JP2611501B2 - 自動車用最表面塗装塗料及びこれを用いた自動車車体の塗装方法 - Google Patents

自動車用最表面塗装塗料及びこれを用いた自動車車体の塗装方法

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JP2611501B2 JP2152262A JP15226290A JP2611501B2 JP 2611501 B2 JP2611501 B2 JP 2611501B2 JP 2152262 A JP2152262 A JP 2152262A JP 15226290 A JP15226290 A JP 15226290A JP 2611501 B2 JP2611501 B2 JP 2611501B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動車の上塗り塗料等に関し、特に塗装す
ることにより自動車の空気抵抗を低減することができる
塗料に関する。
(従来の技術) 従来の自動車は、専ら車体の外形を流線形状などの最
適形状とすることにより空気抵抗の低減が図られてい
た。
(発明が解決しようとする課題) ところが、外形形状によって空気抵抗を低減する手法
は、室内空間や外形デザイン等の制約が少なくなく、ま
た、試作車などを風洞実験を行うことによりトライアン
ドエラーで最適な形状を模索する必要があるから、多く
の労力を要した。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、車体の外表面に塗布される塗料に着目
し、塗料中に球状粒子を混入し塗膜表面に凹凸を形成す
ることにより自動車の空気抵抗を低減することを目的と
する。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成すべく本発明の自動車用最表面塗装塗
料は、塗料中に、平均粒径が5μm以上100μm以下で
あり、比重が3以下の球状粒子を0.1〜20重量%含有し
てなり、塗膜表面を凹凸とすることを特徴としている。
また本発明の自動車車体に前塗装を施した後、平均粒
径が5μm以上100μm以下であり、比重が3以下の球
状粒子を0.1〜20重量%含有する塗料を最外表面を構成
する塗膜として塗装し、自動車車体表面を凹凸を有する
ものとして形成し、車体の空気抵抗を低減することを特
徴している。
(作用) 従来の表面が平滑な塗料によれば、走行時の気流は塗
膜表面に沿って流れるが、一度空気の剥離が生じると渦
流が発生して空気抵抗が増大する(第3図参照)。
ところが、上述したように構成した本発明の塗料を塗
布した自動車によれば、塗膜表面に無数の凹凸を有して
いるため、塗膜表面で乱流が発生し気流との間に界面が
生じることとなる。これを「境界層遷移」といい、空気
の剥離まで至ることはなく、したがって渦流の発生が抑
制されて空気抵抗が低減する(第2図参照)。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の一実施例を示す塗膜断面図、第2図
は本発明の作用を説明する概念図、第3図は同じく従来
の作用を説明する概念図、第4図は本発明の空気抵抗係
数を測定するにあたり用いたテストピースを示す断面
図、第5図は本発明および従来の風速に対する空気抵抗
値を測定したグラフである。
本発明の自動車用最表面塗装塗料は、ソリッド塗料、
メタリット塗装あるいはパール塗装に適用して好ましい
ものである。
本実施例に係る塗膜構成は、第1図に示すように、鋼
板1上に形成した前処理、電着2、中塗り3および上塗
り4により構成されている。詳述すれば、車体溶接工程
から搬送された塗装前のボデーは、洗浄工程でプレス工
程時に塗布された防錆油や車体溶接工程時にボデーに付
着した塵埃等が除去される。この洗浄工程は、40〜50℃
の湯洗、脱脂、化成処理等の工程から構成されており、
除塵と、後述する電着塗料と鋼板との密着性を向上させ
る化成被膜の生成がその主な目的である。この洗浄、化
成処理工程を終えたボデーはその後乾燥され、下塗り工
程に搬送される。下塗り工程は、乗用車にあっては、通
常電着塗装が施されるのが一般的であるが、静電塗装を
行なうことも可能である。この電着塗装にあっては、ボ
デーが電着塗料が収容された電着槽に全没される、いわ
ゆるフルディップ塗装により行なわれ、塗料側をプラス
に、ボデー側をマイナスに電圧を付加して塗装を行なう
カチオン型電着が、防錆性能上好ましい。次に、この電
着塗装が行なわれたボデーを、約200℃の高温で加熱乾
燥させ、電着塗膜2を形成する(膜厚10〜25μm)。
電着塗膜2が形成されたボデーは、防錆工程(床裏耐
チッピング材塗布工程等)を経て中塗りブースに搬入さ
れ、中塗り塗料が塗布される(膜厚15〜30μm)。中塗
り塗料は、ポリエステル−メラミン樹脂を主成分に構成
した熱硬化性塗料であって、塗膜耐候性及び上塗り塗膜
との付着性に優れた性質を有していることが好ましい。
なお、中塗り塗料の着色顔料として、無機顔料或るいは
有機顔料を使用して外板色と同様の色彩を呈するように
し(いわゆる内板色)、本実施例の下地層として用いる
ことも可能である。
このようにして、本実施例の電着層2および中塗り層
3が形成されているが、本発明において最外表面を構成
する塗膜(本実施例においては上塗り塗膜4)より下方
の塗膜構成は上述したような具体例に何ら限定されるも
のではなく、各種の塗膜構成(前処理を含む)を形成す
るように前塗装を行なうことができる。
本実施例の上塗り塗膜4は、この中塗り層3の表面に
形成される(膜厚20〜30μm)。
本実施例にて使用する上塗り塗料は、前記中塗り塗料
と同材質のポリエステル−メラミン樹脂に、無機或るい
は有機材料からなる顔料を含有している。なお、本実施
例においてはポリエステル−メラミン樹脂を上塗り塗膜
4の組成要素としたが、本発明はこれに限定されること
なくアルキド−メラミン樹脂、ポリエステル−アルキド
−メラミン樹脂、アクリル−メラミン樹脂、ウレタン樹
