JP2601314Y2 - 中空容器の蓋体の位置決め構造 - Google Patents

中空容器の蓋体の位置決め構造

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JP2601314Y2
JP2601314Y2 JP1993006591U JP659193U JP2601314Y2 JP 2601314 Y2 JP2601314 Y2 JP 2601314Y2 JP 1993006591 U JP1993006591 U JP 1993006591U JP 659193 U JP659193 U JP 659193U JP 2601314 Y2 JP2601314 Y2 JP 2601314Y2
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勉 望月
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Kyoraku Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、熱可塑性プラスチック
をブロー成形して得られる容器本体と蓋体からなる中空
容器において、容器本体に対して蓋体を正しい合わせ位
置に螺合することができるようにした中空容器の蓋体の
位置決め構造に関する。
【0002】
【従来の技術】容器本体と蓋体からなる中空容器におい
て、容器本体側に大小の突起を設け、蓋体側に係合片を
設けて、容器本体に蓋体を螺合する際に、蓋体側の係合
片が小突起を乗り越えて大突起に係止させることによ
り、容器本体に対して蓋体が正しく螺合されるように
構成のものは、従来から知られている(例えば、実開
平1−69746号公報参照)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】一般に、容器本体の口
部に蓋体を螺合する構成のものにおいては、蓋体の螺合
および螺脱操作を円滑にするため、容器本体の口部の螺
条と蓋体の螺溝との係合状態をかなり緩く構成してあ
り、容器本体の口部に蓋体を螺合しきった位置でその遊
びを解消して容器本体の口部に蓋体が緊定されるように
なっている。このため、前掲の実開平1−69746号
公報に記載されている従来のものでは、容器本体の肩部
の平面に形成されている小突起、螺条と螺溝との緩み
による蓋体の遊び幅を見込んで十分高くなければ、蓋体
の緊定位置を的確に感知することができないしかしな
がら、熱可塑性プラスチックをブロー成形して得られる
容器本体と蓋体からなる中空容器においては、ブロー成
形の型抜きの関係により、容器本体側に形成する突起間
にパーティングラインを配置しなければならず、肩部に
形成する突起の肩部からの高さが高くなるほど、ブロー
成形後の型抜きが困難となるので、前記のような従来の
ものでは、小突起を十分高くすることができず、蓋体の
適正螺合状態を的確に感知させる構成とすることができ
ないという問題がある。
【0004】そこで、本考案は、上記のような従来の問
題点を解決しようとするものであり、熱可塑性プラスチ
ックをブロー成形して得られる容器本体と蓋体からなる
中空容器において、容器本体の肩部のパーティングライ
ン上に、蓋体の螺合方向に乗り上げ突起と、肩部より高
く乗り上げ突起より低い溝部を形成したことにより、型
抜きに支障をきたすことなく乗り上げ突起を十分高く形
成することができ、この十分高く形成した乗り上げ突起
によって蓋体の適正な螺合状態を的確に感知させること
ができる中空容器の蓋体の位置決め構造を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本考案に係る中空容器の蓋体の位置決め構造は、熱
可塑性プラスチックをブロー成形して得られる容器本体
と蓋体からなる中空容器において、容器本体は、胴部、
口部および胴部と口部を連設する肩部より構成され、蓋
体は、容器本体の口部に螺合して口部および肩部を覆う
ものであり、容器本体の肩部のパーティングライン上に
は、蓋体の螺合方向に乗り上げ突起、肩部より高く乗り
上げ突起より低い溝部および係止突起を順に形成して
なり、蓋体には、容器本体の口部に螺合する円筒部の外
