JP7110893B2 - スイッチの駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、互いに直列接続された上,下アームスイッチを駆動するスイッチの駆動装置に関する。
この種の駆動装置としては、特許文献1に記載されているように、スイッチに流れる過電流からスイッチを保護するものが知られている。この駆動装置では、スイッチのセンス端子に流れるセンス電流がその閾値を超えた場合にスイッチの保護動作が行われる。
特許第5585514号公報
スイッチに過電流が流れてしまう要因として、上,下アームスイッチの少なくとも一方にショート故障が発生し、上,下アームスイッチの双方がオン状態とされてしまう現象である上下アーム短絡がある。上下アーム短絡が発生する場合においても、スイッチに流れる過電流(短絡電流)からスイッチを保護することが要求される。
ここで、特許文献1に記載の駆動装置のように、短絡電流の検出結果に基づいてスイッチの保護動作が行われる場合、短絡耐量が小さいスイッチが用いられる構成においては、スイッチに短絡電流が流れ始めてから保護動作に移行する間に発生する短絡エネルギが、短絡耐量を超えるおそれがある。このため、スイッチを短絡電流から保護する技術については、未だ改善の余地がある。
本発明は、上,下アームスイッチを短絡電流から適正に保護することができるスイッチの駆動装置を提供することを主たる目的とする。
第1の発明は、互いに直列接続された上アームスイッチ及び下アームスイッチを駆動するスイッチの駆動装置において、
前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチのそれぞれは、第1主端子、第2主端子及びゲートを有し、前記第2主端子に対する前記ゲートの電位差が閾値電圧以上になることにより前記第1主端子及び前記第2主端子の間の電流の流通を許容するオン状態とされ、前記電位差が前記閾値電圧未満になることにより前記第1主端子から前記第2主端子へと向かう方向の電流の流通を阻止するオフ状態とされ、
前記上アームスイッチを駆動する上アーム駆動回路と、
前記下アームスイッチを駆動する下アーム駆動回路と、
前記上アームスイッチにおける前記第2主端子及び前記ゲートの間の抵抗値である上アーム抵抗値が低下したことを判定する上アーム判定部と、
前記下アームスイッチにおける前記第2主端子及び前記ゲートの間の抵抗値である下アーム抵抗値が低下したことを判定する下アーム判定部と、
前記下アーム駆動回路により前記下アームスイッチが次回オン駆動される前に、前記上アーム抵抗値が低下したと判定された場合、前記下アームスイッチをオフ駆動に維持する下アーム保護部と、
前記上アーム駆動回路により前記上アームスイッチが次回オン駆動される前に、前記下アーム抵抗値が低下したと判定された場合、前記上アームスイッチをオフ駆動に維持する上アーム保護部と、を備える。
上アームスイッチにショート故障が発生すると、上アームスイッチにおける第2主端子及びゲートの間の抵抗値である上アーム抵抗値が低下する。この点に鑑み、第1の発明は、上アーム判定部及び下アーム保護部を備えている。下アーム駆動回路により下アームスイッチが次回オン駆動される前に、上アーム判定部により上アーム抵抗値が低下したと判定された場合、下アームスイッチがオフ駆動に維持される。この構成によれば、上アームスイッチのショート故障の発生後、下アームスイッチが次回オン駆動される事態の発生を抑制できる。これにより、上アームスイッチのショート故障の発生後、上,下アームスイッチに短絡電流を流すことなく、上下アーム短絡の発生を抑制することができる。
また、第1の発明は、下アーム判定部及び上アーム保護部を備えている。上アーム駆動回路により上アームスイッチが次回オン駆動される前に、下アーム判定部により下アーム抵抗値が低下したと判定された場合、上アームスイッチがオフ駆動に維持される。この構成によれば、下アームスイッチのショート故障の発生後、上,下アームスイッチに短絡電流を流すことなく、上下アーム短絡の発生を抑制することができる。
このように、第1の発明によれば、上,下アームスイッチを短絡電流から適正に保護することができる。
ここで、第1の発明は、例えば第2の発明のように具体化することができる。第2の発明では、前記上アーム駆動回路は、前記上アーム判定部を有し、
前記下アーム駆動回路は、前記下アーム判定部を有し、
前記上アーム駆動回路及び前記下アーム駆動回路から送信された情報を伝達する情報伝達部を備え、
前記上アーム判定部は、前記下アームスイッチが次回オン駆動される前に前記上アーム抵抗値が低下したと判定した場合、前記下アームスイッチが次回オン駆動される前にその判定結果を前記情報伝達部を介して前記下アーム保護部に送信し、
前記下アーム保護部は、前記下アームスイッチが次回オン駆動される前に前記下アーム抵抗値が低下したとの判定結果を受信した場合、前記下アームスイッチをオフ駆動に維持し、
前記下アーム判定部は、前記上アームスイッチが次回オン駆動される前に前記下アーム抵抗値が低下したと判定した場合、前記上アームスイッチが次回オン駆動される前にその判定結果を前記情報伝達部を介して前記上アーム保護部に送信し、
前記上アーム保護部は、前記上アームスイッチが次回オン駆動される前に前記下アーム抵抗値が低下したとの判定結果を受信した場合、前記上アームスイッチをオフ駆動に維持する。
第2の発明では、上,下アーム駆動回路は、上,下アーム判定部を有している。
また、第2の発明は、上,下アーム駆動回路から送信された情報を伝達する情報伝達部を備えている。上アーム駆動回路の上アーム判定部は、下アームスイッチが次回オン駆動される前に上アームスイッチにショート故障が発生したことを判定した場合、下アームスイッチが次回オン駆動される前に、上アームスイッチにショート故障が発生した旨の情報を情報伝達部を介して下アーム保護部に送信する。下アーム保護部は、下アームスイッチを次回オン駆動する前に上アームスイッチにショート故障が発生した旨の情報を受信した場合、下アームスイッチをオフ駆動に維持する。
一方、下アーム駆動回路の下アーム判定部は、上アームスイッチが次回オン駆動される前に下アームスイッチにショート故障が発生したことを判定した場合、上アームスイッチが次回オン駆動される前に、下アームスイッチにショート故障が発生した旨の情報を情報伝達部を介して上アーム保護部に送信する。上アーム保護部は、上アームスイッチを次回オン駆動する前に下アームスイッチにショート故障が発生した旨の情報を受信した場合、上アームスイッチをオフ駆動に維持する。
以上説明した第2の発明によれば、上,下アームスイッチに短絡電流を流すことなく、上下アーム短絡の発生を的確に抑制することができる。
第1実施形態に係る制御システムの全体構成図。 制御システム内における情報伝達のための構成を示す図。 絶縁電源及び駆動回路を示す図。 絶縁電源の2次側及び駆動回路で形成される閉ループ回路を示す図。 コンパレータの入出力信号の推移を示すタイムチャート。 上下アーム短絡防止の保護動作の一例を示すタイムチャート。 第1実施形態の変形例1に係る絶縁電源及び駆動回路を示す図。 第1実施形態の変形例2に係る絶縁電源及び駆動回路を示す図。 第2実施形態に係る絶縁電源及び駆動回路を示す図。 スイッチのショート故障時におけるゲート電圧の変化を示す図。 ショート故障判定処理の手順を示すフローチャート。 第3実施形態に係る絶縁電源及び駆動回路を示す図。 ショート故障判定処理の手順を示すフローチャート。 第4実施形態に係る絶縁電源及び駆動回路を示す図。 ショート故障判定処理及び保護動作処理の手順を示すフローチャート。 第5実施形態に係る絶縁電源及び駆動回路を示す図。 ショート故障判定処理及び保護動作処理の手順を示すフローチャート。
<第1実施形態>
以下、本発明に係る駆動装置を具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。駆動装置は、電力変換装置としてのDCDCコンバータ及び3相インバータに適用される。本実施形態において、電力変換装置を備える制御システムは、例えば、電気自動車やハイブリッド車等の車両に搭載される。
