JP2601200Y2 - 蒸気タービン調速段 - Google Patents
蒸気タービン調速段Info
- Publication number
- JP2601200Y2 JP2601200Y2 JP1993044196U JP4419693U JP2601200Y2 JP 2601200 Y2 JP2601200 Y2 JP 2601200Y2 JP 1993044196 U JP1993044196 U JP 1993044196U JP 4419693 U JP4419693 U JP 4419693U JP 2601200 Y2 JP2601200 Y2 JP 2601200Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- valve
- steam turbine
- flow rate
- valves
- nozzle chamber
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、4弁式の流量制御弁を
有する蒸気タービン調速段に関する。
有する蒸気タービン調速段に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の蒸気タービン調速段におけ
る4つの流量制御弁の配置を模式的に示す図で、1aは
第1弁、1bは第2弁、1cは第3弁及び1dは第4弁
であって、それぞれ関連するノズル室2a,2b,2c
及び2dと通じている。そして、第1〜4弁1a〜1d
の大きさは全て同一(各々全体流量の25%送入)とさ
れている。
る4つの流量制御弁の配置を模式的に示す図で、1aは
第1弁、1bは第2弁、1cは第3弁及び1dは第4弁
であって、それぞれ関連するノズル室2a,2b,2c
及び2dと通じている。そして、第1〜4弁1a〜1d
の大きさは全て同一(各々全体流量の25%送入)とさ
れている。
【0003】このような4弁式は、近年ボイラの変圧運
転の普及によりよく使用されるようになったもので、負
荷変化は各流量制御弁1a〜1dの開閉及び弁入口の圧
力変化により行なわれる。
転の普及によりよく使用されるようになったもので、負
荷変化は各流量制御弁1a〜1dの開閉及び弁入口の圧
力変化により行なわれる。
【0004】図2にこれら4つの流量制御弁のアクチュ
エータリフトLと流量Qとの関係を示すが、定格点Aに
おいては第1〜3弁1a〜1cが全開になっており、第
4弁1dが微開となった状態で作動する。つまり、従来
の流量制御弁では、前述した如く、第1〜4弁1a〜1
dの大きさは全て同一(各々25%送入)であり、第4
弁1dのみが微開となるが、これはタービン背圧の変化
などにより定格の出力が得られない場合の出力増加策と
して第4弁1dを開き、流量を増すためであり、通常の
運転では全体流量の5〜10%の少ない流量を常に第4
弁1dより補充する場合が多い。
エータリフトLと流量Qとの関係を示すが、定格点Aに
おいては第1〜3弁1a〜1cが全開になっており、第
4弁1dが微開となった状態で作動する。つまり、従来
の流量制御弁では、前述した如く、第1〜4弁1a〜1
dの大きさは全て同一(各々25%送入)であり、第4
弁1dのみが微開となるが、これはタービン背圧の変化
などにより定格の出力が得られない場合の出力増加策と
して第4弁1dを開き、流量を増すためであり、通常の
運転では全体流量の5〜10%の少ない流量を常に第4
弁1dより補充する場合が多い。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来の4弁式では、第4弁1dは容量が大きいため、微開
作動することが多いが、微開にした場合、図3に示すよ
うに、第4弁1dのノズル室2dの圧力Bは第1〜3弁
1a〜1cのノズル室圧力Cより大きく下がり、調速段
出口圧力Dよりも若干高い程度となる。
来の4弁式では、第4弁1dは容量が大きいため、微開
作動することが多いが、微開にした場合、図3に示すよ
うに、第4弁1dのノズル室2dの圧力Bは第1〜3弁
1a〜1cのノズル室圧力Cより大きく下がり、調速段
出口圧力Dよりも若干高い程度となる。
【0006】このため、図4に示すように、第1〜3弁
1a〜1c部の調速段作動点Fが段落速度比u/c0=
0.4〜0.45であるのに対し、第4弁1d部の調速段
作動点Gは調速段の差圧が小さい(c0が小)ため、u
/c0>1となり、大きな効率低下をまねく。仮りに、
第4弁1dが微開作動し、全体の5〜10%の流量が通
過すれば、段落効率は約5〜10%低下する計算とな
り、微開作動が調速段の性能劣化につながるという問題
がある。
1a〜1c部の調速段作動点Fが段落速度比u/c0=
0.4〜0.45であるのに対し、第4弁1d部の調速段
作動点Gは調速段の差圧が小さい(c0が小)ため、u
/c0>1となり、大きな効率低下をまねく。仮りに、
第4弁1dが微開作動し、全体の5〜10%の流量が通
過すれば、段落効率は約5〜10%低下する計算とな
り、微開作動が調速段の性能劣化につながるという問題
がある。
【0007】本考案は、このような従来技術の課題を解
