JPH01151978A - 自動車の塗装方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は自動車の塗装方法に関する。

従来の技術とその問題点 周知のように自動車の塗装工程は、自動車製造ラインの
なかの車体溶接組立工程と犠装組立工程の中間に位置付
けられており、さらに塗装工程は例えば脱脂処理→化成
処理→電着塗装（下塗り）→シーリング→中塗り塗装→
上塗り塗装の各工程に細分化されていて、上記の上塗り
塗装をもって自動車の塗装が完了する。この場合、上記
シーリングあるいは上塗り塗装の工程において同時に防
錆処理が施されることもある。

しかしながら、下塗りから上塗りまでの従来の塗装系だ
けでは、塗料の主成分である樹脂や顔料が劣化しやすく
、耐候性の面で十分でない。また表面保護機能が十分で
ないために水洗のみで落ちないような汚れや洗車等によ
る傷がつきやすく、早期の美観低下を招くおそれがある
。

本発明は、とりわけ塗膜の耐候性、耐傷付き性を向上さ
せることを目的としてなされたものである。

問題点を解決するための手段 本発明の塗装方法においては、自動車の上塗り塗膜の上
にフッ素樹脂系塗料を塗布することを特徴としている。

詳しくは第２図に示すように、既存の塗装工程２の後で
あって犠装組立工程４の前にフッ素樹脂系塗料の塗装工
程３を設定し、この塗装工程３において第１図に示すよ
うに、上塗り塗膜１１の上に重ねてフッ素樹脂系塗料を
塗布してその塗膜１２を形成するものである。

そして、フッ素樹脂系塗料の塗装を終えた車体を犠装組
立工程４に投入する。

なお、塗装工程２が、脱脂処理５、化成処理６、電着塗
装（下塗り）７、ンーリング８、中塗り塗装９、上塗り
塗装置Ｏの各工程に細分化されている点は従来と同じで
ある。また、フッ素樹脂系塗料の塗装工程３は犠装組立
工程４のあとに設定することもできる。ｌは車体溶接組
立工程である。

塗装工程３で使用されるフッ素樹脂系塗料としては例え
ば、 Ｒ、：　Ｃｍ　Ｈｚｍ−１（１≦ｍ≦６）ｏｒＯＨＲ２
；　Ｃｍ　Ｈｆ＋−６＋　（ｌ≦ｍ≦６）ｏｒＯＨの構
造式をもつもので、かつ数平均分子量が１０゜０００〜
３０．　ＯＯ０１ＯＨ価が５〜２０Ｊ！ｇＫＯＨ／ｇの
ものを使用する。

数平均分子量が１０，０００より小さいと耐薬品性、耐
候性が悪くなり、３０，０００を越えると糸引き等が発
生して塗装作業性が悪くなるとともに、塗膜外観が悪く
なる。また、ＯＨ価が２０ｍｇＫＯＨ／ｇを越えると耐
候性が悪くなり、５ＮＫＯＨ／９より小さいと耐薬品性
、耐傷付き性が悪くなる。

また、上記のクリヤ塗料に代えて、顔料入りのフッ素樹
脂系塗料としてフッ素含有ポリオールに硬化樹脂を混合
したものを用いる。

フッ素含有ポリオールをその硬化樹脂で硬化させた塗膜
を形成させる方法としては、従来の素地に電着塗膜、中
塗り塗膜、上塗り塗膜を相ついで形成させた後、フッ素
含をポリオールと硬化樹脂を混合し、これを塗布し、１
００〜１８０°Ｃで１０〜１８０分の硬化条件で加熱乾
燥しても良いし、中塗り塗膜上に上塗り塗料を塗布後、
フッ素含有ポリオールと硬化樹脂を混合し、これを塗布
後、前記硬化条件で上塗り塗膜とフッ素含有塗膜を同時
に形成させても良い。

また、前記フッ素含有ポリオールと硬化樹脂の混合液に
は、着色のための有色顔料、耐光性向上のための紫外線
吸収剤、ポリオールと硬化樹脂の硬化反応速度を調整す
るための触媒、アクリル樹脂やポリエステル樹脂等の他
樹脂を本発明の目的を阻害しない範囲で添加する。