図1に示すように、制御システムは、DCDCコンバータ20、インバータ30、回転電機40及び制御装置60を備えている。回転電機40は、例えば、車載主機であり、そのロータが図示しない駆動輪と動力伝達可能とされている。回転電機40は、例えば同期機である。
回転電機40の各相巻線41には、インバータ30及びDCDCコンバータ20を介して、直流電源としての高圧蓄電池10が接続されている。DCDCコンバータ20は、第1コンデンサ21、リアクトル22、第2コンデンサ23、上アーム変圧スイッチSCH及び下アーム変圧スイッチSCLを備えている。DCDCコンバータ20は、高圧蓄電池10の出力電圧を所定の電圧を上限として昇圧する機能を有している。本実施形態において、各変圧スイッチSCH,SCHは、電圧制御形の半導体スイッチング素子であり、具体的にはSiCで構成されたNチャネルMOSFETである。なお、上,下アーム変圧スイッチSCH,SCLは、上,下アームボディダイオードDCH,DCLを有している。
上アーム変圧スイッチSCHのドレインには、正極母線Lpが接続されている。上アーム変圧スイッチSCHのソースには、下アーム変圧スイッチSCLのドレインが接続されている。下アーム変圧スイッチSCLのソースには、負極母線Lnが接続されている。各母線Lp,Lnは、例えばバスバーにて構成されている。
上アーム変圧スイッチSCH及び下アーム変圧スイッチSCLの直列接続体には、第2コンデンサ23が並列接続されている。上アーム変圧スイッチSCHと下アーム変圧スイッチSCLとの接続点には、リアクトル22の第1端が接続されている。リアクトル22の第2端には、第1コンデンサ21の第1端と、高圧蓄電池10の正極端子とが接続されている。高圧蓄電池10の負極端子と第1コンデンサ21の第2端とには、負極母線Lnが接続されている。
インバータ30は、3相分の上アームスイッチSWH及び下アームスイッチSWLの直列接続体を備えている。本実施形態において、各スイッチSWH,SWLは、電圧制御形の半導体スイッチング素子であり、より具体的には、SiCで構成されたNチャネルMOSFETである。上,下アームスイッチSWH,SWLは、上,下アームボディダイオードDH,DLを有している。各相において、上,下アームスイッチSWH,SWLの接続点には、巻線41の第1端が接続されている。各相の巻線41の第2端は、中性点で接続されている。各相の巻線41は、電気角で互いに120°ずれている。
なお、本実施形態では、各スイッチSWH,SWL,SCH,SCLにおいて、ドレインが第1主端子に相当し、ソースが第2主端子に相当する。
制御システムは、相電流センサ50及び電圧センサ51を備えている。相電流センサ50は、回転電機40に流れる各相電流のうち、少なくとも2相分の電流を検出する。電圧センサ51は、第2コンデンサ23の端子間電圧を電源電圧VHrとして検出する。相電流センサ50及び電圧センサ51それぞれの検出値は、制御装置60に入力される。
制御装置60は、マイコンを主体として構成されている。制御装置60は、DCDCコンバータ20の出力電圧(第2コンデンサ23の端子間電圧)をその目標値に制御すべく、上アーム変圧スイッチSCH及び下アーム変圧スイッチSCLを操作する。制御装置60は、例えば上アーム変圧スイッチSCH及び下アーム変圧スイッチSCLを交互にオン状態とすべく、上,下アーム変圧スイッチSCH,SCLに対応する主駆動信号をコンバータ20の備える駆動回路に出力する。本実施形態において、駆動回路は、上,下アーム変圧スイッチSCH,SCLそれぞれに対応して個別に設けられている。
制御装置60は、回転電機40の制御量をその目標値に制御すべく、インバータ30の各スイッチSWH,SWLを操作する。制御量は、例えばトルクである。制御装置60は、各相において、デッドタイムを挟みつつ上,下アームスイッチSWH,SWLを交互にオン状態とすべく、上,下アームスイッチSWH,SWLに対応する主駆動信号をインバータ30の備える駆動回路に出力する。本実施形態において、駆動回路は、インバータ30の各相各アームに対応して個別に設けられている。
以下、DCDCコンバータ20及びインバータ30を構成するスイッチのうち、インバータ30を構成する上,下アームスイッチSWH,SWLをメインに説明する。
図2に示すように、制御システムは、上アーム駆動カプラ61H、上アーム論理回路62H、絶縁伝達部63(情報伝達部に相当)、及び上アームスイッチSWHを駆動する上アーム駆動回路DrH(上アーム駆動部に相当)を備えている。
制御装置60は、上アームスイッチSWHに対する上アーム主駆動信号GHと、下アームスイッチSWLに対する下アーム主駆動信号GLとを生成する。各駆動信号は、スイッチのオン状態への切り替えを指示するオン指令と、オフ状態への切り替えを指示するオフ指令とのいずれかをとる。
上アーム駆動カプラ61Hは、生成された上アーム主駆動信号GHを上アーム論理回路62Hに伝達する。上アーム駆動カプラ61Hは、例えば、フォトカプラ又は磁気カプラである。
上アーム論理回路62Hは、絶縁伝達部63を介して入力される下アーム判定信号SigLが異常信号でない(SigL=L)と判定した場合、上アーム駆動カプラ61Hから入力される上アーム主駆動信号GHを上アーム駆動信号GinHとして上アーム駆動回路DrHに出力する。すなわち、上アーム論理回路62Hは、下アーム判定信号SigLが異常信号でないと判定した場合、上アーム主駆動信号GHで表されるオン指令又はオフ指令をそのまま上アーム駆動信号GinHとして出力する。
一方、上アーム論理回路62Hは、絶縁伝達部63を介して入力される下アーム判定信号SigLが異常信号である(SigL=H)と判定した場合、上アーム駆動カプラ61Hから入力される上アーム主駆動信号GHにかかわらず、オフ指令の上アーム駆動信号GinHを上アーム駆動回路DrHに出力する。
下アーム駆動カプラ61Lは、生成された下アーム主駆動信号GLを下アーム論理回路62Lに伝達する。下アーム駆動カプラ61Lは、例えば、フォトカプラ又は磁気カプラである。
下アーム論理回路62Lは、絶縁伝達部63を介して入力される上アーム判定信号SigHが異常信号でない(SigH=L)と判定した場合、下アーム駆動カプラ61Lから入力される下アーム主駆動信号GLを下アーム駆動信号GinLとして下アーム駆動回路DrLに出力する。一方、下アーム論理回路62Lは、絶縁伝達部63を介して入力される上アーム判定信号SigHが異常信号である(SigH=H)と判定した場合、下アーム駆動カプラ61Lから入力される下アーム主駆動信号GLにかかわらず、オフ指令の下アーム駆動信号GinLを下アーム駆動回路DrLに出力する。
なお、絶縁伝達部63は、上アーム駆動回路DrH及び下アーム駆動回路DrLの間を電気的に絶縁しつつ、上アーム駆動回路DrH及び下アーム駆動回路DrLのうち一方から送信された情報を他方へと伝達する。絶縁伝達部63としては、例えば、フォトカプラ又は磁磁気カプラを用いることができる。これにより、基準電位の異なる各駆動回路DrH,DrLの間の情報伝達が可能となる。
続いて、図3を用いて、駆動回路の構成について説明する。本実施形態において、インバータ30の上,下アームに対応する駆動回路と、DCDCコンバータ20の上,下アーム変圧スイッチSCH,SCLに対応する駆動回路とは基本的には同様の構成である。このため、以下では、インバータ30の駆動回路を例にして説明する。この際、上,下アームそれぞれで構成が基本的には同一のため、図3では、各構成に付してある符号から、上,下アームを示す添え字H、Lを除いている。
駆動回路Drは、ドライブIC70及びゲート抵抗体80を備えている。ドライブIC70は、集積回路であり、充電用スイッチ71及び放電用スイッチ72を内蔵している。本実施形態では、充電用スイッチ71としてPチャネルMOSFETが用いられ、放電用スイッチ72としてNチャネルMOSFETが用いられている。
