理の
開始までの停滞時間(待ち時間)が長くなる。この結
果、液晶表示装置の製造工程に要する時間が長くなるの
で、製品の完成までの時間が長くなる。現状の液晶表示
装置は、製品の完成までに約30日程度必要としている。
このような問題点を解決するために、本発明者は、ウ
エット処理の一貫自動化ラインシステムを検討した。こ
の一貫自動化ラインシステムは、前述のバッチ処理方式
を採用し、透明ガラス基板を複数枚収納した基板カセッ
トを自動的に順次各処理液に漬けるように構成するもの
である。
しかしながら、基板カセットに収納される透明ガラス
基板の被処理面は、他の透明ガラス基板に遮られるの
で、現像処理、エッチング処理、剥離処理の夫々で処理
むらが生じる。特に、両面からスプレー洗浄することが
できないので、イオン性汚染物質や異物を次の処理槽に
持込み、汚れ除去に多くの処理槽が必要となる。また、
各処理の最終手段に行れる乾燥処理では、輻射熱を利用
することができないので、透明ガラス基板の被処理面を
充分に乾燥することができない。つまり、一貫自動化ラ
インシステムを実現することが難しい。
そこで、本発明者は、一貫自動化ラインシステムに、
透明ガラス基板を一枚づつ処理する所謂枚葉式を採用す
ることについて検討した。この一貫自動化ラインシステ
ムは、透明ガラス基板を例えばコレットで一枚づつ挟持
し、処理液に浸けるように構成されるものである。透明
ガラス基板は、ベルトコンベヤによって被処理面を上側
に向けた状態で水平方向に搬送し、この被処理面を上側
に向けた状態で前記処理にスプレー、シャワー等で浸け
られる。
しかしながら、各処理液槽ならびに透明ガラス基板の
搬送に要する占有面積が増大するので、一貫自動化ライ
ンシステムを形成するウエット処理装置が大型になる。
本発明者が設計した一貫自動化ラインシステムは、全長
が約70[m]にも達した。つまり、一貫自動化ラインシ
ステムを実現することが難しい。
本発明の目的は、ウエット処理技術において、ウエッ
ト処理の一貫自動化ラインシステムを構成することが可
能な技術を提供することにある。
本発明の他の目的は、ウエット処理技術において、現
像処理、エッチング処理及び剥離処理を含むウエット処
理の一貫自動化ラインシステムを構成することが可能な
技術を提供することにある。
本発明の他の目的は、ウエット処理技術において、安
定なウエット処理を行うことができると共に、ウエット
処理に要する占有面積を縮小することが可能な技術を提
供することにある。
本発明の他の目的は、ウエット処理技術において、ウ
エット処理の量産化を図るとともに、ウエット処理装置
の小型化を図ることが可能な技術を提供することにあ
る。
本発明の他の目的は、ウエット処理技術において、構
造上の歩留りを向上することが可能な技術を提供するこ
とにある。
本発明の他の目的は、ウエット処理技術において、ウ
エット処理の時間を短縮し、製品の完成までに要する時
間を短縮することが可能な技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、
本明細書の記述及び添付図面によって明らかになるであ
ろう。
〔問題点を解決するための手段〕
本願において開示される発明のうち、代表的なものの
概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
すなわち、一枚毎に搬送される矩形状の透明基板を順
次にウェット処理するウェット処理装置であって、前記
透明基板を地表に対してほぼ水平な方向にその表裏面に
対する垂直な方向を一致づけ、かつその一角部を最下位
とした状態で順次搬送させる搬送手段と、この搬送手段
の延在方向に沿って並設された複数のウェット処理漕
と、前記搬送手段によって搬送されてくる過程で前記透
明基板をそのままの状態で前記各ウェット処理漕のそれ
ぞれの漕内で順次下降および上昇させる基板移動手段と
を備え、それぞれの各ウェット処理漕には、該透明基板
の加工順序に応じて要する異なるウェット処理液が該透
明基板の搬送方向に沿って順次充填されていることを特
徴とするものである。
〔作 用〕
上述した手段によれば、枚葉式により処理むらをなく
し、安定なウエット処理を行うことができるので、ウエ
ット処理の量産化を行うことができると共に、被処理基
板を立てることによりウエット処理に要する占有面積を
縮小することができるので、装置の小型化を図ることが
できる。
この結果、ウエット処理の一貫自動化ラインシステム
を実現することができる。
また、ウエット処理装置による量産化が可能となるの
で、ウエット処理に要する実質的な時間だけで、停滞時
間を低減することができ、製品の完成までに要する時間
を短縮することができる。
また、安定なウエット処理を行うことができるので、
製造上の歩留りを向上することができる。
また、透明基板は、その表裏面に対する垂直な方向を
地表に対してほぼ水平な方向に一致づけ、その一角部を
最下位とした状態で加工および上昇させた構成となって
いることから、透明基板の表裏面において残存するウェ
ット処理液によるいわゆる液むらが生じることがなくな
り、該透明基板の加工によってその表裏面の光透過性の
均一性が損なわれるという弊害を除去できることにな
る。
以下、本発明の構成について、アクティブ・マトリッ
クス方式の液晶表示装置に使用されるウエット処理技術
に本発明を適用した一実施例とともに説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機
能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明
は省略する。
〔実 施 例〕
(実施例I) 本発明の実施例Iであるウエット処理の一貫自動化ラ
インシステムを備えたウエット処理装置の概略を第1図
(概略構成図)で示す。
第1図に示すように、ウエット処理装置は、主に、現
像処理部、エッチング処理部(ウエットエッチング処理
部)及び剥離処理部を備えた、一貫自動化ラインシステ
ムで構成されている。
現像処理部は、透明ガラス基板(被処理基板)SUBの
液晶側の表面(被処理面)に塗布されたフォトレジスト
膜を現像し、エッチングマスクを形成するように構成さ
れている。現像処理部に搬送される透明ガラス基板SUB
の表面に塗布されたフォトレジスト膜は潜像が形成され
た状態にある。フォトレジスト膜の塗布は、例えばスピ
ナーによって行われている。
現像処理部は、ローダ(供給用ストッカー)1からア
ンローダ(収納用ストッカー)10までの間に配置された
各ウエット処理槽で図中左側から順次自動的にウエット
処理を行うように構成されている。各ウエット処理槽
は、透明ガラス基板SUBの搬送方向に複数配置されてい
る。透明ガラス基板SUBの搬送は、枚葉式で行われる。
前記ローダ1から供給される透明ガラス基板SUBは、
まず、予備槽2に搬送され、透明ガラス基板SUBの表面
が洗浄される。
次に、第1現像槽3又は第2現像槽4に搬送され、透
明ガラス基板SUBの表面に塗布されたフォトレジスト膜
を現像(溶解)し、エッチングマスクを形成する。第1
現像槽3には、現像液(ウエット処理液)として例えば
有機アルカリ系(テトラメチルアンモニウムハイドロオ
キサイド2.4[%])他が入っている。第2現像槽4に
は、現像液として例えば無機アルカリ系(水酸化カリウ
ム6[%])他が入っている。
次に、第1水洗槽5、第2水洗槽6、第3水洗槽7に
順次搬送され、透明ガラス基板SUBの表面に付着した現
像液を洗浄する。
次に、温水乾燥槽8に搬送され、温純水で約80[℃]
に加熱洗浄された後に熱風8aをエアーナイフ状に吹き付
け、透明ガラス基板SUBの表面を乾燥させる。熱風8aと
しては、例えば、透明ガラス基板SUBの表面にウォータ
ーマーク(水シミ)ができないように窒素ガスの熱風を
使用する。
次に、ベーク炉9に搬送され、ポストベークが施され
