JP2595764B2 - 上塗り塗膜 - Google Patents
上塗り塗膜Info
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- JP2595764B2 JP2595764B2 JP2133731A JP13373190A JP2595764B2 JP 2595764 B2 JP2595764 B2 JP 2595764B2 JP 2133731 A JP2133731 A JP 2133731A JP 13373190 A JP13373190 A JP 13373190A JP 2595764 B2 JP2595764 B2 JP 2595764B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、例えば自動車の上塗りの塗膜に関し、特に
カラークリヤ中の顔料の耐侯性および顔料分散性を向上
させたものである。
カラークリヤ中の顔料の耐侯性および顔料分散性を向上
させたものである。
(従来の技術) 従来の自動車の上塗り塗装としては、ソリッド塗装、
メタリック塗装、あるいはパール塗装等が知られている
が、近年さらに外観の意匠性を高めるため、クリヤ塗料
中に微粒化顔料を含有させたカラークリヤの開発が進め
られている。
メタリック塗装、あるいはパール塗装等が知られている
が、近年さらに外観の意匠性を高めるため、クリヤ塗料
中に微粒化顔料を含有させたカラークリヤの開発が進め
られている。
カラークリヤを用いたメタリック塗装は、第5図に示
すように、鋼板1上に電着塗装および中塗り塗装等の下
地層2を形成し、この下地2上にアルミ片3と顔料4と
を含んだメタリックベース塗膜5を形成し、さらに乾燥
させない状態(以下、ウエットオンウエットと称する)
でカラークリヤ塗膜6を形成する。このカラークリヤ塗
膜6中には、メタリックベース塗膜5中に含まれる顔料
4より粒径が小さい微粒化顔料7が含まれており、この
微粒化顔料7と、メタリックベース塗膜5の顔料4およ
びアルミ片3とが相俟って、深み感があり鮮やかな意匠
性を奏でることとなる。
すように、鋼板1上に電着塗装および中塗り塗装等の下
地層2を形成し、この下地2上にアルミ片3と顔料4と
を含んだメタリックベース塗膜5を形成し、さらに乾燥
させない状態(以下、ウエットオンウエットと称する)
でカラークリヤ塗膜6を形成する。このカラークリヤ塗
膜6中には、メタリックベース塗膜5中に含まれる顔料
4より粒径が小さい微粒化顔料7が含まれており、この
微粒化顔料7と、メタリックベース塗膜5の顔料4およ
びアルミ片3とが相俟って、深み感があり鮮やかな意匠
性を奏でることとなる。
(発明が解決しようとする課題) ところでカラークリヤは、第6図に示すようにアクリ
ル樹脂(CH2=CHCOOH)に架橋剤としてメラミン樹脂(C
3N3(NH2)3)を加え、加熱下における架橋反応により
塗膜を形成するが、この架橋密度を高めることによって
塗膜の耐侯性、耐傷付性等を向上させることができる。
そして、架橋密度を高める手段として、従来よりCOOH
基、あるいはSiOH基等の配合量を増加させる手法が採用
されていたが、COOH基の配分量を増加させるとメラミン
樹脂と反応できないCOOH基が残存してしまい塗膜劣化の
原因となっていた。すなわち、未反応のCOOH基は、水や
光によってCO−OH間で分離し易く、CO−OHのOHと、H2O
のHで新たなH2Oを生成し、比較的安定であったCOOHが
不安定なCOとなる。当業界においては、この不安定なCO
の存在が塗膜劣化を進行させる原因であると考えられて
いる。したがって、従来のアクリル−メラミン樹脂によ