側に、蓋体の螺合時に容器本体の乗り上げ突起を乗り越
えて溝部に嵌合して係止部に係止する位置決め係止部を
設け、上記乗り上げ突起は、肩部より容器本体に対する
蓋体の螺合の遊びを十分越える高さでかつ溝部からはや
や高く形成されるものである。
【0006】また、本考案に係る中空容器の蓋体の位置
決め構造は、さらに、乗り上げ突起に、溝部との境に蓋
体の位置決め係止部が乗り越えるクリック突起を設けた
ものである。
【0007】
【作用】本考案に係る中空容器の蓋体の位置決め構造に
よれば、ブロー成形される容器本体の肩部のパーティン
グライン上に、乗り上げ突起および肩部より高く乗り上
げ突起より低い溝部が形成されるので、パーティングラ
イン上における乗り上げ突起は肩部から十分高くてもそ
の溝部からの高さはやや高いだけであり、ブロー成形後
の乗り上げ突起部分の型抜きに支障が生じない。このた
、乗り上げ突起は、容器本体に対する蓋体の螺合の遊
び幅を十分越える高さとなるように肩部から十分高く形
できるので、蓋体が適正螺合状態となる位置決め係止
部の乗り越えの際の峻別機能が高く、かつ蓋体の螺合操
作において的確な感触が得られる。
【0008】さらに、乗り上げ突起に、溝部との境に蓋
体の位置決め係止部が乗り越えるクリック突起を設けた
ものでは、蓋体の位置決め係止部が乗り越え突起に乗り
上げて、先ず容器本体の口部の螺条に対する蓋体の螺溝
との遊びが解消されて一旦緊定状態を呈し、次いで位置
決め係止部がクリック突起を乗り越えるので、蓋体が適
正螺合状態となる際の峻別機能がさらに高く、かつ蓋体
の螺合操作において一層的確な感触が得られる。
【0009】
【実施例】本考案の実施例を図面に基き説明する。図面
には、熱可塑性プラスチックをブロー成形して得られる
容器として、除湿器の外容器が例示されている。図1に
おいて、1は容器本体、2は蓋体であり、容器本体1
は、底部を閉じた角筒状の胴部3と、胴部3の上端に、
口部4および胴部3と口部4を連設する平面状の肩部5
より構成されている。口部4は円筒状をなし、その外周
には螺条6が形成されている。なお、図1は、容器本体
1から蓋体2をはずして、蓋体2を上下反転させた態様
を示している。
【0010】蓋体2は、角筒状の胴部3を有する容器本
体1の形状に対応する角筒状をなしており、その角筒部
7の内側には口部4に被さる円筒部8を有し、円筒部8
の内周には螺条6に螺合する螺溝9が形成れている。ま
た、蓋体2の内側には、角筒部7の一対の稜を結ぶ対角
線上に、円筒部8の外側と角筒部7の稜との間を連設す
る位置決め係止部10,10が形成されている。蓋体2
の円筒部の上面は格子状に開口する窓11となってい
る。
【0011】容器本体1の肩部5には、ブロー成形時の
パーティングライン12上で、容器本体1に形合わせ状
に装着した蓋体2の位置決め係止部10,10に対応す
る部位の一方に、図2に詳細を示すように、蓋体2の螺
合方向に乗り上げ突起13、肩部より高く乗り上げ突
起13より低い溝部14および係止突起15が順に形
成されており、さらに、乗り上げ突起13には、溝部1
4との境に蓋体2の位置決め係止部10が乗り越えるク
リック突起16が形成されている。また、肩部5のブロ
ー成形時のパーティングライン12上で容器本体1に形
合わせ状に装着した蓋体2の位置決め係止部10,10
に対応する部位の他方には、図3に詳細を示すように、
係止突起15および溝部14と同じ高さの台部17が形
成されている。蓋体2の角筒部7には、容器本体1の口
部4に蓋体2を螺合する過程で、乗り上げ突起13およ
び係止突起15を逃げるための切欠部18,18が形成
されている。
【0012】容器本体1および蓋体2を構成する熱可塑
性プラスチックは、ブロー成形に適したポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂などであ
る。なお、容器本体1の胴部3内には、吸湿材を充填し
たバケット(図示せず)が収納される。
【0013】以上のように構成されたものにおいて、容
器本体1に蓋体2を装着するには、容器本体1の口部4
に蓋体2の円筒部8を被せ、口部4の螺条6に円筒部8
の螺溝9を係合して蓋体2を螺合する。蓋体2が螺合最
終直前の状態になると、蓋体2の位置決め係止部10,