る。ポストベークは、例えば約120[℃]の温度で4
[分]間程度行う。ポストベークは、エッチングマスク
(フォトレジスト膜)を焼き固め、後段のエッチング処
理に対する膜強度を向上するために行われている。
この後、アンローダ10に収納される。
エッチング処理部(ウエットエッチング処理部)は、
前記フォトレジスト膜で形成されたエッチングマスクを
使用し、透明ガラス基板SUBの表面に形成された前記層
を所定のパターンに形成するように構成されている。こ
のエッチング処理部は、ローダ10からアンローダ19まで
の間に配置された各ウエット処理槽で図中左側から順次
自動的にウエット処理を行うように構成されている。各
ウエット処理槽は、前記現像処理部と同様に、透明ガラ
ス基板SUBの搬送方向に複数配置されている。透明ガラ
ス基板SUBの搬送も同様に枚葉式で行われる。
前記ローダ10から供給される透明ガラス基板は、ま
ず、予備槽11に搬送され、透明ガラス基板の表面が洗浄
される。前記ローダ10は、現像処理部でウエット処理
(現像処理)が施された後の透明ガラス基板SUBを供給
するように構成されている。この予備槽11はパターンを
形成する層の材料(本実施例では、パターンを形成する
層の材料はクロム層、アルミニウム層、透明電極層)の
表面を活性化し、エッチング槽でのエッチングスタート
を均一化するためのもので、予備槽11にはウエット処理
液として例えば希塩酸が入っている。
次に、水洗槽12に搬送され、透明ガラス基板SUBの表
面が洗浄される。
次に、エッチング槽13に搬送され、前記フォトレジス
ト膜で形成されたエッチングマスクを使用し、透明ガラ
ス基板の表面の前記層を所定パターンを形成する。この
エッチング槽13は、パターンを形成する層の材料毎に、
複数槽構成されている。本実施例のウエット処理装置
は、前述のように3種類の材料を使用するので、クロム
用のエッチング槽13A、アルミニウム用のエッチング槽1
3B及び透明電極用のエッチング槽13Cで構成されてい
る。エッチング槽13Aには、エッチング液(ウエット処
理液)として例えば硝酸第2セリウムアンモンが入って
いる。エッチング槽13Bには、エッチング液として例え
ばH3PO4+HNO3+CH3COOHが入っている。エッチング槽13
Cには、エッチング液として例えばHNO3+HClが入ってい
る。
次に、水洗槽14に搬送され、透明ガラス基板SUBの表
面に付着したエッチング液を洗浄する。図示していない
が、水洗浄14は、前記エッチング槽13A、13B、13C毎に
3種類の水洗槽が配置されている。
次に、第1温純水槽15、第2温純水槽16、第3温純水
槽17に順次搬送され、透明ガラス基板SUBの表面を洗浄
する。
次に、温水乾燥槽18に搬送され、温純水で洗浄された
後に熱風18aを吹き付け、透明ガラス基板の表面を乾燥
させる。熱風18aは、前記熱風8aと同様に、例えば、透
明ガラス基板SUBの表面にウオーターマークができない
ように、窒素ガスの熱風を使用する。
次に、アンローダ19に収納される。
剥離処理部は、前記エッチングマスクを透明ガラス基
板SUBの表面から剥離除去するように構成されている。
この剥離処理部は、ローダ19からアンローダ32までの間
に配置された各ウエット処理槽で図中左側から順次自動
的にウエット処理を行うように構成されている。各ウエ
ット処理槽は、前記現像処理部、エッチング処理部の夫
々と同様に、透明ガラス基板SUBの搬送方向に複数配置
されている。透明ガラス基板SUBの搬送も同様に枚葉式
で行われる。
前記ローダ19から供給される透明ガラス基板SUBは、
まず、ベーク炉20に搬送され、ベーキングが施される。
ベーキングは、例えば約120[℃]の温度で4[分]間
程度行う。
次に、第1剥離槽21、第2剥離槽22に順次搬送され、
透明ガラス基板SUBの表面に形成された前記エッチング
マスクを剥離(溶解)する。第1剥離槽21、第2剥離槽
22には、剥離液(ウエット処理液)として例えば混合溶
剤系(オルソジグロールベンゼン他)が入っている。
次に、第1剥離液除去槽23、第2剥離液除去槽24、第
3剥離液除去槽25、第4剥離液除去槽26に順次搬送さ
れ、透明ガラス基板SUBの表面に付着した剥離液を溶解
する。夫々の剥離液除去槽23、24、25、26には、剥離除
去液(ウエット処理液)として例えばメチレンクロライ
ドが入っている。第3剥離液除去槽25には、第4剥離液
除去槽26の剥離除去液をヒータHで加熱し蒸発させ、凝
縮させたものを水分分離器26Aを通して流し込んでい
る。第2剥離液除去槽24は第3剥離液除去槽25から、第
1剥離液除去槽23は第2剥離液除去槽24から剥離除去液
を流し込んでいる。第1剥離液除去槽23の剥離除去液
は、第4剥離液除去槽26に流し込み、循環させている。
透明ガラス基板SUBの表面付着した剥離液は、第1剥離
液除去槽23から順次溶解され、最後に第4剥離液除去槽
26からの剥離除去液の蒸気によってベーパ洗浄される。
このベーパ洗浄は、透明ガラス基板SUBの表面が比較的
冷却されている状態の方が蒸気が付着し易く洗浄度が高
くなる。
次に、温純水槽27に搬送され、透明ガラス基板SUBの
表面を温純水で洗浄し、この後、第1温純水洗槽28、第
2温純水洗槽29、第3温純水洗槽30に順次搬送され、透
明ガラス基板SUBの表面を洗浄する。
次に、温水乾燥槽31に搬送され、温純水で洗浄された
後に熱風31aを吹き付け、透明ガラス基板の表面を乾燥
させる。熱風31aは、前記熱風8a,18aの夫々と同様に、
窒素ガスの熱風を使用する。
次に、アンローダ32に収納される。
これら一連の現像処理、エッチング処理及び剥離処理
を施すことによって、ウエット処理は終了する。
次に、前述のウエット処理装置の一貫自動化ラインシ
ステムを構成する各部の具体的な構成について説明す
る。
前記各処理部の夫々に設けられたローダ又はアンロー
ダ1,10,19,33の夫々は、第2図及び第3図に示すように
構成されている。第2図はウエット処理装置の現像処理
部の前段部分を示す要部斜視図である。第3図はローダ
1の拡大斜視図である。ローダ又はアンローダ1,10,19,
33の夫々は、基本的には同一構造であるので、ローラ1
についてのみ図示しその説明をする。
第2図及び第3図に示すように、ローダ(供給用スト
ッカ)1は、透明ガラス基板SUBを枚葉式で保持する基
板保持治具(基板保持手段)40を着脱自在に支持するよ
うに構成されている。ローダ1は、主に、一対の治具支
持部1A、治具支持台1B、移動テーブル1C、移動装置1Dで
構成されている。
治具支持部1Aは、治具支持台1Bに取り付けられてお
り、基板保持治具40を搬送方向に複数配置しかつ着脱自
在に支持するように構成されている。治具支持部1Aは、
比較的軽量でかつ機械的強度が高い軽アルミニウム合金
で構成されている。また、治具支持部1Aは、ステンレス
鋼等の金属材料やピーク(ポリエチルーテルケトン)材
等の樹脂材料で構成してもよい。
治具支持台1Bは、移動テーブル1Cに着脱自在に装着で
きるように構成されている。
移動テーブル1Cは、駆動装置1Dによって透明ガラス基
板SUBの搬送方向(矢印A方向)に治具支持台1Bを移動
するように構成されている。この移動は、1つの基板保
持治具40が搬送された後に、その位置に次の基板保持治
具40が位置するように行われる。
駆動装置1Dは、主に、移動テーブル1Cに固着されたラ
ック1E、このラック1Fに係合するピニオン1F、このピニ
オン1Fを段階的に回転させるステップモータ1Gで構成さ
れている。
前記透明ガラス基板SUBを枚葉式で保持する基板保持
治具40は、第2図、第3図、第4図及び第5図に示すよ
うに構成されている。第4図は基板保持治具40の正面
図、第5図は基板保持治具40の要部拡大断面図である。
第2図乃至第5図に示すように、基板保持冶具(基板
保持手段)40は、前記透明ガラス基板SUBを枚葉式で保
