JP2597021Y2 - Igbt素子破損検出回路 - Google Patents

Igbt素子破損検出回路

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JP2597021Y2
JP2597021Y2 JP1992064170U JP6417092U JP2597021Y2 JP 2597021 Y2 JP2597021 Y2 JP 2597021Y2 JP 1992064170 U JP1992064170 U JP 1992064170U JP 6417092 U JP6417092 U JP 6417092U JP 2597021 Y2 JP2597021 Y2 JP 2597021Y2
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英洋 前川
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Meidensha Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、インバータ回路,コン
バータ回路等に使用されるIGBT素子の破損検出回路
に関する。
【0002】
【従来の技術】図3に従来インバータ回路のIGBT素
子の破損検出回路(1アーム分)を示す。
【0003】図3において、1はゲート駆動回路、Tr
1及びTr2はゲート回路1により制御されIGBT素子
3のゲートをオン及びオフバイアスするトランジスタ、
2はIGBT素子3を用いたインバータ主回路のアー
ム、4はゲート制御抵抗RGと並列に設けられた異常素
子検出回路である。このインバータには、アーム短絡が
発生すると直流側に流れる短絡電流を検出し各アームの
ゲート駆動回路1に一斉にOFF信号を入力して各素子
のゲート駆動を停止する保護手段が設けられている(図
示省略)。
【0004】しかしてインバータ回路に素子短絡が発生
すると上記保護手段により各アームの駆動回路1にOF
F信号が入力されOFF側トランジスタTr2がONし
て各IGBTにOFFゲート信号が与えられる。
【0005】このOFFゲート信号は破損素子のゲート
制御抵抗RGに連続して流れるため、異常素子検出回路
4のコンデンサC1と抵抗R1の値の時定数τ=C1・R1
でホトカプラPC1の1次側電圧が充電され、ホトカプ
ラPC1がONできる電圧しきい値に達した時ホトカプ
ラPC1がONし破損素子を検出する。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】インバータ回路におい
て各アームの素子は通常図4に示すように、並列接続さ
れて使用される。この回路において、並列接続されたI
GBTの1ケが破損した場合、この破損素子のゲートエ
ミッタ間は1Ω以下の抵抗となり、IGBTのゲート電
流は図5の(b)に示すように変化する。
【0007】この破損素子の平均電流は正常時の電流図
5の(a)に比べ数倍〜10数倍の大きな値となる。
【0008】この故障時のゲート電流に対して十分余裕
を持たせて電源E1,E2を設計すると、電源が大きくな
り経済的でない。またゲート制御抵抗に直列にヒューズ
を挿入しても故障時にヒューズ溶断までに数〜数10秒
の時間を要するので、電源E1,E2を小型にすることが
できない。
【0009】また、ヒューズを使用することは通常運転
中におけるヒューズの熱サイクルによるストレス等で通
常運転中にも溶断する恐れがあり、装置の信頼性の低下
を招く。
【0010】また、上記異常素子検出回路4では、ホト
カプラPC1の1次側にコンデンサC1と抵抗R1による
遅れ回路が必要であり、この遅れにより、インバータ回
路などで使用した場合、下側のアーム素子破損時同素子
の異常検出前に上側アームがON信号によりONしてし
まう場合があり、アーム短絡を防止できなく健全なアー
ムを破損する恐れがある。
【0011】本考案は、従来のこのような問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、IG
BT素子の異常をオフバイアス直後に瞬時検出し、異常
検出遅れによる対をなすアームの短絡を防止しうるIG
BT素子破損検出回路を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案におけるIGBT素子破損検出回路は、オン
バイアス回路,オフバイアス回路を備えたゲート回路に
よりゲート制御抵抗を介してIGBT素子を制御される
IGBT素子を用いた電力変換回路において、前記IG
BT素子のエミッタコレクタ間に電流制限抵抗とツエナ
ーダイオード及び保護ダイオードが並列に接続されたホ
トカプラを直列に接続し、前記ホトカプラの出力をIG
BTゲート駆動信号発生回路の信号を少し遅延し反転さ
せたクロック信号が入力するD型フリップフロップに接
続したものである。
【0013】
【作用】IGBT素子はゲート駆動信号により制御され
るオンバイアス回路及びオフバイアス回路によりゲート
制御回路を介してオン,オフ制御される。
【0014】IGBT素子が正常時はゲートエミッタ間
抵抗が大きいので、オフバイアス時にツエナーダイオー
ドがオンしフォトカプラの1次側に電流が流れ2次側か
らオフバイアス信号に同期した信号がD型フリプフロッ
プに出力される。しかしこのフリプフロップのクロック
信号はゲート駆動信号を少し遅らせ反転させたものとな
っているので、素子正常時はD型フリップフロップから
は出力されない。
【0015】IGBT素子に異常が発生し、そのゲート
エミッタ間の抵抗が小さくなると、オフバイアス時にツ
