JP3036787B2 - 電解コンデンサの製造方法 - Google Patents
電解コンデンサの製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はセパレータを用いず、かつ電解質として電解
液に配合した成分のポリマー化する技術を利用して固体
電解質を形成する電解コンデンサの製造方法に関するも
のである。
液に配合した成分のポリマー化する技術を利用して固体
電解質を形成する電解コンデンサの製造方法に関するも
のである。
従来の技術 従来、アルミニウム電解コンデンサは、陽極酸化皮膜
を形成した陽極箔と陰極箔とをセパレータを介して巻回
してコンデンサ素子を形成し、該素子に電解液を含浸し
たのち、アルミニウムケースに収容して構成されてい
た。
を形成した陽極箔と陰極箔とをセパレータを介して巻回
してコンデンサ素子を形成し、該素子に電解液を含浸し
たのち、アルミニウムケースに収容して構成されてい
た。
発明が解決しようとする課題 近年、アルミニウム電解コンデンサの小型化、高信頼
化とともに高周波領域におけるインピーダンスの低減が
強く求められている。これらの要求に対し、電解液とし
ては比抵抗が低く高温度で安定な電解液が要求されてい
る。しかし、電解液によって低インピーダンス化を図る
には比抵抗値の小さい電解液を用いる必要があるが、そ
れには低沸点の溶媒の配合、活性な溶質の配合等の使用
を伴うため信頼性の低下が伴う。
化とともに高周波領域におけるインピーダンスの低減が
強く求められている。これらの要求に対し、電解液とし
ては比抵抗が低く高温度で安定な電解液が要求されてい
る。しかし、電解液によって低インピーダンス化を図る
には比抵抗値の小さい電解液を用いる必要があるが、そ
れには低沸点の溶媒の配合、活性な溶質の配合等の使用
を伴うため信頼性の低下が伴う。
その他コンデンサの低インピーダンスを図る方法とし
て、電極間のセパレータに低密度または薄手の電解紙、
あるいは紙以外の材質を用いることも検討されている
が、未だ十分なレベルには至っておらず、それに伴う機
械的な問題も一方で存在する。
て、電極間のセパレータに低密度または薄手の電解紙、
あるいは紙以外の材質を用いることも検討されている
が、未だ十分なレベルには至っておらず、それに伴う機
械的な問題も一方で存在する。
また改善手段として、固体電解質を用いた電解コンデ
ンサの要求は高いものの、TCNQ、ポリピロールなどの固
体電解質はいずれも電子伝導性であり陽極酸化能力を有
していないため、極めて一部の領域のみの対応に止まっ
ている。
ンサの要求は高いものの、TCNQ、ポリピロールなどの固
体電解質はいずれも電子伝導性であり陽極酸化能力を有
していないため、極めて一部の領域のみの対応に止まっ
ている。
課題を解決するための手段 本発明は上述の課題を解決したもので、陽極酸化皮膜
を形成した陽極箔と陰極箔とをセパレータを介さず巻回
してコンデンサ素子を形成し、該コンデンサ素子にアク
リル酸とメタクリル酸を含有した電解溶液を含浸後、加
熱により上記陽極箔と陰極箔との間に、アクリル酸とメ
タアクリル酸の共重合ポリマーからなる固体電解質を形
成することを特徴とする電解コンデンサの製造方法であ
る。
を形成した陽極箔と陰極箔とをセパレータを介さず巻回
してコンデンサ素子を形成し、該コンデンサ素子にアク
リル酸とメタクリル酸を含有した電解溶液を含浸後、加
熱により上記陽極箔と陰極箔との間に、アクリル酸とメ
タアクリル酸の共重合ポリマーからなる固体電解質を形
成することを特徴とする電解コンデンサの製造方法であ
る。
作用 電解液にアクリル酸とメタクリル酸を配合した溶液を
コンデンサ素子に含浸した後、加熱により共重合ポリマ
ーを生成せしめる時、体積膨張が生じるため、該共重合
ポリマーは電極の隔離として機能し、かつ該共重合ポリ
マーはイオン伝導性を有しており電解質として機能し、
かつ高温度雰囲気下においても安定な共重合ポリマーで
あるため、電解コンデンサの陽極箔と陰極箔との隔離お
よび電解質として機能させることが可能となり、高周波
領域におけるインピーダンスの低い電解コンデンサを提
供できる。
コンデンサ素子に含浸した後、加熱により共重合ポリマ
ーを生成せしめる時、体積膨張が生じるため、該共重合
ポリマーは電極の隔離として機能し、かつ該共重合ポリ
マーはイオン伝導性を有しており電解質として機能し、
かつ高温度雰囲気下においても安定な共重合ポリマーで
あるため、電解コンデンサの陽極箔と陰極箔との隔離お
よび電解質として機能させることが可能となり、高周波
領域におけるインピーダンスの低い電解コンデンサを提
供できる。
実施例 以下、本発明の実施例について説明する。
第1表は80重量%のγ−ブチロラクトンに20重量%の
マレイン酸水素テトラメチルアンモニウムを配合した従
来の電解液を陽極箔、電解紙および陰極箔とともに巻回
したコンデンサ素子に含浸して作成した従来例の電解コ
ンデンサ(試料記号1)、80重量%のγ−ブチロラクト
ンに20重量%のマレイン酸水素テトラメチルアンモニウ
ムを配合した従来の電解液を電解紙を用いず、陽極箔、
陰極箔を対向させて巻回したコンデンサ素子に含浸して
作成した比較例の電解コンデンサ(試料記号2)、39.5
重量%のγ−ブチロラクトンに20重量%のマレイン酸水
素テトラメチルアンモニウムをおよび20重量%のメタク
リル酸および20重量%のアクリル酸および重合開始剤と
して0.05重量%のエチレンパーオキサイドからなる溶液
を電解紙などのセパレータを用いず陽極箔、陰極箔を対
向させて巻回したコンデンサ素子に含浸し、アルミニウ
ムケースに収容したあと、85℃中で2時間加熱し、重合
によりポリマー化させた固体電解質を形成させた本発明
の電解コンデンサ(試料記号3)を作成し、各々初期の
一般特性を測定した。製作した電解コンデンサは何れも
定格10WV100μFである。
マレイン酸水素テトラメチルアンモニウムを配合した従
来の電解液を陽極箔、電解紙および陰極箔とともに巻回
したコンデンサ素子に含浸して作成した従来例の電解コ
ンデンサ(試料記号1)、80重量%のγ−ブチロラクト