本発明に用いられるフッ素含有ポリオールは、水酸基価
が固形分に対し２０〜１００であることが好ましく、こ
のようなフッ素含有ポリオールとしては、「モディパー
Ｆ１００Ｊ、「モディパーＦ２００Ｊ　　（商品名：い
づれも日本油脂（株）製）やｒＤＥＦＥＮＳＡ　ＭＣＦ
３１２Ｊ、ｒＤＥＦＥＮＳＡ　　ＭＣＦ３２３Ｊ　　（
商品名；いづれも大日本インキ（株）製）などがある。

硬化樹脂の配合比率は、フッ素含有ポリオールの水酸基
価にもよるが、フッ素含有ポリオールと硬化樹脂の合計
量に対し、２０重量％（固形分比）以上であることが本
発明の目的の達成のために好ましい。

また、ポリエステル−メラミン系樹脂、もしくはアクリ
ルータラミン系樹脂からなる塗膜の上に、フッ素含有ポ
リオールとその硬化樹脂（特に好ましくはメラミン樹脂
、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂もしくはそれらの共
縮合樹脂のうち１つ以上）を形成させるのが好ましく、
前記硬化樹脂の固形分重量が、フッ素含有ポリオールと
硬化樹脂を合計した固形分重量に対し２０重量％以上で
あることがより好ましい。

実施例１ 表１のような塗装仕様のもと、従来の塗装系における上
塗り塗膜１１の上にフッ素樹脂系クリヤ塗料として「ル
ミフロン」　（商品名；旭ガラス製）をエアスプレー塗
装により膜厚３０μに塗装し、８０°Ｃの雰囲気中で３
０分間乾燥させた。

実施例２ 基材として、素地（鋼板）、電着塗膜、中塗り塗膜から
なる塗装板を用い、その表面上にポリエステル−メラミ
ン系樹脂からなる上塗り塗膜を形成した。次いで、フッ
素含有ポリオールとして「モディバーＦ１００Ｊ　　（
商品名；日本油脂（株）製、固形分濃度３０％、水酸基
価値３６（対固形分＞’＞１００部と、メタノール変性
メラミン樹脂［サイメル３７０Ｊ　　（商品名；三井サ
イアナミソド（株）製、固形分濃度８０％）８．５部を
混合し、上塗り塗膜上に約１０μｍの膜厚になるように
スプレー塗装を行い、１６０°Ｃ３０分の硬化条件で加
熱乾燥を行い、表２の塗膜を得た。この時のメラミン樹
脂の配合比率は２０重量％（固形分比）である。

実施例３〜５ 実施例２と同様の基材、フッ素含有ポリオール、メラミ
ン樹脂、加熱硬化条件を用いて、各実施例の塗膜を得た
。なお、メラミン樹脂の配合比率は表２に記す。

実施例６ 基材として鋼板、電着塗膜、中塗り塗膜からなる塗装板
を用い、その表面上にポリエステル−メラミン系樹脂か
らなる上塗り塗料を塗布し、１０分間のセツティングの
後、フッ素含有ポリオール「モディパーＦ１００Ｊ　１
００部とメタノール変性メラミン樹脂「サイノル３フ０
Ｊ５１部を混合し、これを上塗り塗膜上に約１０μｍの
膜厚になるようにスプレー塗装をした。１６０°０３０
分の硬化条件で、上塗り塗膜とフッ素含有被膜を同時に
加熱焼成し、実施例６の塗膜を得た。この時のメラミン
樹脂の配合比率は６０重量％（対固形分比）である。