充電用スイッチ71のソースには、絶縁電源64の高電位端子TPが接続されている。充電用スイッチ71のドレインには、ゲート抵抗体80を介してスイッチSWのゲートが接続されている。スイッチSWのゲートには、放電用スイッチ72のドレインが接続されている。放電用スイッチ72のソースには、絶縁電源64の低電位端子TNが接続されている。
駆動回路Drは、負電圧発生回路90を備えている。負電圧発生回路90は、基準電圧生成部91、第1分圧抵抗体92a及び第2分圧抵抗体92bを備えている。基準電圧生成部91は、絶縁電源64の高電位端子TP(2次側コイル65b)の出力電圧Vccを変圧(降圧)して出力する。基準電圧生成部91の出力側には、第1分圧抵抗体92a及び第2分圧抵抗体92bの直列接続体が接続されている。基準電圧生成部91の出力電圧は、この直列接続体により分圧されて基準電圧Vrefとされる。
負電圧発生回路90(負電圧発生部に相当)は、第1抵抗体93、第2抵抗体94、第3抵抗体95、オペアンプ96及びコンデンサ97を備えている。第1抵抗体93の第1端には、スイッチSWのソースと、コンデンサ97の第1端とが接続されている。第1抵抗体93の第2端には、オペアンプ96の出力端子が接続されている。オペアンプ96の反転入力端子には、第2抵抗体94を介して第1抵抗体93の第2端が接続されている。オペアンプ96の反転入力端子には、第3抵抗体95を介してコンデンサ97の第2端が接続されている。
オペアンプ96の非反転入力端子には、第1分圧抵抗体92a及び第2分圧抵抗体92bの接続点が接続されている。オペアンプ96の正極側電源端子には、高電位端子TPが接続され、オペアンプ96の負極側電源端子には、絶縁電源64の低電位端子TNが接続されている。この構成によれば、第2抵抗体94及び第3抵抗体95から定まる増幅率Aを基準電圧Vrefに乗算した値「A×Vref」にコンデンサ97の端子間電圧が保持されるように、オペアンプ96が動作する。以降、コンデンサ97の第2端に対する第1端の電位差を負電圧Vnと称すこととする。
なお、本実施形態では、上アーム駆動回路DrHの負電圧発生回路90が生成する負電圧Vn(第1所定電位差に相当)と、下アーム駆動回路DrLの負電圧発生回路90が生成する負電圧Vn(第2所定電位差に相当)とは同じ値に設定されている。ただし、同じ値に設定されることは必須ではない。
ドライブIC70は、駆動制御部73を内蔵している。駆動制御部73は、論理回路62を介して入力される駆動信号Ginがオン指令であると判定した場合、充電用スイッチ71をオン状態にし、放電用スイッチ72をオフ状態にする。これにより、スイッチSWのゲートに充電電流が供給され、スイッチSWのゲート電圧が閾値電圧Vth以上となる。その結果、スイッチSWがオン状態に切り替えられる。
駆動制御部73は、駆動信号がオフ指令であると判定した場合、充電用スイッチ71をオフ状態にし、放電用スイッチ72をオン状態にする。これにより、スイッチSWのゲートから放電電流が放出され、スイッチSWのゲート電圧が閾値電圧Vth未満となる。その結果、スイッチSWがオフ状態に切り替えられる。
本実施形態では、負電圧発生回路90が備えられている。このため、スイッチSWをオフ状態にする場合において、スイッチSWのセルフターンオンの発生を防止できる。セルフターンオンとは、駆動信号Ginがオフ指令とされているにもかかわらず、スイッチSWが誤ってオン状態にされてしまう現象のことである。
制御システムが備える絶縁電源64は、1次側コイル65a及び2次側コイル65bを有するトランスTWと、開閉スイッチ66と、電圧制御部67とを備えるフライバック式のスイッチング電源である。
1次側コイル65aの第1端には、開閉スイッチ66を介して低圧蓄電池12の正極端子が接続されている。低圧蓄電池12の出力電圧は、高圧蓄電池10の出力電圧よりも低くされている。1次側コイル65aの第2端には、グランドが接続されている。2次側コイル65bの第1端には、高電位端子TPが接続され、2次側コイル65bの第2端には、低電位側端子TNが接続されている。なお、2次側コイル65bの第1端側には、図示しないが、整流用のダイオードと、電圧平滑用のコンデンサとが設けられている。
電圧制御部67は、低電位端子TNに対する高電位端子TPの出力電圧が駆動電圧Vccとなるように開閉スイッチ66をオンオフ操作する。
ドライブIC70は、コンパレータ74を内蔵している。コンパレータ74の反転入力端子には、判定電圧Vαが入力されている。コンパレータ74の非反転入力端子には、コンデンサ97の第2端が接続されている。本実施形態では、スイッチSWのソース電位を基準電位(0)とする。判定電圧Vαは、0よりも低い値に設定されている。判定電圧Vαの絶対値は、「A×Vref」よりも小さい値に設定されている。コンパレータ74は、非反転入力端子の入力電圧VSが判定電圧Vαよりも高い場合に論理Hの信号(異常信号)を出力し、入力電圧VSが判定電圧Vαよりも低い場合に論理Lの信号(正常信号)を出力する。上記入力電圧VSは、具体的には、スイッチSWのソース電位に対するコンデンサ97の第2端の電位差である。スイッチSWにショート故障が発生していない場合、入力電圧VSは、負の値である「-A×Vref」になる。
図3に示す駆動回路Drが上アーム駆動回路DrHの場合、コンパレータ74の出力信号は上アーム判定信号SigHである。一方、図3に示す駆動回路Drが下アーム駆動回路DrLの場合、コンパレータ74の出力信号は下アーム判定信号SigLである。
本実施形態では、スイッチSWのショート故障に起因した上下アーム短絡の発生を防止するために、上,下アーム駆動回路DrH,DrLのコンパレータ74と、絶縁伝達部63とが備えられている。以下、スイッチSWのショート故障について説明した後、上下アーム短絡の発生を防止できることについて説明する。
まず、スイッチSWのショート故障について説明する。
スイッチSWのショート故障が発生していない場合、図4に示すスイッチSWにおけるソース及びゲート間の抵抗値RSは、非常に大きな値(例えば数MΩ)となる。一方、スイッチSWのショート故障が発生する場合、抵抗値RSは非常に小さい値まで低下してしまう。このため、図4に一点鎖線にて示す閉ループ回路を流れる電流が増大する。この閉ループ回路は、抵抗値RS、ゲート抵抗体80、放電用スイッチ72、2次側コイル65b、オペアンプ96及び第1抵抗体93を含む回路である。この際、コンデンサ97の負電圧Vnを「A×Vref」に保持するようにオペアンプ96が動作しようとするものの、負電圧発生回路90の電流供給能力が不足することにより、負電圧Vnは0又は0に近い値となる。このため、負電圧Vnの絶対値の低下を検出することにより、スイッチSWにショート故障が発生したことを判定できる。
本実施形態では、図5に示すように、コンパレータ74の非反転入力端子の入力電圧VSが上昇して判定電圧Vαを上回ったとしても、上回ったタイミングt2から所定のマスク時間tm経過する時刻t3までは、コンパレータ74の出力信号である判定信号Sigは論理Lに維持される。時刻t3において、判定信号Sigの論理がHに反転する。これにより、ノイズに起因したショート故障の誤判定を防止できる。なお、図5(a)は入力電圧VSの推移を示し、図5(b)はコンパレータ74の出力信号Sigの推移を示す。また、時刻t1は、スイッチSWのショート故障が発生したタイミングを示す。
なお、本実施形態では、上アーム駆動回路DrHのコンパレータ74におけるマスク時間tm(第1所定時間に相当)と、下アーム駆動回路DrLのコンパレータ74におけるマスク時間tm(第2所定時間に相当)とは同じ値に設定されている。ただし、同じ値に設定されることは必須ではない。
図6を用いて、インバータ30の上アームスイッチSWHがショート故障した場合の例について説明する。図6(a)は、制御装置60から出力される上アーム主駆動信号GHの推移を示し、図6(b)は、上アーム駆動カプラ61Hから出力される上アーム主駆動信号GHの推移を示し、図6(c)は、上アーム論理回路62Hから出力される上アーム駆動信号GinHの推移を示す。図6(d)は、制御装置60から出力される下アーム主駆動信号GLの推移を示し、図6(e)は、下アーム駆動カプラ61Lから出力される下アーム主駆動信号GLの推移を示し、図6(f)は、下アーム論理回路62Lから出力される下アーム駆動信号GinLの推移を示す。図6(g)は、上アーム判定信号SigHの推移を示し、図6(h)は、下アーム判定信号SigLの推移を示す。
