JP2601796B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

Info

Publication number
JP2601796B2
JP2601796B2 JP60272488A JP27248885A JP2601796B2 JP 2601796 B2 JP2601796 B2 JP 2601796B2 JP 60272488 A JP60272488 A JP 60272488A JP 27248885 A JP27248885 A JP 27248885A JP 2601796 B2 JP2601796 B2 JP 2601796B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magneto
added
corrosive
optical recording
recording layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP60272488A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62132254A (ja
Inventor
明 後藤
邦夫 若居
淳一 梅田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Maxell Energy Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Energy Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Maxell Energy Ltd filed Critical Hitachi Maxell Energy Ltd
Priority to JP60272488A priority Critical patent/JP2601796B2/ja
Priority to KR860010253A priority patent/KR870006535A/ko
Priority to DE8686116836T priority patent/DE3681146D1/de
Priority to EP86116836A priority patent/EP0229292B2/en
Publication of JPS62132254A publication Critical patent/JPS62132254A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2601796B2 publication Critical patent/JP2601796B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、情報の消去及び再書き込みを繰返し行うこ
とができる光磁気記録媒体に関する。
〔従来の技術〕
磁気テープあるいは磁気デイスクと同様に、情報の消
去・再書き込みが何度でも可能な光磁気デイスクが実用
化されようとしている。かかる光磁気デイスクの記録層
に適用される記録材料としては、スパツタ法または蒸
着法によつて大面積にして均一な記録層を形成すること
ができる。粒界がないため大きなS/N比が得られる、
等の特徴を有するため、従来より、ガドリニウム、テル
ビウム、ジスプロシウム等の希土類金属と、鉄、コバル
ト等の遷移金属との非晶質合金が注目されている(日経
エレクトロニクス1985.3.25 167頁〜188頁)。
しかしながら、上記希土類金属と遷移金属の非晶質合
金は、非常に酸化し易い物質であつて空気中で容易に腐
蝕してしまうという欠点があり、これを光磁気記録媒体
の記録層として適用する場合には、何らかの腐蝕防止手
段を付加しなければ、必要とされる耐用命数を満足する
ことができない。従来は、デイスク基板と上記の合金か
ら成る記録層との間、及び、該記録層の表面側に、例え
ば、SiO、SiO2、Si3N4等から成る保護膜をコーテイング
することによつて記録層の耐食性を向上が図られてい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記のように、記録層の表裏両面を保護膜にてコーテ
イングする方法を採つた場合、そのコーテイング工程の
分だけ光磁気デイスクの製造工程が長くなり、光磁気記
録媒体の製造コストが高価になる。また、上記の方式で
は、保護膜にピンホールやヘアクラツク等の欠陥が生ず