り構成したカラークリヤは耐侯性、耐傷付性の点で問題
があった。
ル樹脂(CH2=CHCOOH)に架橋剤としてメラミン樹脂(C
3N3(NH2)3)を加え、加熱下における架橋反応により
塗膜を形成するが、この架橋密度を高めることによって
塗膜の耐侯性、耐傷付性等を向上させることができる。
そして、架橋密度を高める手段として、従来よりCOOH
基、あるいはSiOH基等の配合量を増加させる手法が採用
されていたが、COOH基の配分量を増加させるとメラミン
樹脂と反応できないCOOH基が残存してしまい塗膜劣化の
原因となっていた。すなわち、未反応のCOOH基は、水や
光によってCO−OH間で分離し易く、CO−OHのOHと、H2O
のHで新たなH2Oを生成し、比較的安定であったCOOHが
不安定なCOとなる。当業界においては、この不安定なCO
の存在が塗膜劣化を進行させる原因であると考えられて
いる。したがって、従来のアクリル−メラミン樹脂によ
り構成したカラークリヤは耐侯性、耐傷付性の点で問題
があった。
また、アクリル−メラミン樹脂のカラークリヤにあっ
ては、顔料を微粒化しても再凝縮し易く、これによって
鮮やかな塗膜を提供することができないという問題があ
った。これは、アクリル−メラミン樹脂の架橋反応によ
り形成された塗膜構造は、C、COOH、あるいはメラミン
の分子間力が相対的に小さいため、顔料を微粒化しても
分子間を自由に移動して一ケ所に集り易いことが原因で
あると考えられている。
ては、顔料を微粒化しても再凝縮し易く、これによって
鮮やかな塗膜を提供することができないという問題があ
った。これは、アクリル−メラミン樹脂の架橋反応によ
り形成された塗膜構造は、C、COOH、あるいはメラミン
の分子間力が相対的に小さいため、顔料を微粒化しても
分子間を自由に移動して一ケ所に集り易いことが原因で
あると考えられている。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、カラークリヤの耐侯性、耐傷付性を向
上させ、しかも顔料の分散性を向上させることにより鮮
やかな塗膜を提供することを目的とする。
れたものであり、カラークリヤの耐侯性、耐傷付性を向
上させ、しかも顔料の分散性を向上させることにより鮮
やかな塗膜を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成すべく本発明の上塗り塗膜は、被塗物
表面に形成されたアクリル系樹脂あるいはポリエステル
系樹脂からなるベース塗膜と、この塗膜上に形成され、
該ベース塗膜に含有される顔料より粒径の小さい微粒化
顔料を含有するフッ素系樹脂クリヤ塗料より形成された
クリヤ塗膜であって該微粒化顔料が均一分散され1.0μ
m以下の粒径として存在してなるクリヤ塗膜とを有する
ことを特徴としている。
表面に形成されたアクリル系樹脂あるいはポリエステル
系樹脂からなるベース塗膜と、この塗膜上に形成され、
該ベース塗膜に含有される顔料より粒径の小さい微粒化
顔料を含有するフッ素系樹脂クリヤ塗料より形成された
クリヤ塗膜であって該微粒化顔料が均一分散され1.0μ
m以下の粒径として存在してなるクリヤ塗膜とを有する
ことを特徴としている。
(作用) このように構成した本発明に係るクリヤ塗膜は、フッ
素樹脂から構成されているため、原子の粒径が大きく、
しかも結合力が大きいフッ素原子によって微粒化顔料が
紫外線から保護される。また、この粒径が大きいフッ素
原子間に微粒化顔料が適当に分散されて塗料中を自由に
移動することができないため、微粒化顔料が再凝縮する
ことがなく、微粒化顔料の分散性が向上する。これによ
り、顔料の耐侯性、および傷付性が向上し、さらに顔料