時刻t1において、上アーム主駆動信号GHがオフ指令に切り替えられ、その後、上アーム駆動カプラ61Hから出力される上アーム主駆動信号GHがオフ指令に切り替えられ、その後、上アーム論理回路62Hから出力される上アーム駆動信号GinHがオフ指令に切り替えられる。
その後、デッドタイムDTの途中である時刻t2において、上アームスイッチSWHにショート故障が発生する。このため、上アーム駆動回路DrHにおいて、コンパレータ74の非反転入力端子の入力電圧VSが判定電圧Vαを上回る。入力電圧VSが判定電圧Vαを上回った状態がマスク時間tm継続することにより、時刻t3において、上アーム判定信号SigHが論理Hに切り替えられる。論理Hの上アーム判定信号SigHが絶縁伝達部63を介して下アーム論理回路62Lに送信される。このため、下アーム論理回路62Lから出力される下アーム駆動信号GinLはオフ指令に維持される。その結果、時刻t1からデッドタイムDTが経過する時刻t4において、下アーム主駆動信号GLがオン指令に切り替えられても、下アーム駆動カプラ61Lから出力される下アーム駆動信号GinLと、下アーム論理回路62Lから出力される下アーム駆動信号GinLとは、オフ指令に維持される。なお、図6(e)及び図6(f)の一点鎖線は、上アーム判定信号SigHが論理Lである場合における各信号を示す。
この構成によれば、上アームスイッチSWHのショート故障の発生後、下アームスイッチSWLが次回オン駆動される事態の発生を抑制できる。これにより、上アームスイッチSWHのショート故障の発生後、上,下アームスイッチSWH,SWLに短絡電流を流すことなく、上下アーム短絡の発生を抑制することができる。特に本実施形態では、セルフターンオンの発生を防止する負電圧発生回路90を、上下アーム短絡の発生を防止するために用いた。これにより、駆動回路Drの構成部品の増加を抑制することができる。
本実施形態の上,下アームスイッチSWH,SWLは、SiCにより構成されており、その半導体チップサイズが小型化されている。このため、上,下アームスイッチSWH,SWLの短絡耐量が小さくなる傾向にある。したがって、短絡耐量が小さくなるスイッチに対して、上下アーム短絡の発生を防止する上述した構成を適用するメリットが大きい。
ちなみに、本実施形態において、上アーム駆動回路DrHのコンパレータ74が上アーム判定部に相当し、下アーム駆動回路DrLのコンパレータ74が下アーム判定部に相当する。また、上アーム論理回路62Hと上アーム駆動回路DrHの駆動制御部73とが上アーム保護部に相当し、下アーム論理回路62Lと下アーム駆動回路DrLの駆動制御部73とが下アーム保護部に相当する。
また、インバータ30の上,下アームスイッチSWH,SWLについて主に説明したが、上下アーム短絡からスイッチを保護する構成は、DCDCコンバータ20の上,下アーム変圧スイッチSCH,SCLについても同様に適用でき、以下の各実施形態についても同様に適用できる。
<第1実施形態の変形例1>
負電圧発生回路90としては、図7に示すリニアアンプ方式のものを採用することもできる。この場合、オペアンプ96の出力端子は、オペアンプ96の反転入力端子に接続されている。なお、図7において、先の図3に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
この構成によれば、コンデンサ97の負電圧Vnが基準電圧Vrefに保持されるように、オペアンプ96が動作する。
<第1実施形態の変形例2>
負電圧発生回路90としては、図8に示すツェナー方式のものを採用することもできる。負電圧発生回路90は、ツェナーダイオード98、抵抗体99及びコンデンサ97を備えている。抵抗体99の第1端には、高電位端子TPが接続され、抵抗体99の第2端には、ツェナーダイオード98のカソードが接続されている。ツェナーダイオード98の第2端には、コンデンサ97の第2端が接続され、ツェナーダイオード98のアノードには、コンデンサ97の第1端が接続されている。なお、図8において、先の図3に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
この構成によれば、コンデンサ97の負電圧Vnがツェナーダイオード98のブレークダウン電圧に保持される。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、スイッチSWのショート故障の判定方法を変更する。
図9に、本実施形態の駆動回路Dr及びその周辺構成を示す。図9において、先の図3に示した構成については、便宜上、同一の符号を付している。図9に示すように、本実施形態のドライブIC70は、コンパレータ74を備えていない。ドライブIC70は、スイッチSWのゲート電圧Vgeを検出する機能を有している。
図10を用いて、ショート故障の判定方法について説明する。
スイッチSWがショート故障しておらず正常な場合、スイッチSWがオン状態にされていると、図10(a)に示すように、2次側コイル65bの駆動電圧Vccは、スイッチSWのゲート電圧Vgeと、負電圧Vnとの加算値となる。
一方、スイッチSWのショート故障が発生すると、スイッチSWのゲート電圧Vgeが上昇する。したがって、この上昇を検出することにより、スイッチSWのショート故障を検出できる。
図11に、駆動制御部73の判定部73aにより実行される処理の手順を示す。この処理は、例えば所定の制御周期で繰り返し実行される。
ステップS10では、入力された駆動信号Ginがオン指令であるか否かを判定する。
ステップS10においてオン指令であると判定した場合には、ステップS11に進み、検出したゲート電圧Vgeが上昇したか否かを判定する。詳しくは、ゲート電圧Vgeが、駆動電圧Vccから「A×Vref」を減算した値「Vcc-A×Vref」よりも高いか否かを判定する。ステップS11の処理は、スイッチSWのショート故障が発生したか否かを判定するための処理である。「Vcc-A×Vref」は、スイッチSWにショート故障が発生していないときのスイッチSWのゲート電圧を示す。
ちなみに、ステップS11において、ゲート電圧Vgeが「Vcc-A×Vref」よりも高いとマスク時間tm継続して判定した場合に肯定判定してもよい。
ステップS11において否定判定した場合には、ショート故障が発生していないと判定し、ステップS12に進む。ステップS12では、論理Lの判定信号Sigを出力する。
一方、ステップS11において肯定判定した場合には、ショート故障が発生したと判定し、ステップS13に進む。ステップS13では、論理Hの判定信号Sigを出力する。
ステップS12,S13の判定信号Sigは、上アーム駆動回路DrHの場合は上アーム判定信号SigHに相当し、下アーム駆動回路DrLの場合は下アーム判定信号SigLに相当する。
例えば、上アーム駆動回路DrHの判定部73bから論理Lの上アーム判定信号SigHが出力されると、その信号は絶縁伝達部63を介して下アーム論理回路62Lに送信される。その結果、下アーム論理回路62Lから出力される下アーム駆動信号GinLはオフ指令に維持され、下アームスイッチSWLがオン状態に切り替えられることを防止できる。
以上説明した本実施形態によれば、上アームスイッチSWHがオン状態とされている期間に上アームスイッチSWHのショート故障の有無を判定できる。このため、その後下アーム主駆動信号GLがオン指令に切り替えられる前に、下アームスイッチSWLをオフ状態に維持することを的確に決定することができる。
また、下アームスイッチSWLがオン状態とされている期間に下アームスイッチSWLのショート故障の有無を判定できる。このため、その後上アーム主駆動信号GHがオン指令に切り替えられる前に、上アームスイッチSWHをオフ状態に維持することを的確に決定することができる。
<第3実施形態>