るとそこから記録層の腐蝕が進行してしまうため、保護
膜の形成に当つて高度な技術と品質管理が必要となり、
その反面、記録層の腐蝕防止手段としての信頼性が低い
という問題がある。さらに、記録層を構成する記録材料
の組成に適合した種類の保護膜を用いないと、却つて記
録層の腐蝕が促進されてしまうため、最適な保護膜の選
択が困難であるという問題がある。
〔問題点を解決するための手段〕
本願発明者は、実験の結果、希土類元素であるテル
ビウムと遷移金属である鉄の合金に難腐蝕性の元素を添
加すると、合金の表面に該難腐蝕性の元素が濃縮された
強固な耐食性被膜が形成されること、及び、上記難腐
蝕性の元素に加えて、合金の腐蝕を促進する元素を添加
すると、さらにこの濃縮現象が促進され短時間で耐食性
被膜が形成されること、さらには、耐食性の保護膜を
コーテイングした場合と異なり、表面の難腐蝕性元素が
何らかの理由によつて除去されたとしても、合金内に含
まれる上記難腐蝕性元素が次々と合金表面に析出され、
耐食効果が持続するといつた事実を知得した。
本発明は、上記の知見に基づいてなされたものであっ
て、第1に、希土類元素であるテルビウムと遷移金属で
ある鉄を主成分とする光磁気材料に、〔チタン、クロ
ム、モリブデン、ルテニウム、イリジウム〕のグループ
から選択されるいずれか1種類の難腐食性元素を添加し
てなる光磁気記録用材料であって、添加元素の含有量が
5原子%〜10原子%に調整されたものによって記録層を
形成し、以って、上記難腐食性元素が添加されていない
ものに比べて耐食性が向上したことを特徴とする。
第2に、希土類元素であるテルビウムと遷移金属であ
る鉄を主成分とする光磁気材料に、難腐食性元素である
クロムと、濃縮促進元素である〔リン、炭素、ホウ素、
ケイ素〕のグループから選択されるいずれか1種類の元
素を添加してなる光磁気記録用材料であって、上記難腐
食性元素であるクロムの含有量が5原子%〜10原子%に
調整されたものによって記録層を形成し、以って、上記
難腐食性元素が添加されていないものに比べて耐食性が
向上したことを特徴とする。
第3に、希土類元素であるテルビウムと遷移金属であ
る鉄を主成分とする光磁気材料に、難腐食性元素である
アルミニウムと、濃縮促進元素である〔リン、炭素〕の
グループから選択されるいずれか1種類の元素を添加し
てなる光磁気記録用材料であって、難腐食性元素である
アルミニウムの含有量が5原子%〜10原子%に調整され
たものによって記録層を形成し、以って、上記難腐食性
元素が添加されていないものに比べて耐食性が向上した
ことを特徴とする。
第4に、希土類元素であるテルビウムと遷移金属であ
る鉄を主成分とする光磁気材料に、難腐食性元素である
チタンと、濃縮促進元素である〔リン、炭素、ホウ素、
ケイ素〕のグループから選択されるいずれか1種類の元
素を添加してなる光磁気記録用材料であって、難腐食性
元素であるチタンの含有量が5原子%〜10原子%に調整
されたものによって記録層を形成し、以って、上記難腐
食性元素が添加されていないものに比べて耐食性が向上
したことを特徴とする。
〔実施例〕
以下、具体的な実施例を掲げ、特別な元素を添加しな
い従来の記録層との耐食性の比較を示す。
第1実施例乃至第32実施例 Tb20Fe80合金に、難腐蝕性元素としてチタン、クロ
ム、アルミニウム、白金、ジルコニウム、バナジウム、
タンタル、モリブデン、タングステン、銅、ルテニウ
ム、ロジウム、パラジウム、ニオブ、イリジウム、ハフ
ニウムをそれぞれ5%添加して成る記録材料、及び上記
の元素をそれぞれ10%添加して成る記録材料を用いてガ
ラス基板の表面に約1000Åの厚さの記録層を形成し、32
例の光磁気記録媒体を形成した。
上記記録層は、RFスパツタ法によつて形成したもので
あつて、そのスパツタ条件は、アルゴンガス圧を5×10
-3Torr、スパツタパワーを200〜400W、基板とターゲツ
トの間隔を55mm、基板の回転数を30rpmとした。尚、タ
ーゲツトは、Tb20Fe80の合金円板上に、スパツタ率から
割り出された所定面積の添加元素の小板を載置すること
によつて形成した。
第33実施例乃至第38実施例 Tb20Fe80合金に難腐蝕性元素としてのチタンと濃縮促
進元素としてのリンを添加して成る記録材料、及び、Tb
20F80合金に難腐蝕性元素としてのクロムと濃縮促進元
素としてのリンを添加して成る記録材料、及び、Tb20Fe
80合金に難腐蝕性元素としてのアルミニウムと濃縮促進
元素としてのリンを添加して成る記録材料を用いてガラ
ス基板の表面に約1000Åの厚さの記録層を形成し、6例