実施例７ 基材として鋼板、電着塗膜、中塗り塗膜からなる塗装板
を用い、その表面上にアクリル−メラミン系樹脂からな
る上塗り塗膜を加熱硬化して形成させた。次いで、フッ
素含有ポリオール［モディパーＦ２００Ｊ　　（商品名
；日本油脂（株）製、固形分濃度３０％、水酸基価５５
（対固形分））１００部とメタノール変性メラミン樹脂
「サイメル３７０Ｊ　１５部と紫外線吸収剤［チヌビン
９００Ｊ（商品名；チバガイギ−（株）製）１部を混合
し、これを膜厚１５μｍとなるように上塗り塗膜上にス
プレー塗装した。１４０°Ｃ３０分の硬化条件で加熱乾
燥し、実施例７の塗膜を得た。この時のメラミン樹脂の
配合比率は３０重量％であった。

実施例８ 基材として鋼板、電着塗膜、中塗り塗膜からなる塗装板
を用い、その表面上にポリエステル−メラミン系樹脂か
らなる上塗り塗膜を加熱硬化して形成させ、次いでフッ
素含有ポリオールｒＤＥＦＥＮＳＡ　　ＭＣＦ３１２Ｊ
　　（商品名；大日本インキ（株）製、固形分濃度３０
％、水酸基価５９（対固形分））１００部とブタノール
変性尿素・メラミン共縮合樹脂「ニーパン１３４Ｊ　　
（商品名；三井東圧化学（株）製、固形分濃度６０％）
１７部を混合し、これを上塗り塗膜上に約１０μｍの膜
厚になるようにスプレー塗装した。Ｉ　２０　’Ｃ１８
０分の硬化条件で、加熱乾燥し、実施例８の塗膜を得た
。この時のメラミン樹脂の配合比率は２５重量％であっ
た。

実施例９ 基材として鋼板、電着塗膜、中塗り塗膜からなる塗装板
を用い、その表面上にアクリル−メラミン系樹脂からな
る上塗り塗膜を加熱硬化して形成させ、次いでフッ素含
有ポリオールｒＤＥＦＥＮＳＡ　ＭＣＦ３２３Ｊ　　（
商品名；大日本インキ（株）製、固形分濃度３０％、水
酸基価５３（対固形分））１０部とメラミン／ベンゾグ
アナミン共縮合樹脂「ニーパン９ｌ−５５Ｊ　　（商品
名；三井東圧化学（株）製、固形分濃度５５％）１０４
部を混合し、これを上塗り塗膜上に約２０μｍの膜厚に
なるようにスプレー塗装した。１７５°Ｃ３０分の硬化
条件で加熱乾燥し、実施例９の塗膜を得た。

この時のメラミン樹脂の配合比率は９５重量％であった
。

実施例１０ 基材として鋼板、電着塗膜、中塗り塗膜からなる塗装板
を用い、その表面上にポリエステル−メラミン系樹脂か
らなる上塗り塗膜を加熱硬化して形成させ、次いでフッ
素含有ポリオール「モディバーＦ１００Ｊ　１００部と
メタノール変性メラミン樹脂「サイノル３フ０Ｊ６部を
混合し、これを上塗り塗膜上に約１０μｍの膜厚になる
ようにスプレー塗装した。１６０℃３０分の硬化条件で
加熱乾燥し、実施例１０の塗膜を得た。この時のメラミ
ン樹脂の配合比率は１５重量％であった。

実施例１１ 基材として鋼板、電着塗膜、中塗り塗膜からなる塗装板
を用い、その表面上にアクリル−メラミン系樹脂からな
る上塗り塗膜を加熱硬化して形成させ、次いでフッ素含
有ポリオール［モディパーＦ２００Ｊ　１００部とメタ
ノール変性メラミン樹脂「サイヌル３フ０Ｊ６部を混合
し、これを上塗り塗膜上に約１０μｍの膜厚になるよう
にスプレー塗装した。１４０’Ｃ３０分の硬化条件で加
熱乾燥し、実施例１１の塗膜を得た。この時のメラミン
樹脂の配合比率は１５重量％である。

実施例１２ 基材として鋼板、電着塗膜、中塗り塗膜からなる塗装板
を用い、その表面上にポリエステル−メラミン系樹脂か
らなる上塗り塗膜を加熱硬化して形成させ、次いでフッ
素含有ポリオールｒＤＥＦＥＮＳＡ　　ＭＣＦ３１２Ｊ
　　１００部とブタノール変性尿素メラミン共縮合樹脂
「ニーパン１３４」９部を混合し、これを上塗り塗膜上
に約１０μｍの膜厚になるようにスプレー塗装した。１
２０　’０１８０分の硬化条件で加熱乾燥し、実施例１
２の塗膜を得た。この時のメラミン樹脂の配合比率は１
５重量％である。