エナーダイオードがオンすることがないので、ホトカプ
ラの1次側に電流が流れず2次側からD型フリップフロ
ップに“H”レベルの信号が入力する。
【0016】このフリプフロップにはゲート駆動信号を
少し遅延させ反転させたクロック信号が入力しているの
で、IGBT素子に異常が発生しオフバイアスとなった
瞬間にD型フリップフロップからクロック信号によりラ
ッチされた“H”レベルの信号が異常検出信号として出
力される。
【0017】
【実施例】本考案の実施例を図面を参照して説明する。
なお、図1において従来図3に示したものと同一構成部
分には同一符号を付してその重複する説明を省略する。
【0018】図1について、IGBT素子3のエミッタ
ベース間に電流制限用抵抗R2とツエナーダイオードZ
1及びホトカプラPC1の直列回路を接続すると共に、
ホトカプラPC1と並列に逆方向のホトカプラ保護用ダ
イオードD1を接続する。
【0019】5はホトカプラPC1の出力信号が入力す
るD型フリップフロップ、6はIGBTゲート駆動信号
発生回路、7はこのゲート駆動信号Aを多少遅延させる
遅延回路、8はこの遅延回路の信号を反転させたクロッ
ク信号Bをフリップフロップ5のCK端子に出力するイ
ンバータ(反転回路)である。その他の構成は従来図3
のものと同じである。
【0020】次に、この実施例回路の動作について図2
を参照して説明する。
【0021】IGBTゲート駆動信号発生回路6から図
2(a)に示すゲート駆動信号Aが出力されると、電源
1から信号Aに応じたトランジスタTr1,ゲート制御
抵抗RGを介してIGBT素子3のゲートに電流が流
れ、IGBTのゲートエミッタ間電圧VGEは図2(b)
のようになる。
【0022】IGBT素子3が破損すると、IGBTの
ゲートエミッタ間は1Ω以下の抵抗値となるので、ゲー
ト制御抵抗RGと破損素子3のゲートエミッタ間抵抗値
に分圧されるゲートエミッタ間電圧は図2(c)のよう
になる。
【0023】IGBT素子3が正常の場合は、トランジ
スタTr1がオン、Tr2がオフのオンバイアス時はフオ
トカプラに1次電流が流れず、トランジスタTr1がオ
フ、Tr2がオンとなったオフバイアス時に電源E2から
矢印のようにホトカプラPC1の1次側に電流IFが流れ
るので、ホトカプラPC1からD型フリップフロップ5
に出力される信号Dは図2(d)のようになるが、D型
フリップフロップに入力しているクロック信号Bはゲー
ト信号Aを少し遅延させインバータで反転させた信号と
なっているのでD型フリップフロップはラッチされな
い。
【0024】従って、素子3が正常な場合はフリップフ
ロップ5の出力信号Eは図2(f)のように常に“L”
レベルとなる。
【0025】IGBT素子3が異常の場合は、素子3の
ゲートエミッタ間の抵抗値が低くなっているので、オフ
バイアス時に素子3のベースエミッタ間に発生する電位
差は低く異常検出回路4のツエナーダイオードZD1
オンしない。このためホトカプラPC1に1次電流は流
れない。
【0026】しかして異常が発生するとホトカプラPC
1からD型フリップフロップ5に出力される信号Dが
“H”となり、この“H”の信号DがD型フリップフロ
ップ5によりCK端子に入力するクロック信号Bにより
ラッチされ、図2(g)に示すように“H”レベルの異
常検出信号Eが出力される。
【0027】
【考案の効果】本考案は、上述のとおり構成されている
ので、次に記載する効果を奏する。
【0028】(1)インバータ回路,コンバータ回路等
のIGBT素子がオフバイアス直後に瞬時に素子異常を
判定することができる。
【0029】(2)インバータ回路へ適用した場合、片
側のアームをオフした後、そのアームと対をなすアーム
をオンバイアスする前のデットタイムの区間内に素子異
常を検出することができる。
【0030】(3)異常検出を素子異常のあるアームと
対をなす健全アームにオンバイアスする前に行うことが
できるので、健全アーム素子がオンバイアスされアーム
短絡により破損するのを防止することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す回路図。
【図2】実施例における各部信号を示す波形図。
【図3】従来例を示す回路図。
【図4】単相ブリッジを示すブロック回路図。
【図5】(a)及び(b)は正常時及び素子破損時のI
GBTゲート電流を示す波形図。
【符号の説明】
1…ゲート駆動回路 2…アーム 3…IGBT素子 4…異常素子検出回路 5…D型フリップフロップ 6…IGBTゲート駆動信号発生回路 7…遅延回路 8…インバータ PC1…ホトカプラ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オンバイアス回路,オフバイアス回路を
    備えたゲート回路によりゲート制御抵抗を介して制御さ
    れるIGBT素子を用いた電力変換回路において、 前記IGBT素子のエミッタコレクタ間に電流制限抵抗
    とツエナーダイオード及び保護ダイオードが並列に接続
    されたホトカプラを直列に接続し、 前記ホトカプラの出力をIGBTゲート駆動信号発生回
    路の信号を少し遅延し反転させたクロック信号が入力す
    るD型フリップフロップに接続したことを特徴としたI
    GBT素子破損検出回路。
JP1992064170U 1992-09-16 1992-09-16 Igbt素子破損検出回路 Expired - Lifetime JP2597021Y2 (ja)

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