の光磁気記録媒体を形成した。各実施例の記録層の組成
は表−1に示す通りである。
尚、記録層の形成手段及び膜厚それにスパツタ条件に
ついては上記第1実施例乃至第32実施例の場合と全く同
様である。
第39実施例乃至第44実施例 Tb20Fe80合金に難腐蝕性元素としてのチタンと濃縮促
進元素としての炭素を添加して成る記録材料、及び、Tb
20Fe80合金に難腐蝕性元素としてのクロムと濃縮促進元
素としての炭素を添加して成る記録材料、及び、Tb20Fe
80合金に難腐蝕性元素としてのアルミニウムと濃縮促進
元素としての炭素を添加して成る記録材料を用いてガラ
ス基板の表面に約1000Åの厚さの記録層を形成し、6例
の光磁気記録媒体を形成した。各実施例の記録層の組成
は表−2に示す通りである。
尚、記録層の形成手段及び膜厚それにスパツタ条件に
ついては上記第1実施例乃至第32実施例の場合と全く同
様である。
ターゲツトは、Tb17Fe68C15の合金円板上に、スパツ
タ率から割り出された所定面積の難腐蝕性元素の小板を
載置することによつて形成した。
第45実施例乃至第50実施例 Tb20Fe80合金に難腐蝕性元素としてのチタンとの濃縮
促進元素としてのホウ素を添加して成る記録材料、及
び、Tb20Fe80合金に難腐蝕性元素としてのクロムと濃縮
促進元素としてのホウ素を添加して成る記録材料、及
び、Tb20Fe80合金に難腐蝕性元素としてのアルミニウム
と濃縮促進元素としてのホウ素を添加して成る記録材料
を用いてガラス基板の表面に約1000Åの厚さの記録層を
形成し、6例の光磁気記録媒体を形成した。各実施例の
記録層の組成は表−3に示す通りである。
尚、記録層の形成手段及び膜厚それにスパツタ条件に
ついては上記第1実施例乃至第32実施例の場合と全く同
様であり、ターゲツトはTb17Fe68B15の合金円板上に、
スパツタ率から割り出された所定面積の難腐蝕性元素の
小板を載置することによつて形成した。
第51実施例乃至第56実施例 Tb20Fe80合金に難腐蝕性元素としてのチタンとの濃縮
促進元素としてのケイ素を添加して成る記録材料、及
び、Tb20Fe80合金に難腐蝕性元素としてのクロムと濃縮
促進元素としてのケイ素を添加して成る記録材料、及
び、Tb20Fe80合金に難腐蝕性元素としてのアルミニウム
と濃縮促進元素としてのケイ素を添加して成る記録材料
を用いてガラス基板の表面に約1000Åの厚さの記録層を
形成し、6例の光磁気記録媒体を形成した。各実施例の
記録層の組成は表−4に示す通りである。
尚、記録層の形成手段及び膜厚それにスパツタ条件に
ついては上記第1実施例乃至第32実施例の場合と全く同
様であり、ターゲツトはTb17Fe68Si15の合金円板上に、
スパツタ率から割り出された所定面積の難腐蝕性元素の
小板を載置することによつて形成した。
以下、上記各実施例の光磁気記録媒体の効果を、第1
図乃至第10図に基づいて説明する。
第1図は上記第1実施例乃至第32実施例の光磁気記録
媒体を80℃、85%RHの雰囲気中で25時間エージングした
ときのカー(Kerr)回転角の変化の割合を示すグラフ、
第2図は上記各実施例の光磁気記録媒体を上記と同様の
条件下でエージングしたときの保磁力の変化の割合を示
すグラフであつて、白丸は難腐蝕性元素が5%添加され
ているもの、また、黒丸は難腐蝕性元素が10%添加され
ているものを示している。
第1図に示すように、上記第1実施例乃至第32実施例
の光磁気記録媒体は、難腐蝕性の元素が添加されていな
いものに比べて、いずれもエージング前後のカー回転角
の比(θk/θko)が1に近く、耐食性に優れていること
が判る。その効果の程度は、難腐蝕性元素の添加割合が
高いほど大きく、難腐蝕性元素を5%添加した場合、エ
ージング前後のカー回転角の比が0.05〜0.75になるのに
対して、難腐蝕性元素を10%添加した場合には、エージ
ング前後のカー回転角の比が0.65〜0.90となる。
また、第2図に示すように、上記第1実施例乃至第32
実施例の光磁気記録媒体は、難腐蝕性の元素が添加され
ていないものに比べて、白金を5%添加したものを除
き、いずれもエージング前後の保磁力の比(Hc/Hco)が
1に近く、この点からも耐食性に優れていることが判
る。難腐蝕性の元素としての白金を5%添加したもの
は、エージング前後の保持力の比が、難腐蝕性の元素が
添加されていないものとほぼ同程度であつた。ただし、
白金を10%添加したものは、エージング前後の保持力の
比が難腐蝕性の元素が添加されていないものに比べて約