の分散性も向上して、優れた塗膜性能を有し、しかも鮮
やかな色彩を奏でる塗膜を提供することができる。
素樹脂から構成されているため、原子の粒径が大きく、
しかも結合力が大きいフッ素原子によって微粒化顔料が
紫外線から保護される。また、この粒径が大きいフッ素
原子間に微粒化顔料が適当に分散されて塗料中を自由に
移動することができないため、微粒化顔料が再凝縮する
ことがなく、微粒化顔料の分散性が向上する。これによ
り、顔料の耐侯性、および傷付性が向上し、さらに顔料
の分散性も向上して、優れた塗膜性能を有し、しかも鮮
やかな色彩を奏でる塗膜を提供することができる。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の一実施例に係る塗膜構成を示す断面
図、第2図は同実施例に係るクリヤ塗膜の化学結合状態
を説明する概念図である。
図、第2図は同実施例に係るクリヤ塗膜の化学結合状態
を説明する概念図である。
本発明の上塗り塗膜は、主にメタリック塗装あるいは
パール塗装に適用して好ましいものであるが、場合によ
ってはソリッド塗装にも適用することができる。
パール塗装に適用して好ましいものであるが、場合によ
ってはソリッド塗装にも適用することができる。
本実施例の上塗り塗膜は、第1図に示すように、まず
自動車の外板等の鋼板1上に下地層2を形成する。
自動車の外板等の鋼板1上に下地層2を形成する。
本実施例に係る下地層2は、一般的な自動車の前処
理、電着および中塗り塗装により構成されている。詳述
すれば、車体溶接工程から搬送された塗装前のボデー
は、洗浄工程でプレス工程時に塗布された防錆油や車体
溶接工程時にボデーに付着した塵埃等が除去される。こ
の洗浄工程は、40〜50℃の湯洗、脱脂、化成処理等の工
程から構成されており、除塵と、後述する電着塗料と鋼
板との密着性を向上させる化成被膜の生成がその主な目
的である。この洗浄、化成処理工程を終えたボデーはそ
の後乾燥され、下塗り工程に搬送される。下塗り工程
は、乗用車にあっては、通常電着塗装が施されるのが一
般的であるが、静電塗装を行なうことも可能である。こ
の電着塗装にあっては、ボデーが電着塗料が収容された
電着槽に全没される、いわゆるフルディップ塗装により
行なわれ、塗料側をプラスに、ボデー側をマイナスに電
圧を付加して塗装を行なうカチオン型電着が、防錆性能
上好ましい。次に、この電着塗装が行なわれたボデー
を、約200℃の高温で加熱乾燥させ、電着塗膜を形成す
る(膜厚10〜25μm)。
理、電着および中塗り塗装により構成されている。詳述
すれば、車体溶接工程から搬送された塗装前のボデー
は、洗浄工程でプレス工程時に塗布された防錆油や車体
溶接工程時にボデーに付着した塵埃等が除去される。こ
の洗浄工程は、40〜50℃の湯洗、脱脂、化成処理等の工
程から構成されており、除塵と、後述する電着塗料と鋼
板との密着性を向上させる化成被膜の生成がその主な目
的である。この洗浄、化成処理工程を終えたボデーはそ
の後乾燥され、下塗り工程に搬送される。下塗り工程
は、乗用車にあっては、通常電着塗装が施されるのが一
般的であるが、静電塗装を行なうことも可能である。こ
の電着塗装にあっては、ボデーが電着塗料が収容された
電着槽に全没される、いわゆるフルディップ塗装により
行なわれ、塗料側をプラスに、ボデー側をマイナスに電
圧を付加して塗装を行なうカチオン型電着が、防錆性能
上好ましい。次に、この電着塗装が行なわれたボデー
を、約200℃の高温で加熱乾燥させ、電着塗膜を形成す
る(膜厚10〜25μm)。
電着塗膜が形成されたボデーは、防錆工程(床裏耐チ
ッピング材塗布工程等)を経て中塗りブースに搬入さ
れ、中塗り塗料が塗布される(膜厚15〜30μm)。中塗