持するように構成されている。つまり、基板保持冶具40
は、透明ガラス基板SUBの表面(被処理面)がウエット
処理に際して他の透明ガラス基板SUBに遮られないよう
に1枚で保持するように構成されている。この基板保持
冶具40は、表面(被処理面)が実質的に垂直になるよう
に透明ガラス基板SUBを保持するように構成されてい
る。
基板保持冶具40は、主に、2つの保持辺40A及び40B、
被支持部40C、被搬送部40D、保持部材40E〜40Gで構成さ
れている。保持辺40A、40Bの夫々は、所定の角度例えば
約90[度]の角度を持って交差するように構成されてい
る。つまり、保持辺40A及び40Bは、L字形状或はV字形
状で構成されている。例えば、10[inch]程度の方形状
の透明ガラス基板SUB(270×200[mm])を保持する基
板保持冶具40は、長辺側の保持辺40Aを例えば350[mm]
程度、短辺側の保持辺40Bを300[mm]程度の寸法で構成
する。保持辺40A、40Bの夫々は、種々のウエット処理液
に耐え、かつベーク炉9,20による加熱に耐え得るよう
に、例えば高融点金属材料(本実施例ではチタン)で構
成する。また、保持辺40A、40Bの夫々は、ピーク材等の
樹脂材料で構成してもよい。
保持辺40Aには2個の保持部材40E及び40F、保持辺40B
には1個の保持部材40Gが設けられている。つまり、基
板保持冶具40には、合計、3個の保持部材40E〜40Gが設
けられている。保持部材40E〜40Gは、円筒形状で構成さ
れ、その円周部に第5図に示すように断面が逆台形状と
なる溝が構成されている。円筒形状で構成される保持部
材40E〜40Gは、第4図で点線で示す位置から、透明ガラ
ス基板SUBを基板保持冶具40にスムーズに装着できるよ
うに構成されている。前記保持部材40E〜40Gの夫々の溝
には透明ガラス基板SUBの端部(第4図に示す辺β,γ
の夫々)がその自重によって係合するように構成されて
いる。透明ガラス基板SUBは、その異なる2辺(辺β,
γの夫々)において、前記3個の保持部材40E〜40Gに基
づく3点支持によって保持されている。このように3点
支持で保持される透明ガラス基板SUBは、保持部材40E〜
40Gの夫々の溝に自重によってガタを生じないように挟
持され、しかも着脱自在に構成することができる。つま
り、透明ガラス基板SUBは、安定な状態で基板保持冶具4
0に着脱自在に保持することができる。保持部材40E〜40
Gの夫々は、例えばフッソ樹脂材料で構成する。また、
保持部材40E〜40Gの夫々は、ピーク材等の樹脂材料で構
成することができ、前記保持辺40A、40Bの夫々を同様の
樹脂材料で形成する場合には、それと一体に成型するこ
とができる。
前記透明ガラス基板SUBは、その表面と対向する裏面
を真空吸着によって保持し搬送する搬送装置(図示して
いない)で基板保持冶具40に装着されるように構成され
ている。
被支持部40C、保持辺40A、40Bに夫々一体に構成され
ている。被支持部40Cは、前記ローダ1の冶具支持部1A
に当接し、基板保持冶具40をローダ1に支持するように
構成されている。また、被支持部40Cは、ウエット処理
に際しても基板保持冶具40を支持するように構成されて
いる。
被搬送部40Dは、凸形状で構成されており、ローダ1
から各ウエット処理槽に基板保持冶具40を安定に搬送す
るように構成されている。被搬送部40Dには、後述する
が、搬送装置42の搬送用フィンガ部42Aが当接するよう
に構成されている。
基板保持冶具40は、保持辺40A、保持辺40B、被支持部
40C、被搬送部40D、及び又は保持部材40E〜40Gの夫々を
一体に成型して構成されている。つまり、基板保持冶具
40は簡単な構造で構成されているだけでなく、その形成
も非常に簡単である。
このように、ウエット処理装置において、透明ガラス
基板SUB(被処理基板)を枚葉式で保持し、かつ透明ガ
ラス基板SUBの表面(被処理面)を実質的に垂直になる
ように保持した前記基板保持冶具(基板保持手段)40を
構成することにより、ウエット処理に際して必ず表面が
露出し、ウエット処理むらをなくすことができ、安定な
ウエット処理を行うことができるので、ウエット処理の
量産化を図ることができ、かつ透明ガラス基板SUBを立
ててウエット処理に要する占有面積を縮小することがで
きるので、装置の小型化を図ることができる。
また、前記基板保持冶具40は、透明ガラス基板SUBを
立てて(表面を実質的に垂直して)保持することによ
り、ウエット処理液の液きりが即座に行える。つまり、
各ウエット処理において、透明ガラス基板SUBの表面の
乾燥が良好となるので(速くなるので)、即座に次段の
ウエット処理を施すことができ、製品の完成までに要す
る時間を短縮することができる。また、各ウエット処理
において、透明ガラス基板SUBの表面の乾燥が良好とな
るので、即座に次段のウエット処理を施すことができ、
次段のウエット処理液に前段のウエット処理液を持込む
ことがなくなる。また、各ウエット処理において、透明
ガラス基板SUBの表面の乾燥が良好となるので、エソプ
ロピールアルコール(IPA)等の乾燥を速める加燃性溶
剤の使用をやめることができるので、ウエット処理にお
ける安全性を高めることができる。
前記基板保持冶具40は、保持辺40A、40Bの夫々が水平
面に対して所定の角度を有するように構成し、透明ガラ
ス基板SUBを斜めに保持するように構成されている。斜
めに保持される透明ガラス基板SUBは、その周囲の1つ
の角部(第4図に示す角c)が他の角部(角a,b,c)に
対して最っとも下側に位置するように設定されている。
つまり、基板保持冶具40は、表面(被処理面)に付着さ
れるウエット処理液が実質的に一点(角c)から液垂れ
するように透明ガラス基板SUBを保持できるように構成
されている。
このように、基板保持冶具40は、透明ガラス基板SUB
を斜めに保持することにより、透明ガラス基板SUBの一
点(角c)から液垂れを積極的に生じさせることができ
るので、ウエット処理液の液きりをより即座に行うこと
ができる。
また、前記基板保持冶具40は、第4図に示すように、
引力の作用する方向に透明ガラス基板SUBの表面(被処
理面)が存在しない位置で透明ガラス基板SUBを保持す
るように構成されている。つまり、基板保持冶具40は、
前記引力の作用する方向に透明ガラス基板SUBの表面が
存在しない辺βを保持部材40E、40Fの夫々を介在させて
保持辺40Aで保持し、辺γを保持部材40Gを介在させて保
持辺40Bで保持するように構成されている。
このように、基板保持冶具40は、引力の作用する方向
に表面が存在しない位置で透明ガラス基板SUBを保持す
ることにより、透明ガラス基板SUBの表面に保持部材40
E、40F、40Gの夫々からのウエット処理液の液垂れをな
くすことができる。したがって、透明ガラス基板SUBの
表面は、ウエット処理むらを低減することができる。引
力の作用する方向に表面が存在する位置(辺α,δ)で
透明ガラス基板SUBを保持した場合、透明ガラス基板SUB
の表面に保持部材からのウエット処理液が液垂れてしま
う。
また、前記基板保持冶具40は、前述したように、所定
の角度を持って交差する2つの保持辺40A及び40Bによっ
て透明ガラス基板SUBを保持するように構成されてい
る。
このように、基板保持冶具40は、2つの保持辺40A及
び40Bによって透明ガラス基板SUBを保持することによ
り、透明ガラス基板SUBのサイズを自由に変更すること
ができる。つまり、基板保持冶具40は、10[inch]だけ
に限らずそれよりも大サイズ或は小さいサイズの透明ガ
ラス基板SUBも自由にしかも安定に保持することができ
る。透明ガラス基板SUBのサイズを自由に変更できるこ
とは、ウエット処理プロセスの多様化を図ることができ
る。すなわち、ウエット処理プロセスは、液晶表示装置