1.6倍上昇し、耐食性向上に効果がある。難腐蝕性の元
素を添加したことによるエージング前後の保磁力の比
は、難腐蝕性元素の添加割合が高いほど大きく、難腐蝕
性元素を5%添加した場合、エージング前後の保磁力の
比が0.40〜0.90になるのに対して、難腐蝕性元素を10%
添加した場合には、それが、0.62〜0.96になる 第3図はTb20Fe80合金に濃縮促進元素としてリンを添
加し、さらに、難腐蝕性の元素を添加した場合(第33実
施例乃至第38実施例)の光磁気記録媒体を80℃、85%RH
の雰囲気中で25時間エージングしたときのカー(Kerr)
回転角の変化の割合を示すグラフ、第4図は上記実施例
の光磁気記録媒体を上記と同様の条件下でエージングし
たときの保持力の変化の割合を示すグラフであつて、白
丸は難腐蝕性元素が5%添加されているもの、また、黒
丸は難腐蝕性元素が10%添加されているものを示してい
る。また、比較のため、リンが添加されていない合金で
あつて難腐蝕性の元素が5%添加されているものを白三
角で、リンが添加されていない合金であつて難腐蝕性の
元素が10%添加されているものを黒三角で、Tb20Fe80
金のみから成り、他の元素が添加されていないものを×
印にて示している。
第3図に示すように、濃縮促進元素としてリンが添加
された上記第33実施例乃至第38実施例の光磁気記録媒体
は、リンが添加されていないものに比べて、さらにエー
ジング前後のカー回転角の比(θk/θko)が1に近くな
つており、耐食性が改善されていることが判る。
また、第4図に示すように、上記第33実施例乃至第38
実施例の光磁気記録媒体は、リンが添加されていないも
のに比べて、さらにエージング前後の保磁力の(Hc/Hc
o)が1に近くなつており、この点からも耐食性が改善
されていることが判る。
第5図はTb20Fe80合金に濃縮促進元素として炭素を添
加し、さらに、難腐食性の元素を添加した場合(第39実
施例乃至第44実施例)の光磁気記録媒体を80℃、85%RH
の雰囲気中で25時間エージングしたときのカー(Kerr)
回転角の変化の割合を示すグラフ、第6図は上記各実施
例の光磁気記録媒体を上記と同様の条件下でエージング
したときの保持力の変化の割合を示すグラフであつて、
白丸は難腐蝕性元素が5%添加されているものの、ま
た、黒丸は難腐蝕性元素が10%添加されているものを示
している。また、比較のため、炭素が添加されていない
合金であつて難腐蝕性の元素が5%添加されているもの
を白三角で、炭素が添加されていない合金であつて難腐
蝕性の元素が10%添加されているものを黒三角で、Tb20
Fe80合金のみから成り、他の元素が添加されていないも
のを×印にて示している。
第5図に示すように、濃縮促進元素として炭素が添加
された上記第39実施例乃至第44実施例の光磁気記録媒体
は、炭素が添加されていないものに比べて、さらにエー
ジング前後のカー回転角の比(θk/θko)が1に近くな
つており、耐食性が改善されていることが判る。
また、第6図に示すように、上記第39実施例乃至第44
実施例の光磁気記録媒体は、炭素が添加されていないも
のに比べて、さらにエージング前後の保磁力の比(Hc/H
co)が1に近くなつており、この点からも耐食性が改善
されていることが判る。
第7図はTb20Fe80合金に濃縮促進元素としてホウ素を
添加し、さらに、難腐蝕性の元素を添加した場合(第44
実施例乃至第50実施例)の光磁気記録媒体を80℃、85%
RHの雰囲気中で25時間エージングしたときのカー回転角
の変化の割合を示すグラフ、第8図は上記各実施例の光
磁気記録媒体を上記と同様の条件下でエージングしたと
きの保磁力の変化の割合を示すグラフであつて、白丸は
難腐蝕性元素が5%添加されているもの、また、黒丸は
難腐蝕性元素が10%添加されているものを示している。
また、比較のため、ホウ素が添加されていない合金であ
つて難腐蝕性の元素が5%添加されているものを白三角
で、ホウ素が添加されていない合金であつて難腐蝕性の
元素が10%添加されているものを黒三角で、Tb20Fe80
金のみから成り他の元素が添加されていないものを×印
にて示している。
第7図に示すように、濃縮促進元素としてホウ素が添
加された上記第44実施例乃至第50実施例の光磁気記録媒
体は、ホウ素が添加されていないものに比べて、さらに
エージング前後のカー回転角の比が1に近くなつてお
り、耐食性が改善されていることが判る。
また、第8図に示すように、上記第44実施例乃至第50
実施例の光磁気記録媒体は、ホウ素が添加されていない