り塗料は、ポリエステル−メラミン樹脂を主成分に構成
した熱硬化性塗料であって、塗膜耐候性及び上塗り塗膜
との付着性に優れた性質を有していることが好ましい。
なお、中塗り塗料の着色顔料として、無機顔料或るいは
有機顔料を使用して外板色と同様の色彩を呈するように
し(いわゆる内板色)、本実施例の下地層2として用い
ることも可能である。
ッピング材塗布工程等)を経て中塗りブースに搬入さ
れ、中塗り塗料が塗布される(膜厚15〜30μm)。中塗
り塗料は、ポリエステル−メラミン樹脂を主成分に構成
した熱硬化性塗料であって、塗膜耐候性及び上塗り塗膜
との付着性に優れた性質を有していることが好ましい。
なお、中塗り塗料の着色顔料として、無機顔料或るいは
有機顔料を使用して外板色と同様の色彩を呈するように
し(いわゆる内板色)、本実施例の下地層2として用い
ることも可能である。
このようにして、本実施例の下地層2が形成される
が、特に上述した具体例に限定されることはない。
が、特に上述した具体例に限定されることはない。
本実施例の上塗り塗膜にあっては、この下地層2の表
面に、メタリックベース塗膜5を形成する(膜厚20〜30
μm)。
面に、メタリックベース塗膜5を形成する(膜厚20〜30
μm)。
本実施例にて使用するメタリックベース塗料は、前記
中塗り塗料と同材質のポリエステル−メラミン樹脂と、
メタリック塗料の乱反射材であるアルミ片3或るいは雲
母片と、無機或いは有機材料からなる顔料4とを含有し
ている。なお、本実施例においてはポリエステル−メラ
ミン樹脂をメタリックベース塗膜5の組成要素とした
が、本発明はこれに限定されることなくアルキド−メラ
ミン樹脂、ポリエステル−アルキド−メラミン樹脂、ア
クリル−メラミン樹脂によりそれぞれ構成することも可
能である。また、乱反射材3は、塗装仕様によってアル
ミ片或るいは雲母片を選択すれば良く、両者を所定の混
合比で混合して混入することも可能である。
中塗り塗料と同材質のポリエステル−メラミン樹脂と、
メタリック塗料の乱反射材であるアルミ片3或るいは雲
母片と、無機或いは有機材料からなる顔料4とを含有し
ている。なお、本実施例においてはポリエステル−メラ
ミン樹脂をメタリックベース塗膜5の組成要素とした
が、本発明はこれに限定されることなくアルキド−メラ
ミン樹脂、ポリエステル−アルキド−メラミン樹脂、ア
クリル−メラミン樹脂によりそれぞれ構成することも可
能である。また、乱反射材3は、塗装仕様によってアル
ミ片或るいは雲母片を選択すれば良く、両者を所定の混
合比で混合して混入することも可能である。
本実施例の上塗り塗膜は、このメタリックベース塗膜
5の表面に、メタリックベース塗料とウエットオンウエ
ットでクリヤ塗料を塗布し、これらメタリックベース塗
膜5とクリヤ塗膜6とを同時に乾燥して上塗り塗膜を形
成する。
5の表面に、メタリックベース塗料とウエットオンウエ
ットでクリヤ塗料を塗布し、これらメタリックベース塗
膜5とクリヤ塗膜6とを同時に乾燥して上塗り塗膜を形
成する。
本実施例に係るクリヤ塗料は、一フッ化ビニル樹脂
(フッ化ビニル樹脂)、二フッ化ビニル樹脂(フッ化ビ
ニリデン)、三フッ化ビニル樹脂等に代表されるフッ素
系樹脂により構成されている。そして、前述したメタリ
ックベース塗膜5に含有された顔料4と同色あるいは異
色の顔料を微粒化した微粒化顔料7を有している。
(フッ化ビニル樹脂)、二フッ化ビニル樹脂(フッ化ビ
ニリデン)、三フッ化ビニル樹脂等に代表されるフッ素
系樹脂により構成されている。そして、前述したメタリ
ックベース塗膜5に含有された顔料4と同色あるいは異
色の顔料を微粒化した微粒化顔料7を有している。