だけに限らず、レチクル或はフォトマスクを形成する透
明ガラス基板、半導体装置を形成する半導体ウエーハ
(半導体基板)に適用することができる。また、基板保
持冶具40は、3個の保持部材40E〜40Gで3点支持で透明
ガラス基板をするので、この点においても透明ガラス基
板SUBのサイズを自由に変更することができる。
また、基板保持冶具40は、透明ガラス基板SUBを保持
する保持辺40A、40Bの夫々を交差するようにL字形或は
V字形状で構成することにより、基板保持冶具40自体に
付着するウエット処理液を前記交差する一点から積極的
に液垂れさせることができるので、液きりを即座に行う
ことができる。
透明ガラス基板SUBを保持する基板保持冶具40は、第
6図(昇降装置の正面図)に示すように、ローダ1から
各ウエット処理槽の槽毎に設けられた昇降装置41に搬送
される。昇降装置41に搬送された基板保持冶具40は、ウ
エット処理槽のウエット処理液に浸けられる。
昇降装置41は、第6図に示すように、主に、上下移動
台41A、冶具支持部41B、回転防止部材41C、上下駆動装
置41Dで構成されている。
上下移動台41Aは、L字形状で構成されており、その
一部を冶具支持部41Bと一体(又は別部材)で構成して
いる。上下移動台41Aは、冶具支持部41Bを介在させて基
板保持冶具40を保持するように構成されている。冶具支
持部41Bは、基板保持冶具40の被支持部40Cと当接するよ
うに構成されている。この当接部分の冶具支持部41B
は、基板保持冶具40の被支持部40Cを安定に支持するた
めに、凹形状で構成されている。
上下移動台41Aには、基板保持冶具40の保持辺40Aと40
Bとの交差部分に対応する位置に、回転防止部材41Cが設
けられている。回転防止部材41Cは、基板保持冶具40の
保持辺40A及び40Bの位置を両側から規定するように凹形
状で構成されている。この回転防止部材41Cは、基板保
持冶具40が回転しないように安定に保持するように構成
されている。
上下移動台41A、冶具支持部41B、回転防止部材41Cの
夫々は、少なくとも使用するウエット処理液に耐え得る
ように、例えばチタン鋼やそれ以外の高融点金属等の金
属材料やピーク材,フッカ樹脂等の樹脂材料で構成す
る。
上下移動台41Aの他の部分は、上下駆動装置41Dに連結
されている。上下駆動装置41Dは、上下移動台41Aを上下
方向(矢印B方向)に移動するように構成されている。
つまり、上下駆動装置41Dは、ウエット処理槽の挿入口
近傍において搬送されてくる基板保持冶具40を支持し、
この基板保持冶具40をウエット処理槽内に挿入(下降)
し、透明ガラス基板SUBの表面にウエット処理を施すこ
とができるように構成されている。また、上下駆動装置
41Dは、ウエット処理が施された透明ガラス基板SUBを再
び挿入口近傍まで移動(上昇)させ、基板保持冶具40を
次段のウエット処理槽に搬送できるように構成されてい
る。上下駆動装置41Dは、例えば空気シリンダで構成す
る。また、上下駆動装置41Dは、油圧シリンダ、ステッ
プモータを含む昇降機構等で構成してもよい。前記上下
駆動装置41Dの駆動つまり上下移動台41Aの昇降は、図示
しないマイクロコンピュータによってシーケンス制御さ
れている。
前記ウエット処理槽として現状処理部の現像槽3(又
は4)は、第2図及び第7図(現像槽の部分断面斜視
図)に示すように、基板保持冶具40及び昇降装置41の上
下移動台41A等を介在させ、透明ガラス基板SUBの表面を
ウエット処理できるように構成されている。つまり、現
像槽3は、基本的に、上側に透明ガラス基板SUBの挿入
口を有する中空の直方体で構成されている。現像槽3
は、透明ガラス基板SUBを枚葉式で、かつ透明ガラス基
板SUBの表面を実質的に垂直な状態で挿入できるように
構成されている。
現像槽3の底部分には、現像液(ウエット処理液)を
留めるための液槽部が構成されている。液槽部の現像液
は、液量維持機構3Aによって基準レベルを越えた分を予
備タンク3Bに排出するように構成されており、常時、基
準レベルが維持できるように構成されている。液量維持
機構3Aは、現像槽3の側壁に例えば溶接等によって固着
されている。現像槽3の最底部は、現像液中の汚染物が
沈殿堆積するのを防止するため、汚染物を一個所に集め
るようにV字形状で構成されている。現像槽3の最底部
には、現像液を排出するための排出バルブ3Cが設けられ
ている。
また、第7図には図示していないが、第1図に示すよ
うに、予備タンク3Bに排出される現像液は、ポンプP及
びフィルタFを通して現像槽3に供給(循環)される。
このように、現像槽3に予備タンク3Bを構成し、現像液
を循環させることにより、実質的な現像液量を増加する
ことができるので、現像槽3を小型化することができ
る。つまり、現像槽3は、小型にもかかわらず、現像液
量が大きいので、安定な現像処理を行うことができる。
なお、現像処理部の現像槽4には予備タンク4Bが設けら
れている。エッチング処理部の予備槽11の予備タンク11
a、エッチング槽13A〜13Cの夫々には予備タンク13a〜13
cが設けられている。剥離処理部の剥離槽21,22の夫々に
は予備タンク21A,22Bの夫々が設けられている。
現像槽3の透明ガラス基板SUBの挿入口と液槽部との
間には、処理液吹付装置3Dが構成されている。処理液吹
付装置3Dは、現像槽3の液槽部で現像処理が行われた透
明ガラス基板SUBの表面に現像液を吹き付けるように構
成されている。この吹き付けられる現像液は、新液が使
用されている。処理液吹付装置3Dは、その供給源を図示
していないが、新液の現像液を供給する供給槽、供給さ
れる現像液の液量を制御する制御バルブ、現像液を供給
する(矢印C方向に供給する)供給管等で構成されてい
る。処理液吹付装置3Dの供給管は現像槽3の外周部に配
管されており、現像液は現像槽3の側壁に構成された吹
出口から吹き出す(矢印D方向に吹き出す)ように構成
されている。つまり、現像槽3は、処理液吹付装置3Dの
供給管が外周部に配管されているので、内面は平坦にな
り、メンテナンス時に、非常に内面の洗浄が行い易い。
現像槽3の液槽部は、処理液吹付装置3Dによって常時
一定量の新液の現像液が補供され、液量維持機構3Aによ
って常時一定量の現像液が排出されるので、現像液の濃
度を一定に維持することができる。つまり、現像槽3で
の現像処理は、現像液の濃度を常時一定に維持すること
ができるので、現像条件を常時一定に維持し、安定な現
像処理をすることができる。
現像槽3は、現像液に耐え得るように、例えば塩化ビ
ニール等の樹脂材料で構成する。現像槽3の次段の水洗
槽5,6,7やエッチング処理部のエッチング槽13等も樹脂
材料で構成する。ウエット処理槽として温水乾燥槽8,1
8,32や温純水槽15,16,17,27等はステンレス鋼等の金属
材料で構成する。
このように、ウエット処理装置において、透明ガラス
基板SUBを枚葉式で、かつ表面が実質的に垂直な状態で
挿入できる現像槽(ウエット処理槽)3を構成し、この
現像槽3の底部分に現像液を留めるための液槽部を構成
し、前記現像槽3の透明ガラス基板SUBの挿入部分から
前記液槽部までの間に現像液を吹き付ける処理液吹付装
置3Dを構成することにより、液槽部で現像処理を施した
後、処理液吹付装置3Dから吹き付ける現像液で現像処理
むらをなくすことができるので、ウエット処理を安定に
行うことができる。
また、前述のように、ウエット処理装置において、処
理液吹付装置3Dから吹き付けられる現像液に新液を使用
することにより、常時新液を透明ガラス基板SUBの表面
に吹き付けることができるので、ウエット処理をより安
定に行うことができる。さらに、処理液吹付装置3Dから
吹き付けられる新液の現像液をそのまま液槽部に供給す
ることにより、現像液の濃度を一定にすることができる
ので、現像処理をより安定に行うことができる。
