JP2599115B2 - 電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサ

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JP2599115B2
JP2599115B2 JP1249248A JP24924889A JP2599115B2 JP 2599115 B2 JP2599115 B2 JP 2599115B2 JP 1249248 A JP1249248 A JP 1249248A JP 24924889 A JP24924889 A JP 24924889A JP 2599115 B2 JP2599115 B2 JP 2599115B2
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清志 坂本
実 福田
秀雄 山本
功 伊佐
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、新規な陰極材料を使用した電解コンデンサ
に関する。
(従来の技術) 従来、乾式箔形電解コンデンサは、例えばアルミニウ
ム箔からなる一対の陽・陰極箔に同じくアルミニウムか
らなる一対の引出端子を接続し、前記一対の陽・陰極箔
相互間にスペーサを介在させて巻回し、しかるのち、駆
動用電解液を含浸しケースに収納し密封していた。
電解コンデンサの静電容量は、 (C:電解コンデンサの静電容量,C+:陽極箔の静電容量,C
-:陰極箔の静電容量)で表わされ、陽極箔のみならず、
陰極箔の静電容量にも影響される。特に、陽極箔と陰極
箔の静電容量が近づくほどこの影響が顕著になる。この
ため、電解コンデンサの静電容量を増大させるために
は、陽極の静電容量のみならず、陰極の静電容量をも増
大させることが必要である。
アルミニウム電解コンデンサでは、陰極の静電容量を
増大させるためにエッチングによる粗面化が行われてい
るが、更に静電容量を増大させるために過度のエッチン
グを行うと、表面や微細ピットの溶解が起こり静電容量
が増大しない。このように、エッチングによる静電容量
の増大には限界があった。
このため、従来のエッチング技術による限界を超えた
大きな静電容量を得るために、例えば特開昭61−180420
号公報や、特開昭61−214420号公報においては、粗面化
された表面に0.02〜1.0μmの導電性金属粒子からなる
厚さ0.05〜5μmの導電性金属皮膜を形成する方法が記
載されている。使用される導電性金属としてはTi,Cr,A
g,Sn,Co,Zr,Ta,Si,Cu,Feあるいはこれらの合金などがあ
るが、これらの金属の種類によっては駆動用電解液と反
応を起こし電解液中に溶解してしまうものである。ま
た、Tiなどでは駆動用電解液と反応し表面に酸化物層を
形成し、静電容量が減少する。これらの反応は、特に高
温での寿命試験を行った際に顕著に表われ、寿命特性
中、静電容量変化を大きくしてしまう欠点を有してい
た。
(発明が解決しようとする課題) 従来のエッチングによる静電容量増大には、表面や微
細ピットの溶解により限界があった。また、前記特開昭
61−180420号公報や、特開昭61−214420号公報記載のよ
うに、表面に導電性金属の微粒子層を形成する方法で
は、駆動用電解液との反応により導電性金属の溶解や表
面に酸化物層が形成されて静電容量の減少を生じる問題
があった。
この発明は、陰極箔表面にポリピロール層を形成した
陰極を用いて単位体積当たりの静電容量を高め、しか
も、長寿命・高信頼性を得ることができる電解コンデン
サを提供しようとするものである。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) この発明になる電解コンデンサは、弁作用金属からな
る陰極箔を粗面化し、しかる後ピロールの化学重合膜を
形成した陰極箔と弁作用金属からなる陽極箔との間に、
スペーサを介在させて巻回して構成したコンデンサ素子
を用いることを特徴としたものである。
(作用) この発明になる電解コンデンサの陰極は、弁作用金属
の表面にポリピロール層を形成することにより、弁作用
金属の表面に酸化物層が形成されることによる静電容量
の減少をおさえることができる。また、化学酸化重合に
より行われるポリピロール層は、球状のものが集合し膜
状になっているため、表面積の拡大にも寄与する。ま
た、ポリピロール層では弁作用金属のように表面に酸化
物膜などの絶縁膜が形成されないため、静電容量は電気
二重層の容量が陰極の容量となり、その経時変化は小さ
い。
このように、粗面化のみを行った弁作用金属からなる
陰極箔よりも表面に化学酸化重合によりポリピロール層
を形成した陰極箔を使用した電解コンデンサでは、単位