ものに比べて、さらにエージング前後の保持力の比が1
に近くなつており、この点からも耐食性が改善されてい
ることが判る。
第9図はTb20Fe80合金に濃縮促進元素としてケイ素を
添加し、さらに、難腐蝕性の元素を添加した場合(第51
実施例乃至第56実施例)の光磁気記録媒体を80℃、85%
RHの雰囲気中で25時間エージングしたときのカー回転角
の変化の割合を示すグラフ、第10図は上記各実施例の光
磁気記録媒体を上記と同様の条件下でエージングしたと
きの保持力の変化の割合を示すグラフであつて、白丸は
難腐蝕性元素が5%添加されているもの、また、黒丸は
難腐蝕性元素が10%添加されているものを示している。
また、比較のため、ケイ素が添加されていない合金であ
つて難腐蝕性の元素が5%添加されているものを白三角
で、ケイ素が添加されていない合金であつて難腐蝕性の
元素が10%添加されているものを黒三角で、Tb20Fe80
金のみから成り他の元素が添加されていないものを×印
にて示している。
第9図に示すように、濃縮促進元素としてケイ素が添
加された上記第51実施例乃至第56実施例の光磁気記録媒
体は、ケイ素が添加されていないものに比べて、さらに
エージング前後のカー回転角の比が1に近くなつてお
り、耐食性が改善されていることが判る。
また、第10図に示すように、上記第51実施例乃至第56
実施例の光磁気記録媒体は、ケイ素が添加されていない
ものに比べて、さらにエージング前後の保持力の比が1
に近くなつており、この点からも耐食性が改善されてい
ることが判る。
尚、第3図乃至第10図から明らかなように、濃縮促進
元素が添加された記録材料のうちでは、リンを添加した
ものが、最もエージング前後のカー回転角の比及び保持
力の比を変えない効果があることが判る。
尚、本発明の要旨は、光磁気記録媒体の記録層を、希
土類元素であるテルビウムと遷移金属である鉄と単体に
おいて難腐蝕性を有する添加元素との合金から成る記録
材料によつて形成したこと、及び、上記の合金に濃縮促
進元素が添加された合金から成る記録材料によつて形成
したことに存するのであつて、難腐蝕性を有する添加元
素及び濃縮促進元素が上記実施例にて例示したものに限
定されるものではない。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の光磁気記録媒体は、希
土類元素であるテルビウムと遷移金属である鉄の合金に
難腐蝕性の元素を添加して成る記録材料をもつて記録層
を形成したので、記録層の表面に難腐蝕性の元素が濃縮
され、記録層の耐食性が著しく改善される。特に、難腐
蝕性の元素に加えて濃縮促進元素が添加された記録材料
を用いた場合には、合金中の易腐蝕性元素が腐蝕して脱
落し、難腐蝕性元素が記録層の表面に速やかに濃縮され
るため、記録層の耐食性が一層顕著に改善される。ま
た、記録層の表面を保護膜にてコーテイングする必要が
ないので、その分光磁気記録媒体の製造工程が簡略化さ
れ、製造コストを低減することができる。さらに、保護
膜をコーテイングした場合と異なり、表面の難腐蝕性元
素が何らかの理由によつて除去されたとしても、合金内
に含まれる難腐蝕性元素が次々と記録層の表面に析出さ
れ、耐食効果が持続するという特徴がある。
【図面の簡単な説明】
添付の図面は本発明の効果を示すものであつて、第1
図、第3図、第5図、第7図、第9図は試料をを80℃、
85%RHの雰囲気中で25時間エージングしたときのカー回
転角の変化を示すグラフであり、第2図、第4図、第6
図、第8図、第10図は試料をを80℃、85%RHの雰囲気中
で25時間エージングしたときの保磁力の変化を示すグラ
フである。 これらのグラフのうち、第1図は各種の難腐蝕性元素が
添加された記録材料から成る記録層のカー回転角の変化
の割合を示すグラフ、第2図は各種の難腐蝕性元素が添
加された記録材料から成る記録層の保持力の変化の割合
を示すグラフ、第3図はリンと難腐蝕性元素が添加され
た記録材料から成る記録層のカー回転角の変化の割合を
示すグラフ、第4図はリンと難腐蝕性元素が添加された
記録材料から成る記録層の保磁力の変化の割合を示すグ
ラフ、第5図は炭素と難腐蝕性元素が添加された記録材
料から成る記録層のカー回転角の変化の割合を示すグラ
フ、第6図は炭素と難腐蝕性元素が添加された記録材料
から成る記録層の保磁力の変化の割合を示すグラフ、第
7図はホウ素と難腐蝕性元素が添加された記録材料から
成る記録層のカー回転角の変化の割合を示すグラフ、第
8図はホウ素と難腐蝕性元素が添加された記録材料から