決するためになされたもので、4弁式の流量制御弁を有
する蒸気タービン調速段において、第4弁のノズル室圧
力を第1〜3弁のノズル室圧力に近づけて、第4弁部の
調速段効率を向上させることを目的とする。
決するためになされたもので、4弁式の流量制御弁を有
する蒸気タービン調速段において、第4弁のノズル室圧
力を第1〜3弁のノズル室圧力に近づけて、第4弁部の
調速段効率を向上させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本考案は、4弁式の流量制御弁を有する蒸気ター
ビン調速段において、第1〜3弁を各々全体流量の25
%を分担する弁とし、第4弁のみを全体流量の5〜10
%の流量で最大となる小弁とするとともに、この第4弁
に通じるノズル室の開口面積を全周開口面積の5〜10
%に設定したものである。
めに、本考案は、4弁式の流量制御弁を有する蒸気ター
ビン調速段において、第1〜3弁を各々全体流量の25
%を分担する弁とし、第4弁のみを全体流量の5〜10
%の流量で最大となる小弁とするとともに、この第4弁
に通じるノズル室の開口面積を全周開口面積の5〜10
%に設定したものである。
【0009】
【作用】上記の手段によれば、4弁式の流量制御弁にお
ける第4弁を全体流量の5〜10%を通過させる小弁と
し、この第4弁に通じるノズル室の開口面積を全周開口
面積の5〜10%に設定することにより、定格点におけ
る第4弁部の蒸気通路面積が小さくなるため、調速段の
差圧を大きくとることができ、これにより第4弁部の段
落速度比がu/c0=0.4〜0.6と通常の作動点と
なり、性能が向上する。
ける第4弁を全体流量の5〜10%を通過させる小弁と
し、この第4弁に通じるノズル室の開口面積を全周開口
面積の5〜10%に設定することにより、定格点におけ
る第4弁部の蒸気通路面積が小さくなるため、調速段の
差圧を大きくとることができ、これにより第4弁部の段
落速度比がu/c0=0.4〜0.6と通常の作動点と
なり、性能が向上する。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本考案の実施例につい
て詳細に説明する。図1は、本考案の一実施例に係る蒸
気タービン調速段における4つの流量制御弁の配置を模
式的に示す図である。
て詳細に説明する。図1は、本考案の一実施例に係る蒸
気タービン調速段における4つの流量制御弁の配置を模
式的に示す図である。
【0011】この図1に示されるように、本考案によれ
ば、4弁式の流量制御弁を有する蒸気タ一ビン調速段に
おいて、第1〜3弁1a〜1cは各々全体流量の25%
を分担する弁であって、図5に示した従来例と同様であ
るが、第4弁1eのみは全体流量の5〜10%の流量で
最大となる小弁とされているとともに、この第4弁1e
に通じるノズル室2eの開口面積は全周開口面積の5〜
10%に設定されている。そして、第4弁1e部のノズ
ル室2eと第3弁1c部のノズル室2cとの間には盲板
が取付けられて、非送入部5とされている。
ば、4弁式の流量制御弁を有する蒸気タ一ビン調速段に
おいて、第1〜3弁1a〜1cは各々全体流量の25%
を分担する弁であって、図5に示した従来例と同様であ
るが、第4弁1eのみは全体流量の5〜10%の流量で
最大となる小弁とされているとともに、この第4弁1e
に通じるノズル室2eの開口面積は全周開口面積の5〜
10%に設定されている。そして、第4弁1e部のノズ
ル室2eと第3弁1c部のノズル室2cとの間には盲板
が取付けられて、非送入部5とされている。
【0012】このように、第4弁1eを小弁にし、この
第4弁1eに通じるノズル室2eの開口面積を全周開口
面積の5〜10%に設定することにより、定格点におけ
る第4弁1e部の蒸気通路面積が小さくなるため、調速
段の差圧を大きくとることができる。したがって、図3
に示すように、第4弁1eのノズル室圧力Eを第1〜3
弁1a〜1cのノズル室圧力Cに近づけることが可能と
なる。ゆえに、図4において、第4弁部(従来例)の調
速段作動点G(u/c0>1)が図中H(u/c0=
0.4〜0.6)に移動し、第4弁部の調速段効率を向
上することが可能となり、定格点における調速段の性能
が向上する。
第4弁1eに通じるノズル室2eの開口面積を全周開口
面積の5〜10%に設定することにより、定格点におけ
る第4弁1e部の蒸気通路面積が小さくなるため、調速
段の差圧を大きくとることができる。したがって、図3
に示すように、第4弁1eのノズル室圧力Eを第1〜3
弁1a〜1cのノズル室圧力Cに近づけることが可能と
なる。ゆえに、図4において、第4弁部(従来例)の調
速段作動点G(u/c0>1)が図中H(u/c0=
0.4〜0.6)に移動し、第4弁部の調速段効率を向
上することが可能となり、定格点における調速段の性能
が向上する。
【0013】なお、非送入部5では部分送入損失が発生
するが、通常の調速段は設計速度比がu/c0=0.4〜
0.45と小さく(u/c0が小さい程部分送入損失は
小)、非送入部5の割合が15〜20%であれば、部分