ウエット処理槽として水洗槽5,6,7,12,14、温純水槽1
5,16,17,27,28,29,30の夫々(以下、代表して水洗槽5
とする)は、第8図(ウエット処理槽の概略断面図)に
示すように構成されている。水洗槽5は、基本的には現
像槽3と同様であるが、液槽部の底部から洗浄液を噴出
し、液槽部の液表面において全面オーバフローをさせて
いる。この水洗槽5は、特に樹脂系の比重の軽い汚染物
をオーバーフローによって排出するように構成されてい
る。水洗槽5の透明ガラス基板SUBの挿入口から液槽部
までの間には、現像槽3と同様に、処理液吹付装置5Dが
構成されている。
ウエット処理槽として温水乾燥槽8,18,31の夫々(以
下、代表して温水乾燥槽8とする)は、基本的には水洗
槽5と同様であるが、処理液吹付装置5に代えて熱風吹
付装置8Aを構成している。熱風吹付装置8Aは、透明ガラ
ス基板SUBの表面に乾燥を速めるために熱風8a(18a,31
a)をエアーナイフ状に吹き付けるように構成されてい
る。
前記エッチング処理部の水洗槽14,温純水槽15〜17、
剥離処理部の剥離液除去槽23〜25,温純水洗槽28〜30の
夫々の所謂洗浄槽には、第1図に符号USを付けて示すよ
うに(具体的な構造は図示していないが)、超音波振動
装置が連結されている。超音波振動装置は、これらの洗
浄槽の液槽部のウエット処理液(洗浄液)を第8図に示
すように矢印E方向に超音波振動させるように構成され
ている。
このように、特に洗浄槽として使用されるウエット処
理槽に処理液吹付装置5Dを構成し、このウエット処理槽
に超音波振動装置を連結することにより、処理液吹付装
置5Dで圧力を加えたウエット処理液(洗浄液)を透明ガ
ラス基板SUBの表面に吹き付けることができるので、異
物の除去を確実に行うことができると共に、超音波振動
装置で液槽部の洗浄液に超音波振動を加えることができ
るので、透明ガラス基板SUBの表面に付着する微細な汚
染物を確実に除去することができる。つまり、洗浄効果
を高めることができる。
ウエット処理槽として現像処理部の予備槽1、エッチ
ング処理部の予備槽11の夫々は、基本的には前記現像槽
3と同様であるが、処理液吹付装置3Dを設けずに液槽部
だけで構成されている。
ウエット処理槽としてエッチング処理部のエッチング
槽13(13A〜13C)は、基本的には現像槽3と同様である
が、液槽部を設けずに処理液吹付装置だけで構成されて
いる。
第1図に示す現像処理部のベーク炉9で行うポストベ
ーク処理は、各ウエット処理槽と同様に、透明ガラス基
板SUBの表面が実質的に垂直になる状態で行われてい
る。つまり、ベーク炉9は、透明ガラス基板SUBを立て
て挿入し、透明ガラス基板SUBの表面及び裏面をヒータ9
Aによって加熱することでホストベーク処理が行われ
る。剥離処理部のベーキング処理を行うベーク炉20も前
記ベーク炉9と同様に構成されている。
このように、透明ガラス基板SUBの表面を実質的に垂
直な状態でベーク処理を行えるようにベーク炉9(又は
20)を構成することにより、ベーク炉9の占有面積を縮
小することができるので、ウエット処理装置を小型化す
ることができる。
また、前記ベーク炉9(又は20)のヒータ9Aを透明ガ
ラス基板SUBの表面、裏面の夫々に対向して配置するこ
とにより、透明ガラス基板SUBの表面、裏面の夫々を均
一に加熱することができるので、加熱に基づくストレス
の分布が均一になり、透明ガラス基板SUBの反りがなく
なる。この結果、ストレスに起因する透明ガラス基板SU
Bの損傷や各層の損傷を低減することができるので、ウ
エット処理における製造上の歩留りを向上することがで
きる。
前記ローダ1からウエット処理槽へ、ウエット処理槽
から次段のウエット処理槽へ等の透明ガラス基板SUB
(基板保持冶具40)の搬送は、第2図及び第3図に示す
搬送装置42によって行われる。搬送装置42は、主に、単
位移動部材42Aa,42Ab,42Ac,…、搬送用フィンガ部42B、
連結部材42C、X方向駆動装置42D、Y方向駆動装置42E
で構成されている。
単位移動部材42Aは、現像処理部のローダ1と予備槽
2との間部、予備槽2と現像槽3との間部等、ウエット
処理槽とその次段のウエット処理槽との間部に位置する
ように個々に構成されている。夫々の単位移動部材42A
には、基板保持冶具40の被搬送部40Dと係合し、個々に
基板保持冶具40を搬送する搬送用フィンガ部42Bが設け
られている。搬送用フィンガ部42Bは、基板保持冶具40
の被搬送部40Dと安定な係合ができるように凹形状で構
成されている。単位移動部材42Aは、搬送用フィンガ部4
2Bと一体に構成され(又は別部材で構成され)ている。
単位移動部材42A、搬送用フィンガ部42Bの夫々は、例え
ばステンレス鋼等、種々のウエット処理液に耐えしかも
機械的強度の高い金属材料で構成する。
ウエット処理槽の間部毎に構成された夫々の単位移動
部材42Aは、連結部材42Cによって連結されている。連結
部材42Cは、各処理部毎、例えば現像処理部、エッチン
グ処理、剥離処理部の夫々に構成されている。必要に応
じて、現像処理部に複数の連結部材42Cを構成していも
よい。この連結部材42は、連結された各単位移動部材42
Aを一括に移動するように構成されている。
連結部材42には、それを透明ガラス基板SUBの搬送方
向(矢印X方向)に搬送するX方向駆動装置42Dが連結
されている。X方向駆動装置42Dは、搬送方向(x2)、
反搬送方向(x1)の夫々に、連結部材42で連結された各
単位移動部材42Aを移動するように構成されている。
X方向駆動装置42Dには、透明ガラス基板SUB(基板保
持冶具40)を上下(矢印Y方向)に移動するY方向駆動
装置42Eが連結されている。このY方向駆動装置42Eは、
上方向(y1)、下方向(y2)の夫々に、連結部材42で連
結された各単位移動部材42Aを移動するように構成され
ている。
X方向駆動装置42D、Y方向駆動装置42Eの夫々は、例
えば空気シリンダで構成する。また、X方向駆動装置42
D、Y方向駆動装置42Eの夫々は、油圧シリンダやステッ
プモータを含む搬送機構で構成してもよい。
このように、ウエット処理装置において、透明ガラス
基板SUBを枚葉式で、かつ表面が実質的に垂直になるよ
うに挿入できるウエット処理槽を前記透明ガラス基板SU
Bの搬送方向に複数構成し、ウエット処理槽からその次
段のウエット処理槽に透明ガラス基板SUBを搬送する単
位移動部材42Aを各ウエット処理槽時間毎に構成し、各
ウエット処理槽間毎の単位移動部材42Aを連結部材42Cで
連結し、連結された複数の単位移動部材42Aに、透明ガ
ラス基板SUBを搬送するための共通駆動装置42D及び42E
を連結したことにより、各ウエット処理槽間の単位移動
部材42A毎にその駆動装置を設ける必要がなくなるの
で、駆動装置を低減し、搬送装置42を簡単化することが
できる。
また、前記ウエット処理槽からその次段のウエット処
理槽に透明ガラス基板SUB(基板保持冶具40)を順次搬
送することができるので、連続のウエット処理を実現す
ることができる。
なお、第2図に示すように、搬送装置42には、ローダ
1に近接した位置にストッパ部材42Fが設けられてい
る。ストッパ部材42Fは、ローダ1から個々に基板保持
冶具40を搬送できるように、単位移動部材42Aaの動作を
規定するように構成されている。
次に、前記ウエット処理装置の動作について簡単に説
明する。
まず、第2図及び第3図に示すように、ローダ1の移
動テーブル1Cに、冶具支持台1Bを搭載する。冶具支持台
1Bには、透明ガラス基板SUBが枚葉式で保持された基板
保持冶具40が複数支持されている。移動テーブル1Cは、
駆動装置1Dの駆動によって搬送方向に移動させ、冶具支
持台1Bに支持された基板保持冶具40を段階的に移動す
る。
この段階的に移動する搬送方向先端の基板保持冶具40