このように構成した本実施例に係るクリヤ塗膜6はフ
ッ素系樹脂から構成されているため、第2図に示すよう
に、原子の粒径が大きく、しかも結合力が大きいフッ素
原子8によって微粒化顔料7が紫外線から保護される。
また、この粒径が大きいフッ素原子8間に微粒化顔料7
が適当に分散されて塗料中を自由に移動することができ
ないため、微粒化顔料7が再凝縮することがなく、微粒
化顔料の分散性が向上する。
ッ素系樹脂から構成されているため、第2図に示すよう
に、原子の粒径が大きく、しかも結合力が大きいフッ素
原子8によって微粒化顔料7が紫外線から保護される。
また、この粒径が大きいフッ素原子8間に微粒化顔料7
が適当に分散されて塗料中を自由に移動することができ
ないため、微粒化顔料7が再凝縮することがなく、微粒
化顔料の分散性が向上する。
これにより、顔料の耐侯性、および傷付性が向上し、
さらに顔料の分散性も向上して、優れた塗膜性能を有
し、しかも鮮やかな色彩を奏でる塗膜を提供することが
できる。
さらに顔料の分散性も向上して、優れた塗膜性能を有
し、しかも鮮やかな色彩を奏でる塗膜を提供することが
できる。
第3図は、本実施例に係るクリヤ塗料中に含有される
顔料の分散性(粒径と頻度との関係)を測定したグラフ
であり、第4図は従来のクリヤ塗料中に含有される顔料
の分散性(粒径と頻度との関係)を測定したグラフであ
る。
顔料の分散性(粒径と頻度との関係)を測定したグラフ
であり、第4図は従来のクリヤ塗料中に含有される顔料
の分散性(粒径と頻度との関係)を測定したグラフであ
る。
本実施例のフッ素樹脂により構成したクリヤ塗料中に
おける顔料分散は、すべてが1.0μm以下で、実質的に
ほとんどが0.5μm以下となっているのに対し(第3図
参照)、従来のアクリル−メラミン樹脂からなるクリヤ
塗料にあっては、0.5〜4.0μmまで広範囲に分散してい
る(第4図参照)。これらの測定データからも明らかな
ように、本実施例のように原子の粒径が大きいフッ素樹
脂により構成すれば微粒化顔料の分散性が格段に向上す
ることとなり、この微粒化顔料7と、メタリックベース
塗膜5の顔料4およびアルミ片3とが相俟って、深み感
があり鮮やかな意匠性を奏でることとなる。
おける顔料分散は、すべてが1.0μm以下で、実質的に
ほとんどが0.5μm以下となっているのに対し(第3図
参照)、従来のアクリル−メラミン樹脂からなるクリヤ
塗料にあっては、0.5〜4.0μmまで広範囲に分散してい
る(第4図参照)。これらの測定データからも明らかな
ように、本実施例のように原子の粒径が大きいフッ素樹
脂により構成すれば微粒化顔料の分散性が格段に向上す
ることとなり、この微粒化顔料7と、メタリックベース
塗膜5の顔料4およびアルミ片3とが相俟って、深み感
があり鮮やかな意匠性を奏でることとなる。
(発明の効果) 以上述べたように本発明の上塗り塗膜によれば、被塗
物表面に形成されたアクリル系樹脂あるいはポリエステ
ル系樹脂からなるベース塗膜と、この塗膜上に形成さ
れ、該ベース塗膜に含有される顔料より粒径の小さい微
粒化顔料を含有するフッ素系樹脂クリヤ塗料より形成さ
れたクリヤ塗膜であって該微粒化顔料が均一分散され1.
0μm以下の粒径として存在してなるクリヤ塗膜とを有
するように構成したため、耐侯性、耐傷付性に優れ、し
かも顔料の分散性に富んだクリヤ塗膜となるから鮮やか
な上塗り塗膜を提供することができる。
物表面に形成されたアクリル系樹脂あるいはポリエステ
ル系樹脂からなるベース塗膜と、この塗膜上に形成さ
れ、該ベース塗膜に含有される顔料より粒径の小さい微
粒化顔料を含有するフッ素系樹脂クリヤ塗料より形成さ
れたクリヤ塗膜であって該微粒化顔料が均一分散され1.