以下、第3実施形態について、第1,第2実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、スイッチSWのショート故障の判定方法を変更する。
図12に、本実施形態の駆動回路Dr及びその周辺構成を示す。図12において、先の図3及び図9に示した構成については、便宜上、同一の符号を付している。
駆動回路Drは、制御スイッチ81及び温度センサ82を備えている。本実施形態において、制御スイッチ81は、NPN型のトランジスタである。本実施形態において、制御スイッチ81は、ドライブIC70に対して外付けされている。温度センサ82は、制御スイッチ81の温度を検出するものであり、例えばサーミスタである。温度センサ82の検出値は、駆動制御部73に入力される。
ドライブIC70は、定電圧回路75を備えている。定電圧回路75及び制御スイッチ81によりシリーズレギュレータが構成されている。定電圧回路75は、制御スイッチ81のエミッタ側の電圧であるスイッチ供給電圧Vomを目標電圧に制御すべく、制御スイッチ81を駆動する。この際、制御スイッチ81は、可変抵抗として機能する。
続いて、本実施形態に係るスイッチSWのショート故障の判定方法について説明する。
スイッチSWにショート故障が発生すると、第2実施形態で説明したように、スイッチSWのゲート電圧が上昇しようとする。この際、スイッチSWがショート故障すると、スイッチ供給電圧Vomが目標電圧に制御するために、制御スイッチ81における電圧降下量が、スイッチSWが正常なときよりも増加する。その結果、制御スイッチ81の温度が上昇する。この温度上昇を検出することにより、ショート故障を判定できる。
図13に、駆動制御部73の判定部73aにより実行される処理の手順を示す。この処理は、例えば所定の制御周期で繰り返し実行される。
ステップS20では、温度センサ82により検出された制御スイッチ81の温度Tcswを取得する。
ステップS21では、取得した温度Tcswが閾値温度Tthを超えているか否かを判定する。閾値温度Tthは、例えば、スイッチSWが正常な場合において制御スイッチ81が取り得る温度の最高値に設定されていればよい。
ちなみに、ステップS21において、取得した温度Tcswが閾値温度Tthを超えているとマスク時間tm継続して判定した場合に肯定判定してもよい。
ステップS21において否定判定した場合には、ショート故障が発生していないと判定し、ステップS22に進む。ステップS22では、論理Lの判定信号Sigを出力する。
一方、ステップS21において肯定判定した場合には、ショート故障が発生したと判定し、ステップS23に進む。ステップS23では、論理Hの判定信号Sigを出力する。
以上説明した本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
<第4実施形態>
以下、第4実施形態について、第3実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、スイッチSWのショート故障の判定方法を変更する。
図14に、本実施形態の駆動回路Dr及びその周辺構成を示す。図14において、先の図12に示した構成については、便宜上、同一の符号を付している。
制御システムは、スイッチSWの温度を検出する温度センサ83を備えている。温度センサ83は、例えば、感温ダイオード又はサーミスタである。温度センサ83の検出値は、駆動制御部73に入力される。入力された温度センサ83の検出値は、図示しないフォトカプラ等を介して制御装置60に送信される。
続いて、本実施形態に係るスイッチSWのショート故障の判定方法について説明する。
スイッチSWが正常な場合、スイッチSWがオフ状態にされていると、スイッチSWのゲート及びソース間電圧Vgsが0未満となる。その結果、スイッチSWにおいて、ソース側からドレイン側に向かってボディダイオードDにのみ還流電流が流れる。
一方、スイッチSWのショート故障が発生する場合、スイッチSWがオフ状態にされているときにおいて、スイッチSWのゲート及びソース間電圧Vgsが0又は0近傍となる。その結果、還流電流は、ボディダイオードDのみならずスイッチSWにも流れる。スイッチSWにおいてボディダイオードDを経由しない電流流通経路のオン抵抗は、ボディダイオードDのオン抵抗よりも小さい。このため、ショート故障が発生する場合においては、還流電流が流れるときにおけるスイッチSWの発熱量が低下する。このため、スイッチSWの発熱量の低下を検出することにより、スイッチSWのショート故障の発生を判定できる。本実施形態では、この判定を制御装置60が行う。
図15に、制御装置60により実行される処理の手順を示す。この処理は、例えば所定の制御周期で繰り返し実行される。
ステップS30では、電圧センサ51により検出された電源電圧VHr、電流センサ52により検出された相電流、及び送信された温度センサ83の検出値を取得する。
ステップS31では、取得した電源電圧VHr、相電流及び温度センサ83の温度検出値に基づいて、スイッチSWにショート故障が発生しているか否かを判定する。以下、この判定方法について説明する。
スイッチSWの温度は、電源電圧VHr及び相電流それぞれの大きさに応じて変化する。このため、電源電圧VHr及び相電流それぞれの大きさが定まれば、その大きさに応じたスイッチSWの温度を特定できる。ここで、スイッチSWにショート故障が発生すると、スイッチSWの温度が、電源電圧VHr及び相電流それぞれの大きさから定まる温度から大きく低下することが予想される。この点に鑑み、ステップS31では、取得した電源電圧VHr、相電流及び温度センサ83の温度検出値に基づいて、スイッチSWにショート故障が発生しているか否かを判定する。
判定方法の具体例について説明すると、スイッチSWが正常な場合における電源電圧VHr及び相電流とスイッチSWの温度とが関係付けられたマップ情報が制御装置60のメモリに記憶されている。このマップ情報に基づいて、取得した電源電圧VHr及び相電流に対応するスイッチSWの温度を算出し、算出した温度に対して、取得した温度センサ83の温度検出値が所定温度以上低いと判定した場合、ショート故障が発生していると判定する。なお、メモリは、ROM以外の非遷移的実体的記録媒体(例えば、ROM以外の不揮発性メモリ)である。
ステップS31において肯定判定した場合には、ステップS32に進み、主駆動信号Gをオフ指令に維持する。
以上説明した本実施形態によれば、制御装置60側で上下アーム短絡の保護動作を実施することができる。
なお、本実施形態において、制御装置60が、上,下アーム判定部及び上,下アーム保護部を含む。また、本実施形態では、絶縁伝達部63、上アーム論理回路62H及び下アーム論理回路62Lは必須ではない。
<第5実施形態>
以下、第5実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、駆動回路Dr及びその周辺構成を変更する。
図16に、本実施形態の駆動回路Dr及びその周辺構成を示す。図16において、先の図3に示した構成については、便宜上、同一の符号を付している。
絶縁電源64のトランスTCWは、1次側コイル100及び2次側コイル101を備えている。2次側コイル101は、センタータップctを有している。2次側コイル101のうちセンタータップctを挟んで一方の部分は第1コイル部分101aとされ、他方の部分は第2コイル部分101bをされている。
第1コイル部分101aの第1端には、高電位端子TPが接続されている。第1コイル部分101aの第2端には、センタータップctが接続されている。センタータップctには、絶縁電源64の中間端子TMを介して、スイッチSWのソースが接続されている。センタータップctには、第2コイル部分101bの第1端が接続されている。第2コイル部分101bの第2端には、低電位端子TNが接続されている。
本実施形態では、開閉スイッチ66のオンオフ操作により、中間端子TMに対して低電位端子TNの電位が低くなるような電圧が2次側コイル101に発生する。これにより、スイッチSWのソースに負電圧を印加することができる。なお、本実施形態において、第2コイル部分101b及びセンタータップctが負電圧生成部を構成する。