ンに20重量%のマレイン酸水素テトラメチルアンモニウ
ムを配合した従来の電解液を電解紙を用いず、陽極箔、
陰極箔を対向させて巻回したコンデンサ素子に含浸して
作成した比較例の電解コンデンサ(試料記号2)、39.5
重量%のγ−ブチロラクトンに20重量%のマレイン酸水
素テトラメチルアンモニウムをおよび20重量%のメタク
リル酸および20重量%のアクリル酸および重合開始剤と
して0.05重量%のエチレンパーオキサイドからなる溶液
を電解紙などのセパレータを用いず陽極箔、陰極箔を対
向させて巻回したコンデンサ素子に含浸し、アルミニウ
ムケースに収容したあと、85℃中で2時間加熱し、重合
によりポリマー化させた固体電解質を形成させた本発明
の電解コンデンサ(試料記号3)を作成し、各々初期の
一般特性を測定した。製作した電解コンデンサは何れも
定格10WV100μFである。
さらに、上述の電解コンデンサ(試料記号1)「第1
図中B」と(試料記号3)「第1図中A」の周波数−イ
ンピーダンス特性を測定した結果を第1図に示す。
図中B」と(試料記号3)「第1図中A」の周波数−イ
ンピーダンス特性を測定した結果を第1図に示す。
第1表および第2表に示すとおり本発明法により製作
した電解コンデンサはtanδおよびインピーダンス値の
低い電解コンデンサであることが確認された。
した電解コンデンサはtanδおよびインピーダンス値の
低い電解コンデンサであることが確認された。
なお、実施例に使用した電解液組成に限らず、各種電
解液、メタクリル酸、アクリル酸の配合比、重合開始剤
の種類、配合量について種々検討した結果、いずれの条
件においても本発明の効果は確認されている。また、電
解コンデンサの製造方法としては、ポリマー化させた
後、外装あるいは外装してからポリマー化させてもよ
い。また、外装、素子形状、製品形状も任意に設計して
もよく、いずれも本発明の範囲内である。
解液、メタクリル酸、アクリル酸の配合比、重合開始剤
の種類、配合量について種々検討した結果、いずれの条
件においても本発明の効果は確認されている。また、電
解コンデンサの製造方法としては、ポリマー化させた
後、外装あるいは外装してからポリマー化させてもよ
い。また、外装、素子形状、製品形状も任意に設計して
もよく、いずれも本発明の範囲内である。
発明の効果 以上の結果から明らかなように、本発明の電解コンデ
ンサの製造方法により製作された電解コンデンサは、ta
nδおよびインピーダンス値が極めて小さく優れた電気
特性を示し、工業的ならびに実用的価値の大なるもので
ある。
ンサの製造方法により製作された電解コンデンサは、ta
nδおよびインピーダンス値が極めて小さく優れた電気
特性を示し、工業的ならびに実用的価値の大なるもので
ある。
第1図は、本発明に係る電解コンデンサの製造方法によ
り製作された電解コンデンサと従来法により製作され電
解コンデンサとを比較したコンデンサの周波数−インピ
ーダンス特性図である。 A:本発明法による電解コンデンサ B:従来法による電解コンデンサ
り製作された電解コンデンサと従来法により製作され電
解コンデンサとを比較したコンデンサの周波数−インピ
ーダンス特性図である。 A:本発明法による電解コンデンサ B:従来法による電解コンデンサ
Claims (1)
- 【請求項1】陽極酸化皮膜を形成した陽極箔と陰極箔と
をセパレーターを介さず巻回してコンデンサ素子を形成
し、該コンデンサ素子にアクリル酸とメタクリル酸を含
有した電解液を含浸後、加熱により上記陽極箔と陰極箔
との間にアクリル酸とメタクリル酸の共重合ポリマーか
らなる固体電解質を形成することを特徴とする電解コン
デンサの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2144094A JP3036787B2 (ja) | 1990-05-31 | 1990-05-31 | 電解コンデンサの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2144094A JP3036787B2 (ja) | 1990-05-31 | 1990-05-31 | 電解コンデンサの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0437014A JPH0437014A (ja) | 1992-02-07 |
JP3036787B2 true JP3036787B2 (ja) | 2000-04-24 |
Family
ID=15354072
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2144094A Expired - Fee Related JP3036787B2 (ja) | 1990-05-31 | 1990-05-31 | 電解コンデンサの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3036787B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4630243B2 (ja) * | 2006-07-14 | 2011-02-09 | 出光興産株式会社 | ポリカーボネート−シロキサン共重合樹脂とその製造法および電子写真感光体ならびにコーティング材 |
WO2008062604A1 (fr) * | 2006-11-22 | 2008-05-29 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Condensateur électrolytique et son procédé de fabrication |
-
1990
- 1990-05-31 JP JP2144094A patent/JP3036787B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0437014A (ja) | 1992-02-07 |
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