体積当たりの静電容量が大きく、かつ寿命試験での信頼
性が大幅に改善される。
(実施例) 以下本発明を図面に示した実施例に基づき説明する。
第1図は、本発明の電解コンデンサの実施例のポリピ
ロール形成後の陰極断面の模式図を示している。すなわ
ち、粗面化した陰極箔1をピロールのエタノール溶液に
浸漬し、続いて過硫酸アンモニウム,P−トルエンスルホ
ン酸テトラメチルアンモニウムの水溶液中に浸漬し、化
学酸化重合反応を起こさせ、陰極箔1表面にポリピロー
ル層2を形成する。次いで、第2図に示すように、弁作
用金属からなる陽極箔3と上記陰極箔1に陽極引出端子
4,陰極引出端子5を取着し、陽極箔3,陰極箔1相互間に
スペーサ6を介在させて巻回し、コンデンサ素子7を形
成する。しかる後、駆動用電解液を含浸しケースに収納
し、該ケース開口部を密封する。
次に、本発明と従来例との比較の一例について述べ
る。
実施例 ・陽極箔 アルミニウム箔表面を粗面化し、表面積を拡大した
後、陽極酸化皮膜を生成し、引出端子を取着した。
・陰極箔 ピロール40%,エタノール40%,水20%のピロール溶
液中に粗面化して表面積を拡大し引出端子を取着した陰
極箔を浸漬する。しかるのち、過硫酸アンモニウム2
%,P−トルエンスルホン酸テトラメチルアンモニウム3
%の水溶液中に浸漬し化学酸化重合反応を起こさせる。
上記反応によって陰極箔表面にポリピロール層を形成し
た。
・スペーサ 密度0.50,厚さ50μmのマニラ紙 前記陽極箔と陰極箔間にスペーサを介して巻回し形成
したコンデンサ素子に、駆動用電解液としてγ−ブチル
ラクトン−フタル酸系ペーストを含浸した定格4VDC−10
0μFの電解コンデンサ(A)。
従来例1 ・陽極箔 実施例と同じ。
・陰極箔 アルミニウム箔表面を粗面化し、表面積を拡大した後
引出端子を取着した。
・スペーサ 実施例と同じ。
前記陽極箔と陰極箔間にスペーサを介して巻回し形成
したコンデンサ素子に、実施例と同様の駆動用電解液を
含浸した定格4VDC−100μFの電解コンデンサ(B)。
従来例2 ・陽極箔 実施例と同じ。
・陰極箔 アルミニウム箔表面を粗面化し、表面積を拡大した後
5×10-3Torrのアルゴンガス中でチタンを蒸発させ、最
大厚さ1.0μmのチタン蒸着膜を形成した後、引出端子
を取着した。
・スペーサ 実施例と同じ。
前記陽極箔と陰極箔間にスペーサを介して巻回し形成
したコンデンサ素子に実施例と同様の駆動用電解液を含
浸した定格4VDC−100μFの電解コンデンサ(C)。
上記本発明に係る実施例(A),従来例1(B),従
来例2(C)の静電容量,tanδ,漏れ電流及び寿命特性
(105℃)を調べた結果、下表及び第3図〜第5図に示
すような特性を得た。
表から明らかなように、静電容量は実施例では従来例
1の粗面化を行ったものに比べ1.4倍と大きくなってい
る。また、従来例2の粗面化箔にTiを蒸着したものに比
べても若干大きくなっていることがわかる。
また、第3図〜第5図から明らかなように、静電容量
変化率は実施例では従来例1,従来例2に比べ小さく、高
信頼性が得られている。
[発明の効果] 本発明になる電解コンデンサによれば、単位体積当た
りの静電容量を大きくすることができ、また、寿命特性
において高信頼性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
図面はいずれも本発明の実施例を示し、第1図は電解コ
ンデンサの陰極箔断面の模式図、第2図はコンデンサ素
子の展開斜視図、第3図は105℃での時間−静電容量変
化率曲線図、第4図は105℃での時間−tanδ特性曲線
図、第5図は105℃での時間−漏れ電流特性曲線図であ
る。 1……陰極箔、2……ポリピロール層 3……陽極箔、4……陽極引出端子 5……陰極引出端子、6……スペーサ 7……コンデンサ素子
フロントページの続き (72)発明者 伊佐 功 群馬県渋川市半田2470番地 日本カーリ ット株式会社中央研究所内 審査官 大澤 孝次 (56)参考文献 特開 昭64−90517(JP,A) 特開 平2−260515(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁作用金属からなる陽極箔に引出端子を取
    着した陽極と、弁作用金属からなる陰極箔表面に化学酸
    化重合によりポリピロールを形成し引出端子を取着した
    陰極と、この陽極及び陰極間に介在させたスペーサとを
    巻回したコンデンサ素子、該コンデンサ素子に含浸した
    駆動用電解液、該含浸済コンデンサ素子を収納し密封し
    たケースとを具備した電解コンデンサ。
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