は、X方向駆動装置42D及びY方向駆動装置42Eの駆動に
よって、単位移動部材42Aaの搬送用フィンガ部42Bに支
持され、予備槽2の昇降装置41の冶具支持部41Bまで搬
送される。
次に、昇降装置41の上下移動台41Aの下降によって、
予備槽2の液槽部で透明ガラス基板SUBの表面の洗浄が
行われる。
予備槽2での洗浄が終了すると、昇降装置41の上下移
動台41Aの上昇によって基板保持冶具40を予備槽2の挿
入口の近傍(搬送開始及び終了位置)に移動する。そし
て、次段の単位移動部材42Abによって予備槽2で洗浄が
終了した透明ガラス基板SUBを次段の現像槽3に搬送す
る。この予備槽2から現像槽3に基板保持冶具40を搬送
する時、前記ローダ1から予備槽2に新たに基板保持冶
具40が搬送され、連続処理が行われる。
現像槽3に搬送された基板保持冶具40は、同様に、昇
降装置41によって現像液の液槽部に挿入され、透明ガラ
ス基板SUBの表面のフォトレジスト膜に現像処理を施
す。所定時間経過後、現像槽3の液槽部から透明ガラス
基板SUBを引き上げる動作に同期して、処理液吹付装置3
Dにより透明ガラス基板SUBの表面に新液の現像液が吹き
付けられる。この処理液吹付装置3Dによる現像液の吹き
付けは、透明ガラス基板SUBを現像槽3に挿入する段階
で行ってもよい。
この現像槽3による現像処理が終了すると、さらに次
段の現像槽4に基板保持冶具40は搬送される。このよう
に、順次ウエット処理槽に透明ガラス基板SUBを搬送
し、アンローダ10に基板保持冶具40が収納されると、現
像処理(ウエット処理)が終了する。
前記搬送装置42のタクト(単位移動部材42Aのタク
ト)は、現像処理部のうちの最っとも長いウエット処理
時間に基づいて設定する。各ウエット処理槽のウエット
処理時間は、昇降装置41の駆動をシーケンス制御するこ
とで行う。
この後、引きつづき、エッチング処理、剥離処理が順
次行われ、一連のウエット処理が終了する。なお、エッ
チング処理部において、予備槽11、エッチング槽13の夫
々は、被エッチングによってウエット処理液が異なるの
で、処理に応じて自動的に各ウエット処理槽を変更でき
るように構成されている。
また、ウエット処理装置で現像処理部の一貫のウエッ
ト処理が終了した後、アンローダ10に収納された基板保
持冶具40(透明ガラス基板SUB)をドライエッチング装
置に転送することもできる。
次に、本実施例のウエット処理装置で実際にウエット
処理が施されるアクティブ・マトリックス方式のカラー
液晶表示装置の具体的な構造について、第9図(要部断
面図)を用いて簡単に説明する。
第9図に示すように、アクティブ・マトリックス方式
の液晶表示装置は、下部透明ガラス基板SUB1の内側(液
晶側)の表面上に、薄膜トランジスタTFT及び透明画素
電極ITOを有する画素が構成されている。透明ガラス基
板SUB1は、例えば、1.1[mm]程度の厚さで構成されて
いる。
各画素は、走査信号線(ゲート信号線又は水平信号
線)GLと、映像信号線(ドレイン信号線又は垂直信号
線)DLとの交差領域内に配置されている。走査信号線GL
は、列方向に延在し、行方向に複数本配置されている。
映像信号線DLは、行方向に延在し、列方向に複数本配置
されている。
各画素の薄膜トランジスタTFTは、主に、ゲート電極G
T、絶縁膜GI、i型半導体層AS、一対のソース電極SD1及
びドレイン電極SD2で構成されている。
前記ゲート電極GTは、単層の第1導電膜g1で構成す
る。第1導電膜g1は、例えばスパッタで形成されたクロ
ム(Cr)膜を用い、1000[Å]程度の膜厚で形成する。
前記走査信号線GLは、第1導電膜g1及びその上部に設
けられた第2導電膜g2からなる複合膜で構成されてい
る。この走査信号線GLの第1導電膜g1は、前記ゲート電
極GTの第1導電膜g1と同一構造工程で形成され、かつ一
体に構成されている。第2導電膜g2は、例えば、スパッ
タで形成されたアルミニウム(Al)膜を用い、2000〜40
00[Å]程度の膜厚で形成する。第2導電膜g2は、走査
信号線GLの抵抗値を低減し、信号伝達速度(画素の選択
速度)の高速化を図ることができるように構成されてい
る。
また、走査信号線GLは、第1導電膜g1の幅寸法に比べ
て第2導電膜g2の幅寸法を小さく構成している。すなわ
ち、走査信号線GLは、その側壁の段差形状を緩和し、そ
の上層の絶縁膜GIの表面を平坦化できるように構成され
ている。
絶縁膜GIは、薄膜トランジスタTFTのゲート絶縁膜と
して使用される。絶縁膜GIは、ゲート電極GT及び走査信
号線GLの上層に形成されている。絶縁膜GIは、例えば、
プラズマCVDで形成された窒化珪素膜を用い、3000
[Å]程度の膜厚で形成する。
i型半導体層ASは、薄膜トランジスタTFTのチャネル
形成領域として使用される。i型半導体層ASは、アモー
ファスシリコン膜又は多結晶シリコン膜で形成し、200
〜3000[Å]程度の膜厚で形成する。
薄膜トランジスタTFTのソース電極SD1とドレイン電極
SD2とは、i型半導体層AS上に夫々離隔して設けられて
いる。
ソース電極SD1、ドレイン電極SD2の夫々は、i型半導
体層ASに接触する下層側から、第1導電膜d1、第2導電
膜d2、第3導電膜d3を順次重ね合わせて構成されてい
る。ソース電極SD1の第1導電膜d1、第2導電膜d2及び
第3導電膜d3は、ドレイン電極SD2のそれと同一製造工
程で形成される。
第1導電膜d1は、スパッタで形成したクロム膜を用
い、500〜1000[Å]の膜厚(本実施例では、600[Å]
程度の膜厚)で形成する。クロム膜は、膜厚を厚く形成
するとストレスが大きくなるので、2000[Å]程度の膜
厚を越えない範囲で形成する。クロム膜は、i型半導体
層ASとの接触が良好である。クロム膜は、後述する第2
導電膜d2のアルミニウムがi型半導体層ASに拡散するこ
とを防止する、所謂バリア層を構成する。第1導電膜d1
としては、クロム膜の他に、高融点金属(Mo,Ti,Ta,W)
膜、高融点金属シリサイド(MoSi2,TiSi2,TaSi2,WSi2
膜で形成してもよい。
第2導電膜d2は、スパッタで形成したアルミニウム膜
を用い、3000〜4000[Å]の膜厚(本実施例では、3000
[Å]程度の膜厚)で形成する。アルミニウム膜は、ク
ロム膜に比べてストレスが小さく、厚い膜厚に形成する
ことが可能で、ソース電極SD1、ドレイン電極SD2及び映
像信号線DLの抵抗値を低減するように構成されている。
つまり、第2導電膜d2は、薄膜トランジスタTFTの動作
速度の高速化、及び映像信号線DLの信号伝達速度の高速
化を図ることができるように構成されている。第2導電
膜d2としては、アルミニウム膜の他に、シリコン(S
i),銅(Cu)或はチタン(Ti)を添加物として含有さ
せたアルミニウム膜で形成してもよい。
第3導電膜d3は、スパッタで形成された透明導電膜
(ITO:ネサ膜)を用い、1000〜2000[Å]の膜厚(本実
施例では、1200[Å]程度の膜厚)で形成する。この第
3導電膜d3は、ソース電極SD1、ドレイン電極SD2及び映
像信号線DLを構成すると共に、透明画素電極ITOを構成
するようになっている。
ソース電極SD1の第1導電膜d1、ドレイン電極SD2の第
1導電膜d1の夫々は、上層の第2導電膜d2及び第3導電
膜d3に比べてチャネル形成領域側を大きいサイズで構成
している。第1導電膜d1は、第1導電膜d1と第2導電膜
d2及び第3導電膜d3との間の製造工程におけるマスク合
せずれが生じても、第2導電膜d2及び第3導電膜d3に比
べて大きいサイズ(第1導電膜d1〜第3導電膜d3の夫々
のチャネル形成領域側がオンザラインでもよい)になる
ように構成されている。ソース電極SD1の第1導電膜d
1、ドレイン電極SD2の第1導電膜d1の夫々は、薄膜トラ
ンジスタTFTのゲート長Lを規定するように構成されて
いる。