10が乗り上げ突起13に乗り上げたうえ、さらに一方
の位置決め係止部10はクリック突起16を越えて溝部
14に嵌入し、係止突起15に係止するので、蓋体2
は、容器本体1の形状に正しく合った状態に螺合緊定さ
れる。上記蓋体2の螺合過程において、乗り上げ突起1
3に位置決め係止部10,10が乗り上げた状態では、
口部4の螺条6に対する円筒部8の螺溝9との遊びが解
消され、次いで、その状態で一方の位置決め係止部10
がクリック突起16を乗り越えるが、乗り上げ突起13
は、容器本体1に対する蓋体2の螺合の遊び幅を十分越
える高さとなるように肩部5から十分高く形成されてい
ので、蓋体2が適正螺合状態となる際の峻別機能が高
く、かつ蓋体2の螺合操作において的確な感触が得られ
る。なお、蓋体2が適正螺合状態となる際の峻別機能、
および蓋体2の螺合操作における的確な感触は、乗り上
げ突起13と一方の位置決め係止部10との作用によっ
ても所期の効果が得られるので、クリック突起16は必
ずしも設けなくてもよいが、クリック突起16を設ける
ことにより、蓋体2が適正螺合状態となる際の峻別機能
がさらに高くなり、かつ蓋体2の螺合操作において一層
的確な感触が得られる
【0014】また、ブロー成形される容器本体1の肩部
5のパーティングライン12上に、乗り上げ突起13お
よび肩部5より高く乗り上げ突起13より低い溝部14
が形成されるので、パーティングライン12上における
乗り上げ突起13は、肩部5から十分高くても溝部14
からの高さは低くなり、ブロー成形後の乗り上げ突起1
3部分の型抜きが支障なく行われる。
【0015】
【考案の効果】本考案によれば、熱可塑性プラスチック
をブロー成形して得られる容器本体と蓋体からなる中空
容器において、容器本体の肩部のパーティングライン上
に、蓋体の螺合方向に乗り上げ突起と、肩部より高く乗
り上げ突起より低い溝部を形成したことにより、型抜き
に支障をきたすことなく乗り上げ突起を十分高く形成す
ることができ、この十分高く形成した乗り上げ突起によ
って蓋体の適正な螺合状態を的確に感知させることがで
きる中空容器の蓋体の位置決め構造られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る中空容器を示し、容器
本体から蓋体をはずして、蓋体を上下反転させた態様の
全体斜視図である。
【図2】図1のA部分の拡大斜視図である。
【図3】図1のB部分の拡大斜視図である。
【図4】図2に示す部分の断面図である。
【図5】図3に示す部分の断面図である。
【符号の説明】
1 容器本体 2 蓋体 3 胴部 4 口部 5 肩部 6 螺条 7 角筒部 8 円筒部 9 螺溝 10,10 位置決め係止部 11 窓 12 パーティングライン 13 乗り上げ突起 14 溝部 15 係止突起 16 クリック突起 17 台部 18,18 切欠部

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性プラスチックをブロー成形して
    得られる容器本体と蓋体からなる中空容器において、容
    器本体は、胴部、口部および胴部と口部を連設する肩部
    より構成され、蓋体は、容器本体の口部に螺合して口部
    および肩部を覆うものであり、容器本体の肩部のパーテ
    ィングライン上には、蓋体の螺合方向に乗り上げ突起、
    肩部より高く乗り上げ突起より低い溝部および係止突
    起を順に形成してなり、蓋体には、容器本体の口部に螺
    合する円筒部の外側に、蓋体の螺合時に容器本体の乗り
    上げ突起を乗り越えて溝部に嵌合して係止部に係止する
    位置決め係止部を設け、上記乗り上げ突起は、肩部より
    容器本体に対する蓋体の螺合の遊びを十分越える高さで
    かつ溝部からはやや高く形成されることを特徴とする中
    空容器の蓋体の位置決め構造。
  2. 【請求項2】 乗り上げ突起には、溝部との境に蓋体の
    位置決め係止部が乗り越えるクリック突起を設けたこと
    を特徴とする請求項1記載の中空容器の蓋体の位置決め
    構造。
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