実施例１３ 基材として鋼板、７４着塗膜、中塗り塗膜からなる塗装
板を用い、その表面上にアクリル−メラミン系樹脂から
なる上塗り塗膜を加熱硬化して形成させ、次いでフッ素
含有ポリオールｒＤＥＦＥＮＳＡ　　ＭＣＦ３２３Ｊ　
１００部とメラミン／ベンゾグアナミン共縮合樹脂「ニ
ーパン９ｌ−５５Ｊ１０部を混合し、これを上塗り塗膜
上に約２０μｍの膜厚になるようにスプレー塗装した。

１７５℃３０分の硬化条件で加熱乾燥し、実施例１３の
塗膜を得た。この時のメラミン樹脂の配合比率は１５重
量％である。

比較例１ 基材として鋼板、電着塗膜、中塗り塗膜からなる塗装板
を用い、その表面上にポリエステル−メラミン系樹脂か
らなる上塗り塗料「アミラックホワイト＃００２Ｊ　　
（商品名；関西ペイント（株）製）を約５０μｍの膜厚
となるように塗布し、１５０℃３０分の硬化条件で加熱
乾燥し、比較例１の塗膜を得た。

比較例２ 基材として鋼板、電着塗膜、中塗り塗膜からなる塗装板
を用い、その表面上にアクリルメラミン系樹脂からなる
上塗り塗料「ベルニー）Ｎｏ、５２００Ｊ　　（、商品
名；日本油脂（株）製）を約５０μｍの膜厚となるよう
に塗布し、１５０°Ｃ３０分の硬化条件で加熱乾燥し、
比較例２の塗膜を得た。

評価法 （１）６０°鏡面光沢度 ＪＩＳ　　Ｋ５４００に規定する鏡面光沢度測定装置に
より５回測定し、その平均値を求めた。各実施例、比較
例について得られた結果を表２に併記する。

（２）密着性 上塗り塗膜とフッ素塗膜との密着性をゴバン目テープ剥
離法により評価した。各実施例、比較例について得られ
た結果を表２に併記する。

（３）防汚性 塗膜表面の防汚性は、以下の試験方法により評価した。

■各実施例、比較例で得られた塗装板を人工汚れ中に浸
漬する。なお人工汚れの組成は、土６０％、粘土２０％
、カーボンブラック５％、油１５％である。

■各塗装板を人工汚れから取り出し、塗膜表面に水を噴
霧し、汚れを除去した後、乾燥する。

■上記サイクルを５サイクル繰り返し、塗膜表面に付着
した汚れを下記評価基準で目視にて評価した。

〈評価基準〉 Ａ・・・汚れの付着がほとんど認められない。

Ｂ・・・若干汚れの付着が認められる。

Ｃ・・・著しく汚れが付着している。

各実施例、比較例の塗膜について得られた結果について
表２に併記する。

以下余白 表　　１ 表　　２ 発明の効果 上記のように本発明方法においては、フッ素樹脂系塗料
の塗膜によって上塗り塗膜以下の樹脂および顔料の劣化
が抑えられ、いわゆる超高耐候性を付与することができ
る。また上記フッ素樹脂系塗料の塗膜による表面保護機
能が期待できることから汚れが落ちやすく、水洗のみの
メンテナンスで済むようになるとともに、塗膜の傷もつ
きにくいものとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方法によって形成された塗膜の断面図、
第２図は本発明方法の一例を示す工程説明図である。 ２・・・塗装工程、３・・・クリヤ塗装工程、１１・・
・上塗り塗膜、１２・・・フッ素樹脂系塗膜。 外２名

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）自動車の上塗り塗膜の上にフッ素樹脂系塗料を塗
   布することを特徴とする自動車の塗装方法。