ソース電極SD1は、前記のように、透明画素電極ITOに
接続されている。ソース電極SD1は、i型半導体層ASの
段差形状(第1導電膜g1の膜厚とi型半導体層ASの膜厚
とを加算した膜厚に相当する段差)に沿って構成されて
いる。具体的には、ソース電極SD1は、i型半導体層AS
の段差形状に沿って形成された第1導電膜d1と、この第
1導電膜d1の上部にそれに比べて透明画素電極ITOと接
続される側を小さいサイズで形成した第2導電膜d2と、
この第2導電膜から露出する第1導電膜d1に接続された
第3導電膜d3とで構成されている。ソース電極SD1の第
1導電膜d1は、i型半導体層ASとの接着性が良好であ
り、かつ、主に第2導電膜d2からの拡散物に対するバリ
ア層として構成されている。ソース電極SD1の第2導電
膜d2は、第1導電膜d1のクロム膜がストレスの増大から
厚く形成できず、i型半導体層ASの段差形状を乗り越え
られないので、このi型半導体層ASを乗り越えるために
構成されている。つまり、第2導電膜d2は、厚く形成す
ることでステップカバレッジを向上している。第2導電
膜d2は、厚く形成できるので、ソース電極SD1の抵抗値
(ドレイン電極SD2や映像信号DLについても同様)の低
減に大きく寄与している。第3導電膜d3は、第2導電膜
d2のi型半導体層ASに起因する段差形状を乗り越えるこ
とができないので、第2導電膜d2のサイズを小さくする
ことで露出する第1導電膜d1に接続するように構成され
ている。第1導電膜d1と第3導電膜d3とは、接着性が良
好であるばかりか、両者間の接続部の段差形状が小さい
ので、確実に接続することができる。
ドレイン電極SD2は、映像信号線DLと一体に構成され
ており、同一製造工程で形成されている。
前記透明画素電極ITOは、各画素毎に設けられてお
り、液晶表示部の画素電極の一方を構成する。透明画素
電極ITOは、薄膜トランジスタTFTのソース電極SD1に接
続されている。
薄膜トランジスタTFT及び透明画素電極ITO上は、保護
膜PSV1が設けられている。保護膜PSV1は、主に、薄膜ト
ランジスタTFTを湿気等から保護するために形成されて
おり、透明性が高くしかも耐湿性の良いものを使用す
る。保護膜PSV1は、例えば、プラズマCVDで形成した酸
化珪素膜や窒化珪素膜で形成されており、8000[Å]程
度の膜厚で形成する。
薄膜トランジスタTFT上の保護膜PSV1の上部には、外
部光がチャネル形成領域として使用されるi型半導体層
ASに入射されないように、遮蔽膜LSが設けられている。
遮蔽膜LSは、光に対する遮蔽性が高い、例えば、アルミ
ニウム膜やクロム膜等で形成されており、スパッタで10
00[Å]程度の膜厚に形成する。
液晶LCは、下部透明ガラス基板SUB1と上部透明ガラス
基板SUB2との間に形成された空間内に、液晶分子の向き
を設定する下部配向膜ORI1及び上部配向膜ORI2に規定さ
れ、封入されている。
下部配向膜ORI1は、下部透明ガラス基板SUB1側の保護
膜PSV1の上部に形成される。
上部透明ガラス基板SUB2の内側(液晶側)の表面に
は、カラーフィルタFIL、保護膜PSV2、共通透明画素電
極ITO及び前記上部配向膜ORI2が順次積層して設けられ
ている。
前記共通透明画素電極ITOは、下部透明ガラス基板SUB
1側に画素毎に設けられた透明画素電極ITOに対向し、隣
接する他の共通透明画素電極ITOと一体に構成されてい
る。
カラーフィルタFILは、アクリル樹脂等の樹脂材料で
形成される染色基材に染料を着色して構成されている。
カラーフィルタFILは、画素に対向する位置に各画素毎
に構成され、染め分けられている。
保護膜PSV2は、前記カラーフィルタFILを異なる色に
染め分けた染料が液晶LCに漏れることを防止するために
設けられている。保護膜PSV2は、例えば、アクリル樹
脂,エポキシ樹脂等の透明樹脂材料で形成されている。
この液晶表示装置は、下部透明ガラス基板SUB1側、上
部透明ガラス基板SUB2側の夫々の層を別々に形成し、そ
の後、上下透明ガラス基板SUB1及びSUB2を重ね合せ、両
者間に液晶LCを封入することによって組み立てられる。
第9図の中央部は一画素部分の断面を示しているが、
左側は透明ガラス基板SUB1及びSUB2の左側縁部分で引出
配線の存在する部分の断面を示している。右側は、透明
ガラス基板SUB1及びSUB2の右側縁部分で引出配線の存在
しない部分の断面を示している。
第9図の左側、右側の夫々に示すシール材SLは、液晶
LCを封止するように構成されており、液晶封入口(図示
していない)を除く透明ガラス基板SUB1及びSUB2の縁周
囲全体に沿って形成されている。シール材SLは、例え
ば、エポキシ樹脂で形成されている。
前記上部透明ガラス基板SUB2側の共通透明画素電極IT
Oは、少なくとも一個所において、銀ペースト材SILによ
って、下部透明ガラス基板SUB1側に形成された引出配線
層に接続されている。この引出配線層は、前述したゲー
ト電極GT、ソース電極SD1及びドレイン電極SD2の夫々と
同一製造工程で形成される。
前記配向膜ORI1及びORI2、透明画素電極ITO、共通透
明画素電極ITO、保護膜PSV1及びPSV2、絶縁膜GIの夫々
の層は、シール材SLの内側に形成される。偏光板POL
は、下部透明ガラス基板SUB1、上部透明ガラス基板SUB2
の夫々の外側の表面に形成されている。
明細書の末尾に掲載する第1表には、前記アクティブ
・マトリックス方式の液晶表示装置に施すウエット処理
の一例のスケジュールを示している。
第1表に示すように、第1、第2ウエット処理工程
は、薄膜トランジスタTFTのゲート電極GTのパターンを
形成する工程である。ゲート電極GTは、前述のように、
第1導電膜g1上に第2導電膜g2の積層して構成されてい
る。処理スケジュールに記載される番号は、前述のロー
ダ1やウエット処理槽の番号に対応している。
第3ウエット処理工程は、薄膜トランジスタTFTのi
型半導体層ASのパターンを形成する工程である。
第4ウエット処理工程は、薄膜トランジスタTFTの絶
縁膜GIのパターンを形成する工程である。
第5、第6ウエット処理工程は、薄膜トランジスタTF
Tのソース電極SD1、ドレイン電極SD2の夫々のパターン
を形成する工程である。
第7ウエット処理工程は、透明電極(又は共通透明電
極)ITOのパターンを形成する工程である。
第8ウエット処理工程は、保護膜PSVを形成する工程
である。
第9ウエット処理工程は、遮光膜LSのパターンを形成
する工程である。
なお、層として、チタンTiや珪素Si等の添加物を含有
するアルミニウムAl層を使用する場合には、添加物を除
去する残査処理を施す。
このように、スエット処理装置において、透明ガラス
基板SUBを枚葉式で、かつ透明ガラス基板SUBの表面が実
質的に垂直になるように保持する基板保持冶具(基板保
持手段)40と、この基板保持冶具40によって保持される
前記透明ガラス基板SUBに、ウエット処理を施すウエッ
ト処理手段とを備えたことにより、ウエット処理むらを
なくし、安定なウエット処理を行うことができるので、
ウエット処理の量産化を行うことができると共に、ウエ
ット処理に要する面積を縮小することができるので、装
置の小型化を図ることができる。
(実施例II) 本実施例IIは、前記ウエット処理装置において、基板
保持治具を高精度に支持及び搬送し、しかも搬送に際し
て高い安定性を有するように構成した、本発明の第2実
施例である。
本発明の実施例IIであるウエット処理の一貫自動化ラ
インシステムを備えたウエット処理装置の要部を第10図
(部分斜視図)で示す。
第10図に示すように、本実施例のウエット処理装置
は、基板保持治具40の被支持部40C、被搬送部40Dの夫々
の断面の形状をV字形状に構成している。この基板保持
治具40の被支持部40Cに当接するローダ1の治具支持部1
A、各ウエット処理槽の昇降装置41の治具支持部41B(図