成る記録層の保磁力の変化の割合を示すグラフ、第9図
はケイ素と難腐蝕性元素が添加された記録材料から成る
記録層のカー回転角の変化の割合を示すグラフ、第10図
はケイ素と難腐蝕性元素が添加された記録材料から成る
記録層の保磁力の変化の割合を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅田 淳一 茨木市丑寅1丁目1番88号 日立マクセ ル株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−148160(JP,A) 特開 昭61−117749(JP,A) 特開 昭61−87307(JP,A) 特開 昭60−246041(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】希土類元素であるテルビウムと遷移金属で
    ある鉄を主成分とする光磁気材料に、〔チタン、クロ
    ム、モリブデン、ルテニウム、イリジウム〕のグループ
    から選択されるいずれか1種類の難腐食性元素を添加し
    てなる光磁気記録用材料であって、添加元素の含有量が
    5原子%〜10原子%に調整されたものによって記録層を
    形成し、以って、上記難腐食性元素が添加されていない
    ものに比べて耐食性が向上したことを特徴とする光磁気
    記録媒体。
  2. 【請求項2】希土類元素であるテルビウムと遷移金属で
    ある鉄を主成分とする光磁気材料に、難腐食性元素であ
    るクロムと、濃縮促進元素である〔リン、炭素、ホウ
    素、ケイ素〕のグループから選択されるいずれか1種類
    の元素を添加してなる光磁気記録用材料であって、上記
    難腐食性元素であるクロムの含有量が5原子%〜10原子
    %に調整されたものによって記録層を形成し、以って、
    上記難腐食性元素が添加されていないものに比べて耐食
    性が向上したことを特徴とする光磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】希土類元素であるテルビウムと遷移金属で
    ある鉄を主成分とする光磁気材料に、難腐食性元素であ
    るアルミニウムと、濃縮促進元素である〔リン、炭素〕
    のグループから選択されるいずれか1種類の元素を添加
    してなる光磁気記録用材料であって、難腐食性元素であ
    るアルミニウムの含有量が5原子%〜10原子%に調整さ
    れたものによって記録層を形成し、以って、上記難腐食
    性元素が添加されていないものに比べて耐食性が向上し
    たことを特徴とする光磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】希土類元素であるテルビウムと遷移金属で
    ある鉄を主成分とする光磁気材料に、難腐食性元素であ
    るチタンと、濃縮促進元素である〔リン、炭素、ホウ
    素、ケイ素〕のグループから選択されるいずれか1種類
    の元素を添加してなる光磁気記録用材料であって、難腐
    食性元素であるチタンの含有量が5原子%〜10原子%に
    調整されたものによって記録層を形成し、以って、上記
    難腐食性元素が添加されていないものに比べて耐食性が
    向上したことを特徴とする光磁気記録媒体。
JP60272488A 1985-02-27 1985-12-05 光磁気記録媒体 Expired - Fee Related JP2601796B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60272488A JP2601796B2 (ja) 1985-12-05 1985-12-05 光磁気記録媒体
KR860010253A KR870006535A (ko) 1985-02-27 1986-12-02 광자기 기록 매체
DE8686116836T DE3681146D1 (de) 1985-12-05 1986-12-03 Optisch-magnetischer aufzeichnungstraeger.
EP86116836A EP0229292B2 (en) 1985-12-05 1986-12-03 Optical-magnetic recording medium