脂等によりぞれぞれ構成することも可能である。
本実施例の上塗り塗料は、さらに球状粒子5を含有し
ている。すなわち、平均粒径が5μm以上100μm以下
であり、比重が3以下の球状粒子を0.1〜20重量%で含
有することが好ましい。このとき、平均粒径が5μmよ
り小さい、あるいは100μmより大きい場合や、含有濃
度が0.1重量%以下、あるいは20重量%以上である場合
には、空気抵抗係数が大きくなり好ましくない。
さらに、本発明を具体化して説明するが、本発明はこ
の具体例に何ら限定されることはない。
実施例1 断面形状が第4図に示すようなテストピース(鋼製)
に、リン酸塩素系被膜化成処理剤として日本ペイント
(株)社製グラノジンSD5000を用いて前処理し、次にカ
チオン電着塗料として日本ペイント(株)社製パワート
ップU−100を用いて、乾燥膜厚で20μmに塗装し180℃
で20分間焼き付けた。
さらに、この電着塗膜上に、中塗り塗料として日本油
脂(株)社製ハイエピコNO1を乾燥膜厚で35μmに塗装
し140℃で20分間焼き付けた。
得られた中塗り塗膜上に、上塗り塗料として、2液ウ
レタン塗料として大橋化学工業(株)社製ポリナールに
球状粒子として5μmのシリコンビーズ(東芝シリコー
ン(株)社製)を1重量%混入した塗料を乾燥膜厚で40
μmに塗装し80℃で20分間焼き付けた。
実施例2 実施例1にて用いた上塗り塗料をポリエステル系塗料
ルーガベーク(関西ペイント(株)社製)に代え、焼き
付け温度140℃にした以外は実施例1と同様に塗装し
た。
実施例3 実施例1の球状粒子の平均粒径を12μmにした以外は
実施例1と同様に塗装した。
実施例4 実施例1と球状粒子を100μmのガラスビーズ(セン
トラル硝子(株)社製)にした以外は実施例1と同様に
塗装した。
実施例5 実施例4の球状粒子を50μmのガラスビーズ(セント
ラル硝子(株)社製)にした以外は実施例4と同様に塗
装した。
実施例6 実施例1の球状粒子の含有量を20重量%以外は実施例
1と同様に塗装した。
実施例7 実施例1の球状粒子の含有量を0.1重量%以外は実施
例1と同様に塗装した。
比較例 実施例1の上塗り塗料として2液ウレタン塗料として
大橋化学工業(株)社製ポリナールのみを用いた以外は
実施例1と同様に塗装した。
これら塗装を施した各テストピースを用いてスケール
風洞により120km/hの風を与え、空気抵抗値を測定し
た。得られた空気抵抗値と、下式より空気抵抗係数CD
を求めた。この結果を表に示す。
また、実施例1のテストピースと比較例のテストピー
スとを用い、20〜150km/hの風を与え、そのときの空気
抵抗値を測定した。この結果を第5図に示す。
この結果から明らかなように、従来の表面が平滑な塗
装に比べ、本発明の塗料を用いた塗膜によれば、空気抵
抗係数は約0.02小さくなる。
(発明の効果) 以上述べたように本発明の自動車用最表面塗装塗料に
よれば、塗料中に、平均粒径が5μm以上100μm以下
であり、比重が3以下の球状粒子を0.1〜20重量%含有
してなり、塗膜表面を凹凸とすることを特徴としている
ものであるため、塗膜最表面に凹凸を形成することとな
って、これにより本発明の自動車用最表面塗装塗料を塗
布するだけで自動車の空気抵抗を低減することができ
る。また本発明の自動車車体の塗装方法によれば、最外
表面を構成する塗膜を、平均粒径が5μm以上100μm
以下であり、比重が3以下の球状粒子を0.1〜20重量%
含有する塗料を塗装することで、凹凸を有するものとし
て形成し、車体の空気抵抗を低減することを特徴してい
るものであるため、塗装という極めて簡便な手法によっ
て車体の空気抵抗の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す塗膜断面図、第2図は
本発明の作用を説明する概念図、第3図は同じく従来の
作用を説明する概念図、第4図は本発明の空気抵抗係数
を測定するにあたり用いたテストピースを示す断面図、
第5図は本発明および従来の風速に対する空気抵抗値を
測定したグラフである。 1……鋼板、2……電着、3……中塗り、4……上塗
り、5……球状粒子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉原 一朗 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−118576(JP,A) 特開 平3−296567(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塗料中に、平均粒径が5μm以上100μm
    以下であり、比重が3以下の球状粒子を0.1〜20重量%
    含有してなり、塗膜表面を凹凸とすることを特徴とする
    自動車用最表面塗装塗料。
  2. 【請求項2】自動車車体に前塗装を施した後、平均粒径
    が5μm以上100μm以下であり、比重が3以下の球状
    粒子を0.1〜20重量%含有する塗料を最外表面を構成す
    る塗膜として塗装し、自動車車体表面を凹凸を有するも
    のとして形成し、車体の空気抵抗を低減することを特徴
    とする自動車車体の塗装方法。
JP2152262A 1990-06-11 1990-06-11 自動車用最表面塗装塗料及びこれを用いた自動車車体の塗装方法 Expired - Lifetime JP2611501B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH01118576A (ja) * 1987-10-30 1989-05-11 Mitsubishi Motors Corp 上塗り塗装構造
JPH03296567A (ja) * 1990-04-17 1991-12-27 Kansai Paint Co Ltd 自動車外板つや消し塗装仕上げ法

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