示しない)の夫々は、同様にV字形状で構成されてい
る。基板保持治具40の被搬送部40Dに当接する搬送装置4
2の搬送用フィンガ部42Bは、同様にV字形状で構成され
ている。
このように、ウエット処理装置は、基板保持治具40の
被支持部40CをV字形状に構成し、それに勘合するよう
にローダ1の治具支持部1AをV字形状で構成することに
より、ローダ1に基板保持治具40を高精度に支持し、か
つ基板保持治具40が回転しないように安定に保持するこ
とができる。昇降装置41についても同様の効果を得るこ
とができる。また、搬送装置42について同様の効果を得
ることができる。
なお、本発明は、ウエット処理装置として、現像処理
部、エッチング処理部、剥離処理部の夫々が独立に構成
されていてもよい。つまり、本発明は、現像処理専用の
ウエット処理装置、エッチング処理専用のウエット処理
装置、剥離処理専用のウエット処理装置の夫々を構成し
てもよい。
また、本発明は、ウエット処理装置に使用される基板
保持治具40を、透明ガラス基板SUBの表面(被処理面)
がウエット処理に際して他の透明ガラス基板SUBに遮ら
れずに複数本を枚葉式で保持できるように構成してもよ
い。具体的には、基板保持治具40は、2枚の透明ガラス
基板SUBの夫々の裏面が互いに対向するように2枚の透
明ガラス基板SUB(枚葉式)を保持できるように構成す
ることができる。また、基板保持治具40は、2枚の透明
ガラス基板SUBの夫々を同一平面上に配置して(枚葉
式)保持できるように構成することができる。
また、本発明は、主に、ウエット処理槽、昇降装置41
及び搬送装置42の単位移動部材42Aを着脱可能な1つの
ユニットとし、このユニットを複数配置してウエット処
理装置を構成してもよい。このようにユニット化される
ウエット処理装置は、自由にウエット処理槽の増減が可
能となるので、多様性が向上する。
また、本発明は、前記ウエット処理槽として、アルミ
ニウム用のエッチング処理槽や洗浄槽を透明ガラス材料
で構成してもよい。この場合は、透明ガラス基板SUBの
エッチング処理状態、洗浄処理状態を観察することがで
きる。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例
に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々偏光可能であることは勿論である。
例えば、本発明は、アクティブ・マトリックス方式の
液晶表示装置のガラス基板に限定されず、時分割方式の
液晶表示装置のガラス基板に使用されるウエット処理技
術に適用することができる。
また、本発明は、半導体ウエーハを構成する半導体基
板のウエット処理技術に適用することができる。
また、本発明は、プリント配線基板のウエット処理技
術に適用することができる。
また、本発明は、フォトリソグラフィ技術に使用する
レチクルやフォトマスク等の透明ガラス基板、或は光学
レンズのウエット処理技術に適用することができる。
〔発明の効果〕
本願において開示される発明のうち代表的なものによ
って得られる効果を簡単に説明すれば、下記のとおりで
ある。
ウエット処理技術において、ウエット処理の量産化を
図ることができると共に、ウエット処理装置の小型化を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例1であるウエット処理の一貫
自動化ラインシステムを備えたウエット処理装置の概略
を示す概略構成図、 第2図は、前記ウエット処理装置の現像処理部の前段部
分を示す要部斜視図、 第3図は、前記第2図に示すウエット処理装置の要部拡
大斜視図、 第4図は、前記ウエット処理装置で使用される基板保持
治具の正面図、 第5図は、前記基板保持治具の要部拡大断面図、 第6図は、前記ウエット処理装置の昇降装置の正面図、 第7図は、前記ウエット処理装置のウエット処理槽の部
分断面斜視図、 第8図は、前記ウエット処理装置のウエット処理槽の概
略断面図、 第9図は、前記ウエット処理装置で実際にウエット処理
が施されるアクティブ・マトリックス方式のカラー液晶
表示装置の要部断面図、 第10図は、本発明の実施例IIであるウエット処理の一貫
自動化ラインシステムを備えたウエット処理装置の部分
斜視図である。 図中、1,10,19,32……ローダ又はアンローダ、2〜8,11
〜18,21〜27,28〜31……ウエット処理槽、9,20……ベー
ク炉、3D,5D……処理液吹付装置、40……基板保持治
具、40A,40B……保持辺、40E〜40G……保持部材、41…
…昇降装置、41A……上下移動台、41B……治具支持部、
42……搬送装置、42A……単位移動部材、42B……搬送用
フィンガ部、42C……連結部材、42D,42E……駆動装置、
SUB……透明ガラス基板(被処理基板)である。
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 堅吉 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日 立製作所茂原工場内 (72)発明者 政川 至 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日 立製作所茂原工場内 (72)発明者 沢口 武雄 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日 立製作所茂原工場内 (72)発明者 白橋 和男 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日 立製作所茂原工場内 (72)発明者 平田 英一 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日 立製作所茂原工場内 (72)発明者 砂原 和雄 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日 立製作所茂原工場内 (56)参考文献 特開 昭59−195646(JP,A) 特開 昭59−195653(JP,A) 特開 昭61−121337(JP,A) 特開 昭60−84823(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一枚毎に搬送される矩形状の透明基板を順
    次にウェット処理するウェット処理装置であって、 前記透明基板を地表に対してほぼ水平な方向にその表裏
    面に対する垂直な方向を一致づけ、かつその一角部を最
    下位とした状態で順次搬送させる搬送手段と、 この搬送手段の延在方向に沿って並設された複数のウェ
    ット処理漕と、 前記搬送手段によって搬送されてくる過程で前記透明基
    板をそのままの状態で前記各ウェット処理漕のそれぞれ
    の漕内で順次下降および上昇させる基板移動手段とを備
    え、 それぞれの各ウェット処理漕には、該透明基板の加工順
    序に応じて要する異なるウェット処理液が該透明基板の
    搬送方向に沿って順次充填されていることを特徴とする
    ウェット処理装置。
  2. 【請求項2】ウェット処理液は、フォトレジスト現像
    液、エッチング液、フォトレジスト剥離液、洗浄液等で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載のウ
    ェット処理装置。
  3. 【請求項3】透明基板は、液晶を介して互いに対向配置
    される透明基板を外囲器とする液晶表示装置の該透明基
    板であることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載
    のウェット処理装置。
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