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60272488A JP2601796B2 (ja) 1985-12-05 1985-12-05 光磁気記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62132254A JPS62132254A (ja) 1987-06-15
JP2601796B2 true JP2601796B2 (ja) 1997-04-16

Family

ID=17514618

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60272488A Expired - Fee Related JP2601796B2 (ja) 1985-02-27 1985-12-05 光磁気記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2601796B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2587408B2 (ja) * 1985-12-27 1997-03-05 日立マクセル株式会社 光磁気記録媒体
JP2555057B2 (ja) * 1987-03-25 1996-11-20 株式会社日立製作所 耐食強磁性膜
US5273836A (en) * 1987-04-14 1993-12-28 Yamaha Corporation Magnetooptic recording material
ATE139052T1 (de) * 1987-08-08 1996-06-15 Mitsui Petrochemical Ind Photomagnetisches speichermedium
JPH01224960A (ja) * 1988-03-03 1989-09-07 Nec Corp 光磁気記録媒体
US5055364A (en) * 1989-11-13 1991-10-08 Eastman Kodak Company Magnetooptical recording element

Family Cites Families (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5984358A (ja) * 1982-11-04 1984-05-16 Seiko Instr & Electronics Ltd 光磁気記録媒体
JPS5996713A (ja) * 1982-11-26 1984-06-04 Ricoh Co Ltd 磁気記録媒体
JPS59103314A (ja) * 1982-12-03 1984-06-14 Seiko Instr & Electronics Ltd 光磁気記録媒体
JPS59148160A (ja) * 1983-02-14 1984-08-24 Seiko Instr & Electronics Ltd 光磁気記録媒体
JPS6028049A (ja) * 1983-07-26 1985-02-13 Canon Inc 光熱磁気記録媒体
JPH0664759B2 (ja) * 1983-12-13 1994-08-22 株式会社リコー 非晶質磁気光学層
JPS60126804A (ja) * 1983-12-13 1985-07-06 Ricoh Co Ltd 非晶質磁気光学層
JPS60128606A (ja) * 1983-12-15 1985-07-09 Seiko Instr & Electronics Ltd 光磁気記録媒体
JPS60130806A (ja) * 1983-12-20 1985-07-12 Ricoh Co Ltd 非晶質磁気光学層
JPS60173810A (ja) * 1984-02-20 1985-09-07 Seiko Instr & Electronics Ltd 光磁気記録媒体
JPS60187954A (ja) * 1984-03-07 1985-09-25 Toshiba Corp 磁性薄膜記録媒体
JPH0630300B2 (ja) * 1984-05-01 1994-04-20 株式会社リコー 非晶質磁気光学層
JP2602425B2 (ja) * 1984-05-01 1997-04-23 株式会社リコー 非晶質磁気光学層
JPH0782943B2 (ja) * 1984-05-04 1995-09-06 株式会社リコー 非晶質磁気光学層
JPS60246041A (ja) * 1984-05-21 1985-12-05 Canon Inc 光熱磁気記録媒体
JPS60253040A (ja) * 1984-05-30 1985-12-13 Toshiba Corp 光磁気記録媒体