0μm以下の粒径として存在してなるクリヤ塗膜とを有
するように構成したため、耐侯性、耐傷付性に優れ、し
かも顔料の分散性に富んだクリヤ塗膜となるから鮮やか
な上塗り塗膜を提供することができる。
第1図は本発明の一実施例に係る塗膜構成を示す断面
図、第2図は同実施例に係るクリヤ塗膜の化学結合状態
を説明する概念図、第3図は同クリヤ塗料中に含有され
る顔料の分散性(粒径と頻度との関係)を測定したグラ
フ、第4図は従来のクリヤ塗料中に含有される顔料の分
散性(粒径と頻度との関係)を測定したグラフ、第5図
は従来の塗膜構成を示す断面図、第6図は従来のクリヤ
塗膜の化学結合状態を説明する概念図である。 1……鋼板、2……下地処理、 3……アルミ片、4……顔料、 5……メタリックベース塗膜、6……クリヤ塗膜、 7……微粒化顔料。
図、第2図は同実施例に係るクリヤ塗膜の化学結合状態
を説明する概念図、第3図は同クリヤ塗料中に含有され
る顔料の分散性(粒径と頻度との関係)を測定したグラ
フ、第4図は従来のクリヤ塗料中に含有される顔料の分
散性(粒径と頻度との関係)を測定したグラフ、第5図
は従来の塗膜構成を示す断面図、第6図は従来のクリヤ
塗膜の化学結合状態を説明する概念図である。 1……鋼板、2……下地処理、 3……アルミ片、4……顔料、 5……メタリックベース塗膜、6……クリヤ塗膜、 7……微粒化顔料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/08 B32B 27/08 27/20 27/20 A 27/30 27/30 A 27/36 27/36 // B05D 1/36 B05D 1/36 B 5/06 5/06 C 7/14 7/14 L C09D 5/38 PRE C09D 5/38 PRE (56)参考文献 特開 平2−97582(JP,A) 特開 平1−304161(JP,A) 特開 昭63−185477(JP,A) 特開 昭63−59373(JP,A) 特開 昭61−35884(JP,A) 特開 平3−146177(JP,A) 特開 平3−12269(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】被塗物表面に形成されたアクリル系樹脂あ
るいはポリエステル系樹脂からなるベース塗膜と、この
塗膜上に形成された、前記ベース塗膜に含有される顔料
より粒径の小さい微粒化顔料を含有するフッ素系樹脂ク
リヤ塗料により形成されたクリヤ塗膜であって該微粒化
顔料が均一分散され1.0μm以下の粒径として存在して
なるクリヤ塗膜と、を有することを特徴とする上塗り塗
膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2133731A JP2595764B2 (ja) | 1990-05-25 | 1990-05-25 | 上塗り塗膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2133731A JP2595764B2 (ja) | 1990-05-25 | 1990-05-25 | 上塗り塗膜 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0428541A JPH0428541A (ja) | 1992-01-31 |
JP2595764B2 true JP2595764B2 (ja) | 1997-04-02 |
Family
ID=15111596
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2133731A Expired - Fee Related JP2595764B2 (ja) | 1990-05-25 | 1990-05-25 | 上塗り塗膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2595764B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008267004A (ja) * | 2007-04-20 | 2008-11-06 | Matsushita Electric Works Ltd | 集水ますの取付け構造 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6135884A (ja) * | 1984-07-26 | 1986-02-20 | Dainippon Toryo Co Ltd | メタリツク塗装方法 |
JPS61197074A (ja) * | 1985-02-25 | 1986-09-01 | Daihatsu Motor Co Ltd | 自動車の上塗り塗装方法 |
JPH0779989B2 (ja) * | 1986-08-30 | 1995-08-30 | 関西ペイント株式会社 | メタリツク仕上げ方法 |
JP2503475B2 (ja) * | 1987-01-27 | 1996-06-05 | 関西ペイント株式会社 | メタリツク仕上げ方法 |
JPH01304161A (ja) * | 1988-06-01 | 1989-12-07 | Kansai Paint Co Ltd | 補修塗装法 |
JP2727575B2 (ja) * | 1988-08-02 | 1998-03-11 | 大日本インキ化学工業株式会社 | 上塗り塗装方法 |
JPH0312269A (ja) * | 1989-06-12 | 1991-01-21 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 塗膜の形成方法 |
JP2913703B2 (ja) * | 1989-10-31 | 1999-06-28 | 大日本インキ化学工業株式会社 | 上塗り塗装方法 |
-
1990
- 1990-05-25 JP JP2133731A patent/JP2595764B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0428541A (ja) | 1992-01-31 |
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