制御システムは、トランスTCWの1次側コイル100に流れる1次電流ILを検出する電流センサ52を備えている。電流センサ52の検出値は、制御装置60に入力される。
続いて、本実施形態に係るスイッチSWのショート故障の判定方法について説明する。
スイッチSWにショート故障が発生すると、トランスTCWの2次側コイル101側の負荷が増加する。その結果、1次側コイル100に流れる電流が増加する。この増加を検出することにより、スイッチSWにショート故障が発生していることを判定できる。
図17に、制御装置60により実行される処理の手順を示す。この処理は、例えば所定の制御周期で繰り返し実行される。
ステップS33では、電流センサ52により検出された1次電流ILを取得する。ステップS33の処理が電流取得部に相当する。
ステップS34では、取得した1次電流ILが閾値電流Ithを超えているか否かを判定する。この処理は、スイッチSWにショート故障が発生しているか否かを判定する処理である。
ステップS34において肯定判定した場合には、ステップS32に進む。
以上説明した本実施形態によれば、制御装置60側で上下アーム短絡の保護動作を実施することができる。
なお、本実施形態において、制御装置60が、上,下アーム判定部及び上,下アーム保護部を含む。また、本実施形態では、絶縁伝達部63、上アーム論理回路62H及び下アーム論理回路62Lは必須ではない。
<第5実施形態の変形例>
・スイッチSWにショート故障が発生し、トランスTCWに対する電流供給能力が不足し、第2コイル部分101bの端子電圧が0に近づくことも考えられる。この場合、駆動制御部73は、第2コイル部分101bの端子間電圧に基づいて、スイッチSWにショート故障が発生しているか否かを判定してもよい。
・第5実施形態で説明したセンタータップctを備える構成において、第1~第4実施形態で説明した上下アーム短絡の発生を防止する構成を適用してもよい。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・システムに備えられる回転電機は1つに限らず、複数であってもよい。例えば、回転電機が2つ備えられる場合、2つのインバータがコンバータに接続される。
・DCDCコンバータ及びインバータを構成するスイッチとしては、MOSFETに限らず、例えばIGBTであってもよい。この場合、IGBTのコレクタが第1主端子に相当し、IGBTのエミッタが第2主端子に相当する。なお、IGBTには、フリーホイールダイオードが逆並列に接続されていればよい。
30…インバータ、60…制御装置、SWH,SWL…上,下アームスイッチ、DrH,DrL…上,下アーム駆動回路。

Claims (5)

  1. 互いに直列接続された上アームスイッチ(SWH,SCH)及び下アームスイッチ(SWL,SCL)を駆動するスイッチの駆動装置において、
    前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチのそれぞれは、第1主端子、第2主端子及びゲートを有し、前記第2主端子に対する前記ゲートの電位差が閾値電圧以上になることにより前記第1主端子及び前記第2主端子の間の電流の流通を許容するオン状態とされ、前記電位差が前記閾値電圧未満になることにより前記第1主端子から前記第2主端子へと向かう方向の電流の流通を阻止するオフ状態とされ、
    前記上アームスイッチを駆動する上アーム駆動回路(DrH)と、
    前記下アームスイッチを駆動する下アーム駆動回路(DrL)と、を備え、
    前記上アーム駆動回路及び前記下アーム駆動回路のそれぞれは、
    絶縁電源(64)を構成する2次側コイル(65b)の高電位端子(TP)側と前記ゲートとを接続する充電用スイッチ(71)と、
    前記2次側コイルの低電位端子(TN)側と前記ゲートとを接続する放電用スイッチ(72)と、を有し、
    前記上アーム駆動回路は、前記充電用スイッチをオン状態にし、前記放電用スイッチをオフ状態にすることにより前記上アームスイッチをオン駆動し、前記充電用スイッチをオフ状態にし、前記放電用スイッチをオン状態にすることにより前記上アームスイッチをオフ駆動し、
    前記下アーム駆動回路は、前記充電用スイッチをオン状態にし、前記放電用スイッチをオフ状態にすることにより前記下アームスイッチをオン駆動し、前記充電用スイッチをオフ状態にし、前記放電用スイッチをオン状態にすることにより前記下アームスイッチをオフ駆動し、
    前記上アーム駆動回路は、
    前記上アームスイッチにおける前記第2主端子及び前記ゲートの間の抵抗値である上アーム抵抗値が低下したことを判定する上アーム判定部と、
    前記上アームスイッチがオフ駆動される場合、前記上アームスイッチにおいて前記第2主端子の電位よりも前記ゲートの電位を第1所定電位差だけ低く設定する上アーム負電圧生成部(90)と、を有し、
    前記下アーム駆動回路は、
    前記下アームスイッチにおける前記第2主端子及び前記ゲートの間の抵抗値である下アーム抵抗値が低下したことを判定する下アーム判定部と、
    前記下アーム駆動回路は、前記下アームスイッチがオフ駆動される場合、前記下アームスイッチにおいて前記第2主端子の電位よりも前記ゲートの電位を第2所定電位差だけ低く設定する下アーム負電圧生成部(90)と、を有し、
    アーム保護部と、
    アーム保護部と
    前記上アーム駆動回路及び前記下アーム駆動回路から送信された情報を伝達する情報伝達部(63)と、を備え、
    前記上アーム判定部は、前記下アームスイッチが次回オン駆動される前において、前記上アームスイッチにおける前記第2主端子に対する前記ゲートの電位差の絶対値が前記第1所定電位差よりも低くなったと判定した場合、前記上アームスイッチの抵抗値が低下したと判定し、前記上アーム抵抗値が低下したと判定した場合、前記下アームスイッチが次回オン駆動される前にその判定結果を前記情報伝達部を介して前記下アーム保護部に送信し、
    前記下アーム保護部は、前記下アームスイッチが次回オン駆動される前に前記下アーム抵抗値が低下したとの判定結果を受信した場合、前記下アームスイッチをオフ駆動に維持し、
    前記下アーム判定部は、前記上アームスイッチが次回オン駆動される前において、前記下アームスイッチにおける前記第2主端子に対する前記ゲートの電位差の絶対値が前記第2所定電位差よりも低くなったと判定した場合、前記下アームスイッチの抵抗値が低下したと判定し、前記下アーム抵抗値が低下したと判定した場合、前記上アームスイッチが次回オン駆動される前にその判定結果を前記情報伝達部を介して前記上アーム保護部に送信し、
    前記上アーム保護部は、前記上アームスイッチが次回オン駆動される前に前記下アーム抵抗値が低下したとの判定結果を受信した場合、前記上アームスイッチをオフ駆動に維持し、
    前記上アーム負電圧生成部及び前記下アーム負電圧生成部のそれぞれは、
    前記2次側コイルの高電位端子側に接続され、前記高電位端子の出力電圧(Vcc)を変圧して出力する基準電圧生成部(91)と、
    前記基準電圧生成部の出力側と前記2次側コイルの低電位端子側とを接続する第1分圧抵抗体(92a)及び第2分圧抵抗体(92b)の直列接続体と、
    第1抵抗体(93)、第2抵抗体(94)、第3抵抗体(95)、オペアンプ(96)及びコンデンサ(97)と、を備え、
    前記第1抵抗体の第1端には、前記第2主端子と、前記コンデンサの第1端とが接続され、
    前記第1抵抗体の第2端には、前記オペアンプの出力端子が接続され、
    前記オペアンプの反転入力端子には、前記第2抵抗体を介して前記第1抵抗体の第2端が接続され、
    前記オペアンプの反転入力端子には、前記第3抵抗体を介して前記コンデンサの第2端と、前記2次側コイルの低電位端子側とが接続され、
    前記オペアンプの非反転入力端子には、前記第1分圧抵抗体及び前記第2分圧抵抗体の接続点が接続され、
    前記オペアンプの正極側電源端子には、前記2次側コイルの高電位端子側が接続され、
    前記オペアンプの負極側電源端子には、前記2次側コイルの低電位端子側が接続され、
    前記上アーム負電圧生成部は、前記上アームスイッチがオフ駆動される場合において、前記オペアンプの非反転入力端子の入力電圧である基準電圧(Vref)と、前記第2抵抗体及び前記第3抵抗体から定まる増幅率(A)との乗算値に前記コンデンサの端子間電圧が保持されるように前記オペアンプが動作することにより、前記第2主端子の電位よりも前記ゲートの電位を前記第1所定電位差だけ低く設定し、
    前記下アーム負電圧生成部は、前記下アームスイッチがオフ駆動される場合において、前記オペアンプの非反転入力端子の入力電圧である基準電圧(Vref)と、前記第2抵抗体及び前記第3抵抗体から定まる増幅率(A)との乗算値に前記コンデンサの端子間電圧が保持されるように前記オペアンプが動作することにより、前記第2主端子の電位よりも前記ゲートの電位を前記第2所定電位差だけ低く設定するスイッチの駆動装置。
  2. 互いに直列接続された上アームスイッチ(SWH,SCH)及び下アームスイッチ(SWL,SCL)を駆動するスイッチの駆動装置において、
    前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチのそれぞれは、第1主端子、第2主端子及びゲートを有し、前記第2主端子に対する前記ゲートの電位差が閾値電圧以上になることにより前記第1主端子及び前記第2主端子の間の電流の流通を許容するオン状態とされ、前記電位差が前記閾値電圧未満になることにより前記第1主端子から前記第2主端子へと向かう方向の電流の流通を阻止するオフ状態とされ、
    前記上アームスイッチを駆動する上アーム駆動回路(DrH)と、
    前記下アームスイッチを駆動する下アーム駆動回路(DrL)と、を備え、
    前記上アーム駆動回路及び前記下アーム駆動回路のそれぞれは、
    絶縁電源(64)を構成する2次側コイル(65b)の高電位端子(TP)側と前記ゲートとを接続する充電用スイッチ(71)と、
    前記2次側コイルの低電位端子(TN)側と前記ゲートとを接続する放電用スイッチ(72)と、を有し、
    前記上アーム駆動回路は、前記充電用スイッチをオン状態にし、前記放電用スイッチをオフ状態にすることにより前記上アームスイッチをオン駆動し、前記充電用スイッチをオフ状態にし、前記放電用スイッチをオン状態にすることにより前記上アームスイッチをオフ駆動し、
    前記下アーム駆動回路は、前記充電用スイッチをオン状態にし、前記放電用スイッチをオフ状態にすることにより前記下アームスイッチをオン駆動し、前記充電用スイッチをオフ状態にし、前記放電用スイッチをオン状態にすることにより前記下アームスイッチをオフ駆動し、
    前記上アーム駆動回路は、
    前記上アームスイッチにおける前記第2主端子及び前記ゲートの間の抵抗値である上アーム抵抗値が低下したことを判定する上アーム判定部と、
    前記上アームスイッチがオフ駆動される場合、前記上アームスイッチにおいて前記第2主端子の電位よりも前記ゲートの電位を第1所定電位差だけ低く設定する上アーム負電圧生成部(90)と、を有し、
    前記下アーム駆動回路は、
    前記下アームスイッチにおける前記第2主端子及び前記ゲートの間の抵抗値である下アーム抵抗値が低下したことを判定する下アーム判定部と、
    前記下アーム駆動回路は、前記下アームスイッチがオフ駆動される場合、前記下アームスイッチにおいて前記第2主端子の電位よりも前記ゲートの電位を第2所定電位差だけ低く設定する下アーム負電圧生成部(90)と、を有し、
    アーム保護部と、
    アーム保護部と
    前記上アーム駆動回路及び前記下アーム駆動回路から送信された情報を伝達する情報伝達部(63)と、を備え、
    前記上アーム判定部は、前記下アームスイッチが次回オン駆動される前において、前記上アームスイッチにおける前記第2主端子に対する前記ゲートの電位差の絶対値が前記第1所定電位差よりも低くなったと判定した場合、前記上アームスイッチの抵抗値が低下したと判定し、前記上アーム抵抗値が低下したと判定した場合、前記下アームスイッチが次回オン駆動される前にその判定結果を前記情報伝達部を介して前記下アーム保護部に送信し、
    前記下アーム保護部は、前記下アームスイッチが次回オン駆動される前に前記下アーム抵抗値が低下したとの判定結果を受信した場合、前記下アームスイッチをオフ駆動に維持し、
    前記下アーム判定部は、前記上アームスイッチが次回オン駆動される前において、前記下アームスイッチにおける前記第2主端子に対する前記ゲートの電位差の絶対値が前記第2所定電位差よりも低くなったと判定した場合、前記下アームスイッチの抵抗値が低下したと判定し、前記下アーム抵抗値が低下したと判定した場合、前記上アームスイッチが次回オン駆動される前にその判定結果を前記情報伝達部を介して前記上アーム保護部に送信し、
    前記上アーム保護部は、前記上アームスイッチが次回オン駆動される前に前記下アーム抵抗値が低下したとの判定結果を受信した場合、前記上アームスイッチをオフ駆動に維持し、
    前記上アーム負電圧生成部及び前記下アーム負電圧生成部のそれぞれは、
    前記2次側コイルの高電位端子側に接続され、前記高電位端子の出力電圧(Vcc)を変圧して出力する基準電圧生成部(91)と、
    前記基準電圧生成部の出力側と前記2次側コイルの低電位端子側とを接続する第1分圧抵抗体(92a)及び第2分圧抵抗体(92b)の直列接続体と、
    抵抗体(93)、オペアンプ(96)及びコンデンサ(97)と、を備え、
    前記抵抗体の第1端には、前記第2主端子と、前記コンデンサの第1端とが接続され、
    前記抵抗体の第2端には、前記オペアンプの出力端子と、前記オペアンプの反転入力端子とが接続され、
    前記オペアンプの非反転入力端子には、前記第1分圧抵抗体及び前記第2分圧抵抗体の接続点が接続され、
    前記オペアンプの正極側電源端子には、前記2次側コイルの高電位端子側が接続され、
    前記オペアンプの負極側電源端子には、前記2次側コイルの低電位端子側が接続され、
    前記上アーム負電圧生成部は、前記上アームスイッチがオフ駆動される場合において、前記オペアンプの非反転入力端子の入力電圧である前記第1所定電位差(Vref)に前記コンデンサの端子間電圧が保持されるように前記オペアンプが動作することにより、前記第2主端子の電位よりも前記ゲートの電位を前記第1所定電位差だけ低く設定し、
    前記下アーム負電圧生成部は、前記下アームスイッチがオフ駆動される場合において、前記オペアンプの非反転入力端子の入力電圧である前記第2所定電位差(Vref)に前記コンデンサの端子間電圧が保持されるように前記オペアンプが動作することにより、前記第2主端子の電位よりも前記ゲートの電位を前記第2所定電位差だけ低く設定するスイッチの駆動装置。
  3. 互いに直列接続された上アームスイッチ(SWH,SCH)及び下アームスイッチ(SWL,SCL)を駆動するスイッチの駆動装置において、
    前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチのそれぞれは、第1主端子、第2主端子及びゲートを有し、前記第2主端子に対する前記ゲートの電位差が閾値電圧以上になることにより前記第1主端子及び前記第2主端子の間の電流の流通を許容するオン状態とされ、前記電位差が前記閾値電圧未満になることにより前記第1主端子から前記第2主端子へと向かう方向の電流の流通を阻止するオフ状態とされ、
    前記上アームスイッチを駆動する上アーム駆動回路(DrH)と、
    前記下アームスイッチを駆動する下アーム駆動回路(DrL)と、を備え、
    前記上アーム駆動回路及び前記下アーム駆動回路のそれぞれは、
    絶縁電源(64)を構成する2次側コイル(65b)の高電位端子(TP)側と前記ゲートとを接続する充電用スイッチ(71)と、
    前記2次側コイルの低電位端子(TN)側と前記ゲートとを接続する放電用スイッチ(72)と、を有し、
    前記上アーム駆動回路は、前記充電用スイッチをオン状態にし、前記放電用スイッチをオフ状態にすることにより前記上アームスイッチをオン駆動し、前記充電用スイッチをオフ状態にし、前記放電用スイッチをオン状態にすることにより前記上アームスイッチをオフ駆動し、
    前記下アーム駆動回路は、前記充電用スイッチをオン状態にし、前記放電用スイッチをオフ状態にすることにより前記下アームスイッチをオン駆動し、前記充電用スイッチをオフ状態にし、前記放電用スイッチをオン状態にすることにより前記下アームスイッチをオフ駆動し、
    前記上アーム駆動回路は、
    前記上アームスイッチにおける前記第2主端子及び前記ゲートの間の抵抗値である上アーム抵抗値が低下したことを判定する上アーム判定部と、
    前記上アームスイッチがオフ駆動される場合、前記上アームスイッチにおいて前記第2主端子の電位よりも前記ゲートの電位を第1所定電位差だけ低く設定する上アーム負電圧生成部(90)と、を有し、
    前記下アーム駆動回路は、
    前記下アームスイッチにおける前記第2主端子及び前記ゲートの間の抵抗値である下アーム抵抗値が低下したことを判定する下アーム判定部と、
    前記下アーム駆動回路は、前記下アームスイッチがオフ駆動される場合、前記下アームスイッチにおいて前記第2主端子の電位よりも前記ゲートの電位を第2所定電位差だけ低く設定する下アーム負電圧生成部(90)と、を有し、
    アーム保護部と、
    アーム保護部と
    前記上アーム駆動回路及び前記下アーム駆動回路から送信された情報を伝達する情報伝達部(63)と、を備え、
    前記上アーム判定部は、前記下アームスイッチが次回オン駆動される前において、前記上アームスイッチにおける前記第2主端子に対する前記ゲートの電位差の絶対値が前記第1所定電位差よりも低くなったと判定した場合、前記上アームスイッチの抵抗値が低下したと判定し、前記上アーム抵抗値が低下したと判定した場合、前記下アームスイッチが次回オン駆動される前にその判定結果を前記情報伝達部を介して前記下アーム保護部に送信し、
    前記下アーム保護部は、前記下アームスイッチが次回オン駆動される前に前記下アーム抵抗値が低下したとの判定結果を受信した場合、前記下アームスイッチをオフ駆動に維持し、
    前記下アーム判定部は、前記上アームスイッチが次回オン駆動される前において、前記下アームスイッチにおける前記第2主端子に対する前記ゲートの電位差の絶対値が前記第2所定電位差よりも低くなったと判定した場合、前記下アームスイッチの抵抗値が低下したと判定し、前記下アーム抵抗値が低下したと判定した場合、前記上アームスイッチが次回オン駆動される前にその判定結果を前記情報伝達部を介して前記上アーム保護部に送信し、
    前記上アーム保護部は、前記上アームスイッチが次回オン駆動される前に前記下アーム抵抗値が低下したとの判定結果を受信した場合、前記上アームスイッチをオフ駆動に維持し、
    前記上アーム負電圧生成部及び前記下アーム負電圧生成部のそれぞれは、ツェナーダイオード(98)、抵抗体(99)及びコンデンサ(97)を備え、
    前記抵抗体の第1端には、前記2次側コイルの高電位端子側が接続され、
    前記抵抗体の第2端には、前記ツェナーダイオードのカソードと、前記コンデンサの第1端と、前記第2主端子とが接続され、
    前記ツェナーダイオードのアノードには、前記コンデンサの第2端と、前記2次側コイルの低電位端子側とが接続され、
    前記上アーム負電圧生成部は、前記上アームスイッチがオフ駆動される場合において、前記ツェナーダイオードのブレークダウン電圧である前記第1所定電位差に前記コンデンサの端子間電圧を保持することにより、前記第2主端子の電位よりも前記ゲートの電位を前記第1所定電位差だけ低く設定し、
    前記下アーム負電圧生成部は、前記下アームスイッチがオフ駆動される場合において、前記ツェナーダイオードのブレークダウン電圧である前記第2所定電位差に前記コンデンサの端子間電圧を保持することにより、前記第2主端子の電位よりも前記ゲートの電位を前記第2所定電位差だけ低く設定するスイッチの駆動装置。
  4. 互いに直列接続された上アームスイッチ(SWH,SCH)及び下アームスイッチ(SWL,SCL)を駆動するスイッチの駆動装置において、
    前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチのそれぞれは、第1主端子、第2主端子及びゲートを有し、前記第2主端子に対する前記ゲートの電位差が閾値電圧以上になることにより前記第1主端子及び前記第2主端子の間の電流の流通を許容するオン状態とされ、前記電位差が前記閾値電圧未満になることにより前記第1主端子から前記第2主端子へと向かう方向の電流の流通を阻止するオフ状態とされ、
    前記上アームスイッチを駆動する上アーム駆動回路(DrH)と、
    前記下アームスイッチを駆動する下アーム駆動回路(DrL)と、を備え、
    前記上アーム駆動回路は、
    前記上アームスイッチにおける前記第2主端子及び前記ゲートの間の抵抗値である上アーム抵抗値が低下したことを判定する上アーム判定部と、
    前記上アームスイッチがオフ駆動される場合、前記上アームスイッチにおいて前記第2主端子の電位よりも前記ゲートの電位を第1所定電位差だけ低く設定する上アーム負電圧生成部(90)と、を有し、
    前記下アーム駆動回路は、
    前記下アームスイッチにおける前記第2主端子及び前記ゲートの間の抵抗値である下アーム抵抗値が低下したことを判定する下アーム判定部と、
    前記下アームスイッチがオフ駆動される場合、前記下アームスイッチにおいて前記第2主端子の電位よりも前記ゲートの電位を第2所定電位差だけ低く設定する下アーム負電圧生成部(90)と、を有し、
    アーム保護部と、
    アーム保護部と
    前記上アーム駆動回路及び前記下アーム駆動回路から送信された情報を伝達する情報伝達部(63)と、を備え、
    前記上アーム判定部は、前記下アームスイッチが次回オン駆動される前であってかつ前記上アームスイッチがオン状態とされている場合において、前記上アームスイッチにおける前記第2主端子に対する前記ゲートの電位差が前記上アームスイッチにショート故障が発生していないときの該電位差よりも高いと判定した場合、前記上アーム抵抗値が低下したと判定し、前記下アームスイッチが次回オン駆動される前にその判定結果を前記情報伝達部を介して前記下アーム保護部に送信し、
    前記下アーム保護部は、前記下アーム駆動回路により前記下アームスイッチが次回オン駆動される前に前記下アーム抵抗値が低下したとの判定結果を受信した場合、前記下アームスイッチをオフ駆動に維持し、
    前記下アーム判定部は、前記上アームスイッチが次回オン駆動される前であってかつ前記下アームスイッチがオン状態とされている場合において、前記下アームスイッチにおける前記第2主端子に対する前記ゲートの電位差が前記下アームスイッチにショート故障が発生していないときの該電位差よりも高いと判定した場合、前記下アーム抵抗値が低下したと判定し、前記上アームスイッチが次回オン駆動される前にその判定結果を前記情報伝達部を介して前記上アーム保護部に送信し、
    前記上アーム保護部は、前記上アーム駆動回路により前記上アームスイッチが次回オン駆動される前に前記下アーム抵抗値が低下したとの判定結果を受信した場合、前記上アームスイッチをオフ駆動に維持するスイッチの駆動装置。
  5. 前記上アーム保護部は、第1所定時間継続して前記下アーム判定部により前記下アーム抵抗値が低下したと判定された場合、前記上アームスイッチをオフ駆動に維持し、
    前記下アーム保護部は、第2所定時間継続して前記上アーム判定部により前記上アーム抵抗値が低下したと判定された場合、前記下アームスイッチをオフ駆動に維持する請求項1~のいずれか1項に記載のスイッチの駆動装置。
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