JPS6115308A (ja) * 1984-07-02 1986-01-23 Hitachi Ltd 光磁気記録材料
JPS6134744A (ja) * 1984-07-25 1986-02-19 Hitachi Ltd 磁気光学記録媒体
JPS6148148A (ja) * 1984-08-13 1986-03-08 Toshiba Corp 光熱磁気記録媒体
JPS6153703A (ja) * 1984-08-23 1986-03-17 Seiko Instr & Electronics Ltd 光磁気記録媒体
JPS6187307A (ja) * 1984-10-03 1986-05-02 Oki Electric Ind Co Ltd 光磁気記録用材料
JPH0670924B2 (ja) * 1984-11-12 1994-09-07 住友特殊金属株式会社 垂直磁気記録媒体
JPS61117749A (ja) * 1984-11-13 1986-06-05 Seiko Instr & Electronics Ltd 光磁気記録媒体
JPS61196444A (ja) * 1985-02-27 1986-08-30 Toshiba Corp 光磁気デイスク
JPS61196445A (ja) * 1985-02-27 1986-08-30 Toshiba Corp 光磁気デイスク
JPS61214254A (ja) * 1985-03-20 1986-09-24 Hitachi Ltd 光磁気記録材料
JPS61246946A (ja) * 1985-04-23 1986-11-04 Pioneer Electronic Corp 光磁気記録媒体
JPS61253655A (ja) * 1985-05-02 1986-11-11 Pioneer Electronic Corp 光磁気記録媒体
JPS62128043A (ja) * 1985-11-29 1987-06-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光磁気記録材料
JPS62134837A (ja) * 1985-12-06 1987-06-17 Seiko Instr & Electronics Ltd 光磁気記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62132254A (ja) 1987-06-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2601796B2 (ja) 光磁気記録媒体
AU630664B2 (en) Magnetooptic layer and a process for its fabrication
EP0229292B1 (en) Optical-magnetic recording medium
JP2587408B2 (ja) 光磁気記録媒体
JPH0468381B2 (ja)
JPH0612568B2 (ja) 磁気記録媒体
JPS5984407A (ja) 磁気記録媒体
JPH0817032A (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法
JPH0782671B2 (ja) 光磁気記録媒体
JPH0778869B2 (ja) 磁気記録媒体用保護膜
JP2543677B2 (ja) 光磁気記録媒体
JP2620088B2 (ja) 光磁気記録素子及びその製法
JP2544361B2 (ja) 光磁気記録媒体
JP2754658B2 (ja) 光磁気記録媒体
JPS62200552A (ja) 光磁気記録媒体の製造方法
JPS61115257A (ja) 光磁気記録用媒体
JP3113514B2 (ja) 非晶質磁性合金薄膜及びそれを用いた薄膜磁気ヘッド
JPS60163248A (ja) 磁気記録素子
JPH065574B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2773477B2 (ja) 磁気記録体の製造方法
JPH07254126A (ja) 磁気記録媒体
JPH02285533A (ja) 光記録媒体
JPS61172237A (ja) 光磁気記録素子
JPH0664759B2 (ja) 非晶質磁気光学層
JPH01102757A (ja) 光磁気記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees