JP2600321Y2 - キャンドモータのキャンの補強構造 - Google Patents

キャンドモータのキャンの補強構造

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JP2600321Y2 JP1993038470U JP3847093U JP2600321Y2 JP 2600321 Y2 JP2600321 Y2 JP 2600321Y2 JP 1993038470 U JP1993038470 U JP 1993038470U JP 3847093 U JP3847093 U JP 3847093U JP 2600321 Y2 JP2600321 Y2 JP 2600321Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はキャンドモータのキャン
の補強構造に関するもので、冷凍用圧縮機、真空ポンプ
用圧縮機などで、キャンに加わる外圧が内圧より大きく
なった場合にキャンの座屈に対する補強を行なわせるよ
うにしたキャンドモータの補強構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、キャンドモータは被駆動流体機械
の駆動軸受部からの流体の漏出に対し、前記モータ側
で、これを大気側と遮断し、密封構造を採ったもので、
固定子線輪の絶縁物が前記流体に対して耐絶縁性が得ら
れないために、キャンを介して固定子線輪を隔離させた
ものである。この種のキャンドモ−タは固定子鉄心、固
定子線輪からの高密度の交番磁束を回転子に透過させる
が、空隙は回転子の回転に支障を及ぼさない限り狭い値
に設計することが必要で、その空隙に挿入される円筒状
キャンの厚みは薄肉であるとともに耐圧力性を有しなけ
ればならない。そしてこの種のキャンドモータは一般に
負荷としての被駆動流体機械と一体化され完全な密封構
造が採られているものである。例えば冷凍用圧縮機用の
キャンドモータのキャン内と圧縮機側の低圧部とは連通
された構造となっており、その内圧は冷却負荷に対応し
て負圧より正圧までの広範囲に亘り圧力変化が行なわれ
るものであるが、正圧力に対してはその構造上、十分な
耐圧力容器としての設計は容易であるが、運転上で生ず
る負圧力や、キャン冷却のためにキャン外周に冷却油を
循環されるような構造ではキャンの外圧力が内圧力より
大きな値となり、薄肉構造のキャンは押圧され、座屈発
生に至ってしまうこともある。また、大容量のキャンド
モータではキャンの直径が大となり、これに対応してキ
ャンの厚みの増大を計ることは固定子線輪からの高密度
の交番磁束を回転子に透過させる必要があるというキャ
ンの特性からその実現は困難である。この為キャンドモ
ータを大容量化すればするほど、キャンの外圧力による
変形、座屈が発生しやすくなる。かかる欠点を解消する
ために本考案者は先に実開昭64−34856号におい
て、固定鉄心の内径側に軸方向に延設する固定子線輪溝
を利用して該線輪溝の開口部に沿ってキャンを外周側に
膨出させて、キャンの軸方向に沿う帯状リブを円周方向
に多数本形成したキャンの構造が提案されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら冷却負荷
の負圧はキャンの軸心側に向け縮径方向に作用力が働く
為に、前記の様なキャン長手方向のリブ状突起では充分
なる座屈阻止力を得る事は出来ない。又キャンドモータ
は固定子線輪からの高密度の交番磁束をキャンを介して
回転子に透過させる構成をとるために、キャンドモータ
を大容量化すればするほど、キャンの発生熱が大きくな
るが、前記従来技術も含めてキャンの背面側に固定子鉄
心内周がきっちり嵌着されている構成を取るために、効
果的に前記キャンの冷却構造を取る事が困難である。こ
れは冷凍用圧縮機駆動用のキャンドモータだけでなく、
高度の真正ポンプ用キャンドモータについても同様な問
題が生じている。
【0004】本考案はかかる従来技術の欠点に鑑み、キ
ャンの縮径方向に働く負圧若しくは外圧に対しても充分
なる座屈阻止力を得る事が出来るキャンドモータの補強
構造を提供する事を目的とする。 また、本考案の他の目
的は、有効なキャンの冷却構造を取る事が可能なキャン
ドモータの補強構造を提供する事である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案はキャンドモータ
においてキャンの縮径方向に働く負圧若しくは外圧にに
よる座屈を阻止するために、インナーロータの外周を囲
繞する固定子鉄心の内周側に金属製薄板の円筒状キャン
を嵌入して前記インナーロータ側と気密的に配置された
前記固定子鉄心側を強制冷却するキャンドモータの補強
構造において、 前記円筒状キャンと外フレームとで形成
される固定子線輪収納室と、 該固定子線輪収納室に冷却
流体を強制循環させる冷却手段と、 キャンと接する前記
固定子鉄心の内周面側に、一又は複数条設けられた環状
溝若しくは環状スリット開口からなるキャン受け部と、
キャン側に前記キャン受け部ときっちり嵌合可能な環状
膨出部とを設け、キャンの縮径方向の負圧もしくは外圧
によりキャンの変形もしくは座屈を防止する事を特徴と
したすなわち、キャンと接する固定子鉄心内周面側
に、環状溝若しくは環状スリット開口からなるキャン受
け部を一又は複数条設けるとともに、キャン側に前記キ
ャン受け部ときっちり嵌合可能な環状膨出部を設けた構
造とし、これによりキャンの座屈強度を補強させ、前記
円筒状キャンと外フレームとで形成される固定子線輪収
納室に冷却流体を強制循環させることにより、キャンの
縮径方向の負圧も しくは外圧によりキャンの変形もしく
は座屈を防止するように構成したものである。更に必要
に応じて前記キャン受け部の固定子鉄心内周と接する角
部を面取りし、キャンの膨出に際して滑らかに膨出でき
るようにすることで、キャン側に前記キャン受け部とき
っちり嵌合でき、角部によるキャンの不必要な変形を防
止する事で前記補強効果を一層向上させる事が出来る。
尚、キャンにこのような環状膨出部を設けるには、固定
子鉄心内周面の必要箇所に適宜間隔で帯状溝若しくは環
状スリット開口を設け、その固定子鉄心内周と接する角
部を面取りした後、前記固定子鉄心内周にキャンを嵌入
し、前記キャン受け部に対応する位置に接触面が角のと
れた断面半円形状とした薄いローラーで、キャンの内周
面より外側方向に圧力を加えてキャンを膨出させるか、
あるいはキャンの内部より油圧などで膨出を行なっても
よい。このようにしてキャンに対する加工の工程は、通
常キャンを固定子内周面に嵌着させて密着させるために
行なわれるもので、これは特に環状溝を構成させるため
に行なわれる特殊作業ではなく、従来の作業工程の延長
とみなすこともできる作業であるために、極めて容易に
実施できるものである。
【0006】
【作用】従ってかかる技術手段によれば、前記環状膨出
部は前記従来技術の様に、キャン長手方向のリブ状突起
ではなく、キャンの軸心側に向け縮径方向に働く作用力
と対応する無端状の環状突起であるために、充分なる座
屈阻止力を得る事が出来る。又キャンドモータを大容量
化すればするほど、キャンの発生熱が大きくなるが、前
記環状膨出部の背面側はスリット開口として空隙を有す
るために、該空隙を利用して空気若しくは油等の冷却流
体を流す事が容易であり、効果的に前記キャンの冷却構
造を取る事が容易である。
【0007】以下、図面に基づいて本考案の実施例を例
示的に詳しく説明する。但し、この実施例に記載されて
いる構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは
特に特定的な記載がない限りは、この考案の範囲をそれ
のみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は本考案の実施例にかかるキャンドモータの断面図
で、図1(A)中、1はキャンドモータで回転軸側に冷
媒圧縮機2が直結されている。4はフレーム3に挿入さ
れた固定子鉄心、5は該固定子鉄心4に巻装された固定
子線輪、6は軸方向両端に配した軸受81に回転軸9を
介して支承され、該回転軸9と一体的に回転する回転
子、10は前記固定子鉄心4の内周面に固設された薄肉
円筒状の金属製キャンで、後記するように固定子鉄心
及びその両側の補強筒11、12の内周面に一体的に嵌
着されている。そして固定子鉄心4は中央に設けた環状
スリット開口20を介して4A,4Bと左右に二つに分
断されている。前記スリット開口20は同図(C)に示
すように、半径方向に放射状に複数本の、断面「エ」の
字状のダクトピース21が延設されており、該ダクトピ
ース21によりスリット空隙間隔の保持と共に前記両固
定子鉄心4の分割体4A、4Bの結合を図る。又、該
リット開口20内にはポンプ22により給油される冷却
油が循環可能に構成しているとともに、前記ダクトピー
ス21をスリット開口内周端まで延設させる事なく、キ
ャン10が容易に膨出可能に構成する。又前記スリット
開口の固定子鉄心4内周と接する角部は面取り(20
a)されており、キャン10の膨出に際して滑らかに膨
出できるようにしている。そして図1(B)に示すよう
前記円筒状のキャン10は後記する方法で、前記スリ
ット開口20内端ときっちり嵌合する環状膨出部10a
を設け、前記固定子鉄心4とキャン10間を一体的に結
合する。即ち前記のようにスリット開口20の固定子鉄
心4内周と接する角部20aを面取りした後、前記固定
子鉄心4内周にキャン10を嵌入し、前記キャン10受
け部に対応する位置に接触面が角のとれた断面半円形状
とした不図示の薄いローラーで、キャン10の内周面よ
り外側方向に圧力を加えてキャン10を膨出させるか、
あるいはキャン10の内部より油圧などで膨出を行なっ
てキャン10と固定鉄心4内周間の嵌着を図ると共
に、前記キャン10が薄肉の為に前記スリット形状の内
周端形状に合せてキャン10の一部がリング状に膨出し
て該スリット開口20とキャン10のリング状膨出部1
0a間が一体的に嵌着される。尚6Aはキャン10内部
回転子空間で、冷凍用圧縮機の場合には冷媒ガスで、7
はキャン10の外周を冷却する場合に循環冷却油の通路
をなす空間でポンプ22により給油される冷却油が循環
可能に構成している。尚、本考案は前記の様にスリット
開口20を設ける事なく、図2のように予め固定子鉄心
4の内周にそって浅い環状の溝25を複数条凹設し、前
記のような方法でキャン10に環状膨出部10aを介し
て該凹設部位とキャン10を一体的に嵌着せしめるよう
に構成してもよいが、かかる構成においては座屈阻止効
果は有するが、冷却効果は期待できない。
【0008】
【考案の効果】以上記載した如く本考案によれば、キャ
ンの必要箇所に環状膨出部を設け、これを固定子鉄心側
のリング状凹部に一体的に嵌着せしめたために、キャン
の縮径方向の負圧若しくは外圧による変形、座屈に対す
る対圧力強度を増すことが出来る。又、運転中において
キャンが固定子よりの交番磁束で加熱された軸方向への
膨張に対してもリング状膨出部でこれを吸収回収させる
事も出来る。又、前記環状膨出部の背面側をスリット開
口として空隙を有して構成する場合は、該空隙を利用し
て空気若しくは油等の冷却流体を流す事が容易であり、
冷却を容易に可能とさせることができ、効果的に前記キ
ャンの冷却構造を取る事が容易である。又前記流体圧に
より外圧力に対しても強度性が増強されている。そし
て、本考案は大容量のキャンドモータにおいてもキャン
の厚みの増大を計る必要がなく、又キャンの背面よりの
冷却も容易に行なうことが出来、実用上極めて有利であ
る。等の種々の著効を有す。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本考案の第一実施例にかかるキャンド
モータの断面図、(B)はキャン受け部と環状膨出部を
示す要部拡大図、(C)は(A)の縦断面図である。
【図2】本考案の他の実施例にかかるキャンドモータの
要部断面図である。
【符号の説明】
1 キャンドモータ 4 固定子鉄心 10 キャン 10a 環状膨出部 20 環状スリット開口 25 環状溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02K 5/128

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インナーロータの外周を囲繞する固定子
    鉄心内周側に金属製薄板の円筒状キャンを嵌入して
    記インナーロータ側と気密的に配置された前記固定子鉄
    心側を強制冷却するキャンドモータの補強構造におい
    て、前記円筒状キャンと外フレームとで形成される固定子線
    輪収納室と、 該固定子線輪収納室に冷却流体を強制循環させる冷却手
    段と、 キャンと接する前記固定子鉄心内周面側に、一又は複
    数条設けられた環状溝若しくは環状スリット開口からな
    るキャン受け部と、 キャン側に前記キャン受け部ときっちり嵌合可能な環状
    膨出部とを設けキャンの縮径方向の負圧もしくは外圧によりキャンの変
    形もしくは座屈を防止する 事を特徴としたキャンドモー
    タのキャンの補強構造。
  2. 【請求項2】 前記スリット開口が、内周側から外周側
    に放射状に拡設された複数のダクトピースで構成された
    冷却流体ダクトである請求項1記載のキャンドモータの
    キャンの補強構造。
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