送入による効率低下は1〜2%となり、第4弁部を小弁
にすることによる調速段の段落効率向上は約5%以上と
考えられるため、段落全体としての性能向上が見込める
ものである。
するが、通常の調速段は設計速度比がu/c0=0.4〜
0.45と小さく(u/c0が小さい程部分送入損失は
小)、非送入部5の割合が15〜20%であれば、部分
送入による効率低下は1〜2%となり、第4弁部を小弁
にすることによる調速段の段落効率向上は約5%以上と
考えられるため、段落全体としての性能向上が見込める
ものである。
【0014】
【考案の効果】以上述べたように、本考案によれば、4
弁式の流量制御弁を有する蒸気夕一ビン調速段におい
て、第1〜3弁を各々全体流量の25%を分担する弁と
し、第4弁のみを全体流量の5〜10%の流量で最大と
なる小弁とするとともに、この第4弁に通じるノズル室
の開口面積を全周開口面積の5〜10%に設定したこと
により、第4弁のノズル室圧力を第1〜3弁のノズル室
圧力に近づけて、第4弁部の調速段効率を向上させ、こ
れにより段落全体としての性能を向上させることができ
る効果が奏される。
弁式の流量制御弁を有する蒸気夕一ビン調速段におい
て、第1〜3弁を各々全体流量の25%を分担する弁と
し、第4弁のみを全体流量の5〜10%の流量で最大と
なる小弁とするとともに、この第4弁に通じるノズル室
の開口面積を全周開口面積の5〜10%に設定したこと
により、第4弁のノズル室圧力を第1〜3弁のノズル室
圧力に近づけて、第4弁部の調速段効率を向上させ、こ
れにより段落全体としての性能を向上させることができ
る効果が奏される。
【図1】本考案の一実施例に係る蒸気タービン調速段に
おける4つの流量制御弁の配置を模式的に示す図であ
る。
おける4つの流量制御弁の配置を模式的に示す図であ
る。
【図2】従来の蒸気タービン調速段における4つの流量
制御弁のアクチュエータリフトと流量との関係を示す図
である。
制御弁のアクチュエータリフトと流量との関係を示す図
である。
【図3】本考案及び従来例における弁配置とノズル室圧
力との関係を示す図である。
力との関係を示す図である。
【図4】本考案及び従来例における各弁部の段落速度比
と段落効率との関係を示す図である。
と段落効率との関係を示す図である。
【図5】従来の蒸気タービン調速段における4つの流量
制御弁の配置を模式的に示す図である。
制御弁の配置を模式的に示す図である。
1a 第1弁 1b 第2弁 1c 第3弁 1e 第4弁 2a〜2c,2e ノズル室 5 非送入部
Claims (1)
- 【請求項1】 4弁式の流量制御弁を有する蒸気タービ
ン調速段において、第1〜3弁を各々全体流量の25%
を分担する弁とし、第4弁のみを全体流量の5〜10%
の流量で最大となる小弁とするとともに、この第4弁に
通じるノズル室の開口面積を全周開口面積の5〜10%
に設定したことを特徴とする蒸気タービン調速段。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993044196U JP2601200Y2 (ja) | 1993-07-20 | 1993-07-20 | 蒸気タービン調速段 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993044196U JP2601200Y2 (ja) | 1993-07-20 | 1993-07-20 | 蒸気タービン調速段 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0710402U JPH0710402U (ja) | 1995-02-14 |
JP2601200Y2 true JP2601200Y2 (ja) | 1999-11-08 |
Family
ID=12684827
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993044196U Expired - Fee Related JP2601200Y2 (ja) | 1993-07-20 | 1993-07-20 | 蒸気タービン調速段 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2601200Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6938139B2 (ja) * | 2016-11-28 | 2021-09-22 | 三菱パワー株式会社 | 蒸気タービン装置 |
-
1993
- 1993-07-20 JP JP1993044196U patent/JP2601200Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0710402U (ja) | 1995-02-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990817 |
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